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2016年12月25日日曜日

「東京都におけるチームとしての学校の在り方検討委員会 」

渡部さんからの報告と意見が寄せられましたのでアップします。

都教委は本年6月から、「東京都におけるチームとしての学校の在り方検討委員会」(学識経験者3名、学校関係者3名) というのを立ち上げ、都内公立学校における「教育の質の向上」に向けた多様な人材を活用した学校組織運営の在り方について検討を進めてきた。
去る10月27日にその(中間のまとめ)が出、ホームページ上にアップされた。
 『東京都におけるチームとしての学校の在り方検討委員会(中間のまとめ)』
 http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/2016/pr161027b.html
それを見ると、日本の学校から「民主教育」という言葉が全く消されたと言わざるを得ない。しかも、身勝手かつでたらめな教育史認識によってである。

ところで、この(中間のまとめ)が出る背景には、昨年来の文科省の以下のような動きがある。
昨年12月中央教育審議会は、「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」
という答申を出した。その中では次のようなことが述べられていた。
 「チーム学校とは、校長のリーダーシップの下、多様な人材が、それぞれの専門性を生  かして能力を発揮し、一体的にマネジメントされ、子供たちに必要な資質・能力を身  に付けさせることができる学校」

ここには、民主的な職場という概念はない。また、「子供たちに必要な資質・能力を身につけさせる」というが、それは上から子どもたちに押し付けるもので、「子どもたちの資質・能力を発達させる」というのではない。さらに、「必要な資質・能力」とはそれを誰が決めるのか。

★また今年1月、文科大臣は「次世代の学校・地域」創生プランを決定した。
その中には、
 ○ 「社会に開かれた教育課程」の実現のため、国は「次世代の学校」 づくりを推進
 ○ 「次世代の学校」づくりに向けて、チーム学校の体制を整備
がうたわれている。

★日本の学校はいま、国家主義教育が前面に出てきた「改悪教育基本法」(2006年)に基づき、「次世代の学校」づくりが具体化されつつある。
この国の動きを受けての都教委の(中間のまとめ)である。したがってこの「チームとしての学校」あるいは「次世代の学校」は国家主義教育が末端まで徹底するような学校だと言ってよいだろう。
だから、「子供たちに必要な資質・能力を身につけさせる」というのは、「国家が必要とする資質・能力」を、上から一方的に「身につけさせる」という事に他ならない。
今回の都教委の(中間のまとめ)は、これらを全面的に受けたものである。しかし、そこには読むにたえないようなことも書かれている。

<目指すべき「チーム学校」像 >という項目の「(1)これまでの学校体制」のところに、次のようなことが述べられているのである。

○我が国の学校は、明治期の学制発布以来の民主的かつ平等の名の下に、同じ学校の教職員は管理職も教員も、その経験や力量、職責や職務内容の違いにかかわらず、対等な立場で学校運営に携わるべきだという考えの下に運営がなされ、そうした考え    による 運営を当たり前とする、学校独自の慣習、いわゆる「学校文化」が根付いて いた。

★「我が国の学校は、明治期の学制発布以来の民主的かつ平等の名の下に・・・」!!
よくもこのようなことが書けたものである。これこそデマゴギーの極致としか言いようがない。こんなデマゴギーを平気で書きながら、「チームとしての学校」あるいは「次世代の学校」を作るというのである。
しかし、都教委はすでにこれまで、何年にもわたりその「民主的かつ平等」な職場体制を、
 ・「主任制」、
 ・「職員会議の挙手採決禁止」、
 ・「副校長制」、「主幹教諭」
 ・「人事考課」、「管制研修の強化」
などでさんざん潰し、「校長のリーダーシップ」を十分強めてきたでではないか。
しかしその結果、職場の協力体制は破壊され、職場から活気がなくなり、病休者・退職者が増え、管理職の成り手さえもなくなってきているのではないか。
それを更に推し進めるのが、「チームとしての学校」「次世代の学校」であるならば、まともな教員はさらに疲弊し、デマゴギーやヒラメ教師だけがのさばり、日本の教育は死滅するといっても過言ではない。

12/22 東京都教育委員会定例会 根津公子さんの傍聴報告

12月22日(木)、都教委定例会でした。 根津公子の傍聴記です。

副校長に欠員の危機!?

前回11月24日の定例会の終わりに、「次回定例会は12月22日10時から」と告げられていたが、直前になってHP上で開催時刻が変更になっていた。総合教育会議の開催が後から決まったことによるようだが、定例会の冒頭にそうした説明があってしかるべきだろうに、いつもながらそれはなかった。



定例会の公開議題は①「都立学校における『組体操』等への都教委対応指針について」 ②「都教委職員表彰について」の報告ほか。

 ②は、都立学校については都立学校長及び教育庁から、区市町村率学校については各区市町村教委から「他の模範となる」として推薦された個人・団体について、職員表彰審査会の審査を経て、今年度は81名、11団体の表彰を決めたとのこと。毎年この時期に行われている。
81名のうち校長が50名。団体の表彰理由の「主なる功績」として、「学校経営」などの他に、「オリンピック・パラリンピック教育の推進」や「中学校区における小中一貫教育の推進」をしたことがあげられている。都教委の方針に沿った「他の模範」であることが容易に想像できる。

 15時20分から16時までが第2回総合教育会議。
それに先立ち、傍聴受付は14時20分から14時40分、その後移動させられ、手荷物検査をされて別室で待機させられた。その間にトイレに行ったら、トイレ前まで職員がついてくる始末。この警戒ぶりは何? といったところ。

 前後するが、閉会後の退席順が決められている。知事が付き添い2人(?)に警護されて退室する。完全に姿が見えなくなった段階で教育委員たちが退室する。それまでの間、傍聴者は席を立つことや声を出すことが禁じられ、教育委員が退室した後、やっとのこと傍聴者退室となる
この退席の仕方は総合教育会議を権威付けるための演出なのか。知事や教育委員の出入り口と傍聴者の出入り口は全く離れたところにあるのだから、閉会宣言で三々五々退室してもよかろうに、知事や都教委にはそのおおらかさがない。
昨年度、総合教育会議が始まったときからの形式だが、何かにつけ「都民ファースト」をことばにする小池都知事も、こんなことさえ変えようとはしないのだ。

総合教育会議の議題

「東京都教育施策大綱(案)」について。冒頭、「パブリックコメントを頂戴し、新たな大綱(案)を出した」と小池都知事が挨拶。次に中井教育長が大綱案の加筆修正した箇所を説明。その説明を聞くと、都教委方針と合うパブリックコメントは採用し、都教委方針と合わないパブリックコメントについては無視したことがよくわかった。

その後、教育委員5人が大綱案を巡って持論や重点課題について各5分ほど発言。皆さん、言葉はきれいだけれど、心を打つような教育観・人間観はやはりない、と思っていたところに最後の中井教育長の発言。悲鳴とも聞こえる内容だった。

 「仕事が忙しすぎて、教員のなり手がない。特に小学校では受験倍率が2、8倍。この倍率では、『この人でいい』という教育力のある人を必要数確保することはできない。働き方改革、職場環境を良くする必要がある。また、校長、副校長のなり手がない。現職だけでは足りず、今は再任用で確保しているが、それでは持たない。副校長の仕事の軽減、見直しなどの抜本的対策が必要だ。」(要旨)来年か再来年にも、副校長の欠員が出るのではないかと思わせるような発言だった。

 副校長の受験倍率は10・23通達(=「君が代」の強制)以来急激に下がって、この10年1,1倍~1.2倍が続いている。
職階性は要らないと私は考えるが、それが必要と考える都教委の面々は副校長のなり手がいないのはなぜかを真面目に考えたことがあるのだろうか。多忙は一つの大きな要因だろうが、それだけではないことを。10・23通達発出直後、それに怒って副校長を自ら降格した人が何人かいた。それは、その背後にはかなりの数の都教委の教育行政を批判する管理職や管理職受験希望者が存在していただろうことを、都教委は考えなかったのであろう。考えないままに学校を支配してきたから、今の事態を招いたと言えよう。
 
意味があるとは思えない文書作成を次々に課せられ終わることのない忙しさや精神的苦痛、教員の支配管理を都教委の指示で日常的にさせられる苦痛、校長に昇格しても、○○推進校や○○研究校に名乗りを上げ「特色ある学校」を作らなければという脅迫観念や「君が代」不起立処分に我が手を貸すなどの苦痛に悩まされる。それがわかっているから、副校長になろうとしないのだ。

 「君が代」不起立を続けてきた私は、校長・副校長が処分に手を貸すことの苦痛を見続けてきた。10・23通達を撤回し、都教委の介入なしに各学校が教職員の総意で教育活動を再開できるようになったなら、子どもの人格的成長に資す教育を論議できるようになったら、副校長の受験倍率は復元するだろう。このことを私は都教委に提言したい。

2016年12月21日水曜日

2017年2・5総決起集会にご参加、ご賛同を!


2017年2月5日(日)、卒業式を前にして、都教委包囲ネットは総決起集会を開きます。2005年から開催し始めましたから、今度で13回目になります。闘い続けることで、昨年は根津公子さんの停職処分は違法の最高裁判決もかちとることができました。
みなさん、ぜひ、参加してください。
北村小夜さんのお話は貴重です。北村小夜さんの話をきく「追っかけ」もいます。





2016年11月29日火曜日

「オリンピック教育」批判の第二弾ビラが出来ました。

「オリンピック教育」批判ビラ第二弾

裏面は第一弾と同じですが、表面をオリンピックの問題点として、<勝利至上主義><商業主義><ナショナリズム>を問うビラができました。

そして最後の方に次のように書かれています。
「安倍首相は9月に「4年後の東京オリンピック・パラリンピックは、必ずや世界一の大会にする。(中略)同時に我が国の『未来』を切り拓く」などと述べました。
しかしこれは、「平和の祭典」であるべきオリンピックの政治利用に他なりません。
1936年にヒトラー支配下のドイツは「国策」としてベルリンオリンピックを開き、その3年後には第二次世界大戦に突入しています。
安倍首相は昨年、集団的自衛権を認める「安保法」を強行採決し、米軍基地強化や自衛隊の海外派遣に非常に積極的になっています。
2020年の東京五輪もなにか危険な感じがしてきます。



2016年11月28日月曜日

10/20の都教委包囲行動の時出した質問への都教委の回答

『10・20都教委包囲・要請行動』(都教委包囲首都圏ネットワーク主催)において渡部さんが、”東京都民として”出した質問に都教委からやっときた回答について、渡部さんから報告がありましたのでアップします。

10/20報告のブログにも掲載されていますが、経過を書きます。

■説明
アメフトのキャパニック選手が、「国歌斉唱」時不起立をしオバマ大統領がそれを擁護したことに関する「質問」を出したことを紹介しました。

しかし回答がなかなか来なかったので、11月10日、都教委定例会傍聴に行った際、Y教育情報課長に会ったので、「3週間ほど経つがまだ回答がない」とただすと、「3週間ほどで出します」というような返事でした。しかしその後も届きません。
それで、11月24日(実に5週間後)、また定例会傍聴に行った際に、「これが都民ファーストか」と教育情報課のK氏にただすと、「遅れて申し訳ない、あとはY課長の判を押してもらうだけです。すぐ郵送します」という事でした。
昨日(11月26日)ようやくその回答が届きました。
以下にその回答を紹介し、それに対する私のコメントを付けます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
質問1、都教委はキャ、パニック選手を擁護したアメリカのオバマ大統領は間違っていると思っているのか。
(回答:  回答する立場にはありません。
    (所管:総務部教育情報課、指導部高等学校教育指導課、人事部職員課)


<(回答に対する渡部の)コメント>
都教委は回答を回避し、拒否しています。都教委は、「間違っている」とも「正しい」とも言えないのです。「間違っている」と言えば、自分たちのやっていることが、いかにひどいことかが明らかになるし、「正しい」と言えば自分たちがやっていることの間違いを認めることになるからです。そして「何も答えられないこと」(つまり道理のないこと)を、引きつづき続けていくつもりである、という事がよくわかります。  
ですから、この回答に「質問2」以下の回答がすでに表われていると言えます。

質問2、都教委はオバマ大統領の見解を見習って、これまでの強制と処分について、改める考えはないのか。

(回答:卒業式の式典において国歌斉唱時の起立斉唱等を教員に求めたり校長の職務命令が合憲であることは、最高裁判決で繰り返し認められているところであり、職務命令違反があった場合には、個々の事案の状況に応じて厳正に対処します。 (所管:人事部職員課)

<コメント> 
最高裁判決を出していますが、最高裁判決でも思想良心の自由に関して「間接的制約」があるとされ、東京や大阪などの「強制」は批判され、この間、多くの減給・停職者の処分が取り消され、この5月末には根津さんの6ヶ月という停職処分の取り消しが最高裁で確定しているにも関わらず、「個々の事案の状況に応じて厳正に対処します」などと述べているのです。全く都教委は職権乱用の無法者です(江戸時代であれば悪代官)。 
 
質問3、何人かの管理職から聞いているが、都教委は学校の管理職たちに「生徒にチラシをまくな」と言うように指導しているのか。
質問4、もしそう指導しているのなら、それは生徒の知る権利を否定していると思われるが、それでもよいか。

(回答:質問3及び質問4について  式典は、教育活動の一環であり、学校が学習指導要領に基づき適正に実施するよう指導しています。 (所管:指導部高等学校教育指導課)
<コメント>
この二つの質問に対しても何ら答えていません。「生徒にチラシをまくな」に関しては、「指導している」とも「していない」とも答えていません。ということは「チラシをまくな」と「指導している」と考えてもいいという事だと思います。
やはり、何人かの管理職が言っているように都教委は「生徒にチラシをまくな」と指導しているのです。「知る権利を否定している」ことについても、回答を回避し、否定もしていません。つまり、都教委は「徒たちの「知る権利を否定している」と考えてよいという事です。ということは、都教委は憲法違反行為を行っており、戦前同様、一方的な考え方で生徒たちを洗脳していることを自白しているようなものです。

質問5、何人かの管理職から聞いているが、都教委は都民のチラシまきに対し、「警察を呼べ」と指導しているのか。

質問6、もしそう指導しているのなら、それは言論の自由や表現の自由に対する警察権力を使っての弾圧だと思われるがそれでよいか。

(回答:式典は、教育活動の一環であり、学校が学習指導要領に基づき適正に実施するよう指導しています。 (所管:指導部高等学校教育指導課)

<コメント>
  これは質問3、質問4に対する回答と全く同じものです。つまり、回答を回避、拒否しているのです。ということは、やはり、都教委は、「警察を呼べ」と指導しているのであり、彼らのやっていることは、「言論の自由や表現の自由に対する警察権力を使っての弾圧だと思われ」ても構わないということでしょう。
全く酷い話です。許されない事です。警察権力を使ってまで、学校現場における言論の自由や表現の自由を弾圧する。
  そうして生徒たちを洗脳し、新たな「少国民」として、行き着く先は「国益」という名の下に、「日の丸・君が代」をシンボルに世界各地の戦場にも送るということでしょう。

ところで、私の(最後につけておいた文章)は以下の通りでした、
 以上の質問に対し、「都民ファースト」、「情報の公開」の立場に立って、誠実に回答していただきたい。また、上記に関する管理職に対する指導文書などがあれば、公開していただきたい。

しかし、以上のようにすべて回答回避・拒否ですから、教委は全く不「誠実」であることも明らかになりました。また、「指導文書」などの公開にも応じていませんから、公開されれば困るようなことを都教委はやっているということでしょう。
まさに都民に背を向けたブラック都教委です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
以上のように、小池都知事の言う「都民ファースト」、「情報の公開」は単なる掛け声だけであり、石原都政以来続く都教委の悪しき体質は何ら変わっていない、ということがまた明らかになりました。
こうした体質を暴露し粉砕していくために、これからも引きつづき多くの方々と連帯し、闘いを強めていきたいと思います。

11/24 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

11月24日(木)に行われた都教委定例会の傍聴記です。

<いじめ対策を言うならば、東京で起きたいじめ自殺等について明らかにすべきだ>

■公開議案

水泳授業等における「スタート」の取扱について(飛び込みによる都立高生の重大事故を受けて)
教育職員免許状に関する規則の一部を改正する規則の制定について、
報告が、
東京都特別支援教育推進計画(第2期)・第1次実施計画(案)の骨子について
「いじめ総合対策【第2次】(案)」について。非公開議題はいつもながら、教員等の懲戒処分や校長任命案件であった。
 10時、定例会開催時刻に宮崎教育委員の姿はなく、しばらくして現れた。時計の針は10時11分。宮崎教育委員は「降雪の影響で電車が止まってしまい」と言ったが、その言葉に私は唖然としてしまった。それを考え余裕を持って家を出るのはあたり前のことだろうが。単なる傍聴者の私でさえ、交通機関の遅れを考えて6時45分に家を出たというのに、だ。

(中略)

④「いじめ総合対策【第2次】(案)」について

 いじめ問題対策委員会からの「最終答申」(2016年7月28日)を受けて、都教委が出した「いじめ総合対策【第2次】(案)」の報告。12月24日までパブリックコメントを募集し、2月の教育委員会定例会で「いじめ総合対策【第2次】」を策定、来年度から学校において取り組みを開始するという。
 「軽微ないじめも見逃さない《教職員の鋭敏な感覚によるいじめの認知》」「教員一人で抱え込まず、学校一丸となって取り組む《「学校いじめ対策委員会」を核とした組織的対応》を始めとする6つのポイントを掲げ、未然防止、早期発見、早期対応、重大事態への対処の4つの段階に応じた具体的取組をあげる。6つのポイントを踏まえて、いじめ防止の取り組みを推進するにあたっては、「いじめの件数が多いことをもって、その学校や学級に問題があるという捉え方をしない」などの注意事項が書かれている。

 「きめ細かく、素晴らしい」などの意見が教育委員からあったが、現実を見ていない意見だと私は思った。11月10日の定例会で今年4月から6月までのいじめ調査の集計報告がなされた際に、「学校いじめ対策委員会が組織的に対応した学校が増えた」が、「教員とスクールカウンセラーが連携して対応した事例のうち、効果が見られた事例の割合が、どういうわけか、過去2年間よりも減少した」と報告された。それがなぜなのか、教育委員は考えなかった、あるいは考えが及ばかなったということか。

横浜に自主避難した中学生へのいじめの件に触れ、「賠償金云々は、大人の話。大人に理解を得る働きかけも大事」(宮崎教育委員)との発言には同意する。しかし、東京で起きてきたいじめによる自殺については、誰も一度たりとも触れてこなかったし、今回も触れなかった。昨年9月、大月駅で自殺した都立高校生の件、今年4月に同級生から殴られて死亡した青井小学校の件について、都教委はどのような調査をし、どう判断したのか、再発防止に向けて各学校にどのような指導をしたのか等を明らかにすべきだ。ぜひ、明らかにしてほしい。こうした実際に起きたことに向き合わずに対策を策定しても、絵空事である。

 「いじめ総合対策【第2次】(案)」の最後のページには「東京都の公立学校から巣立つ子供たちに伝えたいメッセージ」だとして、「人間と社会」(都立高校で昨年度から週1時間の必修を課した教科の、都教委作成の「教科書」)の最後のページを転載している。そこには、「多様な人と出会い、関わり、時にはぶつかり、高め合えるからこそ、私たちは幸福な人生を切り拓き、よりよい社会を、豊かな未来を築くことができるのです。何よりも、違った意見をもつ者同士の調整を図ることができること、それこそが人間らしさなのです。」とある。ここで言う、「違った意見をもつ者同士の調整を図る」とは何なのか。「日の丸・君が代」については、教員だけでなく子どもたちにも「君が代」起立を強制し、「お前が起立するまで式は始めない」と学校・教員が子どもを恫喝する現実。「違った意見をもつ者」も、上の考えに合わせて「調整を図れ」ということなのか、と勘ぐりたくもなる。言葉はきれいだが、人間的でも教育的でもなく、恐ろしい。

 全文 レイバーネットに出ています。

http://www.labornetjp.org/news/2016/1124nezu

2016年11月17日木曜日

11/10 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

●根津公子の都教委傍聴記(2016年11月10日)です。

「子どもには制服を着せておいて教員はジャージ、問題だ」の発言が飛び出した。




■公開議題は

①「児童・生徒の学力向上を図るための調査」の結果について 
②都公立学校における「いじめの認知件数及び対応状況把握のための調査」結果について

③都民の声(教育・文化)について〔今年度上半期〕
④来年度教育庁所管事業予算見積もりについて。非公開議題はいつもながら、教員の懲戒処分及び校長の任命について。


都公立学校における「いじめの認知件数及び対応状況把握のための調査」結果について

 今年4月から6月末までに行った調査報告と、この3年間の経年比較の報告であった。
いじめの認知件数は、今年が3062件、昨年が2823件、一昨年が4086件。いじめに教員一人が関わるのではなく、「学校いじめ対策委員会」(校長、副校長、生活指導主幹、スクールカウンセラー等で構成)という組織としての対応を都教委は昨年度、学校に指示した。
その結果、「学校いじめ対策委員会が組織的に対応した学校が増えた」という。しかし、その成果について、「教員とスクールカウンセラーが連携して対応した事例のうち、効果が見られた事例の割合が、どういうわけか過去2年間よりも減少した。」と、不可解そうに言った。

 当たり前じゃないか。信頼できる人の話は人(児童・生徒)の心に沁みても、学校組織としての指導には反発する児童・生徒もいるはずだ。児童・生徒が心を開くよう、だからこれまで学校・教員は、その生徒が信頼する人を中心に対応してきたのだ。対応は一人の教員であったり、複数であったり、学年の教員全てであったり、考えながら対応してきたのだ。都教委の人間観が誤っていることに、教育委員も事務方も誰一人気づかないのか。

 いじめをなくしたいと都教委が本気で考えるならば、まずは、子どもたちを競争漬けにしないこと、ハンディを持った子どもたちの排除をやめること。そして、教員弾圧をやめること。
子どもたちが生活する学校で、教員が校長や都教委からいじめられるのを子どもたちは見ている。弱ければいじめていいと、日常から「学んで」いるのだ。また、いじめはいじめをする子のSOSでもある。誰もが平等・対等の生活環境にあれば、いじめは確実に解消するはず。それが抜本的解決なのだ。

③都民の声(教育・文化)について〔今年度上半期〕

今年上半期に寄せられた「苦情」は例年よりも多い。増えた「苦情」は都立高校跡地への韓国人学校建設についての107件で、同一人物からのものという。「苦情」に対し、対応を図った事例が挙げられている。その事例2つを紹介したい。

 1件は、「都立高校の教員が電話をしながら、片手で自転車を運転しているところを目撃した。教師であるにも関わらず、交通ルールを守らないというのは、非常に残念なことです。」との「苦情」に、都教委・校長の対応は「校長が当該教員に確認したところ、自宅から緊急の電話があり、自転車運転中に携帯電話で通話してしまったとのことでした。校長から当該教員に対して、・・・指導をしました。」
もう1件は、「都立高校の入学式で司会をしていた教員がサンダルを履いているのは、厳粛な場に相応しくなく、おかしいと思いました。」との「苦情」に、「校長が当該教員に確認したところ、入学式当日にサンダルを履いていたのは事実であったため、入学式の場に相応しい履物を身につけるよう指導をしました。」と対応したとのことだった。苦情を寄せた人は、その当人や校長に苦情を伝えればいいだろうに、なぜ、都教委へ持っていったのだろう。“ちくり”が蔓延していく監視社会を覗いてしまった感がある。
 
この報告に対しての遠藤教育委員の発言に背筋が寒くなった
「入学式ですらサンダルということは、日常の教員の服装に基準はないのか。子どもには制服を着せておいて、教員はジャージというのは問題だ。」

対する事務方の返事は、「指導はしている。」 と。
中学生の標準服(義務教育学校では制服は禁止され、この名称で実質は制服の実態)、高校生の制服指定がそもそもおかしいと私は思う。標準服・制服を着用したらその学校の生徒の自覚が持てて非行に走らないなんてことを標準服・制服支持者は昔から主張してきたが、遠藤教育委員もそう考えているのだろうか。教員も制服にすれば、非行をはたらかないとでも? 背広を着て巨大な悪事をはたらく者たちがごまんといるのは、遠藤教育委員には見えないのか。
すでに東京の教員は卒業式・入学式での服装は「厳粛かつ清新な雰囲気の中で行われる式典にふさわしいもの」と明記されているが、さらに日常の服装まで管理しようというのか。自由を排除し、規則で管理する・される中では、人と人との触れ合い=教育は成立しない。こういう発想だから、上記した《いじめの解決に組織で当たる》という発想しか出て来ないのだろう。
調査検討が好きな都教委には、制服を着用し、規律の厳しい軍隊(古今東西どこも、戦前・戦中の日本軍も)、自衛隊でいじめが多発してきた、している実態について調査検討することを勧めたい。

東京の教育が都教委によって壊され続ける現実を、毎定例会で見せられ続けている。人には誰もに尊厳があり、人権があるという認識はさらさらなく、人を「人材」(もの)としか見ない都の教育行政。子どもたちがズタズタにされている。

全文
 ↓
http://www.labornetjp.org/news/2016/1110nezu

2016年11月3日木曜日

10/31 都教委要請行動のもう一つの報告

10月31日(月)、『学校に自由と人権を!10・23集会』の成功を受けて、「10・23集会実行委員会」主催による<都教委要請行動>(21名参加)が行われました。近藤徹さんの報告はアッブしました。渡部さんからも参加者の一人としての報告が寄せられましたのでアップします。重複部分は省略させていただきました。

215名署名の『請願書』を提出と要請

●1~8までの要請項目は略。近藤さんの報告参照のこと。
●代表の近藤徹さんの発言

①「3」に関連して、この間都教委が何度も敗訴しているにも関わらず一切の責任を取っていないこと、
②この間、都の教育委員(6人)はすべて代わったにも関わらず、同じことを繰り返していること、
③都知事も、石原がやめてから3人目となり、小池都知事は「都民ファースト」「情報公開」と言っている、請願の「8」をしっかりやること、
を指摘しました。
とくに③に関しては、近藤氏は、これまでの請願等の扱い方として、半年に1回教育委員会定例会に(項目と数、いくつかの例)をまとめて提出している(4月~9月分、10月~3月分)だけであり、これでは全く教育員会に反映されない、ことを問題にしました。

しかし、それに対し教育情報課課長Y氏は、「やり方はこれまでと変わらない」と回答しました。また、「これまでと同趣旨の請願だから」とも言いました。

●そこで多数の参加者から次々と、以下のような声が上がりました
 ・「すべてそういうやり方か」
 ・「石原都政の検証が必要では」
 ・「課長の主体的姿勢がないではないか」
 ・「そうしたやり方を見直して欲しいということだ」
 ・「なぜ、それができないのか」
 ・「現場教員だが、半年後の報告では卒業式が終わってしまう。同趣旨だから検討しないということか。しかし、この間、都教委は裁判で負けているではないか」
 ・「同趣旨というがこの10年以上同じものは何もない。裁判所の判決も変わってきている。思想信条の自由の侵害も認めるようになってきている。人間Yさんの回答が聞  きたい。テープレコーダーのような回答はやめてもらいたい」
 ・「再発防止研修も裁判所の決定で違憲・違法になると言われている。(にもかかわらずむしろ強まっている。)そうした判決などを教育委員が知っているのか疑問だ。」
 ・「一方的に都教委が決める事と言うが、それは僭越だ。任務放棄だ」
 ・「処分により卒業式の在り方そのものが変えられている。それまでは子どもたちが作った卒業式だった。それが出来なくなっている。どれだけ子どもに影響を与えていることか」
 ・「所管が出てこないのが一番の問題だ。小池都政になってもこれまでの通りとは」

●千葉からわざわざ車椅子で参加してくれたKさんも、
 「いかに東京が異常かが分かった。裁判所から指摘されても同じ。一言で言えば傲慢で、
 都教委には法律も憲法も三権分立もない」と述べていました。
しかし、Y課長は「やり方は変わらない」という以外、何ら新しいことは言いませんでした。要するに、都教委は小池都政になっても何にも変わっていないということです。

■Kさんの感想
13:30ころに都庁第2庁舎ロビーに到着。
14:30過ぎ、1階ロビーで21名の請願隊が結集して、10階の会議室へ移動、対応したのは担当課ではなく都教委情報課のY課長。

請願では、2003年の通達、その後の裁判での敗訴などについて、現東京都教育委員は理解していないので、教育委員会会議できちんと説明し審議してもらいたいと強調して訴えました。
しかし、都教委矢野克典情報課長は「同趣旨の請願として」「今までと同じように」「担当課に伝えます」という不誠実な答えを繰り返すばかりで、参加者からの厳しい声にようやく「努力します」と答えました。当該でもなく、都民でもない、隣県民のわたしも思わず「隣県民の外部の者から都教委の行いを見ていると『憲法・法律・三権分立』を無視した傲慢な教育行政を行っていると見えます。『学習指導要領に基づいて指導」していると言うなら、都教委は『裁判所から指導されている』ことの意味を理解できるでしょ。
矢野課長、あなたはえらいんですよ、担当課に事務的に文書を回すのがあなたの仕事ではありませんよ、担当課に自分の意見を添えて回してください」と発言しました。
千葉県教委もひどい対応ですが、都教委はもっとひどい状況なことを確認できました。
小池都知事の下、聞こえの良い教育大綱も定められるようですが、言葉が空中に浮いて実質を伴わないことになりそうです。当該の皆さんの今までを思うとはらわたが熱くなりました。

10/31 都教委要請行動の報告

10月31日、「学校に自由と人権を!10・23集会実行委員会」による小池都政発足後初の都教委要請行われました。近藤徹さんの報告です。
要請には21名が参加しました。都側は、矢野克典教育庁総務部教育情報課長、川島茂同課長代理が対応しました。
冒頭10・23集会実行委員会から同集会で集めた中井敬三教育長宛の請願署名215筆を矢野課長に手交しました。請願事項は以下の通りです。
 
<請願事項>

1 東京都教育委員会が2003年10月23日に発出したいわゆる「10・23通達」を撤回すること。
2 同通達に基づく一切の懲戒処分・厳重注意等を取り消すこと。
3 最高裁判決、東京高裁判決、東京地裁判決で「違法」とされた減給・停職処分を行った責任を取り、原告らに謝罪すること。また再処分(2013年12月、2015年3月、同年4月)を撤回すること。
4 同通達に基づく校長の職務命令を発出しないこと。また、新たな懲戒処分を行わないこと。
5 同通達に係わり懲戒処分を受けた教職員に対する「服務事故再発防止研修」を行わないこと。
6 同通達に係わり懲戒処分を受けた教職員の再雇用、非常勤教員等の合格取消、採用拒否等を撤回すること。
7 卒・入学式等での「君が代」斉唱時に生徒の起立を強制し、内心の自由を侵害する「3.13通達」(2006年)を撤回すること。
8 教育委員会において本請願書及び関係資料を配付し、慎重に審議して、回答すること。


続いて実行委員会の補足説明として、次の3点を強調しました。
●裁判で負けた責任を取れ! 該当者・都民に謝罪せよ!
10・23通達(2003年)から13年。延べ478名の教職員が処分されています。裁判では都教委が「違法」な処分を行ったとして、67件・57名の処分が取り消されています。裁判で「違法」とされた処分を行った責任の所在を明らかにして、該当者・都民に、謝罪すべきです。

●10・23通達当時の教育委員は一人ももいない―10・23通達の抜本的に見直しを10・23通達後の東京の教育行政の惨状は目を覆うばかりです。しかし都教委はこれに目をつむるばかりか一層権力的に学校現場に介入し統制を強めてきました。いまこれが破綻していることは明白です。
10・23通達発出に関与した教育委員は、内舘牧子(脚本家 2014年3月退任)を最後に誰もいなくなり、一番古い教育委員は山口香(2013年4月就任)です。10・23通達当時から数えるとみな三代目、四代目です。
司法から断罪された10・233通達に基づく一連の施策を再検討し、抜本的に見直すことが求められています。

●教育委員会で請願・要請を報告して回答せよ―「都民ファースト」の試金石
都教委は、10・23通達に関する請願、要請があることを教育委員会に報告もせずに、教育情報課が所管課の「回答」をまとめる形で「回答」をしてきました。そして教育委員会には、年2回上半期(4月~9月)、下半期(10月~3月)にまとめて請願、要請を「都民の声(教育・文化)」として事後報告しているだけです。それも要請文を載せるのではなく、選別して数行にまとめ、件数を報告するだけです。これでは、請願者、要請者の声は教育委員に伝わりません。
<請願事項 8>の「教育委員会において本請願書及び関係資料を配付し、慎重に審議して、回答すること。」との要請は全く無視されているのです。
例えば昨年の実行委員会も同じ要請をしていましたが、「回答」では、「既に方針が決定済みの事項であることから、東京都教育委員会事案決定規程等に基づいて回答します。教育委員会への報告及び教育委員会での審議は行いません。(所管:指導部指導企画課、人事部選考課、人事部職員課)」と「回答」しているのです。
都民の声に全く向き合わないどころか、「報告、審議はしない」と居直る都教委の姿勢を転換するかどうかは、「都民ファースト」「情報公開」を標榜するす小池都政の試金石です。

◆参加者の怒り爆発―都教委は異常
参加者の発言は、教育委員会に報告もしない都教委の「反都民的」とも言える請願、要請の扱いに集中しました。1つの部課(東京では教育情報課)が都教委の請願、要請を全て受付し、所管課との話し合いも面会もさせず、また教育委員会に報告もせずに一括して、「回答」するシステムをとっている教育委員会は全国どこを探してもありません。千葉県から車いすで要請行動に参加したKさんも「都教委は想像以上ににひどい」と怒っていました。

◆従来の紋切り型の対応に終始―不当な態度を許さず
要請に対して教育情報課長は、「教育委員会への報告について検討するがご期待に添えないかも知れない」「方針が決定済みの事項である」と繰り返す紋切り型の「回答」に終始しました。
私たちは、「都知事が変わっても都教委は変わらない」現状にひるむことなく、これからも10・23通達をはじめとした権力的教育行政の転換をめざして取り組んでいきます。

■司法に届け、私たちの叫び―裁判傍聴に裁判所へ行こう!
―粘り強く闘われている「日の丸・君が代」強制反対の裁判に絶大なご支援を!

★東京「君が代」裁判第四次訴訟・証人尋問2回目
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 11月11日(金)
  9時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順) 
  9時55分 開廷 16時30分まで(昼食、入れ替えあり)
  東京地裁103号(大法廷 定員98名)
  内容:原告証人尋問 (6名)
   ▼午前9:55~12:00 井黒・永井
   ▼午後1:10~ 4:30 川村・加藤・井上・大高
  報告集会: 弁護士会館5階 502EF

★東京「再雇用拒否」第三次訴訟・控訴審第3回口頭弁論
(東京地裁民事19部。2011年再雇用拒否の損害賠償請求、原告3名)
 12月5日(月)
  13時30分傍聴希望者集合(抽選なし・先着順)
  14時開廷 
  東京高裁511号(定員42名) 
  報告集会場所未定。追って連絡。

★東京「君が代」裁判第四次訴訟・学者証人尋問
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 12月9日(金)
  9時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順) 
  9時55分 開廷 12時(予定)まで
  東京地裁103号(大法廷 定員98名)
  内容:学者証人尋問 中川律(埼玉大学准教授)
  報告集会:未定。追って連絡。

2016年11月1日火曜日

10/27 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

●根津公子の都教委傍聴記(2016年10月27日・都教委定例会及び第1回東京都総合教育会議)




■定例会の議題  

副校長のなり手がいない東京都

定例会の冒頭、木村教育委員退任に伴い、中井教育長は教育長職務代理者を遠藤教育委員に選任したと発表した。木村教育委員の後任は秋山千枝子氏(医学博士)。

定例会の公開議題は

議案が①杉並区学校教育職員の教育管理職選考及び四級職(主幹教諭・指導教諭)選考に係る事務の受託の議案提出依頼について、

報告が②教育支援センター(適応指導教室)等充実方策検討委員会(中間のまとめ)について、
東京都におけるチームとしての学校の在り方検討委員会(中間まとめ)について。

①杉並区学校教育職員の教育管理職選考及び四級職(主幹教諭・指導教諭)選考に係る事務の受託の議案提出依頼について
 山田宏区長時代に杉並区は民間校長(藤原校長、代田校長)を和田中校長に抜擢し(2003~2013年)、また、師範塾を立ち上げ、杉並区独自採用の杉並区学校教職員を採用した(2003年~2008年)。区長が替わって現在はどちらも廃止になったが
採用した杉並区学校教職員は現在もこの職にあるわけで、杉並区はこの教職員が、都教委の行う昇進試験を受験させてほしいと選考の事務委託を都教委に依頼。それを受けての議案で、遠藤委員は「経済同友会として師範塾発足に係り、研修を担当した者として喜ばしい」と言った。
しかし、杉並区学校教職員に採用された120人のうち、すでに28人が職を去ったという。山田区長時代に華々しく立ち上げた教育施策が、どれも失敗に帰したという証しだろう。その総括を、杉並区教委もそれを認可した都教委もはじめに示すべきと思う。

以下略
長いですが、レイバーネットで詳しくみてください。

■学習発表会を見ているような東京都総合教育会議

午後は、小池都知事になって初めての東京都総合教育会議。13時30分開始というのに、12時40分で受け付け終了、その後、手荷物検査をされ待機させられ、荷物を置かされ、たったの16人というのに2列に並ばされて会場に入る。それは昨年の舛添都知事のときも同じだったけれど。

議題は「東京教育施策大綱骨子(案)~東京の輝く未来を創造する教育の実現に向けて~」について。昨年は骨子案が配られただけだったが、今回は教育施策の現状と課題を示すデータ集が添付されていた。知事はあいさつの中で、「事務局に大綱骨子案を用意させた」と言ったが、データ集は事務方の発案か、小池都知事の発案か。
会議は台本が都知事と各教育委員・教育長に配られていて、その台本通りに演じた学習発表会のようだった

はじめに知事が原稿を読み上げて挨拶をしたのが傍聴席からよく見えて、こんなものなのかと思っていたら、傍聴席から顔の見える教育委員がやはり台本(原稿)を読み上げていた。そうやってほかの教育委員を観察すると、どうもみんな同じようだった。傍聴席からは後姿しか見えない教育委員の目元は確認できなかったけれど。

遠藤教育委員が「学校、家庭、地域が一体となった防災教育の推進」の項で、何度か聞いた持論を展開したのを聞いていて、発言内容をあらかじめ教育委員が提出し、それに対し知事が回答を用意して台本にしたのだと思った。

遠藤委員の発言は、「地震の阪神大震災の体験から、学校選択制は学校と地域が一体となった防災を形骸化する」というもの
ちなみに、それに対する都知事の回答は、「地域の絆と防災、考えていきたい」という学校選択制についての回答は避けた、あやふやな回答であった。遠藤委員には、一言の発言で終わりにするのではなく、この持論を徹底した論議
に持ち込む姿勢を見せてほしいものだ。それが責任ある仕事ではないのか。
パブリックコメントを受け付けて、次回は大綱案を示すということだ。知事がおつきの人に伴われて退室し、続いて教育委員が退出、傍聴者はそれが済むまで着席のままだった。これも、舛添都知事のときと同じに。
全文
 ↓
http://www.labornetjp.org/news/2016/1027nezu

2016年10月27日木曜日

―学校に自由と人権を!10・23集会 満員の会場に闘いの熱気あふれ

10月23日、「学校に自由と人権を!10・23集会 憲法を変えさせない!誰も戦場に送らせない!―『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤回―」が都内日比谷図書文化館で行われました。近藤徹さんからの報告です。



この集会は、被処分者の会など10・23通達(2003年)関連裁判の訴訟団・元訴訟団14団体が大同団結して毎年10月に行われてきました。今年の集会は、「命懸けで憲法を破る」と公言した石原都知事の下、東京都教育委員会が10・23通達を発出して丁度13年目の日に開催されました。集会には、約200名が参加し、満員の会場には闘いの熱気あふれ、内容も好評で、大きく成功しました。主催14団体に加えて、30団体、196名の個人が賛同を寄せてくれました(10月22日現在)。集会成功のために力を貸してくれた皆さんに心から御礼申し上げます。

集会の様子

●東京の教育を都民の手に取り戻すための「希望」の闘い―実行委員会あいさつ

冒頭、実行委員会として被処分者の会・近藤があいさつしました。「今年の集会は、参議院選挙の結果、衆参両院で改憲勢力が2/3を超え、また11月にも南スーダンへの自衛隊の派兵が迫っている中で行われ、『憲法を変えさせない!誰も戦場に遅らせない!』という本集会のスローガンが、差し迫った課題となっている」と述べ、「本日の集会は小池新都政発足後初の訴訟団・元訴訟団主催の集会」で「『都民ファースト』『情報公開』を標榜するなら、都教委は私たちの真摯な思いに正面から応えねばならない」と求めました。そして「粘り強く闘われている『日の丸・君が代』強制反対の裁判は荒廃した東京の教育を都民の手に取り戻すための『希望』の闘い」であり、「私たちの粘り強い闘いは、都教委を確実に追い詰めており、みんなの力でこの闘いを支えていこう」と呼びかけました。「『安倍政権の暴走ストップ・自衛隊を戦地に送るな』の国民各層の闘いと合流して、東京の学校と教育の危機的状況を打ち破り、憲法・平和・民主主義・教育の自由を守るために運動の輪を広げ、勝利するために最後まで奮闘しよう」と訴えました。

●市民的自由が機能する憲法へ―青井未帆さん講演「戦争ができる国と教育」

青井未帆さん(憲法学 学習院大学大学院教授)が「戦争ができる国と教育」と題して講演し、安倍政権の下での憲法を巡る状況を「タガが外れている状況」と断じ、国家権力が個人・家族の領域にも踏み込み、「市民的自由」が危機に瀕していることに警鐘を乱打しました。立憲主義、民主主義の根本的理念を提示しながら、「機能する憲法」となるように闘うのが私たちの責務であると述べました。その上で、「戦争と教育」の不可分な関係にも言及しました。「戦争は教室から始まる」という歴史の教訓を再認識しました。また、「君が代」訴訟について最高裁判決の到達点を踏まえ、減給処分以上が「裁量権の逸脱・濫用」で違法とされ取り消されたことに「光明」を見いだすと述べました。大学での講義を彷彿とさせるような語り口に魅せられました。憲法の危機に対峙する闘いのあり方にもヒントを与えられました。

●「君が代」訴訟の新しい動きと勝利への展望―澤藤統一郎弁護士


















澤藤統一郎弁護士(東京「君が代」裁判弁護団副団長)が、「『君が代』訴訟の新しい動きと勝利への展望」と題して特別報告をしました。冒頭「"We  shall overcome someday." 13年間闘い続けていることの意味を再確認しよう」と述べ、13年間の「君が代」訴訟の流れを整理しました。「君が代」訴訟を、高揚期(予防訴訟提訴から難波判決=2006年9月全面勝訴)→受難期(最高裁ピアノ判決 2007年2月)→回復期(東京高裁大橋判決=戒告を含む全ての処分を取り消し=2011年3月以降)→再高揚期(福嶋さん事件=2013年12月以降)と4つの段階に分けて整理してくれました。そして、最高裁判決の枠組み(職務命令の「間接的制約」論による戒告処分の容認)を突破するため、最高裁の「(職務命令は)儀式的行事におけ得る慣例上の儀礼的所作」という論理が誤りであること明らかにする論理構築の必要性にも言及しました。

●「思いを語る―18歳選挙権。広島、沖縄、憲法」東京高校生平和ゼミナール

最後に、東京高校生平和ゼミナールの高校生2人による特別報告「思いを語る―18歳選挙権。広島、沖縄、憲法」がありました。昨年の戦争法反対の国会前行動に参加した経験から「民主主義とは一人一人が声を上げるということだと学んだ」こと、沖縄平和学習旅行・広島平和学習旅行、全国高校生平和集会などに参加して学んだこと、参議院選挙費向けての「18歳選挙権」についての学習などを報告しました。高校生も平和の危機=戦争への動きに無関心ではいられない」と述べ大きな拍手を受けました。

集会は最後に「集会アピール」を採択して散会となりました。

2016年10月25日火曜日

10/20 『10・20都教委包囲・要請行動』

10月20日(木)都教委包囲首都圏ネットワーク主催の「都教委包囲・要請行動」が行われました。(45名参加)

◆第一庁舎前で


















都庁・第一庁舎の知事室の下の玄関=2階歩道に集まり、15時10分頃から、
「・10・23通達撤回! ・「日の丸・君が代」処分反対!」
と大書した横断幕を掲げ、集会を開始しました。

15時30分過ぎから、トラメガを使いシュプレヒコールをしました。
 ・10・23通達撤回! ・「日の丸・君が代」強制・処分反対!
 ・道徳の教科化反対! ・国威発揚の「オリンピック教育」反対!
 ・教育の軍事化を許さない! ・若者を戦場に送るな!

などなど。
45名程度ではとても包囲などとは言えませんでしたが、マイクの音量もよく、かなり通り、力強いコールになったと思います。特に規制などは有りませんでした。

◆第二庁舎10階203会議で


















その後、第一庁舎会議室は工事中のため、10階の203会議室で要請行動を行いました。
要請行動には29名が参加しました。


都教委側からは4月から教育情報課長になったY氏と、K課長代理が出てきました。
○要請に先立って、はじめに、都教委が「教育情報課」というものを作り、管轄の、担当課の職員に直接申し入れなどをさせない仕組みになっていることについて不満の声が出されました。
 「どうして情報教育課が窓口なのか。」
 「2001~02までは担当課の職員が出てきた。」
それに対しY課長は
 「そうなっているので」、「請願処理規則でそうなっているので」を繰り返すばかりです。
また、「どうしてそうなったのか」と言う質問に対しては、「知らない」と言います。
参加者一同あきりかえり、ある参加者は「調べなさい」と言いました。

司会をやっていたA氏は、
 「これは隠ぺい体質だ。なぜ担当者が都民の前に出てこないのか。誰に聞いても『わからない』と言う。無責任だ。文科省だって担当者が出てくる。他県でもそうだ。なぜ都はそうしないのか。今、都庁の隠ぺい体質が批判されているが、都教委がこうして真っ先にそれをやったのだ。」と述べました。
それでもY氏は同じことを繰り返すばかりです。

要請行動、要請書の読み上げ 
今回は以下の団体が要請行動を行いました。
 (1)都教委包囲首都圏ネットワーク
 (2)予防訴訟をひきつぐ会 
 (3)再雇用拒否撤回を求める第二次原告団
 (4)河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会
 (5)ひのきみ全国ネット
 (6)東京都民

●そのうち、(4)は次のようなものでした。
「君が代」処分の審議に関しての質問
1.「君が代」不起立処分をする際の、処分決定までの手順について当会が質問したところ、都教委の5月17日付回答、6月24日付回答によると、東京都教育委員会事案決定規則別表(第4条関係)二の四によるとの回答であった。
 それによれば、戒告、減給処分については懲戒分限審査会の議を経た後、教育長の決裁で決定し、教育委員会の審議を要する案件は停職、免職の案件というように読める。
 ①この規則が成立したのは、いつか。
 ②全ての処分案件を教育委員会で審議していた時期があるかないか。あるとすれば、それはいつか。

2.2012年1月16日に出された最高裁判決は、戒告処分は容認しながらも、減給処分は都教委の裁量権逸脱と認定し、処分を取り消した。それ以降出された判決も、減給以上の処分はすべて取り消してきた。
ところが、都教委は田中聡史さん(石神井特別支援学校教員)の「君が代」不起立に対して、2013年から減給1か月処分を出し続けてきた。
 平等取扱の原則、公平の原則に立って審議されたかがはなはだ疑問である。最高裁判決を無視した処分を出している理由を明らかにせよ。

これは、「個別の教職員の人事に関する事項」で括る問題ではなく、公的な質の問題であるから、逃げることなく回答されたい。
そして、質問者は、次のように述べました。
 「これまでの回答(5月)には、説明がない。再質問への回答(6月)にも、答えない。
 都教委は我々を馬鹿にしているのでは。
 <開かれた都政>はオリンピックだけか。パフォーマンスだけなのか。それでも<開かれた都政>を担ってやっているのか。」
するとY課長は「オール都庁でやっている」と答えました。
参加者一同あ然としました。
 

●(6)東京都民は以下のような「質問」を出しました。
(前半の説明は略)
1、都教委は、キャパニック選手を擁護したアメリカのオバマ大統領は間違っていると思っているのか。
2、都教委はオバマ大統領の見解を見習って、これまでの強制と処分について、改める考えはないのか。
3、何人かの管理職から聞いているが、都教委は学校の管理職たちに「生徒にチラシをまくな」と言うように指導しているのか。
4、もしそう指導しているのなら、それは生徒の知る権利を否定していると思われるが、それでよいか。
5、何人かの管理職から聞いているが、都教委は都民のチラシまきに対し、「警察を呼べ」と指導しているのか。
6、もしそう指導しているのなら、それは言論の自由や表現の自由に対する警察権力を使っての弾圧だと思われるがそれでよいか。
 
以上の質問に対し、「都民ファースト」、「情報の公開」の立場に立って、誠実に回答していただきたい。
 また、上記に関する管理職に対する指導文書などがあれば、公開していただきたい。
これに関して質問者がY課長に(「質問」に付けてキャパニック選手に関するビラを渡し)、
 「オバマ大統領がキャパニック選手を擁護したことは知っていますか」と聞くと、「ああ・・・」とあいまいな返事。
そこで、「個人的にどう思いますか」と聞いても答えない。
「都教委はこうしたことに対して何も知らずにやっているのか」と言ってもだんまりでした。

終了後、参加者は口々に、
「誰に向かって話しているのかさっぱりわからない」と言っていました。

以上からわかるように、都教委の体質は何も変わっていません。
豊洲市場と同じで、「いい加減で無責任」な体質です。


小池都知事が言う「都民ファースト」「情報公開」はまったく聞いてあきれるばかりです。
◆再び、第一庁舎前で
 第一庁舎前で待機している人たちと合流しました。もう暗くなっていました。
全体で申し入れの様子、都教委・教育情報課長の態度と発言について報告し、10.23行動の意義、「日の丸・君が代」処分反対で闘い続けることを確認して行動を終えました。

2016年10月23日日曜日

10/17 河原井・根津さんの08年不起立・停職処分裁判

10月17日(月)東京地裁で、河原井さん・根津さんの08年「不起立」裁判が行われた。
08年は二人とも停職6ケ月の処分だった。渡部さんの報告です。


すでに07年「不起立」処分(河原井さん停職3ヶ月、根津さん停職6ヶ月)については、昨年5月高裁で処分取り消しの判決が出ており、都教委は河原井さんについては上告せず、根津さんついての処分についてだけ上告していた。しかし、今年5月に最高裁は都教委の上告を棄却し、根津さんの勝利も確定した。
今回の08年処分については、本来なら5月の最高裁棄却を受け、都教委は処分を取り消すのが当然であろう。
しかし都教委は、河原井さんについては、処分されてからも「全国行脚」をしたとか、根津さんについては「トレーナー」を着たり、学校前に「停職出勤」したから、といった理由を付け、あくまでも自分たちの「正当性」を主張してきた。

10/17は以下の3人の証人尋問(13:00~17:00)

 (被告)鈴木明・人事部教職員服務担当副参事(当時)
 (原告)根津公子さん(南大沢学園養護学校(当時)
 (原告)河原井純子さん(八王子東養護学校(当時)


◆鈴木明人事部教職員服務担当副参事(当時)の尋問

鈴木氏は処分案の検討等、二人の処分に関わった人物である。その鈴木氏は、原告側の弁護士の尋問に対して次のような回答をした。
●「懲戒処分案については、その後教育委員まで変わらなかったのか」
    ⇒「変わらなかった」
●「体罰などの処分はネットで学校名などは公表していないが、日・君については公表している。なぜか」
    ⇒「わからない」⇒「重大なものだと考えていたので」
●「体罰などでは何回しても戒告にとどまっているのがあるが、なぜ日・君だけ累積加重処分なのか。ヒドイとは思わなかったか」
    ⇒「わからない」「ヒドイとは思わなかった」
●「最高裁判決では累積加重処分を繰り返せば、最後は免職になると書いてあるが、どうだったのか」  
    ⇒「免職までは考えていなかった」
    (しかし、このあと根津さんへの尋問で、根津さんは繰り返し「次はクビだ」と     言われたことを証言した)
●「長期間職場から離すことは生徒への影響も大きい。そのことは考えなかったのか」
    ⇒「配慮も考えた。しかし国旗・国歌は重大なことだ」
●「トレーナーなどを着てはいけないという決まりはあるのか」  
    ⇒「規定はないがそこに言葉が書かれているから」
     (根津さんは以前から「強制反対 日の丸・君が代」などと書かれたトレーナ      ーやTシャツを着ており、そうした教員は他にもいた。また根津さんは仕      事がら汚れるので作業着として着ていた)
●「他県などの処分例で、東京ほどヒドイものはない。同じ学習指導要領でやっているのだから、おかしいのでは」
    ⇒「他県の判決のことはよく知らない。」 
●「当時の新聞などの世論調査でも60~70%は処分反対と出ていたが、考慮しなかったのか」
    ⇒「考慮しなかった」
●「最高裁判決の際、宮川意見書では、東京やごく一部の地域では突出していると述べられているがどう思うか」 
    ⇒数字的には認める」
ご覧のとおり、いい加減、無責任な回答が続いた。

◆根津さんへの原告側弁護士の尋問

○「都教委がやっていることは教育に反する行為だ」と考えて、自分は具体的な資料などをもとにして子どもたちが考えられるように教育活動をして来た。また、子どもたちのなかにも『日・君』について考えている子がいる。『私は起立が出来ない』『うちの家族は反対している。私も反対だ。強制しないでほしい』と言ってきた子もいた。
○私の停職処分に対しても、多くの生徒たちが怒りを持っていた。
 06年3月の処分事案には教え子が証言に来た。停職出勤のときには自分で作ったパネルを持ってきて、停職出勤している自分の脇に置いて行った。
 国旗・国歌を一方的に教え込むことはやっていけないことだ。」

◆さらに弁護士に、アメフトのキャパニック選手の「不起立」(今回これに関する資料も提出された)についての考えを聞かれると、次のように述べた。
 
○「たった28歳で選手生命が断たれるかもしれないのに、この方が大事だとして踏み切った。敬意を表する。オバマ大統領の擁護するコメントがあったが、都教委の教育長はこういうことを言えるか。民主主義がアメリカでは根付いている。日本はそうではない。
○この問題でイギリス人のアレックスが論文を書いているが、アレックスは、日本の状況は世界的にみてヒドイと書いている。
○他に彼女は、08年3月に処分され強制配転させられたが、その後、それまでの勤務校の職員たちから、生徒や職員と一緒にとった写真のアルバムを頂いたことも紹介した。
その中には職員たちの寄せ書きもあり、そこには根津さんへの感謝と尊敬の気持ちなどが書かれていた。

◆都教委側の弁護士からの尋問

○トレーナー着用について、都教委の弁護士がしつこく「教育活動の一環として着ていたのだろう」とかみついてきた。
根津さんはそれに対し、
・それ以前から着ておりそれ以後も着ていた、
・いろいろな社会問題があることも知ってもらえればと思った、
・作業着としても着ていた
と述べ、最後に、次のように述べた。
○「豊洲市場が問題になっている。石原が明らかに悪いが、都教委がやっていることと全く同じと確認するに至った。
 『職務命令』を校長に出させて処分する。しかし、校長らの声は聞かない。自分を処分した4人の校長のうち、3人は『10・23通達』に反対だった。憔悴しきっていた校長もいた。涙を流した校長もいた。私(都教委が後ろに控えていて、現認体制をとっていたが)私以外の教員の不起立をあえて現認しない校長もいた。
○評価制度では、私の教育活動を評価し、弘長「学習指導」の項目ではAを付けた。しかし、都教委にBをつけろと直された校長もいた(あとで、校長自身がそう教えてくれた)。これが現実だ。」

◆河原井さんへの尋問

●自分の教育に対する考え方=<強制しない、差別しない、おかしいことはおかしいと言おう>を述べた。6ヶ月停職処分のきわめて大きな経済的不利益と教育的不利益を語り、
問題となった「全国行脚」に関しては、次のように述べました。
○「全国行脚で沖縄に行き東京で起こっていることを話した時、オバアは、『日の丸の赤は同胞の血、君が代は皇室の歌、民衆の歌を早く作らねば。沖縄戦は<ノー!>と言って立ち上がらなかったその結果だ』と述べた。
今社会は刻々と変わっている。昨年の安保法制ではママたちは『誰の子どもも殺させない』と立ち上がった。そのような判断ができる教育、命令や強制で動かされない教育、を伝えていきたい。
10・23通達の憲法判断を!すべての処分の取り消しを!」

10/17の河原井・根津08年裁判は、都教委が内外ともにいかに突出しているかを浮き彫りにした裁判だった。

次回は、2017年2月2日(木)10:30~です。

2016年10月18日火曜日

至急のお知らせ 10月20日(木)の都教委包囲・要請行動にご参集ください。

10/20 都教委包囲・要請行動

   午後3時30分都庁1庁舎前の歩道に集合
   簡単な集会のあと
   午後4時から要請行動に入ります。
   2庁舎10階の203会議室で要請行動
   午後5時から報告集会を路上で行います。


  ※要請文をご持参ください。



10/13 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

●根津公子の都教委傍聴記(2016年10月13日)

定時制高校を廃止して「学力向上」を言う都教委



公開議案は
①来年度都立高校等の第1学年の生徒募集人員等について、都立特別支援学校高等部等の第1学年の生徒募集人員等について。
②夜間定時制高校(小山台、雪谷、江北、立川高校)の閉課程決定を凍結し、この存続を求める請願について、
③「全国学力・学習状況調査」の結果について、
④「SNS東京ルール」の推進状況について。非公開議案・報告には、今回も5件の懲戒処分があがっていた。今日は大杉教育委員が欠席。月2回の定例会にもかかわらず、全員出席ということは少ない。


①来年度都立高校等の第1学年の生徒募集人員等について、及び、②夜間定時制高校の閉課程を凍結し、この存続を求める請願について。
 来年度都立高校等の第1学年の生徒募集では、全日制普通科で16校16学級を減らす一方、別途15校15学級を増やす、定時制課程では12学級360人を減らす、との提案。全日制の増減は、教室の過不足等で行う措置とのこと。
 再来年度以降は都立高校改革推進計画に基づき、夜間定時制普通科4校(小山台高校、雪谷高校、江北高校、立川高校)及び、商業科3校を閉課程・廃校にし、代わりにチャレンジスクールの新設や学級増、昼夜間定時制高校の学級増で対応する。まず再来年度は、全日制の赤羽商業校と夜間定時制の雪谷高校の募集を停止し、代わりに六本木高校、大江戸高校、桐ヶ丘高校(いずれもチャレンジスクール)の夜間部を学級増にするという。

以下略。
詳しくはレイバーネットをみてください。
全文
↓http://www.labornetjp.org/news/2016/1013nezu

2016年10月14日金曜日

キャパニック選手の国歌不起立をオバマ大統領擁護

●米国歌に起立拒否のNFL選手・コリン・キャパニック選手、米大統領が擁護

BBC(2016.9.06)報道 訪問先の中国で発言

米NFLのコリン・キャパニック選手が米国内の人種差別に抗議するため国歌演奏時の起立を拒否して賛否両論となっている問題で、オバマ米大統領は5日、「キャパニック選手は憲法で保障されている意見表明の自由を行使しているだけだ」と擁護した。訪問先の中国で発言したオバマ氏は、「選手の行動は議論に値するものだ」と述べた。

中国・杭州で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議に出席後の記者会見で、キャパニック選手の抗議行動について質問されたオバマ氏は、「なぜ国歌に敬意を示そうとしないのか、軍関係者が理解するのは大変だろうが、問題提起しようとする選手の誠意は疑いようがない」と述べた。
「ほかになんの効果がなかったとしても、みんなで話し合う必要がある話題について、(選手の行動は)会話のきっかけとなってくれた」と大統領は評価し、議論に参加せず「脇でただ座って何も気にかけない」でいるよりも、若い人がもっと民主的手続きに則り議論に参加した方が良い」と意義に言及した。


 ●サンフランシスコのKさんからの報告
サンフランシスコのKです。

▼2016年9月19日

キャパニックの行動に対しての影響がこちらでは広がっています。
試合前の国歌剤昌に彼が立たないのが報道されてから、先週のき期最初の公式試合にどうするかと注目が集まっていました。
組合で、職場での組合員代表をショップステゥワードと言いますが彼の所属しているフォーティーナイナーズのフットボール選手達の組合のショップステゥワードは彼に葉成し、試合前にキャパニツワと話をして「椅子に座っているのはちょっと良くないから」と片膝をつく事に決めてそれを二人で実行しました。その時、膝こそはつかなかったのですがそのほかの二人も拳を上げて参加しました。プロフットボールの選手達は特に有名な選手は色々な企業のスポンサーがついていて広告などに出ますが、このような行動をするという事は勇気が必要なだけでなくそのスポンサーを無くして莫大な収入の減少になるかもしれないという覚悟が必要です.既にシアトルのチームでコ一夕ーバックをしている選手はこれに参加した為、スポンサーを二つ程なくしました。キャパニックは今期の最初の収入の百万ドル(約1億円)を人種差別に反対する運動などに関わっているグループに寄付をすると言っています。

このような行動はプロフットボールの選手だけでなく、他にも広がっています。

 サンフランシスコのミッションハイスクールでは先週の試合で全員が国歌斉唱に起立でなく片膝をつきました。このチームは黒人だけでなく、白人、ラテン系、アジア系などの生徒達ですが、全員一緒にしようと事前に話し合いをしたそうです。東海岸の方で、私立の学校の生徒がこれに参加した為、停学処分になった生徒もいるとか。
ただ、カリフォルニアは自己主張の自由が学校で認められていて、自分の意見を主張した為にそれで罰則を受けるのは違法らしく、先生も生徒の自由にさせています。

このように賛成する人達の行動に対して、それを反対する人達も多いです。今一番売れているフットボールの選手のジャージーはキャパニックのナンバー7だそうですが、それはそれを着る人も増えた代わりに、それに火を付けて燃やす人も増えたからだそうでする。

私もこのキャパニックの事が報道された時、最初に思ったのが根津さんのことでした。日本の子供同士のいじめの多いのは大人の社会のじめじめとしたいじめを子供が見ているからだと思いますが、根津さん達の長い戦い、本当にごくろうさまです。
この間、NHKのニュースを見ていて、ひとつ驚いた事は日本の若い人達は君が代の歌詞の意味をよく知らないと答えた人が多かったことでした

▼2016年9月24日。

(前略)前回でミッションハイスクールの事を書きましたが今度はオークランドのキャッスルモントのハイスクールで選手達ばかりでなくそのコーチも国歌斉唱中、片膝をついて拳をあげたそうです
又、オークランドの学校区で形成されているブラスバンド155人はこの水曜日、オークランドのプロ野球チーム、オークランドAsの試合開始前に国歌を演奏したのですが、その間、全員立たずに片膝をついて演奏したそうです。

 今日(9/23)のクロニクルの新聞の一面の写真は女性のサッカーナショナルチームが国歌斉唱中、他全員が右手を胸に当てて直立している中で一人、片膝をついている写真です。

今迄は一部の左派系の人達(スティーブも含めて)で立たない人達を見てきましたが、キャパニックの行動によって、このように一般の人達、特に若い人達が実際に疑問を持ち、話し合いをしたりして、このような行動に出だしたというのは今回が初めての経験です。

アメリカは大変狂信的な右派も多い国ですから、なかなか皆の前でこのような行動に出るという事はそのしっぺ返しを覚悟しなければいけませんから大変ですが、キャパニックの行動によって勇気を得たのでしょう。
この日曜日には又、プロフットボールの試合があります今度は何人がひざまずくか。

2016年10月12日水曜日

アレックス・マーシャル著『コリン・キャパニックは日本人でなくてよかった』

『コリン・キャパニックは日本人でなくてよかった』

        アレックス・マーシャル(英国ジャーナリスト)
              訳:田口 俊樹さん(翻訳家)

 

 コリン・キャパニックがアメリカ国歌を拒否しても――今やこれに賛同して同じ行動を取る選手も出てきた――動じない人がひとりいるとすれば、それは60代後半の細身の日本人女性、根津公子さんだろう。

 根津さんほど長期にわたって国歌を拒否している人は世界的に見ても例がない。
元教師の根津さんは20代の頃から国歌を軍国主義の象徴と見なし、国歌演奏時の起立を拒否しつづけ、そのためにこれまで罰金を科せられたり、半年にも及ぶ無給の停職処分を受けたりしてきた。
そればかりか、演奏時間55秒の『君が代』に対する態度矯正のため、無数の再教育講習を受けることを強要されたこともある。
『君が代』は天皇の統治が「さざれ石の巌となりて苔のむすまで」続くようにと願う歌である。彼女には、自宅周辺に右翼団体にやってこられ、街宣車で東京じゅうをつけまわされ、
「帰れ、帰れ」(そう叫ぶことで、彼女が北朝鮮出身だとほのめかしている)と大声を張り上げられた時期もある。郵便でカミソリの刃を送りつけられたこともあった。殺人を意味する昔からよくある脅迫である。

 要するに、根津さんの体験はキャパニックをはるかに凌いでいるということだ。にもかかわらず、彼女は彼に対してこれ以上ない同情を示して言う。
「彼はまだ28歳です。彼のやっていることは選手生命を危うくするものです。わたしの行動がほんとうに職を失う危険をもたらしたのは50代の頃のことで、わたしの子供たちはすでに成人していました。だから(彼らには)自分の世話は自分でできました。わたしもまだ20代で、家族を養う責任を負っていたら、わたしが50代で取ったような行動は取れなかったでしょう。だから彼には深く感銘を受けています」

 アメリカ人の中には、キャパニックが国歌を拒否したことを何か新しいことのように思う人もいるかもしれない。しかし、国歌拒否など世界じゅうで常に起きている。スポーツの世界でもそれ以外の世界でも。国歌を聞く者がその国の現状を批評する際、国歌の持つ象徴的な価値観や理想主義的な歌詞(アメリカ国歌の一節「自由の地、勇者の故郷」などその好例だろう)が利用されるというは、しょっちゅうおこなわれていることである。

 こうした抵抗運動が興味深いのは、抵抗運動それ自体に関することだけではない。そのような事態の出来(ルビ、しゅったい)、さらにその抵抗が惹き起こす反応。それらはその国における国家主義の現状を大いに露呈させる。
インドを例に見てみよう。国歌『ジャナ・ガナ・マナ』演奏時の起立を拒否したことで 映画界から追放された人物が、この2年間で数人いる。
この歌はナレンドラ・モディ首相のもと、インドに国家主義が復活したことで、ますます大きな公的役割を演じているように見える。たとえば、マハラシュトラ(ムンバイのある州)では映画を上映するまえに国歌を演奏することが義務づけられている。それはケララ州などほかの州でも同様である。

 33歳のマヘク・ヴィアスは、偶然としても思わぬ巻き添えを食ったひとりだ。
2014年、ムンバイの映画館で南アフリカ人の恋人がインド国歌に起立しなかったことで、うしろに坐っていた観客から嫌がらせを受けた。彼が怒鳴り返すと、逆にひどく殴られた。
ヴィアスは、この出来事がモディ首相のもとでインドを覆うこれまでにない空気と関係があるとは思っていない。「実際、ムンバイで国歌を演奏することを決定した政党は十五年前の国民会議派だったんだから」と彼は言う。

しかし、そんな彼も、国歌に対するさまざまな態度がさまざまな場面で軋轢を生んでいるとは思っている。
「国民の反応がいいということで、今はスポーツの試合のまえに国歌が演奏されてるけど、それはおかしいよ。会社に出勤したり空港に到着したりしたときにも、毎日国歌を歌ってるわけじゃないんだから。ぼくはインドを信じてるし、多くの国民が自由のために命を落としたという事実もそのとおりだと思うけど、だからといって、誰もが国家主義的態度をこれ見よがしに見せなければならないということにはならない。人に押しつけていいということにもね」

 イスラエルでも最近、国歌拒否問題が大いに注目を集めた。二〇一二年、サリム・ジュブラン最高裁判事が宣誓就任式において国歌『ハティクヴァ』を歌うことを拒否し、論議を呼んだ一件だ。
ジュブランはクリスチャンであり、アラブ系イスラエル人でもある。だから「ユダヤの魂が……今もエルサレムの地を渇望している」と心から歌うことはできなかった。

しかし、国家主義者はそんなことなど斟酌しなかった。彼の態度への激しい批判がやむことはなかった。同様の論議は、セルビアや、サッカー選手が国歌を歌うことを拒否したフランスでも起きている。
(極右政治家、マリン・ル・ペンは案の定、理由のいかんにかかわらず、国歌を歌わなかった選手の存在を政治的に利用しようとした。)
 しかし、国歌抵抗運動が最も長く続いているのは日本だろう。その歴史は第二次世界大戦時にまでさかのぼる。当時、国歌は天皇をカルト的人格に仕立て上げようとする明確な役割を演じていた。戦後、新たに教職員組合が結成されたが、そのスローガンは「教え子を二度と戦場に送るな」というもので、組合結成の目的のひとつが、学校の始業式や終業式に堂々と演奏される国歌に反対することだった。

 根津さんは子供の頃は喜んで『君が代』を歌ったと言っている。日本人であることが誇らしくてならなかったそうだ。「わたしたちは誰より幸運だと思いました。
特別な行事のときにしか歌われなかったから、『君が代』を聞くたびにわくわくしました。」
しかし、大学時代、戦時中に中国や韓国で日本軍が犯した残虐行為を本で読み、自分には与えられている未来が戦時中の中国や韓国の人々には一切なかったことを知ると、起立などとてもできなくなった。

 教員生活を続ける中で、国歌に対する彼女の態度が問題視されることはほとんどなかった。それが1990年代になると、政府は愛国心を育むことを狙いとし、さらには給与と関連づけてまで教員の起立を強制するようになる。その結果、対立が表面化するようになり、事態も緊迫する。
そんな中、よく知られているのは1997年の事件だろう。
東京の北部のある学校(注:所沢高校)で、国歌斉唱のおこなわれる入学式を生徒たちが集団でボイコットしたのだ。この事件はその後数週間にわたって、彼らはほかの生徒の模範となる生徒なのか、それとも最も恐るべき日本の十代なのか、という論争を全国に巻き起こし、事件を扱った“マンガ”まで現われる。

 根津さん個人にとって状況が一変したのは2003年のことである。この年、右翼扇動家、石原慎太郎を知事として頂く東京都は、同年におこなわれる入学式と卒業式において起立しなかった教員を処分することを発表した。(その後、大阪府も同類の右翼扇動家、橋本徹のもと、東京に倣った。)処分をちらつかされた教員はその大半がおとなしく服従したが、根津さんと数人の教員は断固拒否を続けた。
そのため、まず一ヵ月の賃金カットを受け、次はそれが半年に延びた。そのあとまず一ヵ月、続いて三ヶ月の停職処分を受ける。あまつさえ毎年、別々の学校に異動させられた。
その中には通勤時間が自宅から二時間もかかる学校もあった。どう見ても、管理者は彼女をひたすら退職に追い込もうとしたのである。

 日本の国民の大半がこのような粗暴な新政策を受け入れている事実は、おそらくこの国が国家主義に大きくシフトしていることを示しているのだろう――もっとも、教員たちの主張をきちんと理解している国民が数少ないという事実もあるが。
つまるところ、戦後70年以上も経ったのである。国歌は現在の大半の国民にとって、大いに敬愛する天皇の統治が地質学上ありえないほど長く(小石が岩に変わる!)続くようにと願う歌にしか聞こえていない。

 「家族はわたしの行動を受け入れてくれました」と根津さんは話す。「こういう母親だということはわかってくれていました。ですが、同僚の教員や友人の中にはわたしを排除しようとする人もいました。それがとてもつらかったです。それでも、わたしが弱気になると、誰かが支えてくれました。新たに起立を拒否する先生も現われました。それでわたしも頑張らなければいけないと思ったのです」

 都が管理締め付けに大成功を収めて以来、日本の空気は少しも変わっていない。〈ガーディアン〉紙によれば、今年の7月、ある元首相はオリンピック選手団に向かって「大声で国歌を歌う」ように言い、歌えない選手は「日本代表の資格がない」と見なすとまで宣したという。
安倍晋三が、国歌を歌うことは日本が本来持っている自信の証しだと訴え、今なお国歌を押しつけつづけているのもなんら驚くにあたらない。

 根津さんは2011年に退職して以降も国歌から離れることができないでいる。現在いくつも法廷訴訟を抱え、受けた処分の撤回を訴え、さらに国歌に起立を強制することが思想、信条の自由に反することを立証しようとしている。

 キャパニックは根津さんの例からどんな教訓を得ればいいのか。
アメリカにおける人種差別問題と、シンボルとしての国歌をどう扱うべきかという論争を世界的に巻き起こしたという点で、彼の目的は達せられた。そう考えるのが現実的な解答ではあるだろう。
日本の戦争責任と『君が代』が国歌としてふさわしいのかどうかという点について、日本の教員たちは、70年に及ぶ抵抗の中でそこまでの論争を惹き起こしてはいない。
根津さんにしても今のところ勝ったとは言えない。それでも、キャパニックが学ぶ教訓はほかにもあるはずである。それは人々が彼の抵抗にすぐに無関心になっても、だからといって抵抗をやめる必要はないということだ。

 キャパニックが学ぶべき一番の教訓。
それは根津さんにとってはいささか散文的すぎるかもしれないが、それでも彼は学ぶべきだ、自分が日本人でなかったことをどれほど感謝すべきか。
「この国でスポーツ選手が彼のようなことをすれば、チームから追放されるでしょう」と彼女は言う。
「一瞬にして選手生命を断たれてしまうでしょう。だからこそ、わたしは自分が正しいと信じることを断固やり抜こうとした彼の決意に感動するのです。」

田口さんについての紹介。
 彼は、エドワード・スノーデン(元CIA・NSA職員)が暴露した機密情報を著したグレン・グリーンウォルドの本「シチズンフォー・スノーデンの暴露」の訳者でもあります。(映画化もされています。ご覧になったかも知れませんね)
田口 俊樹に関してはWikipediaでも検索できます。


コリン・キャパニック選手の国歌起立斉唱拒否と根津さん

「河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会ニュース№58号(2016.10.05)」に渡部さん執筆の「コリン・キャパニック選手の国歌起立斉唱拒否と根津さん」の付録がついていました。この問題については包囲ネットブログでも断片的に紹介してきましたが、渡部さんの文はまとまっているので紹介します。



 コリン・キャパニック選手の国歌起立斉唱拒否と根津さん      
   
                                    渡部秀清(「ひのきみ全国ネット」<首都圏>)

★8月26日、アメフトのコリン・キャパニック選手が、試合前の国歌斉唱場面で、人種差別と警官の暴力行為に抗議して起立斉唱を拒否した。アメリカでは賛否両論が渦巻き、国際的にも注目された。オバマ大統領はキャパニック選手の行動を「表現の自由」の問題であるとして擁護した(9月5日)。

★そうしたところ、『共和か死か!~世界国歌の旅』(2015)の著者アレックス・マーシャル(イギリス人)から、レイバーネットの松原さんへ手紙が来た(9月6日)。
「2014年にあなたは、私が国歌について書いていた本のために、 根津公子さんへのインタビューを手配してくれました。・・・・アメリカで今、アメリカンフットボールのコリン・キャパニック選手が、公子と同じように、アメリカの国歌にすることを拒んで、大きな注目を浴びています。・・・私は、世界中で同時に起きている国歌への抗議について、公子や日本の教員たちの物語を含めて、論説を書こうとしています。」
そして、「(1)最近公子に何が起きていますか?彼女はまだ裁判で争っていますか?
(2)公子は コリン・キャパニック選手のことを聞いていますか。それについて何かコメントしていますか?」と質問してきた。

★根津さんは早速返事を書き、教え子の田島夏樹さんに英訳してもらい、送った(9月7日)。
根津さんはその中で、<コリン選手が「黒人や有色人種への差別がまかり通る国に敬意は払えない」「差別は私にとってフットボールより大事なこと。見て見ぬふりをするのは自分勝手だ」と発言したことを知って、痛く感動しました。><「私を含め、国旗国歌問題がある国に住む人たちは、コリン選手の問題提起から学びたいものです。>と書いた。

★一方「ひのきみ全国ネット」<首都圏>では、9月15日の田中聡史さんの今年最後の再発防止研修に合わせ、オバマ大統領がキャパニック選手を擁護したチラシを作り、出勤する研修センターの職員たちにまいた。何人かが受け取った。

★同日、米国の外交問題隔月刊誌『フォーリン・ポリシー』にアレックスの論説『「国歌斉唱拒否」のキャパニック選手は日本人でなくて幸運だった!』が掲載された。
そこで、そのことをメールで流し(9月17日)、「どなたか訳して下さいませんか」とお願いしたところ、たちまちのうちに数人の方がそれを翻訳し、送ってくれた。
最終的には、翻訳家・田口俊樹さん(元都立高校教員Hさんの紹介)の翻訳をメールで流すことになった(9月22日)。
私はこの間の動きで、改めて国内外の人々の連帯した力を知ることが出来た。この場を借りて、協力してくださった皆さんにお礼を申し上げます。

★「日本の戦争責任と『君が代』が国歌としてふさわしいのかどうかという点について、日本の教員たちは、七十年に及ぶ抵抗の中でそこまでの論争を惹き起こしてはいない。根津さんにしても今のところ勝ったとは言えない。それでも、キャパニックが学ぶ教訓はほかにもあるはずである。それは人々が彼の抵抗にすぐに無関心になっても、だからといって抵抗をやめる必要はないということだ。」
なお、アレックスの論説の冒頭には、「コリン・キャパニックがアメリカ国歌を拒否しても――今やこれに賛同して同じ行動を取る選手も出てきた――動じない人がひとりいるとすれば、それは60代後半の細身の日本人女性、根津公子さんだろう。根津さんほど長期にわたって国歌を拒否している人は世界的に見ても例がない」と書いてあり、最後の方には次のように書いてあった。

「日本の戦争責任と『君が代』が国歌としてふさわしいのかどうかという点について、日本の教員たちは、70年に及ぶ抵抗の中でそこまでの論争を惹き起こしてはいない。根津さんにしても今のところ勝ったとは言えない。それでも、キャパニックが学ぶ教訓はほかにもあるはずである。それは人々が彼の抵抗にすぐに無関心になっても、だからといって抵抗をやめる必要はないということだ。」

 





2016年10月10日月曜日

「部下が悪い」「トップは責任がない」?? 石原元都知事の非常識と無責任

「部下が悪い」「トップは責任がない」?? 石原元都知事の非常識と無責任  

※近藤徹さんからの寄せられました。
トップの社長が深々と謝罪する―「欠陥自動車」問題なとでの記者会見の光景だ。
ところが、豊洲市場問題(地下空間、有害物質により汚染など)の石原慎太郎元都知事の発言、態度はこれとは正反対。「部下が悪い」「トップは責任がない(責任を取らない)」との無責任な態度だ。これは非常識であるばかりか居直りだ。そもそも中央卸売市場の築地から豊洲移転を決め、押しつけた張本人の態度とは思えない。

◆裁判を闘い続けて13年―粘り強く奮闘

こんなとんでもない都知事の下で都教育委員会(横山洋吉教育長・当時 石原の「一の子分」と言われる)が発出した10・23通達(2003年)により卒入学式などでの「君が代」斉唱時の不起立・ピアノ不伴奏などで延べ428名もの東京の公立学校の教職員が処分されています。
処分された教職員が10・23通達撤回、不当処分撤回を求めて司法に訴え、裁判闘争を闘って13年目になります。
東京「君が代」裁判原告団は、四次訴訟(10~13年処分取消請求)原告14名、再処分・都人事委員会・審査請求人16件・14名、14~16年卒入学式処分・都人事委員会・審査請求人9件・7名、再雇用拒否撤回第二次訴訟原告22名、再雇用拒否撤回第三次訴訟原告3名の計60名(延べ人数)の都立学校(都立高校、都立特別支援学校)の現・元教職員で構成されています。
東京「君が代」裁判第三次訴訟は、東京地裁・高裁で26名の減給・停職処分の取り消しが確定し一部勝訴したものの、最高裁の上告棄却・上告受理申立不受理の不当な決定で、戒告処分取消・損害賠償請求が認めらませんでした。
このような状況を打開し戒告を含む全ての処分の取り消し・損害賠償を勝ち取るために、後続の東京「君が代」裁判第四次訴訟、都人事委員会審理の闘いが重要です。特に、地裁に係属している東京「君が代」裁判第四次訴訟は、10月より山場の証人尋問が行われます。
「日の丸・君が代」強制は「戦争への道」との思いを胸に、命令と処分による教育支配、再発防止研修の強化など都教委の卑劣な攻撃と正面から対決して闘います。ご支援をお願いします。
以下、四次訴訟原告からの訴えです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆司法に届け、私たちの叫び

 ~10月14日(金)の原告本人尋問にご参加を~

■2014年3月に提訴した東京「君が代」裁判第四次訴訟も、以来2年半が過ぎました。この間の皆さんのご支援に心から感謝申し上げます。

■この訴訟も、10月14日と11月11日に原告本人尋問が予定され、いよいよ最重要段階に入ります。私たちはこれまで、11回の口頭弁論で原告が必ず陳述し、「譲れない不起立の思い」「「学校現場がいかに破壊されたか」「証書を自分で受け取れるフロア形式こそ」「戦争は教室から始まる」「再発防止研修は思想変更を迫るもの」などの主張を繋いできました。最後の弁論に立った原告は「夭折していった子どもたちへ、今後も怠けず、子どものために尽くす、と誓った日を私は忘れるわけにはいきません」と結びました。

■弁護団は、訴状の冒頭で「最高裁判決に漫然と従ってはならない」と訴え、最高裁を視野に据えながら弁論を組み立ててきました。その後、佐々木裁判長の3次訴訟での地裁判決を徹底批判し、「通達の真の狙い」「学習指導要領は大綱的基準であること」などを再度強調しつつ、「教育の自由と不当な支配」「生徒の学習権」「国際人権」「『儀礼的所作』のごまかしと価値多元性」など、様々な観点から我々に大義があることを主張してきました。

■その総決算の場が本人尋問です。ここで佐々木裁判長に私たちの思いをぶつける中で、ぜひとも「すべての処分の撤回」と、「通達の違法・違憲性」を勝ち取っていきたい、その決意で臨みます。当面、1回目の原告本人尋問(7人)をぜひ傍聴してください。心からお願いいたします。
(四次原告 KY)

■田中聡史です。私も原告の一人である東京「君が代」裁判第四次訴訟の証人尋問が以下の日程で行われます。私の本人尋問は10月14日午後です。他の原告の方々の本人尋問も併せて、ぜひ傍聴してください。今回は定員98名の法廷です。

★東京「君が代」裁判第四次訴訟・証人尋問1回目
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 10月14日(金)
  9時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順) 
  9時55分 開廷 16時30分まで(昼食、入れ替えあり)
  東京地裁103号(大法廷 定員98名)
  内容:原告証人尋問 (7名 予定)
  報告集会:ハロー貸会議室虎の門(案内あり)

★東京「君が代」裁判第四次訴訟・証人尋問2回目
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 11月11日(金)
  9時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順) 
  9時55分 開廷 16時30分まで(昼食、入れ替えあり)
  東京地裁103号(大法廷 定員98名)
  内容:原告証人尋問 (6名 予定)
  報告集会:場所未定。追って連絡。

 
<こちらもよろしく!> 予定に入れておいてください。
★東京「再雇用拒否」第三次訴訟・控訴審第3回口頭弁論
(東京地裁民事19部。2011年再雇用拒否の損害賠償請求、原告3名)
 12月5日(月)
  13時30分傍聴希望者集合(抽選なし・先着順)
  14時開廷 
  東京高裁511号(定員42名) 
  報告集会場所未定。追って連絡。

2016年9月28日水曜日

9/24 根津公子さんの話を聞く会(千葉・船橋市)

根津公子さんの話を聞く会

9月24日(土)午後、船橋市勤労市民センターで、「教え子をふたたび戦場に送るな!『君が代』不起立裁判勝利/根津公子さんの話を聞く会」が開催された。ぼく(T.T(千葉高教組市川支部「ひょうたん島研究会」)m実行委員会の一人として、集会後の懇親会も含めて参加した。高木正さんの報告です。























           


★このDVDのクライマックスは、08年3月末に予想された免職を阻止できたことが確認された都立南大沢学園養護学校の場面と、その免職阻止のために連日行なわれた対都教委闘争の場面だったと思う。都教委闘争については、ぼくも端っこの方でだが参加したことを、誇りに思っている。

根津さんの話は生い立ちから始まり、お父さん、あるいはお父さん世代の「戦争責任」を問いただしたことも話してくれた。お父さんの返事は、「沈黙」だったと、たしか言っていたと思う。

★その後、短大を卒業し、江東区・八王子市の中学校で家庭科の教員になり、同じく八王子の石川中で働くようになって、「日の丸」をめぐる闘いに突入したのだと思う。
 根津さんが示してくれた年表によると、94年3月に「日の丸」を下ろし、同年4月に初の処分(減給1カ月)を受けたようだ。千葉との関係でいえば、その頃ぼくも参加していた運動「不起立に市民権を!」で、根津さんに来てもらったことを覚えている。
 その時のぼくにとっての根津さんの第一印象は、「闘士という感じじゃなく、穏やかに話す人だなあ」というものであった。その「穏やか」な語りは、今回の集会まで一貫していると、ぼくは思う。



















★今回の集会タイトルに含まれる「裁判勝利」については、具体的には、今年の6月に確定した最高裁での「勝利判決」を指しているはずだ。でも、この最高裁判決の前には、昨15年5月の東京高裁「逆転勝訴判決」があった。
 実はぼく、その判決を、直接高裁の場で聞いている。それも、原告席、つまり根津さんのほとんど間近で。だから、この勝訴判決を聞いた時の、根津さんの表情を、ぼくはよく覚えている。

 懇親会の席でも根津さんに直接言ったのだが、「ハトが豆鉄砲を食らったような顔」をしていた。隣にいた弁護士に言われて初めて、勝訴と知ったようだった。

 集会の最後にある参加者が感想を述べていた。「常にこれら『日の丸・君が代』闘争の先頭に、根津さんがいた。」
 まさにその通りだと、ぼくは思っている。(16/09/26丑三つ時)

2016年9月25日日曜日

9/15 田中聡史さんの「再発防止研修」に対して抗議行動を展開

■昨日9月15日、3月卒業式で「君が代」斉唱時に起立せず減給処分を受けた田中さん(特別支援学校教員、四次訴訟原告・人事委審理請求人)を対象に、センター研修Ⅱと称して、「服務事故再発防止研修」が行われました。(近藤徹さんの報告です。)

◆抗議に40余名参加

時々雨が降る中、早朝8時過ぎから被処分者の会が呼びかける抗議・支援行動が東京・水道橋の東京都教職員研修センター前で展開され、40名を超える原告・元原告・支援者らが参加しました。大阪からも仲間が駆け付けてくれました。



































被処分者の会ら5団体が、同研修センター総務課長に抗議声明、要請書などを手交しました。
また、該当者の代理人として弁護団より平松真二郎弁護士が、「(研修が)憲法が保障する思想・良心の自由を侵害し、違憲・違法であり、即刻中止を求める」と申し入れました。同課長はいつものように要請・申し入れに正対せず、「上司に報告する」「研修は行う」との答えを繰り返すだけで、参加者の怒りをよびました。














◆6ヶ月も続いた人権侵害のイジメ―生徒の教育を受ける権利も侵害

田中さんは、4月15日に減給処分が発令されてから何と6ヶ月間、「再発防止研修」という名の下、都教委・校長の厳重な監視下におかれてきました(監視はこれからも続きます)。他の被処分者のセンター研修は2回ですが、田中さんだけは研修センターに呼び出しての「研修」が5回も行われました。田中さんをターゲットにしたイジメ、人権侵害です。
「繰り返し同一内容の研修を受けさせ、自己の非を認めさせようとするなど、公務員個人の内心の自由に踏み込み、著しい精神的苦痛を与える程度に至るものであれば、そのような研修や研修命令は合理的に許容される範囲を超えるものとして違憲違法の問題を生じる可能性があるといわなければならない」(2004年7月 研修執行停止申立に対する東京地裁決定 須藤典明裁判長)との司法の決定を無視して行われる「研修」は、今や憲法違反の違法なものであることは明白です。
しかもセンター研修は、学校の授業・教育活動に優先して強制され、生徒の教育を受ける権利の侵害でもあります。実際、都教委は学校の教育活動・授業計画は全く無視しています。例えば以下の通りです。

★6月15日の「所属校研修Ⅱ」では、TSさんが期日変更を求めたがセンターが拒否。当日の小学部3年の「買い物学習」に半数の生徒が行けず、学校で「留守番」となった。
★9月15日は、再来週の遠足を控え、校外で歩く練習をする予定であったが、期日変更が認められず、人手が少ないので職場の同僚に「申し訳ない」と言って研修に来さるを得なかった。
◆センター研修Ⅱの内容―まるで「犯罪者」扱い
今回のセンター研修Ⅱ(通称「まとめ研修」)の内容は以下の通りで、毎年各被処分者にほぼ同じ内容で行われています。
★被処分者1人を講師を含む研修センター職員4名、校長の計5名で取り囲んで行われる。トイレに行くときもついてくる。
★・研修センター幹部職員が、問いを発しながら「服務指導」と称し、職務命令、地方公務員法、学習指導要領などの説明、注意などを行う。「・・・するように」などと都教委の指導に従わせるのが目的。(40~50分程度)
★受講報告書の作成と「振り返り」(チェックマークを付ける)(30~40分程度)。各項目に反省を書かせ、都教委の指導に従ったことをチェックさせるのが目的。
★「研修部長訓話」と称して研修部長室に移動して、受講報告書の読み上げを強制し、研修部長が偉そうに「訓話」をする。(20分程度)
これでは教員としての誇りを傷つけるのみか、まるで「犯罪者」扱いです。許し難いものです。
2004年に再発防止研修が始まってから、これまでほぼ三百人が受講しましたが、このような弾圧に負けず、田中さんを含め、誰一人「反省」した人はいません。
研修を終えて出てきた田中さんは、職場の状況を報告し、「研修では毎回同じ質問を繰り返しおり、明らかに東京地裁決定に反している。教育行政としてすべきでない」などと改めて怒りを表明しました。被処分者の会は、今後も該当者の思いを共有して、粘り強く再発防止研修の中止を求めて闘っていきます。

▼大阪からの激励の挨拶
















▼「研修」を終えて報告する田中さん













◆集会の案内 

学校に自由と人権を!10・23集会
 憲法を変えさせない! 誰も戦場に送らせない!
 ―「日の丸・君が代」強制反対! 10・23通達撤回!―


●集会の日時・場所
 2016年10月23日(日)
  13時15分開場 13時30分開会 16時30分終了
  千代田区立日比谷図書文化館(日比谷公園内 日比谷野外音楽堂横)


●資料代 500円
集会の主な内容
 講演 「戦争できる国と教育」
    青井未帆さん(憲法学 学習院大学教授)
 特別報告 「『君が代』訴訟の新しい動きと勝利への展望」 
      澤藤統一郎弁護士(東京「君が代」裁判弁護団副団長)
 特別報告 「思いを語る―18歳選挙権、ヒロシマ、沖縄、憲法」
      東京高校生平和ゼミナール


●主催:10・23集会実行委員会(10・23通達関連裁判訴訟団・元訴訟団 14団体)


―賛同人・賛同団体になってください―
賛同金 個人:1口500円 団体:1口1000円 何口でも結構です。
振込先 郵便振替 【口座番号】00120-5-599413
【加入者名】「日の君」10月集会実行委員会

◆「日の丸・君が代」強制反対の裁判の傍聴をお願いします。
 ―お気軽にどうぞ―
★東京「再雇用拒否」第三次訴訟・控訴審第2回口頭弁論
  (東京高裁第5民事部。2011年再雇用拒否の損害賠償請求、原告3名)
  9月26日(月)
   13時30分開廷(30分前集合 先着順)
   東京高裁511号 報告集会:場所未定。追って連絡。

★東京「君が代」裁判第四次訴訟・第1回証人尋問
 (東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 10月14日(金)
  9時55分開廷~16時30分(9時30分集合、先着順 昼食休憩・入れ替え
あり)
  東京地裁103号法廷 内容:原告証人尋問 
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門3F(徒歩5分 案内あり)
 
★東京「君が代」裁判第四次訴訟・第2回証人尋問
 (東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 11月11日(金)
  9時55分開廷~16時30分(9時30分集合、先着順 昼食休憩・入れ替え
あり) 
  東京地裁103号法廷 内容:原告証人尋問 
  報告集会:場所未定。追って連絡。

2016年9月23日金曜日

国歌演奏で起立拒否のQB、タイム誌の表紙飾る

9月23日(金)のYAHOOニュース 写真と記事

★  【AFP=時事】国歌演奏の際に抗議の意思表示をした、米アメリカンフットボール(NFL)、サンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)のQBコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)が、米タイム誌(Time Magazine)の表紙を飾ることになった一方、リーグで「最も嫌われている」選手であるという世論調査の結果が判明した。

★キャパニックが人種差別や社会的不公正、警官による黒人への暴挙が繰り返されていることに抗議して試合前の米国歌「星条旗(The Star-Spangled Banner)」の演奏で起立を拒否したことで、米国ではスポーツの垣根を越えて大きな議論が巻き起こっている。

★国歌演奏の際にキャパニックが膝をつく行為は、NFLをはじめ他のスポーツリーグにも拡大している。
  米女子プロバスケットボール協会(WNBA)では21日、負ければシリーズ敗退となるフェニックス・マーキュリー(Phoenix Mercury)とのプレーオフで、これが最後のチャンスになると踏んだインディアナ・フィーバー(Indiana Fever)の全選手が、キャパニックと同様のジェスチャーをみせた。

★所属するマリッサ・コールマン(Marissa Coleman)が「バスケットボールよりも大きなこと」と呼ぶ行為にフィーバーの選手が及んだ背景には、警官が黒人男性を射殺した一連の事件が引き金となり、ノースカロライナ(North Carolina)州シャーロット(Charlotte)を揺るがす暴動に発展した怒りが全米中に広がっている問題がある。

★タイム誌は今週号の表紙に、ユニホーム姿のキャパニックが膝をついた写真とともに、「とても危険な闘い(The Perilous Fight)」という見出しをつけると、同選手の抗議行動によって、「個人の名誉、誇り、そして愛国心に関する議論」が高まっているという記事を掲載した。
  28歳のキャパニックは先日、自身の抗議行動について非礼な行為だと批判する人物から、殺害の脅迫を受けたことを明らかにしている。

★一方、米スポーツ専門局のESPNが前週に行った世論調査では、キャパニックがNFLで最も嫌われている選手であるという結果が21日に公表された。
  1100人を対象に350人以上の選手に関して行われたこの調査では、29パーセントの人々がキャパニックを「大嫌い」と答えており、最も多い割合を占めた。
  しかしながら、キャパニックに対する見解は人種によって大きな違いが出ており、同選手についてアフリカ系の42パーセントが「大いに」好ましいとしている一方で、白人の37パーセントが「大いに」気に入らないと答えている。【翻訳編集】 AFPBB News

お知らせ 10/20 都教委包囲要請行動

10/20 都教委包囲要請行動を行います。ご参集ください。






9/8 都教委定例会 根津公子さんの都教委傍聴記

根津さんの都教委傍聴記

アメリカでフットボールの大会で国歌斉唱を拒否したコリン・キャパニック、彼の行為についてオバマ大統領は「個人の意見を表明する権利を行使したということであり、それは合衆国憲法において保障されている。」と言った。都教委や安倍首相に同じ質問をしたいものです。

●根津公子の都教委傍聴記(2016年9月8日)
英語教育にも「日本人の自覚と誇り」か!


■議案

議案は校長の任命と懲戒処分案件3件でいずれも非公開議題、公開議題は≪来年度高校入試実施要綱について≫と≪「東京都英語教育戦略会議」報告書について≫の報告のみ。懲戒処分は非公開報告事項としてもあった。公開議題に費やした時間はわずか35分。 以下、

≪「東京都英語教育戦略会議」報告書について≫報告します。
★…英語力を高めることには反対しないけれど、これまでも言ってきたように、「ノンエリート」高校の学校予算を削って「エリート」高校生の留学費用に充てるなどの不公平性、「日本人の自覚と誇り」の押し付け、ボランティア活動を義務付ける2020東京オリンピック・パラリンピック「おもてなしプロジェクト」は看過できない。「使える英語力」に格差及び「愛国心」を持ってくるな、と言いたい。

★エリート都立高校生を海外留学させる「次世代リーダー育成道場」(2012~)、国際高校の国際バカロレア認定校(2015)、英語教育重点校及び同推進校の指定(2014~)等と並行して、今年度からは、都が作成した英語教材「Welcome to Tokyo」及びDVDを小学校5・6年生、中学生、高校生に配布し、英語教育及び「日本人としての自覚や誇り」育成に都教委は莫大な金を投じている。これらの取り組みは、私が定例会を傍聴するようになった2011年からかなり頻繁に報告されてきたことだ。

★グローバル化が進む国際社会において世界における日本の力を高め、国際協調を進めるために英語によるコミュニケーション能力が必要とされることから行ってきたこれらの取り組みだが、現在の英語教育の課題及び改善の方向性・具体的方策について提言を行うために2013年、都教委は「東京都英語教育戦略会議」を設置したという。政府の「グローバル人材育成戦略」(2012.6)、文科省の「グローバル化に対応した英語教育改革推進計画新実施計画」(2013.12)、都教委の「都立高校推進計画新実施計画」(2014.2)「東京都教育ビジョン」(2014.4)に基づくという。

★同会議は、「使える英語力」の育成のための英語授業の改善、小学校英語教科化を見据えた、教員の指導力・英語力の向上が今後の大きな課題といい、24の提言をしたとの報告だった。その報告書(「グローバル社会を切り拓く人材の育成に向けて」)が配布された。

★「小学校教員採用で英語科教員の採用をしっかりやってほしい。JICAの研修生を動かすべき」(木村教育委員)との意見は出されても、これまでの取り組みや提言についての疑問や反対意見はない。都教委はどこまで子どもたちと教員を振り回すのか。子どもたちは都教委のいいようにいじくりまわされている。

2016年9月8日木曜日

コリン・キャパニック選手(28)は「アメリカ国歌」起立斉唱を拒んだ

アメリカンフットボールのコリン・キャパニック選手(28)が8月26日に行われたプレシーズンマッチで試合前の国歌斉唱でベンチに座ったまま立ち上がらず、起立を拒否しました。
このことに対し、一方では多くの批判が出ているようですが、他方では彼を支持する声も多数出ているようです。

これについて、詳しくは以下をご覧ください。渡部さんの報告です。

<「選手生命を絶たれてもいい」 米アメフト選手が国歌を歌わなかった理由が深い>
spotlight-media.jp/article/322174672729394863
<クオーターバック、コリン・キャパニック選手が国歌斉唱で起立しなかったのは、人種差別を是正しない国に誇りは持てない、という抗議の表明だった。>



















この中では、意外にも米軍人たちが彼を支持し、「Twitterでハッシュタグ「#キャパニックを支持する軍人たち(#VeteransForKaepernick)」を作ったマーカス・ニューサムさんは2000~2011年までの11年間、陸軍で従軍していた元軍人の方です。
キャパニック選手の行動が「国の為に命を懸けるアメリカ軍の人たちに対して失礼だ」という批判的な意見に対して抗議をしたかったためハッシュタグは作られました、という事も紹介されており、「賛同する軍人であふれかえった」ということです。

また、彼 コリン・キャパニック選手の所属するフォーティナイナーズは、「宗教や表現の自由をうたう米国の精神に基づき、個人が国歌演奏に参加するかしないか選択する権利を認める」と同選手の決断を尊重するとの声明を発表した。

NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)は声明で、演奏中に選手たちが起立することを奨励するが強制ではないと指摘した、ことも紹介されています。

さらに、米国憲法で「言動の自由」に関して規定されている条例も紹介されています。
 修正第1条
 (信教・言論・出版・集会の自由、請願権)
 合衆国議会は、国教を樹立、または宗教上の行為を自由に行なうことを禁止する法律、
 言論または報道の自由を制限する法律、ならびに、市民が平穏に集会しまた苦情の処理を求めて政府に対し請願する権利を侵害する法律を制定してはならない。


なお、大統領選に出ているトランプ氏は「他の国に行ってプレーしろ」とも言っていますが、彼(コリン・キャパニック選手)の2人の同僚もその後彼に共鳴し起立を拒否したようです。
※インターネットで検索するとたくさんの記事があります。

ところで、「ひのきみ全国ネット」<首都圏>では、今年1月30日、イギリス人のアレックス・マーシャルが書いた『共和か死か!~世界国歌の旅』(2015年)という本(「共和か死か!というのは、この本の最後に紹介されているパラグアイ国歌の題名です)
から日本部分を訳したパンフレット(頒価300円)を出しました。(渡部訳)
そこには、日本における「君が代」強制反対闘争が紹介されており、その中で、根津公子さんの闘いが詳しく紹介されていました。


そのアレックスから最近、根津さんへのインタビューの手配をしてくれたレイバーネットの松原さんに手紙が来ました。
その一部を以下に紹介します。


◆アレックスさんからの手紙

I don't know if you've heard, but in the USA right now, an Americanfootball player, Colin Kaepernick, is getting a lot of attention for refusing to stand for the US anthem in a similar way to Kimiko.
(あなたが聞いているかどうか知りませんが、アメリカで今、アメリカンフットボールのコリン・キャパニック選手が、公子と同じように、アメリカの国歌に起立することを拒んで、大きな注目を浴びています。)
He ismaking a protest about race relations in the US.
(彼はアメリカにおける人種関係で抗議しています。)
I am trying to write an article about anthem protests around the world to coincide with it and want to include Kimiko and the Japanese teachers stories in it.
(私は、世界中でそれと同時に起きている国歌への抗議について、公子や日本の教員たちの物語を含めて、論説を書こうとしています。)
However, I was wondering if you could help with two questions:
(しかし、私はあなたが二つの質問に助けてくれるか自問しています。)
1) What has happened to Kimiko lately? Has she been in court again?
(1)最近公子に何が起きていますか? 彼女は再び裁判で争っていますか?)
2) Has Kimiko heard of the Colin Kaepernick story and does she have any comment on it?
(2)公子は コリン・キャパニック選手のことを聞いていますか。そして、それについて何かコメントしていますか?)
Would you be able to help me with those questions? I realise you would have to contact Kimiko, but I'd be extremely grateful if you could.
(あなたは、これらの質問について手伝ってもらえませんか? あなたは、公子と連絡がとれると思います。それが出来れば大変うれしいです。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これに対し、根津さんは返事を書くと言っています。
アレックスがどのような論説を書いてくれるか楽しみです。
(なお、私たちが作ったパンフレットはアレックスに届いています。)

2016年9月5日月曜日

8/29 再発防止研修に抗議と大阪のMさんの都教委への抗議 

8/29田中さんの再発防止研修に抗議と激励の行動をしました。抗議行動が終わってから、大阪のMさんが都教委への抗議行動をしました。 渡部さんの報告です。

















★8月29日(月)、今年3月の卒業式で「君が代」処分(減給10分の1、1ヶ月)された田中聡史さん(石神井特別支援学校)への「再発防止研修」(3回目の所属校研修)が、またしても都の研修センターで行われました。(抗議・支援行動に約60名が参加)。
これについてはすでに近藤徹さんなどいくつかのメールで流れていますがので、簡単にします。

★抗議の中で、まず代理人の澤藤弁護士は、かなり力を入れて都教委を糾弾しました。
これについては、<澤藤統一郎 「憲法日記」 8月29日号> 
  <http://article9.jp/wordpress/?p=7400>
「 転向を強要してはならない。良心に鞭打ってはならない。『服務事故再発防止研修』強行に抗議する。」をご覧ください。

★つづいて、<被処分者の会>、<ひのきみ全国ネット>、<練馬教育問題交流会>、<河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>から要請文が都教委職員に手渡されました。

★田中さんが研修所に入った後の集会では、今回も大阪から駆けつけてくれたMさんは次のように述べました。
 「警察(車道に2台の警察車両)までも動員して田中さんへの弾圧をしている。こんなやり方が法治国家で許されるのか。しかも授業を犠牲にしてやっている。こんなことがありうるのか。なぜ、田中さんだけ所属校でやらないのか。それで、7月に都教委に情報公開をかけた。8月25日にやっと公開されたが、何も理由がわからなかった。」

★研修終了後、出てきた田中さんは次のように述べました。
 「今回は、まとめとして<振り返りシート>を記入させられた。最後の方の設問は、内容を理解したか、今後どういうふうにするか、というようなことだった。明らかに、同じことの繰り返しであり、思想・良心の自由に踏み込むものだ。裁判所の決定(東京地裁、2004年7月)にあたかも挑戦しているかのようだ。教育委員会はこのような態度をとるべきではない。」

★ところで、その後、大阪から来たMさんの行動がありました。
大阪から来たMさんは、抗議集会終了後、参加者が帰った後に、情報公開で、所属校から研修センターへの変更理由が何も述べられていないことに対し、質問しようと研修センターに入ろうとしました。
しかし、職員2人がゲートの前に立ちはだかり入れさせません。雨もひどくなっていたので、せめて屋根のある所に行って話をしたいと言っても全く無視です。
そこで、Mさんはその場で都教委に電話をし、「こんなことが許されるのか、これから都教委に行く」と言い、都教委に向かうことになりました(渡部も同行)。
都教委に行く。

★都教委に行くと、文書課(1人)と情報教育課(2人)が対応しました。そして、研修センターの対応の酷さについて話すと、情報教育課のKさんが、センターに連絡を入れてくれ、「これからもう一度そちらに行きたいと言っている」と伝えてくれました。
しかし、研修センターからの返事がなかなか来なかったので、Mさんは、Kさんが連絡してくれたことに礼を言い、直接もう一度研修センターに行くことにしました。
研修センターに着くと、すでにゲートは空けられており、透明ドアの後ろに2人の職員が私たちを待っており、中に入れ、椅子と机のあるところに連れて行き、話をすることになりました。

★Mさんは、「先ほどの2人に謝ってほしい。雨の中ヤクザ以下に扱われた。集会が始まる前にも『情報公開の件で質問したい』と言っている。しかし、終了後来たら、全然対応しない。しかも雨が土砂降りの中。あんな対応があるか。人間扱いではない。」
それに対し2人の職員は「緊張した一連の流れの中だったので・・・」と答えたので、Mさんが「じゃ、今はどうなの。当然だったと言うのか。それで押し切るのか、それならそれでいいよ。」と言うと、一人が「ちょっとした雨除けのところで待ってもらうのが一般的・・・」と答えた。

★それで、Mさんは「私を通さなかった先ほどの2人の見解を聞きたい。自分は大阪から6月15日の再発防止研修抗議集会に始めて来た。一番わからなかったのは、校外学習があるのに、また変更願も出ているのに、それを無視し研修をやっていることだった。また、他の二人(高校勤務)は所属校で研修をやっているのに、なんでここでやるのかということだった。それで情報公開した、しかしその疑問は解けなかった。こんなことはどこで決めたのか。誰の責任でやったのか。資料には研修について、『やむをえないときには相談を』『校長が計画を作る』とも書いてある。支援学校の田中さんだけどうしてセンターでやるのか。差別ではないか。」と質問しました。すると、彼らは、「やむを得ない場合というのは、身内の不幸、台風などの自然災害・・・」「場所はどこでやってもいいことになっている」などと答えたので、Mさんは、「それは通らない。考えられないことだ。もっと真摯に対応すべきだ。今日は犯罪者以下の扱いをされた。聞く耳を持たなかった。
都教委は裁判所の決定も守らず、市民からの声にも耳を傾けずやっている。聞く耳をもって欲しい。こうやって会えたのもKさんのお陰だ。」ということで終わりました。

★結局、今回は、田中さんの所属校での再発防止研修が、どうして研修センターでの研修になったのか、その理由は分かりませんでした。
しかし、大阪のMさんの努力で、研修センターの職員二人と会って、ゲート前での職員の2人の振る舞いに対する抗議と田中さんのセンター研修への変更理由の質問を、直接行うことが出来たのではないかと思います。
Mさん。大阪から来ていただき、本当にありがとうございました。

2016年9月2日金曜日

都教委包囲ネットは秋~冬のビラまきを開始します。

東京では、これから4年間にわたり小・中・高校で行われる、「オリンピック教育」(年間35時間)を批判したビラまきをします。









8/29 憲法違反の再発防止研修に怒りの声―抗議行動の報告

◆憲法違反の再発防止研修に怒りの声―裁かれるべきは都教委だ!
(近藤徹さんの報告です。)

★8月29日、早朝より、3月卒業式で「君が代」斉唱時に起立せず処分されたTSさん(特別支援学校教員、東京「君が代」裁判第四次訴訟原告、人事委員会審理請求人)に対して「所属校研修」という名目でありながら都教職員研修センターに呼び出しての「服務事故再発防止研修」が行われました。
台風10号の影響で時折雨が降る中、早朝9時過ぎからの抗議・支援行動には被処分者の会の呼びかけに応えて、約60名の人が参加しました。被処分者イジメの再発防止研修に対して該当者と思いを一つにして、大きな怒りのシュプレヒコールと発言が会場前を圧しました。早朝からの行動に参加した皆さんに御礼申し上げます。

★今回の研修は、「所属校研修Ⅱ」(1回目・6月15日「地方公務員法及び適正な教育課程の実施」及び演習「振り返りシート」、2回目・7月15日「事例問題等の演習」、3回目・8月29日「研修内容の振り返り」 注:カッコ内はテーマ)の3回目でした。これまで「所属校研修」は、学校の授業など本人の勤務に配慮して、事前に該当者の希望を聞き日程を調整して、文字通り「所属校」で行われてきました。今年もTSさん以外の該当者(2名)に関しては、これまで通りの「所属校研修」でした。ところがTSさんい関しては、これまでのやり方を変更して、一方的に日時を指定し、「所属校研修」を「教職員研修センター」で行うことを本人の「要望書」を無視して強行したのでした。
まさにTSさんをターゲットにした威嚇・弾圧です。

◆「転向を強要してはならない。良心をむち打ってはならない。」



★弁護団から、「転向を強要してはならない。良心をむち打ってはならない。」と澤藤
弁護士が該当者TSさんの代理人弁護士として申し入れを行い、対応した研修センター総務課長に趣旨を都教育長(中井敬三氏)と都知事(小池百合子氏)に伝えるように要請しました。
申し入れ全文はブログ「澤藤藤一郎の憲法日誌」に出ています。
http://article9.jp/wordpress/

★続いて被処分者の会など4団体が抗議声明、要請書などを総務課長に渡しました。しかし、総務課長は、ただただ「本日の研修は予定通り実施します」と繰り返すのみで、まともに答えようとせず、参加者の怒りをかいました。「都民の声を聞く」と言いながら、全く聞かない教育委員会の姿勢を広く知らせて行かねばなりません。



◆「日の丸・君が代」強制は戦争への道―再発防止研修は「物言わぬ教師」作りの道



★再発防止研修抗議行動では、「『日の丸・君が代』強制は戦争への道」であることが語られました。再発防止研修は、従わない教員に「率先垂範」して「君が代」を歌うよう「転向」を強要するシステムであり、抵抗する教員を根絶やしにするために徹底的にイジめ、「見せしめ」にするもので、まさに「もの言わぬ教師」作りの道具です。

★最近、文部省や都教委は「アクティブ・ラーニング」なる言葉をよく用いますが、「日の丸・君が代」強制によって「積極的・活動的に学習する」(アクティブ・ラーニングする)生徒は決して育ちません。「日の丸・君が代」強制は、「お国ために命を投げ出す」子ども作りを狙ったもので、「子どもたちを再び戦場に送らない」決意を新たにする抗議行動となりました。





●TSさんに対する再発防止研修はこれで終わらず、9月以降に「センター研修」(2回目)が予定されています。期日が決まり次第、被処分者の会は、抗議・支援行動を呼びかけますので、参加してください。

8/25 都教委定例会 根津公子さんの都教委傍聴記

傍聴の前に、チラシ撒きをしました。



久しぶりに都教委定例会を傍聴しました。感じたのは、教育委員のイエスマンぶりです。
まあ、そういう人間を都知事が選ぶのだから当たり前といえばあたりまえなのですが。特に宮崎緑委員はひどかった。無意味なコメントを一言二言いって、月40数万円の手当がもらえるとは!(例会は月2回のみ)
東京の中野区では、90年代まで教育委員の準公選制が残っていましたが、そうした制度上のしくみがいかに大切なものか、あらためて感じました。




●根津公子の都教委傍聴記(2016年8月25日)
 オリンピック・パラリンピック教育にまたまた金を注ぎこむ
公開議題は、議案が ①来年度使用の高校教科書採択について ②第2期都教委いじめ問題対策委員会への諮問事項について。報告が ③オリンピック・パラリンピック学習ノートの作成・配布について。非公開議題には、いつもながら処分案件4件のほか、ここ連続していじめ問題の報告が上がっていた。公開議題はわずか30分で終了。山口教育委員の姿はなかった。

①来年度使用の高校教科書採択について
 小中学校は4年に一度教科書採択が行われるが、高校の教科書採択は毎年この時期に行われる。高校の教科書採択で2013年以来問題になっていたのが、実教出版「高校日本史A」「高校日本史B」が「日の丸・君が代」について「一部自治体で公務員への強制の動きがある」と記述したことに対し、都教委が「都教委の考え方と異なる」と各学校に「通知」し、選定を事実上禁止してきたことである。この記述は事実であるから、都教委は「間違い」とは言えず、しかし、都教委の好みだけで実教出版及び学校に圧力をかけてきたのだった。
 このうち、来年度使用の「高校日本A」がこの記述を削除した。都教委や大阪府教委の妨害による、会社存続の危機からの苦渋の決断だったのではないかと思う。したがって、都教委は「高校日本史A 新訂版」については「通知」は出さず、「高校日本史B」については引き続き「考えが異なる」として「通知」した(6月23日の定例会で決定)。
 今日は各学校が選定した教科書一覧が示され、教育委員によって採択がなされた。教育委員から意見はなく、形式的にことが進んだというところ。ちなみに、「高校日本史B」を選定した学校はゼロ、「高校日本史A 新訂版」を選定した学校は7校だった。この7校は3年間、この教科書を選定できなかったということなのだろう。

②第2期都教委いじめ問題対策委員会への諮問事項について
 第1期都教委いじめ問題対策委員会の最終答申が出たのが今年7月、その答申を踏まえて「いじめ総合対策 第2次」を策定し、来年度から各学校に取り組ませるとのことだが、「その取り組みの成果と課題を不断に検証、評価して、その改善を図っていくことが求められる」。そこで、第2期都教委いじめ問題対策委員会に諮問するのだという。取り組みの成果が少ないのは、答申や策定の視点が間違っているからなのだ。個々人の生徒に優劣をつけない社会や学校をつくる努力をしない限り、そのことを子どもたちに提示しない限り、いじめは解決しない。そこを見ようとしないで、「都教委はやっています」のポーズはやめてもらいたい。

③オリンピック・パラリンピック学習ノートの作成・配布について
 都教委は、多額の金を注ぎこんで「オリンピック・パラリンピック副読本」を小学校4年生から高校3年生までの全児童・生徒に、またDVD教材をすべての学校に3月末までに配った。そして、今年度4月から年間35時間のオリンピック・パラリンピック教育を各学校に課し、「愛国心」の刷り込みを、年間を通して不断に行っている。そこに今度は「学習ノート」を副読本と同じく、4年生以上の全児童・生徒に配布するのだという。この9月から2020年までの4年間、継続して使用し、子どもたち一人ひとりが、学習・体験したことや調べたことなどを記入し、オリジナルなノートをつくり上げる、と謳う。すでに印刷に回っているとのこと。これも、「都教委はやっています」の自己アピール以外の何物でもない。子どもや教員はまた、過重負担を強いられる。

 この報告に対し、遠藤教育委員だけが疑問を呈した。「4年生から高校3年生まで同じもの、高校生にとって子供だましのようなものを配るのか。配布を否定するのではないが、年齢によって関心も違う。高校3年生は2020年には大人だ」 今日の定例会で初めての意見らしい発言だった。しかし、事務方の答えは、「学年に応じて作り上げるノートはそれぞれ関心が違っても、それぞれが書き込める形式になっている」の一言で終わりオリンピック・パラリンピック教育にまたまた金を注ぎこむ
…都教委は、多額の金を注ぎこんで「オリンピック・パラリンピック副読本」を小学校4年生から高校3年生までの全児童・生徒に、またDVD教材をすべての学校に3月末までに配った。そして、今年度4月から年間35時間のオリンピック・パラリンピック教育を各学校に課し、「愛国心」の刷り込みを、年間を通して不断に行っている。そこに今度は「学習ノート」を副読本と同じく、4年生以上の全児童・生徒に配布するのだという。この9月から2020年までの4年間、継続して使用し、子どもたち一人ひとりが、学習・体験したことや調べたことなどを記入し、オリジナルなノートをつくり上げる、と謳う。…
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2016年7月29日金曜日

7/28 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

7月28日(木)の都教委傍聴記です。


 ▲傍聴前にビラを配布

民主主義のない学校で「いじめ対策」はできるのか?

 公開議題は議案が<来年度使用の都立中学校、特別支援学校小学部・中学部用教科書の採択について>、報告が<いじめ問題対策委員会答申について>。
他は非公開議題。5件の懲戒処分のほかに、<いじめ防止対策推進法28条に基づく調査について>が上がっていた。
<教科書採択について>は、小・中学校は4年に一度の採択で、4年間は同一の教科書を使うことが「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律」によって定められている。採択は小学校が一昨年、中学校が昨年だったので、来年度は今年度と同じ教科書を使うことを確認した。

<いじめ問題対策委員会答申について>

都教委がいじめ問題対策委員会に、「いじめ総合対策」に示された取り組みの進捗状況の検証、評価、いじめの防止等の対策を一層推進するための方策について諮問したところ(2014年10月)、その最終答申が出たとのことで、資料が配布され、答申内容についての報告がなされた。
答申をもとに、今年10月頃の都教委定例会で「いじめ総合対策 第2次骨子」が、来年2月頃の定例会で「いじめ総合対策 第2次」を策定するとのこと。骨子には教員対象の研修プログラムと子ども対象の授業プログラムを示して、教員に研修を課し、来年度から「いじめ総合対策 第2次」を使って、全公立学校で取り組みを開始するという。

 答申に書かれた一つを挙げると――いじめの「未然防止・早期発見の取り組み」では、スクールカウンセラーによる全員面接を小5、中1、高1で実施。
「早期対応の取り組み」では、児童・生徒のトラブルや気になる様子の情報収集、実態把握、いじめ認知、対応。「重大事態への対処」では、いじめをきっかけとした欠席日数が30日を経過したら重大事態発生と捉え、組織として調査・対応する、とある。
 
「児童・保護者からいじめられて重大事態に至ったという申し立てがあったときには、重大事態が発生したものとして報告・調査に当たる。」「『いじめ発見のためのアンケート』を年間3回以上実施する」「社会全体の力を結集し、いじめ問題に対峙する。地域、関連機関との連携」等々も。明記しなくても当然行うだろうということも文字にしている。

報告を受けての教育委員の発言は、「ポケモンゴーは夏休みに入ってからだから指導は難しいだろうが、教員に指導をしたか」とか、「いじめられたかいじめたかだけでなく、見て見ぬふりをしたかもアンケートで訊いてほしい」とか。

 木村教育委員の発言にはかなりの傍聴者がびっくり。「答申、よく行き届いている」と前置きして「(答申は)子どもの目線ではなく、指導する立場からの書き方だ。イギリスやオーストラリアの学校では、『あなたは民主主義社会の一員だよ。あなたが黙っていると何が起きるか』と問いかける。子どもの組織を作ったらいいのでは」と。

答申は確かに子どもの目線ではないし、木村教育委員が挙げたような子どもへの問いかけは適切な指導だと思う。しかし、である。職員会議での発言禁止や「日の丸・君が代」の強制など、都教委が学校の民主主義を奪い尽しておきながら、よくもこのようなことを言えるものだ。あきれ果てる。
 子どもがいじめを大人社会から学んでいることに思いを馳せ、弱肉強食、上意下達の大人社会を変革することが最も大事なことだという認識からの発言は、今日も皆無だった。また、膨大な事務量を押し付けて教員を忙しくさせ、放課後の教室でゆっくり子どもと過ごす時間を教員から奪っていることがいじめ発見を遅らせるのではないかという視点からの発言もなかった。子どもたちとの時間が確保できれば、アンケートに頼らずとも、子どもたちの様子は教員にわかるものだ。アンケート自体が密告を煽ることにつながりはしないか、とも私は杞憂する。

 非公開議題の≪いじめ防止対策推進法28条に基づく調査について≫は、重大事態のいじめが発生したことによる調査の報告のようだ。前回の続きか。

「傍聴で声を発した人」に対する新たな制裁措置」

前回の定例会で退出際に声を発した」として教育長から「退場命令」が出された傍聴者について、私はこれまでと同じ措置かと思い、(次回の傍聴は禁止され、それ以降の傍聴からは宣誓書を書かないと傍聴させてもらえない)と記したが、
今回、都教委は新たに次の告示を出した。
「次回」の1回ではなく、「次回から3回の傍聴は禁止」だという。
ヤジが飛ぶのは議事運営に問題があるからか?と教育委員・教育長は一切思わないのだろうか。自己の言動を疑り振り返ることは大切なこと、と私は思うのだけれど。

全文はレイバーネットを見てください。↓

http://www.labornetjp.org/news/2016/1469760793920staff01

7/14 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

7月14日に行われた都教委定例会についての根津公子の都教委傍聴記です。

■公開報告事項4点のうちから報告します。

●都立高校補欠募集の一層の活用・推進〔生徒の進路変更の希望に応え、再チャレンジを支援する仕組みの強化〕に向けて
 補欠募集について各学校の対応がバラバラなため、都民から様々な苦情が寄せられていることや、今年2月に出された不登校・中途退学対策検討委員会報告を受けて、「都立高等学校補欠募集の実施に関するガイドライン~中途退学防止のサポートネットの強化に向けて~」を策定するとともに、補欠募集要綱の一部改正を行い、それに基づく補欠募集を今年2学期より行うとの報告であった。
 新たに加えた理念は、「欠員を補充することだけでなく、高校入学後に、将来の目標が変わり他の高校で勉強したいなどの進路変更希望にも応えることで、中途退学を未然に防ぎ、教育の機会を確保すること」という。

根津コメント
都立高校の不登校3500人余、中途退学2700人余(2014年度)が生じることの原因がいまの学校の在り方、東京の教育の在り方にありはしないかと検証す
る視点が、教育委員には全くない。
都教委事務方、教育長と同じような考えを持ち、事務方の提案・報告を追認するだけの教育委員たちでは、不登校・中途退学が減ることも、補欠募集が「生徒の再チャレンジを支援する」ことにもならないだろう。本気で議論し解決したいのならば、都教委とは全く異なる教育感を持つ教育委員が必要なのだ。
 小学校入学時から子どもたちは差別選別教育の中に置かれ、学ぶ楽しさを奪われていく。また、自分の頭で考えるのではなく、指示に従うことを教え込まれ、それらによって自己の確立ができず、自己肯定感が育たない。日本の子どもたちの自己肯定感は世界的に見て非常に低い。その大きな原因は、学校教育にあると言っていい。都教委が教員を管理支配しないことが、不登校・中途退学についての一番の解決策であることは間違いない。
 私が教員であった時の体験でも、教員集団が校長や教育員会から管理支配されず、生徒たちを管理支配しない学校をつくったときには、生徒たちは皆、学校が大好きだった。生徒たちの手で学校生活をつくり、学校に生徒みんなの居場所があったからだ。そうした事実を都教委及び教育委員は知るべきなのだ。

■他に、「高校生元気アップスポーツ交流事業(地方創生事業)について」「東京オリンピック・パラリンピック教育フェスティバルの開催について」の報告があった。どちらも「2020年オリンピック・パラリンピックへの機運を高めることを目的としたオリンピック・パラリンピック教育。国威発揚、「愛国心」育成を意図した、生徒を使った“やらせ”だ。

■報告事項の議題に「『いじめ防止対策推進法』第30条1項に基づく報告について」というのが上がっていたが、この件は非公開議題とされた。そこで、この条文に当たってみたところ、『いじめ防止対策推進法』第30条1項は次のように記す。
 「いじめにより当該学校に在籍する児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき」には、「地方公共団体が設置する学校は、当該地方公共団体の教育委員会を通じて、重大事態が発生した旨を、当該地方公共団体の長に報告しなければならない。
 そして、同条2項及び3項で、「報告を受けた地方公共団体の長は、当該報告に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のため必要があると認めるときは、附属機関を設けて調査を行う等の方法により、調査を行うことができる。」「地方公共団体の長は、前項の規定による調査を行ったときは、その結果を議会に報告しなければならない。」と記す。
 極めて重大ないじめの報告が議題になるということだ。

 非公開議題に移るところで傍聴者が退室させられるときに、傍聴者の一人が「○○小の子どもが殺されたのを知ってるか!」と声を上げた。この非公開議題と関連あるからのことばだったに違いない。しかし、教育長はその人に、「退場命令」(次回の傍聴は禁止され、それ以降の傍聴からは宣誓書を書かないと傍聴させてもらえない)を出した。どういう思いから声をあげたのかを、教育長たちが考えることはないのだろうな。

全文はレイバーネットを見てください。

http://www.labornetjp.org/news/2016/0714nezu

2016年7月27日水曜日

7/19 岸田さんのピアノ裁判 東京高裁で勝訴!

7月19日、岸田静枝さん(元小学校教員、音楽専科)の都人事委員会修正裁決・減給処分取消訴訟(東京高裁 平成27年(行コ)第395号懲戒処分取消等請求事件)の判決があり、岸田さんが勝訴しました(岸田さん、おめでとう!)。近藤さんからの報告です。

★東京高裁第7民事部(菊池洋一裁判長)は、一審東京地裁判決(2015年10月)を支持して、岸田さんのピアノ不伴奏による職務命令違反を理由とした処分について、「本件処分は・・・社会通念上著しく妥当を欠き、懲戒権者の裁量を逸脱したものとして違法」と判示し、東京都教育委員会による停職1ヶ月の原処分(2010年3月30日付)の都人事委員会による減給10分の1・1月への修正裁決(2013年2月7日付)を取り消しました。

★岸田さんは、過去4回(2004年5月戒告処分・不起立、2004年12月減給1月・再発防止研修を受講せず、2005年3月・減給6月・不起立、2005年12月戒告処分・再発防止研修でのゼッケン着用)の処分歴がありますが、過去の処分歴を理由とした今回の処分を「違法」として取り消したことになります。累積加重処分及び都教委に追随して最高裁判決が違法とした減給処分を出した都人事委員会裁決が断罪されたのです。

★岸田さんは、クリスチャンとして、職務命令が憲法19条思想良心の自由に反するのみならず、憲法20条の信教の自由にに反すると一貫して主張してきました。判決では、「制約される信教の自由の内容、制約の目的や必要性、制約の態様、程度等を総合して判断されるべき事柄」として原告らの主張を斥ける一方、一審にはなかった「内心における信教の自由は憲法19条の思想及び良心の自由の宗教的側面」という文章が加えられています。

★また、「1審原告の過去の非違行為は、いずれも、1審原告個人の信仰及び歴史観・世界観のために職務命令に違反したという点で共通しており、1審原告個人の信仰等に照らし、同様の職務命令の回数が増えればこれに伴って現実の支障や混乱の有無にかかわらず違反行為の回数だけは増えるという関係にあり、1審被告(注・都側)の主張は、これをそのような事情のない一般の非違行為と同列に論じる点で相当ではない」、「1審原告が本件不伴奏行為を反省していないとの一事をもって、本件処分に裁量権の行為を誤った違法がないということはできない」と都教委の主張を斥け、累積加重処分を断罪しています。

★全体として、一審判決よりも踏み込んだ判決になっており、都教委が2週間の期限内に最高裁に上告/上告受理申立をするのか注目されます。

7/21 都立高校KSさんの再発防止研修抗議と激励

再発防止研修の報告が近藤徹さんからありましたのでアップします。

7月19日及び21日、3月の卒業式で「君が代」斉唱時に起立せず処分されたYTさん(19日 都立O高校教員)、KSさん(21日 都立M高校)に対する都教職員研修センターでの「服務事故再発防止研修」(2回目のセンター研修)に抗議し、該当者を支援する行動が現地で行われました。この行動は、被処分者の会の呼び掛けによるもので、両日とも約40名が早朝から3時間にわたる行動に参加しました(21日は雨の中での行動となりました)。たった一人で研修の受講を強制された該当者(受講者)からも「シュプレヒコールが部屋まで聞こえ、心強かった」と支援・激励に対して感謝が寄せられています。

▼再発防止研修がいかに不当なものであるかを申し入れる平松弁護士






卒・入学式などで処分された教職員を対象とした再発防止研修は、2004年8月に始まり、毎年繰り返されて来ました。特に2012年以降質量共に強化された再発防止研修が、「違憲違法の可能性がある」とした裁判所の決定(2004年7月)を無視して、毎年毎回同じ内容で行われてきました。これは、まさしく、被処分者を「恫喝」し精神的・物理的圧迫を加える「イジメ」です。教職員をイジメる都教委に「イジメ」を語る資格はありません。違憲違法な研修を繰り返す都教委こそべきであり、裁かれるべきです。

受講者は研修室に缶詰にされ、都教委職員・校長ら5人取り囲まれ、「研修」を強要されるのです。にその内容は、用意された質問への応答、都教委の「模範解答」の指導、受講報告書作成、振り返りのチェック、研修部長指導・訓話などです。
「研修」の度に、①職務命令に従え、②「君が代」を率先垂範して歌うのは教職員の責務、が強調されます。

▼「研修」を終了して出てきたKSさん



このように都教委が、教員に授業をさせず、生徒の授業を受ける権利を侵害し、違憲・違法な研修を優先していることは教育条件の整備に責任を持つ教育委員会として断じて許されるものではなく、教育行政に対する都民の期待に背くものです。
私たちは、決して都教委の「懲罰・弾圧」に屈せず、生徒が主人公の学校を取り戻すため、「日の丸・君が代」強制を断じて許さず、「再発防止研修」強行に抗議し、不当処分撤回まで闘い抜きます