お知らせ

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2013年6月30日日曜日

6/27日 2つの緊急行動の報告

■6月27日(木)、被処分者の会が呼びかけた2つの緊急行動がありました。その報告が被処分者の会のHさんから寄せられました。

◆ONさんの再発防止研修(2回目)抗議・支援行動

★朝は、水道橋の教職員研修センターで、卒業式不起立者に対する2回目の再発防止研修がありました。
 4人の卒業式不起立者には、直後の4月5日に一斉に「センター研修」が行われました。その後各所属校に指導主事が出向いての「訪問研修」が2回行われ、今回はおそらく「仕上げ」としての2回目の「センター研修」になります。
 今度は一人ずつ日程を分けて行われるので、都合4回もたれますが、その最初がONさんでした。

★9時半開講に間に合うように、支援者は9時に集合して、抗議のアピール、シュプレヒコールに声を挙げました。教員関係者が多い中で、山谷の労働者が大きな幟旗と伴に連帯してくれたのは心強い限りです。やはり教員ではない一人の市民が、「君が代強制問題はみんな知りませんよ。社会問題に関心があるつもりの私も1~2年前に知りました。まして、再発防止研修が行われていること何て誰も知りません。これは酷すぎます。もっと広める努力をしなければ」と、話しかけてきました。
 全くその通りで、内心にとどまる限り絶対的に保障される「思想・良心の自由」にズカズカと踏み込んで思想改造・転向を迫るのですから、誰が見たって明らかな人権侵害です。

★ところが、裁判所も、マスコミも・・・
11時半に研修が終わって、ONさんが退出してきました。皆がねぎらいの拍手で迎えました。まだ勤務時間中なので、報告のスピーチはありませんでしたが、都教委の圧力に屈することなく思ったより元気そうだったのが何よりでした。
 あと3人、7月11日(木)、12日(金)、16日(火)に、同じく「センター研修」と抗議行動が持たれます。
 時間と場所は、全部今回と同じ、9時集合、水道橋の研修センター前です。

◆二次訴訟第1回最高裁要請行動

★昼食を取ったあと、永田町に移動して、14時から最高裁要請行動が行われました。
中には入れるのは17名ですが、その倍くらいの人数が集まりました。
今、最高裁には、呼びかけ団体の「東京『君が代』裁判2次訴訟」の被処分者の会の他に、5件の関連裁判が継続していて、その関係者が「要請文」を持ち寄りました。
 これらの「要請文」は、窓口の訟廷首席書記官補佐を通して、小法廷5人の裁判官に届けられます。「間違い なく届ける。それが私の仕事だ。」と、訟廷首席書記官補佐は言います。

★最高裁では、下級審のように、法廷を開いて審理をすることはありません。
その代わり、国民の意見・要請は、主権者の権利として認められ、窓口が開かれています。(1案件につき月に1回、要請の人数は17人、時間も30分と限られてはいますが)この権利は、精一杯活用したいものです。

★今回は、最高裁に国民の声として以下の署名が要請団を通して届けられました。
被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団からは、団体署名89筆、個人署名(第1次分)4,662筆。
近藤順一さん累積加重処分取消訴訟からは、個人署名1,843筆。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

★話は変わりますが、ところが都教委は、都民からの請願・要請を、窓口で選別して、半数以上を教育委員に届けていない、という話が、6月25日の『東京新聞』の1面トップで取り上げられていました。
 最高裁ですら、国民の請願に窓口を開いているのに、都教委は、最高裁よりも偉いつもりでしょうか。公僕である自覚を忘れた都教委は、「全体の奉仕者」ではなく「全体の支配者」を気取っているようです。
都教委の非常識ぶりは、最高裁を上回って突出しています。

2013年6月29日土曜日

6/27  東京都教育委員会定例会報告

■6月27日(木)の都教育委員会定例会で、「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と記述した実教出版の「日本史A」「日本史B」を採択しないよう「見解」を出すことを決定しました。河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会の3名で傍聴し、根津さんがその報告を寄せてくれましたのでアップします。

◆ 6月27日東京都教育委員会定例会報告

 ▼都教委の考えと異なる教科書は採択させない「見解」を決定
 6月27日朝、都庁前チラシ配りをした後、定例会を傍聴しました。 きょうの定例会は教育委員6名と事務方(都教育庁)が一体となり、都教委の独裁的権力性、暴力性をはばかることなく見せつけるものでした。

 6月25日の東京新聞が、都教委事務方は都民から寄せられた請願の6割を握りつぶしてきた実態を明らかにしてくれたばかり。多少は反省(いや、体面を繕うか)が見られるかと思いながら傍聴に臨んだのですが、いやはや。

★来年度、都立高校(特別支援学校等を含む)が使用する教科書の調査研究報告がされ、それに続き、「平成26年度使用都立学校用教科書についての見解」が提案されました。

「都教委の方針と異なる記述があることについて、教育委員長が指導部に指示して教育委員会の見解をまとめさせたので、読み上げてもらう」と木村委員長が言い、指導部長は次の「見解」を読み上げました。
都教委の方針と異なる記述をした実教出版の日本史は採択させない、という国定教科
書を想起させる、これまでにはなかったことです。

        ■「平成26年度使用都立学校用教科書についての見解」■

都教育委員会は、各学校において、最も有益かつ適切な教科書が使用されるようにしなければならない責任を有しており、教科書の採択に当たっては、採択権者である都教育委員会がその責任と権限において適正かつ公正に行う必要がある。

平成26年度使用高等学校用教科書のうち、実教出版株式会社の「高校日本史A(日A302)」及び「高校日本史B(日B304)」に、「国旗・国歌法をめぐっては、日の丸・君が代がアジアに対する侵略戦争ではたした役割とともに、思想・良心の自由、とりわけ内心の自由をどう保障するかが議論となった。政府は、この法律によって国民に国旗掲揚、国歌斉唱などを強制するものではないことを国会審議で明らかにした。しかし一部の自治体で公務員への強制の動きがある。」という記述がある。

平成24年1月16日の最高裁判決で、国歌斉唱時の起立斉唱等を教員に求めた校長の職務命令が合憲であるとみとめられたことを踏まえ、都教育委員会は、平成24年1月24日の教育委員会臨時会において、都教育委員会の考え方を、「入学式、卒業式においては、国旗掲揚及び国歌斉唱について」(別添資料)にまとめ、委員総意の下、議決したところである。

上記記述のうち、「一部の自治体で公務員への強制の動きがある。」は、「入学式、卒業式等においては、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導することが、学習指導要領に示されており、このことを適正に実施することは、児童・生徒の模範となるべき教員の責務である。」とする都教育委員会の考え方と異なるものである。

都教育委員会は、今後とも、学習指導要領に基づき、各学校の入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱が適正に実施されるよう、万全を期していくこととしており、こうした中にあって、実教出版株式会社の教科書「高校日本史A(日A302)」及び「高校日本史B(日B304)」を都立高等学校において使用することは適切ではないと考える。

都教育委員会は、この見解を都立学校等に十分周知していく。

都教育委員会は、委員総意の下、異常のことを確認した。

  平成25年6月27日                    
  東京都教育委員会

▼実教出版「高校日本史A}「高校日本史B」の使用をめぐっての昨年の圧力

★教科書採択は、小中学校の場合は各市町村教委単位で行いますが高校の場合は、各学校の校内選定委員会で決定した出版社版を校長が都教委に報告し、それが承認される仕組みになっています。しかし、昨年の教科書採択の際、その手順を無視し、上記の記述を問題視した都教委は、実教出版「日本史A」を選んだ学校(校長)に対し圧力をかけ、他社の教科書に変えさせた経緯があります。

★今年も高校では警戒をしていただろうと思います。
6月27日の都庁チラシまきは東京都学校ユニオンも行っていて、そのチラシには、「本年4月17日の校長会において『使ってはいけない教科書があるか?』という質問が出たそうです。江本敏男高校指導課長の回答は『そういうものは無い』」と書いてありました。

4月17日まで、指導部はこの「見解」を出すことを考えてはいなかったということです。
木村教育委員長が発言したように、指導部に「見解」作成の指示を出したのは木村教育委員長。委員長は、教育委員6人の意見交換、決定をいつ行ったのか。4月以降の定例会を一度だけ傍聴できなかったのですが、その定例会でそれをしたのか。そうだとしたら、その時にマスコミ報道があったはずだろう。それとも非公開・非公式に行ったのか。そんなことがあっていいのか。疑問が次々に湧いてきます。

★6月27日もこれ以前に行われた報告や議案では活発に発言していた4人の教育委員でしたが、この議案には誰一人発言をしません。教科書検定制度や採択について、十分知識を持っているはずの人たちが、それに反することを都教育委員会の権限で行うことになぜ黙るのか。黙ることへの責任は感じるか。そう思いながら一人ひとりの顔を観察しました。表情をなくしたと見える委員がいました。場は異様な雰囲気でした。

★一方で、あっけなく、あまりにひどい決定をしたことに一言ブーイングが漏れると、木村教育委員長は、「黙れ!」と烈火のごとく声を荒げました。「ここは私が支配する」というような印象でした。

今年は、この「見解」を指導部が各校長に送ることになります。校長が「見解」に逆らうことは、10・23通達に対してと同様、不可能(に近いこと)でしょう。

★他に「都民の声(教育・文化)について 平成24年度下半期」の報告がありました。
請願と同様、都教委の方針と異なる都民の声は実質握り潰しておいて、半期ごとに性質別件数を定例会に報告して、何の意味があるのかというものでした。このことについても、委員からは一言の発言もありませんでした。

肝心なことには口を閉ざす委員たちでした。

6/28  東京新聞報道「二重検定おかしい」

■高校社会科・日本史の教科書の使用をめぐって、都教委の反動的悪行が露わになっています。現場から許さない闘いを積み上げて行きましょう。

Image2東京

2013年6月26日水曜日

校長と都教委 被処分者・田中聡さんに『世界』のインタビュー記事について糾す。報告義務がある?!と。思想・良心の自由、表現の自由の侵害ではないか!!

 

■今年3月の卒業式と4月の入学式で「君が代」不起立で2度の減給1ケ月の処分を受けた田中聡史さんは雑誌『世界』編集局のインタビューを受けました。その記事が『世界』の7月号に掲載されたことに対して、校長と都教委は田中さんに対して「事情聴取」をして、「取材報告の義務がある」と言ったようです。
これは思想良心の自由、表現の自由に対する弾圧ではないのでしょうか。

 Image2田中

◆田中さんが校長から聞かれたことの概要
1、6月19日(水)に岩波書店の『世界』7月号(6月上旬発売)に、不起立に関するインタビュー記事が載ったことについて、校長が「都教委に対して、田中さんが取材を受けたこと報告をするので事情を聞かせてほしい」と言ってきた。(4月20日に取材を受けたことを話す。)

2、6月21日(金)に、校長による田中さんへの、「君が代」不起立の再発防止の8回目の校内研修のとき、再度「取材」についての質問があった。
質問内容は、
1取材を受けた経緯/どのようなやりとりがあったのか
2取材の依頼は/いつ/どこで
3取材後のやりとりはあったか(世界7月号は6月上旬に発行、取材後1ヶ月以上の間隔があった。)。あったとしたら/いつ/内容は
4取材に対してのお礼等は
5取材を受けたら報告する義務があるが、報告をしなかった理由は?

3、田中さんは質問について答え上で、5つ目の質問については、「義務があること自体を知らなかった。根拠となる服務規程などがあるのか」と聞いところ、校長は「今はすぐにわからないが、確認しておく」と言ったそうです。

◆いままで、「君が代」不起立処分問題でも、たくさんの教職員が「取材」を受けたり、「執筆」をしてきたりしました。この点について、根津さんと青木さんからのコメントが寄せられました。
▼根津公子さんから
 「2年前の退職に時点まで、私はいくつもの取材に応じ記事や映画にもしていただいてきましたが、校長や都教委から「取材報告をせよ」などと言われたことはありませんでした。
 都教委が「取材報告」の正当性の根拠に法令を持ち出すとすれば、公務員は勤務時間を離れても、公務員として信用失墜することのないようせよ、という解釈なのではない
かと思います。

▼青木さんから
 「田中さん個人の思想・良心に関する取材です。職務のことの取材ではありません。しかも、勤務時間外に行われたことです。報告する義務は一切ありません。この点はきっぱりというべきです。
 これまでにこのような例はありません。そういう服務規程もありません。ただし、現在、管理職に対しては外部からの取材を受けた場合は都教委に報告させるようにしていますが、それは職務上のことで学校長として取材に応じた場合です。一般教職員に対してそのような報告を要求された例はこれまでに聞いたことがありません。

 今回、田中さんは学校を代表して取材に応じたわけではありません。田中さんに対する明らかないやがらせです。
 憲法21条によって保障された表現の自由、19条によって保障された思想・良心の自由にたいする重大な侵害行為です。このことを強く主張すべきです。こんなことが通ってしまうと、現職教職員は一切外部に自分の意見を表現できないことになってしまいます。こういうことは、克明に記録にとっておくべきだと思います。

2013年6月25日火曜日

6/27 2つの緊急行動の呼びかけ

■6月27日(木)に、すでにお知らせしてありますが、2つの行動があります。1つは春の卒業式で「君が代」不起立を闘ったONさんへの「再発防止研修」です。もう一つは「君が代」不起立・不伴奏への処分に対する裁判闘争を闘う原告団を中心にした最高裁要請行動です。被処分者の会の近藤徹さんからの呼びかけをアップします。両行動にご参集下さい。

◆2回目の再発防止研修抗議・該当者支援行動

3月卒業式で「君が代」斉唱時に起立せず処分された都立K高校のONさんを対象に2回目の「服務事故再発防止研修」が強行されようとしています。自らの良心に従い不服従を貫いた教職員に執拗に繰り返し「反省・転向」を強要する「再発防止研修」は被処分者(受講者)に対する長時間にわたる精神的・物理的圧迫であり、「イジメ」です。

今回、一人一人研修センターに呼び出して行わる再発防止研修に対する該当者の思いを共有しつつ、下記の行動への参加を!

★ONさんの再発防止研修(2回目)抗議・支援行動★ 
 6月27日(木)
  場所 都教職員研修センター前 
  時間 9時集合・行動開始
     9時20分該当者(受講者)入場、激励行動
     11時30分頃(予定)研修終了後、該当者激励行動 
     *呼びかけ:被処分者の会

◆二次訴訟第1回最高裁要請行動
 6月27日(木)午後
 東京「君が代」裁判原告団は、6月27日に第1回最高裁要請行動を行います。多くの皆さんの参加をお待ちしています。最高裁要請署名約4,600筆の提出も兼ねています。

★東京「君が代」裁判二次訴訟第1回最高裁要請行動
 6月27日(木)
  13時45分 最高裁東門集合(地下鉄永田町4番出口徒歩7分。青山通りの坂を下り信号前左が最高裁南門。最高裁のフェンス沿いに右へ行くと東門あり。)
  14時~14時30分 要請
*第2回最高裁要請行動は、7月26日(金)13時45分最高裁東門集合、14時~要請、です。予定しておいて下さい。

なお、最高裁要請署名を引き続き集めています。
署名用紙は被処分者の会ホームページ(上の段)からダウンロードできます。
  ↓
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/

*お手数ですが、集めた署名は署名用紙記載の宛先まで返送してください。

●署名用紙(個人署名、団体署名)を100枚以上必要な人には直送しますので、氏名、住所、電話、送付枚数(個人署名・団体署名)を記載の上、このメールに返信してください。すぐに配送します。

◆「授業してたのに処分」事件第6回弁論傍聴のお願い

この訴訟は、福嶋さん(元福生高校)が、2005年再発防止研修・専門研修の日程変更を認められずいつものように授業をしていて減給6月の重い処分を受けた事件です。
生徒の「授業を受ける権利」を守る福嶋さんの不当な処分の取り消しを求める訴訟への支援・傍聴をお願いします!

★「授業してたのに処分」事件第6回口頭弁論
 7月1日(月)
  10時傍聴希望者集合(傍聴抽選なし、先着順)
  10時30分開廷
  東京地裁527号法廷 (定員42名)
  報告集会 弁護士会館508号AB

2013年6月24日月曜日

6/20 再雇用拒否撤回第2次訴訟 証人尋問

■6月20日(木)午後1時30分から、再雇用拒否撤回第2次訴訟の証人尋問が行われました。この裁判はいままで、裁判長1人で左右の陪席を欠く法廷でしたが、前回から裁判長が変わり、また、この日から裁判官3人体制になりました。

◆原告側証人に対する尋問
▼ 江北高校(定時制)元PTA会長のAさんへの尋問
Aさんは卒業式での教職員2人の2「君が代」不起立とともに、生徒や保護者の不起立に対して下記のような感想を雑誌に載せました。また、江北高校のPTA新聞にも報告を載せました。裁判ではその内容にかかわることが原告側、被告側から尋問されました。                                     ○雑誌掲載記事

Image2PTA

 ○PTA新聞掲載記事

Image3高槻

★PTA会長は卒業式の様子を証言し、かつ、「君が代」不起立で処分され、再雇用されなかった先生がいることを知って、生活の基盤を取り上げる人権侵害だと思ったと述べました。

★都教委側の反対尋問では、生徒の不起立は担任もしくは社会科教員の影響なのではないかという点を尋問したが、PTA会長は自分も生徒も自分で判断したことを述べました。

★裁判長からは「卒業式では開式全員起立の号令のまま、すぐ「君が代」斉唱になるのか。卒業生で不起立のものは、そこから座るのか」の質問がありました。

▼原告の泉さんへの審問
★泉さんは10.23通達以降、「学校運営」の方法・様子が全く変わったことを証言しました。(略)そして、職員会議の無内容等々は“生徒に対しても影響を及ぼしている。以前は行事などは生徒が自分たちで立案・実施し、教職員は見守っている存在だつた。今日では学校としての方針が出てしまうので、生徒の指示待ちになっている。自主・自立が教育の柱なのにそれが失われている主体性のない教育になっている”と証言しました。
 泉さんは2004年の卒業式のとき校長が「内心の自由」を話し「君が代」を歌うか歌わないかは各自で判断することができると説明するということを条件に「座らない」ことを約束してしまったことで、体調を崩してしまったことを言いました。

★都教委側の反対尋問は、主に、泉さんは「自分の不起立の行為を生徒に見せようとしてやったのではないか、影響を及ぼそうとしたのではないか」といった観点からなされました。また、職務命令は合憲だと言うことを押し出してきました。

★裁判官・右陪席からの質問
1.2006、2007年の卒業式で、式場外の仕事についたが、職務命令がなかったのはなぜか?
2.嘱託再雇用をはいつ頃から考えていたのか? なぜ、教員職の再雇用を望んだのか?
★左陪席からの質問
1.2004年の卒業式の時、校長との話で、不本意なのになぜ立ったのか?

 裁判が終わってから、弁護士会館で報告集会が持たれました。

▼報告集会が16時から弁護士会館で行われた。元PTA会長・保護者のNさんが、法廷ははじめての経験だが、裁判官は思ったよりも優しい感じがした、女性裁判官は良く聴いていてくれたので、彼女に向けて話しかけた。また、反対尋問は予想していたよりも簡単だった、と述べた。
 原告のIさんは、とにかくほっとした。気楽に引き受けたが、シナリオのとおりにはなかなかうまくいかなかったが、反対尋問は緊張せずにできた、と述べた。
 会場には支援者など多数がつめかけ熱気を帯びた報告集会となった。また、司法修習生も5名参加した。
 「日の丸・君が代」裁判はまた新たな段階に入った。(青木)

 

■次回 7月8日(月) 13時30分~ 原告2名本人尋問

お知らせと注文のお願い 2・11全国集会報告集(大阪)

■大阪での橋下・維新の会による府政、市政における「日の丸・君が代」弾圧に対抗して、2月11日全国集会が行われました。その報告集が出来ました。みなさん、注文よろしくお願い致します。
Image2パンフ 

Image2大阪

2013年6月20日木曜日

お知らせ 8/25~8/26 2013全国学習・交流集会開催

■チラシにある要領で、8月25、26日と「2013全国学習・交流集会」を開きます。みなさんの参加を呼びかけ ます。

Image2学習

Image3学習裏

2013年6月14日金曜日

8/4 コンサート 自由な風の歌8

 このコンサートは8回目を迎えます。10.23通達に基づく「君が代」処分に反対して、原告や支援が中心になって開催されてきました。

カタロニア民謡「鳥の歌」の合唱は被処分者・支援が歌います。 収益は「君が代」処分と闘う団体と3.11大震災で被災したこどもたちへの支援(あしなが育英会)に使わせていただきます。

みなさん、是非おいで下さい。

Image3自由

 

Image裏

2013年6月11日火曜日

6/7 東京「君が代」裁判 第3次訴訟の報告集会と傍聴者の感想

■裁判後、弁護士会館で開かれた報告集会について、青木さんと近藤徹さんから寄せられた報告をアップします。

◆青木さんから
 東京「君が代」裁判・第3次訴訟、第12回口頭弁論は午後5時近くまで東京地裁103号法廷で行われた。午後5時から弁護士会館で報告集会が行われ、約80名が参加した。 最初に、証言を行ったYさんとKさんが挨拶した。Yさんは、クリスチャンの立場から、信仰者としても証言したが、これが自分にとっていかに重いものであったかを、Kさんは、教育委員会の姿勢が特別支援校の教育の現状といかに乖離しているのかを、それぞれ語った。
  次に、承認尋問を担当した弁護士が挨拶した。それぞれの証人には若い新進の弁護士も担当しており、正義感に燃えた若い法曹人が育っていることが大変に心強い。
 会場からの発言やアピールがあり、最後に弁護団から、次回以降の裁判の方向性が示された。教育法学、行政法等の学者証人の意見書も3件提出される見通しであり、それを受けて、立証の計画の検討が行われる。
◆近藤徹さんから
★東京「君が代」裁判三次訴訟の第12回弁論が、6月7日、東京地裁で行われました。今回の弁論は、原告証人尋問の2回目で、2名の原告、都立高校教員・クリスチャンと特別支援学校教員の尋問が行われました。法廷には、原告の知り合いのクリスチャン、初めて裁判を傍聴された人など多くの人で地裁の大法廷(定員98名)が満席になりました。バー内の原告を含めると106名の人が傍聴に駆け付けてくれました。御礼申し上げます。

◆傍聴者の胸を打った原告の証言
法廷の報告一端として傍聴者から寄せられた感想、意見の一部を掲載しますので参考にしてください。

○前回もそうでしたが、1時間半に及ぶ証人尋問を聞いているとその人の半生が浮かび上がってきます。今回もそうでした。 
 Yさんの弁論には、「地の塩たれ」「石が叫ぶ」など、クリスチャンではない私でも、聞きかじって知っている聖書の言葉も引用され、格調の高いものでした。それにもまして、いくつか心に残る言葉がありました。「指導とは、生徒の心に変化を起こすこと」「祈ることによって生徒と教師を神がつなぐ」「神という大きな力があるから、生徒との関係が悪くなってもあきらめず祈る、そして祈ることは生徒のことを忘れないということ」等々。
 それに対する都側の弁護士の尋問は最低でしたね(最低だから「得点」が稼げた面もありますが)。曾野綾子を持ち出して、クリスチャンでも「君が代」賛成派がいることを立証しようという浅はかさ。だいたい、人の話をきちんと聞いてないし・・あきれました。
 報告集会でYさんが話されていましたね。「私の信仰のことを皆さんの前でお話しするのは、ある意味で苦痛であった。この問題に関しては『沈黙の自由』もあるはず。でも、あえてお話しした」と。確かに辛い1時間半だったと思います。でも法廷の皆さんに大きな感動を与えましたね。お疲れ様でした。

 特別支援校のKさんの話も、10/23通達以降、現場がどのようにひどく変えられたかをビビッドに語ってくれました。「いやあ、話には聞いていたけど、こんなにひどいんだ」と驚きました。
 フロアー形式から、スロープを上って卒業証書を取りに行かなければならなくなったことの理不尽さ。車椅子で上るので、常に危険がつきまとう。常に職員が「見守り」をしなければならない。以前は、式が長くなってつらくなる生徒のために、横になるためのマットが用意されいたが、それも撤去されたため、式を短くしようと言うことで、生徒による(「普通」校で言うところの)「送辞」「答辞」も短くせざるを得ない・・・とのお話し。聞いていて、あまりの理不尽さに腹が立ちました。

 それに対して、都側の反対尋問は、「スロープを上って壇上で卒業証書をもらうということで、生徒が誇りに感じると言うこともあるのではないか」という趣旨の質問。失笑ものですね。日の丸を正面に張り出すことだけを優先し、生徒の喜びも安全性も無視していることに頬被りした犯罪的な質問!
 今後、都側のやり方の不当性を一層明らかにしていかなければならないと感じました。お二人とも、お疲れ様でした。(K、被処分者の会請求人)

○Yさんの地域にある教会の牧師です。教会が集まった集会でYさんに来ていただき、講演と報告をしていただいたことがあります。
 キリスト教会は基本的に多様性を認めて生かし合うところですが、真実と信頼については 捻じ曲げることはできません。都教委による強制と阻害、人権侵害とは、はっきり戦っていきましょう。応援しています。(稲垣裕一 日本基督教団西東京教区全前社会部委員長)

○学習指導要領の国旗・国歌条項を根拠にした反対尋問はこれまでにもあったが…。 学習指導要領の法的拘束性がないとして反論するのも良いが、学習指導要領そのものを 根拠に反論するのも一考。「特別活動」の項目には、特別活動全体の目標が書かれてあって、そこには、「生徒の自主的活動」の尊重云々とある。卒業式は特別活動であるから、生徒の自主的活動であり、教員から生徒への一方的指導被指導関係の下にあるものではない。 (青木茂雄 再雇用拒否撤回第二次原告団)

○「Y教諭が授業に向かう廊下で、校長が職務命令書を強引に渡そうとした」という校長のやり方は、根津さん・河原井さん裁判の尋問(5月9日)で、都教委の江藤巧(たくみ)職員課長(当時)が、「停職で生徒の前に立てないことより、学習指導要領に基づき国旗国歌の指導を受けるべき生徒の前で不起立が行われる方が、影響が大」と証言したのと同様、生徒より都教委に屈服数る方を優先していると思った。(永野厚男、公表可 教育ライター)

▼次回法廷(第13回弁論)8月2日(金)、10時30分開廷(10時集合)、527号(定員42名)

2013年6月9日日曜日

6/7 東京「君が代」裁判・三次訴訟の口頭弁論 原告2人の証人尋問

■6月7日(金)、13時30分より、東京地裁103号法廷で、東京「君が代」裁判第3次訴訟の原告証人への尋問が行われました。前回の5月10日の裁判に続いて、今回も2人のへの尋問が行われました。近藤順一さんの報告です。

東京地裁前に集まる原告と傍聴者

◆証人尋問の内容
▼Yさん(キリスト者)
★原告側弁護士による主尋問(約1時間)では、キリスト者として、“一人の命・存在を大切にする”教育実践から不起立に及んだこと、“世の見張り人“として戦争への道を止めなければならないことが証言された。また、都教委の教育介入の実態について、教育内容を指定する“スタンダード基礎・応用・発展”を地理の「領土」を例に具体的に指摘した。
 最後に述べた次の言葉は法廷の空気を張りつめさせた。
「自分が今回告白したのは“この人たちが黙れば石が叫ぶだろう。”との決意で臨ん
だ、都教委の暴走をくい止めることを裁判所に望む。」

★都教委側の反対尋問
その主要なポイントは、キリスト者・曾野綾子は「君が代」を歌うのは国際人として当然だ、歌わないなら退場願いたいといっているが知っているかなどと的外れのことを尋問し、裁判官を含めて失笑をかった。また、大多数の教員は立って歌っているのに一人で座り孤立している。生徒や保護者に影響を与えたくてやったのかなど、尋問としても支離滅裂になり、「質問の形を変えて下さい」などと注意を受けた。 

▼Kさん(養護学校=特別支援学校)
★原告側弁護士による主尋問では、フロアー形式の卒業式と壇上式の卒業式の違い、障害児にとっての教育的効果などについての尋問がなされた。
Kさんは障がい者差別の現実を日々感じ、その差別は天皇制差別に通じると考え、歴史認識を意識しての不起立だったことを話した。また、「10.23通達」による式の変質、病室においてまでも「日の丸・君が代」が実施されたこと等を実体験を踏まえて語られた。

★反対尋問では、明治憲法での天皇と日本国憲法での天皇は違うということを言わせた
 がって、象徴天皇制に反対するか、国旗・国歌法に反対かなどという尋問をした。
 さらには、“壇上で卒業証書を受け取る方が、達成感を感じられないか。”との尋問
(愚問)には、失笑が広がった。
また、原告がいかに意図的に違法行為を行い、子供をはじめ式に影響を与えたかを繰り返しとりあげた。

二人の教員は、自然体で自己の教育観、教育実践について語り、従って都教委側をたじろがせこそすれ、堂々としていた。
(Yさんを反対尋問した都教委側代理人は、自分の尋問の底の浅さにうちひしがれて、Kさんの尋問中、放心状態に見えた)

◆近藤順一さんの総括
★反対尋問で都側が追及したこと
 都側代理人による反対尋問では特徴的なことが見られる。(傍聴メモより)
*壇上での不起立は生徒に見えたか。
*フロアでの不起立は生徒・保護者に見えたか。
*現憲法下の象徴天皇制に反対か。
*国旗・国歌法に反対か。
*ポールに日の丸が揚がるとき、背を向けたのは子供に日の丸・君が代反対の意思を伝えるメッセージのためか。
*不起立は大きな影響を与えたか。
*不起立は学習指導要領の国旗国歌条項に反することにならないか。
*不起立することは、国旗国歌を指導しないということにならないか。

★ここに見られる一つの特徴は、都側の狙いが、不起立者に対して「指導放棄」「子供の学習権侵害」、さらには「児童生徒に対する国旗国歌反対の押しつけ・扇動」というレッテルを印象づけようとしていることである。原告証言にもあるように“全教職員が起立すれば、生徒への強い圧力となる”こと、児童生徒へも実質的な強制となっていること、つまり学習権の重大な侵害にもかかわらず、それを転倒して描き、“不起立者が学習権を侵害している”とする。
 ここにおいて、一律起立・斉唱の強制は教員の教授の自由侵害と共に子供の学習権侵害であり、この強制下で公正な判断力・批判力を養う正しい教育実践は不起立・不斉唱・不伴奏である。併せて国旗国歌の学習指導の出発点である。総じて教育の自由侵害こそ焦点となる。対決点を鮮明にしなければならない。

▼裁判終了後、弁護士会館で報告集会

2013年6月8日土曜日

都立学校関係の「君が代」関係裁判等のお知らせ

■6月7日(金)に東京「君が代」裁判・第3次訴訟がありました。

追って、報告します。

これからの裁判や再発防止研修のスケジュールをお知らせします。万障繰り合わせて、ご参加下さい。

 

スケジュール

再発防止SH