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2018年4月23日月曜日

4/19 再雇用二次訴訟 最高裁弁論を開くの通知

◆4月19日付で再雇用二次訴訟 最高裁弁論を開くという通知が来ました。
再雇用二次訴訟は原告らが勝訴しています。都教委が上告しましたので、原告勝訴の一審・二審判決を変更しようとするものでしょうか。
近藤さんの報告です。

6月25日午後3時 最高裁弁論を開く
最高裁(第1小法廷)から4月19日付で再雇用拒否撤回第二次訴訟(2015年12月高裁判決)について、
①都側の上告受理申立を受理する(注 上告事件となる)、②6月25日(月)午後3時に弁論を開く、という正式な連絡がありました。
弁論を開くということは、都に約5370万円の阻害賠償を命じて、原告らが勝訴した一審東京地裁、2審東京高裁の判決を変更する可能性が高くなったことを意味します。

現在同じ最高裁第1小法廷に係属している同種の事件、東京「再雇用拒否」第3次訴訟(2017年4月東京高裁判決)、大阪中学校教員・Sさんの再任用事件(2017年8月大阪高裁判決)は一審・二審とも敗訴していますが、弁論再開の連絡がありません。
 
 東京高裁判決から2年半後の6月に、再雇用拒否撤回第二次訴訟のみ弁論を開くということなので、同訴訟の原告らにとっては厳しい事態(勝訴判決の変更)が予想されます。

6/25当日の弁論の予定は以下の通りです。傍聴・支援をお願いします。
★再雇用拒否撤回を求める第二次訴訟・最高裁弁論期日
(原告22名 07~09年損害賠償請求) 
6月25日(月)15時(最高裁南門14時~14時20分 傍聴整理券交付)
 *時程の詳細は追って連絡。


◆東京再雇用拒否二次訴訟の経過
一審・二審とも勝訴!都教委を断罪!損害賠償を命じる!

2015年12月10日、再雇用拒否撤回を求める第2次訴訟において東京高裁(第2民事部柴田寛之裁判長)、「君が代」斉唱時の不起立「のみ」を理由に、東京都が定年退職後の再雇用職員、非常勤教員等の採用を拒否した事案について、一審東京地裁判決(2015年5月)を支持して、「期待権の侵害」を認め、「裁量権の逸脱・濫用で違法」として、東京都の控訴を棄却し(当方は控訴せず)1審同様1年分の損害賠償(総額約5370万円超)を元都立高校教員の原告ら(24名 私近藤もその一人です)支払うよう命じる判決を言い渡しました。

本件訴訟は、2007年度~2009年度に再雇用を拒否された原告が2009年9月東京地裁に提訴して、「君が代」斉唱時の不起立を理由とした再雇用拒否等が違憲であり、かつ東京都・都教委の「裁量権の逸脱・濫用」であることを争点として「損害賠償」を求めて争ってきた事案です。残念なことに、この間3名の原告がお亡くなりになりました。

一審・二審の判決は、都教委の主張をことごとく斥け、不当な採用拒否を断罪しています。10・23通達から15年、最高裁でも下級審判決が維持され、呻吟する学校現場に「憲法を取り戻す」きっかけとなると期待されていました。しかし最高裁は、私たちの期待に反し、都教委の「上告受理申立」を受理することを決定したのです。

4/18 東京「君が代」裁判四次訴訟の東京高裁判決 戒告処分は控訴棄却

◆都教委の減給処分は違法(都教委は敗訴) 戒告処分を不当にも容認

4月18日、東京「君が代」裁判四次訴訟の東京高裁判決がありました。東京高裁(第12民事部・杉原則彦裁判長)は、一審東京地裁判決を踏襲して、都教委の控訴を棄却し「裁量権の逸脱・濫用」として一審原告1名(2件)の減給1月の処分を取り消ました。しかし一方、一審と同様、戒告処分を容認し不当にも原告らの控訴を棄却しました。近藤さんからの報告です。



(主文)
1.1審原告らの本件各控訴及び1審被告(都教委)の本件控訴をいずれも棄却する。
2.1審原告らの控訴費用は一審原告らの、1審被告の控訴費用は一審被告の負担とする。


◆一審に続き累積過重処分を断罪 
これにより都教委による不起立の回数(今回は不起立4回目・5回目)を理由とした累積加重処分は再び断罪されました。都教委がこれを不服として最高裁に上告受理申立をするかどうかが注目されます。
一方原告らは憲法が保障する思想・良心の自由、教育の自由を守るため、最高裁を視野に戒告を含む全ての処分取消まで決してあきらめず粘り強く闘います。これからもご支援を。
東京君が代裁判4次訴訟控訴審判決を受けての声明は被処分者の会のホームページに載っていますのでご覧ください。

◆都教委請願行動に参加しよう!
東京「君が代」裁判四次訴訟・高裁判決を受けて都教委請願行動を行います。都教委の違法な減給処分、再処分及び都教委の不誠実な対応も徹底追及します。多くの参加を訴えます。
 4月23日(月)
  16時 都庁第1庁舎1Fロビー集合
  16時15分~請願 同庁舎25F103会議室都教委請願行動に結集しよう!

2018年4月12日木曜日

4/18東京「君が代」裁判四次訴訟・高裁判決の傍聴支援を!

 4/18東京「君が代」裁判四次訴訟・高裁判決の傍聴支援を!
被処分者の会の近藤さんからです。

◆学校に自由と人権を!~粘り強く闘う原告らに絶大なご支援を
石原都政下に東京都教委が発出した卒入学式などで「日の丸・君が代」を強制する「10・23通達」(2003年)。この通達を契機に命令と処分の教育行政が横行し、教職員の相互理解と協力による生徒を主人公とした学校教育が破壊されてきました。この間「君が代」斉唱時の不起立・不伴奏等を理由に482名もの教職員が処分されています。
憲法が保障する「思想・良心の自由」「教育の自由」を守る裁判に勝利し、10・23通達(2003年)による東京の命令と処分の教育行政を変えましょう!「『日の丸・君が代』強制は戦争への道」との思いを胸に「憲法が生きる教育」をめざして決してあきらめず粘り強く闘う原告らに絶大なご支援を!

◆「日の丸・君が代」強制のターゲットは子どもたち~身をもって抵抗する被処分者ら
「日の丸・君が代」強制の真のターゲットは子どもです。今年度小学校、来年度から中学校で始まる教科「道徳」では「国を愛する心」=愛国心の育成が露骨かつ執拗に中心課題に据えられ、しかも「評価」の対象になっています。「日の丸・君が代」を道具にして愛国心を刷り込み、「お国のために命を投げ出す」子ども作りが狙いであることは明らかです。
被処分者らは、このような流れに身をもって抵抗したが故に処分されたのです。しかしそうした抵抗は教員の責務ではないでしょうか。「子どもたちを戦場に送らない」ために。

◆東京「君が代」裁判四次訴訟とは~高裁での勝訴を目指して
2010~13年の卒業式、入学式で「君が代」斉唱時に起立せず処分された都立学校教員14名(8名が現職教員)が2014年3月に提訴。東京地裁で10・23通達がもたらした教育の荒廃などを告発しながら違憲判断、戒告を含む全ての処分の取消、損害賠償を目指して闘ってきました。
2017年9月15日、東京地裁判決は、「裁量権の逸脱・濫用で違法」として6名・7件の減給・停職処分を取り消し、原告らが一部勝訴しました。中でも連続不起立4回目・5回目の減給処分(1名・2件)を取り消したのは貴重な成果です。
都側は上記不起立4回目以上の減給処分取消に対してのみ控訴し、5名・5件の減給・停職処分取消は確定しました。
原告らは、戒告を含む全ての処分取り消し、損害賠償を求めて13名が控訴し、今回控訴審判決を迎えます。

◆東京「君が代」裁判四次訴訟、いよいよ高裁判決~傍聴支援を!
 4月18日(水)
  12時20分 原告・支援者弁護士会館集合 
  12時35分 行進(弁護士会館→裁判所)
  12時45分 傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
  13時15分 開廷・判決
  15時00分 報告集会(弁護士会館12階講堂)
  東京高裁824号法廷(地下鉄霞ヶ関A1出口・1分)
  *混雑が予想されますので早めにお出で下さい。判決結果は「旗出し」ですぐにわかりますので、入廷できなかった方は裁判所前でお待ちください。

  ●報道関係者の取材歓迎! 記者会見 15時 司法記者クラブ会見場(裁判所2F)

◆質問書に「回答拒否」~断固糾弾する!
3月30日付で3月12日の都教委要請で要請書とは別に出した質問書に対する都教委の「回答」が届きました。「回答」とは名ばかりの「回答拒否」です。
*3・12要請書、質問書と都教委回答の全文はHP http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/ に掲載しています。

●質問書(3月12日)への都教委回答(3月30日付)
「(回答:上記について)
本件「質問書」記載の平成29年11月27日付け及び平成30年2月7日付けの「回答」は、都教育委員会が必要と判断した範囲で皆様の要請にお答えしたものです。
要請等については、引き続き教育情報課を通じて御意見をお聞きするとともに、必要に応じて回答をいたします。(所管:人事部職員課)」
というもので3月12日の質問に全く答えていません。

◆都教委請願行動に結集しよう!
四次訴訟判決を受けての都教委請願行動を行います。上記「回答拒否」も徹底追及します。多くの参加を訴えます。
 4月23日(月)
  16時 都庁第1庁舎1Fロビー集合
  16時15分~請願 同庁舎25F103会議室

2018年4月10日火曜日

3/31「卒業式総決起集会」開催される

3/31「卒業式総決起集会」開催される

  3月31日の午後に池袋の豊島区生活産業プラザで「卒業式・入学式対策本部」主催の「卒業式総決起集会」が開催され、55名が参加した。
 都立高校の教職員が中心になって運営している「卒業式・入学式対策本部」は毎年2月3月の時期に、現場で取り組んでいる現職の教職員に対して、宣伝・啓発活動を継続的に行ってきた。対策本部は、被処分者の会と連携して毎年、新たな不起立者・被処分者との連絡・調整を行ってきた。今年は15回目を迎える。これまでに被処分者の累計は延べで482名にのぼっている。これは大変な数だ。裁判は現在も進行中である。この482名の中には、18名の「再処分者」も含まれている。
 
今回都教委は、第4次訴訟で減給処分が取り消された2名の現職教員に対して、こともあろうに同一案件で再度の処分(戒告)を新たに2月21日に発令した。


 対策本部は、現場の教職員向けの啓発ビラ・パンフを作成し本部委員会などで全員向けに配布し、1月26日と3月12日の2回にわたって、被処分者の会と共同で都教委に対して要請行動を行った。
2003年の10・23通達から15年、強制反対を闘った先行する世代が次々に退職し現場から離れているという状況の中で、学校現場の中では通達そのものについて知らない教員も多くなり、「日の丸・君が代」強制の意味そのものが次第に忘れ去られようとしている。そういう中で対策本部を中心とする少数の現職教員が孤軍奮闘しているのが現状である。
 問題を風化させず、継承させていくことが今ほど必要な時はあるまい。10・23通達以来、毎年不起立者が出たが、今年はこれまでのところ表立って出ていない。従って、例年の「卒業式処分抗議集会」が今回は「卒業式総決起集会」となった。
                                ◆  ◆  ◆ 

















  集会は、開会挨拶の後、対策本部のKさんが、2017年から18年にかけての卒・入学式をめぐる全体状況を報告した。その要点は以下の通りである。
1.被処分者に対する再発防止研修は2012年から強化され、研修の内容が単に服務規律に関することだけではなく、「国旗・国歌」の意味についてまで言及されるようになった。「日の丸・君が代」強制の意味が教職員に対してだけでなく生徒保護者ら対しても向かっていることを意味している。しかし、再発防止研修そのものは、取り組みによって形骸化させている。
2.都教委は校長連絡会・副校長連絡会において「教育課程の適正な実施」という文書を配布し、今年も、卒業式にいたるまでの管理職の行動を事細かく規制している。例えば、(問題のある教員の)職員会議での発言や同僚教員への働きかけの様子や、個別的職務命令の受け取り状況などを事細かく記載し、報告することを要求している。教員の思想行動の監視を管理職に要求している。また、当日の年休行使にも「時季変更権」の活用についても言及している。
3.生徒の不起立を認めず、式次第の中に「起立をうながす」旨の記載を要求している。
4.昨年の入学式から都立看護専門学校でも「君が代」の斉唱が始まった。「日の丸・君が代」の強制は、どんどん拡大している。
5.改定学習指導要領の「公共」にさきがけて、“高校版道徳”の「人間と社会」がすでに都立高校では行われている。
  Kさんは、「『戦争をする国』へと突き進もうとしている流れを食い止めるため、生徒のための卒業式を取り戻すために、10・23通達を撤回させる取り組みを今後大きく展開していく必要があります」と結んだ。
                            ◆  ◆  ◆
 

















弁護団から澤藤弁護士が挨拶した。澤藤弁護士は韓国の運動団体との交流から帰ったばかりで、韓国の長い粘り強い闘いに触れつつ、「日の丸・君が代」強制反対の15年にもわたる闘いは、何よりも、国という抽象的な何かがあるのではなく、国をつくっているのは一人一人の国民であり、その国民こそが主権者であるということの意味をつきつけたものであることを力強く述べた。
  続いて、会場からの発言の時間は、最近の学校の現場の状況の話や、高校新学習指導要領のとくに新科目「公共」の危険な問題点などについての活発な意見が出された。現職の教員からは、10・23通達そのものが忘れられようとしており、「日の丸・君が代」の強制の意味すら理解されないという危機感が叫ばれた。都教委包囲ネットから、今年の卒業式へのビラまき報告もなされた。3時間にわたる集会はあっという間に終わった。
                           ◆  ◆  ◆
 毎年必ず1名以上の不起立者が出現し、15年にもわたって裁判闘争が続けられてきた。このことは特筆されるべきことである。今年は、現在までのところ不起立による被処分者は確認されていない。しかし、これで終了したわけでは決してない。10・23通達による「日の丸・君が代」の強制が続く限り、闘いは継続されていく。    (青木茂雄)

2018年4月2日月曜日

都立高校卒業式 正門前ビラまきの報告(その5)   2018.3

■こ高校
「教育を考える多摩西部市民の会」として3名でまく。7時55分~9時50分。250枚くらいか。生徒の受け取りはよくないがそれでも卒業式、多少はよくなっている。保護者の受け取りも今ひとつではあるがそれでもこのくらいの枚数にはなる。
「校長の○○です」という人が何か言いそうだったので、こちらで「教育委員会からのことですよね。十分に注意して行います」といい、「よろしくお願いします」でおわり。
 ここは線路沿いの通用門から生徒のほとんどが入る。反対側の正門は自動車で来た保護者が駐車場に車をあずけてくるぐらいでした。
 正門に1名、通用門に2名の布陣でおこなう。通用門の掲示板には「卒業証書授与式」の紙が張ってある。ずっと奥の式場のところに「卒業式」の看板。校門の右に都旗、日の丸は校門から1mくらい入ったところの照明灯だろうか、の柱に長い金属ポールに付けたものをひもで結んでいる。風もなく、たれているので両方とも何かわかりにくい。

■さ高校
 2人で撒く。7時45分~9時30分。190枚。
ここは以前も生徒だけでなく保護者も受け取りが悪く、2年前には70枚くらいだったが
今年は2名でもあり、このくらいは配布できた。
女子のほとんどは袴、男子はスーツが多いが紋付き袴も10名を超えるくらいはいたか。普通の高校では制服での卒業式がここ2年くらいの間に一気に進みこのような格好の卒業生は見られなくなったが、昔のナンバースクールだけは認められているようで1つの格付けになっているのでしょう。
校門脇の掲揚塔に旗が3つ風もなくぶら下がっている。卒業式の看板が見あたらないと思っていると奥の昇降口のところに「卒業証書授与式」の看板。
「副校長の○○です」という人が 敷地内で撒かないでくださいとしつこく言う。ここは
 高校前の交差点から正門までの、どうみても歩道のところが高校の敷地なんだそうで、以前にもいわれたことがある。「常識の範囲内で行います」と応じるが「敷地からは出てください」を繰り返す。しばらくのやりとりの後、「別の措置をとることになりますが」と、「はい、分かりました」ととりあえず終わりました。気がつくともう一人の撒き手は交差点まで移動して配布している。私は逆側からくる人を中心に配布するようにしたら、車道に出ることが多くなり、結果として副校長の希望にそう感じになりました。幸いなことに車道は高校側はほとんど車が通らず(反対側はかなり車が通るのですが)助かりました。
 副校長の隣にいた人、知っている人だよな、と考えていたら昔の同僚でした。その人が少ししてからきて、「ありがとうございます。申し訳ありません。」 こちらも「都教委からいわれていると大変ですね、このような配置の学校は他にないでしょうから大変でしょう」とお互いねぎらいあう。
 
■ し高校
 東京・山谷日雇労働組合の組合員5人で行ないました。式は14時からなので、12時45分から開始。150枚くらい撒きました。
在校生・卒業生・親族の受け取りは9割くらい。「警備」の腕章をした教員が3~4人。妨害はなく、民間会社の駐車場の近くでビラをまいていたメンバーに、校長が、「校長の○○です」と寄ってきて「ここは民間の敷地なので、車の出入りに注意してください」というのみ。「警備」の腕章をした教員が一人、ビラまきメンバーの所に来て話しかけてきました。ボランティアでホームレス支援の炊き出しを手伝っている、と言ったその教員は、
山谷の現状とか聞いてきましたが、「日の丸・君が代」処分に対しては、自分の立場を明らかにせず、こちらのメンバーが「(不起立の教員を)見殺しにするの?」と聞いても、はっきりと答えず、ということでした。
 都教委の締め付けの前に、良心的な教員でも口を閉ざすという状況に、怒りと同時に残念さも覚えました。

■す高校
 2名で撒きました。この高校は、女子はほとんどが和服と袴で、男子も紋付き袴の生徒もいました。背広姿の卒業生もいました。保護者は母親は胸に大きなリボンをつけて、「卒業式 〇高校」の看板の前で写真撮影が人気でした。私も、シャッターを頼まれました。
だいたい、約300枚近くを撒くことができました。
有名な進学校で、ビラまきにもこれまで注意されることはなかったのですが、今回は中間管理職らしき人物が「ビラを撒かないでください」と言ってきた。ほとんど無視していたのですが、それから30分ほどした頃、校門内から大きな声で私の名前を呼んで、元同僚が出てきました。「後2年で終わりだ」といった世間話をして、「受付ですから、失礼します」と言って中に入っていきました。きっと学校の中で、ビラを撒いているのは誰だ、といった話しがされていたのだと思います。それで元同僚が確かめに出てきたのだと思います。この進学校の特徴は、毎年そうですが、何時になっても登校する卒業生が絶えないことです。
もう一人の撒き手からの報告。
 保護者が「日の丸・君が代」強制するなというけれどオリンピックなどでは日の丸も君が代のあるでしょ。こちらが「オリンピックなどは嫌だと思う人は行かなければいいし、やらなければいいが卒業式で強制するのは選びようがないでしょ」というと、「ああそうですか」と言って、それ以上にはならなかった。

■せ高校
 7時30分から9時20分。200枚撒いた。
 校門前につくと校旗、日の丸、都の旗が校門横のポールに3本並んで立っていた。高さが気になるのか、何回も確認しながら設置していた(都教委から下町大空襲の犠牲者の慰霊のため、半旗にするようにとの指示が出ていたことを後で知った)。看板の文字は「卒業式」だった。
 直ぐに管理職と覚しき人がとんで来て、「敷地内に入らないように、子どもたちにまかないように、事故に気をつけるように」と命令口調で言ってきたので、「生徒のみなさんに読んでほしくて来たのですよ。撒き方は心得ていますから」と言って、目の前で登校してきた生徒にビラを手渡した。しばらくするとまた出て来て、もう一人にも同じことを言うので、「わかってます。気をつけて撒きますから」と語気強く言ったら引っ込んだ。
 8時頃になると何と10人もの教員が門のところに居並んだ。道路に反対側に立って威圧する風な人もいれば、気まずそうに立っている人もいた。8時半頃になると5人に減ったが、10人も居並んだのには驚いた。
 自転車通学の生徒が半分以上いたが、遠くから声をかけると上手に受け取ってくれる生徒が多かった。おおよそ生徒100枚、教職員20枚、保護者80枚くらい手渡せたと思う。

■そ高校
 7時25分から9時40分   ビラ200枚
  校門に立てかけるように大きな日の丸、門柱の横に木の板に「卒業式」と書かれた看板がすでに設置されていた着くと直ぐに管理職らしい人が出てきて「早いですね」と声をかけてくる。「教職員のみなさんにも読んでほしくて早く来ました」と言うと、笑いながら「ご苦労様です」と返答。「敷地内に入らないで、自転車の子が多いので気をつけて」と申し訳なさそうに言って引っ込んだ。監視体制は一切なし。そういう状況の中で、通行人や卒業生の親類だという方といろいろ話ができた。
ここも自転車通学の生徒が半分以上という感じだったが、受け取りは良かった。生徒120枚、教職員30枚、保護者50枚くらいだったか。「君が代?」と声をかけ、にこっと笑って受け取った教員もいた。教員の若い層は表情が硬く、手を出さない人が多かった。

■た高校
8時前に正門前に着くと、すでに日の丸の据え付け作業が始まっていました。
すぐ後に地域の「9条の会」の方がきて、その方は「憲法って、何だろう?」と題した日弁連作成の小冊子を、私は包囲ネットのビラを撒きはじめました。(しばらくして、「9条の会」の方もう1名が加わりました。)
教師や生徒がちらほら登校してきます。
彼らが入っていく背後に目をやると、校舎に「学力向上推進校」の垂れ幕が掛かっているのに気づきました。また、正門の横に「体力気力鍛錬道場指定校」という大きな横断幕が取り付けられているのが目に付きました。
後者の意味がわからなかったので帰宅してから高校のホームページを見ると、校長名の「た高校11のお知らせ」という文書(昨年11月付け)の中に「生活指導」という項目があり、以下のように記載されていました。
 *携帯・スマホ等は朝集め、放課後返却します
 *アルバイト禁止です。・「体力気力鍛錬道場」指定校です。部活動全員加入です
 *化粧・装身具・染髪は厳禁です
 *制服・自転車指導を強化します
要するに、部活動に全員を加入させるというのが「体力気力鍛錬道場」の意味のようです。その是非はともかく、ネーミングのセンスに驚かされます(「気力」を「鍛錬」する「道場」って、なんなんでしょうか?)。
アルバイト禁止など他の事項についても疑問符が付くところでしょう。最近の都立高校ではこんなことがまかり通っているのかとビックリしました。
8時20分ぐらいになると、生徒たちが続々と登校してきました。
正門の前に2人の教員(生活指導担当でしょうか)が出てきて、「その髪じゃ(式場に)入れないよ」(茶髪の女子生徒がけっこういました)とか「化粧を落としなさい」(これはかなり多かったです)とか「ピアスを外しなさい」(男子もいました)とか(自転車の生徒に)「危ない!斜めに横断しないの」とか、間断なく声をかけていました。まさに上記の「お知らせ」を実践していたわけです。
しかし生徒たちはどこ吹く風という様子で、「(髪を黒くする)ヘアスプレー持ってきたから」などと答えながら入っていきます。
 ビラについては、屈託なく受け取ってくれる生徒もいれば、無視して通り過ぎる生徒もいましたが、前者は圧倒的少数派でせいぜい2割ぐらいだったでしょうか。念のために書いておきますが、生徒たちのビラの受け取りを教師が規制することはありませんでした。
自転車で入っていく生徒も多く、1人ではいろいろな方向から門を入っていく生徒に対応しきれないこともあって、撒けたのは40枚ほどでした。
 8時30分頃、「卒業証書授与式」の看板が取り付けられました。毎年思うのですが、なぜ「卒業式」と言えないのでしょうか。
9時近くになると生徒たちは減り、その少し前から保護者たちがやってくるようになりました。
ちょうど9時頃、正門前にいた教師の1人が「もう生徒は来ないので帰ってください」と言ってきました。もちろん「保護者にも撒きますので」と答えましたが、こんなことを言われたのは初めてでした。
そのすぐ後、今度は副校長らしき人が出てきて、例によって「敷地に入らないでください」などと言った後、口調は穏やかでしたが「ゴミが出るんですよね。どうするんですか?」と因縁を付けてきました。これも初めてのことで驚きましたが、視野の及ぶ限りでビラが捨てられた様子はなかったので、「この周りで気づいたら拾っておきます」と答えておきました。
そうこうしているうちに保護者も少なくなってきたので、9時半頃学校を後にしました。

■その他、報告が寄せられない学校もたくさんありました。
★葛飾区の高校には全日制、定時制全部。9校。
★多摩地区の学校

 ・α高校 140枚。
 ・β高校 60枚
 ・γ高校 100枚
上記の3校とも「卒業式」となっていた。卒業証書授与式ではなかった。前は、「卒業証書授与式でなければだめだ」といわれた。「卒業式」になってよかった。

2018年3月30日金曜日

都立高校卒業式 正門前ビラまきの報告(その4)   2018.3

都立高校卒業式 正門前ビラまきの報告(その4)   2018.3

■い高校
 7時40分~10時 299枚、2人で。校門には「卒業式」の簡素な看板。ぽつぽつ来る生徒に配布をするがほとんど受け取らない。まあいつの頃からかこの学校の生徒は余り受け取らなくなった。でも配っているとそれでも受け取る生徒はいる。おとなしそうな生徒がにこっと笑って2・3歩走って丁寧に受け取ってくれるとそれだけでうれしくなる。
 管理職と思われる人+3名くらいが「日の丸」を揚げに出てきたもようなのだがどこに挙げたのかよく分からない。(掲揚塔が周りの樹木より低いので見えなかった)以前の学校で同僚だった方2名ともご挨拶。
 生徒の受け取りも以前よりはいいかも。保護者の受け取りは悪くはない。早めに来る保護者も少しいたが、9時を過ぎてからは配っても配っても保護者が来る感じ。土曜日ということが関係しているかもしれない。知り合いも保護者で来ていました。
 9時40分頃、校門にひもで固定していた「卒業式」の看板を奥の校歌の碑の隣に移動する。記念写真を撮りやすくするためか。Kさんの柔らかさもあり、校門に出ている職員とも友好的な感じ。腰の低いにこやかな女性の副校長も丁重なありきたりの注意だけ。
 帰りに掲揚塔を見てみると3本の旗は半旗になっていました。(初めに見たときは上まで揚がっていたと思ったのですが)東京大空襲の半旗なのでしょうか。

■う高校
3人で、8時15分~9時50分まで、開始が遅れたため配布数180枚
在校生は10数枚、卒業生は20数枚で、ほとんど受け取らない。昨年も同様だが、受け取らないよう指導がされているのか。保護者は半数が受け取る。入口の指導教員がビラを見ても何も言ってこない。副校長は今年は出てこなかった。

■え高校
 8時から市民の会3名で配布開始。南部法律事務所所属の弁護士1名に立ち会う。
 当該校は、2003年以来、学校側の何かと強気の姿勢が顕著で、初期は警察官を交えての小競り合いを起こしたりしている高校である。ただ、最近は目立ったトラブルはなく、学校側の対応も他校と同様で、副校長とおぼしき職員が出てきて、敷地に入るな、生徒に配るな、交通の邪魔をするなと言って引っ込むかたち。ただ、いまはあまり見かけなくなった青いポリバケツ2個を門近くに置いて、当方への意思表示はその名残りか。
撒いている途中で校内から教職員が一人出てきて撒き手と言葉を交わした。この人は被処分者のKさんで、今年、この学校に転任してきたとのこと。10時に終了したが、配布枚数は270枚となり、数字的には良好であった。
    
お高校
 この高校は環七通りから50~60m入ったところに位置するが、狭い通りが曲がりくねった角に正門があるため、生徒たちの自転車や保護者の車が行きかうとビラ撒きも容易ではない。正門の左右の門柱には、お約束ともいうべき大きな日の丸が取り付けられていた。
毎年見る光景だが、本来はポールに掲揚するサイズではないかと思われ、大田区内の他校では見られないものだ。
 8時になり、市民の会3人で配布を開始する。8時5分、「卒業式」と大書された大きな看板が門柱の一方に据え付けられた。8時9分、副校長とおぼしき人が出てきて、撒き手に対しいつものコメントを告げたとのこと。続けて、8時14分には、校長自らが出てきて、別の撒き手に「できれば配らないでほしい」と、なんどかお辞儀をしながら言ってきた。8時20分、建物の玄関わきに赤い小さめのポリバケツが置かれた。ビラをいれるための物のようだ。8時50分すぎ、本格的に保護者が訪れるようになる。その直後、ポリバケツが2個になったが、ビラを受け取った保護者が入れた様子はない。9時ちょっと前、門のわきに出てきていた職員の1人がやって来て、ビラを1枚持っていき文面に眼を落していた。配布枚数は165枚で、毎年この程度かと思われる。

■か高校
 Kさんと2人でビラ配りをしました。Kさんによると一昨年よりも生徒はビラを受け取ってくれると言っていました。それでも受け取らない生徒が圧倒的でした。保護者は比較的受け取りがよかったと思います。それでも保護者の半分程度かもしれません。私が「もとこの高校の教員です」というと、あわてて受け取ってくれる保護者も中にはいました。保護者も来なくなったので、9:50に止めましたが、およそ200部を超える枚数をまけたのではと思います。
学校に制服がないせいか、女子は和服袴が圧倒的で、男子はスーツが多かったと思います。8:20過ぎに、副校長らしき人物が、「ビラをまかないでくれ」との趣旨のことをいったので、「なんで」と繰り返し聞くと、「通行の邪魔だから」といいました。「副校長か」と聞くと、「そうだ」と答えました。あまりしつこく撒くなとは言いませんでした。またゴミ箱を置くとか、ビラを生徒から回収するとかということもありませんでした。9:00過ぎに少し離れたところでこちらを見ていた50代の男性がいましたので、「先生ですか」と聞くと、「そうです」と答えたので、ビラを渡したら受け取って校舎に入っていきました。また、ビラを受け取って10mぐらい歩いてから私のところに戻りビラをさして、「全くこの通りだ」と言ってくれた50代の男性もいました。
 生徒は政治の問題を見て見ぬふりをしてやり過ごそうとしているような気がします。

■青山高校
 7時45分~9時45分撒く。学校に着いたときはすでに正門の両脇と3本ポールに「日の丸」などがあげられていた。8時過ぎに作業着姿の用務員さん2人が「卒業証書授与式」の看板を設置。一昨年などはこのすべての過程に校長も加わってやっていたように記憶している。卒業式チラシは生徒もまあまあ受け取った。保護者はかなり受け取った。合計約220枚くらい撒く。
 8時15分頃に男性教員がやってきて、「門の前で撒かないでください」「生徒に渡さないでください」「やるならあっちに行ってやってください」「敷地内に入らないでください」「通行の邪魔にならないようしてください」「今日は卒業式で、こんな日に撒かないでほしい」と言いに来た。こちらはそれらの言い分にきちんと対応した。こちらが「副校長か」ときくと「そうだ」と言った。この副校長の場合の特徴は、上記の言い分を、私のそばに立って言い続けたこと。チラシを生徒に差し出すとき、手にぶつかるくらいの所に立ったりしたので、「そういうのはやめ方がいいですよ。そんなことしたって、せいぜいこの人は都教委のおぼえめでたくしたいんだなーと私が思う程度でしょう。佐川と同じになりますよ」と言った。それでも、こうしたやりとりを笑いながらやっていたので、副校長と仲良くチラシ撒きが行われていると見えたのか、生徒の受け取りはむしろ良いような感じがした(笑)。副校長は「もう8時30分だ。」と言って門の中に入っていった。30分からホームルームだそうだ。
保護者は「卒業証書授与式」の看板の前で、子どもを撮ったり、保護者同士で撮ったりしていた。母親同士が「入学式のことを思い出すわねー」なととも言い合っていた。
今日は暖かく、スーツでよい陽気だったので、余計軽やかな感じだった。

■く高校
 8時前に着くと校門のところに7・8人の男子生徒が集合して談笑。名残惜しい高校生活を語り合っていた。一人一人にビラを渡し、“卒業式は何時からですか?”と訊くと、
“10時からです。”と丁寧に教えてくれた。
 8:10ごろ、先生方5・6人が校門に出てきて登校する卒業生を迎える。その中の一人が“敷地内に入らないように離れてまいてください。”“まくなとは言いませんが。”と伝える。
自転車登校生が多く、徒歩で来る生徒に50枚くらいまいた。ビラをほとんどの生徒が受け取った。校門には卒業式を知らせる看板だけ。9時現在では、日の丸も校旗もない。極めて簡素な雰囲気。以前は、学校のグランドにあるポールに日の丸を挙げていたが今年はどうだろうか。
 生徒の登校が終了したころ、先ほどの先生が“元教員の方ですか、寒いとビラまきも大変ですが今日はまだよかったですね。”と話しかけてきた。被処分者の先生とは会いました。9時過ぎまでしか撒けなかった。70枚くらいか。

■け高校
 「教育を考える多摩西部市民の会」として3名で撒く。7時45分~9時50分まで。350枚くらいか、
生徒の受け取り、一時(オリンピック教育批判ビラの時)は多少悪くなったが卒業式となると少しよくなったか。保護者の受け取りも悪くはない。校門に「卒業式」の簡素な看板。
屋上のポールに日の丸がいつの間にか揚がった。「卒業式」の看板と一緒に写真をとる生徒と保護者、それなりににぎやかになるが混乱するほどではない。顔なじみの副校長が丁重におきまりの注意。こちらも「分かっております。十分に注意して行います」
渡したビラを返却した人1名。

2018年3月29日木曜日

都立高校卒業式 正門前ビラまきの報告(その3)   2018.3  

■T高校
 8時5分かから9時45分まで、「安倍9条改憲NO! 中央区民アクション」の方といっしょに8人で撒きました。
この学校は生徒も保護者も受取が悪く、枚数は152枚でした。正面入り口には「第20回卒業式」という立て看板のみ、校舎側面の掲揚ポールに国旗、都旗、学校旗の3本が翻っていました。学校側からははじめて10分ほどしたころに校門前指導をしていた生徒部の教師が「過度にはやらないでください」と言ってきたので、「受け取ってくれる生徒にしか渡していません」と答えておきました。学校からはそれ1回だけでした。
教師がそばで立っていた数分間は、ほぼすべての生徒がビラを受け取ってくれました。
皮肉なものです。生徒の出欠確認が8時半、保護者の受付開始が9時20分と聞いていたので、その間、時間が空いてしまうと思っていたのですが、出欠確認は在校生だけで、卒業生は8時40分くらいから9時半くらいまでにボツボツ登校していたようでした。

■U高校
 8時10分~9時40分 280枚。
 「日の丸」は3本のポールの真ん中に立っていた。さほど大きくない。他に日の丸は
見当たらなかった。旗3つは半旗になっていた。
教員がすぐに出てきて、「校門の前で撒くのはちょっと。。。いつもあちらの方(校内から見えない位置を指差す)で撒いてもらってるのですが。。。」と。「あ、はい、写真とか撮る人の邪魔にならないようにします」と答えておいた。半旗の理由を聞くと、痛々しい表情で東京大空襲でそれはそれはむごい被害が出て大勢の人が亡くなってと説明してくれた。
基本的に言われた通り、端の方で撒いていたが、ガードレールの内側に入ってしまうと逆に通行人の邪魔になると気づき、ギリギリの位置にいた。しかし反対側の道からも多少は生徒さんや親御さんが来るので、時々正門前を横切ってそちらの方にも行った。
受け取りは良い。親御さんが(誤解から)受け取りが良いのはどこの学校も同じだが、ここは生徒の受け取りがかなり良い。今風の素直な子供たちだが、明るい。いったん断った子も、「学生なんだから勉強して」というと受け取る、会話が成立する子供たちである。下を向いてイヤホンの音に集中している生徒はとても少ない。
 特筆すべきは、カップルや5-6人の集団が良く受け取ること。ピアプレッシャーがないということかな?校内の雰囲気が良いのではないだろうか。また、自転車の生徒さんも2割以上?が手を出して、あるいはわざわざ止まって受け取っていく。これは、正門の前のスペースに余裕があり、また車の通りがほとんどないことと関係あると思う。
抗議?してきた親御さんが一人だけいた。校門から出てきて、「ゴミになるからいりませんっ」とつっ返してきたが、シワ一つついていなくてきれいなままだったので再度使った。
 9時半につかつかと出てきた教員が、「あなたはどういう方ですか」と硬い声で聞くので、「都教委包囲ネットのメンバーです」と答えた。「ここで撒いていること、校長は把握しているのですか」と聞くから、「さっき来た先生に、どういう立場の方かはわからないけど、端の方で撒いてくださいと言われました、」と言ったら、不満そうな顔だったが、それ以上何も言わずに行ってしまった。完配したので「終了しましたので、これで失礼します。」と頭を下げたら、笑顔だった。

■V高校
 7:55~9:45。343枚配布。2名で配布しました。
この5~6年連続して撒いてきた学校で、生徒や保護者の対応もよい学校です。正門と通用門の2カ所で配布。今年も「おめでとう」といいながら渡すと、生徒の7~8割は受け取ってくれました。(自転車通学の子は受け取りが悪いのですが、人数はあまりいませんでした。)保護者は、9割ぐらいの方が受け取ってくれました。
男性の保護者で一人だけ、ざっと見てからでしょうか、「いらん、返す」と言って返しに来た人がいました。それ以上の発言はありませんでした。教職員は、5割程度。
 7:55に正門脇の3旗掲揚ポールに日の丸・都旗・校旗を職員が結びつけて揚げましたが、半旗でした。数年前から、東京大空襲の日には「半旗」にして掲げるように通知が出ていたと思いますが、掲げた職員に半旗の理由を聞いても、知りませんでした。
 正門の門柱にくくりつけた看板には、「卒業証書授与式」と大きく書かれていました。
8時過ぎに「副校長です。」と名乗った男性が出てきたので、チラシを渡すと受け取り、「昨年もいらしてましたね。一人ですか。」と聞いてきて、「もう一人いますよ」と答えると、「気をつけて下さい」というので、「分かってますよ」と答えておきました。
校門内に生徒指導なのか保護者対応のためか常時3~4名の教師がいましたが、こちらには何も働きかけはありませんでした。出勤してきた一人の中年の男性職員が、チラシを受け取るとき、どこのビラですか」と聞く。「都教委包囲ネットのチラシです。」と答える。今年も穏やかに配布できました。

■W高校
 7時30分蒲田高校門前に到着。小雨がちの天候であったが、配布に支障はないようだ。
 8時すぎ、配布を開始する。市民の会5名、包囲ネット2名、南部法律事務所所属の弁護士1名の計8名の陣容であった。例年より2~3名多い撒き手となった。
8時10分すぎ、道をはさんで向かいの区立小学校で、児童の登校を迎えていた教員の方が、当方のところにやってきて、「1枚ください」と言い、受け取ると持ち場にもどってビラに目を落としていた。
 8時30分すぎに式服、白いネクタイの副校長とおぼしき者が出てきて、当方に対し会釈をしながら何やらコメントしたが、よく聞き取れなかった。しかし、そのことには頓着せず、そそくさと引き下がった。後で他の撒き手に確認すると、敷地に入るな、生徒に配るな、との物言いであった。配布枚数は256枚で、全体としてビラの受け取りは良いほうであった。

■X高校 
 朝から小雨がちの天気で、風がないのが幸いであった。市民の会2名、包囲ネット1名、弁護士1名の体制で、8時から配布開始する。
 8時20分すぎ、校長が出て来て、敷地に入るな、生徒に配るな、交通の邪魔になるな、との要請あり。他校では副校長が言ってくるケースが多いが、ここは校長自ら。また、8時30分すぎには、生徒指導担当とおぼしき2名の職員が出てきて、生徒には配るなと言って来た。その後、4名の職員が威圧するように門の少し後ろに並んで、当方を見ていた。
撒き手の一人によれば、2,3名の生徒からビラを受け取っていたようだ。9時すぎから保護者が来はじめ、校門に対して三方からやってくるので、撒き手はやや追われ気味の場面もあった。配布枚数は219枚で、例年どおりとはいえ、生徒の受け取りは良くなかった。
生徒受け取り悪い 保護者はまあまあ 300枚くらいか。この日も寒かった。

■Y高校
 8時から10時まで3人で配布。生徒受け取り悪い。10人に一人くらいか。保護者は良好 頑張って330枚撒く。

■Z高校
 ●練馬教育問題交流会。今日は雨がやんだけど、ちょっと寒かったです。8時に開始しました。校門前は、「卒業式」の立て看板と生花の花束が飾ってありました。出入り口は一つのようで、卒業生と保護者がちらほら来始めたところでした。私服の高校で、服装は女生徒は着物袴、男生徒は背広が多く、数人の羽織袴の男生徒もいましたが、きらびやかなドレス姿は見かけませんでした。
 手荷物で両手がふさがっていたり、ポケットに両手を入れたり、如才なく受け取り拒否の仕草をしたり、手を握りしめて受け とらないぞというような生 徒もいて、受け取りは、よくはありませんでした。学校から言われてるのかと思えるほど。
 副校長らしき人が出てきて「危険だから向こうで配って下さい」と校門から離れた少し先を指しました。「危険じゃありませんから」と応えると、「危険だから」とくり返しましたが、「配るな」とは言いませんでした。
 やや経ってから、先ほどの副校長らしき人が、「どんなのを配っているのか一枚下さい」と言って来たので渡すと、「卒業式の主役?生徒に決まってる じゃないか、生徒に」と声を荒げて言いながらさっと校門に入ったので、その背中に「生徒ですよね。読んで下さいね」と声をなげかけました。
 卒業生の集合は、8時45分だったらしく、それまで校門の中に二人、外に退職教員らしき人が一人いて「おめでとう」とか「集合は8時45分だぞ、転ばないように急げ」とか声かけをしていましたが、悠然と歩いていて急ぐそぶり何ぞない生徒もありでした。
 途中、Hさんが3本とも半旗なのに気づいて、外に居た教員に尋ねましたがわからず、中の人と話していました。だいぶ経ってから、わざわざ「今日は3月10日で東京大空襲の日なので半旗なのです」 と教えに来てくれました。 Hさんも私も3月10日が東京大空襲の日だとは知っていましたが、卒業式と結びつきませんでした。そう言えば、数年?前から東京都は3月10日と3月11日は半旗を掲げるように指示しているとか。
 10時には引き上げました。チラシは119枚配りました。生徒には50枚くらいでしょうか。回収箱は外から見える限りでは、無いようでした。保護者の受け取りもよくはありませんでした。受けとって目を通した後か?、怒ったような声で「お返しします」と戻ってきた保護者が一人いました。

■あ高校
 練馬教育問題交流会から。2人で、8時から行いました。まきはじめるとしばらくして、副校長が出てきて、「敷地内でまかないでください。自転車に気をつけてください。通行される方の邪魔にならないよう気をつけてください。」としつこく言うので、「毎年やっていますから、よくわかっています」と答えると姿を消しました。
 生徒たちは、卒業生お在校生もまあまあとってくれました。6人ぐらいの男子のグループで、Oさんが配ったら、3人はとってくれて、一人が「みんな、ビラちゃんと受け取れよ」と言っ てくれていたのが印象的でした。また、自転車で入ってくる人もスピードをゆるめたり、自転車をとめて受け取ってくれるので気持ちがいいです。
 途中、校旗と「日の丸」を持った教師と、大きな「 第40回卒業証書授与式」と手書きで書いた大きなアーチ状のパネルを、7,8人の生徒(在校生?)が運んできて、校門前に設置しました。校旗は右側に立てかけられ、そのパネルは中央に設置され、さらには左側には「平成二九年度卒業証書授与式」と縦に書かれた立て看が置かれましたが、「日の丸」の設置場所はなかなか決まらず、立て看の横に、何となく立てかけられました(半旗ではありませんでした)。
 9時すぎると、父母や家族がやってきましたが、こちらも受け取りは良好で、文句を言う人は皆無でした(ご丁寧に返す人は一人いましたが)。10時直前でも駆け込んでくる卒業生がいるのがなぞでした(例年もそうだった?)。全部で、193枚まきましたが、生徒や親の受け取りが良かった 反面、教師はほとんど受け取ってくれませんでした。

2018年3月28日水曜日

都立高校卒業式 正門前ビラまきの報告(その2)2018.3

■野津田高校
 2人で撒く。交通の便の悪い場所にあり、自転車通学の生徒も多く、ビラまきにはなかなか大変でたが、150枚以上のビラが撒けました。
①この学校でのビラまきは、2004年に2人が警察に逮捕されましたことがありました。校門前に広いバスロータリーがあり、このバスロータリーの奥の校門前でビラまきをしていて逮捕されました。このバスロータリーが学校の私有地だというので、不法侵入の不当な言いがかりでした。このために、バスロータリーの外でのビラまきになりました。このために、バスで登校する生徒には撒けないという不利な条件でした。
 ビラまきをしていますと、生徒から回収したピンクのビラを持った教員が現れました。「どういう権利があって生徒のビラを回収しているのだ」「憲法を知っているのか」とせめますと、「憲法は守らなければならない。これは生徒の方から持ってきたのだ」と嘘ぶきました。「何を言っているのだ。生徒から無理に回収しているところを見ているのだぞ」というと、「勘違いだ」などと国会の安倍や麻生のような言い訳をしてきました。
 私は「教育とは何かわかっているのか」「教育基本法を言ってみろ」、「我々の時代では教育基本法を暗唱しなければ教員になれなかった」といって、教育基本法(旧)の冒頭からスラスラ暗唱して、「教育は人格の完成を目指すものなのだぞ」といううと、「すみませんでした」といってかえってリ来ました。この教員はもう一人のKさんの方に行って、「えらい人が来るからな」と言ったようで、「偉い人は誰だ」と聞くと「管理職だ」と答えたようです。
③その「偉い人(?)」がKさんの方に行って、「警察に連絡をするから」と脅したようです。事実、いつの間にかロータリーの中に白い車が長く止まっていて動かない車がありました。警察なのかもしれません。
 学校関係者がKさんの方に教えに来ました。都教委関係者が来て、「箱を置いて回収しろ」と言っていると。校門の中はロータリーの外側の私たちからは遠くて見えなかったのですが、都教委が来て学校にそのようなことを命じているならば大きな問題です。都教交渉で糾弾する必要があるように思います。

■K高校
 この日は早朝から降雨で、しかも真冬並みの寒さでした。例年、地域の人たちが10人ほどで参加してくださっていたのですが、この日の寒さが過酷で参加者は4人でした。230枚程度が撒けました。毎年同校でビラまきをしていますが、これまで警察が来たり、校門で箱を置いたり、校長がいろいろ言ったりしてきましたが、今回は何もなくビラまきを終えました。長いビラまきの歴史の中でたどり着いた状況です。警察に撮影されたり、跡をつけられたこともありました。校門に教員が大きな箱を置いて回収していた時もありました。この時にはかなり激しく抗議をして箱を撤収させたこともありました。校長が必ず一言いいに来たのですが、今回は何も言わなかったです。学校側も寒くて出なかったこともあるかもしれませんが。

■L高校
 7時45分に着く。8時頃に校旗と「日の丸」を出した。看板は「卒業式式場」。その後男性がきて、「なにを撒いてるのか」というのでビラを見せ、「毎年卒業式に撒いているビラです」というと、「ビラはまかないでください。正面なんかで撒かないで下さい。あんただって自分の家の前でビラを撒かれたら迷惑でしょう」という。私は「何言ってんですか。個人の家の前とは違うでしょう。」というと、それについては言わず、「正門前で撒かないでください。撒くのをやめてください」という。私は「校長さんですか。副校長さんですか」と聞くと「そんなこと言えません」と言った。その後、その人は大きなポリバケツを二つ玄関前に置いた。私は「そこにビラを入れさせるってんですか。そんなことすべきじゃないでしょう」と大声で言う(門のところから玄関までは距離がある)。
その後、ビラを受け取った生徒のところに、「警備」をしている教員が近づいて、生徒からビラをとりあげたようなので、私は「生徒のビラを取り上げて捨てるんですか。そんなことおかしいでしょう」というと、教員はビラを生徒に戻し、生徒はそのまま玄関に入って行った。卒業生は約130人くらいだそうだ。
 生徒は自転車通学が多く、取る人取らない人のばらつきがある。また門が2ケ所だったが1ケ所でしかできなかった。若い教職員はビラを受け取らなかった、それに対して、被処分者のIさんの他にも、「ビラを撒いてくれてありがとうございます。本当は僕たちがやらないといけないのに」とまでいう教職員がいた。茶髪生徒が自分で持参したスプレーで先生に黒にしてもらっていた。
教員が生徒に対して、「校歌を歌えよ。大きな声で歌えよ」と言っていた。「国歌」とは言ったなかったと思う。
保護者はだいたい受け取った。撒き手が2人に増えたので、後半はほぼ撒くことができた。
門の前を通る人も、ビラを差し出すと割と受け取った。年配の女性はビラをみて、安倍内閣の批判をした。「でもなんてったって、国民が悪いんだよ。ああいう人を見抜けなくて。安倍の支持率が高いなんてどうなってるんだか」と言っていた。

■M高校
 2人で撒く。8時~10時 350枚くらいか
校門には「卒業式」の簡素な文字。しばらくして職員が「日の丸」を横開きの校門の端に置く感じで立てかける。そのような構造になっているらしい。
 ぽつぽつ来る生徒は良く受け取る。保護者も受け取る方だと思う。人なつこい感じの生徒が多い印象。以前はいわゆる突っ張り風の生徒が少なからず見かけられたが今年はそんなこともなく、校門に数名の教員はいるものの服装・身だしなみのチェックもなくそうする必要のある生徒も見られず。女子生徒3名、2名は卒業生と分かるが1名はスカートのしたにジャージのいわゆる埴輪ルック。さて、と思っていると校門前でジャージを脱ぐ。
少し驚きました。
 以前はしつこく言う副校長がいたり、公安警察が数年に渡り近くにいたり、と言うこともあったが、今年はこれといった注意もなく 校門の教員も好意的な感じでした。年配の保護者?(生徒の祖父?)チラシを受け取り校門を入る頃紙を丸めつぶす音。この人くらいか。

■板橋高校
 7:50~9:20
 校舎改築中のため、これで3年連続正門から70m程離れた東門前でのチラシ配り。
 小雨模様でしたが、何とか最後まで傘を差さずに撒ききることができました。2種類のチラシ配りのお手伝いをしました。
 「学校と地域をむすぶ板橋の会」のちらしは、A5版折り畳みカラー印刷。「日の丸・君が代」を強制する教育はおかしい、一緒に考えましょうと声を掛けながら配っていました。去年は板橋区内の8つの都立高の卒業式で配ったそうです。
 「いたばし九条の会」は、卒業式独自のチラシというわけではなく、日弁連作成の憲法絵本『憲法って、何だろう?』というA5版24pのパンフレットに、
 (ダウンロード可能:https://www.nichibenren.or.jp/activity/human/constitution_issue/what.html)
 自作の「一緒に守ろう!"平和憲法"」というリーフレットを折り込んだものを配っていました。しっかりした冊子なので、霧雨状態の中で配るには好都合でした。
 総勢7人で配りました。大人(保護者・教職員)よりも、生徒の受け取りがよくないのが昨年からの傾向です。
 9時前に一度副校長らしき黒い式服の男性が「敷地内に立ち入らないで」「生徒に配らないで」と言ってきましたが、それに対して、九条の会の年配の男性がものすごい剣幕で、
「なぜ生徒に配っちゃいけないんだ」「あんたはそれでも教育者か」などとくってかかったら、その気迫にたじたじとなって、すぐに消えて二度と現れませんでした。

■O高校
 7時50分から、2人で撒く。卒業生も在校生も普段と同じ8時半登校らしく、その時間にほとんどの生徒が登校してきました。
 雨も配っているうちにどんどんひどくなり、チラシもぬれて受け取りはあまりよくありませんでした。それでも「おはようございます」より「卒業おめでとうございます」に反応して受け取ってくれる生徒もいました。
 教員は半分ぐらい受け取ってくれたでしょうか、「ご苦労さま」「生徒の受け取りはどうですか?」と声をかけてくれる人もちらほらでした。
 行ったときは奥のポールに旗はなかったのですが、いつの間にか日の丸が揚がっていました。
いつもの副校長が、「いつもの方ですね、おわかりだと思いますが、危ないから自転車の子には渡さないように、敷地内には入らないでください。」と言ってチラシを1枚受け取っていきました。
 8時40分ぐらいから生徒達の登校が途絶え、保護者はまだ姿を見せずだったので、
 寒さと雨に負けて帰ってきました。たくさんチラシを持って行ったのですが、100枚弱しか撒けませんでした。

■P高校
 7:40~9・40. ここは進学校です。特に女子生徒は華やかな和装で、校門前は記念写真撮りでにぎやかでした。しかし、ビラの受け取りはよくありませんでした。
しばらくして、副校長が出て来て、「車の通行が激しいので気を付けて下さい」と言うので「ハイ、気を付けます」と答えると、「生徒や保護者に何かあったら、しかるべき措置をとります」と言うので、「しかるべき措置って何ですか」と聞くと、それには答えず、中に入って行きましたので、後ろ姿に「都教委からそう言えと言われているのですか」と
声を掛けましたが、そのまま行ってしまいました。
ビラの受け取りは生徒・教職員・保護者とも余り良くなく、78枚だけでした。ただ、いつもビラを受け取ってくれる生徒は今日も受け取ってくれました。

■Q高校
 8時に学校に着くも、卒業式は午後から駅そばのホールでやるとのこと。出直す。
11時~14時。2人で撒く。
12時きっちりに警察権力1人現れて隠しマイクで状況報告していましたがすぐ引き上げました。
 配った枚数230枚。受取は、生徒が30%ぐらい、保護者が50%くらいかな。在校生の一人が話しかけてきて「君が代を歌わないのが犯罪なのですか?」とびっくりしていました。学校の先生に「君が代」不起立で処分された先生がいることなど全く知らないと言っていました。
サラリーマンような格好の今風の若い教師たちの姿がありましが、ビラなどになんの関心むもなくスイスイ動き回っているのにはびっくりしました。数人固まって昼飯から帰ってきた中で一人が「なんですか、それ」といって受けとっていきましたが、緊張感もなしで受け取っていきました。「日の丸・君が代」をめぐる緊張感というものすら知らない教師が増えているんだなと思いました。

■R高校
7時45分から一人でビラまき開始。主事さんが入学式の立て看板を設置。生徒、保護者が登校し始める。保護者の受け取りは良かった。生徒はほとんど受け取らない。驚いたのは卒業男子生徒が袴姿で来たこと。管理職が来て、この辺りは目の不自由な人が通るので、気をつけて撒いて下さいと声をかけてきた。
何でこんなに袴姿が多いのか聞くと、本校は制服が無いので多いとのこと。校門前で写真を撮る家族も多い。9時終了。約80枚。

■S高校
 1人で撒く。受け取りがよくなく、70枚くらいになりました。雨は降らなかったのですが、影になった場所で寒くて辛かったです。生徒も保護者も受け取りが余りよくなく、受け取って返しに来る保護者もいました。
ビラまきをしていますと、60台くらいの男性が話しかけてきました。保護者だと思ってビラを渡していたのですが、住民だったようです。「思想良心の自由だと言いますが、みんなが立っている中で1人だけ座ることなど、私には絶えられませんね」と。私は「それが信念というものです」と。すると「法律で起立斉唱が決まったのではないですか」と誤解を述べてきました。そこで「国旗国歌法は、日の丸を国旗、君が代を国家と定めているだけで、強制をするものではありません」と。そうすると「ああ、そうなんだ」と応えたのですが、次にこういいました。「私の職場にも共産党の人がいましたが、優秀なのにいつまで経っても平のままで、給料も低いままであった。いいことなど全くない」と。そこで、私は「誇りが残ります」と応えると、「ふーん」といって離れていきました。しかし、私たちはいつの間にか希少生物のように見られているのだと愕然としました。

2018年3月27日火曜日

2018年3月 都立高校の卒業式へのビラまきの報告(1)

3月2日から始まった都立高校の卒業式は3月22日で終わりました。
都教委包囲ネットは例年通り、卒業式当日、ビラまきをしました。
ビラを撒いた高校は(全、定)は例年同様、約60校で、その枚数は約1万5000枚でした。協力して下さったみなさん方ありがとうございました。

全体の傾向としては例年と大きく変わりませんが、以下のような傾向があったと思われます。
<管理職の対応>
  比較的穏やかになってきているが、まだまだヒドイ対応もある。
<生徒>
 ビラの受け取りについては学校によってばらつきがある。どちらかというと予備校化しつつある「進学校」の方が受け取りは良くなく、普通の学校の方が受け取りが良い。
<教職員>
  管理が強まっているせいか、どちらかというと若い教職員の方が受け取りが良くない。生徒に撒かれるビラに関心を持たない教職員!?ってなんだ。そもそもそれがヘンではないのか
 年配の教職員の方が受け取りが良い。なかには、歓迎してくれる教職員もいる。
<保護者>
 ビラに「ご卒業おめでとうございます」と書いてあるせいか、比較的受け取りはよいが、が、やはり<生徒>と同様の傾向がある。

〇学校側(管理職)の対応として、大抵の学校では「生徒に渡さないで下さい」と言うが、ゴミ箱を置く所もある。学校側はなにを恐れて、生徒にビラを受け取らせたくないのか。
板橋高校ではそれを聞いた市民が「それでも教育者か!」と大変怒ったそうだ。当然です。

〇「政治教育」「主権者教育」が重要なんて言うが、また、「いろいろな意見を」などと言っているが、実際には、生徒たちから「いろいろな意見」を遠ざけ、生徒たちを「洗脳」していることを自ら示しているようなものだ。
  以下、ビラまき報告を何回かに分けてアップします。


都立高校卒業式 正門前ビラ(チラシ)まきの報告   2018.3 
  
■A高校 
 A高校は2人で8:00~9:50実施。120枚配布した。練馬教育問題交流会の2人の人も独自ビラを配布した。お互いに「別のバージョンです」と言いながら渡したが、10名程の人は受け取らなかった。受け取った人は殆どが二種類のビラを受け取ったことになる。
学校対応は「敷地内に入らないでください」と一言だけだった。
Hさんが明るくて「今日はよい天気で良かったですねー」と呼び掛けたりして、生徒・保護者共に文句を言う人もいなかった。
●「練馬教育問題交流会」の人からの報告
 私たちの方は、途中一人が帰ったこともあってか、89枚でした。在校生、卒業生、保護者の順番できましたが、生徒の受け取りは3割程度、保護者は7割程度でした。自転車でビュッーは渡せません。校門の表示は「卒業式」、ここは掲揚塔に「日の丸」が掲げられているので、校門の「日の丸」はありません。
 のんびりした雰囲気で、OBOGであると思われる兄弟姉妹がまとめてくるという情景もありました。

■B高校 
 8時前に正門前に着いた。男性が門扉に「日の丸」の旗を括り付けていた。9時45分には教員もいなくなったし保護者の足も途絶えたのチラシ撒きはやめた。一人で撒く。180枚。
生徒はまあまあの受け取り。自転車通学が多いので注意しながらやる。保護者はだいたい受け取った。「ご卒業おめでとうございます」の文字が目に入るので。「ありがとうございます」と言う人は多い。
今年の特徴は学校が何も言ってこなかったこと。教職員でチラシを受け取って「ありがとうごさいます」という人は数人。若い教職員は受けとらない。

■C高校
 7時45分~9時45分。8時過ぎに、「日の丸」の設置を見にきた副校長が、「ビラを撒くのをやめてください」という。この人は9時過ぎに、同じことを言う。
チラシは生徒も保護者もだいたい取ってくれた。合計で270枚撒いた。但し、校舎の入口に段ボール箱が置いてあり、チラシを捨てさせる指導をしていたかもしれない。それでこちらは「先生、ビラを捨てさせる指導はやめてください」という。教員は「いらないという生徒のためだ」なんて意味のことを言った。以前は、この学校では門を入ってすぐ正面のところに段ボールを置いていた。
 生徒たちはフレンドリーな感じだった。5~6人で集団ではしゃいでいる男子たちがいたが、そのうちの一人の母親がきたら、母親とも打ち解けて、みんなで写真を撮ったりしていた。女生徒たちは口紅をして華やかな感じの子が多かった。髪の毛については、一人の女生徒が茶髪だったが、先生に茶髪が強すぎると言われると、(そういわれるのを予想していた)生徒は、そばの公園で母親と一緒にスプレーで黒髪にした。本人も母親も先生もニコニコした感じだった。
 卒業式チラシの「ご卒業おめでとうございます。」は差出だすとすぐわかり、卒業生も保護者も「ありがとうございます」と応じる人が多かった。卒業できてうれしいという気分があふれた感じだった。「プログラムですか」と聞いた人もいた。読んでくれるといいのだが…。

■D高校
 この学校の宣伝文句は1900年創立、118年もの長い歴史をもつことと。2015年ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智博士が1958年から5年間定時制に勤務していたことです。生徒は卒業生も含め、ほとんど学生服の制服なので見分けやすい。半分以上が自転車通学。生徒は「読んでください」と声をかけると、8割くらい受け取ってくれました。
全体に素直で、自転車の生徒には渡せないものの、「お早うございます」と声をかけると半分くらい会釈してくれました。逆に保護者の受取があまりよくなく、半数くらいでした。
原則として、路上でビラは受け取らないという世相の反映だと思われます。
 教師は通行人と見分けがつきにくく校門を入っていってから気づく例が多数でした。校門内で案内係をしている方が6人ほどいたので、「先生、1枚どうぞ」というと「どんな内容ですか」と問われ「ご卒業おめでとうございます。立たない、歌わない自由があります」というものですと返事すると、はっきり「いりません」と拒否されていました。
チーフ格のようにみえたのですが、ひょっとすると立場上、受け取れなかったのかもしれません。またビラを手にわざわざ話しかけてくれた生徒が1人いて「こういうビラは生徒には渡さないほうがよいと思います」というので「どうしてですか? 国旗国歌の起立斉唱のとき、強制だと勘違いしている人もいるかもしれないので、そんなことはないと知らせるビラなのですが・・・」と答えました。「もう時間がないので」と立ち去ろうとするので「話してくれてありがとう」と答えておきました。態度はていねいでまじめだったので、礼をいう価値がある生徒でした。ただこういう体験は初めてでした。
 学校側からは、8時半ごろ副校長と名乗る方がビラを手に出て来て「生徒に撒くなとはいえませんが、生徒に影響が出ないよう配慮をお願いします」と一度言われただけでした。
「自転車の生徒には気をつけており、渡さないようにしています」と答えました。
朝8時5分から10時までで1人で172枚撒きました。自転車通学の生徒が多いことを考えると、かなりよい受取だったと思います。

■荒川工業高校
 東京・山谷日雇労働組合の組合員4人で行ないました。7:40に到着。ビラ250枚は受け取りが良く、9:40ころには無くなりました。
先生の受け取り6割、在校生・卒業生・親族の受け取りは9割近くだったと思います。
先生の中には、「ビラまきありがとうございます」とわざわざ言いに来る先生がいました。
教頭は、「卒業式のじゃまになるのでまかないで下さい」「警察に通報します」という対応。通報を受けてパトカー1台と制服警官3名、私服1名が来ました。来ても、ビラまきをさせない理由も無いため、遠くから見ているしかないというものでした。
 卒業式当日に、「日の丸・君が代」強制反対のビラまきに対して、当たり前のように警察に通報するとは。「これが都教委の作りたい教師なんだな」と皆思いました。

■F高校
 7:30~9:25まで。職員10枚程度、そのうち若い人は3人ぐらい。50数枚撒く。
校長らしき人が「敷地内では撒かないで」と言いながらビラの内容について、「前のときもビラまきの人に言ったが、こんな難しい言葉で言ったって生徒でわかる者は少ないだろう。もっと易しい言葉にしろ」と言う。その教員の態度などから、要するにビラに難癖をつけているようで、決して好意的というものでない。

■日野台高校
 7時55分~10時 248枚
  到着してぽつぽつと登校してくる生徒に配布を始めると3人連続で受け取ってくれた。
さい先いいな、と思ったのだがその後はそれほどでもない。保護者の受け取りは悪い方だろう。でもやはり卒業式、このくらいの枚数にはなった。校門の看板は「卒業式」の簡素な文字。掲揚塔は3本同じ高さで3つの旗が風もなくぶら下がっている。
 「副校長の○○です。」という人が出てきて「生徒に渡さないでください」「交通の妨害になるので離れてください」などのことを言い、生徒に渡そうとすると間に割り込もうとする。「生徒の知る権利を奪わないでください」「私の表現の自由をうばわないでください」などとこちらもいい、「政権批判が出来なくて主権者教育は出来ませんよね」
というと何かをもごもご言っていました。
 一度は引っ込んだ副校長でしたがしばらくしてまた来て同様のことを言う。また、別の、小柄だががっちりした感じの年配の人が出てきて居丈高に大きな声で「生徒に渡さないように」「通行の妨害になる」などのことをしつこく言う。「貴方はどういう方ですか」には「学校関係者」とのみ応える。生徒に渡そうとすると「生徒に渡さないように」と大きな声で言う。すると受け取りそうな生徒の手がちぢんで受け取らない。結構生徒に影響力のある人のようです。
 「警察に連絡しますよ」と言うので「その方が分かりやすいかもしれません」と応えると副校長に「警察に連絡してください」とあごで使うような言い方をしていました。
その人はしばらくいたものの(その間は生徒は受け取らず、渡せませんでした)いなくなると生徒の受け取りはそれなりによくなりました。さて、あの人は誰なのでしょうか。服装などは多少ラフな感じで・・再雇用の管理職経験者かな、あるいは事務系の偉い人かな、、。
 忘れた頃にパトカーが一台通り過ぎてゆく。回りを回っているだけかなと思っていると
 しばらくして警官2名がゆっくりと歩いてくる。「通行のじゃまになっているとの通報があったので」「学校からですか」「どこからかは分かりません」「私が法律に違反しているならはっきりとそれを言ってください。そうでないなら私は表現の自由を行使しているだけです」「法律と言うことではなく・・」「警察は法律に基づき仕事をするところでしょう」「苦情が来ていますので・・」「その苦情が妥当なものかどうか警察が判断してください」「判例についても弁護士さん数名から聞いています」などのやりとりを穏やかな口調で行う。警官は少し離れたところで数分間見ていたがそのうちにいなくなる。
 9時45分頃に 見覚えのある顔、胸には議員バッジと日の丸のバッジ チラシを受け取ると少し丁寧に見ながら何も言わずに中に入ってゆく。都議の古賀でした。(校長、都教委に何か言うんだろうな)
 チラシを受け取った後、返しに来た人が2名。私の差し出したチラシを受け取らずに5秒くらい凝視し「いりません」との人1名。「がんばってください」との励ましの言葉をかけてくださった方2名。

■H高校
 7時30分到着 ~10時まで
 「『日の丸・君が代』の強制に反対する大田・市民の会」2名と包囲ネット1名で配布。
 南部法律事務所の弁護士1名が例年通りの立ち合ってまれた。
 この高校の正門は駅方向とは反対側にあるため、生徒は主に駅方向に近い裏門から入ってくる。そのため撒き手は正門2名、裏門1名に分かれて配布を行った。8時の時点では、生徒はほぼ登校完了の様子。9時10分頃から保護者が三々五々やってきた。ビラの受け取りは良好で、クレームをしてくる保護者は見られない。パトカーが回ってきた以前とは大違いである。
 9時20分頃、副校長が出て来て、生徒に配るな、敷地に入るな、交通の邪魔になるな、といつもの3点を指摘してすぐに引っ込んだ。在校生と思われる生徒のビラ受け取りは、例年通りあまりよくない。10時直前まで、細く曲がりくねった一方通行路の正門前に乗りつける保護者がいて、いつもながらに慌ただしい風景であった。10時にて終了、配布枚数は、204枚であった。全体的には、例年に比べ保護者の受け取りがよかったとの印象であった。

■I高校
 午前8時~10時まで。東京都地域連合労働組合が撒く。到着するとすでに、校庭の三本のポールの真ん中に「日の丸」が掲げられていました。8時過ぎには、ぱらぱらと教員が出勤してきましたが、ビラの受け取りはあまりよくありません。
 8時13分ころ、「卒業証書授与式会場」の看板を正門に掲げに来た3人の教員の一人が「敷地内には入らないように」といってきました。
8時半ころから9時前までが卒業生の登校のピークで、自転車で登校する生徒以外は大体受けとっていました。正門前にいた教員は、「自転車に乗っている生徒には、ビラを渡すと危険だから気をつけてください」などといっていました。
 保護者はよくビラを受け取っていました。撒いたびらは、221枚でした。

お知らせ 卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会開催

3月31日 (土)に「卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会」を開催し、今年の卒業式の状況についての詳しい説明も行います。ぜひお集まりください。
★卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会
 3月31日(土)13時30分~
   豊島区生活産業プラザ8F(池袋駅東口5分 工事中の豊島区民センター裏)

2018年3月26日月曜日

3/22 都教委定例会 根津公子さんの都教委傍聴記

3月22日に行われた都教委定例会についての根津さんの報告です。

5歳から公民づくりに邁進する学校

公開議題《報告》は、
①研修動画の配信に向けた環境整備と今後の方向性について、
②幼小の一層の円滑な接続を測るための教育課程の研究・開発について。

①研修動画の配信に向けた環境整備と今後の方向性について
 ―効果的・効率的な研修に向けて―
 都教委は今年(17年)度から全教職員に「マイ・キャリア・ノート」(PC上に)を配り、専門性向上・目指す職層のための研修計画・報告を記入することを求めている。本人と校長が閲覧・書き込みができる。何も記入しない教員に対しては、受講計画を記入するよう校長が書き込むという。

 18年度からはこのマイ・キャリア・ノートに研修動画56本を配信し、学校でも家でも研修できるようにするのだと言う。講師は都教委・主任指導主事や文科省職員、大学教授等。
 例えば、事前に動画を視聴して受講すれば、1コマ3、5時間の研修を3、0時間にする。「校長候補研修」は今年度5日の通所研修だったところ、動画で研修すれば、通所日数を1日減とする。「学校を離れて受講するのはオーバーワークの続く教員にとって大変だから、(動画での研修は)働き方改革につながる」と、報告者はぬけぬけと放言した。
 本来、教員の研修は本人が決めるもので、強制されるものではない。なかった。現在は研修と言えば官制研修を指すが、かつては民間サークルの研修も尊重されていた。初任者研修制度の導入(1988年)に組合が反対できずにきたことが今につながる。

②幼小の一層の円滑な接続を測るための教育課程の研究・開発について
 「小学校教育の現状と今後の在り方検討委員会」の提言(17年12月14日)を受け、「5歳児から小学校低学年をひとまとまりにした教育課程の方向性を検討する」とのこと。これは文科省が出した保幼小連携の方針に呼応したもの。
  外部有識者3名+モデル地区教委2名+都教委3名の委員構成。モデル地区を荒川区に指定し、モデル校(公立幼稚園1園・公立小学校1校)で実践・検証するという。
2017年度:研究・開発委員会の設置
2018年度:モデル校の指定、検討委員会の開催(6回)、2019年度入園児募集(新3歳児)
2019年度:文科省「研究開発学校制度」申請
2020年度:教員研修、教材の開発、教室環境の整備
2021年度:モデル校での実践及び検証開始
 この報告に対し、教育委員から「モデル校に入るために、受験教育が3歳前になる不安がある」などの発言はあったが、反対の発言はなかった。不安があれば、一言感想ではなく、職責としてしっかり論議をしてほしいものだ。無責任とは思わないのか、と思う。

★「研究開発学校制度」とは、「現行の学習指導要領によらない教育課程の編成・実施を認める研究開発学校を指定し、新しい教育課程、指導方法等についての研究開発を行い、教育課程の基準の改善等に資する」もので、指定期間は原則3年、平均200万円程度が予算措置される。1976年に導入されたとのこと。こんな制度を私は知らなかったが、幼小中連携に関して新潟大付属小学校が2003年度から研究開発学校となったなどの事例があがっていた。★東京初の民間校長を採用し、区が独自に採用した教員を持つ杉並区も、「杉並区幼保小接続期カリキュラム・連携プログラム」を策定したと杉並区のHPに掲載されている。

 さて、保幼小連携は1年生がじっと着席していられないなどの「小1プロブレム」があってのことなのか。いや、もっと積極的に、昨年3月、3歳以上の幼児が「国旗・国歌に親しむ」ことを求めた、「幼稚園教育要領」及び「保育所指導指針」の改定と関係するのではないかと思った。
幼稚園教育要領は「正月や節句など我が国の伝統的な行事,国歌,唱歌,わらべうたや我が国の伝統的な遊びに親しんだり」と、保育所指導指針は「保育所内外の行事において国旗に親しむ」と謳う。どちらも、18年度から施行となる。

★教育行政は子どもを、一人ひとりが人格を持った、人格形成の途上にある存在と見ずに、国のために命を捧げる人材としか見ない。そうした人材育成を、幼小一貫した学校教育で、1年でも早くから国旗・国歌、「愛国心」を教え込み、行うというのではないのか。そう考え、ムカムカしながらこの報告を聞いた。それは、私だけではなかった。Wさんは退場時に、「子どもたちを都教委の、国のロボットにするな!」と叫び続けた。
幼小連携も「子どもたちを戦場に送る」ための教育ではないのか。「子どもたちを再び戦場に送らない」との日教組のスローガンは今も「健在」のはず。日教組や全教執行部、及びその組合員はスローガンを行動で示すべきだ。組合が大きく主張し宣伝すれば、多くの人に理解されるはずだ。「我が子が大事」と誰もが思うのだから。

3/8 都教委定例会 根津公子さんの都教委傍聴記

3月8日に開かれた都教委定例会の根津さんの傍聴記です。

「国際理解教育」は英語だけ

公開議題は、
①来年度使用都立高校用附則9条本の採択について、公開報告が
②都独自英語教材「Welcome to Tokyo」Beginner及び日本語版について。

①来年度使用都立高校用附則9条本の採択について
 附則9条本とは、学校教育附則第9条が規定する教科用図書のこと。一般には文科省検定済教科書を使用するが、フランス語や中国語等の外国語科目や工業等の専門科目で使用する図書、特別支援学校(知的)で使用する図書をいう。
  附則9条本の採択については「都教委の考え」が支配することはなく、今回も各学校が選定した図書がそのまま採択された。

②都独自英語教材「Welcome to Tokyo」Beginner及び日本語版について
 2016年度より都教委作成の「Welcome to Tokyo」(小学5,6年生用、中学生用、高校生用)を使った授業が各学校で行われている。新学習指導要領は2020年度から小学校で、21年度から中学校で、22年度から高校で本格実施となる。ただし、安倍政権が目玉とした教科「道徳」は前倒し実施で、小学校は2018年度からとされた(1989年からの「日の丸・君が代」の強制も、前倒し実施だった)。本格実施前2年間は移行期間とされるが、小学校英語は移行を急がされている。それに乗じてか、都教委は小学3,4年生用の「Welcome to Tokyo」を作ったとのこと。子どもには冊子を、教員には指導書とDVDを3月中に配り、新年度からそれを使った授業を各学校に課すという。また、3,4年生用以上の「Welcome to Tokyo」の日本語版を作り、姉妹校や国際交流を行う学校、海外から来た子どもにも配るという。小学校英語が、子どもたちの負担になるだろうことが気になるが、都教委はこうした「都教委、やってます」的なことには、金をふんだんに使う。

 都独自英語教材「Welcome to Tokyo」を使った授業の狙いは、次の3つ。
ア.日本・東京の文化、歴史等の理解の促進
イ.英語によるコミュニケーション能力の伸長
ウ.オリンピック・パラリンピックに向けた国際理解教育の推進


  小池都知事は、毎年9月1日に市民団体等で構成する実行委員会が行ってきた「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式」への追悼文の送付を昨年、やめた。歴代都知事ではじめてのことだった。歴史修正主義者であることをもろに見せつけたこの人が言う「国際理解」とは何ぞや。この人の言う「文化、歴史」とは何ぞや。きれいなことばを表看板に、近隣諸国条項を撤廃した如くの、「日本ファースト」の差別意識・歴史歪曲の刷り込みが、ここでも進むのではないかと考えるのは、考え過ぎか。すくなくとも、英語=国際理解は止めてもらいたい。

非公開議案
詳細は後日都教委HPに掲示される「服務事故」を見なければわからないが、今回も停職・免職の懲戒処分案件が7件。またも、性的行為や窃盗が続出するのか。子どもに被害を及ぼすことには我慢ならない。

2018年3月3日土曜日

都立高校の卒業式に撒いているチラシ

3月2日から都立高校の卒業式が始まりました。都教委包囲ネットは例年通り、卒業式の当日、高校正門前で、チラシ撒きをしています。
チラシは下記のようなものです。
チラシをご希望の方はお送りしますので、ご連絡ください。




2/25 総決起集会報告(その二)

2/25 総決起集会報告(その二)  

②闘いの現場からの報告が8件ありました。なるべく簡単に紹介しますが、現在現場では困難な中、様々な闘いが行われていることが分かりました。

(1)<朝鮮学校の「無償化」排除との闘い> 報告者:「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会の方

2014年4月に始まった「高校無償化」は、8年たった現在でも解決されないままだ。
2013~14年、大阪、愛知、広島、福岡、東京で、生徒・卒業生たちが中心となり裁判 闘争が始まった。
昨年(2017年)7月に大阪地裁で原告勝訴判が出たが、9月に東京地裁は原告敗訴の不 当判決を出した。各裁判は控訴審に移る。
当時原告だった生徒たちは大学を卒業し、朝鮮学校の教師になってるのもいる。
かれらは毎週金曜日16時~、文科省前で抗議行動をやっている。是非支援に駆けつけ てほしい。また東京高裁(101号室)では、3月20日(火)15:00~ 第1回口頭弁 論が行われる。傍聴希望者は14:15までに集合していただきたい。

(2)<都立高校の現場から> 報告者:都立高校教員

五者卒業式・入学式対策本部では、都立高校でA3版両面刷り1枚で半分に折ったパン フを作った。そこには「卒業式を前に・・・」ということで、(「10・23通達」は人権 侵害?)、(裁判闘争)、(卒業式は誰のため)、(「日の丸・君が代」の歴史)、(戦争と愛 国心)などが書いてある。



















現場では、50代後半の人間がいなくなると、「10・23通達」が意識されなくなる。疑問 を持たず、現状を当たり前と思う教員が多くなる。職場で校長が「職務命令書」を渡す と「どうもありがとうございます」と言って受け取っている教員がいる。自分が命令さ れているのに。

(3)<河原井・根津裁判> 報告者:根津さん

2015年高裁での須藤判決(07年3月「不起立」)で、河原井・根津がともに勝訴し損害 賠償も認められた。そこには「自らの思想や心情を捨てるか、それとも教職員としての
身分を捨てるかの二者択一の選択を迫られることとなり、・・思想及び良心の自由に対 する実質的な侵害につながる」と述べられた。
しかし、2017年地裁判決(08年3月「不起立」)は、「トレーナー着用」と「過去の処 分歴」を理由として原告敗訴にした。この控訴審はこの1月、2人の本人尋問終了後、
突如結審、5月24日判決となった。

(4)<道徳の教科化に抗して> 報告者:小学校教員

「10・23通達」の年に採用された。
Jアラートには反対した。しかし管理職や多くの教員は下を向いていた。担任をはずさ れている。
この10年、入学説明会の時に、入る前から「こういう子どもに育ててから学校へ入れ てください」と言っている。フランスではデコボコな子どもたちが入る。日本はみんな 同じ状態にしてから学校へ入れようとしている。家庭教育にまで口を出している。
道徳の教科書が出来、さらに評価がある。道徳は教科書になり得るはずがない。そして 学校がそれを評価する。公立学校がそういうことをしてはダメだ。22の項目(徳目)を扱う事になっているが、奴隷根性を育てるようなものだ。現場は 降伏し、受け入れ、「評価は何回すればよい」などが議論になっている。

(5)<千葉の高校現場から> 報告者:千葉県の高校教員

★静脈認証問題
今年度、一人一台配布された校務パソコンの個人認証方法として「静脈認証」を利用することになった。導入の手続き 各人の了承はなし、詳しい説明もなし。静脈パターンは、究極の個人情報。管理は、富士通リース(株)まかせだ。
認証を拒否した場合は使用不可になる。代替措置は、現在のところなし。(交渉中)
それをしないと成績の入力もできず、「拒否した場合は再任用しない」と言われた人もいる。これに対し、裁判闘争を考えている人もいる。
★「学校スタンダード」問題
定期テスト問題を学年統一問題にするという圧力がある。評価の公正さ、単位不認定のさいに問題とならないように、との理由だ。
同時に、授業内容への指導計画、シラバスの機械的適用で、画一化、マニュアル化がすすんでいる。教職員の自由、独自性、特色を奪い、やる気、働きがいを低下させる。教員は、専門職から従業員に。教員のロボット化だ。
★受験産業の介入問題
 「高大接続改革」で導入される「大学入試共通テスト」や「学びの基礎診断」(一斉学力テスト)に関して、ベネッセ、リクルートなどの受験産業が公教育に、ビジネスチャンス到来とばかりに売り込み。もうけの対象になっている。
 進学校では模擬テスト、受験教材購入。困難校では、学び直し、朝学習教材購入。 文科省官僚と受験産業幹部との癒着や利益誘導、政治家の関与があるかないか。

(6)<反ミサイル防衛訓練、反オリンピック> 報告者:東京にオリンピックはいらな いネットの方

1月22日に内閣官房、消防庁、東京都、文京区主催で行われた弾道ミサイルに関する住民避難訓練について一言。
都立高校には依頼がなかった。訓練参加者はあらかじめ声をかけた町会と事業者、東京ドームの従業員だ。混乱を避けるという意図で都立学校への参加依頼がなかったと分析している。今後はどうなるか分からない。警戒が必要だ。

★儀式の持つ教育効果をよく知っているのが学校関係者であり支配者層だ。オリンピックを利用して社会を一つにしようと企んでいるのではないか。その証拠として「みんなでラジオ体操プロジェクト」を紹介する。
 目的に「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への気運を醸成し、大会を成功に導くためには、都民・国民の心を一つにする必要がある」とある。文字通りファシズム的発想だ。状況はそこまで来ている。そのために選ばれたのがラジオ体操だ。
「音楽を流せばいつでも誰でも一緒に体を動かすことができる」「都民・国民が一つになるスポーツ」として最適である、と言っている。
東京オリンピック開催期間時期の7月24日から9月6日、都庁内に午後2:50ごろ放送が流れ、職員がラジオ体操をしていた。

★小池都知事の悪だくみは東京都だけにとどまらない。全国に広げようと企んでいる。
それが2017年8月10日付の各道府県担当あての「ラジオ体操の動画について」だ。ご当地のゆるキャラや知事が参加したラジオ体操動画を撮影して、送ってくれというのが内容だ。募集の締め切りは2017年9月6日だった。
 しかし、締め切りまでに送ってきた自治体はゼロだった。締め切り後に愛媛県、徳島県、神奈川県、熊本県、京都府、長崎県、滋賀県、大分県、兵庫県、秋田県、宮崎県、埼玉県、福島県の1府12県。他に岡山県の真庭市が動画作品をとったと連絡してきた
(2018年1月26日まで)
 東京都はラジオ体操プロジェクトのためにノボリも作っている。マスコットキャラはユリカモメをモチーフにしたゆりーと君だ。このノボリが何本作られてどこに配布されたかについては現在調査中だ。
東京の教育は様々な点で問題があり、オリンピックは大きな問題だ。具体的な事例一つ一つを見逃すことなく、おかしいことはおかしいと言うことでしか社会は変わらないと思う。

(7)<共謀罪は廃止へ> 報告者:破防法・組対法に反対する共同行動の方
 明治100年の時、反対運動をした。しかし、現在私たちの運動が弱すぎる。ただ、「共謀罪」法は通過したが、これまで「共謀罪」を適用した件はゼロだ。その為の捜査が進められていると思うが。
 いずれにしても「共謀罪」実働化体制が作られている。
 「司法取引」「微罪逮捕」「大量盗聴」「大量の私服警官」「職務質問」など準備が進められている。「テロ対策基本法」では令状なしの拘束も認められる。「転向」させる法も準備されている。刑罰制度を前面「改正」しようとしている。
これで憲法に「緊急事態条項」が入れば、どうにでもなる。
当面、3月12日(月)には、戦争・治安・改憲NO総行動霞が関デモがある。また、3月25日(日)には、戦争と治安管理に反対するシンポジウムを開く。是非、参加を。

(8)<練馬自衛隊基地ウオッチング> 報告者:練馬平和委員会の方が別件で来れず代 読)
 ★自衛隊員の現場の実態
 上官:さあ!冬休みだ。田舎に帰って”広報マガジン”持って自衛艦獲得してこい。
 部下:それどころじゃねえすよ上官!
    部下が火気厳禁のはずの射撃演習中、何回指導してもタバコやめないスヨ。
 上官:バカ!特定秘密だ!漏らすんじゃねーぞ!
    とにかく隠せ。バラしたら首だ。
 (として、実際に訓練中にタバコを吸っている写真:左手に小銃、右手にタバコ)
 「消防士試験落ちた。自衛隊に入った瞬間ヤバイと思った。
 ・・・騙された。
 安保ってヤバイってなんとなくわかってきた。
 そんなはずじゃなかった。」
 「アメリカで3週間演習に参加した、アメリカだけには逆らえない。
 PAC[3ミサイルが朝霞に配備され、レーダー照射訓練の時は、
 電磁波の危険性から建物の中に入れという命令が出た。
 ミサイルが自爆したら朝霞駐屯地には消防車一台しかないから無理」
 「日米共同演習の時だった。米軍は使用したナマダマ弾の薬きょうは
 演習場にそのまま捨てていった。誰が拾うの?もちろん自衛官だ。」
★自衛隊演習場でオリンピックのライフル競技
 日本ライフル射撃協会の指導員に質問した。「オリンピックが軍基地で開催された事例ありますか?」「射撃はありますよ。」「それはいつどこの国でしょうか」「・・・・今忙しいので」、答えにつまった。
★ヘリコプター無料遊覧飛行
 2月24日あるいは25日に実施。陸上自衛隊朝霞駐屯地からスカイツリーまで。
 申込期間は1月5日~2月10日まで。これをヘリ墜落事故(2月5日)後もやろうとしたので、中止を要請、しかしやめようとしなかった。
★オスプレイ1機、練馬区上空を通過
 2月20日、16:20頃、北から南方へ。練馬区総務係:「オスプレイの飛行全く情報提供なし」と言う。

③「卒業式におけるビラまき」の行動提起
④集会アピール採択 閉会挨拶



















「私たちは、2018年における『日の丸・君が代』強制との闘いを、反戦・反改憲、そして教育勅語復活阻止として闘います。…教職員・労働者・市民・学生の共同した闘いで今春期の攻防を闘い抜きましょう!」
「団結頑張ろう!」で集会を閉じる。
新しい春の闘いが始まります。「春なれや名もなき山の初がすみ」(芭蕉)

2018年3月2日金曜日

2/25 『2・25総決起集会』(主催:都教委包囲ネット)の集会開かれる

2月25日(日)東京で、卒業式を前に、<「日の丸・君が代」強制反対!「10・23通達」撤回!>のスローガンを掲げ、『2・25総決起集会』が開かれ、会場いっぱいの90名が参加し、成功することができました。
参加者の皆さん、また賛同などでご協力いただいたみなさんありがとうございました。(渡部)




















集会の内容(その一)
 ①講演:小倉利丸さん(批評家・元富山大学教授)
 ②闘いの現場からの報告
 ③行動提起

が行われました。




①小倉利丸さんは、
<明治150年」と改憲攻撃~「日の丸・君が代」強制反対の闘いの意義~>
という演題で講演されましたが、この演題は主催者が依頼した演題で、小倉さんは、講演に向け同タイトルの力作論文(A版9ページ、参加者に配布)を作成され、冒頭「与えられた宿題への回答です」と言われました。講演はそれをもとに、してくださいました。

小倉さんはまず、(その論文には出ていないのですが)現在学校現場で進行しているコンピュータ教育に関して参加者に、「ウインドウズ」のソフトをどのくらい使っているかを確認しました。すると多くの人(あるいは学校)が使用していることが明らかになり、
小倉さんは、マイクロソフト社の日本法人社長が「働き方改革」に全面的に賛同していることを紹介、現在私たちは、「多国籍企業のグローバリゼーション」と「安倍の極右ナショナリズム」が結びついている状況jの中に置かれていることを述べられました。

その上で、以下のような内容の事を話されました。
<近代150年の断絶と継続>
 「明治150年」はいかがわしい。だから、「現行憲法が出来た1945年の重要性をチャラにするものだ」「戦後と戦前を一貫したものとしてとらえ、戦前へ戻そうとする」などと言われる。しかし、ことはそう単純ではない。
 経済的な観点から見ると、日本資本主義にとっては大きな区分にはならない。むしろ、第一次大戦から第二次大戦の間の時期の方が大きい。それは1917年にロシア革命が起こり、社会主義が成立し、同時にファシズムも生まれてきた。世界不況の下でケインズは、財政政策を重視し、国家による経済への介入を正当化し、社会主義でなくとも自分の理論でうまく行くとし、「ドイツのナチス政権がそれである」と言っている。
 戦後日米欧などがやってきたのはそのケインズ経済理論だった。ドイツは反省し、日本は反省しなかったというが、国家利益を計算しながらやっているだけだ。だからナショナリズムを煽る言説が、どちらにも生まれている。「日本人は優秀、他は優秀でない」などという言説だ。












<憲法とナショナリズム>
 国民という枠で主権の主体を作る。国民主義としてのナショナリズムがある。憲法はその歯止めになるか。ならないだろう。トランプは繰り返しアメリカ憲法は素晴らしいと言い、だから「銃を保持する」と言っている「国民国家」は争いを作る基本的な構造だ。これが火種ともなり戦争になる。だから「自国ファースト」の支配者たちに利用される。

<憲法はナショナリズムとどのような関係をもつのか>
 憲法第1条から8条まで天皇のことについて書いてある。その中(第1条)で天皇の地位は「主権の有する日本国民の総意に基く」と述べてある。しかし、その「総意」の確認方法が規定されていない。
 「代替わり」は、次の天皇を承認しなければならないが、その規定がない。象徴天皇は国民の総意というが「総意」とは何か。
 権力者が国民に「総意」の一員であることを強制・義務づけているのが実態だ。これは憲法違反である。しかし、あいまいな「総意」で強制・義務を憲法が下支えしているのではないか。
 これに関連して「国民国家と戦争」について。
 9条は形骸化されている。戦争放棄を宣言していても戦争できる体制ができてくる。これは「国民国家」の体制の枠内では戦争放棄ができない。それを乗り越えていく世界にならなければならない。

<日の丸・君が代とオリンピックをめぐるナショナリズムの攻勢>
 スポーツと戦争は心情的には同じナショナリズムであう。1968年ごろは国別イベントに対する異論が出た。国家と文化・スポーツの関係は厳しい目で見られた。(ちなみに、オリンピック憲章には、「オリンピック競技大会は、・・選手間の競争であり、国家間の競争ではない」と書かれている。:渡部)
 スポーツでは「速ければ速いほど良い」と言われる。これは近代社会の機械の発達の表れでもある。軍隊も同じだ。
★時間(50分)の関係で、小倉さんは十分論文の内容を紹介できなかったようですので、この部分に関する論文の記述を二つほど紹介しておきます。
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〇2020年の東京オリンピックに向けて、日の丸・君が代が日常的な風景のなかで繰り返し登場するようになるだろう。オリンピックに先立って行われる天皇代替わりの行事は象徴天皇制の継続の具体的な制度化の一環としての新元号の制定と即位儀礼によって、象徴天皇制の国家としての「日本」というこの国の近代国家としての枠組みとイデオロギーが露出することになり、ここ数年を通じて、ナショナリズムを再構築する時間に入ることになる。そしてこうした時期が同時に改憲と重ねあわせるように政治のタイムスケジュールが組まれている。
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 戦争放棄という重要な私たちにとっての課題は、武器や兵器を廃棄するだけでなく、
戦争の心情を形成する国家や国民へと収斂(しゅうれん)するアイデンティティ形成の文化的なイデオロギー装置をいかにして打ち砕くか、という課題をも含むものでなければならない。

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小倉さんは講演で、
・グローバリズムとナショナリズムの共存、
・「明治150年」というもののとらえ方
 (特に戦前戦後を通して資本主義が続いていること)、
・「国民国家」の存在とナショナリズムのきっても切れない関係
・象徴天皇を決める「国民の総意」を権力者が勝手に決め、「国民」をそれに一方的に従 わせていること。
・スポーツと戦争とナショナリズムの関係
などについて明らかにされたと思います。
小倉さん、短い時間で申し訳ありませんでした。また、大変ありがとうございました。


2018年2月23日金曜日

2.25都教委包囲ネット 2.25総決起集会

みなさん
いよいよ卒業式を前にした2.25総決起集会の日になりました。大変な時代になってきました。私たちは闘う以外に活路がないところにきています。
みなさん、ぜひ集まってください。


2018年2月13日火曜日

2/8都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

2月 8日(木)都教委定例会がありました。根津さんの傍聴報告です。

パブリックコメントほとんど無視の都教委

■議事の内容
公開議案が①「東京グローバル人材育成計画'20(Tokyo Global STAGE'20)」の策定について ②「学校における働き方改革推進プラン」の策定について 他、公開報告が③2018年度教育庁所管事業予算・職員定数等について ④中学校における特別支援教室の導入ガイドラインについて 他。
  非公開議案に教員の懲戒処分(停職以上)案件が4件、非公開報告に「いじめ防止対策推進法」30条1項に基づく報告について(30条1項:「学校は、…教育委員会を通じて、重大事態が発生した旨を、当該地方公共団体の長に報告しなければならない。」)があがっていた。

①「東京グローバル人材育成計画'20(Tokyo Global STAGE'20)」の策定について
 昨年11月9日の定例会に素案が出され、この後パブリックコメントを実施。出されたパブリックコメント(32人から40件)の結果が報告され、それを踏まえて策定したという「東京グローバル人材育成計画'20(Tokyo Global STAGE'20)」が提案された。
「東京都英語教育戦略会議報告書」をベースに、新学習指導要領なども組み込んだとのこと。
 教育委員からは、パブリックコメントを取り入れた策定を評価し、事務方をねぎらう発言があったが、取り入れた意見は1件、不適切な言葉づかいを指摘されたところのみ。他は、パブコメの形式を踏んだと言うだけ。
★例えば、「グローバル教育=英語教育という発想から抜け出せていない。平和・人権・環境などの人類全体の課題に、国境を超えて協力して取り組んでいこうという哲学がない。」との意見に対しては、「東京都教育ビジョンでは、グローバル人材の育成に関して『使える英語力の育成』『豊かな国際感覚の醸成』『日本人としての自覚と誇りの涵養』の3本柱を示しています。本計画ではその柱に則って具体的な20の施策を展開してまいります。」と「都教委の考え方」を示す。

★「生徒・教員の英語力の目標値が高すぎる。学校現場に無理を強いると同時に、東京都の教育が英語に振り回されているという印象を受ける。」との意見に対しては、「世界的にグローバル化が一層加速していくことが想定される中、国内でも小学校英語教科化や大学入学共通テストにおける民間事業者等実施の資格・検定試験の導入など、英語教育を取り巻く環境は日々変化しております。また、東京都では、東京2020大会も目前に控えており、外国人との交流機会も飛躍的に拡大するなどの状況を踏まえ、目標を設定しております。本計画を着実に履行し、目標の実現に向けて取り組んでまいります。」と「都教委の考え方」を示す。「都教委の考え方」を見れば、パブコメで寄せられた意見を検討した形跡は見られない。小学校英語の教科化に反対や疑問の声がかなりあるのに、都教委はそこには全く、耳を貸そうとしない。

★3つの柱《「使える英語力」の育成、豊かな国際感覚の醸成、日本人としての自覚と誇りの涵養》の、「日本人としての自覚と誇りの涵養」について、北村教育委員から「日本人が前面に出て、日本人でない生徒が疎外感を感じてしまうのではないかが心配。それは、都教委の本意ではないと思うので、配慮できるとよい」(主旨)と発言があった。これに対し事務方は、「『日本人としての自覚と誇りの涵養』を通して、外国にルーツを持つ生徒については、母国・母語を大事にできるような指導をする」と回答。中井教育長が事務方に、「この点を加筆する方向で表現を考えてほしい」と要請し、策定案は承認された。

②「学校における働き方改革推進プラン」の策定について
 これも11月9日の定例会で中間まとめが報告され、パブコメを募集した上で、策定した案の提案という手順を踏むが、寄せられた意見を採用した箇所は全く見当たらない。「プラン」案の「目標」は、中間まとめで出されたそれと変わりがなかった。「週あたりの在校時間が60時間を超える教員をゼロにする。」「平日は、1日あたりの在校時間を11時間以内とする」「土曜日、日曜日については、どちらか一方は必ず休養できるようにする」というもの。また、「取り組みの方向性」でも、「(教員の)意識改革」を第一にあげる。
  なお、寄せられた意見の件数は390件、うち、学校関係者からが301件。その「意見要旨」とそれに対する「都教委の見解」を幾つか紹介する。

★「『週あたりの在校時間が60時間を超える教員をゼロにする。』とあるが、過労死ラインギリギリまでは勤務しても差し支えないように受け取れてしまう。目標としては適切でないように思う。本来の7時間45分の勤務時間に目標は設定すべきではないか。」「『平日は1日当たりの在校時間を11時間以内とする』というのは、週当たり55時間となり、すぐに60時間に手が届いてしまうラインとなる。このように目標を定めるのであれば、労基法に鑑みて『8時間以内とする』が適切である。」「週休日である土日は、どちらか一方は必ず休養できるようにする」というのは、取組方針として掲げるべきではない。このように設定するのであれば、『2日は必ず休養できるようにすること。土曜日、日曜日に業務に従事したときには、直近に週休日を変更できるようにすること』とすべきである。」(同様の意見が25件)との「意見要旨」。

★これに対する「都教委の見解」は、「教員については、勤務様態の特殊性があることから、勤務時間の内外を問わず包括的に評価した処遇がされています。一方で、教員の勤務実態調査において、長時間労働の看過できない実態が明らかとなりました。本プランの目標は、こうした状況を踏まえ、教員の健康障害防止のためにも、いわゆる『過労死ライン』等の基準を目安とする在校時間を意識した取組が必要と考え、当面の目標数値として設定したものです。都教委は、管理職を含む教員の意識改革と併せて、すべての教員を対象とした長時間の改善に向けた総合的な対策を継続的に講じていくことにより、教員の負担軽減を図り、教育の質の向上を目指していきます。」

★「そもそもが、教員自らの『働き方』に問題があるかのような前提には納得できない。教員自らが、『時間を意識した仕事』を行う。そのために『タイムマネジメントの視点に立った研修』を行えば改善されると考えていることが、間違いである。とにかく、人が足りない。今の現場の教員定数のルールは、社会が変化し教育環境が変化したことに何も対応していない。各学校の正規教員の人数を増やすことが急務である。」(同様9件)に対する「都教委の見解」は、「教員の長時間労働の改善に当たっては、管理職のタイムマネジメント能力の向上とともに、管理職を含む教員全体が勤務時間を意識した働き方を推進していくことが重要であると考えます。教職員定数の改善・充実については、都教委として引き続き国に対して要望するなど、実現に努めていきます。」

★都教委が本気で長時間労働を解消しようとするならば、教員の意見にあるように、正規教員の人数を大幅に増やすことだ。国際レベルの少人数クラスにして、正規教員を配置することだ。解決策はそれしかない。オリンピック・パラリンピックを辞退し、その金をここに使うことが、都民ファーストの都政となる。そうした都税の使い方は大歓迎だ。

 この議題の中で遠藤教育委員は藪から棒に言った。「都教委は市町村教委に対し、支援・補助をするとあるが、指示はできないのか。『都立学校はこうする。市町村教委もやれ』とどうして言えない。」と。「地方教育行政法で、支援と定められている。指示はできない」と、宮崎教育委員が助言する場面があった。法律解釈はそのとおりだ。
  ならば宮崎教育委員は、都教委が「日の丸・君が代」の強制と処分を14年にわたって市町村教委に指示していることを反省し、撤回を発案すべきではないのか。


④中学校における特別支援教室の導入ガイドラインについて
 発達障害のある生徒が可能な限り多くの時間を在籍学級で過ごし、障害による学習上または生活上の困難を改善・克服する指導を特別支援教室で受けるようにするという。小学校は2016年に導入を開始し、2018年度に全校導入、中学校は2018年度に導入を開始し、2021年度までに全校に導入。2019年度からは、生徒10人につき1人の教員を配置とのこと。
  これを進めることで、「障害による困難が改善・克服される」だけでなく、「障害のある児童・生徒への指導に身近に触れることとなり、・・・障害全般に対する理解が深まる」「ともに学ぶ環境が充実することは、…互いに尊重し合うともに学ぶことを通じて、共生社会の形成に資する」、インクルーシブ教育なのだとガイドラインは謳う。

★美辞麗句を並べるが、まやかしの特別支援教育だ。手がかかる生徒を排除することでしかない。障がい者差別の解消を教育行政が本気で考えるならば、障がいのあるなしにかかわらず、分離をやめ、子どもたちがともに学び生活する環境(学校)を提供することだ。少人数クラスにするとか、補助の教員を配置するとかをすれば、発達障害のある生徒も、他の障がいを持つ生徒も、地域の学校で学び生活できる。このことは、他国からいくらでも学ぶことができるのだから、教育委員は勉強してもらいたい。

2018年2月8日木曜日

2/7 「君が代」四次訴訟控訴審 弁論1回で結審 4月18日判決へ


◆弁論継続の要求を退け結審

2月7日(水)に東京「君が代」第四次訴訟・控訴審第一回口頭弁論控訴審が行われたが、1回で結審してしまった。近藤徹さんの報告です。

傍聴を希望して70数名が東京高裁824号法廷に駆けつけましたが、法廷が狭いため20数名が入廷できませんでした。傍聴支援に心から御礼申し上げると共に、入廷できなかった人にはお詫び申し上げます。これからも大きな支援をお願いいたします。

本日の法廷で、東京高裁(第12民事部 杉原則彦裁判長)は、最高裁判例に係わる島薗進さん(宗教学 上智大学大学院教授、東京大学名簿教授)の意見書)に基く同氏の証人採用と弁論継続を求める弁護団の要請を退け、原告2名、弁護士2名の意見陳述だけのたったの1回で弁論を終結・結審し、4月18日に判決期日を指定しました。
審理を尽くして公正な判決をすべき裁判所が、高裁とは言え、一審ではなかった島薗氏の証人採用を意見書のみで事足りるとして認めず、弁論を終結・結審するというのは、司法の責務を軽視するものです。
これまでの最高裁判決の枠組み(職務命令の「間接的制約」を認め減給・停職などの累積加重処分に歯止めをかけつつも、「違憲とは言えない」と戒告処分を容認)を踏襲した一審東京地裁判決を取り消すか変更するには、当方の主張・立証に十分耳を傾ける必要があります。これを行わなかったので、4月18日にどのような判決になるかは全く予断を許しません。

<東京「君が代」裁判四次訴訟の経過と控訴内容>
2010~13年の卒業式、入学式で「君が代」斉唱時に起立せず処分された都立学校教員14名(8名が現職教員)が2014年3月に提訴。
東京地裁で10・23通達がもたらした教育の荒廃などを告発しながら違憲判断、戒告を含む全ての処分の取消、損害賠償を目指して闘ってきました。
●地裁判決の内容 2017年9月15日、東京地裁判決は、「裁量権の逸脱・濫用で違法」として6名・7件の減給・停職処分を取り消し、原告らが一部勝訴しました。中でも連続不起立4回目・5回目の減給処分(1名・2件)を取り消したのは貴重な成果です。
●双方の控訴内容
都側は上記不起立4回目以上の減給処分取消に対してのみ控訴(5名・5件の減給・停職処分取消は確定)。
一審原告らは、戒告を含む全ての処分取り消し、損害賠償を求めて13名が控訴。
<参考> 島薗進さんの論考の紹介。世界平和アピール7人委員会のWEBサイトより
2018年1月24日 日の丸・君が代の強制と思想・良心の自由 島薗 進
   ↓
http://worldpeace7.jp/?p=1075

◆控訴人2名の意見陳述からの抜粋 
控訴審第1回弁論では控訴人2名(現職の都立学校教員)、代理人弁護士2名が意見陳述しました。ここでは、控訴人2名の意見陳述の一部を抜粋して紹介しますのでお読みください。
●控訴人TSさん(2回の減給1ヶ月処分 都立特別支援学校教員)
・起立斉唱できない理由 「かつての日本政府による近隣諸国に対する侵略戦争と植民地支配の歴史は大きな過ちで、深く反省しなければならない、と考えるから」「「日の丸・君が代」は、侵略戦争と植民地支配を推進した「国」や、国の基本政策のシンボル」「「日の丸」に向かって起立し、「君が代」を斉唱することは、侵略戦争の歴史を肯定する行為」「民族差別など戦前の日本において公然となされた差別に対する反省を欠く行為」
・起立斉唱できないもう一つの理由 「「教員としての良心」から・・・児童・生徒に一方的な価値観を刷り込んではならない」「起立斉唱することで敬意をあらわす姿を児童・生徒に見せることは、教員としての良心が痛む」
・再発防止研修 「2013年度には18回」「起立するよう圧力をかけられていると感じ、思想の転向を迫られているよう」「私の「思想及び良心」は一つのものであり、不起立を理由として何度処分を受けても何度再発防止研修を受けても反省のしようがありません」

●控訴人OKさん(戒告処分 都立高校教員)
・10.23通達」発出後、校門の前で人権は立ち止まる (大阪の女子高生が)「黒染め強要裁判を起こしました。一連の指導と対応は学習権の侵害であり人権侵害という他ありません。」「「地毛証明書」が取り沙汰されたように、都立高校も無縁ではありません。」
・「かつて都立高校には自由がありました。」「先生方は、なんの教養もない私でも、一人の人間として尊重してくれました。」「それが変わったのは、「10.23通達」と前後して都教委が都立高校改革に乗り出してからです」「職務命令に従わなかった者に処分が科されるのを見て、職員室の空気は凍り付きました。職員会議の補助機関化や、校長の学校経営計画を基準とした業績評価制度の導入と相俟って、教員たちは沈黙していきました。服従に順応していく教員は、生徒への管理強化も当然視するようになります。」「90年代末、都教委の強力な指導の下に、一律に「日の丸・君が代」が導入されたときに、入学式・卒業式の前に「内心の自由」を説明することで、ギリギリのところで国歌を歌えない生徒を守る配慮がなされました。「10.23通達」はそれさえも奪いました。」
・都教委は判決の“趣旨”を汲み取らない 「多くの最高裁判決で当事者同士の話し合いによる解決を求める補足意見が付されました。私たち原告団は毎年何度も何度も話し合いを求めて要請を繰り返してきましたが、(都教委は)会ってもくれません。」「減給処分が取消された現職教員に対して、都教委は再処分をしてきました。四次訴訟の地裁判決によって減給処分が取り消され、都教委自らが控訴を断念した現職者に対しても、再処分を前提とした事情聴取が行われました。都教委がこうした対応を取れるのは、戒告処分が認められているからです。」「この控訴審で、ぜひ戒告を取り消していただき、東京都の学校を処分という脅しから解放してください。」
・最後に 「この法廷で私たちが問うているのは、教師としての倫理の問題なのです。学校が、子どもたちの心を守り、人権を学ぶ場として再生するために、裁判官の賢明なご判断を願います。」

◆弁護士2名の意見陳述のうち、澤藤弁護士の意見陳述全文とコメントを以下のブログでご覧になれます。
澤藤藤一郎の憲法日記 2018年2月7日
「国旗・国歌」と「日の丸・君が代」と ― 違憲論における異なる位置づけ。
   ↓

http://article9.jp/wordpress/
◆東京「君が代」裁判第四次訴訟・控訴審判決
~いよいよ判決です。こぞって傍聴に来てください。
 4月18日(水)13時15分 東京高裁824号法廷
 *当日の行動の詳細は追って連絡。
 *判決結果はすぐ分かりますので、入廷できない人も裁判所前でお待ちください。

2018年1月31日水曜日

1/25 都教委定例会 根津公子さんの都教委傍聴記

■定例会の内容
 山口香委員が「オリンピックはいらない、があっていい」発言。
 今回も公開議題は1件、「『東京都スポーツ推進総合計画(仮称)』策定(都知事策定)に関する意見聴取について」。非公開議題はいつもながら、「教員等の懲戒処分について」。

<『東京都スポーツ推進総合計画(仮称)』策定に関する意見聴取について>

■国や都は個人のスポーツにまで口出しするのか?!

★文科省は1961年成立のスポーツ振興法を50年ぶりに全面改訂し、2011年にスポーツ基本法を成立させた。同法は「地方公共団体(の長=都知事))は、『地方スポーツ推進計画』を定めるよう努めるものとする」。その際に「教育委員会の意見を聴かなければならない」と定める。それに沿って、都知事は今年3月に「東京都スポーツ推進総合計画(仮称)」を策定することとし、その案を都教委に提示。都教委はこの日の定例会の議案としたということだった。
 案は、「誰もが、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しみ、スポーツの力で人と都市が活性化する『スポーツ都市東京』を実現する」と謳い、3つの政策目標《スポーツを通じた健康長寿の達成》《スポーツを通じた共生社会の実現》《スポーツを通じた地域経済の活性化》を掲げる。
 《健康長寿の達成》では、都民のスポーツ実施率(18歳以上)56.3%(2016年)を2020年には70.0%を目標にする、という。過労死ラインの長時間労働及び非正規・低賃金労働が深刻化していることには触れずに、何と脳天気な、と思わずにはいられない。《共生社会の実現》を小学校入学から「特別支援」という名の下、都や国が奪っておいて、何をか言わんや、である。《地域経済の活性化》は、オリンピック競技場としてつくった施設の維持に頭を抱える都の姿が垣間見える。

■「オリンピックはいらない、があっていい」の発言

事務方の提案を受けて、教育委員から次の発言(要旨)があった。
〇北村教育委員
「スポーツの影の部分を伝えるべき。ドーピングやスポーツ嫌いなどの」
〇山口教育委員
「東京オリンピック・パラリンピック2020に向けてスポーツ過信になってはいないか。オリンピックはいらない、があっていい。皆がスポーツをやらねばということになるのは怖い」
〇宮崎教育委員
「できない人を排除することのないように。オリンピックでの北朝鮮と韓国の歩み寄りに見られるように、オリンピックは政治であることを示していくことも大事」

★山口委員の発言には同意できる。しかし、だ。山口教育委員を含む全教育委員が定例会で承認したうえで始まった、年間35時間を課すオリンピック・パラリンピック教育。それは、「オリンピックはいらない、があっていい」とはなっていない。都教委作成の「オリンピック・パラリンピック学習読本」は、オリンピック・パラリンピックの「負」の部分は一切示さず、「オリンピック・パラリンピックは素晴らしい」との認識に立ち、そこに子どもたちを誘導する。

★その一例を挙げる。読本の「はじめに」の扉では、「東京2020大会は、開催都市東京で学ぶ中学生(高校用は「高校生」)の皆さんにとって貴重な機会となるとともに、この経験は、生涯にわたるかけがえのない財産となります。・・・理解を深め、」と言い、読本の最後は、中学生用は「自分にできること、やるべきことは何かを考え、2020年の自分のあるべき姿を思い描いてみよう」と締めくくる。高校生用では「ボランティアと社会貢献」を言った上で、「自分がやるべきことは何かを考える」ことを勧める。しかも、都教委は、高校生にはボランティアを必修=義務とした。「オリンピックはいらない」の選択肢など、子どもたちにないことは歴然としている。子どもたちに対し、「国家事業としてのオリンピック・パラリンピック大賛成」の意識・価値観の刷り込みを、都教委は教育委員会定例会の承認のもと行なっているのだ。ここを曖昧にしてはならない。

★オリンピック・パラリンピックに関するこれまでの定例会で私の知る限り、山口教育委員がこのような発言をしたことはなかった。しかし、現時点でこのように考えられるのなら、ぜひとも定例会で問題提起し、教育委員で論議し、進行するオリンピック・パラリンピック教育に変更や改善を加えてほしい。いや、そうすることが、教育委員としての責務ではないのか。その責務は、山口教育委員ひとりにあるのではなく、全教育委員にある。

■意見聴取に対する「回答」は
 「東京都知事が策定する『東京都スポーツ推進総合計画(仮称)』は、都教育委員会策定の『アクティブプランto2020(第3次推進計画)』、「『東京都オリンピック・パラリンピック教育』実施指針」等と、理念や施策の方向が一致していることから、(教育委員会は)『異議なし』として回答する。」事務方が予め用意した、この都教委「回答」案に全教育委員が賛成し、議事は終了した。したがって、この文面が都知事に届けられる。
  上に紹介した発言と「計画(仮称)」は矛盾しないのか。提案に対する意見の違いをしっかり論議すること、それを経て提案をどうするかを決めるのが定例会での教育委員の任務であろうに、教育委員はそれをせず、いつもながら事務方が出した案に容易に賛成した。無責任もいいところ。

1/22 通常国会はじまる。改憲をさせないために闘いましょう!

1月22日(月)。2018年通常国会が開会した。

午前中に開かれた自民党の両院議員総会で、安倍首相は、「我が党は結党以来、憲法改正を党是として掲げてきた。いよいよ実現する時を迎えている。」と語り、通常国会で議論を加速させる考えを表明した。渡部さんのコメントです。
しかし午後に国会で行った「施政方針演説」では、
<おわりに>の部分で、わずかに、「50年、100年先の未来を見据えた国創りを行う。国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会において、議論を深め、前に進めていくことを期待しています。」と述べただけだった。
これまで安倍首相は、国会開会前や選挙期間中は「本心」を隠し、いかにも人々の声に耳を傾けるような言葉を発しながら、一旦多数の議席を取ると、「本心」むき出しの国会運営や政権運営をやってきた。今回も多数の議席を背景に同じようなことをやろうとしている。
ところで、施政方針演説では次のようなことが柱になっていた。
1、はじめに
 (ここでは明治150年が強調された)
2、働き方改革
 (ここでは、戦後の「労働基準法」を70年ぶりに<大改革>することが強調された)
3、人づくり革命
 (ここでは、「前世代型社会保障」「教育の無償化」「多様な学び」など、つまり<一億総活躍社会(一億総動員?)>が強調された)
4、生産性革命
 (ここでは「生産性向上」に向けての「政策の総動員」が強調され、そのための法人税減税が打ち出された)
5、地方創生
 (ここでは「農林水産新時代」「地方大学の振興」「観光立国」などが強調され、同時に危機管理や福島イノベーション構想が述べられた)
6、外交・安全保障
 (ここでは、北朝鮮の脅威をあおり、「防衛力の強化」と「日米(軍事)同盟」が強調された。ただ、中国やロシアに対しては、表向き関係重視の表現となっている)
7、おわりに
 (ここに、改憲についての短文が入っている)


結局、「働き方改革」で戦後の「労働基準法」を骨抜きにし、「人づくり革命」で<一億総活躍(一億総動員?)>の社会にし、「生産性革命」でドンド<ン合理化を推進し、「地方創生」で地方でもイノベーション(合理化)を推進、「外交・安全保障」で日米同盟のもと軍備を増強し海外に打って出る、そしてそのために憲法改正を成し遂げる、という事だろう。

ただ、いろいろな形でバラまきをする一方、他方で法人税減税をし軍備増強を限りなく進める、という構図も見えてくる。ということは、新年度予算案が過去最大の97兆7128億円(膨らむ防衛費)に見られるように、財政的にはますます悪化する方向に進んでいくであろう。
安倍首相は日本を、頭でっかちで好戦的ではあるが、足元がおぼつかない社会にしようとしていると言えよう。

2018年1月21日日曜日

1/11  都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

2018年1月11日に行われた都教委定例会の、根津さんの傍聴記です。














■都教委の内容 
表彰されるのは都教委に認められた「善行」のみ

 公開議題となったのは、報告「都教委の児童・生徒等表彰」の1件のみ。要した時間は15分。非公開議題では、懲戒処分の議案(停職以上の案件)が3件、懲戒処分の報告(戒告・減給の案件)も何件かは明記されていないが、議題となっていた。
公開議題は次回定例会に先送りしても良さそうな内容なのに、この日、定例会を開いたのは、次々に生じる懲戒処分の議題を先送りできないからなのかと思わされた。遠藤委員、宮崎委員は欠席。

▼「都教委の児童・生徒等表彰」について
「善行や優れた活動を行った」幼児・児童・生徒を表彰するもので、都教委が1984年から始めた。これが始まった当初は、これに協力しないというささやかな抵抗を私もしてきたが、表彰は良いこととの意識及び部活動の表彰を希望する顧問教員の熱意が勝って、表彰に対する疑問の声は学校職場から消されていった。
今年度の表彰件数は、幼稚園2件、小学校67件、中学校64件、高校65件、中等教育学校11件、特別支援学校9件の計218件。2月10日に都庁で表彰式が開催されるとのこと。

表彰基準は次の5点。
1.地道な活動を継続的に行い、他の児童・生徒の範となる者。
2.当該児童・生徒等が行なった活動が契機となり、その効果が波及し、他の児童・生徒  等の具体的な行動や取組に良い影響を与えた者。
3.環境美化活動や福祉活動、伝統・文化の継承活動、奉仕活動、子供会等、地域における活動を継続的に実践した者。
4.スポーツ・文化活動において著しい成果を上げた者。
5.人命救助またはこれに類する行為を行った者。

 お上から表彰されることを有難がる風潮が問題だと私は思うのだが、それはおいても、表彰基準「3」は都教委の意図を明白にあらわしている。「3」の事例として挙げられていたのは、「自主的・継続的に公共施設や道路のゴミ拾いを行い、地域の環境美化に貢献」「地域における防災訓練に継続的に参加するとともに、地域の防災活動の推進に貢献」「和太鼓のボランティア演奏を通して周辺地域との交流を深め、地域の活動に貢献」。
どれも、都教委が認めた「善行」であって、戦争しない・させないための活動をしている生徒たちがいても、その活動は「3」には該当しないのだ。
お上から表彰されることを有難がるのではなく、学校内や学年・学級、仲間で認め合う関係が作られていくといいなと思う。

▼教員の懲戒処分の多さに関して(今日の議題とは離れるが、追記)
「君が代」不起立で停職6月処分を3回もされた私にとっては、一般的な犯罪に関して都教委がどの程度の処分をするかをいつも注視してきた。東京都教育委員会HP「教職員の服務」に掲示される「教職員の服務事故」報告の昨年12月27日は8件、次のような案件だ。
①複数の女性のスカートの中を盗撮した主任教諭・懲戒免職
②500円程度の弁当を窃盗した教員・停職6月
③2年間に亘り、保護者から徴収したお金で購入した副教材テストをほぼ使わず、1枚も返却せずに細断した教員・減給3月
④上記③の教員に徹底した指導を行わず、教育委員会及び次期校長に報告しなかった校長・減給1月
⑤講師の実際の勤務日と異なる書類を作成し、教育委員会から勤務実績と異なる報酬費が支払われる事態を招くなど(3件)のことをした副校長・減給1月
⑥届け出た通勤方法ではなく、自転車などで通勤し、通勤手当182,466円を不正に受給した主幹教諭・減給1月
⑦生徒の指導要録等を紛失し、報告しなかった教員・戒告
⑧「お前みたいなゴミがいると死人が出るんだよ、お前が死ね」と言い、右手に持った週案簿の表紙部分で生徒の左頬をたたいた教員・戒告


――教員の処分件数の多さは、学校が子どもたちにとって安心できる場所ではなくなっているということでもあるのでは。

2018年1月11日木曜日

今年最初の「オリンピック教育」批判ビラまき報告

オリンピック・パラリンピック教育批判ビラ第9弾です。渡部さんの報告です。

■1月9日(火) 始業式
<N高>7:30~8:30
杉並1000人委員会の方と二人でやった。
ビラまきを始めるとしばらくして中から副校長が出てきた。「いつものように交通に気を付けてください」と言って、ビラを受け取り中に入っていった。またしばらくすると校長らしき人物が出校してきたが、こちらの「おはようございます」にも答えず、何も言わず、
ビラも受け取らず、中に入って行った。
生徒の受け取りは相変わらずあまりよいとはいえない。それでも、一人の男子生徒がビラを受け取り、「またオリンピックか」と言うので、「そうです。新しいものです」と答えておいた。二枚一緒に渡してしまった女子生徒に、「もう一枚は友達に渡して」と言うと、
「はい」と言って中に入って行った。いつも受け取ってくれる女子生徒はこの日も受け取って行った。
教員の受け取りもいまいちだが、それでも何人かの教員は受け取ってくれた。ビラは32枚まけた。

■1月10日(水)
<M高>7:30~8:30 
早めに登校してくる生徒は比較的受け取るが始業時間間際にやって来る生徒はほとんど受け取らない。そうしたなかで、自転車に乗った男子生徒が「校門前でビラをまかないでください」と言って中に入って行こうとしたので、「まず読んでみてください」と返した。
そのすぐ後に、女性教員がやってきたので、生徒にそういうことを言われました、と話しかけると、「学校に断っているんですか」と言うので、「断る必要は無いんです」と言うと、「敷地外ですからね」など言ってビラを受け取らず中に入って行った。
ビラの内容も読まずに、頭から「ビラまきは問題だ」と考えている。教員がこうした意識では生徒たちもそのように考えるようになろのは当然だろうと思った。ただし、笑顔で受け取ってくれる教員も何人かいた。
八王子の方のある高校では、ある先生が生徒たちに、「どんなビラでももらって読みなさい」と言い、生徒のビラの受け取りも良いという学校があったようだが、これこそ具体的な「政治教育」というものだ。しかし、この学校に限らず、日本中の多くの学校では、頭からビラまきは問題だと考え、生徒に(おそらく若い教員にも)ビラを読ませないようにしているのだ。そして、「政治教育」どころか、実際は生徒・教員を政治的・社会的に無知にし、他方で体制順応の「道徳」を注入しようとしているのでだ。これは戦前の教育と同じである。








2018年1月7日日曜日

都教委包囲ネットは2.25に総決起集会を開きます。

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2月25日(日)に都教委包囲ネットは例年通り、3月卒業式に向けて「総決起集会」を行います。参加と賛同をお願いします。








2017年12月27日水曜日

10/24都教委要請行動 教育情報課長の許せない発言 なんと! 教育情報課・教育庁は要請団体によって対応を変えている。

都教委は要請書を出す団体によって対応を変えている!!
都教委包囲ネットに対する差別的対応を許さない!!

■10月24日、都教委包囲ネット主催で、都教委への要請行動を第二庁舎10階で行いました。その報告は10月30日の包囲ネットのブログ掲載知れていますので見てください。



①その時、冒頭で、いつものように、「なぜ、所管の担当者が出てこず、教育情報課が窓口になるのか」という抗議が行われました。
「都庁の他の所では担当職員が出てくる」「文科省でも担当職員が出てくる」「他の道府県でもこんなことはやっていない」と抗議し、担当部局が出てくることを強く求めましたが、教育情報課Y課長はかたくなに拒みました。(正面左:課長 右:係長)
②そこで今回は包囲ネットの仲間が、以下の資料を示して、教育情報課に見解を求めました。他団体へは所管の係が出席して、要請と回答を行い、さらにそれを都教委の側がホームページに載せて報告しています。

◆資料は以下の通りです(一部分)。
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  東京都教育庁に対する要望書への回答説明会記録
日 時 : 平成27年 11月11日(火)13:30~14:30
場 所 : 東京都庁第一本庁舎 23階 23A 会議室
 <教育庁出席者(敬称略)>
教育庁指導部指導企画課
同 義務教育指導課
教育庁都立学校教育部特別支援教育課
教育庁人事部人事計画課
教育庁総務部教育情報課
 <東京 LD 親の会連絡会出席者>
けやき 4名
にんじん村 2名

要望書 【教育関係要望項目】
1.特別支援教室
(1)特別支援教室のガイドラインを作成してください。現状の通級制度より、支援の質の低下 をまねいたり、地域格差が生じないようにしてください。
(2)特別支援教室は平成 28 年度より小学校から順次導入となっていますが、現時点での進捗 状況をお聞かせください。※以下略
回答 特別支援教育課
(1)公立小学校における特別支援教室の導入を円滑に推進するため、 「特別支援教室導入ガイ ドライン」を策定いたしまして、本年4月に全ての公立小学校に配布しました。
(2)特別支援教室の導入の進捗状況についてですが、平成27年10月1日現在、部分的に設 置する区市町村も含めて、39の区市町村が平成28年度に導入するという見込みです。※以下略
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■資料を参考にしての教育情報課長とのやり取り(●は伏見さんはじめ包囲ネットの人たち、 ▼は教育情報課長)

●まず伏見さんが資料の提示とその説明を行いました。
「この会は毎年11月に要請に対する回答会を開いています。これは教育のことですから、これをコーディネートしているのは教育情報課だと思います。いろいろな団体が回答を求めたら、このように回答説明会がなされるのは当然じゃないですか。なぜ、われわれの団体に対しては回答説明会がなされないのかお聞きします。
このLD親の会の説明会は教育情報長、あなたが、コーディネートしているでしょ。(答えてくださいの声多数)

▼課長:はい、平成28年11月にいただいたものの説明会はやっています。
●:それは課長がしきったわけですか?
▼課長:説明会は自分が設定した。
●LD親の会に対してはこういう会を設定しているわけですね。われわれの会には設定しない。それはどういう理由ですか。これは明らかな差別とだと思うんですがいかがですか。
▼課長:(ききとれず)ほかの方でお伺いして、後日所管の方からの回答をつくって答えております。
●聞いていることに答えてください。なぜ我々には設定されないで、親の会の方には設定されたんですか。その違いはは何なんですか。
▼課長:本日については…
●本日ではないんだ、
●団体によって差別をしちゃあいけないと思うんです。東京都がこんなふうなやり方をしているんだったら、その根拠は何ですか。判断だと言いますが、その判断はどこの、誰の判断ですか。
▼課長:教育庁の…
●教育庁のどこですか?
▼課長:教育長の組織として…
●教育長のそこの組織ですか
▼課長:教育長の所管の…
●どこ? あなたが判断しているんでしょ?
●起案したのはあなたで、判断したのは教育長でしょ?
●これを所管しているのは教育情報課ですよね。教育情報課を経由して判断したんですね。この問題については教育情報課が担当部署ですね?
包み隠さず、どこでどの組織が決定したのか言ってくださいよ。あなたが直接関与しているんですか。
▼課長:教育情報課が所管されますので‥
●あなたは決定にどう関与しているんですか
▼課長:教育長の組織として判断してます。
●組織というものを具体的に言ってください。あなた起案しているんでしょ?
▼課長:所管の過程では‥
●教育庁の組織として判断しているなんてことは知ってますよ。…文書をもって、この団体はこうこうこういうのだか情報課でいいや、この団体はこういう団体だから担当の人を出そうというのを判断しているのは、つないでいるのは教育情報課でしょ。だから情報課の部長がそういう決済をしてるのか、課長か、係長が決裁をしてるのか。われわれの要望には担当がよばれないので、そういったことてを聞くってのは当然でしょう。
こんな入口のところでなく、中身のところで話したいのに、来ないからこういう入口の部分でどうしても話になるんじゃないですか。しっかり答えてくださいよ。情報課のだれがやったんですか。
▼課長:私が情報課長として判断をしました。
●その根拠はなんですか?
▼課長:事案決定規定です。
●それに書いてあるんですか、それを読み上げてください。私たちの場合は出来なくて、親の会の団体はできるということが書いてあるんですか。どういう規定なんですか?
●今日のこの質問に、回答をこういう形(回答説明会の形)でやってくれますか? 後日、説明会を開いてください。
▼課長:やれません
●その決定規定というのを私たちは知らないんですから、決定規定の何条の何項により、なになにの団体は人数が多いとか、そういう理由を言って、だからできませんとか言うのがすじじゃないんですか。なんにも言わずに、知らせもしないで「あんたのところはやらない」ってのはおかしいと思います。だから事案決定規定のどこの部分で団体を選んでいるのか教えてくださいよ。私たちはわかんないじゃないですか?
●事案決定規定というのはこういうことについては誰が起案して、それについては誰と協議して、最終的に誰が決定すると書いてあるんですか?
▼課長:事案について、決定件者が誰かと言うことを定めています。
●そうですよね。ですから、起案者が誰と言うのも決めてあるものですよね。
▼課長:起案者は書いてない。
●そんなことはないでしょう。
▼課長:事案決定規定には書いてない。事案決定規定にはどういう事案についてはなになにの職にあるものが決定するのかという概要を書いてある。
●でも、個別の事項についてはこう、あれについては誰と言うのが書いてなければ…
▼課長:規定ですから、個別に細かく書いてあるものではない。
●ということはこれについての判断は起案する者が判断するということですね。ですから、この問題については矢野課長が起案されたということ、それはさっきおっしゃいました。それは間違いないでしょ。
▼課長:…どう対応するかは-----課長が判断する…
●その組織っていうのが私たちにはわからないんですよ。組織とあなたがいってのはどういうものを指して組織って言ったるのかわからない。ですから、この組織ってのは誰と誰と誰を含む、どこで決定する、どういう組織のことを言っているですか。まさか都庁全体ではないでしょ、教育庁の中での話ですよね。都知事が関知しているわけではないでしょ。説明会をするかとどうかについて。
▼課長:そういう意味においては教育庁で
●そうですよね。教育長が最終的には了解して決定したのか、ただ承知しているかは別にして承知しているものですね。
▼課長:教育長が組織として決定している。
●そうですね。
●だからその判断を聞きたいわけなんですよ。
●窓口になって担当者を呼んでくるのは教育情報課の仕事ですが、なんで私たちの時にはやらないのか。われわれは10年以上こういう要求をしてきたんです。処分案件の場合は利害関係にかかわる人も参加してきているんですよ。処分されたんだから処分に関して聞きたい、処分が取り消された場合は担当者から一言謝罪があってもいい。なんにもいわないんだから。だから教育情報課がこの場合はどこの担当部局を呼ぶのが仕事でしょ。
矢野さんの方でこのLD親の会の回答会をやったんだっら、他の団体に対してもやるべきでしょ。答えてください。
●矢野課長の判断でやったんでしょ。だからその根拠を示していただきたいわけです。
●現在の規定の中であってもできるってことだから、やろうとすればやれるってことですね。でもわれわれに対してはやらないわけでしょ。
▼課長:教育情報課の方で対応させていただきたいと思います。
●当該の課が出てきて、できるのかできないのか、聞いているんです。あなたに。直接の当該の課長に一緒に出てきて答えるという対応の仕方をとることがあなたにできるのかどうか聞いているんだよ。
●判断の根拠をいってくださいよ。それだけですよ。なぜ、親の会はOKだけどわれわれの団体はだめなの?
●あなたが判断したんだからあなたが答えなさいといってんですよ。
▼課長:きとれず。
●それは今後の対応であって、どうしてほかの団体には担当課を呼ぶのにこの団体に呼ばないのかって聞いているのに…録音まで取っているのに、一応かみ合った回答をしましょうよ。
●理由が言えなってことですよね。あなたが明確に差別をしているってことですよ。違うんですか。
▼課長:ききとれず…対応させていただきます。
●当該の課長が一緒に出てきて、直接的にこちらの声が聞こえるように、体制的にできるのかできないのかって聞いているんですよ。
●文部科学省でも、要請すれば来ます。初等中等課の役人とか、出てくるんですよ。時間は短いけれど、来て、それなりに口頭回答をするんですよ、質問に対して。神奈川県の教育委員会はちゃんと回答するんですよ。埼玉県も同じですよ。教育長が出てきたときもある。東京都教育庁だけなんですよ。
●東京都は他の部局・課はやっていますよ。
●説明責任っていうのは重要ですよ。説明責任を果たしてないじゃないですか。
●公務員って全体の奉仕者でしょ。そのこといいですよね。だったら誰々のことは認めるけれど誰々のは認めないっていうのはあってはならないでしょ。全体に対して公平に対応するのが公務員の仕事でしょ、そうは思わないんですか。
▼課長:教育庁の組織として対応…
●みな口々に抗議する。
●今のようなやり方しかできないって言ってるわけ? 前に説明したようなやり方があるって言って、そのことについては出来ないって言ってるわけ?どっちなんだよ。
●少なくともいまのはあなたの判断ですよ。この問題に関してはあなたが起案者なんだから。
▼課長:所管に----を求める考えはありません。
●参加者が口々に抗議
●矢野課長、規則に基づいているんですか。どの規則に基づいているんですか?
▼課長:再三になりますが教育庁で対応させていただいています。
●公務員は規則に基づいて行動するんですよ。個人の考えとか指示しゃなくてね。組織ってことは法に則っとってるんじゃないですか。その法って何ですか?
●しがらみにとらわれないとか、都民ファーストとか、情報公開とかっていっているけど何なんだ。
●事案決定っていうのが決まりなんですか? 規則通りにやて下さいよ。この資料の団体、私たちの団体、規則通りにできるんじゃないですか。それとも親の会は規則外のことをやったんですか? 規則通りの行動をやってますか? 教育情報課は規則に基づいて行政をやってますか。
●あと、この件に関しての「苦情」はどこに行ったらいいんですか? 教育情報課ですか?
▼課長:ききとれず。
●(みんな笑う。)お笑いだよ。
●すいません、今のこと確認をすると、「要請に対して教育情報課しか来ないというのはおかしい」という苦情(文句)は教育情報課に言うという理解でいいですか? でもそれはおかしいと思いますよ。
行政不服審査ってあったじゃないですか。教育情報課に対しての苦情を教育情報課が受けるというのは行政不服審査法違反じゃないですか? ほかの第三者が判断するんじゃないですか。質問してるんですからききなさいよ。そう難しいことを言ってるんじゃないですから。教育情報課についての苦情を教育情報課に言うのは行政不服審査法上おかしいんじゃないですかと聞いているんだから、「おかしいです」とか、「いやおかしくないです」とかどっちか言うべきです。
▼課長:教育情報課で対応することになります。
本当にその判断でいいんですか? これは公けにもなりますが、そういうこの場での思い付きのことを言わないでちゃんと答えてくださいよ。教育情報課がおかしいということを教育情報課で判断すると課長が言ったということを書いてもいいんですか。
●話になりません。責任者は反論することが責任でしょ。黙っちゃったら責任をとってないですよ。こう言われたらこう答えると相手に納得させるのが責任でしょ。責任ないっていうこと? 課長の判断でやつたということ。親の会にはやった。ほかの団体にはやらないと、それについては答えないということですから、責任をとらないということですね、そういうことでするね。いいんですか。
●今回は(いつも)課長の判断でやった。規則上できないことではないんだ。要するに教育情報課が担当部署・所管の出席を阻んでいるってことが明確になったわけです。このことわみんなに知ってもらわないといけないと思いますね。
それでは時間もありませんから、要請に入ります。

教育情報課はあまりにひどいやり方をとっています。しかも矢野課長は真っすぐにはっきりと答えない。今後の対応は都教委包囲ネットや参加者で検討します。

2017年12月26日火曜日

2017.12.3「君が代」解雇させない会学習会 

12月3日  解雇させない会の集会が行なわれました。

「ハンセン病から考える人権教育~道徳教科化のはざまで」の報告

 河原井・根津さんの「君が代」解雇をさせない会のKさんの報告です。
させない会は「君が代・日の丸」問題や教育に関わる集会や学習会・講演会などを毎年数回行っている。けれどさまざまな教育問題が年々深刻度を深めてきているのにもかかわらず、会のメンバーのほとんどが退職後何年も経つと現職の教員や教育現場とかかわる機会が少なくなっている。そんな時に、たまたま宮澤さんの実践報告を聞く機会を得て、ぜひ私たちの会でも話して欲しいとお願いして今回の学習会が開かれた。

■宮澤さんの話
小学校教員である宮澤さんは、「道徳の教科化を考える会」を立ち上げて活動しているが、他にも平和にこだわり全生園や東京大空襲や靖国神社のガイドをしたり、インクルーシブ教育に関わっていたり、東京教組の委員長もつとめている。
 始めに話された今の学校の様子を話された。パワハラで病気になる、同僚と話はできても解決しようという力はない、組合があることすら知らない若い教員、「『平和』は思想だからそれを教室に掲げるな」という管理職、等々―に、驚きの声が上がった。



■「ハンセン病と差別・人権」の実践報告
 続いて、総合的な学習の時間を30時間ほど使った「ハンセン病と差別・人権」(6年)の実践報告に入った。
〇宮澤さんは、最初の授業でなんの説明もなくハンセン病患者をモデルとしたデッサン画を子どもたちに見せて感想を出し合うことから始める。「気持ち悪い」「怖い」「妖怪」という反応から自分の中にある差別意識に気付かせるためだ。
〇次は授業から少し離れて、私たち参加者にハンセン病について、その差別の歴史(不治の病と言われ1907年かららい予防法により隔離政策が始まり、差別が1990年代まで続いたことや皇室の「慈悲」の対象となったことなど)・病気(ライ菌)の性質や治療薬のこと(ライ菌は比較的毒性が弱いことや1947年に特効薬プロミンが日本に入ってきたにもかかわらず隔離が続いたことなど)・患者の運動(プロミン獲得や予防法改正運動)に分けて簡潔に、けれど思いを込めて説明してくれた。熱く語るその言葉に私たちも授業を受けているように深く頷きながらそうだったのかと理解した。
〇そこでまた子どもたちの授業に戻る。最初のデッサン画をみた後、子どもたちも私たち同様にハンセン病について、さまざまな資料を使い、10時間程度かけて知識を得る。それからハンセン病資料館見学と回復者のお話会(半日)・全生園史跡巡り(半日)を行う。その後グループに分かれて自分たちの関心あるテーマを決め、グループ学習(4時間)・全体での発表議論(4時間)を行う。最後にまとめとして担任からのテーマ「もし目の前に、自分にとって不利益な人が現れたとき、その人の人権を守ることはできるだろうか」を議論して、最終的に「みんなが自分勝手になったり無関心になったりしないで『もし自分だったら』と考えることでみんなの人権が守れるのではないか」という話で終わった。(結論ではなく)
〇宮澤さんは、「子どもたちは優しく柔軟です。だからこそハンセン病に限らずさまざまな社会問題を提示すると驚くほど柔軟にそして真剣に考え議論してくれます。だからデリケートな問題だと取捨選択をする必要はない。ただそれによってどんな意見が出ても評価することは絶対しません。」と言って実践報告を締めくくった。



■報告を受けての質疑
質問:その後矢継ぎ早に質問が出された。始めに総合的な学習の時間についていくつもの質問。
宮澤さんの答え:
「総合的な学習の時間は、指導要領の中で定められ、年間70時間(週2時間)程度を使い、内容は各学校で自由に決めることができる。最近は伝統的な文化がはやりであり、地域のお囃子をやったり、地元の特産を育てたりすることが行われている。たいていは学年でいっしょにやる。
今回の授業は東村山の学校だったので、ハンセン病に関してはやりやすかったと思う。学年で同じ資料・時間を使って一緒にやった。伝え方は各クラスごとに少しは違ったかもしれない。普通総合的な学習のテーマとしてハンセン病のような社会的な問題を扱うことはほとんどないと思う。
けれど、靖国神社の遊就館に見学に来ていた学校があり、それには驚いた。
また、横田基地の問題をその地域で扱うのはより難しく、必ず基地で働く保護者がいたりするので好意的に扱うのでなければできないのではないか。
ハンセン病を扱ったときは、管理職も細かい内容までチェックするわけではないので、問題はなかったが、もし保護者からのクレームなどがあれば、厳しい立場に追いやられるだろう。同じテーマを違う地区の学校でやれるかどうかはその学校で、同僚たちとどういう信頼関係が結べるかにかかってくる問題だと思う。平和についてやるのが難しいのは、教員自身が忖度してしまってやらなくなっていることも一因だと思う。
担任するクラスに掲げた「平和」の文字を校長が「外せ」という前に何人もの同僚から「大丈夫ですか?」と心配された。また、僕がどんなテーマを選ぶかについてはいろんな社会問題の中で僕と子どもたちと一緒に考えたいことを選ぶ。」など色々な例を挙げながら丁寧に答えてくれた。
質問:最後になぜ教員になったのかという質問。
宮澤さんの答え:
「高校の頃、何もしたいことがなく、お金もなくたまたま東チモールにボランティアで行った。毎日井戸掘りをし、そこで銃を突きつけられ殺されそうになった体験をした。けれどそうした人が実はこちら側の人間だったことが分かったりして正義ってなんだろうと考えさせられたし、物事を多面的に見る習慣が付いたように思う。危険が迫り、2ヶ月ほどで日本に戻った。それから引っ越し屋で働きながら7~8年かけて通信教育で教員免許を取り、教員になった。」と話してくれた。

■休憩後、道徳教育と人権教育についての話に進んでいった。
宮澤さんの話: 
宮澤さんは、「道徳は個人の心の有り様がどうなのかを考えるものであり、人権は、その人個人の心の有り様はどうでもよく、その人が人として生きていけるのかを考えることである。しかも来年からは道徳が評価の対象となる。来年度以降、人権教育を道徳でやろうとすると評価をせざるを得ない。また、ハンセン病を道徳でやろうとすると個人の内面にどんどん介入していって、こういう考え方でなければいけないとなってしまう。本来人権というのは、人が人として生きていくための権利であって、それを獲得するためにさまざまな闘いがあって獲得できるもの、獲得の対象は国家であるので道徳でやってしまうと、その視点がなくなってしまう。人権的心の有り様はこうですよで終わり、人権を守るべき対象の国家の責任が全くなくなってしまい、個人の責任ばかりが問われるようになることが怖い。」と言う。

■道徳の教科について
宮澤さん:
残念ながら来年から道徳が教科化され、もう教科書もできている。文科省は評価について数値による評価はしないと言っていたが、徳目ごとに評価をすることを考えていたらしい。ところが愛国心を評価するのかという声がネット上で話題になり、そうではなく関連するいくつかの徳目を大きなまとまりで評価してもよいとなった。
内容的にはまず教科書があることが問題。教科書があると先に結論まで読めてしまう。結論が分かっていることは、どんなに授業の工夫をしても議論にならない。私が推奨するのは「中断読み」というので、結論のでる前で中断し子どもたちと議論すると、実に柔軟で合理的に考え、さまざまな意見が出る。けれどその後最後まで読むと大多数の子が教科書の考え方に共感してしまう。子どもにとって教科書は正しいことが書いてあるものだから、内面に関しての教科書は子どもの内面を支配してしまうものとなる。評価や教え方はそれなりの工夫で何とかなるところもあるが、この教科書にはそもそも内容に誤りのものも入っている。たとえば「権利と義務」を取り上げているが、「権利」は正しいことであり、「義務」の対概念ではない。家族愛を取り上げると、1行目から「みなさん全員にお父さん、お母さんがあります。」から始まる。道徳が従順な国民を作るツールでしかなくなっている。
ぜひ一度道徳の教科書の中身を読んで欲しい、危なっかしい内容ですから。来年は中学校の道徳教科書採択の年だが、どこの教科書がいいとかましだではない、基本的に教科書ができてしまえばどこもダメだ。もちろん少しでもましな教科書を選ぶことは大事だが、最終的には道徳の教科化をひっくりかえなさければいけない。中身だけを云々するのは危険である。学問体系がしっかり確立している歴史だったら対抗する教科書を作る意味があるが、学問でもない道徳の教科書は作ってはいけない。どんな教科書であれ教科書が子どもの内面に介入することに変わらないので。
道徳の教科書の大きな問題の一つは教師の発問が「ナニナニについて考えてみましょう」という形で書かれてしまっていることである。発問が決められてしまうと授業の形が決められてしまうことになる。通知表の道徳の評価は各地区で温度差がある。道徳欄ないところや年1回の評価も少数だがある。多摩事務所からは、例を挙げて提案してくる。正しい生き方を規定されるような評価が広がるとインクルーシブ教育なんてできない。武蔵村山では道徳ではなく年間45時間の徳育科という教科を作り、その中で10時間の礼法というのがある。子どもたちは柔軟で優しいのでお互いのいいところや悪いところを多面的にみることができるが、道徳や徳育で「~はいいことだ、悪いことだ」とフィルターにかけてしまうので、一面的な見方しかできなくなる恐ろしさがあると締めくくった。
 道徳の教科化の問題も具体的な内容や子どもたちとの関連で話されたのでとてもよく分かると同時に子どもたちへの影響の大きさも実感できた。次々に質問も途切れることなくぎりぎりの時間まで話を聞くことができた。これから後のことはまた考えるとして、宮澤さんのお話をできるだけ多くの方に知って欲しいと思い、長い報告となったがまとめてみた。