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2018年2月13日火曜日

2/8都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

2月 8日(木)都教委定例会がありました。根津さんの傍聴報告です。

パブリックコメントほとんど無視の都教委

■議事の内容
公開議案が①「東京グローバル人材育成計画'20(Tokyo Global STAGE'20)」の策定について ②「学校における働き方改革推進プラン」の策定について 他、公開報告が③2018年度教育庁所管事業予算・職員定数等について ④中学校における特別支援教室の導入ガイドラインについて 他。
  非公開議案に教員の懲戒処分(停職以上)案件が4件、非公開報告に「いじめ防止対策推進法」30条1項に基づく報告について(30条1項:「学校は、…教育委員会を通じて、重大事態が発生した旨を、当該地方公共団体の長に報告しなければならない。」)があがっていた。

①「東京グローバル人材育成計画'20(Tokyo Global STAGE'20)」の策定について
 昨年11月9日の定例会に素案が出され、この後パブリックコメントを実施。出されたパブリックコメント(32人から40件)の結果が報告され、それを踏まえて策定したという「東京グローバル人材育成計画'20(Tokyo Global STAGE'20)」が提案された。
「東京都英語教育戦略会議報告書」をベースに、新学習指導要領なども組み込んだとのこと。
 教育委員からは、パブリックコメントを取り入れた策定を評価し、事務方をねぎらう発言があったが、取り入れた意見は1件、不適切な言葉づかいを指摘されたところのみ。他は、パブコメの形式を踏んだと言うだけ。
★例えば、「グローバル教育=英語教育という発想から抜け出せていない。平和・人権・環境などの人類全体の課題に、国境を超えて協力して取り組んでいこうという哲学がない。」との意見に対しては、「東京都教育ビジョンでは、グローバル人材の育成に関して『使える英語力の育成』『豊かな国際感覚の醸成』『日本人としての自覚と誇りの涵養』の3本柱を示しています。本計画ではその柱に則って具体的な20の施策を展開してまいります。」と「都教委の考え方」を示す。

★「生徒・教員の英語力の目標値が高すぎる。学校現場に無理を強いると同時に、東京都の教育が英語に振り回されているという印象を受ける。」との意見に対しては、「世界的にグローバル化が一層加速していくことが想定される中、国内でも小学校英語教科化や大学入学共通テストにおける民間事業者等実施の資格・検定試験の導入など、英語教育を取り巻く環境は日々変化しております。また、東京都では、東京2020大会も目前に控えており、外国人との交流機会も飛躍的に拡大するなどの状況を踏まえ、目標を設定しております。本計画を着実に履行し、目標の実現に向けて取り組んでまいります。」と「都教委の考え方」を示す。「都教委の考え方」を見れば、パブコメで寄せられた意見を検討した形跡は見られない。小学校英語の教科化に反対や疑問の声がかなりあるのに、都教委はそこには全く、耳を貸そうとしない。

★3つの柱《「使える英語力」の育成、豊かな国際感覚の醸成、日本人としての自覚と誇りの涵養》の、「日本人としての自覚と誇りの涵養」について、北村教育委員から「日本人が前面に出て、日本人でない生徒が疎外感を感じてしまうのではないかが心配。それは、都教委の本意ではないと思うので、配慮できるとよい」(主旨)と発言があった。これに対し事務方は、「『日本人としての自覚と誇りの涵養』を通して、外国にルーツを持つ生徒については、母国・母語を大事にできるような指導をする」と回答。中井教育長が事務方に、「この点を加筆する方向で表現を考えてほしい」と要請し、策定案は承認された。

②「学校における働き方改革推進プラン」の策定について
 これも11月9日の定例会で中間まとめが報告され、パブコメを募集した上で、策定した案の提案という手順を踏むが、寄せられた意見を採用した箇所は全く見当たらない。「プラン」案の「目標」は、中間まとめで出されたそれと変わりがなかった。「週あたりの在校時間が60時間を超える教員をゼロにする。」「平日は、1日あたりの在校時間を11時間以内とする」「土曜日、日曜日については、どちらか一方は必ず休養できるようにする」というもの。また、「取り組みの方向性」でも、「(教員の)意識改革」を第一にあげる。
  なお、寄せられた意見の件数は390件、うち、学校関係者からが301件。その「意見要旨」とそれに対する「都教委の見解」を幾つか紹介する。

★「『週あたりの在校時間が60時間を超える教員をゼロにする。』とあるが、過労死ラインギリギリまでは勤務しても差し支えないように受け取れてしまう。目標としては適切でないように思う。本来の7時間45分の勤務時間に目標は設定すべきではないか。」「『平日は1日当たりの在校時間を11時間以内とする』というのは、週当たり55時間となり、すぐに60時間に手が届いてしまうラインとなる。このように目標を定めるのであれば、労基法に鑑みて『8時間以内とする』が適切である。」「週休日である土日は、どちらか一方は必ず休養できるようにする」というのは、取組方針として掲げるべきではない。このように設定するのであれば、『2日は必ず休養できるようにすること。土曜日、日曜日に業務に従事したときには、直近に週休日を変更できるようにすること』とすべきである。」(同様の意見が25件)との「意見要旨」。

★これに対する「都教委の見解」は、「教員については、勤務様態の特殊性があることから、勤務時間の内外を問わず包括的に評価した処遇がされています。一方で、教員の勤務実態調査において、長時間労働の看過できない実態が明らかとなりました。本プランの目標は、こうした状況を踏まえ、教員の健康障害防止のためにも、いわゆる『過労死ライン』等の基準を目安とする在校時間を意識した取組が必要と考え、当面の目標数値として設定したものです。都教委は、管理職を含む教員の意識改革と併せて、すべての教員を対象とした長時間の改善に向けた総合的な対策を継続的に講じていくことにより、教員の負担軽減を図り、教育の質の向上を目指していきます。」

★「そもそもが、教員自らの『働き方』に問題があるかのような前提には納得できない。教員自らが、『時間を意識した仕事』を行う。そのために『タイムマネジメントの視点に立った研修』を行えば改善されると考えていることが、間違いである。とにかく、人が足りない。今の現場の教員定数のルールは、社会が変化し教育環境が変化したことに何も対応していない。各学校の正規教員の人数を増やすことが急務である。」(同様9件)に対する「都教委の見解」は、「教員の長時間労働の改善に当たっては、管理職のタイムマネジメント能力の向上とともに、管理職を含む教員全体が勤務時間を意識した働き方を推進していくことが重要であると考えます。教職員定数の改善・充実については、都教委として引き続き国に対して要望するなど、実現に努めていきます。」

★都教委が本気で長時間労働を解消しようとするならば、教員の意見にあるように、正規教員の人数を大幅に増やすことだ。国際レベルの少人数クラスにして、正規教員を配置することだ。解決策はそれしかない。オリンピック・パラリンピックを辞退し、その金をここに使うことが、都民ファーストの都政となる。そうした都税の使い方は大歓迎だ。

 この議題の中で遠藤教育委員は藪から棒に言った。「都教委は市町村教委に対し、支援・補助をするとあるが、指示はできないのか。『都立学校はこうする。市町村教委もやれ』とどうして言えない。」と。「地方教育行政法で、支援と定められている。指示はできない」と、宮崎教育委員が助言する場面があった。法律解釈はそのとおりだ。
  ならば宮崎教育委員は、都教委が「日の丸・君が代」の強制と処分を14年にわたって市町村教委に指示していることを反省し、撤回を発案すべきではないのか。


④中学校における特別支援教室の導入ガイドラインについて
 発達障害のある生徒が可能な限り多くの時間を在籍学級で過ごし、障害による学習上または生活上の困難を改善・克服する指導を特別支援教室で受けるようにするという。小学校は2016年に導入を開始し、2018年度に全校導入、中学校は2018年度に導入を開始し、2021年度までに全校に導入。2019年度からは、生徒10人につき1人の教員を配置とのこと。
  これを進めることで、「障害による困難が改善・克服される」だけでなく、「障害のある児童・生徒への指導に身近に触れることとなり、・・・障害全般に対する理解が深まる」「ともに学ぶ環境が充実することは、…互いに尊重し合うともに学ぶことを通じて、共生社会の形成に資する」、インクルーシブ教育なのだとガイドラインは謳う。

★美辞麗句を並べるが、まやかしの特別支援教育だ。手がかかる生徒を排除することでしかない。障がい者差別の解消を教育行政が本気で考えるならば、障がいのあるなしにかかわらず、分離をやめ、子どもたちがともに学び生活する環境(学校)を提供することだ。少人数クラスにするとか、補助の教員を配置するとかをすれば、発達障害のある生徒も、他の障がいを持つ生徒も、地域の学校で学び生活できる。このことは、他国からいくらでも学ぶことができるのだから、教育委員は勉強してもらいたい。

2018年2月8日木曜日

2/7 「君が代」四次訴訟控訴審 弁論1回で結審 4月18日判決へ


◆弁論継続の要求を退け結審

2月7日(水)に東京「君が代」第四次訴訟・控訴審第一回口頭弁論控訴審が行われたが、1回で結審してしまった。近藤徹さんの報告です。

傍聴を希望して70数名が東京高裁824号法廷に駆けつけましたが、法廷が狭いため20数名が入廷できませんでした。傍聴支援に心から御礼申し上げると共に、入廷できなかった人にはお詫び申し上げます。これからも大きな支援をお願いいたします。

本日の法廷で、東京高裁(第12民事部 杉原則彦裁判長)は、最高裁判例に係わる島薗進さん(宗教学 上智大学大学院教授、東京大学名簿教授)の意見書)に基く同氏の証人採用と弁論継続を求める弁護団の要請を退け、原告2名、弁護士2名の意見陳述だけのたったの1回で弁論を終結・結審し、4月18日に判決期日を指定しました。
審理を尽くして公正な判決をすべき裁判所が、高裁とは言え、一審ではなかった島薗氏の証人採用を意見書のみで事足りるとして認めず、弁論を終結・結審するというのは、司法の責務を軽視するものです。
これまでの最高裁判決の枠組み(職務命令の「間接的制約」を認め減給・停職などの累積加重処分に歯止めをかけつつも、「違憲とは言えない」と戒告処分を容認)を踏襲した一審東京地裁判決を取り消すか変更するには、当方の主張・立証に十分耳を傾ける必要があります。これを行わなかったので、4月18日にどのような判決になるかは全く予断を許しません。

<東京「君が代」裁判四次訴訟の経過と控訴内容>
2010~13年の卒業式、入学式で「君が代」斉唱時に起立せず処分された都立学校教員14名(8名が現職教員)が2014年3月に提訴。
東京地裁で10・23通達がもたらした教育の荒廃などを告発しながら違憲判断、戒告を含む全ての処分の取消、損害賠償を目指して闘ってきました。
●地裁判決の内容 2017年9月15日、東京地裁判決は、「裁量権の逸脱・濫用で違法」として6名・7件の減給・停職処分を取り消し、原告らが一部勝訴しました。中でも連続不起立4回目・5回目の減給処分(1名・2件)を取り消したのは貴重な成果です。
●双方の控訴内容
都側は上記不起立4回目以上の減給処分取消に対してのみ控訴(5名・5件の減給・停職処分取消は確定)。
一審原告らは、戒告を含む全ての処分取り消し、損害賠償を求めて13名が控訴。
<参考> 島薗進さんの論考の紹介。世界平和アピール7人委員会のWEBサイトより
2018年1月24日 日の丸・君が代の強制と思想・良心の自由 島薗 進
   ↓
http://worldpeace7.jp/?p=1075

◆控訴人2名の意見陳述からの抜粋 
控訴審第1回弁論では控訴人2名(現職の都立学校教員)、代理人弁護士2名が意見陳述しました。ここでは、控訴人2名の意見陳述の一部を抜粋して紹介しますのでお読みください。
●控訴人TSさん(2回の減給1ヶ月処分 都立特別支援学校教員)
・起立斉唱できない理由 「かつての日本政府による近隣諸国に対する侵略戦争と植民地支配の歴史は大きな過ちで、深く反省しなければならない、と考えるから」「「日の丸・君が代」は、侵略戦争と植民地支配を推進した「国」や、国の基本政策のシンボル」「「日の丸」に向かって起立し、「君が代」を斉唱することは、侵略戦争の歴史を肯定する行為」「民族差別など戦前の日本において公然となされた差別に対する反省を欠く行為」
・起立斉唱できないもう一つの理由 「「教員としての良心」から・・・児童・生徒に一方的な価値観を刷り込んではならない」「起立斉唱することで敬意をあらわす姿を児童・生徒に見せることは、教員としての良心が痛む」
・再発防止研修 「2013年度には18回」「起立するよう圧力をかけられていると感じ、思想の転向を迫られているよう」「私の「思想及び良心」は一つのものであり、不起立を理由として何度処分を受けても何度再発防止研修を受けても反省のしようがありません」

●控訴人OKさん(戒告処分 都立高校教員)
・10.23通達」発出後、校門の前で人権は立ち止まる (大阪の女子高生が)「黒染め強要裁判を起こしました。一連の指導と対応は学習権の侵害であり人権侵害という他ありません。」「「地毛証明書」が取り沙汰されたように、都立高校も無縁ではありません。」
・「かつて都立高校には自由がありました。」「先生方は、なんの教養もない私でも、一人の人間として尊重してくれました。」「それが変わったのは、「10.23通達」と前後して都教委が都立高校改革に乗り出してからです」「職務命令に従わなかった者に処分が科されるのを見て、職員室の空気は凍り付きました。職員会議の補助機関化や、校長の学校経営計画を基準とした業績評価制度の導入と相俟って、教員たちは沈黙していきました。服従に順応していく教員は、生徒への管理強化も当然視するようになります。」「90年代末、都教委の強力な指導の下に、一律に「日の丸・君が代」が導入されたときに、入学式・卒業式の前に「内心の自由」を説明することで、ギリギリのところで国歌を歌えない生徒を守る配慮がなされました。「10.23通達」はそれさえも奪いました。」
・都教委は判決の“趣旨”を汲み取らない 「多くの最高裁判決で当事者同士の話し合いによる解決を求める補足意見が付されました。私たち原告団は毎年何度も何度も話し合いを求めて要請を繰り返してきましたが、(都教委は)会ってもくれません。」「減給処分が取消された現職教員に対して、都教委は再処分をしてきました。四次訴訟の地裁判決によって減給処分が取り消され、都教委自らが控訴を断念した現職者に対しても、再処分を前提とした事情聴取が行われました。都教委がこうした対応を取れるのは、戒告処分が認められているからです。」「この控訴審で、ぜひ戒告を取り消していただき、東京都の学校を処分という脅しから解放してください。」
・最後に 「この法廷で私たちが問うているのは、教師としての倫理の問題なのです。学校が、子どもたちの心を守り、人権を学ぶ場として再生するために、裁判官の賢明なご判断を願います。」

◆弁護士2名の意見陳述のうち、澤藤弁護士の意見陳述全文とコメントを以下のブログでご覧になれます。
澤藤藤一郎の憲法日記 2018年2月7日
「国旗・国歌」と「日の丸・君が代」と ― 違憲論における異なる位置づけ。
   ↓

http://article9.jp/wordpress/
◆東京「君が代」裁判第四次訴訟・控訴審判決
~いよいよ判決です。こぞって傍聴に来てください。
 4月18日(水)13時15分 東京高裁824号法廷
 *当日の行動の詳細は追って連絡。
 *判決結果はすぐ分かりますので、入廷できない人も裁判所前でお待ちください。

2018年1月31日水曜日

1/25 都教委定例会 根津公子さんの都教委傍聴記

■定例会の内容
 山口香委員が「オリンピックはいらない、があっていい」発言。
 今回も公開議題は1件、「『東京都スポーツ推進総合計画(仮称)』策定(都知事策定)に関する意見聴取について」。非公開議題はいつもながら、「教員等の懲戒処分について」。

<『東京都スポーツ推進総合計画(仮称)』策定に関する意見聴取について>

■国や都は個人のスポーツにまで口出しするのか?!

★文科省は1961年成立のスポーツ振興法を50年ぶりに全面改訂し、2011年にスポーツ基本法を成立させた。同法は「地方公共団体(の長=都知事))は、『地方スポーツ推進計画』を定めるよう努めるものとする」。その際に「教育委員会の意見を聴かなければならない」と定める。それに沿って、都知事は今年3月に「東京都スポーツ推進総合計画(仮称)」を策定することとし、その案を都教委に提示。都教委はこの日の定例会の議案としたということだった。
 案は、「誰もが、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しみ、スポーツの力で人と都市が活性化する『スポーツ都市東京』を実現する」と謳い、3つの政策目標《スポーツを通じた健康長寿の達成》《スポーツを通じた共生社会の実現》《スポーツを通じた地域経済の活性化》を掲げる。
 《健康長寿の達成》では、都民のスポーツ実施率(18歳以上)56.3%(2016年)を2020年には70.0%を目標にする、という。過労死ラインの長時間労働及び非正規・低賃金労働が深刻化していることには触れずに、何と脳天気な、と思わずにはいられない。《共生社会の実現》を小学校入学から「特別支援」という名の下、都や国が奪っておいて、何をか言わんや、である。《地域経済の活性化》は、オリンピック競技場としてつくった施設の維持に頭を抱える都の姿が垣間見える。

■「オリンピックはいらない、があっていい」の発言

事務方の提案を受けて、教育委員から次の発言(要旨)があった。
〇北村教育委員
「スポーツの影の部分を伝えるべき。ドーピングやスポーツ嫌いなどの」
〇山口教育委員
「東京オリンピック・パラリンピック2020に向けてスポーツ過信になってはいないか。オリンピックはいらない、があっていい。皆がスポーツをやらねばということになるのは怖い」
〇宮崎教育委員
「できない人を排除することのないように。オリンピックでの北朝鮮と韓国の歩み寄りに見られるように、オリンピックは政治であることを示していくことも大事」

★山口委員の発言には同意できる。しかし、だ。山口教育委員を含む全教育委員が定例会で承認したうえで始まった、年間35時間を課すオリンピック・パラリンピック教育。それは、「オリンピックはいらない、があっていい」とはなっていない。都教委作成の「オリンピック・パラリンピック学習読本」は、オリンピック・パラリンピックの「負」の部分は一切示さず、「オリンピック・パラリンピックは素晴らしい」との認識に立ち、そこに子どもたちを誘導する。

★その一例を挙げる。読本の「はじめに」の扉では、「東京2020大会は、開催都市東京で学ぶ中学生(高校用は「高校生」)の皆さんにとって貴重な機会となるとともに、この経験は、生涯にわたるかけがえのない財産となります。・・・理解を深め、」と言い、読本の最後は、中学生用は「自分にできること、やるべきことは何かを考え、2020年の自分のあるべき姿を思い描いてみよう」と締めくくる。高校生用では「ボランティアと社会貢献」を言った上で、「自分がやるべきことは何かを考える」ことを勧める。しかも、都教委は、高校生にはボランティアを必修=義務とした。「オリンピックはいらない」の選択肢など、子どもたちにないことは歴然としている。子どもたちに対し、「国家事業としてのオリンピック・パラリンピック大賛成」の意識・価値観の刷り込みを、都教委は教育委員会定例会の承認のもと行なっているのだ。ここを曖昧にしてはならない。

★オリンピック・パラリンピックに関するこれまでの定例会で私の知る限り、山口教育委員がこのような発言をしたことはなかった。しかし、現時点でこのように考えられるのなら、ぜひとも定例会で問題提起し、教育委員で論議し、進行するオリンピック・パラリンピック教育に変更や改善を加えてほしい。いや、そうすることが、教育委員としての責務ではないのか。その責務は、山口教育委員ひとりにあるのではなく、全教育委員にある。

■意見聴取に対する「回答」は
 「東京都知事が策定する『東京都スポーツ推進総合計画(仮称)』は、都教育委員会策定の『アクティブプランto2020(第3次推進計画)』、「『東京都オリンピック・パラリンピック教育』実施指針」等と、理念や施策の方向が一致していることから、(教育委員会は)『異議なし』として回答する。」事務方が予め用意した、この都教委「回答」案に全教育委員が賛成し、議事は終了した。したがって、この文面が都知事に届けられる。
  上に紹介した発言と「計画(仮称)」は矛盾しないのか。提案に対する意見の違いをしっかり論議すること、それを経て提案をどうするかを決めるのが定例会での教育委員の任務であろうに、教育委員はそれをせず、いつもながら事務方が出した案に容易に賛成した。無責任もいいところ。

1/22 通常国会はじまる。改憲をさせないために闘いましょう!

1月22日(月)。2018年通常国会が開会した。

午前中に開かれた自民党の両院議員総会で、安倍首相は、「我が党は結党以来、憲法改正を党是として掲げてきた。いよいよ実現する時を迎えている。」と語り、通常国会で議論を加速させる考えを表明した。渡部さんのコメントです。
しかし午後に国会で行った「施政方針演説」では、
<おわりに>の部分で、わずかに、「50年、100年先の未来を見据えた国創りを行う。国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会において、議論を深め、前に進めていくことを期待しています。」と述べただけだった。
これまで安倍首相は、国会開会前や選挙期間中は「本心」を隠し、いかにも人々の声に耳を傾けるような言葉を発しながら、一旦多数の議席を取ると、「本心」むき出しの国会運営や政権運営をやってきた。今回も多数の議席を背景に同じようなことをやろうとしている。
ところで、施政方針演説では次のようなことが柱になっていた。
1、はじめに
 (ここでは明治150年が強調された)
2、働き方改革
 (ここでは、戦後の「労働基準法」を70年ぶりに<大改革>することが強調された)
3、人づくり革命
 (ここでは、「前世代型社会保障」「教育の無償化」「多様な学び」など、つまり<一億総活躍社会(一億総動員?)>が強調された)
4、生産性革命
 (ここでは「生産性向上」に向けての「政策の総動員」が強調され、そのための法人税減税が打ち出された)
5、地方創生
 (ここでは「農林水産新時代」「地方大学の振興」「観光立国」などが強調され、同時に危機管理や福島イノベーション構想が述べられた)
6、外交・安全保障
 (ここでは、北朝鮮の脅威をあおり、「防衛力の強化」と「日米(軍事)同盟」が強調された。ただ、中国やロシアに対しては、表向き関係重視の表現となっている)
7、おわりに
 (ここに、改憲についての短文が入っている)


結局、「働き方改革」で戦後の「労働基準法」を骨抜きにし、「人づくり革命」で<一億総活躍(一億総動員?)>の社会にし、「生産性革命」でドンド<ン合理化を推進し、「地方創生」で地方でもイノベーション(合理化)を推進、「外交・安全保障」で日米同盟のもと軍備を増強し海外に打って出る、そしてそのために憲法改正を成し遂げる、という事だろう。

ただ、いろいろな形でバラまきをする一方、他方で法人税減税をし軍備増強を限りなく進める、という構図も見えてくる。ということは、新年度予算案が過去最大の97兆7128億円(膨らむ防衛費)に見られるように、財政的にはますます悪化する方向に進んでいくであろう。
安倍首相は日本を、頭でっかちで好戦的ではあるが、足元がおぼつかない社会にしようとしていると言えよう。

2018年1月21日日曜日

1/11  都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

2018年1月11日に行われた都教委定例会の、根津さんの傍聴記です。














■都教委の内容 
表彰されるのは都教委に認められた「善行」のみ

 公開議題となったのは、報告「都教委の児童・生徒等表彰」の1件のみ。要した時間は15分。非公開議題では、懲戒処分の議案(停職以上の案件)が3件、懲戒処分の報告(戒告・減給の案件)も何件かは明記されていないが、議題となっていた。
公開議題は次回定例会に先送りしても良さそうな内容なのに、この日、定例会を開いたのは、次々に生じる懲戒処分の議題を先送りできないからなのかと思わされた。遠藤委員、宮崎委員は欠席。

▼「都教委の児童・生徒等表彰」について
「善行や優れた活動を行った」幼児・児童・生徒を表彰するもので、都教委が1984年から始めた。これが始まった当初は、これに協力しないというささやかな抵抗を私もしてきたが、表彰は良いこととの意識及び部活動の表彰を希望する顧問教員の熱意が勝って、表彰に対する疑問の声は学校職場から消されていった。
今年度の表彰件数は、幼稚園2件、小学校67件、中学校64件、高校65件、中等教育学校11件、特別支援学校9件の計218件。2月10日に都庁で表彰式が開催されるとのこと。

表彰基準は次の5点。
1.地道な活動を継続的に行い、他の児童・生徒の範となる者。
2.当該児童・生徒等が行なった活動が契機となり、その効果が波及し、他の児童・生徒  等の具体的な行動や取組に良い影響を与えた者。
3.環境美化活動や福祉活動、伝統・文化の継承活動、奉仕活動、子供会等、地域における活動を継続的に実践した者。
4.スポーツ・文化活動において著しい成果を上げた者。
5.人命救助またはこれに類する行為を行った者。

 お上から表彰されることを有難がる風潮が問題だと私は思うのだが、それはおいても、表彰基準「3」は都教委の意図を明白にあらわしている。「3」の事例として挙げられていたのは、「自主的・継続的に公共施設や道路のゴミ拾いを行い、地域の環境美化に貢献」「地域における防災訓練に継続的に参加するとともに、地域の防災活動の推進に貢献」「和太鼓のボランティア演奏を通して周辺地域との交流を深め、地域の活動に貢献」。
どれも、都教委が認めた「善行」であって、戦争しない・させないための活動をしている生徒たちがいても、その活動は「3」には該当しないのだ。
お上から表彰されることを有難がるのではなく、学校内や学年・学級、仲間で認め合う関係が作られていくといいなと思う。

▼教員の懲戒処分の多さに関して(今日の議題とは離れるが、追記)
「君が代」不起立で停職6月処分を3回もされた私にとっては、一般的な犯罪に関して都教委がどの程度の処分をするかをいつも注視してきた。東京都教育委員会HP「教職員の服務」に掲示される「教職員の服務事故」報告の昨年12月27日は8件、次のような案件だ。
①複数の女性のスカートの中を盗撮した主任教諭・懲戒免職
②500円程度の弁当を窃盗した教員・停職6月
③2年間に亘り、保護者から徴収したお金で購入した副教材テストをほぼ使わず、1枚も返却せずに細断した教員・減給3月
④上記③の教員に徹底した指導を行わず、教育委員会及び次期校長に報告しなかった校長・減給1月
⑤講師の実際の勤務日と異なる書類を作成し、教育委員会から勤務実績と異なる報酬費が支払われる事態を招くなど(3件)のことをした副校長・減給1月
⑥届け出た通勤方法ではなく、自転車などで通勤し、通勤手当182,466円を不正に受給した主幹教諭・減給1月
⑦生徒の指導要録等を紛失し、報告しなかった教員・戒告
⑧「お前みたいなゴミがいると死人が出るんだよ、お前が死ね」と言い、右手に持った週案簿の表紙部分で生徒の左頬をたたいた教員・戒告


――教員の処分件数の多さは、学校が子どもたちにとって安心できる場所ではなくなっているということでもあるのでは。

2018年1月11日木曜日

今年最初の「オリンピック教育」批判ビラまき報告

オリンピック・パラリンピック教育批判ビラ第9弾です。渡部さんの報告です。

■1月9日(火) 始業式
<N高>7:30~8:30
杉並1000人委員会の方と二人でやった。
ビラまきを始めるとしばらくして中から副校長が出てきた。「いつものように交通に気を付けてください」と言って、ビラを受け取り中に入っていった。またしばらくすると校長らしき人物が出校してきたが、こちらの「おはようございます」にも答えず、何も言わず、
ビラも受け取らず、中に入って行った。
生徒の受け取りは相変わらずあまりよいとはいえない。それでも、一人の男子生徒がビラを受け取り、「またオリンピックか」と言うので、「そうです。新しいものです」と答えておいた。二枚一緒に渡してしまった女子生徒に、「もう一枚は友達に渡して」と言うと、
「はい」と言って中に入って行った。いつも受け取ってくれる女子生徒はこの日も受け取って行った。
教員の受け取りもいまいちだが、それでも何人かの教員は受け取ってくれた。ビラは32枚まけた。

■1月10日(水)
<M高>7:30~8:30 
早めに登校してくる生徒は比較的受け取るが始業時間間際にやって来る生徒はほとんど受け取らない。そうしたなかで、自転車に乗った男子生徒が「校門前でビラをまかないでください」と言って中に入って行こうとしたので、「まず読んでみてください」と返した。
そのすぐ後に、女性教員がやってきたので、生徒にそういうことを言われました、と話しかけると、「学校に断っているんですか」と言うので、「断る必要は無いんです」と言うと、「敷地外ですからね」など言ってビラを受け取らず中に入って行った。
ビラの内容も読まずに、頭から「ビラまきは問題だ」と考えている。教員がこうした意識では生徒たちもそのように考えるようになろのは当然だろうと思った。ただし、笑顔で受け取ってくれる教員も何人かいた。
八王子の方のある高校では、ある先生が生徒たちに、「どんなビラでももらって読みなさい」と言い、生徒のビラの受け取りも良いという学校があったようだが、これこそ具体的な「政治教育」というものだ。しかし、この学校に限らず、日本中の多くの学校では、頭からビラまきは問題だと考え、生徒に(おそらく若い教員にも)ビラを読ませないようにしているのだ。そして、「政治教育」どころか、実際は生徒・教員を政治的・社会的に無知にし、他方で体制順応の「道徳」を注入しようとしているのでだ。これは戦前の教育と同じである。








2018年1月7日日曜日

都教委包囲ネットは2.25に総決起集会を開きます。

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2月25日(日)に都教委包囲ネットは例年通り、3月卒業式に向けて「総決起集会」を行います。参加と賛同をお願いします。








2017年12月27日水曜日

10/24都教委要請行動 教育情報課長の許せない発言 なんと! 教育情報課・教育庁は要請団体によって対応を変えている。

都教委は要請書を出す団体によって対応を変えている!!
都教委包囲ネットに対する差別的対応を許さない!!

■10月24日、都教委包囲ネット主催で、都教委への要請行動を第二庁舎10階で行いました。その報告は10月30日の包囲ネットのブログ掲載知れていますので見てください。



①その時、冒頭で、いつものように、「なぜ、所管の担当者が出てこず、教育情報課が窓口になるのか」という抗議が行われました。
「都庁の他の所では担当職員が出てくる」「文科省でも担当職員が出てくる」「他の道府県でもこんなことはやっていない」と抗議し、担当部局が出てくることを強く求めましたが、教育情報課Y課長はかたくなに拒みました。(正面左:課長 右:係長)
②そこで今回は包囲ネットの仲間が、以下の資料を示して、教育情報課に見解を求めました。他団体へは所管の係が出席して、要請と回答を行い、さらにそれを都教委の側がホームページに載せて報告しています。

◆資料は以下の通りです(一部分)。
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  東京都教育庁に対する要望書への回答説明会記録
日 時 : 平成27年 11月11日(火)13:30~14:30
場 所 : 東京都庁第一本庁舎 23階 23A 会議室
 <教育庁出席者(敬称略)>
教育庁指導部指導企画課
同 義務教育指導課
教育庁都立学校教育部特別支援教育課
教育庁人事部人事計画課
教育庁総務部教育情報課
 <東京 LD 親の会連絡会出席者>
けやき 4名
にんじん村 2名

要望書 【教育関係要望項目】
1.特別支援教室
(1)特別支援教室のガイドラインを作成してください。現状の通級制度より、支援の質の低下 をまねいたり、地域格差が生じないようにしてください。
(2)特別支援教室は平成 28 年度より小学校から順次導入となっていますが、現時点での進捗 状況をお聞かせください。※以下略
回答 特別支援教育課
(1)公立小学校における特別支援教室の導入を円滑に推進するため、 「特別支援教室導入ガイ ドライン」を策定いたしまして、本年4月に全ての公立小学校に配布しました。
(2)特別支援教室の導入の進捗状況についてですが、平成27年10月1日現在、部分的に設 置する区市町村も含めて、39の区市町村が平成28年度に導入するという見込みです。※以下略
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■資料を参考にしての教育情報課長とのやり取り(●は伏見さんはじめ包囲ネットの人たち、 ▼は教育情報課長)

●まず伏見さんが資料の提示とその説明を行いました。
「この会は毎年11月に要請に対する回答会を開いています。これは教育のことですから、これをコーディネートしているのは教育情報課だと思います。いろいろな団体が回答を求めたら、このように回答説明会がなされるのは当然じゃないですか。なぜ、われわれの団体に対しては回答説明会がなされないのかお聞きします。
このLD親の会の説明会は教育情報長、あなたが、コーディネートしているでしょ。(答えてくださいの声多数)

▼課長:はい、平成28年11月にいただいたものの説明会はやっています。
●:それは課長がしきったわけですか?
▼課長:説明会は自分が設定した。
●LD親の会に対してはこういう会を設定しているわけですね。われわれの会には設定しない。それはどういう理由ですか。これは明らかな差別とだと思うんですがいかがですか。
▼課長:(ききとれず)ほかの方でお伺いして、後日所管の方からの回答をつくって答えております。
●聞いていることに答えてください。なぜ我々には設定されないで、親の会の方には設定されたんですか。その違いはは何なんですか。
▼課長:本日については…
●本日ではないんだ、
●団体によって差別をしちゃあいけないと思うんです。東京都がこんなふうなやり方をしているんだったら、その根拠は何ですか。判断だと言いますが、その判断はどこの、誰の判断ですか。
▼課長:教育庁の…
●教育庁のどこですか?
▼課長:教育長の組織として…
●教育長のそこの組織ですか
▼課長:教育長の所管の…
●どこ? あなたが判断しているんでしょ?
●起案したのはあなたで、判断したのは教育長でしょ?
●これを所管しているのは教育情報課ですよね。教育情報課を経由して判断したんですね。この問題については教育情報課が担当部署ですね?
包み隠さず、どこでどの組織が決定したのか言ってくださいよ。あなたが直接関与しているんですか。
▼課長:教育情報課が所管されますので‥
●あなたは決定にどう関与しているんですか
▼課長:教育長の組織として判断してます。
●組織というものを具体的に言ってください。あなた起案しているんでしょ?
▼課長:所管の過程では‥
●教育庁の組織として判断しているなんてことは知ってますよ。…文書をもって、この団体はこうこうこういうのだか情報課でいいや、この団体はこういう団体だから担当の人を出そうというのを判断しているのは、つないでいるのは教育情報課でしょ。だから情報課の部長がそういう決済をしてるのか、課長か、係長が決裁をしてるのか。われわれの要望には担当がよばれないので、そういったことてを聞くってのは当然でしょう。
こんな入口のところでなく、中身のところで話したいのに、来ないからこういう入口の部分でどうしても話になるんじゃないですか。しっかり答えてくださいよ。情報課のだれがやったんですか。
▼課長:私が情報課長として判断をしました。
●その根拠はなんですか?
▼課長:事案決定規定です。
●それに書いてあるんですか、それを読み上げてください。私たちの場合は出来なくて、親の会の団体はできるということが書いてあるんですか。どういう規定なんですか?
●今日のこの質問に、回答をこういう形(回答説明会の形)でやってくれますか? 後日、説明会を開いてください。
▼課長:やれません
●その決定規定というのを私たちは知らないんですから、決定規定の何条の何項により、なになにの団体は人数が多いとか、そういう理由を言って、だからできませんとか言うのがすじじゃないんですか。なんにも言わずに、知らせもしないで「あんたのところはやらない」ってのはおかしいと思います。だから事案決定規定のどこの部分で団体を選んでいるのか教えてくださいよ。私たちはわかんないじゃないですか?
●事案決定規定というのはこういうことについては誰が起案して、それについては誰と協議して、最終的に誰が決定すると書いてあるんですか?
▼課長:事案について、決定件者が誰かと言うことを定めています。
●そうですよね。ですから、起案者が誰と言うのも決めてあるものですよね。
▼課長:起案者は書いてない。
●そんなことはないでしょう。
▼課長:事案決定規定には書いてない。事案決定規定にはどういう事案についてはなになにの職にあるものが決定するのかという概要を書いてある。
●でも、個別の事項についてはこう、あれについては誰と言うのが書いてなければ…
▼課長:規定ですから、個別に細かく書いてあるものではない。
●ということはこれについての判断は起案する者が判断するということですね。ですから、この問題については矢野課長が起案されたということ、それはさっきおっしゃいました。それは間違いないでしょ。
▼課長:…どう対応するかは-----課長が判断する…
●その組織っていうのが私たちにはわからないんですよ。組織とあなたがいってのはどういうものを指して組織って言ったるのかわからない。ですから、この組織ってのは誰と誰と誰を含む、どこで決定する、どういう組織のことを言っているですか。まさか都庁全体ではないでしょ、教育庁の中での話ですよね。都知事が関知しているわけではないでしょ。説明会をするかとどうかについて。
▼課長:そういう意味においては教育庁で
●そうですよね。教育長が最終的には了解して決定したのか、ただ承知しているかは別にして承知しているものですね。
▼課長:教育長が組織として決定している。
●そうですね。
●だからその判断を聞きたいわけなんですよ。
●窓口になって担当者を呼んでくるのは教育情報課の仕事ですが、なんで私たちの時にはやらないのか。われわれは10年以上こういう要求をしてきたんです。処分案件の場合は利害関係にかかわる人も参加してきているんですよ。処分されたんだから処分に関して聞きたい、処分が取り消された場合は担当者から一言謝罪があってもいい。なんにもいわないんだから。だから教育情報課がこの場合はどこの担当部局を呼ぶのが仕事でしょ。
矢野さんの方でこのLD親の会の回答会をやったんだっら、他の団体に対してもやるべきでしょ。答えてください。
●矢野課長の判断でやったんでしょ。だからその根拠を示していただきたいわけです。
●現在の規定の中であってもできるってことだから、やろうとすればやれるってことですね。でもわれわれに対してはやらないわけでしょ。
▼課長:教育情報課の方で対応させていただきたいと思います。
●当該の課が出てきて、できるのかできないのか、聞いているんです。あなたに。直接の当該の課長に一緒に出てきて答えるという対応の仕方をとることがあなたにできるのかどうか聞いているんだよ。
●判断の根拠をいってくださいよ。それだけですよ。なぜ、親の会はOKだけどわれわれの団体はだめなの?
●あなたが判断したんだからあなたが答えなさいといってんですよ。
▼課長:きとれず。
●それは今後の対応であって、どうしてほかの団体には担当課を呼ぶのにこの団体に呼ばないのかって聞いているのに…録音まで取っているのに、一応かみ合った回答をしましょうよ。
●理由が言えなってことですよね。あなたが明確に差別をしているってことですよ。違うんですか。
▼課長:ききとれず…対応させていただきます。
●当該の課長が一緒に出てきて、直接的にこちらの声が聞こえるように、体制的にできるのかできないのかって聞いているんですよ。
●文部科学省でも、要請すれば来ます。初等中等課の役人とか、出てくるんですよ。時間は短いけれど、来て、それなりに口頭回答をするんですよ、質問に対して。神奈川県の教育委員会はちゃんと回答するんですよ。埼玉県も同じですよ。教育長が出てきたときもある。東京都教育庁だけなんですよ。
●東京都は他の部局・課はやっていますよ。
●説明責任っていうのは重要ですよ。説明責任を果たしてないじゃないですか。
●公務員って全体の奉仕者でしょ。そのこといいですよね。だったら誰々のことは認めるけれど誰々のは認めないっていうのはあってはならないでしょ。全体に対して公平に対応するのが公務員の仕事でしょ、そうは思わないんですか。
▼課長:教育庁の組織として対応…
●みな口々に抗議する。
●今のようなやり方しかできないって言ってるわけ? 前に説明したようなやり方があるって言って、そのことについては出来ないって言ってるわけ?どっちなんだよ。
●少なくともいまのはあなたの判断ですよ。この問題に関してはあなたが起案者なんだから。
▼課長:所管に----を求める考えはありません。
●参加者が口々に抗議
●矢野課長、規則に基づいているんですか。どの規則に基づいているんですか?
▼課長:再三になりますが教育庁で対応させていただいています。
●公務員は規則に基づいて行動するんですよ。個人の考えとか指示しゃなくてね。組織ってことは法に則っとってるんじゃないですか。その法って何ですか?
●しがらみにとらわれないとか、都民ファーストとか、情報公開とかっていっているけど何なんだ。
●事案決定っていうのが決まりなんですか? 規則通りにやて下さいよ。この資料の団体、私たちの団体、規則通りにできるんじゃないですか。それとも親の会は規則外のことをやったんですか? 規則通りの行動をやってますか? 教育情報課は規則に基づいて行政をやってますか。
●あと、この件に関しての「苦情」はどこに行ったらいいんですか? 教育情報課ですか?
▼課長:ききとれず。
●(みんな笑う。)お笑いだよ。
●すいません、今のこと確認をすると、「要請に対して教育情報課しか来ないというのはおかしい」という苦情(文句)は教育情報課に言うという理解でいいですか? でもそれはおかしいと思いますよ。
行政不服審査ってあったじゃないですか。教育情報課に対しての苦情を教育情報課が受けるというのは行政不服審査法違反じゃないですか? ほかの第三者が判断するんじゃないですか。質問してるんですからききなさいよ。そう難しいことを言ってるんじゃないですから。教育情報課についての苦情を教育情報課に言うのは行政不服審査法上おかしいんじゃないですかと聞いているんだから、「おかしいです」とか、「いやおかしくないです」とかどっちか言うべきです。
▼課長:教育情報課で対応することになります。
本当にその判断でいいんですか? これは公けにもなりますが、そういうこの場での思い付きのことを言わないでちゃんと答えてくださいよ。教育情報課がおかしいということを教育情報課で判断すると課長が言ったということを書いてもいいんですか。
●話になりません。責任者は反論することが責任でしょ。黙っちゃったら責任をとってないですよ。こう言われたらこう答えると相手に納得させるのが責任でしょ。責任ないっていうこと? 課長の判断でやつたということ。親の会にはやった。ほかの団体にはやらないと、それについては答えないということですから、責任をとらないということですね、そういうことでするね。いいんですか。
●今回は(いつも)課長の判断でやった。規則上できないことではないんだ。要するに教育情報課が担当部署・所管の出席を阻んでいるってことが明確になったわけです。このことわみんなに知ってもらわないといけないと思いますね。
それでは時間もありませんから、要請に入ります。

教育情報課はあまりにひどいやり方をとっています。しかも矢野課長は真っすぐにはっきりと答えない。今後の対応は都教委包囲ネットや参加者で検討します。

2017年12月26日火曜日

2017.12.3「君が代」解雇させない会学習会 

12月3日  解雇させない会の集会が行なわれました。

「ハンセン病から考える人権教育~道徳教科化のはざまで」の報告

 河原井・根津さんの「君が代」解雇をさせない会のKさんの報告です。
させない会は「君が代・日の丸」問題や教育に関わる集会や学習会・講演会などを毎年数回行っている。けれどさまざまな教育問題が年々深刻度を深めてきているのにもかかわらず、会のメンバーのほとんどが退職後何年も経つと現職の教員や教育現場とかかわる機会が少なくなっている。そんな時に、たまたま宮澤さんの実践報告を聞く機会を得て、ぜひ私たちの会でも話して欲しいとお願いして今回の学習会が開かれた。

■宮澤さんの話
小学校教員である宮澤さんは、「道徳の教科化を考える会」を立ち上げて活動しているが、他にも平和にこだわり全生園や東京大空襲や靖国神社のガイドをしたり、インクルーシブ教育に関わっていたり、東京教組の委員長もつとめている。
 始めに話された今の学校の様子を話された。パワハラで病気になる、同僚と話はできても解決しようという力はない、組合があることすら知らない若い教員、「『平和』は思想だからそれを教室に掲げるな」という管理職、等々―に、驚きの声が上がった。



■「ハンセン病と差別・人権」の実践報告
 続いて、総合的な学習の時間を30時間ほど使った「ハンセン病と差別・人権」(6年)の実践報告に入った。
〇宮澤さんは、最初の授業でなんの説明もなくハンセン病患者をモデルとしたデッサン画を子どもたちに見せて感想を出し合うことから始める。「気持ち悪い」「怖い」「妖怪」という反応から自分の中にある差別意識に気付かせるためだ。
〇次は授業から少し離れて、私たち参加者にハンセン病について、その差別の歴史(不治の病と言われ1907年かららい予防法により隔離政策が始まり、差別が1990年代まで続いたことや皇室の「慈悲」の対象となったことなど)・病気(ライ菌)の性質や治療薬のこと(ライ菌は比較的毒性が弱いことや1947年に特効薬プロミンが日本に入ってきたにもかかわらず隔離が続いたことなど)・患者の運動(プロミン獲得や予防法改正運動)に分けて簡潔に、けれど思いを込めて説明してくれた。熱く語るその言葉に私たちも授業を受けているように深く頷きながらそうだったのかと理解した。
〇そこでまた子どもたちの授業に戻る。最初のデッサン画をみた後、子どもたちも私たち同様にハンセン病について、さまざまな資料を使い、10時間程度かけて知識を得る。それからハンセン病資料館見学と回復者のお話会(半日)・全生園史跡巡り(半日)を行う。その後グループに分かれて自分たちの関心あるテーマを決め、グループ学習(4時間)・全体での発表議論(4時間)を行う。最後にまとめとして担任からのテーマ「もし目の前に、自分にとって不利益な人が現れたとき、その人の人権を守ることはできるだろうか」を議論して、最終的に「みんなが自分勝手になったり無関心になったりしないで『もし自分だったら』と考えることでみんなの人権が守れるのではないか」という話で終わった。(結論ではなく)
〇宮澤さんは、「子どもたちは優しく柔軟です。だからこそハンセン病に限らずさまざまな社会問題を提示すると驚くほど柔軟にそして真剣に考え議論してくれます。だからデリケートな問題だと取捨選択をする必要はない。ただそれによってどんな意見が出ても評価することは絶対しません。」と言って実践報告を締めくくった。



■報告を受けての質疑
質問:その後矢継ぎ早に質問が出された。始めに総合的な学習の時間についていくつもの質問。
宮澤さんの答え:
「総合的な学習の時間は、指導要領の中で定められ、年間70時間(週2時間)程度を使い、内容は各学校で自由に決めることができる。最近は伝統的な文化がはやりであり、地域のお囃子をやったり、地元の特産を育てたりすることが行われている。たいていは学年でいっしょにやる。
今回の授業は東村山の学校だったので、ハンセン病に関してはやりやすかったと思う。学年で同じ資料・時間を使って一緒にやった。伝え方は各クラスごとに少しは違ったかもしれない。普通総合的な学習のテーマとしてハンセン病のような社会的な問題を扱うことはほとんどないと思う。
けれど、靖国神社の遊就館に見学に来ていた学校があり、それには驚いた。
また、横田基地の問題をその地域で扱うのはより難しく、必ず基地で働く保護者がいたりするので好意的に扱うのでなければできないのではないか。
ハンセン病を扱ったときは、管理職も細かい内容までチェックするわけではないので、問題はなかったが、もし保護者からのクレームなどがあれば、厳しい立場に追いやられるだろう。同じテーマを違う地区の学校でやれるかどうかはその学校で、同僚たちとどういう信頼関係が結べるかにかかってくる問題だと思う。平和についてやるのが難しいのは、教員自身が忖度してしまってやらなくなっていることも一因だと思う。
担任するクラスに掲げた「平和」の文字を校長が「外せ」という前に何人もの同僚から「大丈夫ですか?」と心配された。また、僕がどんなテーマを選ぶかについてはいろんな社会問題の中で僕と子どもたちと一緒に考えたいことを選ぶ。」など色々な例を挙げながら丁寧に答えてくれた。
質問:最後になぜ教員になったのかという質問。
宮澤さんの答え:
「高校の頃、何もしたいことがなく、お金もなくたまたま東チモールにボランティアで行った。毎日井戸掘りをし、そこで銃を突きつけられ殺されそうになった体験をした。けれどそうした人が実はこちら側の人間だったことが分かったりして正義ってなんだろうと考えさせられたし、物事を多面的に見る習慣が付いたように思う。危険が迫り、2ヶ月ほどで日本に戻った。それから引っ越し屋で働きながら7~8年かけて通信教育で教員免許を取り、教員になった。」と話してくれた。

■休憩後、道徳教育と人権教育についての話に進んでいった。
宮澤さんの話: 
宮澤さんは、「道徳は個人の心の有り様がどうなのかを考えるものであり、人権は、その人個人の心の有り様はどうでもよく、その人が人として生きていけるのかを考えることである。しかも来年からは道徳が評価の対象となる。来年度以降、人権教育を道徳でやろうとすると評価をせざるを得ない。また、ハンセン病を道徳でやろうとすると個人の内面にどんどん介入していって、こういう考え方でなければいけないとなってしまう。本来人権というのは、人が人として生きていくための権利であって、それを獲得するためにさまざまな闘いがあって獲得できるもの、獲得の対象は国家であるので道徳でやってしまうと、その視点がなくなってしまう。人権的心の有り様はこうですよで終わり、人権を守るべき対象の国家の責任が全くなくなってしまい、個人の責任ばかりが問われるようになることが怖い。」と言う。

■道徳の教科について
宮澤さん:
残念ながら来年から道徳が教科化され、もう教科書もできている。文科省は評価について数値による評価はしないと言っていたが、徳目ごとに評価をすることを考えていたらしい。ところが愛国心を評価するのかという声がネット上で話題になり、そうではなく関連するいくつかの徳目を大きなまとまりで評価してもよいとなった。
内容的にはまず教科書があることが問題。教科書があると先に結論まで読めてしまう。結論が分かっていることは、どんなに授業の工夫をしても議論にならない。私が推奨するのは「中断読み」というので、結論のでる前で中断し子どもたちと議論すると、実に柔軟で合理的に考え、さまざまな意見が出る。けれどその後最後まで読むと大多数の子が教科書の考え方に共感してしまう。子どもにとって教科書は正しいことが書いてあるものだから、内面に関しての教科書は子どもの内面を支配してしまうものとなる。評価や教え方はそれなりの工夫で何とかなるところもあるが、この教科書にはそもそも内容に誤りのものも入っている。たとえば「権利と義務」を取り上げているが、「権利」は正しいことであり、「義務」の対概念ではない。家族愛を取り上げると、1行目から「みなさん全員にお父さん、お母さんがあります。」から始まる。道徳が従順な国民を作るツールでしかなくなっている。
ぜひ一度道徳の教科書の中身を読んで欲しい、危なっかしい内容ですから。来年は中学校の道徳教科書採択の年だが、どこの教科書がいいとかましだではない、基本的に教科書ができてしまえばどこもダメだ。もちろん少しでもましな教科書を選ぶことは大事だが、最終的には道徳の教科化をひっくりかえなさければいけない。中身だけを云々するのは危険である。学問体系がしっかり確立している歴史だったら対抗する教科書を作る意味があるが、学問でもない道徳の教科書は作ってはいけない。どんな教科書であれ教科書が子どもの内面に介入することに変わらないので。
道徳の教科書の大きな問題の一つは教師の発問が「ナニナニについて考えてみましょう」という形で書かれてしまっていることである。発問が決められてしまうと授業の形が決められてしまうことになる。通知表の道徳の評価は各地区で温度差がある。道徳欄ないところや年1回の評価も少数だがある。多摩事務所からは、例を挙げて提案してくる。正しい生き方を規定されるような評価が広がるとインクルーシブ教育なんてできない。武蔵村山では道徳ではなく年間45時間の徳育科という教科を作り、その中で10時間の礼法というのがある。子どもたちは柔軟で優しいのでお互いのいいところや悪いところを多面的にみることができるが、道徳や徳育で「~はいいことだ、悪いことだ」とフィルターにかけてしまうので、一面的な見方しかできなくなる恐ろしさがあると締めくくった。
 道徳の教科化の問題も具体的な内容や子どもたちとの関連で話されたのでとてもよく分かると同時に子どもたちへの影響の大きさも実感できた。次々に質問も途切れることなくぎりぎりの時間まで話を聞くことができた。これから後のことはまた考えるとして、宮澤さんのお話をできるだけ多くの方に知って欲しいと思い、長い報告となったがまとめてみた。

2017年12月23日土曜日

お知らせ 2018.2.25に総決起集会

年が明けると2018年です。
3月からの卒業式の前に、都教委包囲ネットは例年通り、総決起集会を開きます。スケジュールに入れておいてください。

12/14 東京都教育総合会議と都教委定例会の根津公子さんの傍聴報告

12月14日(木)に行われた都総合教育会議及び都教委定例会の傍聴報告をお送ります。根津公子さんからです。
東京の教育行政はどこまでひどくなるのか、と毎回思わざるを得ません。
根津さんたちは都教委定例会が行われる日の朝、出勤する都庁職員にチラシも配っています。
チラシはhttp://kaikosasenaikai.cocolog-nifty.com/blog/cat7642526/index.html


  




















■総合教育会議の報告
 前回11月24日の定例会で「次回定例会は12月4日10時から」と予告していたのに、今回も総合会議を突然に入れてきて、午前中に総合会議、定例会は午後に繰り下げられた。小池ファーストなのだ。
エリート育成にまい進する東京の教育

■教育総合会議
「これからの東京、日本を担う人材の育成~都立高校の現状と課題~」と題して、都立高校4校の校長がそれぞれの高校の取組を紹介し、質疑応答するといった流れ。報告を受けた教育委員や都知事の発言には怒りしか覚えない。
「教育で大事なのは共生」(遠藤委員)、「グローバル化の中での人材育成には、自分の考えをしっかり伝えられるようにすること」(小池知事)という。どんなに陳情しても夜間定時制高校は潰し、朝鮮学校への補助金支給を停止し、「日の丸・君が代」を強制して国家の思想を刷り込む教育をしていながら、この発言。よくも、ことばに出せるものだ。

★「都立高校改革20年、金と人手がかかるが、多様性をつくっていく」(中井教育長)の「多様性」は、『エリート層』の人材しか頭にないということだ。
「グローバル化」という国家・資本間競争と並行して「都立高校改革」が始まり、それまでは平等に配分されていた各学校の学校予算が、「底辺校」の予算を減らして「特別進学重点校」に加配し、夜間定時制の廃校も始めた。平等性担保を壊し、「共生」ではなく、差別選別・エリート育成を教育政策の柱としたのだった。それに加えて、全ての子どもたちに「愛国心」を植え付けようとしてきたのだ。

★「平均学力が下がらないようでは、これからの日本はどうにもならないということです。つまり、できん者はできんままで結構。戦後50年の落ちこぼれの底辺を上げることばかりに注いできた労力を、できるものを限りなく伸ばすことに振り向ける。百人に一人でいい、・・・限りなくできない非才、無才には、せめて実直な精神を養ってもらえばいい」(三浦朱門・元教育課程審議会会長2000年発言)、「経済的な格差・・・は、経済活力の源であり」「経済改革は愛国心とセットになって初めて成功する」(御手洗富士夫・元日本経団連会長2006年発言)の言葉通りに。

★都立高校4校
総合教育会議が報告を求めたのは国際高校、多摩科学技術高校、白鴎高校・付属中、西高校の校長4人。どこもエリート育成を目指す高校ばかりだ。
〇国際高校校長
公立高校で初の国際バカロレアコースが開設された国際高校校長は、「多様性」を強調し、海外大学合格者数を誇る。「英語で授業ができる教員の確保・養成」が課題だと。
〇多摩技術高校校長
工業高校から改編となった多摩科学技術高校校長は、理系に特化した進学型専門高校になって国公立大学合格者が増加したことを誇り、高校大学の一層の連携を強調した。一部生徒や教員が大学の研究室に通っているのだとのこと。
これに対し、「都教委は大学に土曜授業や休業中の講義を働きかけていく」(中井教育長)と。教員養成大学に対しても、都教委は「東京都教職課程カリキュラム」(教員養成段階で大学が教えてほしいこと)を示しているが、どちらも越権行為ではないのか。
〇白鴎高校・付属中校長
「日本の伝統・文化理解教育」を掲げた白鴎高校・付属中校長は、「アイデンティティとダイバーシティ(多様性)」「異なる思想、異なる価値観」を「大事にする」と言葉きれいに言い、「中学卒業時には米スタンフォード大学へ研修旅行に行く」と言う。貧困家庭の子どもは「想定外」なのだろう。
〇西高校校長
「進学指導重点校」の西高校校長は、「進学指導重点校」に指定される前との進学状況の比較をまず紹介。ここも、海外交流や理数研究に力を入れているとのこと。「高いレベル」のためには自己決定権を持つこと、と言う。

以上のような報告の中、18歳選挙権を含め、政治的・社会的関心を持たせるという発言は、誰一人からもなかった。「共生」「多様性」「自己決定権」等々、実態と真逆のきれいな言葉を並べた発言に、気分が悪くなってしまう。誰のための総合教育会議だったのか。
 毎回そうだが、退室には順序・秩序があって、今回もまずは小池都知事とそのお付き、次に招かれた校長たち、その後が教育委員、傍聴者は最後だった。


■都教委定例会
公開議案が①「公立学校職員の標準職務遂行能力を定める規則の一部を改正する規則の制定」、公開報告は②「小学校教育の現状と今後のあり方検討委員会提言について」 ③「高校入学者選抜英語検査改善検討委員会報告書について」 ④「第Ⅱ期『スポーツ特別強化校』の指定について」 ⑤「今年度教育委員会職員表彰について」。
▼非公開議案には、教員の懲戒処分が3件。議案となっているから、停職以上の案件か。非公開報告には、「懲戒処分者数の推移及び服務事故防止に向けた主な取り組みについて」というのもあった。

「公立学校職員の標準職務遂行能力を定める規則の一部を改正する規則の制定」
 「働き方改革やライフ・ワーク・バランス推進をさらに促すため」の改正とのこと。知事部局が改正したことに準じての改正で、今回は校長・副校長が対象。これまでの規則に「効率性の意識」「学校全体への目配り」「コンプライアンスを徹底した職場管理」を追加したとのこと。
  教員の試採用期間は1年間、1年が経過する時点で校長がゴーサインを出さないと本採用にはならない。その1年間に校長からいじめ・パワーハラスメントを受け、教組に駆け込んでくる事例をかなり耳にしてきた。この改正が、こうした校長のパワハラを止めさせるコンプライアンスになるだろうか。「効率が悪い」と更にパワハラを受けることにならないか。
  そもそも、こうした規則は不要で、害悪しかもたらさない。指示命令でではなく、思考し論議して仕事に当たることが必要なのだ。
「高校入学者選抜英語検査改善検討委員会報告書について」
 15日の東京新聞は「都立高入試 話せる改革」「スピーキング20年度にも導入」との見出しで大きく報じている(他紙もNHKも報道)。一般傍聴者が退出した後、報道関係者に対して細かな説明があったようだ。
  都立高入試の英語に、これまで実施していなかった話す能力を測るスピーキングテストを入れるのだという。都道府県教委が行うのは、全国初となるとのこと。
  ここ何年も採点ミス等が問題になっていたのに、採点者によっても違いが生じやすいスピーキングを導入していいのか。慎重な検討はなされてきたのか。
「第Ⅱ期『スポーツ特別強化校』の指定」も 
「今年度教育委員会職員表彰」も、
やめてほしい。

毎回の定例会にたくさんの施策や規則があがってくるが、それによってますます学校は子どもたちが安心して学び生活できる場ではなくなっている。小学校1年生入学時から差別選別のレールに乗せられている。
事案の多さは担当者の業績評価アップのため?としか思えない。

2017年11月28日火曜日

11/24 都教委定例会の根津公子の傍聴記

11月24日の都教委定例会の根津さんの傍聴報告です。

いじめの原因が分からない都教委にいじめ対策はできない

教育委員会の内容
公開議題は、1)「今年度東京都公立学校における『いじめの認知件数及び対応状況把握のための調査』結果について」 2)「都民の声(教育・文化)について 今年度上半期」。どちらもすでに、都教委ホームページに掲載されている。

1)「今年度東京都公立学校における『いじめの認知件数及び対応状況把握のための調査』結果について」
 2017年4月1日から6月30日に都内全公立学校で調査したという。都教委は都立学校、区市町村教委に対し、年3回以上の調査を課しているとも言った。
 結果は、
 【いじめの認知件数について】
ア.いじめの認知件数は小学校9597件(昨年度の5,5倍)、中学校2220件(昨年度の2倍)、高校55件(昨年度の1.1倍)、特別支援学校12件(昨年度の2倍)
.認知したきっかけは、例えば小学校の場合は「アンケート調査により発見」が6560件、「子どもからの訴え」が1086件、「保護者からの訴え」が915件、「学級担任が発見」が850件。
.いじめの態様は、「冷やかしやからかい」が最も多く、小学校校では5210件(昨年度の5倍)、中高で次に多いのが「パソコンや携帯で誹謗中傷」で、中学校で228件にのぼる。
.小中学校での調査結果を区市町村別に見ると、例えば、足立区小学校のいじめ認知件数は3204件、昨年度の50倍にのぼる。それについて都教委の認識は、「毎月いじめ調査をしたことにより」「多くの学校で軽微ないじめも見逃さないという認識が広がった。」

【対応状況】
.「認知されたいじめについて誰が(どこが)対応したか」では、小中学校では「学級担任」が94 %、92%、高校では56%。学校いじめ対策委員会(=いじめ防止推進法に沿って校内に設置)の対応は、高校では69,1%(昨年度62,5%)になったものの、小学校では39,7%(昨年度35,6%)止まり。
.「認知したいじめに対して学校がスクールカウンセラーと連携して対応した状況」は、小学校1646件(昨年度413件)、中学校640件(昨年度258件)、高校28件(昨年度23件)。「このうち、効果が見られた件数」は、小中高いずれも3割程度。「効果が見られた割合は減少している」。
.「学校いじめ対策委員会の取組状況」では、「スクールカウンセラーが得た情報を教職員間で共有」している割合、「いじめの未然防止や早期発見のための取り組みについて年間計画を策定」している割合は、全校種で一昨年度・昨年度より減少。
 ***** ***** *****
【根津コメント】
この報告に対し、教育委員も「多くの学校で軽微ないじめも見逃さないという認識が広がった」と評価した。しかし、そうではないだろう。
 年に3回も、熱心な区市町村では毎月、いじめ調査をしているのに「認知されたいじめ」が減らないという現実を直視していない。子どもたちも教員も「軽微ないじめも見逃さな」くなったのなら、いじめは減少するはずだ。なのに、いじめが減らないのは、なぜなのか、どこに原因があるのかを、都教委はなぜ分析しないのか。そここそを都教委は考えるべきなのだ。
「男が痴漢になる理由」(精神保健福祉士・斉藤章佳著)で著者の斉藤さんは「痴漢=性欲の強い異常な犯罪者、ではありません。」痴漢の動機は、過剰な性欲ではなく、「ストレスへの対処」であって、「相手を自分の思い通りにできる快感が、ストレスを消す。弱い他者を支配することで優越感が持てるからだ」と言う。
いじめもストレスのはけ口としてやってしまうこと。だから、調査を繰り返しても成果が上がりはしない。いじめは、いじめる側の子どものSOSでもある。自己を主張してもいい、受け止めてもらえると子どもたちが思える環境を、いろいろな働きかけを通して子どもたちに提供することが都教委や学校のすべきこと。競争・選別・排除ではなく、誰もが人格を持ったひとりの人間であることを、学校生活を通して示すことが大事なのだ。身の回りや社会で起きている不正や差別問題に向き合い考え合うことからも、子どもたちの心は育つ。その題材は都教委が嫌うだろうことだが、教員たちにはぜひ考えてほしいことである。
また、子どもたちは良くも悪くも大人を見て育つのだから、大人社会でのいじめを止めること。学校では、「君が代」起立を拒否する教員を処分し、差別することを止めることだ。
文科省・都教委が進める学校いじめ対策委員会の取り組みが減少したこと、スクールカウンセラーと連携した対応の効果が減少したことについても都教委の認識は的を得ない。どちらの策も教員を忙しくするだけ。カウンセラーが常勤ならば子どもたちも相談するだろうが、たまにしか来ない、信頼関係を築く時間の保障がないスクールカウンセラーが担当したところで、問題解決に至らないだろうことがどうして都教委にはわからないのか。
人の心が理解できない都教委幹部が次々にアドバルーンを打ち上げても、子どもたちも教員たちも余計にストレスを貯めるだけ。
また、頻繁に行う調査は密告を誘い、子どもたちが解決に向かう力を潰してしまうのではないか。

2)「都民の声(教育・文化)について 今年度上半期」
 「都民の声」1826件のうち「苦情」が70%、その苦情の最多は「教職員に関するもの」で25%。例年と同じである。その事例として上がったのは、「都立学校の教員がSNSに同僚の言動を批判する内容を投稿した。こうした投稿を止めるよう指導してほしい」というもの。この事例に都教委が対応したこととして、「校長が当該教員にSNSの内容を確認したところ、事実だった。校長は同教員に教育公務員としての立場を自覚するように厳しく指導し、その場でSNSを閉鎖させた。」
こうした恥ずべき行為については、都教委は「厳しく指導」で済ませる。「君が代」不起立には懲戒処分を乱発するのに、だ。
「請願」は1件、「都立高校定時制の募集継続を求める請願」である。「継続しない」という「請願者への通知」文を掲載したのみ。 「陳情」は58件、そのうち、「君が代」不起立処分についてが8件。「陳情にはどう対応しているのか」との教育委員の質問に、都教委は「陳情者と会って話を聞いたりもする」(趣旨)と言った。都教委の考えに合わない個人・団体にはまったく会わないできたにもかかわらず。

2017年11月25日土曜日

11/9都教委定例会の根津公子さんの傍聴記

11月9日(木)に行われた都教委の、根津さんの傍聴報告です。
<教員に過労死ラインの長時間労働>



都教委の議題:内容
公開議題は
①「児童・生徒の学力向上を図るための調査」(都学力テスト)の結果について 
②「東京グローバル人材育成計画’20(Tokyo Global STAGE’20)」(素案)について ③都公立学校教員勤務実態調査の集計について(速報値)
④「学校における働き方改革推進プラン(仮称)」中間まとめについて 
⑤来年度教育庁所管事業予算見積について。


まずは、②「東京グローバル人材育成計画’20(Tokyo Global STAGE’20)」(素案)について
都の長期計画(都民ファーストで作る「新しい東京」~2020年に向けた実行プラン)、「東京都英語教育戦略会議報告書」(2016.9.8)をベースにグローバル人材育成に向けた学校教育の在り方を示すという。これまで取り組んだこと(オリンピック・パラリンピック教育の「Welcome to Tokyo」の開発や英語村「TOKYO GLOBAL GATEWAY」)、今後2020年度までに取り組む施策と事業内容について本日素案を公表。この後パブリックコメントを実施し、2月上旬に「パブリックコメントの結果及び計画策定について」を出すとのこと。

⑤来年度教育庁所管事業予算見積とともに、エリート育成ばかりに金を注ぐ都の姿勢が明確だ。公教育は全ての子どもの学びを保障すべきであって、エリート育成を目的としてはならないのに、だ。「計画’20」は3つの柱の1つに「豊かな国際感覚の醸成」を挙げる。ならば都教委は、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を断った小池都知事の国際感覚をまずは問題にすべきではないのか。
次に、③都公立学校教員勤務実態調査の集計について(速報値 調査期間は6月19日から7月16日のうちの連続する7日間)

 ④「学校における働き方改革推進プラン(仮称)」中間まとめについて。
中学校教員の68,2%が過労死ライン(週60時間)を超えるとの結果。小学校37,4%、高校31,9%、特別支援学校43,5%と並ぶ。また、副校長では小学校84,6%、中学校78,6%、高校58,3%、特別支援学校86,7%が過労死ラインを超える。
 この結果を踏まえて都教委が出した「学校における働き方改革推進プラン(仮称)」は、「当面の目標」が「週あたりの総在校時間が60時間を超える教員をゼロにする」そのための「取り組み」が「平日は、1日あたりの在校時間を11時間以内とすること」「土曜日、日曜日については、どちらか一方は必ず休養できるようにすること」。
また、「取り組みの方向性」として次を挙げる。
ア.働き方の見直しに向けた意識改革(勤務時間を意識した働き方をするように等)
イ.教員業務の見直し(給食費等の徴収・管理を事務職員が行う、教員が在宅でも仕事ができるようにする等)
ウ.教員を支える人員体制の確保(スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置促進、学校支援ボランティアによる支援)
エ.部活動の負担軽減(「部活動指導員」の配置、地域人材の活用)
オ.ライフワークバランスの実現に向けた環境整備(病児保育や家事代行付きのベビーシッター利用の支援等)


<根津コメント>
★「学校における働き方改革推進プラン(仮称)」には、教員の長時間労働の一番の原因が都教委・文科省にあることの認識がまったくない。一言の反省の弁もない。教員の意識改革ではなく、都教委の意識改革が必要だ。子どもたちのことを知る教職員がどのような教育をするかを職員会議で論議し決定して仕事をしてきた時代(2000年以前)には過労死ラインの長時間労働は多分ほとんどなかった。都教委(文科省)が職員会議を指示・伝達の場に変え、教育内容を指示・強制し、また書類の提出を強制したことで教員の仕事が凄まじく増えたのだ。年間35時間ものオリンピック・パラリンピック教育、土曜授業の強制や押し付け「研修」、各種の調査報告、業績評価のための自己申告書、授業プラン等々の作成・提出を課すなどである。

★解決策は、教育行政が介入を止め、各学校に職員会議の決定権、教育課程編成権を戻すこと。そして、少人数学級や複数担任制にすること。この2点を実行することだしかし、都教委の「プラン」にはそういった解決策は一つもない。スクールカウンセラーを配置するというのならば、フルタイムのカウンセラーを雇用すべきなのだ。週1日の「勤務」では子どもとの信頼関係を築く時間がなく、子どもたちはスクールカウンセラーに相談しない。カウンセラーに仕事を振り向けても、かえって教員の仕事量を増やすだけ。そうした現実を私も在職中に見てもきた。昨年11月10日の定例会において都教委はいじめ問題への取り組み報告の中で、「教員とスクールカウンセラーが連携して対応した事例のうち、効果が見られた事例の割合が、どういうわけか過去2年間よりも減少した。」と不可解と言わんばかりの報告をしたが、こうした事実から学ぶことなく、今回も破綻した策を挙げる。学校支援ボランティア等にしても、同じことが言えるのではないだろうか。

★イ の「在宅で仕事ができるようにする」(仕事の持ち帰り)については、10年前までは多くの教員がそうしてきたが、「個人情報の漏洩」を理由に都教委が禁止したこと。オの「ベビーシッター利用の支援」に至っては、「我が子の病気ぐらいで休暇を取るな」との声が聞こえてきそう。過労死されるのは迷惑だからかたちを繕う、としか思えない「プラン」。一緒に傍聴していた友人は、「まさにマッチポンプだ!」と怒った。「都教委が次々に打ち出す教育施策が、教員の過労死ラインの働き方に拍車をかけていると気づけ!」と都教委に言いたい。

2017年11月15日水曜日

新しいオリパラ批判のビラを出しました。9条改憲反対ビラです。

■びらまき交流実行委員会のビラを紹介します。渡部さんの投稿です。

オリンピック教育」批判ビラ第8弾
<2020年東京五輪までに憲法9条を変える?>

裏面には「新しい憲法のはなし」を紹介しました。

ビラまきを始めました。その報告です。

11月14日(火)
<S高校>7:30~8:30
 生徒も教員も受け取りは良くない。9条改憲が大きな問題だということがよくわかっていないのかななどと思っていた。
年配の男性二人が通りかかったので、彼らにビラを渡し、受け取り具合を話したところ、「そうですか、大きな問題なんだがね。ご苦労様です。頑張って下さい」と言って去って行った。
 またパトロールの緑の服を来たおばさんも、「大変な問題ですよね」と言ってビラを受け取って行った。

 それでも、自転車を止めてビラを受け取った男子生徒が二人、「ご苦労様です」と言ってビラを受け取って行った。中年の男子教員が一人いた。校長(ビラを受け取る)は校門の前で生徒に「お早う」と言っていたので「毎日やっているのですか」と聞くと、「そうだ」と言っていた。
 まけたビラは22枚だった(10月は19枚)。
 
(おまけ)
 昼の時間帯に、「戦争をさせない杉並1000人委員会」の仲間たちと4人で西荻窪駅前で9条改憲反対の街宣・署名活動をやりました。そこでは、
 <9条改憲は、人々の生活を破壊する戦争への道>
 <12・5学習講演会:杉並1000人委員会主催>と一緒に、
 <2020年東京五輪までに憲法9条を変える?>
 もまいて頂きました。(まけたビラは41枚) 
 署名は中々集まらず(計9筆)、「選挙で自民党が大勝した影響かな」などと話していましたが、私たちの演説に、立ち止まって耳を傾けている外人女性がいました。
しばらくすると、その方が寄ってきて、流ちょうな日本語で、「自分はアメリカで政治学を教えている教授だ。主に草の根の運動を研究している」と言うのです。
 そこで、「自分たちは戦争反対で宣伝活動をやっている」と言うと、「それは先ほど聞いていたからわかった」と言うので、「トランプとアベはかなり危険だ」と言うと、
 「そうだ」と言いいます。そして、名前を聞くと名刺を渡してくれました。
 それには日本語と英語で書いてあり、
  「ワシントンの大学の教授」とありました。
  
 ビラも読めるというので、「<2020年東京五輪までに憲法9条を変える?>は主に高校生向けにまいている」と紹介しました。
 他に、フランス人も一人署名してくれました。
 住所に「Paris France」と書いてありました。ちょっとした国際連帯の街宣・署名活動でした。



2017年11月2日木曜日

10/24 都教委への申し入れ文書

東京都教育委員会殿

米軍・自衛隊参加の東京都・調布市総合防災訓練に反対する実行委員会の申しいれ文書

 私たちは、自然災害対策である防災訓練に、戦争遂行を目的とする軍隊が参加することに反対し、元東京都知事の石原慎太郎氏による根拠不明の三国人発言を奇貨として、自衛隊が大々的に参加した「ビックレスキュー2000」以降の東京都総合防災訓練に抗議し、東京都に対し折衝を積み重ねてきた。
 近年の東京都総合防災訓練の特徴として都立高校生の大量参加があげられる。安保関連法施行を受け、自衛隊の隊員募集が以前と比較にならないくらい困難をむかえている中、自衛隊が参加する防災訓練に都立高校生が参加し、炊き出しなどで自衛隊員と接触することは望ましくないと考える。
 また、弾道ミサイルに対しても、東京都教育委員会は都立高校や各市区町村教育委員会に対し、担当の東京都総務局総合防災部を越える形で連絡をしている。
 ミサイルに備えるということを名目に近隣の諸国を敵祝し、戦争に慣れさせることに東京都教育委員会が率先して荷担するかのような姿勢は教育委員会のとるべき立場ではないと私たちは考える。

 以上の点から、東京都教育委員会に対し、質問する。下記連絡先に文章での回答を求める。

質問事項
1)東京都・調布市総合防災訓練に都立校生が何人参加したのか。参加した特別支援学校及び中等教育学校を含む高校名、男女別生徒数、どの訓練に参加したのかを明らかにせよ。

2)都立調布南高校の生徒が東京都独自教科「人間と社会」を通じて、一学年分が参加したと聞く。教科「人間と社会」を使って東京都総合防災訓練に参加することになった経緯を明らかにせよ。

3)都立高校生の控え室に当たるテントで東京都教育委員会が参加生徒に向けて講話をしたと聞く。その内容を明らかにせよ。

4)2016年8月10日に東京都教育庁地域教育支援部教育課長岩野恵子名で各区市町村教育委員会等に『北朝鮮のミサイル発射に関する情報提供について』を出したとされるが、この文書を出す前に東京都総務部総合防災部から何らかの事務連絡があったのか。あったならその日時を、なかったのなら、この文書を出すに至る理由を説明せよ。


5)2017年4月21日に東京都教育庁地域教育支援部義務教育課長名で区市町村教育委員会などに『弾道ミサイル発射情報が伝達された場合の対応について(事務連絡)』を出した。
東京都総務局総合防災部情報担当課長中島敬子名の『「都内において「全国瞬時警報システム」による弾道ミサイル発射情報が伝達された場合の当面の対応」にかかる各局の対応について(依頼)』には4月28日を目途に対応をまとめ、各局に通知する旨の記載があるが、この記載を無視して4月21日に区市町村教育委員会などに対し文書を発出した理由は何か。明らかにせよ。

                              以上
  米軍・自衛隊参加の東京都・調布市総合防災訓練に反対する実行委員会2017
      連絡先 立川自衛隊監視テント村(気付)略

10/24 都教委へ提出した要請書

 東京都教育委員会が進めているオリンピック・パラリンピック教育の問題についての疑問と抗議と要請 
                                   2017年10月24日         渥美

小学校、中学校、高等学校向けに東京都教育庁指導部指導企画課が編集・発行して「オリンピック・パラリンピック学習読本」を作ったことが報道されたので中身を確認しようと思いました。

まずは東京都WEBや東京都教育委員会WEBでダウンロード出来るかを考えました。オリンピック・パラリンピック学習読本を都内公立小中学生や私立、国立の児童、生徒にも配布したという報道文書は出てきますが、肝心のオリンピック・パラリンピック学習読本をダウンロードできるようにはなっていません。都の資料としては異例です。

次に第1本庁舎3階の都民情報ルームの有償刊行物コーナーでの購入を試みました。
 副読本の「江戸から東京へ」はあるのになぜかおいてません。なぜでしょう。

同じ場所にある資料閲覧コーナーにいって探しました。ありません。受付で『オリンピック・パラリンピック学習読本』をみたいんですけど、と言ったら「窓口で見て下さい」と言われました。高校生版は約120ページあるものを窓口でパラパラッとめくってみて記載の問題点を確認しろとでも言うのでしょうか。私以外に都民情報ルームに来ないわけないでしょう。あまりにも非現実的です。

仕方がないので東京都教育庁指導部指導企画課に電話して『オリンピック・パラリンピック学習読本』を入手したいんですけど、と聞いたら一言「情報公開請求をして下さい」と言いました。
 カラー刷りで小学校、中学校、高等学校に配布したものをなんで情報公開しないと行けないんですか。お金いくらかかると思っているんですか。誰でも身近に小学生、中学生、高校生がいるとでも思っているんですか。東京都教育委員会は。
そういう態度のどこに教育的配慮があるんですか

都の税金で作られた副読本を都民や関心のある市民が確認出来るようにすることが情報公開が改革の一丁目一番地という小池都政下のやるべき事ではないんですか。おかしいでしょう。市民におおっぴらに公開できないような副読本に税金を投入して作成した。こういうやり方が税金の使い方として正しいと胸をはって言えますか。

⑥この副読本の作られ方自体もおかしな点があります。
2014年10月24日の第1回から2015年11月17日まで第7回まで学習読本編集委員会を作って議論がされていることが情報公開で分かりました。
大部分は公開されましたが発言者の氏名は黒塗りで隠されています。
その理由として東京都教育委員会は「当該情報を公にすることにより、特定の委員の発言内容が明らかになり、外部からの干渉、圧力等を受けることが予想され、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるため。また今後同様の事業を行う場合において、委員の選定に際して協力を得られなくなるなど、事業の円滑な遂行に支障を及ぼすおそれがあるため」と言っています。
 学習読本編集委員会の議論が反映されて学習読本が作られる。その学習読本は税金で作られる。それならば委員がどのように発言して学習読本が作られたのか。
 一般人が確認出来るように明らかにするのが当然でしょう。
 名前が明らかになりどんな発言をしたかを公開したから協力しない。そういうことをいう委員がいたとして、そういう人に委員としての資格があるんですか。

 東京都教育委員会。おそれという抽象的な言葉でごまかさないで下さい。
 発言者を誰か明らかにせず、冊子自体を誰でも簡単に目にする方向にしない東京都教育委員会の姿勢は透明性に欠けています。

⑦最後にオリンピックの問題点を指摘します。
確かにオリンピックの理念はすばらしいものがあります。しかしながらオリンピックに問題点があることもまた事実です。先進国のロンドンでも反対運動がありました。社会主義国の北京でもオリンピックの反対運動がありました。南米ブラジルの反対運動はまだ記憶に新しいと思います。このように国家体制がどうであれ反対運動が招致したどの都市でもおきる。オリンピックだから湯水のように金を使う、環境を破壊するというオリンピックの構造上避けられないものでしょう。
東京都教育委員会が教育をつかさどるなら当然このような問題点にも目を向けるべきでしょう。新国立競技場の労働現場で自殺者が生まれました。これもオリンピック招致していなければおきなかったかもしれません。これもオリンピック教育できちんと取り上げるのですか。
そして、オリンピックが近づくにつれますます労働強化が強まる事態が予想できます。そういう危険も指摘するのがオリンピック・パラリンピック教育でしょう。

 必要な情報を出来るだけ隠す姿勢の東京都教育委員会に期待できるか分かりませ んが、一応私の主張を終わらせていただきます。ありがとうございました。
       

2017年10月31日火曜日

10/24 都教委に提出した包囲ネットの要請文

 東京都教育委員会に対する要請
                                                        2017年10月24日
東京都教育委員会                                    
委員長及び教育長殿                                
                        都教委包囲・首都圏ネットワーク 
                     代表 見城赳樹         090-5415-9194

 東京都では、知事が現職のままで国政に奔走するという、とんでもない事態が続いています。発足から1年余り経つ小池都政ですが、発足当初うたわれていた「都政の透明化」は忘れ去られ、側近政治がブラックボックスと化しつつあります。そもそも、都政を国政進出の足場とし、憲法改悪を画策することなど、絶対に許せることではありません。公務員である知事には憲法第99条によって定められた憲法を尊重し擁護する義務があります。加えて、特別職であるとはいえ全体の奉仕者であり、職務専念義務があるはずです。
  都民無視の石原都政の「置き土産」である「豊洲市場問題」に関しても、単なる言葉だけの「築地再生」のみを残して、結局既定の路線に戻りつつあります。
 小池都政のもとで、翼賛化つつある議会はまったく機能せず、「都政の隠蔽体質」は存続し、石原都政以来続けられてきた、都民生活無視、都で働く労働者無視の上意下達の権力的な行政は進行しています。
 13年の長きにわたって続いた石原都政のもとで、現場を無視しひたすらに「お上」の意向のみによって動く都政が常態化し、都政から民主主義が消えうせ、独裁主義の手足となってしまいました。それが小池都政のもとでも確実に再生産されています。
 これらのことが最も典型的に現れているのが教育行政です。10・23通達は、学校儀式における「日の丸・君が代」の強制を通じて、教育を権力による支配の道具としようとしました。14年たった今、そのことがいよいよ明白になってきました。
 また、職階制の強化によって、教員の管理統制と教員分断はいっそう進行し、「教科主任制」さらに「学力スタンダード」の導入によって、教科の専門性の剥奪、授業の下請け化は猛烈な勢いで進行しています。「政治的中立」の名のもとに、学校から自由な討論の場が一掃されようとしています。
 そして、「オリンピック教育」の名のもとに、教育が政治ショーに動員されつつあります。  東京都の教育はもはや教育という名に値するものではなくなりつつあります。
 このような状態は一日も早く改められなければなりません。
 東京都の教育行政当局に対して以下の諸点を強く要望します。
1.10・23通達を撤回すること。
2.10・23通達に起因する一切の処分を撤回すること。
3.10・23通達にもとづく校長の職務命令を出させないこと。
4.分限対応指針を撤廃し、一切の分限処分を行わないこと。
5.10・23通達に起因する処分を理由とするいっさいの再雇用拒否を撤回すること。
6.最高裁で処分取消しが確定した者に対する再処分を行わないこと。
7.思想転向を強要する再発防止研修を行わないこと。
8.生徒への「君が代」指導を強制する3・13通達を撤回すること。
9.都立の大学等に対する「日の丸・君が代」の強制をやめること。
10.職員会議での採決を禁止する4・13通知を撤回すること。
11.管理運営規則をもとに戻し、「主幹」と「主任教諭」を撤廃すること。
12.「主幹」「主任教諭」給料表を撤廃し、給料表を元に戻すこと。
13.教育内容の管理統制に通じる「教科主任」制度を廃止すること。
14.都立の中高一貫校への「つくる会」歴史・公民教科書の「採択」を撤回し、教科書

  採択に学校現場の意見を反映させる制度をつくること。 
15.朝鮮学校に対する授業料無償化除外等の差別的対応をやめさせ、同学校に対する都
  の補助金を復活させること。
16.コンピューターシステムによる教育内容の管理及び学校現場への監視を止めるこ

  と。17.教員人事考課制度を撤廃すること。
18.自衛隊への「体験入隊」まで実施された「宿泊防災訓練」を中止し、「防災教育」

  を白紙に戻し再検討すること。
19.「生活指導統一基準」・「学力スタンダード」を撤廃すること。
20.オリンピックを国威発揚の手段とし、オリンピックについての誤った観念を注入す

  る「オリンピック・ パラリンピック教育」をやめること。
21.「永福学園事件」に象徴される能力優先の特別支援教育を改めること。
22.戦争をあおる「Jアラート」(ミサイル防災訓練)を実施しないこと。
23.個人情報の記載を強要する都庁舎への入場管理システムを廃止すること。
24.都民からの要請に対しては、教育情報課の窓口対応とせず、担当部局の責任者が応

  じること。

要請に対する回答の送付先   略

2017年10月30日月曜日

10/24 都教委抗議・要請行動の報告

10月24日(火)、「都教委抗議・要請行動」(主催:都教委包囲首都圏ネット)が行われました。








 ◆都庁第一庁舎前(知事室の下)の歩道で抗議集会

15:00から始まった都庁第一庁舎前での抗議行動には約50名が参加しました。
まず参加者らは、第一都庁舎(都知事室や都教委も入っている)に向けて、
シュプレヒコールを行いました。
 日の丸・君が代強制反対/ 10.23通達を撤回しろ
 君が代処分を直ちに撤回しろ/ 再処分反対/  不当処分を撤回しろ

 道徳の教科反対/  国家は道徳を強制するな
 教科「人間と社会」をやめろ
    ボランティアを強要するな
 国威発揚のオリンピック・パラリンピック教育反対

   教育の軍事化を許さない/ 自衛隊の教育現場介入反対/ 若者を戦場には送らせないぞ
 天皇代変わり祝意の強要反対/ 災害にかこつけた弔意の強要反対

  朝鮮学校の補助金凍結反対/  朝鮮学校の無償化除外糾弾/  朝鮮人虐殺追悼文取り止め 糾     弾
  虐殺をなかったことにするな/ 小池百合子は謝罪しろ/ 差別排外主義を許さないぞ

  都教委の教育内容への介入を許さない/ 生徒・教員への管理強化反対

抗議集会では、<共謀罪反対の方><被処分者の方><ひきつぐ会の方><再任用拒否の方><板橋の会の方><朝鮮学校補助金・無償化問題の方><オリンピック教育反対の方><山谷日雇い労働組合の方><包囲ネット>等がそれぞれ発言しました。

◆都庁第二庁舎で要請行動

その後16:00から、第二庁舎10階での要請行動になりました(36人参加)。
まず、いつものように、「なぜ、所管の担当者が出てこず、教育情報課が窓口になるのか」という抗議が行われました。





















「都庁の他の所では担当職員が出てくる」「文科省でも担当職員が出てくる」「他の道府県でもこんなことはやっていない」
それでも、出てきた教育情報課Y課長はかたくななままでした。




















◆資料を示して教育情報課を追求

そうした中で、今回、都教委がある団体(東京LD親の会連絡会)に対しては、平成27(2015)年11月11日に<要望者への回答説明会>を
 ・指導部指導企画課、・ 同義務教育指導課
 ・都立学校教育部特別支援教育課
 ・人事部人事計画課 ・総務部教育情報課
などが出て開いたことの資料が、包囲ネットの仲間から出されました。

これに対し、参加者から次々に、「この説明会は誰が起案したのか」「我々に対しこういうことをしないのはえこひいきではないか」などの声が上がりました。
Y課長は、これをコーデネイトしたのは自分であることを認めましたが、その基準については明らかにしないまま、又私たちの要請に対する<回答説明会>は開くつもりがないと繰り返すばかりでした。
要は、直接担当者たちと話すことはできるが、都教委は公正・中立ではなく選別している、ということが今回明らかになりました。
参加者からはさらに、「差別ではないのか」、「情報公開はどうなっている」、「都民ファーストはどうなっている」などの声が上がりました。

そして、もっともお笑いだったのは、「ではこの苦情を我々はどこへ届ければいいのか」という質問に対して、Y課長は「それは教育情報課です」と答えたことでした。
もはや都教委は「都民に開かれた」ものではなく、完全に機能不全に陥っています。


その後、要請書を用意してきた団体・個人が課長に対して、それを読み上げました。
終わってから、第二庁舎前で簡単な報告とシュプレヒコールを行って行動を終わりました。

2017年10月28日土曜日

10/26 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

 ●10月26日(木)の都教委定例会の根津公子の傍聴記です。

国定教員づくりにさらに乗り出す都教委

 公開議題は①2018年度東京都教員研修計画の策定について ②東京都教職課程カリキュラムの策定について。①は全教員に教員であるかぎり研修をさせるというもの、②は採用前の大学での教員養成段階で「研修」させるというもの。2つをセットとして、養成・採用から退職に至るまで、都教委の求める教員作り、国定教員づくりをするというのだ。非公開議題は校長の任命について。宮崎緑教育委員の姿はなかった。

①2018年度東京都教員研修計画の策定について
 7月27日の定例会において、「教育公務員特例法の一部を改正する法律」(文科省2016年11月)を受けて都教委は職層(教諭、主任教諭、主幹教諭、副校長、校長)に応じて身につけるべき能力を事細かに羅列した、「公立学校の校長・副校長及び教員としての資質の向上に関する指標」を策定した。これをリーフレットにして学校及び教員養成大学に配るとのことだった。この「指標」に基づき今回、以下に示すような「教員研修計画」(「学び続けよう、次代を担う子供たちのために」)が出された。

 「OJT」(「On the Job Training」=日常的な職務を通して、必要な知識や技能、態度などを、意識的、計画的、継続的に高めていく取り組み)、「Off-JT」(職場以外の研修機関での研修)、「自己啓発」の3本柱により、「東京都の教育に求められる教師像」に近づくべく研修計画を立てよという。職層ごとに求められる能力や役割、それを達成するためのOJT、Off-JTをこと細かに示し、それをもとに各人が「マイ・キャリア・ノート」にキャリア計画・研修計画を立案する。「マイ・キャリア・ノート」はネット上で管理職も見ることができ、その教員の人材育成に取り組むという。

 研修とキャリア・アップとで教員はがんじがらめにされる。ドロップアウトは許されない。
  これに対し、教育委員の多くは「非常に明確に示されている」(北村教育委員)等、絶賛ないしは同意した。山口教育委員だけは、「多忙な上に、またかと負担に教員が思う、押し付けられていると感じるのではないかと心配だ。研修では、教員が抱えていること、生の声を聞くことも入れたい。教員のやる気をどうやって引き出すかが大事だ」と、「研修計画」に反対はしないものの、懸念を示した。遠藤教育委員は発言の中で「父兄」を連発した。文科省・教育委員会が「父兄」という言葉使いを止め、「保護者」に変えたことの経緯を知らないのだろうか。

 都教委がこうした「教員の人材育成」に乗り出した最初は、人事考課制度(1999年)だった。各教員は「私は○○に頑張ります」「○○を達成できました」と自己申告書を提出させられ、校長が業績評価をし、その評価が賃金に反映される(2006年)ようになった。その頃から、休職者が増えたように思う。

  教員を都教委のコマとしか見ない、官製研修を強化したところで、教員の休職や体罰、わいせつ行為等が少なくなるとは思えない。都教委が教員管理を止め各学校・教員組織に決定権を戻すことこそが必要なのだ。民間中小企業で管理をしない企業が利益をあげている事例に、都教委は学ぶべきだ。

②東京都教職課程カリキュラムの策定について

 「東京都の教員を目指す学生が採用段階で身につけておいてほしい資質・能力を具体的に各大学へ提示し、採用後の研修内容等との連携をより深めていくことで、『要請』『採用』『研修』段階が一体となって若手教員の人材育成を図る」のが狙い。これまでは大量退職・大量採用となった2010年に小学校教員に限定して「カリキュラム」を策定し大学に提示してきたが、今後は中・高の教職課程にも拡げるという。

 93ページに及ぶ「カリキュラム」を総覧すると、都教委の進める教育施策を見ているよう。「世界で活躍できる人材の育成」「道徳教育の充実」「キャリア教育の充実、防災教育の充実」「不登校対策」「オリンピック・パラリンピック教育の推進」と並ぶ。採用試験にも反映させるかも。都教委は大学教育にまで介入し、戦前の訓導=国定教員づくりをする。看過できないことだ。

10/12 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

●10月12日(木)に開かれた都教委定例会の傍聴記です。

請願書を個人あてに出すのはルール違反という教育委員

 公開議案は来年度都立高校等の第1学年生徒の募集人員等について ②来年度都立特別支援学校高等部等の第1学年生徒の募集人員等について、報告は請願について 足立地区チャレンジスクール基本計画検討委員会報告書について 立川地区チャレンジスクール基本計画検討委員会報告書について 今年度「全国学力・学習状況調査」の結果について 高度IT利活用社会における今後の学校教育の在り方に関する有識者会議提言について ほか。非公開議題はいつもながら、3件の懲戒処分議案と1件の懲戒処分報告。
  「雪谷高校定時制の募集継続を求める請願」を出した人たちが傍聴に来られて久しぶりの抽選傍聴となった。
  大杉教育委員の辞任に伴い、新たに教育委員となった北村友人(東京大学大学院教育学研究科准教授 45歳)氏が初出席。
  配られた資料はすべて都教委ホームページに掲載されているので、詳細を知りたい方はそれをご覧ください。

①来年度都立高校等の第1学年生徒の募集人員等について
 中学校卒業予定者数と学校施設の関係から計算した募集学級の増減等が示された。また、16年2月に夜間定時制(小山台、雪谷、江北、立川)の廃校を決めたことに沿って、来年度は雪谷高校で募集を停止、江北高校で1学級減の1学級の募集とする。昼夜間定時制・チャレンジスクールの夜間部募集を増やす(六本木、大江戸、桐ヶ丘)等の提案。
③請願(「雪谷高校定時制の募集継続を求める請願」)について
 請願理由には次のように書かれている。
 「貴教育委員会は、・・・4校の夜間定時制の廃校を決定し、・・・雪谷高校定時制を『2年続いて入学者が10名未満で、以後回復の見込みなし』との理由で、・・・募集停止とするとしました。・・・高校卒業資格は自立して生きていくためには必要不可欠な資格です。・・・チャレンジスクールは競争倍率が高く、学びのセーフティネットにはなりません。・・・ハードルの低い学びの場、就職し自立への道につながる学びの場である夜間定時制高校が存続できるよう一層のご尽力をお願いします。雪谷夜間定時制高校の募集状況は、昨年度5名、今年度は3次募集終了現在9名まで回復しています。『回復の見込みなし』と断定できる状況ではありません。・・・」

 この請願に対する都教委の回答は、「・・・雪谷高校定時制課程への入学者数は、10人以下の状況が続いており、今後とも応募者の増える見込みは薄いと考えます。このため、東京都教育委員会は、・・・チャレンジスクールの新設やチャレンジスクールと昼夜間定時制高校の規模拡大を行い、その進捗や夜間定時制高校の応募倍率の推移などの状況を考慮しながら、雪谷高校の夜間定時制課程を閉課程し、都立高校定時制課程の改善・充実を進めていきます。」「雪谷高校の定時制課程の閉課程に当たっては、大崎高校、大森高校、松原高校、桜町高校、六郷工科高校普通科などの周辺の夜間定時制課程において、・・・希望する生徒を受け入れていきます。」というもの。

 遠藤教育委員は「言われることはわかるが、プライベートに個人に手紙を出すのはルール違反」とムッとした表情で発言した。請願者が都教委窓口に請願書を出した以外に、各教育委員宛に手紙を出したことがルール違反だと言う。
  4校の存続を求める署名6万筆が提出されても、都教委は再検討する姿勢を示さない。署名や苦情等が届いたことを事務方が教育委員に知らせるのは、年に2回。その都度ではないのだ。そここそが問題なのだ。にもかかわらず、請願者を非難するとは何事か!遠藤発言にほかの教育委員が異論を出さなかったということは、同じ考えなのだろう。上から目線の思考者には、「底辺」にいる人の気持ちは理解できない。なんとしてもセーフティネットを残さねばとの必死の思いからの教育委員宛の手紙かと寛容な受け止め方をできないのか。悲しく思う。

 セーフティネット・代替措置について都教委は、「周辺の夜間定時制課程において受け入れる」と言う。しかし、例えば、都教委が代替として示す松原高校までの所要時間は雪谷高校を起点に公的交通機関を使って1時間以上、更に遠方から通わざるを得ない生徒が出るだろう。これではセーフティネットにならないことは一目瞭然。
  なお、「代替措置は万全と考えていいか」(宮崎教育委員)の質問に事務方は、「近隣で受け入れることができる。通学に時間がかかるについては、補講とか考える。」と回答した。都教委政策を補完するためのやらせ質問としか思えなかった。本当に教育委員たちは「代替措置は万全」と考えるのか、聞きたいものだ。
  こうしたやり取りの中で「嘘言っている」と傍聴者のつぶやきが聞こえてきた。事務方あるいは教育委員の発言に、「嘘」と思われたのだろう。

 夜間定時制の生徒たちの学びの場を奪うことには憚らず、比して、成績優秀の生徒については年間200名の高校生を80万円のみの自己負担(通常300~400万円かかるところ)で1年間海外留学をさせている。ここにあるのは、強者の論理。この論で教育行政をしてはならない。

④足立地区チャレンジスクール基本計画検討委員会報告書について ⑤立川地区チャレンジスクール基本計画検討委員会報告書について
 上記①③と関連した報告事項。「チャレンジスクール5校、昼夜間定時制高校6校を設置してきたが、応募倍率は依然高く(1.66倍)、また、夜間定時制の生徒数の減少により、義務教育段階での学習内容の定着を図るための学び直しの充実が求められている」ことから、2校のチャレンジスクールを新設するというもの。足立は2022年、立川は2023年開校予定。応募倍率の多少の緩和はあっても、チャレンジスクールの新設・増学級が夜間定時制の受け皿になるとは到底思えない。

⑥今年度「全国学力・学習状況調査」の結果について
 データをもとに、「小学校は平成19年度の調査開始以降、中学校は平成25年度以降、全国平均正答率を上回っており、小中学校ともに、その状況を概ね維持している。」「政令市と比較すると、すべての教科において平均正答率及びA層(注:上位25%)の割合が高い。」「学校ボランティアの仕組みがある学校については、保護者や地域の人が学校の教育活動に参加している割合は増加しており、参加している割合が高い学校ほど正答率が高い。」等との報告がされた。得点を競い合うことに意味があるのか、弊害はないのかという論議はない。
  2005年都学力テストの際、足立区の幾つもの学校で校長の指示の下、教員が机間巡視をして子どもたちに誤答を教えるなどの不正を行なったことが発覚したが、この件について、都教育委員会定例会で議題にしたり声明・報告をしたことはないまま、今に至る。知識を身につけさせることは大事だが、「全国学力テスト」に振り回されることの弊害について、事務方も教育委員も真剣に考えるべきだ。


⑦高度IT利活用社会における今後の学校教育の在り方に関する有識者会議提言について
 「高度IT利活用社会に於いては、・・・基礎的なスキルの醸成とともに、高度IT人材の育成も必要」「次期学習指導要領では小学校からプログラミング教育を導入」することから、4回の有識者会議を経てまとめられた「提言」が報告された。しかし、これが基礎学力だろうか。関連企業を潤すばかり。学校は子どもたちの個の確立、思想・良心の自由形成の場であるべきなのに、また一つ、それが奪われていくのではないかと憂鬱になる。

2017年10月21日土曜日

至急のお知らせ 10/24都教委要請行動に参加を

10月24日(火)都教委への抗議と要請行動を行います。

10・24都教委抗議・要請行動』
 <日時・場所>2017年10月24日(火) 15時~17時
        15時~15時40分 都庁第一庁舎前で抗議行動
        16時~17時    都教委への要請行動(第二庁舎10階205号室)

 
<スローガン>
    ・10・23通達撤廃! ・若者を戦場に送るな!
    ・「日の丸・君が代」強制・処分反対!
    ・道徳の教科化反対! 国家は道徳を強制するな!
    ・国威発揚の「オリンピック・パラリンピック教育反対!
    ・教育の軍事化を許さない! ・憲法改悪反対!
    ・自衛隊と教育委員会・学校との連携をやめよ!
    ・日米軍事同盟反対!共謀罪廃止!
    ・天皇制強化の代替わり反対!
    ・教職員・生徒への管理強化と不当弾圧を許すな!


 <主 催>都教委の暴走を止めよう!都教委包囲首都圏ネット
        (連絡先) 090-5421-9194
 
 *都教委への「抗議文」「要請書」等もって来られる
   団体・個人、大歓迎です。もちろん、それが無くても参加出来ます。

2017年9月27日水曜日

9/14 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

9/14都教委定例会

<都教委はいじめ調査から学ぶ機会を提供すべきだ>



公開議題(報告)
①《来年度都立高校入試について》と②《公私連絡協議会の合意事項について》のみ。
①《来年度都立高校入試について》
  第一次募集においてインフルエンザ等の感染症で受検できなかった生徒に対し、手続きを経て追受検できるようにするなどの変更点6点について。今後、中学校3年生・保護者等に説明会を開く。
②《公私連絡協議会の合意事項について》
  「都立高校受け入れ生徒数を59.6%、私立高校受け入れ生徒数を40.4%」としていることから来年度の受け入れは、都立が41800人、私立が28500人となる。これは、毎年この時期に確認・合意されている。

★「第4週は議題がないので定例会はなし」と提案がされると、教育委員はそれに同意。
10時5分に始まった定例会は、ここまでを終えると傍聴者を退場させ(10:25)、上記①についてのプレス発表に移った。

そのあと非公開議題に移ったのであろうが、その議題は次のように書かれていた。
  議案:教員等の懲戒処分等について(4件)
  報告:いじめ防止対策推進条例第11条第4項に規定する調査について/教員等の懲戒処分について
 議案となる懲戒処分は停職・免職の案件、報告となるのは戒告・減給の案件。犯罪とも言える行為が何と多いことかといつも思う。学校は安全な場所とはいえないのだ。

 「いじめ…調査について」の非公開議題は今年度すでに3回目。 いじめ防止対策推進条例第11条第4項は次のように謳う。
  「対策委員会は、都立学校において法第二十八条第一項に規定する重大事態が発生した場合には、同項に規定する組織として同項に規定する調査を行い、その結果を東京都教育委員会に報告するものとする。」


★9月13日付東京新聞報道
2年前に自殺に追い込まれた小山台高校生のことを報じた。
そこに「16年1月25日 都教委が調査部会を設置/17年9月 都教委が調査報告書を公表」と経緯が書かれていたことからすると、非公開報告議題はこの調査報告なのか?
  東京新聞は「調査開始から一年七カ月が過ぎ、母親は『その間、中間報告もなかった』と話す」とも報じている。
  いじめは個人だけの問題ではなく社会が作り出しているのだから、個人情報ではあっても隠して済ませてはならない。都教委は当該の保護者と話し合い、全都の学校に丁寧に報告をしてほしい。そして学校は教員や子どもたちが事実を受け止め、考えることができるよう働きかけてほしい。個人情報だとして事実を秘密にしてしまえば、いじめの解決にはつながらない。

2017年9月15日金曜日

9/13 東京地裁の朝鮮高校無償化裁判に不当判決を糾弾する!

朝鮮高校無償化裁判 不当判決

 9月13日、東京地裁で、朝鮮高校無償化裁判に対する判決が出さました。報道席を除いた83の傍聴席に対し、傍聴券を手に入れるために1,300人を超える人が並びました。
私の隣には「水戸から来た」という方もおり、全国からも朝鮮学校の高校生、卒業生、保護者、関係者など多くの人々が駆けつけました。しかし、判決はすでに報道されているように敗訴(棄却)でした。
 

不当判決に怒りの叫び

地裁前にいた約1,500人の支援者らから大きな怒りの声が上がり、「朝鮮の子どもたちを差別するな!」「朝鮮人の差別反対!」「不当判決を認めないぞ!」などのシュプレヒコールが叫ばれ、<どれだけ叫べばいいのだろう 奪われ続けた声がある・・・・>
という『声よ集まれ、歌となれ』という歌が繰り返し歌われました。
怒りに震え「日本の恥だ」と叫んで立ち去る支援者もいました。



裁判報告会

夕方18:30より、日本教育会館一ツ橋ホールで『朝鮮高校の子どもたちに笑顔を!!
「高校無償化」裁判 東京判決集会』(主催:東京朝鮮高校生の裁判を支援する会/ 朝鮮学園を支援する全国ネットワーク/ ファーラム平和・人権・環境/ 東京朝鮮学校オモニ会連絡会/ 東京朝鮮中等級学校)が開かれ、会場超満員の1,100人が結集しました。

弁護団の方は、
 「本日、たくさんの生徒たちが集まった。しかしショックと落胆を与えてしまった。申し訳ない。判決文は余りにもひどい。しかし、むしろ奮い立たされている。必ず勝つまで闘う。」と述べ、この間の経過と判決文の問題点を指摘しました。
これについては、以下、弁護団から出された<声明>から引用します。
 (東京地裁は)東京朝鮮中高級学校の高級部に在籍していた生徒62名(現在は卒業生)が就学支援金不支給を理由として提起した国家賠償請求訴訟(・・)について、判決(・・)を言い渡しました。
裁判所は、訴訟における被告国側の主張を丸呑みし、原告側の請求を棄却しました。
本判決には、以下に述べるとおり、重大な誤りを多数含んでいます。
 第一に、・・本訴訟の重要な争点ついて判断を回避しています。
 すなわち、・・「規定ハの削除が無償化法による委任の趣旨を逸脱したものであり無効であるから、規定ハの削除による不指定処分は違法である」との原告の主張について判断を回避しています。
 しかし、・・・文科省の決裁文書には「規則1条1項2号ハの規定の削除に伴う朝鮮高級学校の不指定について」と明記されており、・・・規定ハの削除の違法性について判断を回避した本判決は明らかに不当です。
次に、・j・不指定処分の理由について明白な事実誤認を犯しています。
下村文科大臣が(当時)が・・・明言したとおり、朝鮮学校に対する不指定は、「拉致問題に進展がないこと」等によって決められたものであり、これが政治的外交的理由によって決定されたものであることを認めませんでした。・・・
最後に、・・(東京朝鮮学園を)不指定とするにあたって、同各園が規定13条に適合しない理由について個別的かつ具体的な事実を指摘して不指定とすることを要求せず、各地の朝鮮高級学校について抽象的に言われたことや、他の朝鮮学校についての過去の裁判所の判断等によって、・・
「・・規定13条に適合すると認めるに足りない」との文科大臣の認定を合理的なものであると認定しました。これは、文科大臣にほとんど無制限の裁量を認めたものであり、行政法の解釈として明白に誤っています。
以上素描したかぎりにおいても、本判決は、結論においても論理においても明らかに誤った不当極まりないものです。
その後、8人の弁護士の方々がそれぞれ一言ずつ発言しましたが、次のように述べた弁護士もおりました。
 「日本社会の偏見を反映した判決だ」「結論ありき、事実認定なしの判決だ」「これからまた新しいスタートだ。この集会が一致団結の集会になった。、子どもたちの未来に向けて力いっぱい頑張る」


















原告の卒業生たちの発言
◎「負けることなど考えていなかった。あまりの衝撃だ。その理由もわからない。胸がいっぱいだ。母はどんな判決がでても泣くな!と言っていた。もう泣くのはよそう。前を向こう。後輩たちのために闘い、「ウリハッキョ」(私たちの学校)を守る。一世二世たちも闘ってきた。私たちも闘い続ける。
◎悔しい気持ちでいっぱいだ。損害賠償を請求した。しかし判決でさらにつらい思いをさせる。裁判をはじめたのは高校生の時だった。それから学んで弁護士になろうと思った。
一審まで4年、自分は大学を卒業する。しかし裁判は続く。弁護士になりたい。卒業生として裁判に向き合う。
◎朝大生だ。金曜日の文科省前行動に通った。後輩たちの為に、朝鮮人の為に、声を上げ歌を歌ってきた。在日朝鮮人すべての権利に関わる。判決を聞き、裁判官の姿に憤りを感じた。こうなったら最後まで闘う。未来のために必ず勝たなければならない。そうして必ず勝つ。

オモニの会の方々
〇正義は子どもたちにある。学ぶ権利を取り上げないで。弁護団は日本一、世界一だ。
 信じられない。日本には正義があるのか。戦後親たちはいち早く朝鮮語と名前を取り戻した。これのどこがいけないのか。教育の場に政治を持ち込むな。子どもたちは日本と朝鮮の架け橋になりたいと考えている。
〇判決後、娘に「泣くな!」と言った。「お前たちが泣いていてはいけない」と。
〇なぜ闘うのか。子どもの尊厳が踏みにじられているから。これに憤りを感じない親はいない。この国は1910年(日韓併合)からこの日まで何も変わらない。闘わずして坐しているわけにはいかない。最後まで闘う。
〇私は泣きません。政治的外交的理由で子どもたちの権利を奪い、また傷つけられたのです。このような形で終わってはいけない。先輩たちは、負けず、ひるまず、前に進んできた。倒されたら起きる。明けない夜はない。かわいい子どもたちにこれ以上涙を流させない。
〇代を次いでこの闘いをしなければならない。私たちの未来である子どもたちを守っていこう。

校長先生は次のように述べました
無償化制度は、初めて日本政府が、「何人にも」として手を差し伸べてきたと思った。
しかし、今日の結果だ。子どもたちの傷の上にさらに塩を塗ったような判決だ。300万人以上の日本にいる高校生のうち、わずか2000人弱の朝鮮高校生を排除した。これを民族差別と言わず何と言うのか。しかしこの裁判闘争をとおして多くのことを得た。支援する日本の人々がいかに多いことか。99人が見捨てても1人がいればどんなにつらい事でも乗り越えられる。この会場には韓国からの応援の幕も掲げてある。ここには祖国統一の未来がある。
生徒たちにも大きく成長した。大学院に入学した者、司法試験に合格した者もいる。私たちは仕事をこうした生徒たちの姿で示したい。そのためにより多くの行動をする。

その後<愛知><大阪><広島>の支援する会の方々が登壇、発言しましたが、割愛します。

韓国の「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」の方連帯アピール
日本で民族性を守る学校として誇らしい朝鮮学校。本日また、歴史的な痛みと差別を受けた。不義に抵抗する闘いは誇らしい闘争だ。自分たちの問題は自分たちが解決するとして街頭へ、子どもたち、先生たちが立ち上がった。そしてオモニたちも。
不当判決にはあきれて何も言えない。これが裁判か!憤り。抗議。認められない!
これから一層強い覚悟で裁判闘争を闘わなければ。
私たちは勝利の日までみんなと一緒に行動する。日本社会と東アジアの未来と平和のために一緒に闘おう。私たちの子どもが二度と襲われないように闘う。あきらめなければ勝利する。

以下は割愛しますが、集会は大変熱気あふれるものでした。
その中でも特に目立ったのは多くの若い在日の高校生や大学生の姿でした。
また、自らの歴史を背負い、人生と未来をかけて闘う人々の真剣な姿でした。
(これに比べれば「礼」の仕方や「国旗・国歌」などを上から押し付ける「道徳教育」などは話になりません。)(写真はムキンポブログより)

2017年9月7日木曜日

9/6 Sさんへの再発防止研修 抗議と激励行動

9月6日(水)、3月の卒業式で「君が代」不起立で減給処分を受けた都立高校のSさんへの「再発防止研修」が行われました。

再発防止研修と授業

Sさんは夜間定時制高校勤務で、勤務開始時間は13:30からで、授業は17:30からです。


しかし本日は研修のために9:30に呼び出されました。すると彼の本日の勤務時間は17:00で終了になり、授業をやることができなくなります。
しかし、都教委はそれを知りながら、「再発防止研修」を9:30から強行しました。
都教委は生徒の授業より、「君が代」の方がよっぽど大事なようです。すでにこのことからも、都教委の体質がよくわかります。要するに、「国家・国歌ファースト、生徒・教員ラスト」なのです。
研修所前には支援者40人が集まり都教委へ抗議しました。その中で、澤藤弁護士は研修所の役人(玄関前に10人余りいました)に向かって以下のような話しをしました。

澤藤弁護士の抗議

…東京都教育委員会とセンター職員の皆様に、2点訴えます。
第1点は、思想・良心の自由とは何かということです。…すべての国民は人として尊重されなければなりません。しかし、それだけでは足りません。・・・それぞれが個性をもった他ならぬ自分として尊重されなければならないのです。
…それぞれの人の個性とは、具体的にはそれぞれの人が他の人とは違ってもっている、その人のものの考え方や感じ方、価値観のあり方を意味します。
日本国憲法は、このことを、「すべて国民は個人として尊重される」と原理的に確認し、国民個人の多様な思想および良心について、「これを侵してはならない」と定めているのです。
…そう、主権者が公権力に命令をしているのです。ですから、東京都教育委員会は、生徒の多様な思想・良心の自由も、教員の思想・良心の自由も、けっして「これを侵してはならない」のです。
国民の思想・良心は多様です。多様な思想・良心・価値観・倫理観が尊重されなければなりません。・・・
いやしくも、国家や自治体や、もちろん教育委員会も、特定の思想・良心を公的に認定してこれを強制するようなことは許されないのです。
東京都教育委員会は、国家主義の立場から、国民は国旗国歌ないし、日の丸・君が代に対しては敬意を表すべきであるという考えをもっています。
それは、飽くまで多様な考えの一つでしかありません。しかも、日本国憲法の理念よりは大日本帝国憲法に親和性のある相当に偏った立場。こんな考え方を都内のすべての生徒やすべての教職員に押しつけることは本来できないこと、してはならないことなのです。
…このような考えに基づいて、Sさんに説得しようとすれば、たちまち新たな違憲違法の問題が生じます。このことが訴えの、第2点となります。
私たちの国の歴史は、思想・良心あるいは信仰の自由という価値を重視してきませんでした。・・・
その中でも、江戸時代初期に広範に行われた「踏み絵」と、戦前の治安維持法制下での天皇制イデオロギー強制が、恐るべきものだったといわねばなりません。いずれも、権力が憎む思想を徹底して弾圧しました。

今東京都教育委員会が行っている日の丸・君が代強制は、幕府の踏み絵や、天皇制警察の思想弾圧と質において変わるものではありません。
そこで、センター職員の皆さん。皆さんに、ご自分の立場をよく見つめていただきたいのです。あなた方の立場は、思想・良心に直接鞭打つものとして、踏み絵を実行した幕府の役人と同じ役回りなのです。特高警察と同じといわねばなりません。そのことを、十分に自覚して頂きたい。
・・・(以下、略)・・・

しかし、これに対し、総務課長のT氏は、「必要な研修を予定通り実施する」と棒読みのように答えるだけでした。

その後、<被処分者の会>、<河原井さん根津さんらの君が代解雇をさせない会><日・君大阪ネット>、<ひのきみ全国ネット>からも研修中止を求める要請書が出されました。

Sさんの発言



















当該のSさんは研修所に入る前に次のようなことを述べました。
「そもそもこの研修はあり得ない。自分は処分取り消しを求めて裁判に訴えている。だから保留状態だ。にもかかわらず、こうして研修を強制されている。やるべきではない。
これまで裁判では減給が取り消されている。自分も取り消されるかもしれないのである。」

◆研修は予定時間より10分ほど早く終了。
研修所から出てきたSさんは次のようなことを話しました。
「皆さんが闘ってくれているお陰で、つらくはない。本日、電車が遅れたので、受けようか迷った。改めて、ここにくるのにはかなり抵抗がある。
たった一人で、5月、6月、7月、8月、9月と受けさせられた。受け続けられるかと思ったが、皆さんが来てくれるからやってこれた。
研修はやらされる方も嫌だが、やる方も嫌々やっている。それは、ただ決められているからやっているだけ。
たしかに形的には正しいかもしれない。しかし全体的に見るとメチャメチャ間違っていることをやっている。不幸なことだ。都教委がやめるまで闘って行く。連帯を。」


















以上から明らかなように、この再発防止研修自体、あらゆる面からみてきわめて理不尽なのです。だから研修担当者も嫌々やっています。こんな研修を生徒の授業を犠牲にしてまでやっている都教委は相当におかしい。声を大にして、「都教委は正気か!」と言わざるを得ません

2017年9月3日日曜日