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2019年12月5日木曜日

11/28 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

 11月28日 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

教育への金を削るべきではない
校長の任命、校長等任用審査についての議案はいずれも個人情報に当たるとして非公開議題。公開議題は次の2報告のみ

1.SNSを活用した教育相談(上半期)の実施状況について
 昨年度8月25日から9月7日まで、都立高校生を対象に試験的に実施したこと(プラス評価)を踏まえ、今年度は対象を都内国公私立学校の中学生・高校生に、相談期間を毎日(4月1日~5月31日、8月20日~9月15日、1月4日~1月18日は、回線数を増強)に拡大した。その結果、上半期の相談件数は2120件(1日平均11.6件)、中学生が52%、平均相談時間は41分、一人当たりの相談回数は1回が70%・4回以上が8%、相談内容のトップは友人関係(いじめを除く)で533件だったとのこと。

★この報告に、「1回限りということは、相談しても意味がないと思ったのか。とすれば、事業そのものを見直さないといけない。あるいは、軽い感じのチャット(雑談程度)が多いのか。」(北村教育委員)との発言があった。全くそう思う。

★悩みを相談する際に、自分のことを知らない人に相談するだろうか。自分のことをよく知り、かつ自身が信頼する人に相談するのではないか。中学生も高校生も、担任や信頼を寄せる教員に相談したいはず。そうした指摘がこれまで一度も教育委員からも出てこないのが不思議だ。

★SNSによる教育相談を止めろとまでは言わないが、大した意味はない。「やりました!」と形ばかりの施策でしかない。都教委が本気で教育相談体制をつくるのであれば、子どもたちの悩みやつぶやきを聞き受け止めてあげられるよう、教員の大幅定員増をすることだ。都教委にも教育委員にもそれはわかっているだろう!教育に金を削るな、と言いたい。

2.今年度上半期に寄せられた都民の声(教育・文化)
 寄せられた件数は2459件。うち、「苦情」が76%。分野別では、生徒指導に関するものが41%、教職員に関するものが21%。

★「苦情」の事例がいくつか示された。
一つ上げよう。「都立高校生が登校時に広がって歩くので、迷惑。倫理観が欠如している。指導を。」との「苦情」。これに対して、
学校側は「ご指摘を受け、登校時のマナーについて注意喚起する印刷物を作成し、教室に掲示するとともに、副校長から指導を行いました。あわせて、教員による生徒の登校時の見守りを校門前だけではなく、範囲を広げるなど、より指導を徹底していくことにしました。」と対応したとのこと。
 こうした「苦情」について、一人の教育委員から「思いやりや想像力が欠如しているのではないか」と感想が述べられた。同感だ。上記した「苦情」に対しても、その方が高校生にその場で注意したらいいだろうに、と思う。告げ口やお上に解決してもらう的発想には息苦しさを覚える。都教委はこうした「苦情」にはすぐに対応する。しかし、次に示す請願・陳情には全く対応しない。「都教委の方針」に反するからだ。

★請願は、
ア.「日の丸・君が代」の強制と教員処分を撤回すること 
イ.小山台高校定時制・立川高校定時制の廃校方針を見直し、存続させること
ウ.学校現場の意見を十分に尊重して、また、公開の場で議論を行って教科書採択をすること について。

★陳情は、
登下校の際に使う医療的ケア児専用車両に看護婦配置を求める要望や都立学校生の頭髪の黒染め指導を行わないように通達を出してほしいとの要望。

★公益通報制度(教育庁等窓口、弁護士窓口)の弁護士窓口を利用したのは13件。いじめ、セクハラ、会計処理、個人情報に関するものとのこと。
それだけの報告だったのではっきりとはわからないが、この制度の性格から見て、いじめとは教職員間のいじめということだろう。兵庫の件が騒がれたが、子どものいじめと同じく、いじめは日本社会に蔓延している。子どものいじめ防止を本気で考えるならば、都教委がまずすべきは、子どもたちと触れ合う教員たちが、ゆとりを持って働くことのできる労働環境をつくることだ。ここでも、教育への金を削るべきではない。

11/14都教委定例会 Hさんの傍聴記

●Hさんの都教委傍聴記(2019年11月14日) 

※根津さんが傍聴できなかった理由

〇都庁は数年前から来庁に際し、受け付け票に氏名・住所・電話番号等を書いて提出させている。質問してもその必要性について説明をしてくれない。個人情報の提供を強要するならば、強要する側がその必要性を説明すべきと思う。必要性があれば私(根津)も受け入れるが、都民を上から目線で扱い、しかも、税金の無駄遣いでしかない。
〇今日は私の名前をフルネームで書き、あと4人は苗字まで書いて出したところ、「名前を書いてください」と警備保障会社の人。それで、都の総務部の責任者を呼んでもらった。総務部職員に必要性の説明を求めたが、職員はそれには答えず、いや答えられないのだろう。「名前を書けば入れる」の一点張り。職員は1時間が過ぎたところで、「引き上げる」と宣言して離れていった。というわけで、私たち5人は傍聴ができなかった。
〇そこで、Hさんに傍聴記をお願いした。Hさん、ありがとうございます。

◆Hさんの傍聴記
本日の傍聴者は、たったの4人。毎回余りに無内容な会議ばかり続くので、みんな傍聴する意欲も失せたのかと思ったら、別の事情があったようだ。今日も公開の議題は2つだけ。しかも薄い内容だった。ただし突っ込み処は色々あった。

①議案:「管理運営規則の一部改正」等の件
②報告事項:来年度の「教育庁所管予算」見積の件


①の規則改正の中味は、都立学校の栄養教諭に上級職を導入することである。
 栄養教諭に、新たに上級職として「主任」(給料表3級)「主幹」(同4級)を設置する。改正理由に、「東京都全域における食育推進体制を充実していく上で極めて重要な職務」「人材育成の強化及び食育推進体制の更なる充実を図る」等の文言が並ぶ。
あれ? 都立高校に給食ってあったっけ?て思ったら、一人の委員が質問してくれた。

〇人事部の答は、
 全都で63人、都立は2人ということだ。この規則は「都立」の規則、つまり対象者は63人しかいないのに「上級職」を作って職階を3段階にするということらしい。人事部は、都が規則改正すれば、執行予定の来年4月1日までに区教委も揃って規則改正してくれるはず、みたいなことを言っていた。確かにそうなれば対象者はもっと増えるだろう。でも、それじゃまるで区教委は都教委の下部組織だ。教育行政の地方分権の原則なんかお構いなしということか。

 そこまでして、栄養教諭に職階制を持ち込みたいか。これは子どものためなのか?お役人が何か仕事をやったふりをするためなのか?パワハラはタテ社会で起きるというが、こんなところまでヨコ社会を壊してタテ社会を導入してどうする。高校生の「食育」を言うなら、都立高校定時制の給食を次々民間委託にして、子どもたちから温かい給食を奪い、栄養教諭を首切りしてきたのはどこの誰か、と聞きたい。

 質問!!栄養豊かな食事を用意する「食育」と、職に上級下級を付けることと、どのような関係があるのか、説明してもらいたい。どこに金使ってるんだ。違うだろ!

②「令和2年度教育庁所管予算見積について」という表は、多分HPで公開されるはず。
 12頁にわたる表を、総務部の担当者が20分くらいダラダラと説明していたが、この表と説明を聞いただけで教育庁が何をやりたいか、財政の意図をつかめるものはいないだろう。案の定というか、教育委員達からもそのような趣旨の質問が相次いだ。
 「どこに注力しようとしているのか、分かるような示し方は出来ないのか」「横並びの項目の羅列では、コア・コンピタンスが分からない」
 しかし財務担当者が説明したいことと教育委員が知りたいことの溝は最後まで埋まらないままだった。
 具体的には、こんなやりとりがあった。
「8.教員の育成(1)②」に次のような記述がある。
  “将来の東京の教育を担う人材の育成に向けて、東京学芸大学との連携により、都
 立高校において、大学教員による教職の魅力を伝えるセミナーや教職大学院生によ
 る専門教科・科目のワークショップ、地元の小中学校での教育実習体験などの取り
 組みを実施。【新規】”

ここで一人の委員が「東京にはたくさんの大学があるのだから、『東京学芸大学』の後に『等』を入れて、連携の幅を広げてはどうか」と質問したのに対し、総務部の答は、「既に執行予定で先方と打ち合わせているので、今年は『等』は入れられない」というものだった。
学芸大と言えば近年、近藤精一・金子一彦・伊東哲ら歴代の指導部長が相次いで天下っていることはよく知られている。どこまで癒着しているのか。
 さらに「大学の先生が高校の教室で『教職の魅力』を伝えるのですか」の問いに、「その通り」との答え。
 それには他の教育委員から、「目の前に本物の高校の先生がいるのに、わざわざ大学の先生を呼んできて『教職の魅力』を語ってもらうんですか。教職を目指してもらいたいなら、目の前の高校の先生に直接お手本になってもらった方がよっぽど『教職の魅力』が伝わるのではありませんか」との意見が出て、他の教育委員も次々同調した。
 真っ当な意見だ。おそらく都教委は、今の都立高には『教職の魅力』を語らせる実態がないことを知っていて、外部の人間に「空虚な理想論」を語らせようとしているのだろう。現場ではとても思いつきようがない珍奇な案を上から有無を言わせず押しつけるのが、今の都教委だ。

◆Hさんのコメント
金の使い途について、感想を2~3書いておきたい。
「生徒」に関わることでは、今や“学力!学力!学力!”のオンパレード。「全人教育」という言葉は、都立高ではとっくに「死語」になってしまったらしい。
英語教育には「話す力」を中心に、58億9600万円予算を付けて多彩な事業を展開している。しかし、大学入試の英語民間試験導入が延期されたので、目論見が狂ったのではないか?
「教員の働き方改革」には、213億8600万円を注ぎ込む。しかしその中に、「正規教員の定数増」のような直接業務軽減につながる策は1つもない。自助努力が足りないと言わんばかりの項目が並ぶ。これでブラックが解消に向かうとは、現場は誰も思わないだろう。現場の声、組合の声を聞いて吸い上げたとは到底思えない。
今日前半の「栄養教諭の規則改正」の時に「組合との交渉で合意を得ています」と都合の良い時だけ組合の名前を使っている。ところが肝心の労使交渉の最重要課題である労働条件問題では組合の意見を全く聞かずに、一方的に上からお仕着せの「改革」を押しつけるとはどういう了見か。だから見当違いの項目ばかり並ぶ。このようなタテ社会組織の中で、ますますパワハラが生まれていく、というかパワハラで押しつけるしか実行不可能な無意味な政策しか生まれない。東京の教育界は隅々までタテ社会に作り変えられてしまった。学校から「民主主義」は消えようとしている。
最後に、教育委員諸氏も指摘していたように、予算の示し方が不親切で分かりにくいことについて一言。ささやかな提案!!
 教育へのお金の使い方が都民にもパッと見て分かるように、各項目が全体の中でどれだけの配分になっているかパーセントの数字を付けるなり、グラフで示すとか、また各項目毎に昨年との増減を数字で示して、今年は何に力を入れてその分どこを削ったのかすぐ分かるように親切に示して欲しい。それくらいの工夫ができないほど、総務部は無能ではないだろう。
 今日も、これでは東京都の教育はますますダメになって行ってしまう、という情けない話題ばかりだった。

●根津さんのコメント
 教職希望を増やすために都教委が考え出した策は、悪い冗談のよう。
教員採用試験の倍率が極端に低いのは、教職に魅力がないのは、都教委の教員管理・支配と弾圧が招いたこと。それが失策であったことを都教委はまず自覚すべき。

2019年11月10日日曜日

11.4集会 「天皇奉迎」で旗振り 八王子市市民の会の報告

11・4集会 八王子市民の会の報告 
4・23に八王子二小などの児童は沿道で日の丸の小旗を振った


「天皇奉迎」 に子どもを動員することに反対する行動の報告        
         「天皇奉迎」に子どもを動員することに反対する八王子市民の会

1.5月末から萩生田文科大臣就任時までの経過
 子どもを動員したことを知ったのは5月末。根津がまずは5月29日に八王子市教委に電話を入れ、3回のやり取りの後、二小、横山二小、浅川小の各校長に質問と抗議の電話を入れた。各学校の職員にチラシまきをした。

①7月までの市教委の回答
・八王子奉迎会実行委員会から23日の何時頃どこを通るという内容の文書が4月15日に届いたので、4月23日に甲州街道沿道の学校(二小、横山二小、陵南中)に、教育指導課指導主事がメールで天皇が来るという情報提供をした。沿道に立つようには市教委は言っていない、あくまでも情報提供。
 メール文
    「天皇皇后両陛下 武蔵陵昭和天皇山陵に親謁の儀に伴う八王子奉迎(沿道お迎え)対応について」
上記の件について情報提供させていただいたところですが、4月23日(火)の行幸に関する八王子奉迎実行委員会からの資料を入手しましたので、添付にてお送りします。
 学校用の小旗が70本事前に準備されているとのことです。当日についてもある程度の小旗が用意されているとのことですが、必ず全員に配布されるとは限りません。
 また、参加の場合、どこでお迎えをするとのことですが、沿道に出ると警察等の方から指示があるとのことですので、そちらに従ってくださいますようお願いします。
 なお、子どもは優先して前列にしてくださるようです。小旗の対応について検討しますので、お手数ですが、4月18日(木)までに以下の内容についてお知らせ願います。
 1.参加の可否
 2.参加の場合の人数
 3.小旗についての希望(複数校が希望される場合は70本をお渡しできない場合があります)

・陵南中は出迎えなかった。沿道ではない浅川小には市教委からは情報提供をしていない。浅川小は自治連合会からの連絡か要請を受けて子どもたちを沿道に並ばせたということだ。
・各学校の判断で沿道に並ぶ、との報告は事前に市教委に上がっている。この、学校の判断が不適切な判断とは思わない。
・即位は200年ぶりのこと、大事なこと。天皇については学習指導要領6年生社会科で「理解と敬愛の念を深める」と示されている。(したがって沿道に立たせたのは、)学習指導要領に則った指導だ。
・(退位・即位に関する文科省通知文にあるように、出迎えるという行為は「国民こぞって祝意を表する」ことを子どもたちに求めたということで、思想の強制に当たる。子どもたちの思想・良心の自由及び思想・良心の自由の形成過程のか。と根津が訊くと)「私(指導主事)の立場ではお答えできない。


② 二小校長の発言
「23日にメールが来る前に斉藤指導担当部長から『ぜひ学校で対応してもらえないか』と言われた。(「学校の判断で決めた、市教委はあくまでも情報提供をしただけ」と市教委は言ったが、と訊いたら)『対応』ということばを使い、『しなさい』とは言わない。忖度しなさいということだ。

③ 浅川小の校長の発言
「自治連合会から話はあったが、要請を受けた、話があったからやったのではない。校長である私が決めたのだ。最終決定は学校=校長にある。自治連合会が教えてくれたから、(『御見送りと御出迎え』が)できた。自治連合会は子どもたちに旗も準備してくれた。」
  (「『御見送りと御出迎え』をさせることは、敬意の意思表示ですから、思想の強制になるとは考えなかったのですか。」と訊くと)「自治連合会から話があって、あえてそれをやらないのは、反対の意思表明になる。敬意を持つのは、日本の国のルールであり、文化だ。根津さんのように反対する人がいるのは承知だが、多くの国民が天皇に敬意を持っている。共産党も赤旗で代替わりに賛意を表明している。」

2.「天皇奉迎」に子どもを動員することに反対する八王子市民の会の結成と行動
 10月2~4日に市教委(こちらの参加者17名)、二小(9名)、浅川小(16名)、町会自治連合会(八王子奉迎会実行委員会)(16名)に申し入れをした。二小、浅川小は、学校運営協議会のメンバーも同席させた。
 横山二小の校長は電話に出ることさえ拒否した。アポを取らせないので、直接行くことに。
                 
■10月4日は、町会自治連合会、八王子奉迎会実行委員会へ
 町会自治連合会は会長と副会長4人、そして常駐の事務局員。会長は奉迎会実行委員の代表と同一氏名。会長と代表は氏名が同じなので同一人物かを確認すると、「そうです。」「(奉迎会実行委員会には)誰かから集まれと言われた。口頭か電話かで。手帳に書いてあるので行った。ちょうどこの人数(20人ほど)が集まったかな。そこで、誰かが私を推薦して、分からないままに奉迎会実行委員会の代表になった。その後集まりは持っていない。」という。「ならば、4月15日発出の「天皇皇后両陛下 武蔵陵昭和天皇陵に親謁の儀に伴う八王子奉迎対応について」」という文書(=市教委が得たという「情報」)は誰が作成した」のかを質したところ、「わからない。私はワープロが打てないから、私が打ったものではない。事前に見せられてはいる。」と。「それをお聞きして、そうでしたか、とは素直には言えないですね。」とこちらが言うと、「そうだと思います。」
 私たちの申し入れに対し会長は、「町自連としては市教委に要望や要請、強制は一切していない。それはしてはならないことだ(と認識している)。」という。市教委は「『何時にどこを通る』という情報を4月15日に奉迎会実行委員会からもらった。」「小旗は町自連が用意してくれた。」と、また、浅川小の校長は「町自連から情報を得て、小旗も用意してもらった。」と発言したことをこちらが伝えると、再度否定した。
会長は、「4月の小旗は、町自連で購入したのではない。どこからか届いたので、町会長に配った。」「町自連の仕事は、得た情報を町自連の集まりでお知らせすること」という。事務局員は「小旗は、どこかの財団、公益(財団)から届いたのかな。町会に配布した旗を町会長によっては、学校に渡したということがあるかもしれないが、こちらではそこまではわからない。町自連として市教委に渡したり必要数を聞いたりしてはいない。」と補足した。

■市教委の回答は町会自治連合会に合わせた回答に変更となる
 10月17日、同28日、以下のように回答が変更された。10月2日までの回答であった「奉迎会実行委員会→市教委」を取り消し、「町会自治連合会→協働推進課→市教委」という迂回ルートからの「情報」提供だとして、奉迎会実行委員会・町会自治連合会とも教育への介入はしていないと。
 4月12日に協働推進課から斉藤指導担当部長に電話があった。協働推進課からの電話は、「当日交通整理がなされる(必要との意)。沿道の学校は制限を受けるので、学校教育部に伝えねばと考えて」のことだったという。それを受けて、斉藤指導担当部長は学校に電話を入れた(二小校長:「ぜひ学校で対応してもらえないか」と言われた)。15日には協働推進課課長から斉藤指導担当部長に八王子奉迎会実行委員会が出した4月15日付け文書が手渡された。市教委はこの文書に「参加の有無」等の3質問をつけて二小、横山二小、陵南中の校長にメール送信した。この判断は、斉藤指導担当部長による。 16日に二小、横山二小から「参加」の回答が届いた。17日に開かれた副校長会において、指導主事が70本の「日の丸」の小旗を両校の副校長に渡した。小旗は、協同推進課から市教委に渡された。
                 

   天皇奉迎」に子どもたちを動員しないことを
   求める申し入れ書を提出
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                                                                              2019年10月2日
八王子市教育委員会 教育長 安間英潮様
天皇皇后両陛下八王子奉迎会実行委員会 代表 秋間利久様
町会自治連合会 会長 秋間利久様
八王子第二小学校 校長 土屋栄二様
横山第二小学校  校長 鈴木裕子様
浅川小学校    校長 清水弘美様

         「天皇奉迎」に子どもを動員することに反対する八王子市民の会
        
  「天皇奉迎」に子どもたちを動員しないことを求める申し入れ書

 4月23日、天皇夫妻(当時)が昭和天皇の墓に「退位」の報告に来た際に、八王子市教委及び奉迎実行委員会、町会自治連合会は子どもたちを沿道に立たせるよう校長に直接的・間接的に要請し、また、上記した3小学校長はそれに呼応して子どもたちを沿道に立たせ、「日の丸」の小旗を振らせました。沿道に立たせ、「日の丸」の小旗を振らせることは、天皇を敬愛し尊敬の念を抱くよう、子どもたちに教え込むことにほかなりません。
 日本国憲法第1条の天皇条項は、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と明記しますが、国民・市民に「敬愛」や「尊敬」を要求しません。天皇(制)については、肯定する考えも否定する考えもあります。そうした中、「敬愛」や「尊敬」を求めること
は、憲法19条「思想及び良心の自由」を侵害することになるからです。
 宛先である各位が「天皇奉迎」に子どもたちを動員することを決めた際に、閣議決定や文科省通知が背を押したことは想像に難くありません。
 文科省発出の4月2日付「御即位当日における祝意奉表について(通知)」は、「祝意奉表」のために「日の丸」旗の掲揚を求めました。さらに4月22日付「天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に際しての学校における児童生徒への指導について(通知)」は、「各学校においては、・・・国民こぞって祝意を表する意義について、児童生徒に理解させるようにすることが適当」だとして「配慮」を求めました。子どもたちに「祝意奉表」を理解させるということは、天皇(制)に対する批判的視点には目を向けさせず、最上位の敬称に示される天皇観・国家の価値観の刷り込みを、学校教育を通して強制したということです。また、それは、憲法を遵守すべき政府が、憲法が保障する「思想・良心の自由を子どもたちから奪ったということです。
安倍政権は、集団的自衛権行使を容認する安保関連法を強行成立させるなどの憲法違反を重ねてきました。安保関連法審議の国会で自民党が推薦した長谷部恭男早大教授までもが「安保関連法は憲法違反」だと言い切った(2015年6月4日)ことは、記憶に新しいところです。ですから、閣議決定したからといって自動的に合憲とはなりません。「祝意奉表」は極めて政治的であり、憲法19条に違反する行為の強制です。
 各位は学校教育を通して子どもたちに「祝意奉表」をさせてはなりません。「思想・良心
の形成過程にある子どもたちに国家の価値観を押し付けることはやめてください。
 10月22日の「即位正殿の儀」や11月23日の「大嘗祭」に際しても、天皇夫妻や天皇家族が八王子を訪れることが予想されます。また、4月22日発出の文科省通知は、10月22日のことにも及びます。そこで、以下のことを厳に申し入れます。
                                          記
      1. 子どもたちを沿道に並ばせないこと

      2. 各学校は、子どもたちに「祝意奉表」を求める旨の講話をしないこと。市教委は  
  その講話を各学校に指示しないこと。
      3. 天皇(制)をめぐっては、制度自体や昭和天皇の戦争責任回避等について、人々の間
  に対立した考えがあり、小中学校には、日本の侵略や植民地支配によって肉親が
  被害を受けた外国籍の家庭の子どもも在籍する。そうした中、各学校は、憲法1条につ
  いての解説とともに、憲法及び子どもの権利条約が保障する「思想及び良心の自由」
  が子どもたちにあることを教えてほしい。   以上

■秋間氏回答の嘘が露見される
奉迎会実行委員会が申請して小旗を調達した。
証拠は日本文化興隆財団のHPに「国旗小旗頒布事業 平成30年度上半期助成団体一覧(平成30年7月~令和頑年6月)に「66 天皇皇后両陛下八王子奉迎会 昭和天皇山稜親謁の儀 奉迎」 2500(申請本数) 2500(頒布本数)」とある。

・萩生田の見聞録の4月26日の欄には、
「天皇皇后両陛下は、昭和天皇への退位のご報告の為、八王子の武蔵陵を訪問されました。警備の関係もあり、いつもはギリギリまで日程が公表されないのですが、今回は宮内庁から3週間ほど前に内示があり、町自連、安協、八王子まつりやいちょう祭りの実行委員会にも呼びかけ、『両陛下をお迎えする会』を組織し準備をしました。八王子インターから浅川大橋、追分から御陵まで、沿道にはかつてないほどの市民が出迎え、両陛下は長い道のりを窓を開け、手を振り続けてくださいました。日の丸の小旗4000本はたちまち無くなり、沿道の小学校、幼稚園、保育園の子供たちは手づくりの小旗で集まってくれました。」とある。

「呼びかけ、組織し準備をした」のは、この文章中ここだけが主語がないが、自身が書いているのだから明らかに主語は「私、萩生田」。萩生田が組織して町自連が動き、奉迎会実行委員会ができたということに違いない。
 秋間氏の、「(奉迎会実行委員会には)誰かから集まれと言われた。口頭か電話かで。手帳に書いてあるので行った。」云々の嘘は、萩生田からの呼びかけによるものだったからだ。
  4月12日の欄には、
「4月23日11:00頃八王子インター着で両陛下の『今上天皇としては最後の武蔵陵参拝』が決まりました。浅川大橋を渡り、バイパスで追分→武蔵陵の予定です。片道だけですが、いちょう並木を通って平成最後の来王となります。いつもは直前まで日程を公表しないのですが、今度ばかりは最後という事で、宮内庁も早めに連絡をくれました。」
  「4月23日、「両陛下 武蔵陵行幸啓」は、今上天皇として最後となりますので、各町会を通じて通行予定をお知らせする事となりました。是非沿道へお出かけいただき、お迎えいただければと思います。」とある。
  萩生田が宮内庁に早めの連絡を要請したのか。
 
■再び始まった皇民化教育をやめさせるために、当会は継続して行動を続けます。

2019年11月9日土曜日

11・4集会 大阪の伊賀正浩さんの報告

11・4集会 大阪の伊賀正浩さんの報告


■もはや公立版「森友小学校」
-憲法違反の大阪市立泉尾北小での「天皇即位」児童朝礼
            伊賀正浩(子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会)

1.「天皇即位」児童朝礼(5月8日)
(1)小田村直昌校長が新天皇を「126 代目」、「元号も日本古来から続いている」。
(2)「愛国の歌姫」と呼ばれている山口采希(あやき)がゲストとして登場(約 30 分間)  明治時代の唱歌「神武天皇」「仁徳天皇」などを歌った 教育勅語児童読本(1940年)や修身教科書に登場する「民のかまど」の話 「今年で皇紀 2679 年」
 オリジナル曲「行くぞ!日の丸」「令和の時代」も歌った。
「行くぞ!日の丸!」 うつむいた日は過ぎた/時が来た まっしぐら/行くぞ!行くぞ!日の丸が行くぞ! /ああ勇ましく 日の丸が行くぞ
 *山口あやき 「教育勅語」の現代語訳を歌詞にした曲を作り、森友学園が運営して
 いた塚本幼稚園で披露 「愛国行進曲」「月月火水木金金」「広瀬中佐」等の軍歌や
 自衛隊賛美曲を次々にカバー 日本会議の「ありがとう自衛隊」キャンペーンに協力

2.小田島直昌校長
(1)大阪市の民間人校長として 5 年目(泉尾北小では 2 年目)。意図的に再任。
(2)小田村四郎(日本会議副会長、日本教育再生機構顧問、日本戦略研究フォーラム評議 員、「日 本の建国を祝う会」会長などを歴任)の次男。
(3)太い日本会議人脈。 右派団体「学ぼう会北摂」で講演、龍馬プロジェクト(国会議員 参与:杉田水脈)会長の 神谷宗幣のインターネット番組に登場

3.大阪市教委は、「児童朝礼」を「不適切ではない」と容認
(1)小田村校長が新天皇を「第 126 代」と子どもたちに説明したことについて、市教委は、 「宮内庁 が公表している天皇系図に記されている。」「小田村校長はこれを参考にした ものと考えている」
(2)泉尾北小HPに小田村校長と山口が「皇紀 2679」と記した色紙を持った記念写真が掲 載され ているが、市教委は、HP上では「皇紀 2679」の文字が見えない(画像の問題でぼやけている) ので「見解はない」と容認。
(3)山口が戦前の唱歌「神武天皇」「仁徳天皇」を歌い、教育勅語児童読本「民のかまど」 の話をしたことについて、市教委は、「文科省通知(4 月 22 日)や学習指導要領を逸脱するものではない」「小田村校長からは(山口氏は)断定的に話したのではない、と聞 いている」。
(4)山口が「行くぞ!日の丸」を歌ったことに対して、市教委は「文科省通知、学習指導要 領に逸脱するものではない」
(5)大阪市教委は、天皇「敬愛」教育の推進者として任命
 小田村校長が泉尾北小に赴任して推進したこと
 毎日子どもたちに「日の丸」の掲揚・後納をさせる、
 運動会で「君が代」を歌い、「日の丸」を子どもたちに掲揚させる、
  4 ~ 6 月の間に、各クラスで「君が代」を授業で歌わせる、
 創立記念日、終業式で「君が代」を歌わせる、
 「伊勢神宮をのぞいては日本の歴史や文化、伝統を語れない」として修学旅行を伊勢神 

 宮に、

■大阪市立泉尾北小HPに載った「児童朝礼」の記事と写真
 

■「寺子屋だより NO78」(2019年7月)
 民間人から見た教育現場⑥ ----教育の現状を見つめて(4)
 ※5月8日の朝礼のことを書いている。

2019年11月8日金曜日

11/4 都教委包囲ネットの意義ある集会開く

11月4日午後、日比谷図書文化館で討論集会を開催しました






















主催者の予想を超える58名が参加しました。
■見城さん:主催者からの「問題提起」
〇現下の情勢の特徴の一つは、露骨な国益の衝突であるとして、そこから生まれるナナ リズムや排外主義、右翼の台頭、民主主義の危機、天皇制の復活・再生など。
〇教育に関する状況の認識の共有を図りたいとして、1980年代以降の教育をめぐる動き と教職員組合の弱体化など。について述べ、
〇今後どうあるべきか?何をすべきか?について考えていきたい、と述べました。







■伊賀さん:「子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会」
 <もはや公立版「森友小学校」-憲法違反尾の大阪市立泉尾北小での「天皇即位」児童朝礼>について報告しました。そこでは、
①朝礼の実態
 (例えば「愛国の歌姫」と呼ばれる山口あやきは、
 オリジナル曲「行くぞ!日の丸」「令和の時代」なども歌った。
 彼女は「教育勅語」現代語訳を歌詞にした曲を作り塚本幼稚園で披露したり、日本会議   の「ありがとう自衛隊」キャンペーンに協力している。)
②小田村校長
 (父親は日本会議の副会長をなどをやった人物。
 橋下や松井の「維新の会」が制度化した「民間人校長」に選考された。
 「日本会議」と太い人脈をもつ。修学旅行を「伊勢神宮」に変えている。)
③大阪市教委は「児童朝礼」を「不適切ではない」と容認
(・新天皇を「第126代」と子どもたちに説明
 ・小学校のHPに小田村校長と山口が「皇紀2679」と記した色紙を持つ写真が掲載された
 ・山口が戦前の唱歌「神武天皇」「仁徳天皇」の歌を歌った教育勅語児童読本「民のか      まど」の話をした
 ・「行くぞ!日の丸」を歌ったことなどに対して、市教委は「文科省通知、学習指要       領に逸脱するものではない」と述べている。(11月18日に再交渉予定)。
  そして伊賀さんは、反対運動をやると、小田村校長は校長会でも孤立気味で、
  「即位の礼」でもおとなしかったようだ。「おかしい」と声を上げ続けることで変 ると述べました。
  
Mさん:「「天皇奉迎」に子どもを動員することに反対する八王子市民の会」
  この間の八王子市民の会の動きを報告してくれました。

 詳細はこの間根津さんが報告してくれていますので略しますが、その中で、この問題 が現場から上がらなかったことの背景にはやはり組合活動が弱体化していることがあると指摘されました。
 そうした中で、「八王子市民の会」が結成され、この間、<市教委><二小><浅川小><横山二小><町会自治連合会(八王子奉迎会実行委員会):会長が同一人物>に申 し入れをしてきたことが報告されました。
 そうした中で、<奉迎実行委員会>が申請して小旗を調達したことが明らかになりました。証拠は「日本文化興隆財団」HPの中に、「天皇皇后両陛下八王子奉迎会 昭和天 皇山稜親謁の儀 奉迎」とあってその中に「2500(申請本数)2500(頒布本数)」とあったことです。
 また、八王子は萩生田文科相の地元ですが、彼のブログ「永田町見聞録」(4月26日) の欄には、「今回は宮内庁から3週間ほど前に内示があり、町自連、安協、八王子まつ りやいちょう祭りの実行委員会にも呼びかけ、『両陛下をお迎えする会』を組織し準備 をしました。
 日の丸の小旗4000本はたちまち無くなり、沿道の小学校、幼稚園、保育園の子供たち は手作りの小旗で集まってくれました。」とあることがわかりました。
 まさに、小学校、幼稚園、保育園の疑問を持たない子どもたちへの洗脳です。
「 八王子市民の会」は「皇民化教育」をやめさせるために、継続して行動を続けるとい うことです。

■①小学校の現場からは、
・教育が「スタンダード」という名のマニュアル化によって、誰がやっても同じ画一化されたものになってきている
・教育現場に〇〇教育などと言って企業が入り込んできている
・オリパラ教育と「観戦チケット」が強制されていることが報告。

②東京教組の役員(非専従)からは、
 この間の教員対策や「道徳の公開授業」の強化、学校運営協議会の設置、免許更新制などによって、教員への締め付けが格段に強化され、特に若い教員への締め付けが強ま っていることが報告。

③高校の教員からは、
 職場では「天皇の問題は触れずにおこう」という意識が多く、組合だけにたよっていて はだめだということ、などが述べられました。

■北村小夜さん(1925年生まれ)


 彼女は、「とうとうここまで来たかという感じだ。自分の祖父と祖母は明治以前に生ま れ、天皇とは関係なかった。(近代)天皇制は最近はじまったばかりだ。それなのに< 教育勅語>体制はそのままで、おさらばしていない。」と述べられ、「教育勅語の跋扈 (ばっこ)」という題での多数の(資料)をもとに、戦前に行われていた様々なことを 説明してくれました。
 その中には例えば、
 1926(昭和元)年に発行された「大阪朝日新聞号外」の「改元の詔書発布 『昭和』と 決定さる」というのがあり、そこには「世界平和と君民一致を現はす」などという見出 しが出ていました。今回、新天皇・徳仁が述べたたことと同じではありませんか。
 また「主唱・大日本国旗協会関西支部 後援・大日本神祇会京都支部」発行の<回覧> 「大東亜戦争必勝祈願」なるものがありましたが、
 そこには、
 国旗尊重 日の丸精神昂揚
 一、国旗掲揚は午前七時家族揃って揚げませう
 一、午後五時には隣組一斉に納め、忘れぬやうにいたしませう(冬期時間)
 一、皆さんの家にある国旗を隣組で纏(まと)め、氏神神社で修祓(しゅうばつ:清めの儀式)をして頂き之(これ)を一層尊重しませう
 一、隣組常会には神社に修祓された国旗がありますから、氏神神社で頒布をして頂き、之を奉掲して日の丸精神で常会を開きましょう。
  (この国旗を順番に常会当番の家に掲げる喜びを当番の家の誇りにしませう)
 国旗掲揚心得(略)などが書かれていました。
 北村さんは、「そのうちこのような回覧板が回ってくるようになり、日の丸を掲げていない家は<非国民>と言われるようになる」と言っていました。

-----休憩------

■「おわてんネット」から
先日(10月22日)の銀座デモ(550人参加)での3人の不当逮捕と釈放の報告・カンパ要請がありました。
その後、質疑・討論をやりましたが割愛します。
■代わりに、千葉の近さんからのメールを二つ紹介します。
数日前、缶コーヒーを買おうとコンビニに入店すると、雑誌売り場で「日の丸」が売られていました。小型の「日の丸」(竿・金の玉つき)が880円でした。産経新聞がキャンペーンした「今年だけの祝日、即位礼に日の丸を掲げましょう」で売れ残った「日の丸」を「日の丸屋」さんがコンビニで処分しようというのでしょうか?一度だけのために「日の丸」を購入するもの好きがどれほどいるかと思うのですが、大嘗祭、新年、天皇誕生日、オリンピックと事あるごとに「日の丸」キャンペーンが行われるのでしょうか。学校でも、「善意の教員」が「日の丸屋」の下請け販売をするなんてこともあるかもです。昔は、よく学校でいろいろなもの(鉛筆とか肝油とか…)を売ってましたね。妄想です。
 
昨日の討論集会、ボクはチョッと飲んでいる抗アレルギー薬と抗生物質のせいでお腹が チクチクするのと、強烈な睡魔に襲われるのとで、15時ごろに早退しました。
 北村さんのお話が聞けずに残念でした。
 大坂、八王子などの小学校からの報告、思っている以上にこの国が、不気味なレベルに達していることを改めて、実感しています。
 9月に台風15号についてのレポートを地理教育研究会に頼まれて、地教研会報11月号 に書いたのですが、台風被害を個々の被害として切り出すのではなく、被害を生み出している“バックグラウンド”を理解することが大切だと書いたつもりです。「台風被害」のバックグラウンドは「気候変動」です。では、「天皇制」を支えるバックグラウンドとは何でしょう。
 一つは、明治維新で新たに創造された(でっちあげられた)天皇を犠牲にし利用する「天皇制」が敗戦後にも反省されず、日本国憲法の下で実質的に強化されてきたことでしょう。
 もう一つは「平成流」などと言って、「ソフト天皇制」を歓迎したり、国民が「天皇は平和主義者」「天皇は護憲派」と妄想したりすることもその一つだと思います。
 現代は、多くの国民、自らが「臣民」であることを「欲している」時代のようにも見えます。しかし、これを世界の中でみてみると、この国が陳腐化していることが際立ちま 日本は内向きのDV国家になり、国民と天皇(+権力)との共依存関係が強まり、抜け 出せなくなっています。

■主催者総括
  学習討論集会「天皇代替わりと替わりと学校教育」の総括
 ・参加者:58名、予想を大きく上回った。天皇制強化に対する危機感の表れであろう。
 ・報告の内容(特に大阪、八王子、北村さん)はそれぞれ充実したもので、
 情勢認識の共有が進んだと考えられる。
 戦前と同様の天皇制の復活、組合の弱体化と学校現場の教員の孤立化などについてその深刻さが共有された。
 ・ただ、今後の具体的な取り組みについてはあまり深まらなかった。
 ・それでも、この集会を開いたことにより、今後の闘いの一つの土台ができた。

 
来年2月の「総決起集会」は
  <日時・場所>2020年2月9日(日)午後、しごとセンター・講堂、に決定。





 

2019年10月28日月曜日

10/26都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

●根津公子の都教委傍聴記(2019年10月24日)
学力テスト実施に何の意味がある? 弊害は?

公開議題は、
今年度「児童・生徒の学力向上を図るための調査」及び今年度「全国学力・テスト学習状況調査」の結果についての報告1件のみ。
前者は都学力テスト(小5、中2が対象 7月実施)、後者は全国学力テスト(小6、中3が対象 4月実施)。このほかに、区市町村教委が独自に行うテストもかなりの数にのぼる。

都学力テストの報告では、
各教科の平均点、教科書例題レベル問題の平均正答率、学力の定着が図られている問題例等を示したうえで、授業内容の理解度年次推移、自尊感情に関する質問の調査結果と平均正答率の関連(肯定的な回答をした児童・生徒ほど正答率が高い)、家の人との会話に関する質問の調査結果と平均正答率との関連(肯定的な回答をした児童・生徒ほど正答率が高い。肯定的な回答をした児童・生徒が減少している。)を数値で示した。
この結果から、取り組みの方向性だとして、「授業改善のさらなる充実」「主体的に学習に取り組む態度の育成」「保護者向け『リーフレット』による情報発信」をあげた。全国学力テストについては、全国平均点との比較、正答数分布割合を示した。

根津コメント

 報告に対して教育委員からは、「平均点を見ても意味がない。データをどう見るか、違う分析が必要なのでは」「家庭にどう指導していくか」などの発言はあったが、学力テスト自体を否定する、見直そうという発言はなかった。
学力テストには不正がつきものだ。1950年代終わりから始まった全国学力テストは、学校や地域間での競争が激化し、それに伴い不正も生じた。そうしたことから教職員組合による反対闘争も起きて学力テストは廃止となった。


再び始まった学力テストでは2006年、足立区立小学校が区独自の学力テストで、採点から障がいのある児童3人を外す、机間巡視の中で教員が机をノックして誤答を教えるなどの不正や事前に過去問をやらせるなど点数アップを図っての工作がなされた。こうしたことが1校で起きたのではなく、かなりの数の小学校で起きたのだった。教員たちにとっては担任するクラス、教科の得点が気になる。それが自身の業績評価にも影響するだろう。となれば、子どもたちの興味関心よりも、点数アップのための授業に傾かざるを得ない。この弊害について発言する教育委員はいなかった。


 授業は教科書だけでなく他の教材・教具・題材を使って行っていいのだが、教員管理・弾圧が激しさを増したこの10年、大半の教員は無難に教科書通りの授業をするようになってしまった。学力テストは、それに拍車をかけているのではないか。したがって、子どもたちの知る喜び・発見する喜びが圧し折られているのではないかと思う。学力テストは教員管理の手段でもある

10/10 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

●根津公子の都教委傍聴記(2019年10月10日)
夜間定時制高校切り捨てに教育委員の心は痛まないのか!

 今日の議題は公開議案が
①「来年度都立高校の生徒募集人員について」
②「特別支援学校高等部等の募集人員について」、報告が
③「請願について」。
  非公開議題には、
議案として「校長の任命」案件1件、「教員の懲戒処分」案件(停職以上の案件)が5件、
報告として「平成30年度における児童・生徒の問題行動等の実態について」「『いじめ止推進対策推進法』30条1項に基づく報告について」「教員の懲戒処分」(減給以下)。
  問題行動及びいじめに関しては長いこと社会問題になっているのだから、公開の場で論議してほしいものだ。停職以上の処分案件が5件あることにも驚く。

 ①「来年度都立高校の生徒募集人員について」及び③「請願について」
 資料が配られて最初に見たのは、来年度夜間定時制高校の募集人員。「小山台30人 立川60人」とある。来年度は両校とも存続する。
前回の定例会で立川高校の閉課程(廃校)とセットで都教委が考えているチャレンジ高校の開校が2年遅れの2025年度となる旨の報告がなされたことから、それまでは立川高校の閉課程はできないとは思っていたけれど、都教委の方針が変わったのではない。都教委の方針は閉課程なのだ。
 その2校存続についての請願が出されていた。小山台高校定時制については、「小山台高校定時制の廃校に反対する会」から、立川高校定時制については、「立川高校定時制芙蓉会(同窓会)」「立川高校定時制の廃校に反対する会」から。

 存続を求める切実な気持が伝わってくる請願理由なので、ここに記します。
 小山台高校:
 「平成28年2月12日の東京都教育委員会において、多くの存続を求める校が上がるなか、小山台高校など4校の夜間定時制の廃校(閉課程)が決定された。(略)
 小山台高校定時制は歴史も古く、長年地域の中で親しまれ、全日制に通学できなかった人たちの大切な学舎となってきた。今も、昼間働いている生徒や夜間中学卒業生、全日制中退生徒、若いときに学ぶ機会を逸した社会人など多様な生徒が通学している。特に、小山台高校定時制は、近年、人権尊重推進校として外国籍生徒や帰国生徒など外国につながる生徒たちを積極的に受け入れ、多文化共生の教育を積み重ねてきた。その手厚い教育体制は東京都のモデルにもなっている。このような特色ある学校を一方的に廃止することは納得できない。
  小山台高校定時制の生徒募集を継続し、存続させることを求める。」


立川高校:
 「(前略)都内の夜間定時制の普通科で最も多い生徒数となっている。同窓会をはじめ生徒、卒業生、保護者、地域住民などから、「立定(たちてい)」の存続を求める声はいっそう広がっている。  今年の2月、今後の都立高校の基本政策である「都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)」が策定されたが、その中で立川高校定時制の閉課程予定年度は「未定」となっている。
  立川高校定時制は多摩地域の中心にあり、交通の便も良く、現在300人近い生徒が在籍している。昼間働いている生徒や夜間中学の卒業生、若い時に学ぶ機会を逸した年配の社会人、外国につながる生徒など、いろんな生徒が学んでいる。全日制とともに「多摩に立高あり」といわれ、今年で創立82年を迎え6000名を超える卒業生を輩出してきた。…存続させることを求める。」

 都教委が4校を廃校と決めた時点から存続を求める請願は繰り返し行われてきた。しかし、4校のうちの2校を都教委はすでに廃校にした。「チャレンジスクールを新設する」「他の夜間定時制を受験すればよい」との、代替案とは言えない「代替案」を出して。

 今回の請願に対する都教委の「回答」はこれまでと同じに、応募者が少ないことを理由(※)に、上記した代替案を挙げる。
  ※夜間定時制課程はセーフティネットの機能を果たしているが、在籍生徒は年々減少している。
  ※夜間定時制課程には、昼間に学校に通うことのできない勤労青少年の学びの場として、昭和40年には夜間定時制課程に進学した生徒のうち勤労青少年は88.3%だったが、平成13年度のそれは7.0%、平成30年度は3.9%にまで低下している。
  ※小山台高校定時制課程の入学者の状況は、平成27年度は26人、平成28年度は23人、平成29年度は22人、平成30年度は11人、平成31年度は13人など減少傾向にある。
  ※立川高校定時制課程の入学者の状況は、平成27年度は90人、平成28年度は71人、平成29年度は91人、平成30年度は57人、平成31年度は51人など減少傾向にある。

 この「回答」を是認したうえで、教育委員は次のように発言(趣旨)。
 「本当は夜間定時制課程をこのまま続けて、チャレンジスクールも作るのがいいのだが、財政的に困難。この請願を認めれば、他も請願することになる。小山台高校で行われているいい教育を続けてほしい。でも、これらを実現するいいアイデアをなかなか思いつかない。」(北村教育委員)
 「学びたいという子の意思をどう保証するか、知恵を絞っていきたい。」(宮崎教育委員)
 「勤労青少年の比率が3.9%にまで低下している。請願に対する誠実なこたえは、生徒たちのニーズをどう実現するか。それが課題」(遠藤教育委員)

根津コメント
 教育委員に、本当に定時制課程に進学する子どもたちを支えようとする意思があるならば、請願に賛成するはずだ。採決・採択権限が教育委員にだけあることを自覚しているとは思えない言動だ。都教委事務方の提案に対して、批判検討したうえで採決するのが教育委員の任務であるのに、都教委の代理人のような動きに終始する。「学びたいという子の意思」保証は、夜間定時制課程を存続すること。明白ではないか。
 北村委員の、「この請願を認めれば、他も請願することになる。」とは何事か!請願用紙は受理するが、都教委方針に反対する請願には賛成しない、採択しないというもの。都民にとって、請願権は形ばかりのものと言っていると同じだ。その認識がこの人にはあるのだろうか!?
 「財政的に困難」というけれど、「次世代リーダー育成」を目的に2014年度から都教委が始めた都立高校生の留学支援は、年間200人を1年間留学させ、総費用300万円のうち240万円は都が負担する(このことは2014年2月13日開催の都教委定例会で報告された)。
 240万円×200(人)=4億8000万円。この金額は教員60~70人を雇える金額だ。すでに廃校にした2校を含め、4校存続は可能な額だ。オリンピック・パラリンピック教育にも巨額の予算が組まれている。都教委は、社会的弱者を切り捨てて、その金をエリート育成に回すこと、また、「愛国心」の刷り込みにつかうことしか考えていない。
       ***** ***** *****
 議事が終了したところで宮崎教育委員が兵庫県の須磨小学校で起きた教員のいじめ問題に関連して、「東京ではこうしたいじめはないと確認しているか」と訊いた。
人事部長は、「確認している。業績評価の取り組みの中でも取り組んできた。」と言った。傍聴していた元教員たちは、一斉に怒りたぎる表情に変わった。業績評価で教員同士を競わせ統制することがいじめの元凶であることははっきりしているからだ。孤立せず・させずに、協同で仕事に当たっていた20年前にはこのようないじめはなかった。
 自衛隊員間のいじめも問題となっているが、これも競わされ統制されることへのはけ口としての行為だ。子どものいじめも、大人のいじめを真似てのこと。都教委の役職ある人たちにその認識を持たせることは絶望的だ。
 定例会が終了し会場を出たところでSさん、Wさんは、「業績評価がいじめを生むのだ!」と教育委員に聞こえるように声を上げた(会場内で声を上げると排除されるが、会場を一歩出れば排除措置はとられない)。その声に、請願関係者の一人が近寄ってこられて、「まったくそう、業績評価こそがいじめを生みますよね。」と気持ちを重ねられた。

2019年10月18日金曜日

緊急のお知らせ 11月4日に集会を行います

10月12日に予定していた都教委包囲・首都圏ネットの集会は台風に直撃されて中止しました。再度計画を練り直し、以下の通り集会を開きます。ご参集ください。

<天皇代替わりと学校教育>

日時:2019年11月4日(月・振替休日)、
    13:00開場 13:30開会 ~ 16:30閉会


場所 日比谷図書文化館(日比谷野外音楽堂の隣です)
      スタジオプラス(小ホール)


内容・ ・大阪から皇国史観教育反対の取り組み報告
    ・東京八王子の天皇奉迎反対の取り組みの報告
    ・教育現場から(小学校・高校)
    ・北村小夜さんの話
    ・討論
    ・まとめ

2019年10月10日木曜日

緊急のお知らせ 10/12集会は中止します。

緊急のお知らせ 10/12集会は中止します。

10月12日(土)文京区民センターで開催を予定していた集会
「天皇代替わりと学校教育」は、大型台風が来るようなので、中止します。よろしくお願いいたします。
集会は、大嘗祭の前にやろうということで、計画を練り直しています。決まりましたら、お知らせしますので、よろしくお願いいたします。

2019年9月6日金曜日

10/12 天皇制代替わりと学校教育

10月12日(土)に都教委包囲ネットは集会を開きます。
天皇代替わりの「儀式」に伴って、学校教育の現場に天皇制の押しつけが目立ちます。
それで、教育現場での具体的現実を出して、この問題を考え、かつ闘う方向を共有していきたい思いますので、ご参集ください。








2019年9月4日水曜日

8/22都教委定例会 根津公子さんの傍聴記 

8月22日(木)都教委定例会及び総合教育会議  根津公子さんの報告です。

どんどん進むデジタルテクノロジー活用教育

 定例会の公開議題は高校の来年度使用の教科書採択の1件。
都教委にとっては、実教出版の日本史問題が「解決」した(「日の丸・君が代」に関し、「一部自治体で公務員への強制の動きがある」と記述した実教出版「高校日本史A」「高校日本史B」について、都教委は「都教委の考え方と異なる」と各学校に通知し、学校が選定することを事実上禁止してきたが、16,17年度版からは実教出版が記述を変えた)ので、 各学校が選定した出版社版が採択されたとのこと。
ちなみに、「高校日本史A」を選定した学校が10校、「高校日本史B」を選定した学校が5校だった。開始時刻が前回の定例会終了時に告げられた時刻から変更されていて、私は傍聴できず、Hさんから聞いたのだった。

「Society5.0時代の学校教育」
 その後、総合教育会議。こちらは傍聴した。
議題は「Society5.0時代の学校教育」と題し、まず、教育長が「タブレットPCを使っている学校の児童・生徒は、『授業が分かりやすい』と回答し、正答率も高い」「OEOECD諸国に比べて日本のICT活用は低い」と報告。Society1.0は狩猟社会、Society2.0は農耕社会、Society3.0は工業社会、Society4.0は情報社会で、Society5.0は日本政府が推し進める新しい社会だという。

 次に千代田区立九段小、町田市立堺中、三鷹中等教育学校(後期課程)の校長が自校での活用について報告。授業での活用のほかに、保護者会のお知らせやアンケート、学校だより等の家庭との連絡や、出席簿などの校務支援にも活用し、「働き方改革」にもつながると報告された。ICTを使いこなせる教員は少ないのが現状なのだから、「働き方改革」どころか、かえって忙しさを倍加させられているのではないかと思ったところ、「働き方改革」を言ったその口で、「ICT能力の差がかなりあるのが問題」と、相反する発言をした校長もいた。

 三鷹中等教育学校は16年度から「ICTパイロット校」(全都で2校)に指定され、全生徒に1台ずつのPCを提供し、日常的に授業や諸活動で使っているのだという。ほかにも、都は15年度から「ICT活用推進校」12校を、16年度から情報モラル推進校20校を指定しており、九段小はICT活用推進校。

 都教委HPには、各推進校を「支援」している企業名が書かれている(「支援」という言葉を使っている)。そこでは膨大なお金が動く。今日の傍聴者の中にはICT機器関係の社員と思われる方が数人いたことからも、都教委・学校と企業との癒着・もたれ合いが生じる心配をしてしまう。公教育が教育産業に丸投げとなる。今後、教材も企業が作り販売することになり、教員はその教材を映し出すだけ、目の前の子どもたちと人格的接触をしなく、できなくなってしまうのではないか、今以上に子どもたちは人と人とのかかわりの中で人格形成をすることができなくなってしまうのではないかと考えると恐ろしい。
デジタルテクノロジーを活用した教育は国策

 最後は、「Society5.0時代の学校教育~EdTechがもたらす教育改革~」と題して、佐藤昌宏・デジタルハリウッド大学大学院教授の話。氏は、内閣官房・教育再生実行会議の技術革新ワーキング委員や経産省・未来の教室とEdTech研究会座長代行等々、いくつもの政府の役職にあるそうだ。

 EdTechとは、デジタルテクノロジーを活用した教育(学び)のイノベーションで、それは「国策」だという。EdTechが進むと、学習者一人ひとりにとって最適な学習機会が得られる。知的好奇心さえあれば、よい学びができる。デジタルテクノロジーは、単なるツールではなく、「教育のインフラ」。教育を科学する。人間の価値を再確認する。EdTechイノベーションの目指すところは、デジタルテクノロジーを活用し、「質の担保された教育」をどう作るかにある。それには、教育についての既成概念を取り除くことが必要。受験はなくなるかもしれない。などと、聞き耳を立てないと聞き取れないほどの早口での話だった。こう言い切ることの根拠はあるのか、と疑念を持たざるを得なかったが、それについての話は一切なかった。
 話を受けて教育委員の二人から、「(ICTに)今投資することが大事」との発言があったが、行け行けどんどんはやめてもらいたい。 デジタルテクノロジーを活用した教育を、文科省を超えて総務省が打ち出す中、子どもも教員も長期にわたって、いや生涯にわたって個人データが国に管理されるという怖さも感じる。 

2019年8月2日金曜日

<教育の国家支配はゴメンダ!>のつづき

<教育の国家支配はゴメンダ!(2)で、「スマートスクール推進校」になっている
         都立高校の教員(女性)からの報告


東京都の教育現場からの報告で、都立高校教員のKさんは<都立高校の現状>とKさんに対して3年後には再任用しないの事前通告攻撃がなされていることを報告しました。
現在どこまで教育現場がひどい状態になっているか、また「君が代」不起立者に対する処分がいかに苛酷なものになっているか、がよくわかると思います。
これが安倍政権下での「悪夢」でなくて何でしょうか。
是非読んで頂きたいと思います。また、転送・転載も歓迎です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
都立高校の教員のKです。
私は2004年と2013年、2016年に処分されました。予防訴訟、君が代裁判2次訴訟の原告でした。それから君が代裁判4次訴訟の原告でした。それからもう一つ君が代裁判5次訴訟の原告になります。

「10・23通達」が発せられてから16年目の都立高校はどのようになってきたのかを簡単にお話し、そして今年の卒業式の状況として、私に起こったことをお話ししたいと思います。
先ほど世取山先生のお話を聞いて、私が日頃思っていることがいろいろあって、すごく胸に突き刺さりました。

私の学校は「スマートスクール推進校」になっておりまして、まさにスマホを指ではじくようなことをやる授業が推進されているんです。私には言いませんけけども、他の教員にはIC器具を使った授業、スマートフォンを使った授業をするようにと校長が言っているそうです。
その「スマートスクール推進校」に関しては、教員はみな反対していました。全員が反対していましたけれど、校長が勝手に決めて導入しました。導入された今でもみんなこんなことは意味がないと思っています。ですけれども、リクルートのサプリをいろんなところで利用して、たとえば夏休みの宿題とか朝学習に使ったりとか授業のときにスマートフォンを使って、ゲームのような形で、生徒に学習させるとかをさせています。
私はそういうのをみるにつけ、ほんとにこんなことでいいんだろうか、まさに教育の〇〇化、これからの教育が本当に心配だなーと常に思っています。こういうことも「10・23通達」以降、校長が思うままのことができるようになったからだと思います。

新学期の終業式がおとといありましたけれども、その日に文化祭実行委員の生徒と話していたら「先生たちも長時間労働が大変らしいじゃん」と言ってきました。それで私が「よく知っているね。ニュースとかにも出されているからね」と言ったら、「いやそうじゃなくて、今日プリントで配らたから」と生徒が言うんですね。「学校閉庁日」、今年度から本格的に導入されたんですけれども、その説明が全部に配られたらしいです。
長時間労働を解消するための方策として、鳴り物入りで導入されたものなんですけれども、
学校の「閉庁日」なんて、都立高校の教員にとってはなんの意味もないと思います。
夏休みとか冬休みに何日か休暇をとる自由はまだあります。いつ休めなんて、そんなこと強制されたくないと思います。教員の長時間労働解消とか働き方改革などと盛んに言われていますけれども、業務を縮小するための方策はなにも示されていません。
6月末から夏休みまでの時期は成績処理とか、私は文化祭の準備などで息つく暇もない忙しさでした。最近、体力の衰えを感じていますけれども、私だけでじゃなく、私の職場でも、職員室で咳込んでいる教員がすごくたくさんいます。

ただでさえ忙しいのに、6月末頃から「ストレスチェック」とか、「日常業務の自己点検表」とか、「スマホやITを使った授業をしているかどうかのアンケート」とか、「退屈防止チェックとシート」とか、「個人情報取り扱い自己点検票」などというようなアンケート類が学校にいくと毎日のように机の上に置いてあるんです。
私の周りで、副校長が「ナニナニ先生ストレスチェックまだですよ」とか声をかけているんです。教員は「そういうふうに副校長にせかされるのがストレスなんですよ」と言って、副校長も「私も先生たちにせかすのがストレスなんですよ」とか言っているんですけれど、実際副校長も私たちも大変です。
体罰防止に至っては校長室に全員呼び出されて、「体罰してませんね」とか確認されていますが全く意味がないです。「体罰してます」なんて言うわけがない。「見た」なんて言うわけはない。

それに加えて、6月26日の職員会議では、「7月5日までにイーランニングをやってください」というお達しがありました。「イーランニング」と言うのはタイムスで行う研修で、
5年くらい前から始まったんですけれども、最初は量も少なかったんですが、だんだん多くなってきて、今年は決まっている回答をみながらやったとしても1時間以上かかるというようなものすごい量になっています。記述まであって、なんでこんな忙しい時期に
こんなことをやらせるのかって、みんなすごく怒ってました。
私は自力で毎年やっているんですけれども、自力で取り組んでいる教員は多分とても少ないと思います。でも自力で回答を見ながらやっても1時間以上かかる。こんな無駄なことをやらせるということにホントに頭に来ます。
都高教もこれはまずいと思って要請をし、校長会も動いて、8月9日まで期間が延長されたんですけれども、その通知が来たのは当初の期限である7月5日なんですね。ほとんどの人が副校長にせかされてやり終えていましたので、まったく意味がありませんでした。

また、成績会議の日には体罰防止とかいろんなことに対する校内研修が長時間行われたため、会議は5時までに終わりませんでした。ホントに無意味な雑用が多すぎるんです。
先日は若い教員が「週案」とか、「学力スタンダード」とか、「自己申告書」とか、無意味な雑用が多すぎるとぼやいていましたけれども、ホントにこういう無意味なことばかりをやらされ続けると、教員の心の中のとっても大切な何かを傷つけていくんじゃないかと私は心配してます。

再任用の件
私は今年から再任用で働いています。いろんな問題があって、都立高校が大好きで、定年後5年間は再任用として働き続けたいと思っていました。
1月24日に再任用が決まったということを校長から25日の朝、言われたんですけれどもその日の午後、朝とは打って変わった暗い表情をした校長が私のところにやってきて、「大事な話があるので校長室に来てほしい」と言ったんです。校長室に行くと校長が「事前通告」を見せました。
「事前通告」を読むと、前日の夜の10時に人事部から送られてきたメールは、文書を該当者に渡してはいけない。校長の言葉で伝えるように。という指示があったそうです。
校長はあまりにもひどいと思って、「こんなこと自分の言葉で伝えることはできない、この文書をこのまま読み上げていいか」という確認を都教委にとったそうです。それで校長はこの文書をゆっくりと読み上げて私に書き写させてくれました。


この「事前通告」の内容を簡単に言うと、年金支給開始年齢に達するまでは都労連との合意があるために採用するけれども、そのあとは平成28年3月に処分されているから任期を更新しないし、非常勤教員にも採用しないというものです。
耳を疑いました。あまりの衝撃で呆然としました。2016年3月の卒業式で、国歌斉唱に起立しなかったために3回目の処分を受けて、十分不利益を受けているのに、定年後の職まで奪われてしまうのか、それはあまりにもひどいと思いました。何よりも大好きないまの学校にあと3年しかいられないと思うと悲しくてたまりませんでした。仕事が無くなったらどうやって生活していけばいいんだろうっていうことも考えました。1年更新再任用・非常勤教員の採用についても3年後は採用しない、ということを事前に通告するという点でも極めて不当だと思います。

校長も「ひどいよ。怒っていいよ」と言っていました。職場会でもみんなにこのことを話しました。「あまりにもショックで言葉が出なかった」「心が凍り付くようだった」「ひどすぎる。私にできることがあれば力になる」といろんな人が声をかけてくれました。
そして「これはKさんだけの問題じゃないから」と職場決議もあげてくれました。
組合にも要請したり、弁護士たちにも相談したりしていますけれども、まだいい解決策は見つかっていません。


でも私は、まだまだ生徒に伝えたいことがいっぱいありますし、授業でいろいろなとを生徒たちに伝え、いろいろのことを考えさせる、そういうことを、生徒と一緒にやっていきたいと思いますので、これから5年間は教員でいたいなーと思いますので、みなさんにも力を貸してほしいなーと思います。

今年の卒業式、初めて卒業式での不起立者がいませんでした。ですけれども、「10・23通達」の問題が終わったわけではありません。
いま都立高校で一番問題だなーと思うのは、生徒に対する強制が進んでいることですです。
2008年から多くの学校で、卒入学式の進行表に、不起立の生徒がいたら近寄って起立を促す、という文言が入れられるようになって、1昨年度からは卒入学式の進行表の中に生徒の不起立にたいする対応が書かれていないと司会は起立してない生徒がいた場合、「ご起立ください」という文言を入れるように都教委から強い指導を受けるようになって、
この文言がないと受理してもらえないとなりました。これは生徒に対する明らかな強制だと思います。


私たちが闘っていかないとどんどんどんどん強まっていきます。これからも生徒のための卒業式をとりもどすため、自由な学校をとりもどすために、闘いを続けていきたいと思います。皆さんもともに一緒に闘いましょう。

2019年8月1日木曜日

第9回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会 つづき

『第9回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会』
    ~教育の国家支配はゴメンダ!~

の続報です。

講演の後、
 ①<報告(Ⅰ)東京の闘い>(4人)
 (昼休み:ジョニーHさんのミニライブ)
 ②<特別報告 広島の闘い>(2人)

③<報告(Ⅱ)大阪の闘い>(8人)



④<報告(Ⅲ)全国から>(4人+メッセージなど2)
⑤<報告(Ⅳ)市民・諸団体から>(9人)
というように多彩な発言が相次ぎました。
いずれも現在の「日の丸・君が代」強制とそれを取り巻く
様々な問題(いずれも大変厳しい)の報告でした。
凡て紹介したいのですが、それはとても無理なので、以下に幾つか或いその項目を紹介します。
①では「東京の学校現場」として、 「スマートスクール推進校」になっている都立高校の教員からの報告がありました。ICTを使っての授業が、全員反対したにも関わらず、校長がトップダウンで導入しておきながら、「ストレスチェック」などのアンケートをやらせていることなど、バカバカしいことが次々に要求され、職場では不満が渦巻いているということでした。(これは後ほど、テープを起こし報告したいと思います)

②では、かつて「平和教育」が盛んだった広島では文部省による「是正指導」で「平和教育」が弾圧され、「日の丸・君が代」が強制されるようになりました。そして、教組も十分闘えなくなったが、最近有志7名の呼びかけで、「改憲・戦争阻止!教え子を再び戦場に送らない!広島教職員100人声明」というものを出したところ、それだけの数の教職員が賛同したこと、「君が代」不起立者に対する差別的な人事や仕事の振り分け(卒業式ではいつも駐車場係り)が起きていること、などが報告されました。


















③では、大阪から以下の報告がありました。




































 ・2019年大阪での卒・入学式等の現状
 ・戒告処分取消し訴訟 原告7名による行動提訴について
 ・2017年大阪府の再任用拒否 国賠訴訟報告
 ・信教の自由と合理的配慮(被処分者から)
 ・戒告処分取消請求・人事委員会闘争 今秋裁決
  「天皇退位を祝う」児童朝礼の校長に面談を要請
 ・校長への郵便物受け取り拒否行為について
 ・「君が代」不起立を唯一の理由としての
  再任用合格取り消し許さない裁判、上告棄却を許さない
 ・自由にものを言えない空気が充満している学校

④では神奈川から、
 「日の丸・君が代」強制、「元号強制」、
 「生徒の個人情報の取り扱い問題」、
 「文科省:の新時代の学びを支える先端技術活用推進方策
 (最終まとめ 2019・06・25)」
 「神奈川における生徒の個人情報取り扱いに関する交渉」についての報告がありました。
 福岡からは、
 情勢と諸闘争についての報告があり、「学校現場での闘い」のところでは、<校務支援システム>で児童生徒の情報がすべて教育委員会のサーバーに集約されていること、<土曜日授業、夏休み短縮、小学校の午前中5時間授業>などに対し、<我々と共に闘う議員の獲得>や<学習会の街頭宣伝行動>、などが報告されました。

⑤では、以下に紹介するような報告がありました。
 ・自衛隊・大東大学学園祭問題(板橋区議・五十嵐やす子さん)
 ・天皇代替わり(靖国・天皇制問題情報センター・中川信明さん)
 ・地方議会で起きていること(あきるの市議・辻よし子さん)
   ここでは「君が代」不起立の市議に対する
   さまざまな圧力と、それに抗する闘いが述べられました。
 ・道徳教科化をどう受け止めるか(多摩教組委員長・宮沢弘道さん)
 ・朝鮮学校無償化排除問題(同連絡会共同代表・長谷川和男さん)
 ・五輪副読本裁判(原告の方)
 ・生徒による自治委員会運動(日本自治委員会・平松けんじさん)
   平松さんは「The Interschool Journal」を出しています。検索すれば出てきます。
 ・「ひのきみ」全国ネットワークからのアピール(小野さん)

ご覧のように、集会ではきわめて多彩な報告が行われ、「改元・代替わり」で天皇制が強化されようとする困難な情勢下、全国各地で「闘いの火を消すな」と、それぞれの持ち場で闘いを堅持している方々、また新たな闘いを作り出している方々、がいる事がわかりました。

集会では最後に、
・「特別決議 憲法を無視した大阪市立泉尾北小学校での
  『新天皇即位記念児童朝礼』に抗議する!
  小田村直昌校長は、子どもたちと保護者に謝罪を行え!」

・「『日の丸・君が代』問題等全国学習・交流集会決議」を採択し、
銀座・数寄屋橋デモ(90名参加)を行いました。



















全国のみなさん!
世の中が暗くなればなるほど、「闘いの火」の光は遠くまで届くことになります。「明けない夜はない」のです。ともに連帯して、闘いを発展させましょう!!

7/21 第9回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会

7月21日(日)参院選の日、東京・日比谷図書文化館で、東京と大阪の教職員が中心に
『第9回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会』
    ~教育の国家支配はゴメンダ!~
が開かれた。(124名参加)

新潟大の世取山(よどりやま)洋介さんが「『日の丸・君が代』と子どもの良心形成」という講演を行った。


















講演内容は大変具体的で豊富なものであった。しかしここでは、残念ながらその全体を紹介できないので、まず、講演レジュメにあるその骨子を以下に紹介する。
<1、安倍第2次政権における教育再生実行改革>
 (ア)「人材育成」に基づく国民の「統合と排除」
 (イ)その展開(1)行政組織、学校体系、学校組織の改革
 (ウ)その展開(2)教育内容改革
 (エ)その展開(3)「生徒指導」
 (オ)展開の全体的特徴
 (カ)この流れのもとにあって学校で起きていること
    ①学校 ②教師 ③子ども
 <2、「日の丸・君が代」問題の位置づけの変化
 (ア)競争的環境の中で競争を行う階層的学校づくりの手段
 (イ)陳腐化した教育の中で「光り輝く筋」(?)としての国家への
    帰属意識・忠誠意識の涵養の手段という新しい位置づけ
 (ウ)道徳の「特別教科化」にもかかわらず「共同体」イメージの
    ねつ造が進んでいないからこそ、イメージねつ造と
    日の丸・君が代の利用が進むはず
 (エ)「日の丸・君が代」の位置づけの変化
  <3、子どもの非宗教的良心形成と教師・学校>
 (ア)外界に関する認識の統合+自らの行動を律する価値体系
 (イ)ではこのような連続体はどのようにして形成されうるのか?
 (ウ)国連への説得活動の現段階
 (エ)以上のような教師と学校を再構築するという課題と
    連動させながら「日の丸・君が代」強制ないしは
    政治的利用の反対という活動の重要性
そうして、<おわりに>のところでは以下のようにまとめられていた。
 ・「教師への『日の丸・君が代』強制は、子どもへの強制に帰着する」という当初から確認されていたテーゼが正しいということがわかったということ。
 ・「日の丸・君が代」問題の意味を市民に広く理解してもらうには、教育とはそもそも何なのかということを理解してもらうことがポイントに。
いずれの項目も、最新の具体的な例を紹介して講演されたので日本の教育が現在いかにおかしな方向に向かっているかがよく理解できた。
その中で、
<1、安倍第2次政権における教育再生実行改革>
(カ)この流れのもとにあって学校で起きていること
 のところでは、以下のような項目で説明された。
  ①学校
   1、責任の範囲の人格の全面的発達から「学力」形成への縮減
   2、フラットな協働的組織から階層的な上位下達的組織へ
  ②教師
   1、本務である「教育」の授業への縮減
    (授業準備も自主研修も総労働時間の中に組み入れられていないのでなお顕著)
   2、本務である「教育」の一環としての「生活指導」は規則制定と
     罰の機械的用に縮減(ゼロトレランス)
  ③子ども
    1、自分のことを全対としてわかってくれている大人が学校には不在
   2、陳腐化した授業を受けることだけが学校に行くことの意味

結局、子どもたちにとって学校は、「陳腐化した授業を受けることだけが学校に行くことの意味」となってきているのだ。
教員や生徒たちの自主的創造的な活動がことごとく潰されつつあるのだ。
学校はきわめてつまらないものになりつつあるという事だ。
それは、教職員の処分を背景に行われる全国一律の儀式的な「日の丸・君が代」強制の卒・入学式の導入が始まりでもあったといえる。
そして「陳腐化した授業」は、どのようにしてできたのかについては、その上にある
(ウ)その展開(2)教育内容改革の①のところに次のように述べてある。
「2018年学習指導要領による全国的最低水準の維持のための統制から、方法にまでおよぶ全面的な統制へ。方法改革を梃子にした教育の規格化・陳腐化(アクティブラーニングとICT活用による子ども・教師の相互的関係に基づく授業の排除)。」
まさに最新の技術を用いて、「陳腐化した授業」が行われるようになっているのである。

次回(各地の現場からの報告)につづく。







2019年7月24日水曜日

7/18 八王子市立浅川小学校に撒いたチラシ

■7月18日に八王子市立浅川小学校に撒いたチラシ

浅川小学校の教職員の皆さまへ
 4月23日に天皇夫妻の出迎え・見送りに子どもたちを参加させた件について

 私たちは八王子市在住の市民です。4月23日に天皇夫妻が多摩陵(昭和天皇墓地)及びみころも霊堂に来た際に、貴校では子どもたちを出迎え・見送りに参加させたと聞き、危機感を持ちました。先生方にご一考願えたらと思い一筆申し上げる次第です。校長先生から話がなされた際に、先生方はどのように考え了承されたのでしょうか。
 
 この日、沿道に子どもたちを立たせたのは、浅川小、第二小、横山第二小でした。市教委に問い合わせたところ、第二小、横山第二小は甲州街道沿いにある学校なので、市教委が「天皇陛下が23日の何時頃、どこを通る」というメールを「情報提供として」3校に送信した。その情報は八王子奉迎実行委員会から受けた、とのことです。市教委が情報提供した3校のうち、陵南中は「奉迎」をしませんでしたから、市教委の言うとおり、「情報提供であって、沿道に立つよう、言っていない」のでしょう。
しかし、校長にしてみれば、市教委から「第二小の前を通るのは〇時頃」と言われれば、子どもたちを沿道に並ばせなくては、と考えるでしょう。この20年近く都教委は、学校が職員会議で論議し決定することを禁止し、市教委を通して各学校に指示し従わせてきましたから、校長は今回の件も‟指示”と受け取ったのではないかと思います。事実、「立たせろとは言われていないが、忖度しろということ」と校長の一人は言いました。

 清水校長先生はこちらの質問に、「自治連合会から話はあったが、話があったからやったのではない。校長である私が決めたのだ。最終決定は学校=校長にある。自治連合会が教えてくれたから、(『御見送りと御出迎え』が)できた。自治連合会は子どもたちに旗も準備してくれた。」「自治連合会から話があって、あえてそれをやらないのは、反対の意思表明になる。敬意を持つのは、日本の国のルールであり、文化だ。あなたのように反対する人がいるのは承知だが、多くの国民が天皇に敬意を持っている。共産党も赤旗で代替わりに賛意を表明している。」と言われました。天皇に敬意を示す行為を学校教育として行ったということです。

 私たちが危機感を持ちましたのは、学校(先生方)が子どもたちを参加させることはよいことであり、当たり前、と判断された点です。先生方から反対の声はなかった、と清水校長先生から聞いております。

 憲法第1条は天皇について、「日本国および日本国民統合の象徴」と書き、6年生社会科の学習指導要領は「天皇についての理解と敬愛の念を深める」と書きます(私たちはこのこと自体を誤りと考えます)。しかし、憲法は同時に、「思想・良心の自由」「信教の自由」を定めていますから、天皇制を肯定し、「敬愛の念」を抱く人が多い一方で、天皇制はなくすべきと考える人も少数ですが、存在します。先の侵略戦争では裕仁・昭和天皇の命令の下、日本兵はアジア諸国を侵略、2000万人に及ぶ人々の命を奪いました。わずか70余年前のことです。ご自身が殺された側の一人と考えたならば、忘れてよい問題ではないことがおわかりかと思います。侵略の歴史の事実を歪める政治勢力がはびこり、教科書も侵略の事実をまともに記述しない中、先生方には事実を心して教えていただきたいと強く願います。

 先生方には、保護者や子どもたちの中にも天皇制を肯定できない、しない人がいるということに思いを馳せていただきたいと思います。日本が侵略したり植民地にしたりした国々から来た子どもさんが浅川小にも在籍するのではないでしょうか。また、日本兵として虐殺に加担したことに生涯苦しむ人や戦争孤児にされた人もいます。先生方が少数に位置する子どもたちに心を砕くことは、人権教育の基本であり、いじめ防止にも繋がることだと思います。

出迎えについて、保護者には清水校長先生が手紙で知らせたとのことですが、保護者は学校に「苦情」を寄せにくいのではないでしょうか。「苦情」を寄せたことで子どもがいじめを受けるということも心配するでしょうから。
また、例え保護者や子どもたちすべてが天皇に親しみを感じているとしても、天皇についての一つの考え(=政府見解・国家のイデオロギー)に沿って子どもたちを動かしてはなりません。学校がすべきことは、子どもたちが事実をもとに考え判断できるよう、資料の提供や調べ学習を行い、意見交換の場を提供することです。昭和天皇の戦争犯罪については、事実を示す資料はあるのですから、「奉迎」を予定したならばなおのこと、知らせるべきです。「思想・良心」の形成過程にある子どもたちに、憲法及び子どもの権利条約が謳う「思想・良心の自由」「信教の自由」があることを、今回の件のような現実に即して教えてほしいと思います。

 清水校長先生は「(天皇奉迎・送迎を実施すると告げたら)子どもたちは大喜びをした」と言いますが、それは歴史の事実を隠したゆえのことではありませんか。
私たちが先生方にこの件を訴えるのは、戦前の学校教育が異論を排し隠して、「天皇のために」「お国のために」を教え込んだ結果、進んで戦場に行く子どもたちをつくり出してしまった歴史的事実があるからです。安保関連法が成立し、自衛隊員が海外や訓練に駆り出されている中、戦争は絵空事ではなくなっていますから、今回の件を看過できなかったのです。


私たちの中には教員をしていた者もいます。都教委が2004年から卒業式・入学式で「日の丸」に正対し「君が代」起立斉唱をしない教員の処分を始めてからは、毎年処分を受けてきた者も何人かいます。
起立をしなかったのは、子どもたちに「日の丸・君が代」の意味や歴史を教えず、これらについて判断できない状態に子どもたちを置いたまま、これらを尊重するよう起立・斉唱させることは、国家の価値観(イデオロギー)の刷り込みであって、戦前の学校教育と同じであり、学校(教員)がしてはならないと考えたからでした。今回の件もこれと同じく、一つの価値観(国家の価値観)の刷り込みにほかなりません。
 
 憲法第1条に天皇条項を定めたことを私たちは誤りと考えます。敗戦後の占領時にマッカーサーは、天皇制を残すことで日本をうまく統治できると考え、また裕仁・昭和天皇は戦争責任を問われて処刑されることを恐れ、沖縄をアメリカに差し出すことと引き換えに自身の身の安全を確保しようとしました。それが、マッカーサーと天皇との会談で合意され、憲法第1条に天皇条項が規定されたのです。
現在の沖縄の基地問題も、裕仁天皇が沖縄戦と同じく、戦後も沖縄を「捨て石」にしたために起きたことです。

 なお、この件で、インタビューに応じたお子さん(たち)の姿が全国に報道されたと聞いています。しかし、これは個人情報の流失であり、犯罪等にもつながりかねない問題をはらんでいます。都・市教育委員会は、児童・生徒の写真1枚を外に出すことにも、懲戒処分の措置を採っています。浅川小の校長先生及び教職員の皆さんの判断に、過失があったと思わざるを得ません。
 どうぞ、ご一考くださいますようお願いします。
                 2019年7月18日
                八王子市民有志 (連絡先:根津公子)

2019年7月22日月曜日

八王子市浅川小学校の校長とのやりとり

  4月23日の天皇「奉迎」へ子どもたちを動員したことについてのその後

7月17日(水) 八王子市浅川小
今朝、浅川小の校長にテレビ報道の件で確認の電話を入れました。
根津「浅川小の保護者から聞いたのですが、間違いがあるといけないので確認します。NHKのインタビューに応じた子どもさんの保護者には了解を取りましたか。」と訊くと、
校長、「とりましたよ。NHKではなく、テレ朝かな。夕方のニュースで5秒ほど流れた」。
根津「事前に園や保護者から了解を取っていなかったと私は聞いていますが、それは間違いですか。校長は、事前に了解を取ったのですね。」と念押しすると、
校長「研究会への資料としてなどで写真を使うことは、(一つひとつ断らなくても)使っていいと許可を取っている。(今回の)テレビのメディアについては事前に保護者の了解を取らなかった。でも、事後に了解してもらった。根津さんはことを荒げて私をクビにしたいのか。そのために電話をしたのか。」
根津「肖像権侵害、個人情報の流出の問題がある。保護者や子ども自身に聞かずに写真を掲載して処分された教員はかなりの数います。清水校長のしたことは間違っていると思いませんか。私は事実を確認するために電話を入れたのです。」と言うと、
校長、「これで処分にはなりませんが、確かに私の間違いです。」
清水校長にはあきれ返ってしまいます。

市教委に確認
その後すぐに市教委に校長から報告が上がっているかを確かめました。対応した上野指導主事は「私は把握していないので、調べて電話をします」とのことで、2時間半後に電話を受けました。
上野指導主事の話では、「事前にも事後にも校長から報告はなかった。校長の判断で行ったこと。校長は、児童がテレビに映ってしまった件で根津さんから電話を受けた。保護者と都には謝罪した」とのこと。
根津「私が校長に電話をしたのは8時58分から10分強で、その後すぐに市教委へ電話をしたのですが、報告は校長から上がったのか、市教委が校長に電話を入れてのことか、どちらですか。」と訊いたが、上野指導主事はわからないとのことでした。
根津「事前に了解を取らないまま児童・生徒の写真等を使ったことで処分になったケースはありますよね。」と確認すると、
上野指導主事は「あると思います。都肖像権、個人情報については厳しくなっていますから。」
根津「市教委はしっかり調査し、このまま終わらせることのないようにしてください。今後の市教委の動きを注視していきます。」と念を押して電話を切リました。
 市教委指導担当部長(佐生専任指導主事は「教育指導課指導主事」と言ったが)が3校に送信したメール文書は次の通り。上野指導主事が読み上げるのを根津が書き留めたので、正確さに欠ける点もあるかもしれません。
   
    「天王皇后両陛下 武蔵陵昭和天皇山陵に親謁の儀に伴う八王子奉迎(沿道お迎え)対応について
   
上記の件について情報提供させていただいたところですが、4月23日(火)の行幸に関する八王子奉迎実行委員会からの資料を入手しましたので、添付にてお送りします。
 学校用の小旗が70本事前に準備されているとのことです。当日についてもある程度の小旗が用意されているとのことですが、必ず全員に配布されるとは限りません。
 また、参加の場合、どこでお迎えをするとのことですが、沿道に出ると警察等の方から指示があるとのことですので、そちらに従ってくださいますようお願いします。
 なお、子どもは優先して前列にしてくださるようです。小旗の対応について検討しますので、お手数ですが、4月18日(木)までに以下の内容についてお知らせ願います。
 1.参加の可否
 2.参加の場合の人数
 3.小旗についての希望(複数校が希望される場合は70本をお渡しできない場合があります)
 冒頭、「上記の件について情報提供させていただいたところですが」とあるのは、二小校長が「23日にメールが来る前に斉藤指導担当部長から「ぜひ学校で対応してもらえないか」と言われたということなのか。佐生専任指導主事はこのことを否定していたが。
 この文面は、情報提供にはとどまらず、市教委の関与があったということだと思います。

2019年7月6日土曜日

7/3 共同通信報道 大阪市立泉尾北小問題

■7/3 共同通信報道 大阪市立泉尾北小問題

児童朝礼に「愛国の歌姫」、大阪市立小、市民団体が不適切と抗議
大阪市立泉尾北小(小田村直昌校長)が改元に伴う10連休後の5月8日、全校児童を集めた朝礼に「愛国の歌姫」と呼ばれる女性歌手を招き、初代天皇とされる神武天皇に関する歌や、「ああ勇ましく、日の丸が行くぞ」という歌詞のオリジナル曲などを聞かせていたことが3日、分かった。(写真下)



市民団体が「国民主権にそぐわない内容。公立学校でこのような集会は不適切で、児童や保護者に謝罪すべきだ」と市教育委員会に抗議。

市教委の担当者は取材に「神話など不確かな内容を教育の場で取り扱う際は、多面的な捉え方をするよう留意すべきだった」と話している。
関係者によると、朝礼では小田村校長が5月1日に即位された天皇陛下について、神武天皇から126代目に当たると説明。歌手からは、仁徳天皇にまつわる「民のかまど」の話もあった。小田村校長は同小のホームページに朝礼の様子を写真とともに掲載。「とてもいいお話」などとコメントした。歌手に謝礼は支払っていないという。
 市教委の聞き取りに小田村校長は「文部科学省の通知にのっとって実施した」と説明。文科省が4月22日付で都道府県教委などに出した通知は、代替わりに際し「国民こぞって祝意を表する意義について、児童生徒に理解させるようにすることが適当」としている。
 小田村校長は銀行勤務を経て2012年に大阪府大東市立小の校長に就任。その後、大阪市教委の公募で同市立小の校長になった。保守派の講演会やインターネット動画などで発言している。泉尾北小は「校長は多忙で、対応できない」としている。

特定の価値観押し付け                      
 ジャーナリスト青木理(あおき・おさむ)さんの話 
「政治的中立が求められる教育の現場で、しかも全校児童が参加せざるを得ない朝礼で、神武天皇など事実に基づかない神話を基に特定の価値観を押し付けていると言える。信教や思想信条の尊重といった観点から憲法違反だし、教育の原則にも反する。外国籍の子どもらへの配慮も全くない。一部の右派にみられる戦後民主主義に対する肥大化した憎悪が、稚拙かつ乱暴な方法で教育現場に表れているのだろう。校長は趣旨をきちんと説明すべきだ。」

■抗議文の賛同締め切りは7月7日です。
以下で個人署名が可能です。
http://form01.star7.jp/new_form/?prm=6a6b423%2F2--21-0583fb

2019年7月2日火曜日

7/21 第9回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会

下記の要領で、全国集会とデモを行います。
みなさんこぞってご参集ください。 (資料代)500円

全国から集う!全国で闘おう!
 第9回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会』
    ~教育の国家支配はゴメンダ!~
<日時>2019年7月21日(日)10:30~17:00

<場所>日比谷図書文化館コンベンションホール
    (日比谷図書館地階)
<講演>世取山洋介さん
    (新潟大学准教授・教育法学会事務局長)
    テーマ「『日の丸・君が代』と子どもの良心形成」
<全国各地からの闘いの報告>

<デモ> 集会後:銀座デモ
 <主催>第9回「日の丸・君が代」問題等全国学習・
     交流集会実行委員会 
        (連絡先:090-7015-3344(永井)


翌7月22日(月)は、文科省交渉(詳細は21日に)









2019年7月1日月曜日

天皇夫妻の「昭和天皇陵」への車列に児童を動員(その二)

■天皇夫妻の「昭和天皇陵」への車列に児童を動員させた件で、抗議のチラシ撒き
 6月26,27日に八王子第二小前で、28日は横山二小前で


天皇奉迎に動員させた八王子第二小学校でのチラシまきの報告
   
6月26日に根津が一人でチラシ撒きに行ったところ、入り口がいくつもあって、10人にしか手渡せませんでした。そこで、27日にも行きました。この日はあと2人(Iさん、Eさん)が参加してくれたので、根津一人の行動ではないことが市教委に伝わったことでしょう。
27日には12人に渡せたので、たぶん全教員が受け取ったと思います。不思議なことに受け取りを拒否した教員が一人もいませんでした。また、受け取ると、ほぼ全員が読みながら歩いていました。
私は定期的に都立高校前で生徒や教職員に向けてチラシを撒いているのですが、とりわけ若い教員の受け取りは悪く、二小の教員たちの受け取りの良さに驚きました。

26日は撒き始めて20分ほど経ったところで
「学校安全ボランティア」と大きく書いたベストを着た男性がやってきて、「なぜ、撒くのか。ここで撒くのはやめてほしい。保護者にも手渡したではないか。」と言ってきました。自分から名乗らないので聞くと、校長でした。副校長もやってきました。
私が、「先生方に考えてほしいと思い、文字にしてきました。受け取りたくない人は手を出さないでしょうし、返すでしょう。『教職員の皆様』と書いているので、保護者も要らなければ返すでしょう。」と応答すると校長は、「迷惑です。ここは学校の前です。学校管理者として、撒かれるのは困ります」。
そこで、「ここは学校の敷地ではなく、公道です。公道でのチラシまきは、日本国憲法が保障しています。」と言うと、「憲法何条ですか」と繰り返し聞くので、「おわかりでしょう、子どもたちにも憲法を教えていらっしゃるのですから。もしもおわかりにならないのなら、ご自分で憲法にあたってください。」と返し、その話は終わりました。

1ヶ月ほど前の、私が電話をした際に校長が「市教委は子どもたちを沿道に立たせろ、とは言わない。『対処(してほしい)』ということは、忖度しなさいということだ」と警戒心なく私に言ったことについて確認すると、「忖度なんて言っていない」と前言を翻そうとしました。
私は、「しっかりメモを取っていたので間違いありません。」と返すと、「そうかな」と、これまた、素直に応じました。個人的には悪い人ではないのでしょう。でも、校長職にあることで、無自覚に悪事をはたらく。
校長にその指摘をしたうえで、「市教委の顔を見て仕事をするのではなく、子どもたちを見て仕事をしてくださいね。」と言っておきました。

 話の中で校長は「根津さんも長いこと教員をされてきたのだから」と言いました。
私が八王子の教員だったのは19年前まで。市教委の役職にある人たちでも、私の名前を知っている人はまずいないと思っていましたが、どこからか、わかったのですね。
それで、市教委の佐生専任指導主事は、私の質問したことに回答をよこさなかったのだと思いました。

27日にも、校長と副校長がIさん、Eさんのところへ来ました。副校長が来たところへ、私も2人に合流しました。副校長は2人の名前を聞くためにメモ帳を用意していました。
2人が「市民の名前を聞いていいと思いますか。責任者の名前はチラシに書いているというのに。」と優しく抗議すると、すぐに引っ込めましたが。「根津さんが名前を名乗ったので、お二人も名前を教えてくれると思ったんです」だって。

(中略:教員の方との話)
中から論議が起きない現状で、外から声を届けることの大事さを再確認した思いです。

◆横山二小前で
6月28日この学校も入り口が3か所あってどこに立とうか判断に困っていたところへ、Hさん(元高校教員で「君が代」不起立被処分者)が来てくれたので、大助かり。
この学校は二小よりもさらに小規模の、各学年1~2クラス。二小の職員はバス・自転車通勤なのですべての人にチラシを手渡せたのですが、この学校はマイカー通勤者が6~7人。さらに、7時前に出勤している教員も何人かいたようで、チラシを手渡せたのは6人だけ。この学校の職員も差し出すと全員が受け取ってくれました。
校長も副校長も7時前に来ているようでしたが、顔を見せませんでした


「横山第二小学校3年生様」と名札をつけたバスが甲州街道に停車していたので、
社会科見学なのでしょう。始業の8時半近くにHさんと合流しようと歩いていくと、
そのバスは消えていました。なんと、8時15分頃、子どもたちはバスに乗ったのだそうです。「勤務時間前から学校行事を入れるとは?!」と、Hさんも仰天していました。

来週以降になりますが、自治連合会からの要請に応じて子どもたちを沿道に動員させた浅川小の校長にも質問・意見をしようと思います。そのうえで、教職員にチラシを配ろうと思います。

■撒いたチラシ

第二小学校の教職員の皆さまへ
4月23日に天皇夫妻の出迎えに子どもたちを参加させた件で

 私たちは八王子市在住の市民です。4月23日に天皇夫妻が多摩陵に来た際に、貴校では6年生を出迎えに参加させたと聞き、危機感を持ちました。先生方にご一考願えたらと思い、一筆申し上げる次第です。校長先生から話がなされた際に、先生方はどのように考え、了承されたのでしょうか。

 市教委に問い合わせたところ、「天皇陛下が23日の何時頃、どこを通る」というメールを沿道の3校(第二小、横山第二小、陵南中)の校長に送った。あくまで情報提供で、沿道に立つようにと市教委は言っていない。第二小、横山第二小の校長からは、学校の判断で沿道に並ぶとの報告は事前に受けている。」とのことでした。
このうち陵南中は出迎えをしなかったのですから、市教委の言う通り、学校教育法に沿った「学校(=校長)の判断」なのでしょう。しかし、校長にしてみれば、市教委から「横山第二小の前を通るのは〇時頃」と言われれば、子どもたちを沿道に並ばせなくては、と考えるでしょう。
この20年近く都教委は、学校が職員会議で論議し決定することを禁止し、市教委を通して各学校に指示し従わせてきましたから、校長は今回の件も‟指示”と受け取ったのではないかと思います。

 私たちが危機感を持ちましたのは、学校(先生方)が子どもたちを参加させることはよいことであり、当たり前、と判断された点です。先生方から反対の声はなかった、と聞いております。

 憲法第1条は天皇について、「日本国および日本国民統合の象徴」と書き、6年生社会科の学習指導要領は「天皇についての理解と敬愛の念を深める」と書きます(私たちはこのこと自体を誤りと考えます)。しかし、憲法は同時に、「思想・良心の自由」「信教の自由」を定めていますから、天皇制を肯定し、「敬愛の念」を抱く人が多い一方で、天皇制はなくすべきと考える人も少数ですが、存在します。
先生方には、保護者や子どもたちの中にも肯定する人ばかりではないということに思いを馳せていただきたいと思います。少数に位置する子どもたちに心を砕くことは、いじめ防止にも繋がることだと思います。

出迎えについて、保護者には校長がメールで知らせたとのことですが、保護者は学校に「苦情」を寄せにくいのではないでしょうか。「苦情」を寄せたことで子どもがいじめを受けるということも心配するでしょうから。

また、例え保護者や子どもたちすべてが天皇に親しみを感じているとしても、天皇についての一つの考え(=政府・国家の考え)に沿って子どもたちを動かしてはならないと思います。学校がすべきことは、子どもたちが事実をもとに考え判断できるよう、資料の提供や調べ学習を行い、意見交換の場を提供することです。「思想・良心」の形成過程にある子どもたちに、憲法及び子どもの権利条約が謳う「思想・良心の自由」「信教の自由」が子どもたちにもあることを、今回の件のような現実に即して教えてほしいと思います。

私たちが先生方にこの件を訴えるのは、戦前の学校教育が異論を排し隠して、「天皇のために」「お国のために」を教え込んだ結果、進んで戦場に行く子どもたちをつくり出してしまった歴史的事実があるからです。安保関連法が成立し、自衛隊員が海外や訓練に駆り出されている中、戦争は絵空事ではなくなっていますから、今回の件を看過できなかったのです。

私たちの中には教員をしていた者もいます。都教委が2004年から卒業式・入学式で「日の丸」に正対し「君が代」起立斉唱をしない教員の処分を始めてからは、毎年処分を受けてきた者も何人かいます。
子どもたちに「日の丸・君が代」の意味や歴史を教えず、これらについて判断できない状態に子どもたちを置いたまま、これらを尊重するよう起立・斉唱させることは、国家の価値観の刷り込みであって、戦前の学校教育と同じであり、学校(教員)がしてはならないと考えたからでした。今回の件もこれと同じく、一つの価値観(=国家の価値観)の刷り込みにほかなりません。 


憲法第1条に天皇条項を定めたことを私たちは誤りと考えます。敗戦後の占領時にマッカーサーは、天皇制を残すことで日本をうまく統治できると考え、また裕仁天皇(=昭和天皇)は戦争責任を問われて処刑されることを恐れ、沖縄をアメリカに差し出すことと引き換えに自身の身の安全を確保しようとしました。それが、マッカーサーと天皇との会談で合意し、憲法第1条に天皇条項が規定されたのです。
現在の沖縄の基地問題も、裕仁天皇が沖縄戦と同じく、沖縄を「捨て石」にしたために起きたことです。
どうぞ、ご一考くださいますようお願いします。
                              
  2019年6月26日                       
                           八王子市民有志 (連絡先:根津公子 以下略)


2019年6月30日日曜日

4月23日(火) 天皇夫妻の「昭和天皇陵」への車列に児童を動員 (その一)

4月23日(火) 天皇夫妻の「昭和天皇陵」への車列に児童を動員 (その一)

八王子市教育委員会は「昭和天皇陵で譲位を告げる儀式に際し、天皇夫妻の車列が甲州街道を通った際に、八王子の2校(第二小学校、横山第二小学校)の児童を沿道で迎えさせました。
このことを後日知り、「根津さんと河原井さんを「君が代」解雇させない会」は八王子市教委、第二小校長、横山小校長への事実確認等を行いました。
根津さんからの報告です。

月23日の昭和天皇陵で譲位を告げる儀式に際し、天皇夫妻の車が甲州街道を通った際に八王子の2校(第二小学校、横山第二小学校)の児童が沿道で迎えさせられた件について
     
この件を知り、根津はまずは5月29日に八王子市教委に電話を入れ、3回のやり取りの後、2校の校長に電話を入れ、再度市教委に確認の電話を入れた(6月13日)。その回答結果を報告します。

<八王子市教委と校長とのやり取り>
1 市教委(対応したのは専任指導主事)の回答
〇4月22日に都教委から通知が来たので、4月23日に甲州街道沿道の学校(二小、横山二小、陵南中)に、教育指導課指導主事がメールで天皇が来るという情報提供をした。沿道に立つようには市教委は言っていない、あくまでも情報提供。
→6月13日に確認したところ、佐生専任指導主事は「混乱していた。22日に都教委から通知が来たのは、文科省が出した通知のことで、この件では八王子奉迎会実行委員会から23日の何時頃どこを通るという内容の文書が4月15日に届いた。」と訂正した。

市教委が3校に送信したメール文とその作成者を教えてほしいと要求しているが、6月23日現在、回答はない。

〇陵南中は出迎えなかった。
〇浅川小(沿道ではない)には市教委からは情報提供をしていない。浅川小は自治連合会からの連絡か要請を受けて子どもたちを沿道に並ばせたということだ。
各学校の判断で沿道に並ぶ、との報告は事前に市教委に上がっている。この、学校の判断が不適切な判断とは思わない。
即位は200年ぶりのこと、大事なこと。天皇については学習指導要領6年生社会科で「理解と敬愛の念を深める」と示されている。(したがって沿道に立たせたのは、)学習指導要領に則った指導だ。
佐生専任指導主事は横山二小の現場に行った。危険はないかの確認を含めて、様子を知っておくために。6年生だけでなく、たぶん全校児童が参加していたと思う。
(退位・即位に関する文科省通知文にあるように、出迎えるという行為は「国民こぞって祝意を表する」ことを子どもたちに求めたということで、思想の強制に当たる。子どもたちの思想・良心の自由及び思想・良心の自由の形成過程のか。と私が訊くと)私の立場ではお答えできない。

2 2校の校長には
.なぜ出迎え・沿道に立たせたのか
.対象児童は何年生か 
ウ.職員から反対はなかったか 
エ.児童保護者への説明はどのようにしたか。「苦情」はなかったのか 
出迎えは敬意の意思表示、「国民こぞって祝意を表する」ことを子どもたちに求めたということで、思想の強制に当たる。子どもたちの思想・良心の自由及び思想・良心の自由の形成過程にある子どもたちのその自由を侵害するとは考えなかったのか。 について質問した。

二小校長の回答
ア. 23日にメールが来る前に斉藤指導担当部長から「ぜひ学校で対応してもらえないか」と言われた(電話でのようだったが、不明)。(「学校の判断で決めた、市教委はあくまでも情報提供をしただけ」と市教委は言ったが、と訊いたら)「対応」ということばを使い、「しなさい」とは言わない。忖度しなさいということだ。
イ.6年生。
ウ.特になかった。
エ.児童には担任から元号が変わること、陵のことを話してもらった。裁量の時間を使った。保護者にはメールで説明した。「意見があれば、連絡をください」と書いた。苦情はなかった。
オ.(この質問をしたら)来客もあるので、電話を切らせてもらいます。(「私はこの件について問題があると思ったから質問をしたのです。市民である私の考えを聞いてください」と言うと)では、2分認めます。(私が問題点を指摘したところで)2分を過ぎたので切らせていただきます。
 
この校長はオの質問を受けた時点ではじめて学校批判の電話であることに気づいた様子。初めは「忖度しなさいということ」に示されるように、全く警戒することなく本音をことばにしていたのだ。

横山二小校長の回答
.多摩御陵は横山二小に近い。地域を愛する子どもたちを育てたいから。また、本校はオリンピック・パラリンピック教育の指定校なので、沿道に立たせることで日本人の自覚と誇りを育むことも考えた。
以降の質問をしたところエまでについて校長は、「答えません」の一言で、根津がオの質問をしている最中に電話を切った。


市教委が言う、八王子奉迎実行委員会が市教委に届けた文書を以下に転載します。

 なんと、問い合わせ先は市教委の教育センター内事務所となっています。町会自治会連合会は市の市民活動推進部協働推進課の管轄になっているようなので、教育センターは今回だけの問い合わせ先なのでしょうか。

                                        
平成314月15日
 各位
 天皇皇后両陛下八王子奉迎実行委員会 代表 秋間利久

 天王皇后両陛下 武蔵陵昭和天皇山陵に親謁の儀に伴う
八王子奉迎(沿道お迎え)対応について

 春暖の候 皆様方にはご清祥のこととお慶び申しあげます。
  さて、宮内庁情報によりますと、来る423日(火)に天皇皇后両陛下は、御退位に伴
 う「昭和天皇山陵に親謁の儀」に際しまして、皇居御発された後、中央道八王子イ ン  ターチェンジから市内をご通過され、武蔵陵墓地へ向かわれます。
今生天皇として、最後の御参拝となることからも、多摩御陵の地元として、市民の皆様と
歓迎の意を表したく、下記のとおり沿道でのお迎えを実施することといたします。
つきましては、ご多用中、また期日が迫っている中、誠に恐縮でございますが、天皇皇后
両陛下奉迎について、より多くの市民の皆様が沿道でお迎えいただけますよう、周知をお願いするとともに、ご理解とご協力を賜わりますよう宜しくお願い申しあげます。

 1.日時   平成31423日(火)
       八王子インター11:00頃 ⇒ 武蔵陵 11:25頃
       (時間については、前後することがあります。)
 2.場所   別紙「路面図」参照願います。
       八王子インター ⇒ 左入交差点 ⇒ 道の駅八王子滝山 ⇒ 
       ひよどり山トンネル ⇒ 浅川大橋南交差点 ⇒ 20号バイパス
       ⇒ 大横丁交差点 ⇒ 追分交差点 ⇒国道20
       ⇒ 多摩御陵入口交差点 ⇒ 武蔵陵
 3.その他  ・国旗小旗は、当日沿道にて、町会自治会連合会の方から配布します。
      ・沿道では、子どもたちが前列でお迎えできるよう御配慮方お願いします。

               問い合わせ先
八王子市町会自治会連合会事務局
               八王子市散田町2-37-1
                教育センター内事務所 TELfax 042-673-4680



2019年6月29日土曜日

6/27 都教委定例会の傍聴報告

●6/27(水)都教委定例会についての根津公子の傍聴記 

こんな「資料」で教科書採択されてはたまらない!

第2週・第4週の木曜日に開催されることになっている都教委定例会がこのところ何度も週が変えられ、今月は、第2週は開催されず第3週である先週の開催だった。議題がないからと中止になることもあるので、今月も1回かと踏んでいたところ、先週の「定例会」で今回の第4週開催を告げられた。理由も告げずに定例会を変更するのは、傍聴者を軽く見ていることにほかならない。


 この日の公開議題は、議案「都立学校設置条例の一部を改正する条例の立案依頼 ほか1件」(=特別支援学校新設に伴い)と報告「教科用図書選定審議会(第2回)の答申について~教科書調査研究資料について~」のみ。非公開議案には3件の教員の懲戒処分案件(停職から免職)が上がっていた。2週続けて定例会を開催しなければならなかった案件はこのうちのどれなのか、と思ってしまう。

報告「教科用図書選定審議会(第2回)の答申について~教科書調査研究資料について~」――こんな「資料」を参考にして採択されてはたまらない!
 今年は小学校の教科書採択の年。採択にあたって都道府県教委は「教科書調査研究資料」を作成することになっている(教科用図書無償措置法)。そこで都教委は審議会に諮問し、答申を受けて、以下に示す「教科書調査研究資料」を作成した。
 都教委は、この「教科書調査研究資料」を都立義務教育諸学校の教科書採択の参考資料にするとともに、都内の区市町村教委、国立及び私立の義務教育諸学校の校長に配布し、教科書採択に関する指導、助言または援助をすることになっている。
 
調査内容は――。教育基本法、学習指導要領、都教委の方針等を踏まえて調査研究したという。
さらには、a.「我が国の位置と領土の扱い」、b.「国旗・国歌の扱い」、c.「神話伝承を知り、日本の文化や伝統に関心を持たせる資料」、d.「北朝鮮による拉致問題の扱い」、e.「防災や自然災害の扱い」、f.「一次エネルギーや再生エネルギーの扱い」、g.「持続可能な社会づくりについての扱い」、h.「性差と家族についての扱い」、i.「オリンピック・パラリンピックの扱い」に関しても調査研究をしたとのこと。a~iは都教委が力点を置くところだから、という。

 国語では4つの発行者(出版社)すべてについて、「調査の結果、dについては記載のないことを確認した」と記す。開いた口が塞がらない。

 6年生社会では、3つの発行者別に「国家・社会の発展に大きな働きをした先人名」「国宝・文化遺産名」を古代から現代までに分けて列挙したり、「国際社会において我が国が果たしている役割を取り上げているページの扱い」を「政府・省庁・自衛隊」「ODA(JICA・青年海外協力隊等」「非政府組織(NGO)・その他」に分けて掲載ページや教科書「本文」を紹介したりする。
 また、上記aからiのすべての項目について、「本文」を使って詳細に掲載する。ここに力点を置いていることは一目瞭然だ。

 一方で、6年生で学ぶべき日清戦争以降の日本の政治についての調査研究は皆無である。上記した「先人名」で十分ということか。社会科を学ぶ意味をはき違えている。
教育委員には、採択にあたり、このような毒にしかならない「調査研究資料」に振り回されないでほしい。

 そもそも、文科省は、2014年に社会科教科書検定基準に「政府見解」や「確定した判決」があればそれを書くことを追加した。それによって、社会科教科書は「政府見解」を書かなければ教科書検定を通らなくなっている。したがって、どの社も「領土」を大きく取り上げる。その記述は安倍内閣の「見解」だから、嘘ばかり。安倍内閣の宣伝冊子のようだ。今後は原発に関する最高裁判決も書かれていくだろうが、忖度判決が記載される心配がある。
 国定教科書になっている現実を直視したい。

2019年6月25日火曜日

オリンピック教育批判ビラ 第17弾

オリンピック教育批判ビラ 第17弾をアップします。

撒きたい人はご連絡ください。送ります。



2019年6月23日日曜日

オリンピック教育批判ビラ 第16弾のビラまき報告

「オリンピック教育」批判第16弾 ビラまき報告

■<井草高校> 5月20日(月)
ここも最近受け取りが悪くなっていました。それでもいつも受け取ってくれる教職員の方は、今回も「ご苦労様」と言って受け取ってくれました。生徒の受け取りは相変らずで、
生徒たちの多くは他人事のように通り過ぎますが、それでもわざわざ自転車を止め受け取って行く生徒もいました。今回は29枚まけました。

■<杉並工業高校> 5月22日(水)
杉並1000人委員会の方と二人でやりました。ここは比較的ビラの受け取りは良かったのです。今回は比較的受け取りが良く、80枚でした。
いつも「ご苦労様」と言って受け取ってくれる教職員の方は、今回もそう言って受け取ってくれました。生徒では、新入生らしき生徒たちが比較的よく受け取ってくれたように思います。

■<武蔵丘高校> 5月24日(金)
すでに多くの生徒たちが体育着で登校していた。聞くと「朝練」だと言う。それにしても数が多い。又聞くと体育祭のための「朝練」だという。ということで、7:30頃には半数位の生徒は登校していたようだ。そこであとはちょぼちょぼとやってくる生徒と教職員へのビラまきとなる。それでもビラの受け取りはまあまあ。
ある教員は「この季節に珍しい」と言ってビラを受け取ってくれた。また、別の顔見知りの教員が「ご苦労様」と言ってビラを受け取ってくれた。
校門前にはいつものように副校長がずーっと立っていたが、それでも受け取る生徒は受け取って行く。結局38枚だった。

■<中野工業高校> 5月27日(月)
ここは比較的ビラの受け取りが良く、12月10日は65枚、2月8日は50枚だった。
それで、今回100枚を持って行った。すると、早い時間に登校する生徒からビラの受け取りが良い。教職員もまあまあ。
1年生とわかる生徒たちもビラを受け取って行く。中には「ありがとうございます」という生徒もいる。
8時10分頃になると10人ほどの教員が校門前で登校指導を始めた。「毎日ですか?」と聞くと「そうです」と言う。「勤務時間前ではないですか?」と聞くと「はい」と答える。
「働き方改革ですよ。無理しなくてもいいのでは」と言うと、笑っているだけ。そして、生徒に、制服、ネクタイ、ピアスのことなど「指導?」している。10人もいると生徒も反抗できないのだろう。言う事を聞いている。
それでもビラは受け取って行く。8:20分頃には、まだ登校してくる生徒もいたが、100枚持って行ったビラは全部はけてしまった。

■<戸山高校> 5月28日(火)
 校門前に着くと、予備校の女性宣伝スタッフが二人来ていました。聞くと大学生とのこと。そこで、「君が代の意味って知っている?」と聞いてみました。すると二人とも「知らない」と言うのです。そこで、「この中に書いてあるから読んでみて」とビラを渡しました。
この学校は有数の進学校で、参考書などを読みながら登校する生徒が多いのが特徴です。この日も、中間テストなのか、テスト勉強をしながら登校してくる生徒が多かったです。
都教委包囲ネットのFさんと二人でまきましたが、彼が通りすがりの中学生にビラを渡そうとしたところ、「先生からビラを受け取るなと言われている」と言って受け取らなかったそうです。これでは、若者が社会的無知状態にされるのも無理はないですね。
教科書は政府の「広報誌」のようなものに成り下がり、「道徳」が特別の教科として持ち上げられている現在、まさに新たな「少国民」が作り出されつつあるという事でしょう。
教職員のビラの受け取りも良くありません(「国定教師化」?)。
それでも、ビラは42枚まけました。

■<新宿高校> 5月30日(木)
ここは最近とみに進学実績に力を入れてきている学校です。参考書を読みながら登校してくる生徒たちも多いです。そしてビラの受け取りは良くない所です。今回も良くなく、24枚どまりでした。
それでも教職員の中には「ご苦労様」と言って受け取ってくれる方がいます。
おそらく「予備校化」しつつある職場の中で、民主教育を守るために奮闘しているのではないかと思います。ならば、なおビラを届けなければとも思います