都教委は6/23の質問に7/19に回答してきた。ひどい内容だ。
都教委包囲首都圏ネットワークでは、五輪開催の一か月前(6月23日)都教委要請を行い、「オリパラ教育」や「オリパラ観戦」の中止などを求めた。
その後、7月8日の「緊急事態宣言」発出と共にオリンピックの「無観客」が決められ、
首都圏の子どもの「オリ観戦」はなくなった。
ところが、その後、都教委は7月19日付けで、私たち6月23日の要請に対する回答を出してきた。その内容は、7月8日「無観客」決定以前のものとも思われる酷いものだった。
あくまでも「パラ観戦はやる」と強調しているようなものだった。
★以下に私たちの要請項目とその「回答」を紹介する。
1、「洗脳」とも言われる「オリパラ教育」を即刻中止すること。
(回答)オリンピック・パラリンピック教育は、東京2020大会を、子供たちの人生にとってまたとない重要な機会と捉え、子供たちの心と体に、大会以降の人生の糧となるような掛け替えのないレガシーを残すものです。
2、小中高生たちの危険な「オリパラ観戦」を即刻中止すること。
(回答)競技観戦は、子供たちにとって、世界最高峰の競技を直に感じることができる貴重な経験の機会であり、競技観戦を希望する学校にその機会を提供するものです。
3、問題が起きたら学校ではなく「オリパラ教育」を推進した都教委が責任を取ること。
(回答)都教育委員会は、競技観戦が子供たち一人一人の心にかけがえのない記憶として刻まれるよう、関係機関との連携のもと、感染症防止対策等を徹底し、子供たちの安全確保に万全を期していきます。なお、問題が生じた際には、その発生原因に応じて個別に対応するものと考えております。
4、「キャンセル受け付け文書」を隠蔽したことに対し謝罪をすること。
(回答)御指摘の事実はありません。なお、都教育委員会においては直前まで学校からのキャンセルを受け付ける対応としております。
★渡部コメント
ここでは、すでに「無観客」になったことで、「オリ観戦」が無くなったことについては一言も触れていません。そうして、それ以前の文句を並べ立てているだけだ。
「1」では、私たちは、要請文中に「子どもたちの健康や命を二の次にして、何が「夢や感動」(菅首相)、『レガシ―』ですか」と書いたが、「子供たちの心と体に、大会以降の人生の糧となるような 掛け替えのないレガシーを残すものです。」と平気で書いてくる。
「2」では、都教委は「観戦はオリパラ教育の集大成」(これでは実質的な強制である)と現場にはっぱをかけておきながら、回答では、「競技観戦を希望する学校にその機会を提供するものです。」と、責任は現場にあるように述べている。
「3」では、責任問題を問うているのに、「感染症防止対策等を徹底し、子供たちの安全確保に万全を期していきます」などと、スガ首相と同じようことを述べ、「問題が生じた際には、 その発生原因に応じて個別に対応するものと考えております。」と、「観戦はオリパラ教育の集大成」と言っておきながら、そのこと(根本的な原因)には触れず、
「発生原因に応じて」などとして、あくまで責任を取ろうとしない姿勢が明白である。
「4」では、隠蔽した事実はないと述べているが、各自治体の教育委員会や学校には
何らの通知も下していなかったのである。ただ、「直前まで学校からのキャンセルを受け付ける対応としております。」と述べている。たしかに7月5日の通知には、「感染症の状況、台風、大雨、地震等の災害、交通の大幅な遅延等により、校長が安全な引率を行えないと判断した場合は、当日でもキャンセルができます。キャンセルにつきましては、コールセンターへご連絡ください。」と書いてある。
すでにそれまで多くの自治体から子どもの動員に対し中止の声があがっていたので、このまま強行するのは危険だと考えたのだろう。都教委は下からの声に押されたのである。
★★ということで、都教委包囲首都圏ネットワークとしては、回答が的外れなものになっており、また「パラ観戦」もあるということで、以下の要領で再度都教委要請行動に取り組むことにした。
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再々々度の都教委要請行動
<日時・場所>
8月5日(木)
15:30 集合
都庁第一庁舎正門前(都庁通り)
16:00 都教委要請行動
都庁第二庁舎16階都教委総務部
<内容>
・回答に対する抗議・再質問
・東京五輪即刻中止(パラリンピックが主になるかも)
・子どもたちのパラリンピック動員反対
闘いは続きます。お集まりください。