お知らせ

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2014年3月31日月曜日

4/7 12時~13時~~15時30分~18時まで 国会前抗議行動に集まれ!

■都教委包囲ネットは下記の要領で、4月7日(月)12時~13時~~15時30分~18時まで国会・第二議員会館前で抗議行動を行います。18時~は火焔瓶テツさんたちの「秘密保護法廃止・憲法改悪反対」の集会に引き継がれることでしょう。

みなさん、結集してください。ボード、プラカード、音の出るもの等々ご用意ください。 

Image2国会行動

2014年3月30日日曜日

3/27 東京都教育委員会で卒業式での「君が代」不起立者4名の処分を決定

■3月27日(木)、都教委は卒業式での「君が代」不起立の教職員を処分しました。3月31日に抗議行動・集会を行いますので、万障お繰り合わせの上、ご参加下さい。4月4日(金)の再発防止研修抗議にも結集して下さい。近藤徹さんからの報告です。

◆「君が代」不起立の教職員4名
 3月27日、東京都教育委員会(都教委)は第5回定例会で卒業式での「君が代」斉
唱時の不起立などを理由に4名の教職員(中学校1名、都立高校2名、特別支援学校1名)の懲戒処分を決定し、28日に都教委職員が各学校に出向いて該当者に対する処分発令を行いました。これで卒業式・入学式などで「君が代」斉唱時の起立・斉唱、ピアノ伴奏を強制する都教委の10・23通達(2003年)による処分者数は延べ461名となりました。

私たちは、都教委の卒業式での不当処分に満身の怒りを込めて抗議すると共に、被処
分者を対象に予定されている服務事故再発防止研修の中止を求めるものです。

都教委卒業式処分発表(都教委HP)
卒業式における職務命令違反に係る懲戒処分について
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/pickup/p_gakko/hukumujiko/140328-2.pdf

◆処分内容、処分者数
都教委発表の処分者数・処分の内訳などは以下の通りです。

<卒業式の処分の内訳> (  )内は近藤による注釈
1.調布市立第三中学校 戒告(詳細は不明)
2.都立工芸高校    戒告(不起立処分3回目)
3.都立豊島高校    戒告(不起立処分1回目)
4.都立板橋特別支援学校 減給10分の1・1月(不起立処分6回目 これまで戒
告3回、減給1月2回)
計4校4名

<発令日> 3月28日

◆服務事故再発防止研修 4月4日(金)(詳細は下記参照)
◆最高裁判決に反する処分を許すな! 抗議の声をあげよう!
10・23通達とそれに基づく職務命令違反を理由とした処分は、起立斉唱行為が、
「思想及び良心の自由」の「間接的制約」であることを認めた最高裁判決、教育環境の悪化を危惧して、「全ての関係者によってそのための具体的な方策と努力が真摯かつ速やかに尽くされていく必要がある」という最高裁判決の補足意見(櫻井龍子裁判官 2012年1月16日最高裁判決)、「謙抑的な対応が教育現場における状況の改善に資するものというべき」と述べ、教育行政に反省と改善を求めている補足意見(2013年9月6日最高裁判決 鬼丸かおる裁判官)などに反するのです。

昨年の卒業式、入学式で都教委は、「戒告では秩序の維持が困難」(朝日新聞 2013年3月30日)として1名(特別支援学校教員)に減給10分の1・1月の懲戒処分を発令し、今回も同様の処分を強行しました。
これは、「戒告を超えてより重い減給以上の処分を選択することについては,本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要」「処分が重きに失し、社会観念上著しく妥当を欠き、懲戒権者の裁量権の範囲を超え、違法」として合計32件・25名の減給以上の処分を取り消し都教委による従来の累積加重処分に歯止めをかけた最高裁判決(2012年1月及び2013年9月)を無視するものです。

◆学校が学校であり続けるために 精神的奴隷にはならない!

 安倍政権の下、集団的自衛権などこの国を「戦争をする国」にするための動きが加速し、「愛国心」の強制(道徳の教科化)、教科書選定制度の改悪、教育委員会制度の改悪など第2の教育基本法改悪=戦後民主教育の破壊が急ピッチですすんでいます。

私たちは教育を守り、学校が学校であり続けるために、「日の丸・君が代」の強制に反対しています。10・23通達から11回目の卒業式。都教委は処分を振りかざして抵抗を抑え込もうと必死になっています。学校現場がますます息苦しくなり、自由にものが言えない雰囲気が蔓延しています。しかし、このような状況の中でも不服従の抵抗が継続しています。

最近次の言葉が印象に残りました。
「その構成員が精神的奴隷に近い境遇でありながら、どうして、人々の権利や自由を守ることができようか? みずからの基本的人権をほとんど剥奪されている者が、どうして、国民・市民の基本的人権を守ることができようか?」(講談社現代新書「絶望の裁判所」瀬木比呂志著)

この本は裁判所、裁判官について書かれたものですが、「校門を入ったら憲法がない」ような10・23通達体制下の東京の学校の状況によく当てはまります。教職員が人権を奪われていてどうして生徒の人権を守ることができるでしょうか。

教育を守り、学校が学校であり続けるために教職員は精神的奴隷にはならない決意を込めて、「日の丸・君が代」強制に対する不服従の闘いをつなげていきましょう。

◆下記の行動に全力で集まろう!
★卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会
*報道関係者の取材歓迎。記者会見も兼ねて行います。
 3月31日(月)
  13時30分 全水道会館5F中会議室(JR水道橋東口 都立工芸高校北隣)
  主催:四者卒・入学式対策本部(被処分者の会など4団体で構成)

★再発防止研修抗議・該当者支援行動
*早朝からの行動ですが、ご協力を!
*報道関係者の取材歓迎。
 4月4日(金)東京都教職員研修センター前
        (JR水道橋東口、地下鉄水道橋 都立工芸高校隣)
  8時 事務局集合      
  8時20分支援者集合・行動開始
  8時35分弁護団申し入れ
  8時50分該当者(受講者)入場、激励行動
  12時30分頃(予定) 研修終了後、該当者激励行動 
  *呼びかけ:被処分者の会

2014年3月26日水曜日

3/27 都教委・定例会で卒業式「君が代」不起立処分決定 早朝、抗議のビラ撒き

■3月27日(木)の教育委員会・定例会で卒業式での「君が代」不起立者への処分が行われます。近藤徹さんからです。

◆卒業式処分をするな!早朝ビラまきを行います。
3月27日(木)  早朝8時~ 都庁第2庁舎前
 ○被処分者の会
 ○河原井さん・根津さんらの「君が代」処分をさせない会
 ○増田都子さんらの東京都学校ユニオン
★ビラ撒きののち、定例会傍聴行動を行います。

◆10・23通達発出時の教育委員はゼロに
 3月6日の都議会本会議で内舘牧子教育委員の後任として遠藤勝裕(独立行政法人日本学生支援機構理事長)が、3月13日付けで教育委員に就任しました。
 内舘氏の退任により、同通達発出当時の都教育委員はゼロになりました
委員長  木村 孟 (2012年10月20日~2016年10月19日)
委員長職務代理者 竹花 豊 (23年10月1日~2015年 9月30日)
委員 乙武 洋匡 (2013年2月28日~2017年2月27日)
委員 山口 香 (2013年4月1日~2015年12月20日)
委員 遠藤 勝裕 (2014年 3月13日~2018年 3月12日)
教育長 比留間 英人 (2012年 7月13日~2016年 7月12日)

◆完全に破綻した10・23通達の見直し、撤回を!
 舛添都知事は定例記者会見(2月27日)で記者の質問に答えて、10・23通達に
ついて言及して「どうするか・・・検討課題で時間をいただきたい」と述べています。また、10・23通達発出時の都知事であった石原慎太郎氏は、「僕、国歌歌わないもん。国歌を歌うときはね、僕は自分の文句で歌うんです。『わがひのもとは』って歌うの」(雑誌「文学界」本年3月号)と教職員のみならず卒・入学式等に出席する生徒・保護者をも何重にも愚弄する発言をしています。

これらの発言を見ても、教職員の大量処分(457名)を背景にした10・23通達による「日の丸・君が代」強制は完全に破綻しています。10・23通達発出時の教育委員がいなくなったこの機会に、都教委は「被処分者の会申入書」(3月20日)などを受けて、卒業式処分をする前に通達そのものを一から再検討し、見直し・撤回すべきです。こうした検討さえ怠り、処分を発令するような暴挙は絶対に許せません。

◆3月31日(月)卒業式処分発令抗議集会
 13時30分 全水道会館5F中会議室(JR水道橋東口 都立工芸高校北隣)
 主催:四者卒・入学式対策本部(被処分者の会など4団体で構成)

3/24 河原井・根津の2007年不起立処分取り消し訴訟(地裁)に不当判決

■3月24日(月)、河原井・根津「君が代」不起立処分取り消し訴訟の判決がありました。東京地裁は根津・停職6ヶ月処分を取り消さずです。許しがたい判決です。
根津さんからの報告です。

◆判決について
主文
1.東京都教育委員会が平成19年3月30日付けで原告河原井に対してした懲戒処分を取り消   す。
2.原告らのその余の請求(*1)をいずれも棄却する。
3.訴訟費用は、(略)負担とする」
と、古久保裁判長は顔を上げずに、ぼそぼそとした声で読み上げ、すぐさま退廷しました。 (*1)根津の懲戒処分取り消し及び、両人の慰謝料請求

●2007年卒業式での「君が代」不起立処分
(河原井:八王子東特別支援学校 停職3ヶ月、根津;町田市立鶴川二中 停職6ヶ月)取り消し訴訟
<東京地裁民事第19部古久保裁判長>は、これまでの最高裁判決と同様、河原井さんの停職3ヶ月については取り消し、根津については、停職6ヶ月処分も違法とはしませんでした。

判決は2012年1月16日の最高裁判決が示した3つの判断基準を機械的に使ってなされました。
ア.「職務命令は憲法19条(思想及び良心の自由)に違反しない」
イ.「戒告を超えてより重い処分を選択することについては、慎重な考慮が必要」
ウ.「過去の処分歴等、学校の規律と秩序を害する具体的事情が処分の不利益よりも重 い場合は重い処 も可」

▼河原井さんについて
「過去の懲戒処分の対象は、いずれも不起立行為であって積極的に式典の進行を妨害する内容の非違行為は含まれておらず、いまだ過去3年度の4回の卒業式等に係るものにとどまり、本件河原井不起立行為の前後における態度において特に処分の加重を根拠づけるべき事情もうかがわれない(*2)」から「停職処分を選択した都教委の判断は、
処分の選択が重きに失する…、停職処分は裁量権の範囲を逸脱する」としました。
上記判断基準の「イ」を適用したものです。

▼根津について
今回も「ウ」を使って処分を妥当としました。
「積極的に式典や研修の進行を妨害する行為に係るものである上、国旗や国歌に係る対応につき校長を批判する内容の文書を生徒に配布する等して2回の文書訓告を受けているなど、過去の処分歴に係る一連の非違行為の内容や頻度等に鑑みると、学校の規律や秩序保持の必要性と処分による不利益の内容との権衡の観点から、停職処分を選択する…具体的事情があった。…本件根津停職処分は、前件の停職処分に比して期間が長いものになっているが、この点は、懲戒権者の裁量権の範囲内」というのです。

★根津の場合、「君が代」不起立1回目が減給6ヶ月、2回目が停職1ヶ月、3回目が停職3ヶ月処分ですが、そのすべての最高裁判決が「過去の処分歴」を理由に上記判断基準「ウ」を使い、処分を妥当としました。そして今回、停職6ヶ月についても、停職3ヶ月と停職6ヶ月の不利益の大きさの違いには一言も触れずに、「処分の不利益」よりも「学校の規律や秩序を害した」ことの方が重いとしたのです。

★「過去の処分歴」に時効はなく、また、何度重い処分をしても適法とするということです。これで行けば、08年09年の停職6ヶ月処分も適法とするでしょう。退職金が支給されない雇用が当たり前の世情を利用して、今後は、分限免職だって、退職金の支給があるから適法ともしかねないでしょう。

★「過去の処分歴」の中には、懲戒処分には至らない文書訓告=注意も含まれています。
また、最高裁判決が「積極的妨害」とした「日の丸」を降ろした処分(94年)、再発防止研修で質問をした処分(05年)はそれぞれ減給1ヶ月処分でしたが、これらの「処分歴」が、重い処分を適法とする根拠として何度も効力を発揮するとは、どう考えても納得がいきません。
ことは、同じ不起立であるのに、です。

以上、結論が先にありき、具体的な理由づけはできず、抽象的に「ウ」を並べただけの判決です。

★なお、河原井さんについては、処分は取り消しましたが、慰謝料は認めませんでした。
2006年停職1ヶ月処分取り消しの際には、損害賠償(慰謝料)について高裁差し戻しとし、高裁は慰謝料30万円の支払いを都に命じたのに、本判決はそれを踏襲することはありませんでした。
最高裁判決にあえて悪質度を増して挑戦した判決といえます。
  (*2)2012・1・16最高裁判決が「過去の処分歴」と並べて「ウ」の要件とした「不起立前後の態度」について判断したのは、今回が初めてのこと。河原井さんについては、このような使い方をした一方で、根津についてはこの点を無視した。停職3ヶ月処分から停職6ヶ月処分までの間に、根津に処分や注意等の事実がなかったので、意図的に無視したのであろう。

■判決を受けて心配すること
 古久保裁判長のヒラメさ加減を見せつけたのみならず、安倍政権に迎合しようとした判決だったのではないかと思う。そしてまた、都教委が「ウ」を使うことに自信を持ち累積加重処分に弾みをつけるであろうことが、最も心配だ。

 昨年の卒業式・入学式ともに都教委は田中聡史さんに減給1ヶ月処分を出し、その理由を「最高裁判決を踏まえて判断した。戒告では秩序の維持が困難」(朝日新聞)と言った。これからは、河原井判決に使った「不起立前後の態度」を悪用することも考えるのではないか、とも思う。

 1・16最高裁判決は、450名に及ぶ不起立と大勢の支援があって「イ」の地平を切り開くことができたことは私もそのとおりだと思う。しかし、「イ」ばかりに目が行き、「ウ」を重く受け止めない風潮が起きた。報道も「減給以上の処分取り消し」「一定の勝利」であった。

 そうした中、最高裁判決から1年後の昨年、田中さんに対し、都教委は「ウ」を使ったのである。この現実をしっかり見たい。東京はもちろん、全国から田中さん支援を起こし、田中さんへの累積加重処分をやめるよう都教委に迫ることが、私たちに課せられた緊急かつ長期の課題だと思う。

 「ウ」を今のところは、大勢の不起立者に対して使うことはないであろう。最高裁判決で根津に使ったことにより、今、田中さんに対して使えたのだ。良心的な多くの教員を威嚇するには一人に適用することで十分なのだと思う。しかし、一人に累積加重処分をすることが定着したとき、この対象者はいくらでも広げることができる。最高裁判決「ウ」は、教育行政に処分のフリーハンドを与えたのだ。

■佐々木有美さん(レイバーネット)のコメント
ヒラメ裁判官による最高裁コピペ判決!~「君が代処分」根津・河原井事件

★判決を聞くなり、傍聴席から「ダブルスタンダード!」の声が上がった。3月24日、東京地裁は河原井・根津「君が代」裁判07年度処分の判決を出した。河原井純子さんが求めた停職3ヶ月処分の取り消しは認められたが、根津公子さんの停職6ヶ月処分の取り消しは認められなかった。東京地裁民事19部・古久保裁判長が出した今回の判決は、2012年の最高裁判決のコピペ判決というべきものだった。上だけを見ている裁判官をヒラメ裁判官という。古久保裁判長の目もおそらく上にある最高裁だけを見ているのだろう。不当な権力の行使から市民を守るのが裁判所の役目だ。裁判官自身が自主、自立の精神を持たないで、どうしてこの役目を果たすことができるだろう。犠牲になるのは、わたしたちの社会の最大の価値である自由だ。

■レイバーネットに掲載
全文→ http://www.labornetjp.org/news/2014/0324shasin

2014年3月22日土曜日

3/20 被処分者の会 都教委要請行動 「卒業式処分をするな!」

■3月20日(木)午後、被処分者の会は都教委に対して「卒業式処分をするな!」の要請行動を行いました。近藤徹さんからの報告です。

◆卒業式処分をするな!
★卒業式・入学式などで「日の丸・君が代」を強制する10・23通達(2003年)から11回目の都立学校(都立高校、都立特別支援学校)の卒業式がほぼ終了しました。この間、都立学校では複数名が「君が代」斉唱時に起立しなかったとして都教委の「事情聴取」を受けています。

こうした状況の中、昨日3月20日、被処分者の会は、「卒業式処分をするな!都教委要請行動」を実施しました。要請には原告・支援者・弁護士31名が参加し、都教委側は、総務部教育情報課広聴担当係長ら2名が対応しました。

④場所は都庁第2庁舎10F

★先ず、被処分者の会と四者卒・入学式対策本部がそれぞれ要請書(申入書)(下記参照)を手交し、補足の趣旨説明を行いました。

被処分者の会は、申し入れ事項の補足説明として、1.昨年2013年卒・入学式の減給1月の処分は明らかに最高裁判決に反していること、2.舛添都知事の定例記者会見での「(10・23通達について言及して)どうするか・・・検討課題で時間をいただきたい」都の発言を契機に同通達を見直し撤回すること、3.10・23通達発出時の都知事でる石原都知事の「僕、国歌歌わないもん。国歌を歌うときはね、僕は自分の文句で歌うんです。」(雑誌「文学界」3月号)という教職員・生徒・保護者を愚弄する発言についての見解を求める、と述べました。

②

弁護士からは、都教委の最高裁判決を「合憲」とする解釈は誤りである、不起立者に対する事情聴取が近年高圧的になっているのは大問題だ、などの発言がありました。参加者から石原発言に関しての質問もありました。

★いつものように、教育情報課は「皆さんの要請を所管課に伝える」と繰り返すのみで、10・23通達により精神的・肉体的に苦しんでいる原告らの要請にまともに向き合わない不誠実極まりない対応に終始しました。

⑥出席者からの追求

★最後に、被処分者の会としては、申し入れに対する回答にあたっては、従来の回答をオウム返しに繰り返すことがないように、と強く申し入れました。なお、上記要請の後、2団体からも要請書を提出しました。

◆卒業式処分 都教委定例会(3月27日)で決定か

都教委は3月27日、第5回東京都教育委員会定例会<10時~ 傍聴受付場所(通常第2庁舎30F)、受付時間(通常9時30分)は2日前に都教委HP発表>で卒業式処分を決定しようとしています。27日当日、被処分者の会は、都庁第2庁舎前で早朝8時より「卒業式処分をするな!」のチラシ配布をして、都教委定例会を傍聴します。是非お出で下さい。

なお、卒業式処分発令後の3月31日(月)には抗議集会(日時、場所など詳細は下記参照)を開催します。多数お集まりください。

★卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会 
 13時30分 全水道会館5F中会議室
       (JR水道橋東口 都立工芸高校北隣)

■以下、3月20日の申入書(抜粋)です。

<申 入 書>
東京都教育委員会
教育委員長 木村  孟  殿
教育長  比留間 英人 殿

<申し入れの趣旨> 抜粋

2.10・23通達とそれに基づく職務命令違反を理由とした処分は、起立斉唱行為が、「思想及び良心の自由」の「間接的制約」であることを認めた最高裁判決、教育環境の悪化を危惧して、「教育の現場において…自由で闊達な教育が実施されていくことが切に望まれるところであり、全ての関係者によってそのための具体的な方策と努力が真摯かつ速やかに尽くされていく必要がある」という最高裁判決の補足意見(櫻井龍子裁判官 2012年1月16日)、「謙抑的な対応が教育現場における状況の改善に資するものというべき」と述べ、教育行政による硬直的な処分に対して反省と改善を求めている補足意見(2013年9月6日 鬼丸かおる裁判官)などをないがしろにするものです。

3.昨年の卒業式、入学式で都教委は、「戒告では秩序の維持が困難」(朝日新聞2013年3月30日)として1名(特別支援学校教員)に減給10分の1・1月の懲戒処分を発令しました。
 これは、「戒告を超えてより重い減給以上の処分を選択することについては,本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要」「処分が重きに失し、社会観念上著しく妥当を欠き、懲戒権者の裁量権の範囲を超え、違法」として合計32件・25名の減給以上の処分を取り消し都教委による従来の累積加重処分に歯止めをかけた最高裁判決(2012年1月及び2013年9月)の趣旨に反するものです。
5.舛添要一東京都知事は、定例記者会見(2月27日)で記者の質問に答えて、(処分について)「最高裁の判決に従うのは当然」と述べていますが、都教委は上記のように、最高裁判決を曲解しています。更に、舛添知事は、10・23通達について言及して「どうするか・・・検討課題で時間をいただきたい」と述べています。今こそ10・23通達を見直し撤回すべきです。・・・

6.石原慎太郎元都知事は、雑誌「文学界」(本年3月号)で「僕、国歌歌わないもん。国歌を歌うときはね、僕は自分の文句で歌うんです。『わがひのもとは』って歌うの」と発言しています。都教委は、10・23通達により「君が代」を強制し、最高裁によって違法と断罪された処分を乱発してきました。当時の知事で最高責任者であった石原氏が、一片の反省もなくこのような発言をすることは、現場の教職員のみならず卒業式・入学式等に出席する生徒・保護者をも何重にも愚弄するものであり、許されるものではありません。このような発言をする知事の下で出された10・23通達を見直し撤回することを求めます。

以上の趣旨から、以下の諸点を申し入れます。

<申し入れ事項>
1 3月27日に予定されている第5回東京都教育委員会定例会で卒業式に係わり10.23通達に基づく新たな懲戒処分を決定しないこと。
2 卒業式で処分を受けた教職員を対象とした「服務事故再発防止研修」を行わないこと。
3 最高裁判決に反して減給処分を行わないこと。
4 「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱について」(平成24年1月24日)の都教委の「議決」を撤回すること。
5 定例記者会見での舛添都知事の発言を受け、都教委は最高裁判決およびその精神を真摯に受け止め、これ以上の混乱を教育現場に持ち込ませないために、10・23通達について検討し、見直し、撤回すること。同時に、処分を取り消された方々に対し、速やかに謝罪し、名誉回復を行うこと。
6 10・23通達発出当時の都知事である石原慎太郎氏の発言についての見解を明らかにし、同通達を見直し、撤回すること。
7 卒業式被処分者対象の再発防止研修予定日の前に、都教育庁関係部署(人事部職員課、指導部指導企画課、指導部高校教育指導課、教職員研修センター研修センター研修部教育経営課など)の責任ある職員と該当者及び被処分者の会・同弁護団との話し合いの場を設定すること。

2014年3月20日
 「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団

<回答期限> 2014年3月26日(水)。上記近藤まで文書(FAX)で回答すること。

3/19 田中聡史さんの勤務校 卒業式

■田中聡史さんが勤務する板橋特別支援学校の卒業式がありました。

やめて44

7時15分ころから通用門のところで、<解雇させない会>と<包囲ネット>のビラをまき始めました。<解雇させない会>の方たちは、ボードに 「やめて!都教委『君が代』不起立処分~『思想・良心の自由』は侵すことのできない権利です~」
と書いたものを、校門の前に出し、「君が代」の強制は誰にとってもおかしい!と大書横書した3メートル弱のボードを、門近くの道路に設置しました。
また、間もなくやってきたKさんは「「日の丸・君が代」強制(違憲)反対!不当処分反対! 言論・表現の自由を守れ!」と、「日本国憲法第99条(公務員の憲法擁護義務)の条文」を書いたプラカードを設置しました。

ビラまきに集まった仲間は、時間と共に次々に増え、<学校と地域をむすぶ板橋の会>、
<東京医労連精神医学研究所労働組合>、<「良心・表現の自由を!」声をあげる市民の会>などの方々がいました。(計26人)。

おかしす5

その間、見慣れない背広姿の2人がやってきました。「支援センター」からやってきた職員だったようです。「お早うようございます。都教委の方ですか」と問いかけても、
全く何も答えようとしません。
そこで、「石原は『国歌を歌わない』と言っていますよ。『文學界』3月号で。知っていますか。」と聞いても無言です。
「10・23通達を出した時の知事が言っているのですよ。あなたたちは何時までこのようなことをやっているのですか。あなたちは敗戦になっても相変わらず戦わせられているのですよ。もう、こんなことはやめましょう。」と言っても無言です。

ビラ0

そのうち、先日のS副校長がやってきました。しかし、今回は何も言いません。
「支援センター」の人に言ったのと同じことを言いましたが、何も答えず、黙って立っているだけです。しかし、通用門の少し奥の方にカメラを三脚で据え付け、無人カメラでこちらを撮影していました。
生徒たちが登校する時間帯になりました。私たちが生徒にもビラを渡そうとすると、いままで黙っていた副校長が、「生徒には渡さないで下さい」、「生徒には渡さないで下さい」と繰り返します。
それを聞いていた労働組合の方が、「なんでそんなことを言うんだ。受け取る者は受け取る、受け取らない者は受け取らない。何が悪いのか。なぜ、規制するんだ。」と強く怒りました。また、別の方は「なぜですか」と聞き返しました。
しかし、それに対しても、副校長も「支援センター」の職員も、無言で何も答えようとしませんでした。
そのうち、生徒や保護者が次々にやってきました。中には、戸惑う生徒や保護者もいましたが、「ありがとうございます」と言ってビラを受け取る人もいました。ビラまきは賑やかでした。

9:30頃、ビラまき終了。
11:00過ぎ、卒業式が終了した時点で再び学校へ。
昼休みになり、田中聡史さんが出てきました。「不起立で、現認されました」。

2014年3月21日金曜日

都立高校 卒業式チラシ撒きの報告

<S高校>
8時ころから撒き始める。ここも進学校のせいか、ビラの受け取りが悪い。教職員も保護者も余り受け取りがよくない。が、一人の保護者がビラを受け取り、見て、「頑張ってください」と言って中に入って行った。
しばらくして、副校長が出てきて、「校門の端の方でやってくれ」と言う。
しばらくして、一人の職員が出てきた。顔をよく見ると以前(約25年前)C県U高校で一緒に働いていた仲間だった。再会を喜び合う。
聞くとこの学校はかつては自由な学校だったが、今は予備校などとつながって受験勉強オンリーのような学校になってしまったという。
さらにもう一人、元板橋高校教員の藤田勝久さんの友人の教員が加わる。

校舎の中からずーっとこちらを伺っている人物がいたので、「あれは副校長ですか」と聞くと、「知らない人物です。聞いてみましょう」と言う。結果は、「支援センターの人だそうです」と言う。なにしに来ているのか? 職員も知らない形で学校に来るなどというのは許されるのか。

<H高校>
2人でまき始めると、校長が出勤して、型通り、敷地内ではまかないことと言う。
生徒は自転車が多くなかなかはかどらない。保護者の受け取りはよかった。
生活(生徒)指導を名乗る教員が現れる。「俺にも言いたいことがあるけど、校門でビラをまくのはいけない。」と執拗に迫る。
さらに、黒塗りの覆面車が校門の前で止まってから走り去り、浅川の土手で我々の写真を撮っていた者が近づき、「警察の者だ。学校から連絡があった」という。特に強硬には出てこない。

<T高校定時制>
17時から18時。ここは去年に続いて2回目。全員歩きなので生徒数は少ないが効率よく撒ける。受け取りもすこぶる良い。昨日のKS高校もそうだったが子づれの卒業生もいる。また、親が外国人(基地が近いせい?)など生徒はバラエティーに富んでいる。外国人の親はおめでとうございますと言って渡すとハグしそうな勢いの人も居て楽しい。出迎えの先生3人も友好的。生徒との会話もフレドリーで翌日の全日制とは違いを感じる。

<S高校>
午前8時10分~10時まで、3人で2カ所の門でまきました。
生徒たちの対応や様子がとても穏やか。自転車通学の生徒も含めてほとんどの生徒たちが受け取ってくれました。保護者も同様でした。
しばらくしてから、校長と名乗った女性が出てきて「配らないでください」と2度繰り返しましたが、すぐに引っ込んでしまいました。
保護者の中には、「ご苦労様」と声をかけてくれた人もいました。終了時に、近くの職員に「これで帰ります」と声をかけたところ、「ありがとうございました」と返事がありました。
昨年は、校舎入り口に、これ見よがしにゴミ箱を出していたのですが、今年は、そんな嫌らしい対応はありませんでした。
門においてある「卒業証書授与式」の看板のところでは、通りがかった教員を気軽に呼び止めて、生徒たちが記念撮影のシャッター押しを頼んだり、一緒に撮影したりする、フレンドリーな雰囲気の学校でした。
受け取りが良かったので、450枚ほどまけました。

<C高校>
8:20頃校門についてビラ撒きを始めました。昨年とは異なり、生徒の受け取りは比較的よくて、受け取らない生徒の方が少なかったような気がします。保護者の受け取りも良くて、拒否する保護者は少なかったと思います。
だいぶ立ってから、副校長(元勤務校で同僚)がもう一人の教員と出てきて、「ビラをまかないでほしい」と言いました。「話は聞きました」と答えて、ビラ撒きを始めようとすると、同じことをもう一度言いましたので同じように答えて、それで副校長は校舎に戻りました。その副校長は、昨年は「警察を呼ぶ」というようなことを言っていましたが、今年は言いませんでした。
この高校の生徒は制服で卒業式に参加していました。

<A高校>
・時間:8時5分~9時50分頃
・他に配っていた人:学習塾関連が9時過ぎまで5名程度。
1.まき始めて15分くらいで校長が目の前に立ち、 「撒くな。生徒に渡すな」など。
 ⇒「法的根拠はなに?ここは公道だ」と言ったところ、いったん校舎内に戻る。
2.今度は副校長が現れ、「撒くな、生徒に渡すな、良い卒業式にしようとしているから、「政治運動の場にするな、指導要領にある」などと。
  ⇒「押し付けは国旗国歌法をすら逸脱している。公道での表現の自由を規制するな。」
  などと言ったところ、「抗議したからな」と言って帰る。
3.「原宿署の佐藤」を名乗る警察官が「学校に呼ばれた」といって現れる。
 「許可は取っているのか/ 学校が困ると言っている/ 門から離れろ/ 趣旨は /私も 氏名を明かすから氏名を教えろ」
  ⇒上記と同様のやりとり。
4.体育教師風の教員が目の前に立ち、「どういう内容か?」といったのでビラを渡す。
  一度敷地内に戻り、先ほどの警官に渡す。警察官は自転車で戻って行った。
5.ビラを配っている最中に一度だけ、「本校の生徒に配らないで下さい」と副校長も しくは体育教師風の男性が呼びかけ。  
・所感:教員の反応に、K高校と大分差を感じました。都に対するアリバイ作りに必死さを感じました。
<K高校>
 8時前から、晴れ着の卒業生が正門で写真撮影。その後。行列になる。
 宣伝行動開始、間もなく副校長が登場して、「敷地内ではまかない、自転車通学者には危険だからやめてほしい。」と言う。
 正面から中をみると梢の影に赤いものがちらちら。中庭に高々と3つの旗が掲げられているのがはっきり見える。国旗(愛国心)・都旗(郷土愛)・校旗(愛校心)がスクラムを組んではためく。
 ビラの受け取りはかなり良い。保護者も10時前まで続々と来校、他校に比べてかなり多いようだ。
 晴れがましい式に、強制をしのびこませる都教委の“野暮さ加減”は伝わっただろうか。

<HH高校>
 今日のチラシまきは、進学指導重点校であるHH高校。昨年は一人の生徒が3階の教室の窓から私に向かって「非国民」と言い、何人もがそれに同調するということがあった。こうした学校にこそ、チラシ入れをしたいと思い、ここを選んだ。
 7時35分、到着するとすぐに男性がやってきて、「本校副校長です。ここでチラシを撒くのはやめてください。本校の前で生徒にチラシを撒くのはやめてください。お宅の名前を教えてください。私は名乗りました。あなたの名前を教えてください」と言う。
 私は、「一市民です。歩道にいる市民に対し、名乗れとおっしゃいますか。」と言う。
 「はい、学校の前で生徒にチラシを撒くのですから。私は名乗りました。あなたの名前を聞いています」と。
 数十㎝の至近距離、私の目に前で威圧するかのようにこうしたことを繰り返し言い、「私は言いましたので」と、最後のことばを言って、引き揚げた。
 それと同時に、正門を入って2~3mのところに、3人(一時は4人)の教員が一列に並んだ。明らかに監視と威圧のため、と見えた。私たちが引き上げるまでずっと、一列に並んでいた。
 7時40分、Sさんが到着すると、すぐ、また、副校長がやってきて、今度はSさんに私に言ったと同じことを言った。しかし、同じことを繰り返すことはなく、言い方も高圧的ではなかった。Sさんが男だったからだろう。男尊女卑の管理職はまだ、かなりの数いるのだろう。
 また、しばらくして、副校長は正門横の掲揚塔にやってきて、3本の旗を上げ始めた。
最初に都旗を途中まで上げたところで、それを引き下げ、日の丸旗を揚げた。次に都旗、校旗は最後だった。揚げるにも順番があったのだ。これも、校長マニュアルに書かれているのだろうか。
 ここは、教員も生徒も、保護者もチラシの受け取りがよくない。ここでもたった一人ではあったが、「お疲れ様です」とこたえてくれた保護者がいた。

2014年3月18日火曜日

3/14 都教委包囲ネットの文部科学省交渉の報告】

 3月12日、教育委員会制度見直し案について自民・公明が合意した。
政府は、これに基づき「地方教育行政法改正案」を4月上旬に閣議決定、今国会に提出する方針である。

3月14日、文科省は沖縄県・竹富町教に対し、科書の変更を直接要求する是正要求を出した。 竹富町の慶田盛安三教育長は「教育は中立でなければならないのに政治介入だ」と強く反発した。

3月14日、都教委包囲首都圏ネットワークの文科省交渉が参議院議員会館・会議室で行われた。

 

◆文科省交渉

文科省からは、初等中等教育局初等中等教育企画課・林剛史氏、他に教科書課から3人、内閣官房教育再生実行委員会議担当室から1人の、計5人が対応した。(都教委では何ら交渉権限のない情報教育課としか出てこない。いかに都教委が、都民に閉ざされた異常なところかということである)。              こちらの参加者は10人だった。

事前に出しておいた交渉内容は以下の通り
 1.教育委員会制度について/ 2.中央教育行政について/ 3.第7期中央教育審議会について/ 4.教科書検定制度について/ 5.道徳の教科化について

最初にこちらから、「戦前の国家主義教育が悲惨な戦争をもたらした。戦後の「民主教育」が日本社会を発展させた。しかし『戦後レジームからの脱却』を掲げる安倍政権によって、教育は再び国家主義教育になりつつある。危険である。だから交渉にやってきた」と述べ、交渉に入った。

D青木

交渉では最初に主に1.2.3.をやった。
 その中で林氏は、教育委員会制度見直しについて、特に「いじめへの対応」の問題を出し、<責任者は誰か明確ではない><地域住民の意向を反映していない><教委の会議の形骸化><迅速性・機動性に欠ける>などの理由を述べた。結局自民党が言っていることと同じである。
 そうして、「実際にはあまり変わらない」というようなことも述べる。

 これに対して、参加者から現在すすめられつつある「見直し」について、戦後の教育委員会制度の歴史的経過を踏まえ批判が出された。
 例えば「決定権限」についいては、「上の方だけを見ているが、本来は直接責任論であり、教員が直接生徒・保護者に責任を持って教育活動がなされなければならない」、
 また「教育内容」については「根幹は教育行政は教育内容に関与してはならない。しかし内容に直接関与してきている」、「あまり変わらないのだったらなんであえて見直そうとしているのか」などなど。
 そうしたら、林氏はこんなことを言った。
 「この問題で盛り上がっているのは、皆さんと私たちくらいです。パブコメもこれについては637件、秘密保護法では9万480件でした。」

 交渉に参加した北村小夜さんは、「戦後民主教育がずーっと後ずさりしてきた。最近ある小学校の3年生が荒れ始めている。しかし教員間で話題になるのが遅い。校長は『我が校の恥、口にするな』と言ったという。もっと素直に教員が子どもと関われるような体制を作らなければならない。」

 また、安倍首相の私的諮問機関に過ぎない「教育再生実行会議」と「閣議」などで「見直し」が進むことについての批判がなされた。
 そして、自公合意の見直し案について、新たに設けられる常設の「総合教育会議」(首長・教育長・教育委員+有識者:主宰は首長。教育行政の基本方針を定める「大綱」の中身を協議)の問題性について、「これでは教育委員会は単なる下請け機関ではないか。」
「露骨な政治介入ではないか」という声があげられた。
 しかし、これに対しても林氏は「協議機関ですから。執行は教育委員会ですから」と大きな問題ではないと言わんばかりだった。
また、彼は「地方分権」を持ち出したが、こちらは「今までは文科省からの<指導・助言>であったが、見直しでは<是正>が出てきているではないか」と批判した。
 実際、交渉当日、文科省は沖縄・竹富町に<是正>要求を出していた。どこに地方分権があるというのか。あるとすれば「教育条件整備は地方の責任。教育内容は国が決める」ということだろう。

 その後4.5.についてのやり取りが行われた。
 4.(教科書検定)では、とくに「政府見解を書け」、「バランスのとれた記述」について、「まさに国定教科書になりつつある」という意見が参加者から出された。 

 5.(道徳の教科化)では、「文科省が『心のノート』を全面改訂したものを出す、検定教科書ができるまではそれで行く、指導は学級担任。評価は記述式」などのことが係官から述べられた。
 これに対してこちらから、「これまで教科とは科学的な根拠を持ったものだった。しかし道徳科は科学からはずれたものになる」「それは戦前の首位教科『公民科』と同じではないか」などの批判が出された。

ちなみに、交渉の席上、文科省から『今後の道徳教育の改善・充実方策について(報告)【概要】というものが配られた。
 そのなかに教科書の見本として『私たちの道徳』(小学校1・2年、小学校3・4年、小学校5・6年、中学校)の紹介があった。中身はつまらない説教話である。
 例えば、中学校では「人物の生き方を通して、自己の生き方を考えていくことができるように、先人、偉人や著名人のメッセージや格言などを豊富に盛り込んでいます」という具合である。ここには人民大衆の豊かな生活や思想などはみられない。
<現体制に従順ないい子ちゃんを作る>という意図が見え見えである。

以上が文科省報告であるが、こういう交渉、要請は多くの団体がやった方がいい。

◆3/20(木) <「教育国会」抗議、国会前座り込み&リレートーク>
日時:3月20日 114から18時まで
場所:衆議院第二議員会館前 
プラカード、パネル、横断幕、旗、など持ってきてください。

3/14 文科省の沖縄県竹富町に対する「是正指導」を許すな!

■3/16の『東京新聞』の記事をはじめ、3/14、3./5とこの問題について、各新聞は文科省の「是正指導」批判の記事を載せ、社説で反対意見を述べています。

Image沖縄

◆竹丁町教育委員会への「是正要求」に対する抗議・撤回を求める 声明

                                                                                                      2014年3月15日
文部科学大臣
 下 村 博 文 様
                                            子どもと教科書を考える八重山地区住民の会
                                            共同代表 仲山忠亨 村田栄正 内原英忠 波平長吉 江川三津恵
                                                           登野原武 大仲康文 黒島精耕 島袋憲一 慶田城久
                                                                                                                   (公印省略)
                                            竹富町の子どもたちに真理を教える教科書の採択を求める町民の会
                                                                 世話人代表   仲村 貞子     (公印省略)
                                            住民の視点で教科書を選ぶ会
                                                               共同代表   新垣重雄  川上博久 (公印省略)

   竹丁町教育委員会への不当な「是正要求」に抗議し、撤回を求める

 3月14日、文部科学大臣は、25文科初第1375号において 竹富町教育委員会に対し「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律の規定に基づく事務の執行について(是正の要求)」を発出した。

 文部科学大臣は、竹富町教育委員会(以下竹富町教委という)に無償措置法の規定に違反しているとして、昨年10月18日に沖縄県教育委員会(以下県教委という)に対し同様の是正要求指示を行ったが、県教委が是正の要求を行わないままに新年度が迫ってきたことから、地方自治法第245条の5第4項の規定に基づき、当該違反を是正するために必要な措置を講ずることを求めている。また、県教委に対しても、同日、今回の是正要求を踏まえ、竹富町教委に対する適切な指導に当たるよう通知した。
 しかし、竹富町の教科書採択は、下記に述べるように竹富町教委に何ら暇庇も法令違反もなく、今回の「是正要求」は、地方教育行政への不当な強権的介入を重ねるものであり、教育の自主性を侵害し、教育の中央集権化を招くものである。よって、今回の是正要求に強く抗議し、直ちに撤回するよう要請する。

                         記

 文科省はこの間、竹富町教委に対し、八重山採択地区協議会(以下協議会という)の「答申と規約に従ってまとめられた協議の結果」に従うよう求めてきたが、この「協議の結果」は、あくまで答申として「育鵬社版」を選定したのであって、竹富町教委はこの答申に拘束されないことは、これまでの文科省見解からも明白である。2011年8月31日、規約に基づき協議会役員会で再協議が行われるが、多数決で竹富町教委に対し、答申通りの採択を要請した。竹富町教委は9月2日、再度「育鵬社版」を不採択とし、協議会に対し再協議を求めた。ところが、協議会会長は8月31日で協議会の業務は終了したと竹富町教委からの要請を拒否したのである。そこで、三市町教育委員長が協議し、文科省、県教委の指導助言のもと、同年9月8日に三市町教育委員会合意のうえで、三市町教育委員全員による協議(以下9.8協議という)が行われ、新たに「東京書籍版」を有効に採択した。この「東京書籍版」採択こそが無償措置法第13条第4項に基づく協議の結果であった。ところが、石垣市、与那国町の両教育委員会教育長の「無効」との通知を受け、中川正春文科相(当時)は「協議は整っていない」(同年9月13日)との判断を示し、その後「石垣市、与那国町は無償給付の対象、竹富町は対象外」(同年10月27日)との見解を示した。このことが、一本化のための協議を拒否する協議会会長(石垣市教育長)や与那国町教育長にお墨付きを与えることとなり、採択地区内一本化の協議を困難にさせ、中断させたのである。その上、自民党政権発足後の2013年3月1日義家弘介文科大臣政務官は、竹富町教委に根拠のない「育鵬社版」の採択を迫り、県教委へも竹富町が「育鵬社版」を採択するよう指導を要請した。さらに、文科大臣は、強権的に同年10月18日、県教委に対し是正要求指示を行った。これらのことが、いっそう三市町教委の新たな協議を阻害し、問題を混乱させている。文科省は、本年1月21日付の県教委からの照会事項への回答で「文科省としても、沖縄県教育委員会の指導の下、三市町の主体的な話し合いによって本件が解決されることを否定するものではないが、……文部科学省として繰り返し指導を行うなどの対応をしてきたにもかかわらず、来年度使用教科書についても、同一の教科書の採択に至らなかったことから今回の是正の要求の指示に至ったものである」と述べている。しかし、文科省が行った指導は、竹富町に対してのみの強権的なものであり、同一になっていない、同一の教科書採択のための協議を拒否する石垣市、与那国町に対しては「同一の教科書の採択を行うよう」な指導は行っていない。このことが三市町教委の主体的な解決を阻害してきた最大の原因となっている。
 また、文科省は、これまで教科書の採択権限は各教育委員会にあるとの立場に立っており、竹富町教委の上記教科書採択についても、「地方公共団体が自ら教科書を購入し、生徒に無償供与することまで法令上禁止されていない」(2011年10月26日、中川正春文科大臣の衆院文部科学委員会での答弁)と表明してきた。文科省自身、竹富町教委の教科書採択行為に違法な点や不適正な点がないことを認めてきたのである。現在、竹富町においては、無償給付の対象外とされたために、住民らの寄付による「東京書籍版」が生徒に無償で配布されており、何ら混乱も不都合も起きていない。かえって、この是正要求そのものが教育現場に混乱を引き起こしている。
 なぜ、三市町教委が異なる採択になったのか。これまで、こんなことは一度もなかった。それは、採択地区協議会会長らが「育鵬社版」選定で恣意的に規約改正や選定の方法を改定してきたことにある。調査員が推薦せず、マイナス評価の多い最低評価の「育鵬社版」が選定答申されたからである。石垣市教委でも意見が分かれ、多数決により「育鵬社版」を採択、竹富町教委では答申を受け入れることはできないと全員で「育鵬社版」を不採択に、調査員の推薦のある「東京書籍版」を採択したのである。協議して同一の教科書を採択することが無償措置法の求めるものであり、協議する際に必要な見地は、何よりも教科書を使う学校現場の意見である。政府も1996年の閣議決定において、「将来は、学校単位の採択の方向を提示」、国際的にはILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」第61条に「教員は、生徒に最も適した教具および方法を判断する資格を特に有しているので、承認された計画の枠内で、かつ、教育当局の援助を受けて、教材の選択および使用、教科書の選択ならびに教育方法の適用にあたって、不可欠の役割を与えられるものとする」と示している。この見地で、三市町教委が改めて協議をし、同一の教科書を採択することが、地教行法、無償措置法2つの法律に合致する解決の道である。

 以上の経過から、竹富町教委には何ら法律違反はなく、文科省の「(三市町教委の)協議は整っていない」としながら「石垣市、与那国町は無償給付の対象、竹富町は対象外」という措置こそ無償措置法に反しており、是正すべきである。共同採択における無償給付の要件は、答申に従うことでないことは、全国の事例からも明らかである。同一であることが要件である。竹富町教委が無償措置法に違反しているというなら、石垣市教委、与那国町教委も違反していることになる。9.8協議が無効というなら、三市町教育委員会が、改めて、同一の教科書を採択するために協議を行うことが法の求める対応である。
 文科大臣の今回の「是正要求」は、これまでの文科省の不条理な措置を顧みず、国が市町村に対し直接「是正要求」を出す最初の事例となった。教育行政において、最も相応しくない強権をもって国が地方教育行政に対する度重なる介入は断じて許されるものではない。強く抗議するとともに、直ちに撤回することを要請する。                                                  以  上

2014年3月16日日曜日

都立高校 卒業式チラシ撒き報告 大泉高校の場合

<大泉高校>のチラシ撒き
8時頃からビラを撒き始める。ここは進学校で卒業生たちは男女とも和装が圧倒的に多く、華やかだ。しかし、ビラの受け取りは悪い。
そうしているうちに、副校長がやってきて、「学習指導要領どおりに卒業式をやっているのでビラを撒かないで欲しい」と言ってきた。
そこで、「石原は国歌を歌わないと言っていますよ。あなたたちはハシゴを外されていますよ」と言うと、「議論はしません。議論はしません」と言って、盛んに校門から少し離れたところで撒くように言ってくる。そうして一人で校門の前に立っていた。その他の警備教員はいない。

しばらくすると、「練馬・教育問題交流会」の人たち(計3人)がやって来て、「日本国憲法は、主権在民です。……わたしたちには、この国から命令されたり強制されたりはしない『自由』がある。……なぜなら、主権者は、わたしたちだからです。」というような文言の入ったビラを、包囲ネットのビラと一緒にして撒き始めた。
保護者も着飾ってくる保護者が多い。ビラの受け取りはあまりよくない。
「練馬・教育問題交流会」の人たちも「ここは受け取りがわるいのよね」と言っていた。

9時過ぎになると、都教委の職員が校門のそばに立つ。9時20分、車から降り立った山口香教育委員を出迎え、副校長と3人で校舎の中へ。

※自民党都議・柴崎幹男議員(大泉高校出身)が卒業式に来ていて、包囲ネットのビラまきにいて、都議会・予算特別委員会で問題にした。

■「都議会・予算特別委員会」での質疑 質問者・柴崎幹男さん(自民党)        都議会ホームページより

「(包囲ネットのビラをかざしながら)午前中、母校の卒業式に行ってきました。そうしたら、校門の前でこんな紙を配っていた方々がいて、今だにいる。
(チラシを読み上げる)「卒業生、在校生、教職員、保護者の皆さん 誰にも立たない、歌わない自由があります。」
 こんな紙を今だに高校の卒業式の正門の前で配っている。私の母校ですよ、今日行ったのは。こんなことが行われているなんていうのは驚きました。以前はかなり近くの高校でもやっていたこんな風景を見たわけでありますが、まさかこんなことが行われるなんていうのは、夢にも思いませんでした。

やはり是非、公立学校、都立学校、私の母校であります大泉高校ですが、やはり是非ともこうした点、こういったものを配布しないような、そういうことをですね、なかなか難しい部分があるのかもしれません。しかしながら、こんなことが正門で配られることは、是非とも今後やめていただきたい。そんな思いでいっぱいでございます。もしこうしたことにつきまして、ご答弁を頂けるのであれば、お願いしたいと思います。」

<比留間英人教育長>答弁(出てきて、柴崎議員から包囲ネットのビラを受け取り)

「今お話のございました卒業式におけるこうした行為につきまして、東京都教育委員会としては、この間、入学式、卒業式、周年行事、こうした儀式的な行事においては、きちんと、国旗を掲揚し、国歌を斉唱するように全力を上げて取り組んでまいりました。
この点につきましては、この間の長い取り組みによりまして、一定の成果がでてきているというふうに感じておりますが、ただいま委員からご指摘ございましたように、校門の外で配っているというようなお話しもございまして、私どもとしては、引き続き努力をしてまいりたいという風に考えております。」

<コメント>

柴崎議員は私たちのビラを読み上げました。
 「卒業生、在校生、教職員、保護者の皆さん 誰にも立たない、歌わない自由があります。」と。      このどこが問題なのでしょうか。
彼は次のようなことも言っています。
 「以前はかなり近くの高校でもやっていたこんな風景を見たわけでありますが、まさかこんなことが行われるなんていうのは、夢にも思いませんでした。」
 彼にとっては、「悪夢」だったのでしょう。もはや誰も反対する者などいないと思っていのかもしれません。しかし、人民大衆はいつまでも黙ってはいないのです。
比留間教育長は、「一定の成果がでてきている」、「引き続き努力をしてまいりたい」 などと言っていますが、ここに来て彼のボスだった石原慎太郎が、「僕は国歌を歌わない」と言ってしまったのです。
 これによって「一定の成果」も水泡に帰してしまったのです。「引き続き努力」と言っても、『覆水盆に返らず』ではないでしょうか。

都立高校 卒業式チラシ撒きの報告

<O高校>
8時~10時まで。2名で配布。他にも大田・市民の会も弁護士同伴で3名で配布行動。
生徒の受け取りはきわめて良い。保護者も良好。このようだとビラ配布も楽しい。
副校長が「敷地にはいらないように」とだけ言ってそれきり。
全体で300枚以上撒く。この高校は数年前と雰囲気が変わってきている。

<U高校>
8時45分に到着。大田・市民の会がすでに2名で配布を行っていた。生徒の受け取り状況きわめて悪い。副校長が出できて「敷地に入らないように」とだけ一言。
保護者の受けとりはまあまあ。しかし、保護者と思われる中年の男が来て、「どうしてこんなものまいているのか。許可をとっているのか」と血相を変えて抗議してきた。弁護士が「公道でのビラ配布は違法ではない」と説明しても聞き入れず。今度はわれわれの顔写真をとろうとする。強く抗議しやめさせた。

<K高校>
7時50分頃から2人でまき始める。
校門のところのポール3本に、副校長らしき人が「日の丸」・「都旗」・「校旗」を上げ始めた。こちらに対して、「昨年も会いましたね」などと話かけてきた。
そこで、「石原は国歌は歌わないと言っていますよ。インターネットで検索すればすぐ出てきますよ。」と言うと、「そうですか。今日は卒業式ですからよろしくお願いします」という反応。
生徒のビラの受け取りはあまり良くなかったが、「おはようございます。卒業おめでとうございます」と言うと、「おはようございます。ありがとうございます」などと笑顔で返事をしてくれる生徒は結構いた。保護者の方は受け取りが良かった。
しばらくすると女性が来て、「生徒にまかないでください」と言ってきた。「どうしてですか?」と聞くと、少し困ったような様子で、「受け取らない生徒にはまかないでください」と言って中に入って行った。
9時40分頃、黒いワンボックスカーで乙武教育委員がきた。祝辞を言いに来たのか。 
一緒に撒いた人は「教育の状況が危機的で、このままではいけないと思いビラまきに参加した。思ったより受け取ってくれた。みんなも危機感を抱きつつあるのかな。」と言っていた。

<H高校>
校門前でチラシをまき始めると、すぐに副校長が、「生徒にはまかないでください。」「校地内には入らないでください。」 とおだやかに言ってきました。「はい、道路で撒いてますよ。」「でも、思想信条の自由、チラシを受け取り読む権利は生徒たちにもありますよ。」(要旨)と、こちらも穏やかに言い返してまき続けましたが、それ以上は何も言われませんでした。
 「おはようございます。」「おめでとうございます。」といいながら渡すと、生徒の中には「私は、卒業生ではありません。」といって受け取らないので、その時には「在校生の皆さんにも読んでもらいたいチラシです。」と付け加えて渡しました。おとなしいタイプの生徒が多い学校でした。
公安刑事のような人は、見かけませんでした。

<A高校>
2人で撒く。保護者は割と受けとりはよいが、生徒は悪い。
副校長「交通の邪魔になるので、生徒、保護者には配らないでくれ」「警察に知らせます」
こちら「どうぞ。しかし問題になりますよ」。警察は来なかった。巡回もなかった。
副校長に「都教委のやり方はおかしくないか」と聞くと副校長は「個人的な理念については言わない」と。

若い職員がチラシを受け取ったが、すぐに地面に叩きつけた。
門扉の横にゴミ箱が2個あったが、ほとんど捨ててなかったようだ。                        外国人講師に「We are ageinst Kimidayo,the national anthem」というと納得して受け取った。

<K高校>
8時過ぎに着く。すでに「地域と学校を結ぶ板橋の会」の人2人が撒いていた。副校長が型通りの注意をしてくる。
生徒たちは着飾ってくる。男子もスーツが多い。
「卒業証書授与式」の看板の前で、友だち同士とか保護者とで写真をとるのに行列になる。
晴れ着姿のせいか、自転車で来るものはほとんどゼロ。

ほとんどの先生はチラシを受け取った。生徒の受けとりは以前より良くない。保護者はまあまあ。
ここには、その他、予備校のカタログ配りと「卒業生の皆様へ 浴衣1000円券(浴衣・帯セット)をプレゼント引換券」のティッシュ配りもあった。

次のようなことがおこった。
卒業生の男子が「こんな内容のチラシは良くない。撒くな。だいたい道路で撒くのは法律違反だ。
警察を呼ぶぞ」と言ってケイタイで警察に電話をする。生徒は長々とチラシ撒きの状況を説明していた。
私たちは対応せず。警備の教員が生徒の行為に気づいてたしなめたが聞き入れず。

かなりの時間がたって、私服の警察が来た。「警察ですか」といういうと「そうだ」と答える。しかし、警察はなにが起こっているのか状況がつかめず、晴れ着姿の卒業生の中をあちこち行ったり来たりした。生徒はやっと警察とドッキング。なにやらいろいろ話していた。                                 その後、警察は私たちに警察手帳をみせた。私たちは「チラシ撒きは別に違反ではないですよ」というと、「ええ」という。「でもお名前を」と言ってきたので、「どうして名前を言わなければならないんですか」というと、
それ以上言わず。帰った。
生徒は教員に促されて校舎に入っていった。こういう生徒ははじめてだった。

2014年3月13日木曜日

3/6  杉浦さん 再任用更新拒否訴訟で全面勝利の地裁判決

■3月6日(木)杉浦さんの裁判の判決がありました。全面勝訴です。近藤徹さんの報告をアップします。

◆杉浦さん再任用更新拒否訴訟・地裁判決 全面勝訴!
―都側の不合格理由を全て斥け、都教委を断罪!

●合計70万円の損害賠償を命じる

昨日3月6日、杉浦孝雄さん(元都立杉並工業高校)の再任用更新拒否訴訟で東京地
裁(民事19部 古久保正人裁判長)は、「裁量権の逸脱・濫用」を認定して、本人
が希望した再任用を不合格として、非常勤教員を合格としたことの「逸失利益」50
万円及び精神的苦痛に対する慰謝料20万円、計70万円の損害賠償を被告東京都に
命じました。

●都側の不合格理由を全て斥け、都教委を断罪!

判決は、争点「本件再任用不合格に国賠法上の違法性があるか」について事実をきめ
細かく認定して、都側の不合格理由が細川校長(当時)の判断に依拠したものであ
り、細川校長が「現任校に配置できない」とした理由①~⑥を検討した上で、都側/
細川校長の不合格理由を全て斥け、「著しく合理性、社会的相当性を欠く理由による
場合には、これに基づく不合格の判断は、裁量権の逸脱、濫用があったと言うべきで
ある」として、(1)逸失利益50万円、(2)慰謝料20万円の支払いを命じたの
です。特に精神的苦痛に対する慰謝料を認めることは滅多になく「快挙」です。

判決文での不合格理由の検討では、都側が不合格理由とした、杉浦さんの教育活動、
職員会議での発言、分会役員としての校長交渉での事実、などを全て検討し、「校長
の学校運営を阻害したとは言えない」「職務に意欲を持って取り組み、意欲的に生徒
を指導している」としました。

職員会議での挙手裁決を禁止する都教委の「学校運営適正化通知」(2006年4月
13日)により職員会議が上意下達の機関と化する中で、杉浦さんの職員会議発言、
校長交渉での発言を「学校運営を阻害したとは言えない」とした点は大きな意義があ
り、教職員を励ますものです。

東京地裁古久保裁判長は、東京地裁民事19部裁判長就任直後(青野裁判長の後任)
の土肥元校長の非常勤教員採用拒否訴訟では、請求を棄却しましたが、2013年1
2月19日の「授業してたのに処分」事件では原告福嶋常光さんの訴えを全面的に認
め完全勝訴しています。

杉浦

2014年3月12日水曜日

都教委包囲首都圏ネットからの行動提起 3/14,3/20

■すでにお知らせしましたが、都教委包囲ネットは、安倍政権が<教育国会>などと言って、教育委員会制度を変え、教育行政の改案に踏みこもうとしていることに反対して、文部科学省との交渉を行います。そして、国会前で抗議の座り込み・リレートークを行います。みなさん、参加してください。

◆教育の国家支配反対!  教育委員会制度の解体を許すな!!
文科省交渉と国会前行動への参加の呼びかけ

<文科省交渉>

日時: 3月14日(金)13:00~14:00 ~17:00
場所: 参議院議員会館102会議室
  12:30頃から 参議院議員会館玄関で通行証(カード)配布。
      13:00 交渉開始、終了後院内集会
内容 :  教育委員会制度・中央教育行政・中教審・教科書検定等々
  ※それぞれの団体・個人の要請書・申入れ文書等持ち込み大歓迎

<国会前行動>

日時: 3月20日(木)14:00~18:00
場所:   衆議院第2議員会館前歩道
       14時から断続的にリレートーク等を行います。
※この時期には地教行法改悪案の国会提出が予想されます。
  ゼッケン・パネル・横断幕・旗・鳴り物等持参大歓迎

主催 都教委包囲首都圏ネットワーク (090-5415-9194 )

都立高校 卒業式チラシ撒きの報告

<T高校>
T高校はかなりひどい弾圧で有名だったのですが、校長が変わったそうで、今日は常識的な対応でした。副校長が1回言いに来ただけ、型通りしゃべって終わりでした。
 門の警備には組合の先生がついていてその2人は友好的でした。少し話しました。
先生たちは「学校内ではこういう話をすることができない。組合も壊滅的だし、あきらめていたが、あなたたちが来て撒いているのをみて勇気づけられた」「授業はまだ自由にやれるが、もうすぐ教室の中でも制約されていくだろう」と言っていた。

 <H高校>
到着したら、すでに、練馬・教育問題交流会の2人が黄色のビラを撒いていました。副校長が「保護者はよいが、生徒には配布しないでください」と言ってきたそうです。こちらは「いえ、生徒にも配ります」と「宣言」して配布しました。
 生徒の受け取りは悪かったです。なかには受け取ってから友人に「あっ、受け取っちゃいけなかったんだっけ」という女子もいました。ただこれは卒業式のビラを指すわけではなく、一般的に町で配っているビラをもらわないよう言われているという意味のようでした。奇抜なスタイルの生徒はおらず、ほぼ全員制服でした。保護者の受け取りは例年どおりよかったです。

<AK高校>
  午前8時から10時までビラまき行動を取り組みました。ビラまき行動には東京・S労働組合が5人で取り組みました。
卒業生の大半、また教職員・保護者もだいたいビラを受け取り、よく読んでいました。校長がビラまきを始めるとすぐにやってきていつもの「注意」をしていきました。
私服の警察官1人も様子見にやってきました。

<HT高校>
まず、正門で教職員に配布、8時過ぎに北門で生徒に配布。門の脇の歩道にはまだ雪が山になっている。誰かが片付けないものなのだろうか。昔なら教員が数名で片付けたと思うのだが、今はその余裕もないのでしょう。
生徒の受け取りは良好。9時近くなり、生徒が途絶えたところで、また正門に移動、保護者の受け取りも良好で、かなり好意的な姿勢で受け取ってくださる人も数名いる。
校長、副校長とおぼしき人が3名くらいでいつものやりとりをする。どの学校でも管理職のいうことは「敷地内に入るな」「校門前で撒くな」「生徒に渡すな」というところですが、語調や態度、しつこさなどがそれぞれです。
校門警備の人は元被処分者、もう1名は生物教員とのことだったので、福嶋さんの「授業してたのに処分」の裁判が全面勝訴した報告ビラを渡した。

<H高校>
青梅線、そして駅から遠い。8時10分頃につく。玄関のところに大きく「祝卒業」の文字が飾ってある。雰囲気も少し柔らかくなったか。しばらく配っていると校長と名乗る人がありきたりの注意。「十分に注意して行います」と応えると「よろしくお願いします」。元同僚とも少し会話。
9過ぎくらいか、校門警備の人が「福生警察がきています」と教えてくれる。玄関の近くにいる人か。この学校は以前から警察はいつもいる。チラシの受けとりはおおむねよかった。

<HK高校>
「河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会」の4人が7時40分頃に到着。
校舎の改築工事をしている。出勤してきた職員らしき人に尋ねたところ、「はい。今日、卒業式です。ほかで…」とは教えてくれたのだが、私たちが手にしていたチラシに目をやり、「チラシ配りに来た人に(場所を)教えることはできない」と言った。
 卒業式は八王子駅近くの大ホールだった。9時少し前になってしまった。でも、間に合ってよかった。
 撒きはじめて10分も経つと、副校長がやってきて、「敷地には入らないでくださ
い。できれば生徒には撒かないでください」と言った。
 「そうおっしゃるのは、悲しいですね」と返事をすると、「最近は、教育ちょう(……)がうるさいので」という。「お話はお聞きしました」と私たちが言うと、副校長は「よろしくお願いします」と言い、頭を下げて戻って行った。昨年の副校長ではなかった。
「おめでとうございます!」とチラシを差し出すと、ほとんどの生徒は「ありがとうございます!」と最高の絵顔で受け取ってくれた。保護者の受け取りもかなり良かった。

昨年、この高校の校長と副校長は、歩道で撒いていた私たちに向かって、「敷地に入るな」と言い、「ここは公道でしょ」と返すと、「違う。旧内務省の土地だ」と言ってのけた。私たちもそれに乗じて、「では、許可を取りたいので、旧内務省の電話番号を教えてください」と、遊んだが。昨年の副校長は、校門を数歩入ったところで、生徒からチラシを取り上げもしたのだった。

2014年3月10日月曜日

3/8 都立高校チラシ撒き 田無工業高校の場合

■田無工業高校は2013年7月に“防災訓練”を自衛隊の朝霞駐屯地で行った高校です。2014年2月に、二年生全員に行った防災訓練は、場所は都立の施設に移しましたが、指導は自衛隊がしました。

★7時50分頃に到着。チラシを受け取った教員がその場で読んで、いらないと返してきた。8時前に40歳くらいの男性が来て、ビラを受けとり通用門の所にとどまり、チラシを読んでいたので、「先生ですか」と聞くと「支援センターからきた」と言った。その後その男性は校舎の中に入っていった。

★先の男性(以後、支援センターとする)が出て来て再び通用門のところに来たので、もう一度どこから来たのか聞くと「支援センター」と答える。「何しに来たのですか」と聞くと「こういうの(チラシ撒き)を監視に来た」と言う。
そこに校長が出来て、「ここで撒くな、じゃまだ。妨害するな、やめろ」という。こちらが「ここは歩道ですから撒くのは自由です。」というも、校長「妨害するな。ビラ撒きは教育活動を妨害するものだ。だから撒くことがいけないのだ。歩道は人が通り交通の妨害にもなる」という。(通常言う「敷地内でまくな」というのとも違う)支援センターも校長と一緒になって「撒くな」という。
校長は私が学校の前の家のところにカバンを置いたのを見とがめて、「人の家に断りもなくものを置くのはおかしい。片付けろ」という。私はそのカバンを道路の端に置いたら、道路に置くのはおかしい」とわめく。そこに副校長がきた。校長は副校長に「あのカバンを写真に撮っておくよう」と命令したので、副校長はカメラをとりに校舎にもどる。「写真なら自分で撮りますよ」と言って、道路のカバンを自分のカメラで撮った。

★校長は、「カバンをどかせ。道路にものを置いていいと思うのか。常識がない」という。
私はカバンを手に持った。そしたら校長は校舎の方に退いた。支援センターはそのままいた。そこに、副校長がカメラを持ってアタフタと戻ってきたがカバンがないので、「あれカバンがない」という。私が「カバンは手に持っていますから」というが、副校長がカメラをかざしているので、私が副校長とカメラを撮る。副校長は「私は写真を撮っていないのに、自分を撮るのはおかしい。消しなさい」という。そして副校長と支援センターは私を取り囲む形になる。その際、支援センターが私の右腕をつかんだので、「なにをするんです。腕なんかつかんで」という。そこに校長がまた来て、それを聞いていたが黙っていて、そのまま、また校舎の方にもどる。副校長ももどる。支援センターもうろうろして校舎の方に行く。

★地域の人が来て2人でチラシ撒きを始める。この間、教職員は卒業式の看板を出したり、自転車の生徒の誘導をしたりしていた。静観していた。その後、さらに2人地元の市民がチラシ撒きに合流。正門、裏門の二手に分かれて撒くが、裏の通用門が閉められたので、4人で正門前で、「おめでとうございます」などの言葉をかけて撒く。

Image1森 
★教職員たちも生徒に対して、「おはよう」とか「おめでとう」などの言葉をかけていたので、正門前はにぎやかだった。生徒も保護者もチラシを受け取った。
支援センターは校門内に立って、こちらを見ていた。メモなどとっているので、「何をメモしているんですか。そういう公安の刑事みたいのことはやめた方がいいですよ」というとやめる。
校門前の道路を通る人にも撒く。おばさんは「学校も変わったみたいね。うちの息子の頃は都立は自由だったけどね。なにしろ、安倍だからね」と言った。10時に終わる。

レイバーネットのブログにも、報告が載っています。

http://www.labornetjp.org/news/2014/0308hokoku

2014年3月9日日曜日

都立高校 卒業式チラシ撒きの報告

■都立高校の卒業式での正門前チラシ撒きの報告です。日時順ではありません。チラシ撒き報告から学校の様子、教育の現実が透けてみえます。チラシ撒きは有意義です。

<M高校>
朝から雨。7時30分頃から2人で、8時30分~3人で撒く。
生徒の受け取りはきわめて悪い。ただ、在校生?2人、通り過ぎた後戻ってきて「下さい」という。
教頭は「学校前の歩道は学校の敷地だから歩道ではビラを配るな」という。「一般に公開している私道を特定の人間に使用させないのはおかしい」と反論。
9時を少しすぎてから雨がひどくなり、ビラ撒きは9時30分頃、終わりにした。

<H高校>
8時頃到着。しばらくすると二人の男性教員が出てきて、「通行の邪魔になるから校門の真ん中ではやらないで下さい」と言って、なんとか端の方へ追いやろうとする。「撒くなとは言っていませんよ。端の方に寄ってくださいと言っているのです」と言う。
それで少し端の方に寄ると二人は立ち去り、一人が大きなゴミ入れを校門から少し離れたところに置いた。私は「生徒に読まれては困るんですか」と声をかけた。
しばらくすると、校長がやってきて「もう少し離れたところでやってもらいたい」と言って校門の中に入って行った。その後は出てこなかった。
チラシは比較的よく撒けた。ゴミ入れには20枚ほどのビラが入れてあった。

<N高校>
地域の人と3人で行いました。
①8時ちょっとして、私服刑事2名が監視にきました。撒きはじめて暫くすると、生活指導関係の教員がきて生徒が受け取ったビラを回収し始めました。その後4人体制にして校門を固めた。生徒から「せっかくいまもらったのに何でとるの」という声さえ聞こえてきた。そこで、私は、ビラ回収の教員に「強制をしてビラを回収する権限があるのか」と抗議した。すると「強制はしていない」「ゴミになるようならば預かろうと言ってるまでだ」との返事であった。私はさらに続けて、「一体どういう教育をしようと思っているのか。教育基本法を言ってみろ」と言ったら、向こうに去っていった。私服は私たちの写真を撮っていた。校門「警備」の教員は、この私服に近づき親しげに話していた。ビラをまく市民に対しては敵対的な態度なのに。教員が警察権力の手先になってどうするのだ?
②校門チェックで、学校の中に入れてもらえない女子生徒が3人ほどいた。スカートが短いが理由のようだ。1人の生徒は、卒業生のようでケイタイで「お母さん、入れてもらえない」と言っていた。とんでもない話だ。もう一人は在校生のようで、学校の近くの公園の入り口に2~30分くらい座っていたがいつの間にかいなくなっていた。あまりにも酷い状況だ。こういうことをやることが「教育」か。

<板橋高校>
 板橋高校は、「10・23通達」の初年度に、卒業生の9割が着席し、来賓の退職教員が唯一刑事罰に科されて、当時マスコミにも取り上げられて話題になった学校です。
今年も、包囲ネット2名、地域と学校を結ぶ板橋の会2名の計4名で、2種類のチラシを配り、各々300枚ほど受け取ってもらいました。

かつては自由な校風で、卒業生の服装も思い思いの個性的なものでしたが、今は全員が制服のブレザーで茶髪もピアスも一人も見当たりません。卒業生と在校生を見分ける一つのポイントは、女子生徒のお化粧でしょうか。生徒の自由を制約する教員側に自由があるわけもなく、チラシを無視する先生も多い中で、こっそり「ご苦労様」と声を掛けて受け取ってくださった先生もいました。

卒業式の日には、去年までは正面玄関上方に「卒業おめでとう」の横断幕があったのですが、今年はその位置に「都立重点支援校指定」の横断幕が、おそらく常時掲載されているらしく、「卒業おめでとう」は正面ではなく脇の方に追いやられて掲げられていました。今の都立高は、意識が常に都教委の方を向いており、卒業式の日すらも生徒より都教委第一であることを象徴しているようでした。

朝方は冷たかった風も登校のピーク頃にはおさまり、早春の陽光は暖かくとてもよい日和になり、卒業生を祝うようでした。

<G高校>
3人で8時頃より始める。受け取りはおおむね良好。
校長と名乗る人物が高飛車に「生徒に渡すな」「校門前で撒くな」「事故が起こったら私の責任になる」という趣旨のことをいう。「これまでもやっていて事故の心配はありません」といっても同じことを繰り返して言う。
校門からちょっとだけずれて撒いているとそのうちに中に入っていった。程なくして「若い誠実そうなお巡りさん」が自転車で来て、「ビラまきで迷惑しているのでやめさせてくれ」という電話があったのでやめてもらえませんか」という。「違法行為はしていないし、特に誰かに迷惑をかけてるとは思いません」と軽くやりとりをした後、お巡りさんは校門のところに自転車を止めこちらを観察。10時に終わり、帰り際にお巡りさんに「卒業式での日の丸君が代が問題になっているのはご存じですね」というとうなずく。「最高裁判決で『関係者が真摯に話し合え』といっているのに向こうは話し合おうとしないのでビラを配っています」というと納得した様子。

2014年3月7日金曜日

お知らせ 3/14文部科学省への申し入れ、 3/20衆議院第二議員会館前座り込み・抗議行動

■都教委包囲首都圏ネットワークは、安倍政権の国家主義教育・教育破壊に対して,文科省がどのように考え、対応しているのかを質すために、文科省への申し入れと同時に、国会前抗議行動を行います。急ですが、みなさん、万障お繰り合わせの上、ご参加ください。

◆<3月14日(金)、文科省申し入れ行動>
日時:3月14日(金)13時~14時30分頃まで文科省への申し入れ
          その後、17時まで討論・会議
場所:参議院議員会館102会議室   通行証渡し:12時10分~13時10分まで。
文科省から官僚2名が来る。窓口は都教委包囲ネット。都教委包囲ネットで、要請文を出した。

皆さんの参加を希望します。各団体、個人が、申し入れ書、質問書を持って来てください。文科省に対して、それを読んで渡すという事にはなりませんが、渡すことはできます。

◆<3月20日(木)に「教育国会」に対して、国会前抗議行動>
日時:3月20日 14時から18時
場所:衆議院第二議員会館前 
抗議の形態:座り込み、リレートーク。国会に提出される「教育委員会制度の改悪」「教科書問題」等々に関して、その場でもしっかりアピールする。

・この日は「公務労協(公務公共サービス労働組合協議会)の2014春季生活闘争集会(日比谷野音)」。その後、国会請願行動があるので、それに呼応・連帯しましょう。

3/4 都立高校チラシ撒き T高校の場合

<T高校> ビラを撒いた側
8時頃着く。正門前でビラを撒き始めると出勤してきた校長が最初にビラを受け取り、「ビラを撒かないで下さい」と言ってきた。「撒くのは自由ですから」と言うと、「では、敷地内に入らないで下さい」と言って門の中に入っていった。

しばらくすると、女性教員が出勤してきた。ビラを見て、「日の君ですか。ご苦労様です」と丁寧にお礼を言ってくれた。

生徒や保護者もやってくるようになった。生徒は男子・女子ともに和装が圧倒的に多い。
校門前で並んで嬉しそうに記念写真をとっている。しかし、ビラの受け取りはあまりよくなかった。

ここは2003年「10・23通達」が出た頃、保護者も生徒も反対運動に立ち上がった。
しかし、いまではそうした雰囲気はない。これも日本社会の右傾化の風潮の表れであろう。

保護者の一人の父親がビラを受け取り、「私もこのビラに賛成です。私は今日『君が代』は歌いません。」「都教委包囲・首都圏ネットワークというネットワークを作っているんですか」と尋ねてきたので、「そうです。今日はいくつかの高校でビラまきをしています」と答えた。

<T高校> 保護者(父親)のフェイスブック報告(大阪の仲間が見つけて、包囲ネットに転送してくれました。)

保護者の報告
「 娘ちゃんの高校卒業式。『都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットワーク』のメンバーが高校の門前で「君が代」に立たない自由があるとした趣旨のビラを配っていた。もちろん熱烈支持、連帯だ。

娘ちゃんの高校は結構リベラルなはずなんだけど、もう、そんなの「日の君」の強制圧力の前には通用しないんだね。
  開式のあいさつで「起立」って言われてさ、単に「始めます」の一言、んで何も言わずに「君が代斉唱」さ。「君が代斉唱・起立」では立たない人もいるだろうから、それを言わずに立たせる。せこい。
もちろん、すぐ着席したけどね。「君が代」で立てと言わないことが、せめてもの抵抗なのかも知れないけど。私のまわりでは起立を拒否した人はいなかったなあ。生徒がどうったかは見えず。

それにしても〝来賓〟として来て、あいさつした都教委の役人は「日本の誇りだ」なんだをコンピュータの音声のように抑揚のない声で語っていた。あんな心のないあいさつは初めて聞いたなぁ。ああ、白々しい。東京の教育を悪くしているのは彼らなんだなぁと実感した。

ともあれ、18年、無事に生き延びた娘ちゃんを祝おう。おめでとさん。
ちなみに、「君が代」より受けたのが、クラス別の入場曲。それっぽい曲が多い中、ホラー映画「リング」のテーマ曲♪来る~~きっと来る~~で、入場したクラス、卒業式に壊滅的な笑いの一撃をかました。次に受けたのは「あまちゃん」の主題歌でした。

▼その後、また大阪の仲間から以下のようなメールが届きました。
その保護者に、「包囲ネットの方にお伝えしますね」とコメントを送ったところ、下記のコメントがありました。

●よろしくお伝え下さい。本当に励まされたし、感謝の気持ちで一杯です。
  彼らのような方々が民主主義を担保してくれていると思います。

2014年3月3日月曜日

都立高校卒業式時、正門前で撒いている都教委包囲ネットのチラシ

■高校正門前で撒いているチラシです。漫画は壱花花さん。

卒チラシ表

卒チラシ裏

3/1から都立高校の卒業式始まる。チラシ撒きも始まる

3月1日(土)から都立高校の卒業式が始まりました。都教委包囲ネットをはじめ、各地域の人たちも高校正門前チラシ撒きを始めました。

その主立った学校の報告をブログにも載せていきます。

<0高校> 
8時から9時50分まで、小雨が降り続く中、ビラをまき開始。包囲ネット2人、『学校と地域を結ぶ板橋の会』の人4名。一緒に活動しました。 撒き始めると副校長が出てきて、「毎年お願いしていると思いますが、校門の中に入らないでください。それから、生徒にはなるべく渡さないでください」と言ってきま
したが、口調はおだやかで、笑顔を浮かべていました。

そのほか妨害めいたことはまったくありませんでした。                                ビラの受け取りはとてもよく、教職員は半数以下でしたが、生徒と保護者は7割くらいが受け取ってくれました。

<AS高校> 
9時頃に管理職らしき女性が出て来て、「ビラが捨てられると地域から苦情が来ているのでビラ撒きをやめてほしい」「学校の工事との関係で、周辺と緊張関係があるので」という。  登校時の、学校内に入るときのビラなので、何を言ってのか理解に苦しむが、「中でビラを捨てている人が多いのですか?」「無理に渡しているわけではありません」「これから保護者が多くなるので、いい大人がビラを路上に捨てるとは思えません」
というと、困った顔をして校内に入って行ってしまった。

しばらくしたらまた出て来て、「敷地内に入らないで下さい」といった。それ以上何も言わず。

<SM高校> 
7時45分くらいから撒く。在校生にも撒いた。9時前後に保護者も大分きた。それで9時10分くらいにはチラシがなくなってしまった。

学校側は管理職らしい年配のものが、「敷地内では撒かないでください」と言っただけ。
小学校で教えた生徒に3人も会った。生徒が「先生何しての?」と聞いてきた。説明。楽しかった。

<F高校> 
8時20分頃から撒く。
9時過ぎに管理職が出て来て、「ここで撒くな。門の前に立つな。生徒に渡すな」と言ってきた。
役職と名前をきく。副校長のSさん。態度が乱暴。こちらが「歩道で撒くのは自由です」と言っても、
「そんなことはない。邪魔だ。警察に通報するぞ」と言った。 こちらが「どうぞ、通報してください」と言ったとき、校内から出て来たスーツの男性がいて、その男性に対して、副校長は「警察の人!」と呼びかけたが、
男性は副校長の方は見ずに、どんどん遠ざかっていった。

私が副校長に「警察の人なんですか」と聞くと、「そうだ」と答えた。そこでこちらが大声で、「警察のヒトーっ。逮捕してくだサーイ」と言ったが、警察の人は振り向きもせずにどんどん遠ざかっていった。副校長はやや唖然とした感じだっだが、気を取り直して、こちらに対して「どきなさい」「(注意を)言いましたからね」という。
こちらが「ききましたよ。ちょっとまって下さい。写真を撮りますから」と言ったら、いなくなってしまった。 こういう管理職はめずらしい。こういうことをするのを任務と思っているのか。都教委におぼえめでたい?!

警察は正門前のスーパーの自転車置き場(道の向こう側)にもいた。

2/27 東京都教育委員会 傍聴記  根津公子さん

■2月27日(木)の東京都教育委員会の定例会の傍聴報告です。レイバーネットに恒常的に掲載されていますので、そちらを見て下さい。

◆根津公子の都教委傍聴記(2014.2.27)
「体罰根絶」「いじめ防止」は、ことが起きた時のアリバイ作り?

委縮させられた教員に、子どもたちがいじめを直視し、立ち向かえるような働きかけ・授業など、できるとは思えません。「自由のない教師に自由を教えることはできない」のです。
 子どものいじめが、大人社会の反映であることは、論を待ちません。いじめ防止のために都教委がすべきことは、まずは教員を自由にすること、支配介入を止めることです。私の体験でも、職員会議の論議によって教育活動を行えていた学校では、いじめが社会問題化していた時期であっても、教員は子どもたちに自治活動を促す働きかけができ、子どもたちがいじめに走ることはありませんでした。教育委員会の支配を払いのけ、先生たちが頑張ってくれていると、教員たちの姿から生徒たちは感じ取り、学んでくれていたのでした。そうしたことを私は生徒たちから何度も告げられていましたから、教員を自由にすることがいじめの解決への一番の近道であると、自信を持って言うことができます。

全文→  http://www.labornetjp.org/news/2014/0227nezu