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2017年11月28日火曜日

11/24 都教委定例会の根津公子の傍聴記

11月24日の都教委定例会の根津さんの傍聴報告です。

いじめの原因が分からない都教委にいじめ対策はできない

教育委員会の内容
公開議題は、1)「今年度東京都公立学校における『いじめの認知件数及び対応状況把握のための調査』結果について」 2)「都民の声(教育・文化)について 今年度上半期」。どちらもすでに、都教委ホームページに掲載されている。

1)「今年度東京都公立学校における『いじめの認知件数及び対応状況把握のための調査』結果について」
 2017年4月1日から6月30日に都内全公立学校で調査したという。都教委は都立学校、区市町村教委に対し、年3回以上の調査を課しているとも言った。
 結果は、
 【いじめの認知件数について】
ア.いじめの認知件数は小学校9597件(昨年度の5,5倍)、中学校2220件(昨年度の2倍)、高校55件(昨年度の1.1倍)、特別支援学校12件(昨年度の2倍)
.認知したきっかけは、例えば小学校の場合は「アンケート調査により発見」が6560件、「子どもからの訴え」が1086件、「保護者からの訴え」が915件、「学級担任が発見」が850件。
.いじめの態様は、「冷やかしやからかい」が最も多く、小学校校では5210件(昨年度の5倍)、中高で次に多いのが「パソコンや携帯で誹謗中傷」で、中学校で228件にのぼる。
.小中学校での調査結果を区市町村別に見ると、例えば、足立区小学校のいじめ認知件数は3204件、昨年度の50倍にのぼる。それについて都教委の認識は、「毎月いじめ調査をしたことにより」「多くの学校で軽微ないじめも見逃さないという認識が広がった。」

【対応状況】
.「認知されたいじめについて誰が(どこが)対応したか」では、小中学校では「学級担任」が94 %、92%、高校では56%。学校いじめ対策委員会(=いじめ防止推進法に沿って校内に設置)の対応は、高校では69,1%(昨年度62,5%)になったものの、小学校では39,7%(昨年度35,6%)止まり。
.「認知したいじめに対して学校がスクールカウンセラーと連携して対応した状況」は、小学校1646件(昨年度413件)、中学校640件(昨年度258件)、高校28件(昨年度23件)。「このうち、効果が見られた件数」は、小中高いずれも3割程度。「効果が見られた割合は減少している」。
.「学校いじめ対策委員会の取組状況」では、「スクールカウンセラーが得た情報を教職員間で共有」している割合、「いじめの未然防止や早期発見のための取り組みについて年間計画を策定」している割合は、全校種で一昨年度・昨年度より減少。
 ***** ***** *****
【根津コメント】
この報告に対し、教育委員も「多くの学校で軽微ないじめも見逃さないという認識が広がった」と評価した。しかし、そうではないだろう。
 年に3回も、熱心な区市町村では毎月、いじめ調査をしているのに「認知されたいじめ」が減らないという現実を直視していない。子どもたちも教員も「軽微ないじめも見逃さな」くなったのなら、いじめは減少するはずだ。なのに、いじめが減らないのは、なぜなのか、どこに原因があるのかを、都教委はなぜ分析しないのか。そここそを都教委は考えるべきなのだ。
「男が痴漢になる理由」(精神保健福祉士・斉藤章佳著)で著者の斉藤さんは「痴漢=性欲の強い異常な犯罪者、ではありません。」痴漢の動機は、過剰な性欲ではなく、「ストレスへの対処」であって、「相手を自分の思い通りにできる快感が、ストレスを消す。弱い他者を支配することで優越感が持てるからだ」と言う。
いじめもストレスのはけ口としてやってしまうこと。だから、調査を繰り返しても成果が上がりはしない。いじめは、いじめる側の子どものSOSでもある。自己を主張してもいい、受け止めてもらえると子どもたちが思える環境を、いろいろな働きかけを通して子どもたちに提供することが都教委や学校のすべきこと。競争・選別・排除ではなく、誰もが人格を持ったひとりの人間であることを、学校生活を通して示すことが大事なのだ。身の回りや社会で起きている不正や差別問題に向き合い考え合うことからも、子どもたちの心は育つ。その題材は都教委が嫌うだろうことだが、教員たちにはぜひ考えてほしいことである。
また、子どもたちは良くも悪くも大人を見て育つのだから、大人社会でのいじめを止めること。学校では、「君が代」起立を拒否する教員を処分し、差別することを止めることだ。
文科省・都教委が進める学校いじめ対策委員会の取り組みが減少したこと、スクールカウンセラーと連携した対応の効果が減少したことについても都教委の認識は的を得ない。どちらの策も教員を忙しくするだけ。カウンセラーが常勤ならば子どもたちも相談するだろうが、たまにしか来ない、信頼関係を築く時間の保障がないスクールカウンセラーが担当したところで、問題解決に至らないだろうことがどうして都教委にはわからないのか。
人の心が理解できない都教委幹部が次々にアドバルーンを打ち上げても、子どもたちも教員たちも余計にストレスを貯めるだけ。
また、頻繁に行う調査は密告を誘い、子どもたちが解決に向かう力を潰してしまうのではないか。

2)「都民の声(教育・文化)について 今年度上半期」
 「都民の声」1826件のうち「苦情」が70%、その苦情の最多は「教職員に関するもの」で25%。例年と同じである。その事例として上がったのは、「都立学校の教員がSNSに同僚の言動を批判する内容を投稿した。こうした投稿を止めるよう指導してほしい」というもの。この事例に都教委が対応したこととして、「校長が当該教員にSNSの内容を確認したところ、事実だった。校長は同教員に教育公務員としての立場を自覚するように厳しく指導し、その場でSNSを閉鎖させた。」
こうした恥ずべき行為については、都教委は「厳しく指導」で済ませる。「君が代」不起立には懲戒処分を乱発するのに、だ。
「請願」は1件、「都立高校定時制の募集継続を求める請願」である。「継続しない」という「請願者への通知」文を掲載したのみ。 「陳情」は58件、そのうち、「君が代」不起立処分についてが8件。「陳情にはどう対応しているのか」との教育委員の質問に、都教委は「陳情者と会って話を聞いたりもする」(趣旨)と言った。都教委の考えに合わない個人・団体にはまったく会わないできたにもかかわらず。

2017年11月25日土曜日

11/9都教委定例会の根津公子さんの傍聴記

11月9日(木)に行われた都教委の、根津さんの傍聴報告です。
<教員に過労死ラインの長時間労働>



都教委の議題:内容
公開議題は
①「児童・生徒の学力向上を図るための調査」(都学力テスト)の結果について 
②「東京グローバル人材育成計画’20(Tokyo Global STAGE’20)」(素案)について ③都公立学校教員勤務実態調査の集計について(速報値)
④「学校における働き方改革推進プラン(仮称)」中間まとめについて 
⑤来年度教育庁所管事業予算見積について。


まずは、②「東京グローバル人材育成計画’20(Tokyo Global STAGE’20)」(素案)について
都の長期計画(都民ファーストで作る「新しい東京」~2020年に向けた実行プラン)、「東京都英語教育戦略会議報告書」(2016.9.8)をベースにグローバル人材育成に向けた学校教育の在り方を示すという。これまで取り組んだこと(オリンピック・パラリンピック教育の「Welcome to Tokyo」の開発や英語村「TOKYO GLOBAL GATEWAY」)、今後2020年度までに取り組む施策と事業内容について本日素案を公表。この後パブリックコメントを実施し、2月上旬に「パブリックコメントの結果及び計画策定について」を出すとのこと。

⑤来年度教育庁所管事業予算見積とともに、エリート育成ばかりに金を注ぐ都の姿勢が明確だ。公教育は全ての子どもの学びを保障すべきであって、エリート育成を目的としてはならないのに、だ。「計画’20」は3つの柱の1つに「豊かな国際感覚の醸成」を挙げる。ならば都教委は、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を断った小池都知事の国際感覚をまずは問題にすべきではないのか。
次に、③都公立学校教員勤務実態調査の集計について(速報値 調査期間は6月19日から7月16日のうちの連続する7日間)

 ④「学校における働き方改革推進プラン(仮称)」中間まとめについて。
中学校教員の68,2%が過労死ライン(週60時間)を超えるとの結果。小学校37,4%、高校31,9%、特別支援学校43,5%と並ぶ。また、副校長では小学校84,6%、中学校78,6%、高校58,3%、特別支援学校86,7%が過労死ラインを超える。
 この結果を踏まえて都教委が出した「学校における働き方改革推進プラン(仮称)」は、「当面の目標」が「週あたりの総在校時間が60時間を超える教員をゼロにする」そのための「取り組み」が「平日は、1日あたりの在校時間を11時間以内とすること」「土曜日、日曜日については、どちらか一方は必ず休養できるようにすること」。
また、「取り組みの方向性」として次を挙げる。
ア.働き方の見直しに向けた意識改革(勤務時間を意識した働き方をするように等)
イ.教員業務の見直し(給食費等の徴収・管理を事務職員が行う、教員が在宅でも仕事ができるようにする等)
ウ.教員を支える人員体制の確保(スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置促進、学校支援ボランティアによる支援)
エ.部活動の負担軽減(「部活動指導員」の配置、地域人材の活用)
オ.ライフワークバランスの実現に向けた環境整備(病児保育や家事代行付きのベビーシッター利用の支援等)


<根津コメント>
★「学校における働き方改革推進プラン(仮称)」には、教員の長時間労働の一番の原因が都教委・文科省にあることの認識がまったくない。一言の反省の弁もない。教員の意識改革ではなく、都教委の意識改革が必要だ。子どもたちのことを知る教職員がどのような教育をするかを職員会議で論議し決定して仕事をしてきた時代(2000年以前)には過労死ラインの長時間労働は多分ほとんどなかった。都教委(文科省)が職員会議を指示・伝達の場に変え、教育内容を指示・強制し、また書類の提出を強制したことで教員の仕事が凄まじく増えたのだ。年間35時間ものオリンピック・パラリンピック教育、土曜授業の強制や押し付け「研修」、各種の調査報告、業績評価のための自己申告書、授業プラン等々の作成・提出を課すなどである。

★解決策は、教育行政が介入を止め、各学校に職員会議の決定権、教育課程編成権を戻すこと。そして、少人数学級や複数担任制にすること。この2点を実行することだしかし、都教委の「プラン」にはそういった解決策は一つもない。スクールカウンセラーを配置するというのならば、フルタイムのカウンセラーを雇用すべきなのだ。週1日の「勤務」では子どもとの信頼関係を築く時間がなく、子どもたちはスクールカウンセラーに相談しない。カウンセラーに仕事を振り向けても、かえって教員の仕事量を増やすだけ。そうした現実を私も在職中に見てもきた。昨年11月10日の定例会において都教委はいじめ問題への取り組み報告の中で、「教員とスクールカウンセラーが連携して対応した事例のうち、効果が見られた事例の割合が、どういうわけか過去2年間よりも減少した。」と不可解と言わんばかりの報告をしたが、こうした事実から学ぶことなく、今回も破綻した策を挙げる。学校支援ボランティア等にしても、同じことが言えるのではないだろうか。

★イ の「在宅で仕事ができるようにする」(仕事の持ち帰り)については、10年前までは多くの教員がそうしてきたが、「個人情報の漏洩」を理由に都教委が禁止したこと。オの「ベビーシッター利用の支援」に至っては、「我が子の病気ぐらいで休暇を取るな」との声が聞こえてきそう。過労死されるのは迷惑だからかたちを繕う、としか思えない「プラン」。一緒に傍聴していた友人は、「まさにマッチポンプだ!」と怒った。「都教委が次々に打ち出す教育施策が、教員の過労死ラインの働き方に拍車をかけていると気づけ!」と都教委に言いたい。

2017年11月15日水曜日

新しいオリパラ批判のビラを出しました。9条改憲反対ビラです。

■びらまき交流実行委員会のビラを紹介します。渡部さんの投稿です。

オリンピック教育」批判ビラ第8弾
<2020年東京五輪までに憲法9条を変える?>

裏面には「新しい憲法のはなし」を紹介しました。

ビラまきを始めました。その報告です。

11月14日(火)
<S高校>7:30~8:30
 生徒も教員も受け取りは良くない。9条改憲が大きな問題だということがよくわかっていないのかななどと思っていた。
年配の男性二人が通りかかったので、彼らにビラを渡し、受け取り具合を話したところ、「そうですか、大きな問題なんだがね。ご苦労様です。頑張って下さい」と言って去って行った。
 またパトロールの緑の服を来たおばさんも、「大変な問題ですよね」と言ってビラを受け取って行った。

 それでも、自転車を止めてビラを受け取った男子生徒が二人、「ご苦労様です」と言ってビラを受け取って行った。中年の男子教員が一人いた。校長(ビラを受け取る)は校門の前で生徒に「お早う」と言っていたので「毎日やっているのですか」と聞くと、「そうだ」と言っていた。
 まけたビラは22枚だった(10月は19枚)。
 
(おまけ)
 昼の時間帯に、「戦争をさせない杉並1000人委員会」の仲間たちと4人で西荻窪駅前で9条改憲反対の街宣・署名活動をやりました。そこでは、
 <9条改憲は、人々の生活を破壊する戦争への道>
 <12・5学習講演会:杉並1000人委員会主催>と一緒に、
 <2020年東京五輪までに憲法9条を変える?>
 もまいて頂きました。(まけたビラは41枚) 
 署名は中々集まらず(計9筆)、「選挙で自民党が大勝した影響かな」などと話していましたが、私たちの演説に、立ち止まって耳を傾けている外人女性がいました。
しばらくすると、その方が寄ってきて、流ちょうな日本語で、「自分はアメリカで政治学を教えている教授だ。主に草の根の運動を研究している」と言うのです。
 そこで、「自分たちは戦争反対で宣伝活動をやっている」と言うと、「それは先ほど聞いていたからわかった」と言うので、「トランプとアベはかなり危険だ」と言うと、
 「そうだ」と言いいます。そして、名前を聞くと名刺を渡してくれました。
 それには日本語と英語で書いてあり、
  「ワシントンの大学の教授」とありました。
  
 ビラも読めるというので、「<2020年東京五輪までに憲法9条を変える?>は主に高校生向けにまいている」と紹介しました。
 他に、フランス人も一人署名してくれました。
 住所に「Paris France」と書いてありました。ちょっとした国際連帯の街宣・署名活動でした。



2017年11月2日木曜日

10/24 都教委への申し入れ文書

東京都教育委員会殿

米軍・自衛隊参加の東京都・調布市総合防災訓練に反対する実行委員会の申しいれ文書

 私たちは、自然災害対策である防災訓練に、戦争遂行を目的とする軍隊が参加することに反対し、元東京都知事の石原慎太郎氏による根拠不明の三国人発言を奇貨として、自衛隊が大々的に参加した「ビックレスキュー2000」以降の東京都総合防災訓練に抗議し、東京都に対し折衝を積み重ねてきた。
 近年の東京都総合防災訓練の特徴として都立高校生の大量参加があげられる。安保関連法施行を受け、自衛隊の隊員募集が以前と比較にならないくらい困難をむかえている中、自衛隊が参加する防災訓練に都立高校生が参加し、炊き出しなどで自衛隊員と接触することは望ましくないと考える。
 また、弾道ミサイルに対しても、東京都教育委員会は都立高校や各市区町村教育委員会に対し、担当の東京都総務局総合防災部を越える形で連絡をしている。
 ミサイルに備えるということを名目に近隣の諸国を敵祝し、戦争に慣れさせることに東京都教育委員会が率先して荷担するかのような姿勢は教育委員会のとるべき立場ではないと私たちは考える。

 以上の点から、東京都教育委員会に対し、質問する。下記連絡先に文章での回答を求める。

質問事項
1)東京都・調布市総合防災訓練に都立校生が何人参加したのか。参加した特別支援学校及び中等教育学校を含む高校名、男女別生徒数、どの訓練に参加したのかを明らかにせよ。

2)都立調布南高校の生徒が東京都独自教科「人間と社会」を通じて、一学年分が参加したと聞く。教科「人間と社会」を使って東京都総合防災訓練に参加することになった経緯を明らかにせよ。

3)都立高校生の控え室に当たるテントで東京都教育委員会が参加生徒に向けて講話をしたと聞く。その内容を明らかにせよ。

4)2016年8月10日に東京都教育庁地域教育支援部教育課長岩野恵子名で各区市町村教育委員会等に『北朝鮮のミサイル発射に関する情報提供について』を出したとされるが、この文書を出す前に東京都総務部総合防災部から何らかの事務連絡があったのか。あったならその日時を、なかったのなら、この文書を出すに至る理由を説明せよ。


5)2017年4月21日に東京都教育庁地域教育支援部義務教育課長名で区市町村教育委員会などに『弾道ミサイル発射情報が伝達された場合の対応について(事務連絡)』を出した。
東京都総務局総合防災部情報担当課長中島敬子名の『「都内において「全国瞬時警報システム」による弾道ミサイル発射情報が伝達された場合の当面の対応」にかかる各局の対応について(依頼)』には4月28日を目途に対応をまとめ、各局に通知する旨の記載があるが、この記載を無視して4月21日に区市町村教育委員会などに対し文書を発出した理由は何か。明らかにせよ。

                              以上
  米軍・自衛隊参加の東京都・調布市総合防災訓練に反対する実行委員会2017
      連絡先 立川自衛隊監視テント村(気付)略

10/24 都教委へ提出した要請書

 東京都教育委員会が進めているオリンピック・パラリンピック教育の問題についての疑問と抗議と要請 
                                   2017年10月24日         渥美

小学校、中学校、高等学校向けに東京都教育庁指導部指導企画課が編集・発行して「オリンピック・パラリンピック学習読本」を作ったことが報道されたので中身を確認しようと思いました。

まずは東京都WEBや東京都教育委員会WEBでダウンロード出来るかを考えました。オリンピック・パラリンピック学習読本を都内公立小中学生や私立、国立の児童、生徒にも配布したという報道文書は出てきますが、肝心のオリンピック・パラリンピック学習読本をダウンロードできるようにはなっていません。都の資料としては異例です。

次に第1本庁舎3階の都民情報ルームの有償刊行物コーナーでの購入を試みました。
 副読本の「江戸から東京へ」はあるのになぜかおいてません。なぜでしょう。

同じ場所にある資料閲覧コーナーにいって探しました。ありません。受付で『オリンピック・パラリンピック学習読本』をみたいんですけど、と言ったら「窓口で見て下さい」と言われました。高校生版は約120ページあるものを窓口でパラパラッとめくってみて記載の問題点を確認しろとでも言うのでしょうか。私以外に都民情報ルームに来ないわけないでしょう。あまりにも非現実的です。

仕方がないので東京都教育庁指導部指導企画課に電話して『オリンピック・パラリンピック学習読本』を入手したいんですけど、と聞いたら一言「情報公開請求をして下さい」と言いました。
 カラー刷りで小学校、中学校、高等学校に配布したものをなんで情報公開しないと行けないんですか。お金いくらかかると思っているんですか。誰でも身近に小学生、中学生、高校生がいるとでも思っているんですか。東京都教育委員会は。
そういう態度のどこに教育的配慮があるんですか

都の税金で作られた副読本を都民や関心のある市民が確認出来るようにすることが情報公開が改革の一丁目一番地という小池都政下のやるべき事ではないんですか。おかしいでしょう。市民におおっぴらに公開できないような副読本に税金を投入して作成した。こういうやり方が税金の使い方として正しいと胸をはって言えますか。

⑥この副読本の作られ方自体もおかしな点があります。
2014年10月24日の第1回から2015年11月17日まで第7回まで学習読本編集委員会を作って議論がされていることが情報公開で分かりました。
大部分は公開されましたが発言者の氏名は黒塗りで隠されています。
その理由として東京都教育委員会は「当該情報を公にすることにより、特定の委員の発言内容が明らかになり、外部からの干渉、圧力等を受けることが予想され、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるため。また今後同様の事業を行う場合において、委員の選定に際して協力を得られなくなるなど、事業の円滑な遂行に支障を及ぼすおそれがあるため」と言っています。
 学習読本編集委員会の議論が反映されて学習読本が作られる。その学習読本は税金で作られる。それならば委員がどのように発言して学習読本が作られたのか。
 一般人が確認出来るように明らかにするのが当然でしょう。
 名前が明らかになりどんな発言をしたかを公開したから協力しない。そういうことをいう委員がいたとして、そういう人に委員としての資格があるんですか。

 東京都教育委員会。おそれという抽象的な言葉でごまかさないで下さい。
 発言者を誰か明らかにせず、冊子自体を誰でも簡単に目にする方向にしない東京都教育委員会の姿勢は透明性に欠けています。

⑦最後にオリンピックの問題点を指摘します。
確かにオリンピックの理念はすばらしいものがあります。しかしながらオリンピックに問題点があることもまた事実です。先進国のロンドンでも反対運動がありました。社会主義国の北京でもオリンピックの反対運動がありました。南米ブラジルの反対運動はまだ記憶に新しいと思います。このように国家体制がどうであれ反対運動が招致したどの都市でもおきる。オリンピックだから湯水のように金を使う、環境を破壊するというオリンピックの構造上避けられないものでしょう。
東京都教育委員会が教育をつかさどるなら当然このような問題点にも目を向けるべきでしょう。新国立競技場の労働現場で自殺者が生まれました。これもオリンピック招致していなければおきなかったかもしれません。これもオリンピック教育できちんと取り上げるのですか。
そして、オリンピックが近づくにつれますます労働強化が強まる事態が予想できます。そういう危険も指摘するのがオリンピック・パラリンピック教育でしょう。

 必要な情報を出来るだけ隠す姿勢の東京都教育委員会に期待できるか分かりませ んが、一応私の主張を終わらせていただきます。ありがとうございました。
       

2017年10月31日火曜日

10/24 都教委に提出した包囲ネットの要請文

 東京都教育委員会に対する要請
                                                        2017年10月24日
東京都教育委員会                                    
委員長及び教育長殿                                
                        都教委包囲・首都圏ネットワーク 
                     代表 見城赳樹         090-5415-9194

 東京都では、知事が現職のままで国政に奔走するという、とんでもない事態が続いています。発足から1年余り経つ小池都政ですが、発足当初うたわれていた「都政の透明化」は忘れ去られ、側近政治がブラックボックスと化しつつあります。そもそも、都政を国政進出の足場とし、憲法改悪を画策することなど、絶対に許せることではありません。公務員である知事には憲法第99条によって定められた憲法を尊重し擁護する義務があります。加えて、特別職であるとはいえ全体の奉仕者であり、職務専念義務があるはずです。
  都民無視の石原都政の「置き土産」である「豊洲市場問題」に関しても、単なる言葉だけの「築地再生」のみを残して、結局既定の路線に戻りつつあります。
 小池都政のもとで、翼賛化つつある議会はまったく機能せず、「都政の隠蔽体質」は存続し、石原都政以来続けられてきた、都民生活無視、都で働く労働者無視の上意下達の権力的な行政は進行しています。
 13年の長きにわたって続いた石原都政のもとで、現場を無視しひたすらに「お上」の意向のみによって動く都政が常態化し、都政から民主主義が消えうせ、独裁主義の手足となってしまいました。それが小池都政のもとでも確実に再生産されています。
 これらのことが最も典型的に現れているのが教育行政です。10・23通達は、学校儀式における「日の丸・君が代」の強制を通じて、教育を権力による支配の道具としようとしました。14年たった今、そのことがいよいよ明白になってきました。
 また、職階制の強化によって、教員の管理統制と教員分断はいっそう進行し、「教科主任制」さらに「学力スタンダード」の導入によって、教科の専門性の剥奪、授業の下請け化は猛烈な勢いで進行しています。「政治的中立」の名のもとに、学校から自由な討論の場が一掃されようとしています。
 そして、「オリンピック教育」の名のもとに、教育が政治ショーに動員されつつあります。  東京都の教育はもはや教育という名に値するものではなくなりつつあります。
 このような状態は一日も早く改められなければなりません。
 東京都の教育行政当局に対して以下の諸点を強く要望します。
1.10・23通達を撤回すること。
2.10・23通達に起因する一切の処分を撤回すること。
3.10・23通達にもとづく校長の職務命令を出させないこと。
4.分限対応指針を撤廃し、一切の分限処分を行わないこと。
5.10・23通達に起因する処分を理由とするいっさいの再雇用拒否を撤回すること。
6.最高裁で処分取消しが確定した者に対する再処分を行わないこと。
7.思想転向を強要する再発防止研修を行わないこと。
8.生徒への「君が代」指導を強制する3・13通達を撤回すること。
9.都立の大学等に対する「日の丸・君が代」の強制をやめること。
10.職員会議での採決を禁止する4・13通知を撤回すること。
11.管理運営規則をもとに戻し、「主幹」と「主任教諭」を撤廃すること。
12.「主幹」「主任教諭」給料表を撤廃し、給料表を元に戻すこと。
13.教育内容の管理統制に通じる「教科主任」制度を廃止すること。
14.都立の中高一貫校への「つくる会」歴史・公民教科書の「採択」を撤回し、教科書

  採択に学校現場の意見を反映させる制度をつくること。 
15.朝鮮学校に対する授業料無償化除外等の差別的対応をやめさせ、同学校に対する都
  の補助金を復活させること。
16.コンピューターシステムによる教育内容の管理及び学校現場への監視を止めるこ

  と。17.教員人事考課制度を撤廃すること。
18.自衛隊への「体験入隊」まで実施された「宿泊防災訓練」を中止し、「防災教育」

  を白紙に戻し再検討すること。
19.「生活指導統一基準」・「学力スタンダード」を撤廃すること。
20.オリンピックを国威発揚の手段とし、オリンピックについての誤った観念を注入す

  る「オリンピック・ パラリンピック教育」をやめること。
21.「永福学園事件」に象徴される能力優先の特別支援教育を改めること。
22.戦争をあおる「Jアラート」(ミサイル防災訓練)を実施しないこと。
23.個人情報の記載を強要する都庁舎への入場管理システムを廃止すること。
24.都民からの要請に対しては、教育情報課の窓口対応とせず、担当部局の責任者が応

  じること。

要請に対する回答の送付先   略

2017年10月30日月曜日

10/24 都教委抗議・要請行動の報告

10月24日(火)、「都教委抗議・要請行動」(主催:都教委包囲首都圏ネット)が行われました。








 ◆都庁第一庁舎前(知事室の下)の歩道で抗議集会

15:00から始まった都庁第一庁舎前での抗議行動には約50名が参加しました。
まず参加者らは、第一都庁舎(都知事室や都教委も入っている)に向けて、
シュプレヒコールを行いました。
 日の丸・君が代強制反対/ 10.23通達を撤回しろ
 君が代処分を直ちに撤回しろ/ 再処分反対/  不当処分を撤回しろ

 道徳の教科反対/  国家は道徳を強制するな
 教科「人間と社会」をやめろ
    ボランティアを強要するな
 国威発揚のオリンピック・パラリンピック教育反対

   教育の軍事化を許さない/ 自衛隊の教育現場介入反対/ 若者を戦場には送らせないぞ
 天皇代変わり祝意の強要反対/ 災害にかこつけた弔意の強要反対

  朝鮮学校の補助金凍結反対/  朝鮮学校の無償化除外糾弾/  朝鮮人虐殺追悼文取り止め 糾     弾
  虐殺をなかったことにするな/ 小池百合子は謝罪しろ/ 差別排外主義を許さないぞ

  都教委の教育内容への介入を許さない/ 生徒・教員への管理強化反対

抗議集会では、<共謀罪反対の方><被処分者の方><ひきつぐ会の方><再任用拒否の方><板橋の会の方><朝鮮学校補助金・無償化問題の方><オリンピック教育反対の方><山谷日雇い労働組合の方><包囲ネット>等がそれぞれ発言しました。

◆都庁第二庁舎で要請行動

その後16:00から、第二庁舎10階での要請行動になりました(36人参加)。
まず、いつものように、「なぜ、所管の担当者が出てこず、教育情報課が窓口になるのか」という抗議が行われました。





















「都庁の他の所では担当職員が出てくる」「文科省でも担当職員が出てくる」「他の道府県でもこんなことはやっていない」
それでも、出てきた教育情報課Y課長はかたくななままでした。




















◆資料を示して教育情報課を追求

そうした中で、今回、都教委がある団体(東京LD親の会連絡会)に対しては、平成27(2015)年11月11日に<要望者への回答説明会>を
 ・指導部指導企画課、・ 同義務教育指導課
 ・都立学校教育部特別支援教育課
 ・人事部人事計画課 ・総務部教育情報課
などが出て開いたことの資料が、包囲ネットの仲間から出されました。

これに対し、参加者から次々に、「この説明会は誰が起案したのか」「我々に対しこういうことをしないのはえこひいきではないか」などの声が上がりました。
Y課長は、これをコーデネイトしたのは自分であることを認めましたが、その基準については明らかにしないまま、又私たちの要請に対する<回答説明会>は開くつもりがないと繰り返すばかりでした。
要は、直接担当者たちと話すことはできるが、都教委は公正・中立ではなく選別している、ということが今回明らかになりました。
参加者からはさらに、「差別ではないのか」、「情報公開はどうなっている」、「都民ファーストはどうなっている」などの声が上がりました。

そして、もっともお笑いだったのは、「ではこの苦情を我々はどこへ届ければいいのか」という質問に対して、Y課長は「それは教育情報課です」と答えたことでした。
もはや都教委は「都民に開かれた」ものではなく、完全に機能不全に陥っています。


その後、要請書を用意してきた団体・個人が課長に対して、それを読み上げました。
終わってから、第二庁舎前で簡単な報告とシュプレヒコールを行って行動を終わりました。

2017年10月28日土曜日

10/26 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

 ●10月26日(木)の都教委定例会の根津公子の傍聴記です。

国定教員づくりにさらに乗り出す都教委

 公開議題は①2018年度東京都教員研修計画の策定について ②東京都教職課程カリキュラムの策定について。①は全教員に教員であるかぎり研修をさせるというもの、②は採用前の大学での教員養成段階で「研修」させるというもの。2つをセットとして、養成・採用から退職に至るまで、都教委の求める教員作り、国定教員づくりをするというのだ。非公開議題は校長の任命について。宮崎緑教育委員の姿はなかった。

①2018年度東京都教員研修計画の策定について
 7月27日の定例会において、「教育公務員特例法の一部を改正する法律」(文科省2016年11月)を受けて都教委は職層(教諭、主任教諭、主幹教諭、副校長、校長)に応じて身につけるべき能力を事細かに羅列した、「公立学校の校長・副校長及び教員としての資質の向上に関する指標」を策定した。これをリーフレットにして学校及び教員養成大学に配るとのことだった。この「指標」に基づき今回、以下に示すような「教員研修計画」(「学び続けよう、次代を担う子供たちのために」)が出された。

 「OJT」(「On the Job Training」=日常的な職務を通して、必要な知識や技能、態度などを、意識的、計画的、継続的に高めていく取り組み)、「Off-JT」(職場以外の研修機関での研修)、「自己啓発」の3本柱により、「東京都の教育に求められる教師像」に近づくべく研修計画を立てよという。職層ごとに求められる能力や役割、それを達成するためのOJT、Off-JTをこと細かに示し、それをもとに各人が「マイ・キャリア・ノート」にキャリア計画・研修計画を立案する。「マイ・キャリア・ノート」はネット上で管理職も見ることができ、その教員の人材育成に取り組むという。

 研修とキャリア・アップとで教員はがんじがらめにされる。ドロップアウトは許されない。
  これに対し、教育委員の多くは「非常に明確に示されている」(北村教育委員)等、絶賛ないしは同意した。山口教育委員だけは、「多忙な上に、またかと負担に教員が思う、押し付けられていると感じるのではないかと心配だ。研修では、教員が抱えていること、生の声を聞くことも入れたい。教員のやる気をどうやって引き出すかが大事だ」と、「研修計画」に反対はしないものの、懸念を示した。遠藤教育委員は発言の中で「父兄」を連発した。文科省・教育委員会が「父兄」という言葉使いを止め、「保護者」に変えたことの経緯を知らないのだろうか。

 都教委がこうした「教員の人材育成」に乗り出した最初は、人事考課制度(1999年)だった。各教員は「私は○○に頑張ります」「○○を達成できました」と自己申告書を提出させられ、校長が業績評価をし、その評価が賃金に反映される(2006年)ようになった。その頃から、休職者が増えたように思う。

  教員を都教委のコマとしか見ない、官製研修を強化したところで、教員の休職や体罰、わいせつ行為等が少なくなるとは思えない。都教委が教員管理を止め各学校・教員組織に決定権を戻すことこそが必要なのだ。民間中小企業で管理をしない企業が利益をあげている事例に、都教委は学ぶべきだ。

②東京都教職課程カリキュラムの策定について

 「東京都の教員を目指す学生が採用段階で身につけておいてほしい資質・能力を具体的に各大学へ提示し、採用後の研修内容等との連携をより深めていくことで、『要請』『採用』『研修』段階が一体となって若手教員の人材育成を図る」のが狙い。これまでは大量退職・大量採用となった2010年に小学校教員に限定して「カリキュラム」を策定し大学に提示してきたが、今後は中・高の教職課程にも拡げるという。

 93ページに及ぶ「カリキュラム」を総覧すると、都教委の進める教育施策を見ているよう。「世界で活躍できる人材の育成」「道徳教育の充実」「キャリア教育の充実、防災教育の充実」「不登校対策」「オリンピック・パラリンピック教育の推進」と並ぶ。採用試験にも反映させるかも。都教委は大学教育にまで介入し、戦前の訓導=国定教員づくりをする。看過できないことだ。

10/12 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

●10月12日(木)に開かれた都教委定例会の傍聴記です。

請願書を個人あてに出すのはルール違反という教育委員

 公開議案は来年度都立高校等の第1学年生徒の募集人員等について ②来年度都立特別支援学校高等部等の第1学年生徒の募集人員等について、報告は請願について 足立地区チャレンジスクール基本計画検討委員会報告書について 立川地区チャレンジスクール基本計画検討委員会報告書について 今年度「全国学力・学習状況調査」の結果について 高度IT利活用社会における今後の学校教育の在り方に関する有識者会議提言について ほか。非公開議題はいつもながら、3件の懲戒処分議案と1件の懲戒処分報告。
  「雪谷高校定時制の募集継続を求める請願」を出した人たちが傍聴に来られて久しぶりの抽選傍聴となった。
  大杉教育委員の辞任に伴い、新たに教育委員となった北村友人(東京大学大学院教育学研究科准教授 45歳)氏が初出席。
  配られた資料はすべて都教委ホームページに掲載されているので、詳細を知りたい方はそれをご覧ください。

①来年度都立高校等の第1学年生徒の募集人員等について
 中学校卒業予定者数と学校施設の関係から計算した募集学級の増減等が示された。また、16年2月に夜間定時制(小山台、雪谷、江北、立川)の廃校を決めたことに沿って、来年度は雪谷高校で募集を停止、江北高校で1学級減の1学級の募集とする。昼夜間定時制・チャレンジスクールの夜間部募集を増やす(六本木、大江戸、桐ヶ丘)等の提案。
③請願(「雪谷高校定時制の募集継続を求める請願」)について
 請願理由には次のように書かれている。
 「貴教育委員会は、・・・4校の夜間定時制の廃校を決定し、・・・雪谷高校定時制を『2年続いて入学者が10名未満で、以後回復の見込みなし』との理由で、・・・募集停止とするとしました。・・・高校卒業資格は自立して生きていくためには必要不可欠な資格です。・・・チャレンジスクールは競争倍率が高く、学びのセーフティネットにはなりません。・・・ハードルの低い学びの場、就職し自立への道につながる学びの場である夜間定時制高校が存続できるよう一層のご尽力をお願いします。雪谷夜間定時制高校の募集状況は、昨年度5名、今年度は3次募集終了現在9名まで回復しています。『回復の見込みなし』と断定できる状況ではありません。・・・」

 この請願に対する都教委の回答は、「・・・雪谷高校定時制課程への入学者数は、10人以下の状況が続いており、今後とも応募者の増える見込みは薄いと考えます。このため、東京都教育委員会は、・・・チャレンジスクールの新設やチャレンジスクールと昼夜間定時制高校の規模拡大を行い、その進捗や夜間定時制高校の応募倍率の推移などの状況を考慮しながら、雪谷高校の夜間定時制課程を閉課程し、都立高校定時制課程の改善・充実を進めていきます。」「雪谷高校の定時制課程の閉課程に当たっては、大崎高校、大森高校、松原高校、桜町高校、六郷工科高校普通科などの周辺の夜間定時制課程において、・・・希望する生徒を受け入れていきます。」というもの。

 遠藤教育委員は「言われることはわかるが、プライベートに個人に手紙を出すのはルール違反」とムッとした表情で発言した。請願者が都教委窓口に請願書を出した以外に、各教育委員宛に手紙を出したことがルール違反だと言う。
  4校の存続を求める署名6万筆が提出されても、都教委は再検討する姿勢を示さない。署名や苦情等が届いたことを事務方が教育委員に知らせるのは、年に2回。その都度ではないのだ。そここそが問題なのだ。にもかかわらず、請願者を非難するとは何事か!遠藤発言にほかの教育委員が異論を出さなかったということは、同じ考えなのだろう。上から目線の思考者には、「底辺」にいる人の気持ちは理解できない。なんとしてもセーフティネットを残さねばとの必死の思いからの教育委員宛の手紙かと寛容な受け止め方をできないのか。悲しく思う。

 セーフティネット・代替措置について都教委は、「周辺の夜間定時制課程において受け入れる」と言う。しかし、例えば、都教委が代替として示す松原高校までの所要時間は雪谷高校を起点に公的交通機関を使って1時間以上、更に遠方から通わざるを得ない生徒が出るだろう。これではセーフティネットにならないことは一目瞭然。
  なお、「代替措置は万全と考えていいか」(宮崎教育委員)の質問に事務方は、「近隣で受け入れることができる。通学に時間がかかるについては、補講とか考える。」と回答した。都教委政策を補完するためのやらせ質問としか思えなかった。本当に教育委員たちは「代替措置は万全」と考えるのか、聞きたいものだ。
  こうしたやり取りの中で「嘘言っている」と傍聴者のつぶやきが聞こえてきた。事務方あるいは教育委員の発言に、「嘘」と思われたのだろう。

 夜間定時制の生徒たちの学びの場を奪うことには憚らず、比して、成績優秀の生徒については年間200名の高校生を80万円のみの自己負担(通常300~400万円かかるところ)で1年間海外留学をさせている。ここにあるのは、強者の論理。この論で教育行政をしてはならない。

④足立地区チャレンジスクール基本計画検討委員会報告書について ⑤立川地区チャレンジスクール基本計画検討委員会報告書について
 上記①③と関連した報告事項。「チャレンジスクール5校、昼夜間定時制高校6校を設置してきたが、応募倍率は依然高く(1.66倍)、また、夜間定時制の生徒数の減少により、義務教育段階での学習内容の定着を図るための学び直しの充実が求められている」ことから、2校のチャレンジスクールを新設するというもの。足立は2022年、立川は2023年開校予定。応募倍率の多少の緩和はあっても、チャレンジスクールの新設・増学級が夜間定時制の受け皿になるとは到底思えない。

⑥今年度「全国学力・学習状況調査」の結果について
 データをもとに、「小学校は平成19年度の調査開始以降、中学校は平成25年度以降、全国平均正答率を上回っており、小中学校ともに、その状況を概ね維持している。」「政令市と比較すると、すべての教科において平均正答率及びA層(注:上位25%)の割合が高い。」「学校ボランティアの仕組みがある学校については、保護者や地域の人が学校の教育活動に参加している割合は増加しており、参加している割合が高い学校ほど正答率が高い。」等との報告がされた。得点を競い合うことに意味があるのか、弊害はないのかという論議はない。
  2005年都学力テストの際、足立区の幾つもの学校で校長の指示の下、教員が机間巡視をして子どもたちに誤答を教えるなどの不正を行なったことが発覚したが、この件について、都教育委員会定例会で議題にしたり声明・報告をしたことはないまま、今に至る。知識を身につけさせることは大事だが、「全国学力テスト」に振り回されることの弊害について、事務方も教育委員も真剣に考えるべきだ。


⑦高度IT利活用社会における今後の学校教育の在り方に関する有識者会議提言について
 「高度IT利活用社会に於いては、・・・基礎的なスキルの醸成とともに、高度IT人材の育成も必要」「次期学習指導要領では小学校からプログラミング教育を導入」することから、4回の有識者会議を経てまとめられた「提言」が報告された。しかし、これが基礎学力だろうか。関連企業を潤すばかり。学校は子どもたちの個の確立、思想・良心の自由形成の場であるべきなのに、また一つ、それが奪われていくのではないかと憂鬱になる。

2017年10月21日土曜日

至急のお知らせ 10/24都教委要請行動に参加を

10月24日(火)都教委への抗議と要請行動を行います。

10・24都教委抗議・要請行動』
 <日時・場所>2017年10月24日(火) 15時~17時
        15時~15時40分 都庁第一庁舎前で抗議行動
        16時~17時    都教委への要請行動(第二庁舎10階205号室)

 
<スローガン>
    ・10・23通達撤廃! ・若者を戦場に送るな!
    ・「日の丸・君が代」強制・処分反対!
    ・道徳の教科化反対! 国家は道徳を強制するな!
    ・国威発揚の「オリンピック・パラリンピック教育反対!
    ・教育の軍事化を許さない! ・憲法改悪反対!
    ・自衛隊と教育委員会・学校との連携をやめよ!
    ・日米軍事同盟反対!共謀罪廃止!
    ・天皇制強化の代替わり反対!
    ・教職員・生徒への管理強化と不当弾圧を許すな!


 <主 催>都教委の暴走を止めよう!都教委包囲首都圏ネット
        (連絡先) 090-5421-9194
 
 *都教委への「抗議文」「要請書」等もって来られる
   団体・個人、大歓迎です。もちろん、それが無くても参加出来ます。

2017年9月27日水曜日

9/14 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

9/14都教委定例会

<都教委はいじめ調査から学ぶ機会を提供すべきだ>



公開議題(報告)
①《来年度都立高校入試について》と②《公私連絡協議会の合意事項について》のみ。
①《来年度都立高校入試について》
  第一次募集においてインフルエンザ等の感染症で受検できなかった生徒に対し、手続きを経て追受検できるようにするなどの変更点6点について。今後、中学校3年生・保護者等に説明会を開く。
②《公私連絡協議会の合意事項について》
  「都立高校受け入れ生徒数を59.6%、私立高校受け入れ生徒数を40.4%」としていることから来年度の受け入れは、都立が41800人、私立が28500人となる。これは、毎年この時期に確認・合意されている。

★「第4週は議題がないので定例会はなし」と提案がされると、教育委員はそれに同意。
10時5分に始まった定例会は、ここまでを終えると傍聴者を退場させ(10:25)、上記①についてのプレス発表に移った。

そのあと非公開議題に移ったのであろうが、その議題は次のように書かれていた。
  議案:教員等の懲戒処分等について(4件)
  報告:いじめ防止対策推進条例第11条第4項に規定する調査について/教員等の懲戒処分について
 議案となる懲戒処分は停職・免職の案件、報告となるのは戒告・減給の案件。犯罪とも言える行為が何と多いことかといつも思う。学校は安全な場所とはいえないのだ。

 「いじめ…調査について」の非公開議題は今年度すでに3回目。 いじめ防止対策推進条例第11条第4項は次のように謳う。
  「対策委員会は、都立学校において法第二十八条第一項に規定する重大事態が発生した場合には、同項に規定する組織として同項に規定する調査を行い、その結果を東京都教育委員会に報告するものとする。」


★9月13日付東京新聞報道
2年前に自殺に追い込まれた小山台高校生のことを報じた。
そこに「16年1月25日 都教委が調査部会を設置/17年9月 都教委が調査報告書を公表」と経緯が書かれていたことからすると、非公開報告議題はこの調査報告なのか?
  東京新聞は「調査開始から一年七カ月が過ぎ、母親は『その間、中間報告もなかった』と話す」とも報じている。
  いじめは個人だけの問題ではなく社会が作り出しているのだから、個人情報ではあっても隠して済ませてはならない。都教委は当該の保護者と話し合い、全都の学校に丁寧に報告をしてほしい。そして学校は教員や子どもたちが事実を受け止め、考えることができるよう働きかけてほしい。個人情報だとして事実を秘密にしてしまえば、いじめの解決にはつながらない。

2017年9月15日金曜日

9/13 東京地裁の朝鮮高校無償化裁判に不当判決を糾弾する!

朝鮮高校無償化裁判 不当判決

 9月13日、東京地裁で、朝鮮高校無償化裁判に対する判決が出さました。報道席を除いた83の傍聴席に対し、傍聴券を手に入れるために1,300人を超える人が並びました。
私の隣には「水戸から来た」という方もおり、全国からも朝鮮学校の高校生、卒業生、保護者、関係者など多くの人々が駆けつけました。しかし、判決はすでに報道されているように敗訴(棄却)でした。
 

不当判決に怒りの叫び

地裁前にいた約1,500人の支援者らから大きな怒りの声が上がり、「朝鮮の子どもたちを差別するな!」「朝鮮人の差別反対!」「不当判決を認めないぞ!」などのシュプレヒコールが叫ばれ、<どれだけ叫べばいいのだろう 奪われ続けた声がある・・・・>
という『声よ集まれ、歌となれ』という歌が繰り返し歌われました。
怒りに震え「日本の恥だ」と叫んで立ち去る支援者もいました。



裁判報告会

夕方18:30より、日本教育会館一ツ橋ホールで『朝鮮高校の子どもたちに笑顔を!!
「高校無償化」裁判 東京判決集会』(主催:東京朝鮮高校生の裁判を支援する会/ 朝鮮学園を支援する全国ネットワーク/ ファーラム平和・人権・環境/ 東京朝鮮学校オモニ会連絡会/ 東京朝鮮中等級学校)が開かれ、会場超満員の1,100人が結集しました。

弁護団の方は、
 「本日、たくさんの生徒たちが集まった。しかしショックと落胆を与えてしまった。申し訳ない。判決文は余りにもひどい。しかし、むしろ奮い立たされている。必ず勝つまで闘う。」と述べ、この間の経過と判決文の問題点を指摘しました。
これについては、以下、弁護団から出された<声明>から引用します。
 (東京地裁は)東京朝鮮中高級学校の高級部に在籍していた生徒62名(現在は卒業生)が就学支援金不支給を理由として提起した国家賠償請求訴訟(・・)について、判決(・・)を言い渡しました。
裁判所は、訴訟における被告国側の主張を丸呑みし、原告側の請求を棄却しました。
本判決には、以下に述べるとおり、重大な誤りを多数含んでいます。
 第一に、・・本訴訟の重要な争点ついて判断を回避しています。
 すなわち、・・「規定ハの削除が無償化法による委任の趣旨を逸脱したものであり無効であるから、規定ハの削除による不指定処分は違法である」との原告の主張について判断を回避しています。
 しかし、・・・文科省の決裁文書には「規則1条1項2号ハの規定の削除に伴う朝鮮高級学校の不指定について」と明記されており、・・・規定ハの削除の違法性について判断を回避した本判決は明らかに不当です。
次に、・j・不指定処分の理由について明白な事実誤認を犯しています。
下村文科大臣が(当時)が・・・明言したとおり、朝鮮学校に対する不指定は、「拉致問題に進展がないこと」等によって決められたものであり、これが政治的外交的理由によって決定されたものであることを認めませんでした。・・・
最後に、・・(東京朝鮮学園を)不指定とするにあたって、同各園が規定13条に適合しない理由について個別的かつ具体的な事実を指摘して不指定とすることを要求せず、各地の朝鮮高級学校について抽象的に言われたことや、他の朝鮮学校についての過去の裁判所の判断等によって、・・
「・・規定13条に適合すると認めるに足りない」との文科大臣の認定を合理的なものであると認定しました。これは、文科大臣にほとんど無制限の裁量を認めたものであり、行政法の解釈として明白に誤っています。
以上素描したかぎりにおいても、本判決は、結論においても論理においても明らかに誤った不当極まりないものです。
その後、8人の弁護士の方々がそれぞれ一言ずつ発言しましたが、次のように述べた弁護士もおりました。
 「日本社会の偏見を反映した判決だ」「結論ありき、事実認定なしの判決だ」「これからまた新しいスタートだ。この集会が一致団結の集会になった。、子どもたちの未来に向けて力いっぱい頑張る」


















原告の卒業生たちの発言
◎「負けることなど考えていなかった。あまりの衝撃だ。その理由もわからない。胸がいっぱいだ。母はどんな判決がでても泣くな!と言っていた。もう泣くのはよそう。前を向こう。後輩たちのために闘い、「ウリハッキョ」(私たちの学校)を守る。一世二世たちも闘ってきた。私たちも闘い続ける。
◎悔しい気持ちでいっぱいだ。損害賠償を請求した。しかし判決でさらにつらい思いをさせる。裁判をはじめたのは高校生の時だった。それから学んで弁護士になろうと思った。
一審まで4年、自分は大学を卒業する。しかし裁判は続く。弁護士になりたい。卒業生として裁判に向き合う。
◎朝大生だ。金曜日の文科省前行動に通った。後輩たちの為に、朝鮮人の為に、声を上げ歌を歌ってきた。在日朝鮮人すべての権利に関わる。判決を聞き、裁判官の姿に憤りを感じた。こうなったら最後まで闘う。未来のために必ず勝たなければならない。そうして必ず勝つ。

オモニの会の方々
〇正義は子どもたちにある。学ぶ権利を取り上げないで。弁護団は日本一、世界一だ。
 信じられない。日本には正義があるのか。戦後親たちはいち早く朝鮮語と名前を取り戻した。これのどこがいけないのか。教育の場に政治を持ち込むな。子どもたちは日本と朝鮮の架け橋になりたいと考えている。
〇判決後、娘に「泣くな!」と言った。「お前たちが泣いていてはいけない」と。
〇なぜ闘うのか。子どもの尊厳が踏みにじられているから。これに憤りを感じない親はいない。この国は1910年(日韓併合)からこの日まで何も変わらない。闘わずして坐しているわけにはいかない。最後まで闘う。
〇私は泣きません。政治的外交的理由で子どもたちの権利を奪い、また傷つけられたのです。このような形で終わってはいけない。先輩たちは、負けず、ひるまず、前に進んできた。倒されたら起きる。明けない夜はない。かわいい子どもたちにこれ以上涙を流させない。
〇代を次いでこの闘いをしなければならない。私たちの未来である子どもたちを守っていこう。

校長先生は次のように述べました
無償化制度は、初めて日本政府が、「何人にも」として手を差し伸べてきたと思った。
しかし、今日の結果だ。子どもたちの傷の上にさらに塩を塗ったような判決だ。300万人以上の日本にいる高校生のうち、わずか2000人弱の朝鮮高校生を排除した。これを民族差別と言わず何と言うのか。しかしこの裁判闘争をとおして多くのことを得た。支援する日本の人々がいかに多いことか。99人が見捨てても1人がいればどんなにつらい事でも乗り越えられる。この会場には韓国からの応援の幕も掲げてある。ここには祖国統一の未来がある。
生徒たちにも大きく成長した。大学院に入学した者、司法試験に合格した者もいる。私たちは仕事をこうした生徒たちの姿で示したい。そのためにより多くの行動をする。

その後<愛知><大阪><広島>の支援する会の方々が登壇、発言しましたが、割愛します。

韓国の「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」の方連帯アピール
日本で民族性を守る学校として誇らしい朝鮮学校。本日また、歴史的な痛みと差別を受けた。不義に抵抗する闘いは誇らしい闘争だ。自分たちの問題は自分たちが解決するとして街頭へ、子どもたち、先生たちが立ち上がった。そしてオモニたちも。
不当判決にはあきれて何も言えない。これが裁判か!憤り。抗議。認められない!
これから一層強い覚悟で裁判闘争を闘わなければ。
私たちは勝利の日までみんなと一緒に行動する。日本社会と東アジアの未来と平和のために一緒に闘おう。私たちの子どもが二度と襲われないように闘う。あきらめなければ勝利する。

以下は割愛しますが、集会は大変熱気あふれるものでした。
その中でも特に目立ったのは多くの若い在日の高校生や大学生の姿でした。
また、自らの歴史を背負い、人生と未来をかけて闘う人々の真剣な姿でした。
(これに比べれば「礼」の仕方や「国旗・国歌」などを上から押し付ける「道徳教育」などは話になりません。)(写真はムキンポブログより)

2017年9月7日木曜日

9/6 Sさんへの再発防止研修 抗議と激励行動

9月6日(水)、3月の卒業式で「君が代」不起立で減給処分を受けた都立高校のSさんへの「再発防止研修」が行われました。

再発防止研修と授業

Sさんは夜間定時制高校勤務で、勤務開始時間は13:30からで、授業は17:30からです。


しかし本日は研修のために9:30に呼び出されました。すると彼の本日の勤務時間は17:00で終了になり、授業をやることができなくなります。
しかし、都教委はそれを知りながら、「再発防止研修」を9:30から強行しました。
都教委は生徒の授業より、「君が代」の方がよっぽど大事なようです。すでにこのことからも、都教委の体質がよくわかります。要するに、「国家・国歌ファースト、生徒・教員ラスト」なのです。
研修所前には支援者40人が集まり都教委へ抗議しました。その中で、澤藤弁護士は研修所の役人(玄関前に10人余りいました)に向かって以下のような話しをしました。

澤藤弁護士の抗議

…東京都教育委員会とセンター職員の皆様に、2点訴えます。
第1点は、思想・良心の自由とは何かということです。…すべての国民は人として尊重されなければなりません。しかし、それだけでは足りません。・・・それぞれが個性をもった他ならぬ自分として尊重されなければならないのです。
…それぞれの人の個性とは、具体的にはそれぞれの人が他の人とは違ってもっている、その人のものの考え方や感じ方、価値観のあり方を意味します。
日本国憲法は、このことを、「すべて国民は個人として尊重される」と原理的に確認し、国民個人の多様な思想および良心について、「これを侵してはならない」と定めているのです。
…そう、主権者が公権力に命令をしているのです。ですから、東京都教育委員会は、生徒の多様な思想・良心の自由も、教員の思想・良心の自由も、けっして「これを侵してはならない」のです。
国民の思想・良心は多様です。多様な思想・良心・価値観・倫理観が尊重されなければなりません。・・・
いやしくも、国家や自治体や、もちろん教育委員会も、特定の思想・良心を公的に認定してこれを強制するようなことは許されないのです。
東京都教育委員会は、国家主義の立場から、国民は国旗国歌ないし、日の丸・君が代に対しては敬意を表すべきであるという考えをもっています。
それは、飽くまで多様な考えの一つでしかありません。しかも、日本国憲法の理念よりは大日本帝国憲法に親和性のある相当に偏った立場。こんな考え方を都内のすべての生徒やすべての教職員に押しつけることは本来できないこと、してはならないことなのです。
…このような考えに基づいて、Sさんに説得しようとすれば、たちまち新たな違憲違法の問題が生じます。このことが訴えの、第2点となります。
私たちの国の歴史は、思想・良心あるいは信仰の自由という価値を重視してきませんでした。・・・
その中でも、江戸時代初期に広範に行われた「踏み絵」と、戦前の治安維持法制下での天皇制イデオロギー強制が、恐るべきものだったといわねばなりません。いずれも、権力が憎む思想を徹底して弾圧しました。

今東京都教育委員会が行っている日の丸・君が代強制は、幕府の踏み絵や、天皇制警察の思想弾圧と質において変わるものではありません。
そこで、センター職員の皆さん。皆さんに、ご自分の立場をよく見つめていただきたいのです。あなた方の立場は、思想・良心に直接鞭打つものとして、踏み絵を実行した幕府の役人と同じ役回りなのです。特高警察と同じといわねばなりません。そのことを、十分に自覚して頂きたい。
・・・(以下、略)・・・

しかし、これに対し、総務課長のT氏は、「必要な研修を予定通り実施する」と棒読みのように答えるだけでした。

その後、<被処分者の会>、<河原井さん根津さんらの君が代解雇をさせない会><日・君大阪ネット>、<ひのきみ全国ネット>からも研修中止を求める要請書が出されました。

Sさんの発言



















当該のSさんは研修所に入る前に次のようなことを述べました。
「そもそもこの研修はあり得ない。自分は処分取り消しを求めて裁判に訴えている。だから保留状態だ。にもかかわらず、こうして研修を強制されている。やるべきではない。
これまで裁判では減給が取り消されている。自分も取り消されるかもしれないのである。」

◆研修は予定時間より10分ほど早く終了。
研修所から出てきたSさんは次のようなことを話しました。
「皆さんが闘ってくれているお陰で、つらくはない。本日、電車が遅れたので、受けようか迷った。改めて、ここにくるのにはかなり抵抗がある。
たった一人で、5月、6月、7月、8月、9月と受けさせられた。受け続けられるかと思ったが、皆さんが来てくれるからやってこれた。
研修はやらされる方も嫌だが、やる方も嫌々やっている。それは、ただ決められているからやっているだけ。
たしかに形的には正しいかもしれない。しかし全体的に見るとメチャメチャ間違っていることをやっている。不幸なことだ。都教委がやめるまで闘って行く。連帯を。」


















以上から明らかなように、この再発防止研修自体、あらゆる面からみてきわめて理不尽なのです。だから研修担当者も嫌々やっています。こんな研修を生徒の授業を犠牲にしてまでやっている都教委は相当におかしい。声を大にして、「都教委は正気か!」と言わざるを得ません

2017年9月3日日曜日

2017年9月2日土曜日

緊急のお知らせ 9/6にSTさんの再発防止研修 結集してください。

 ◆STさんに対する再発防止研修(2回目)を許さない!~抗議・支援行動への多くの仲間の参加を訴えます。 近藤徹さんからです。

都教委は8月29日、3月の卒業式で「君が代」斉唱時に起立せず処分された都立高校教員2名の内の1名(都立K高校教員 OKさん)に対する「服務事故再発防止研修(2回目)」を強行しました(既報)。その節は、多くの皆さんに支援していただき、感謝しています。

STさんを4ヶ月以上都教委の監視下におき、9月6日にセンター研修(2回目)の受講を命令
都教委は来たる9月6日、処分されたもう一人、STさんの「服務事故再発防止研修(2回目のセンター研修)」の受講を命令してきました。
STさん(都立K高校教員、被処分者の会一次訴訟・三次訴訟原告、14年・17年人事委審理請求人)は、4月に減給1月の処分を発令され、センター研修(1回目 5月)、所属校での指導主事訪問研修(月1回)、校内研修(随時)など4ヶ月以上に亘り都教委の監視下におかれてきました。そして今回都教委は、都教職員研修センターでの2回目の研修受講を命令したのです。

●憲法違反の転向強要・イジメ研修に負けるわけにはいかない!~轟け!「再発防止研修反対」「反省すべきは都教委」の声
OKさんの再発防止研修が終わった直後の緊急の事態です。この研修の内容がいかにひどいかは既報の通りです。しかし憲法違反の転向強要・イジメ研修に負けるわけにはいきません。被処分者の会は該当者STさんの思いを自らの思いとして抗議・支援の行動を呼びかけます。多くの参加を訴えます。
「『日の丸・君が代』強制は戦争への道」「生徒への強制に加担できない」「憲法違反の再発防止研修反対」「反省すべきは都教委だ」との声を響かせましょう。

★STさんの再発防止研修抗議行動と当日の時程★
 9月6日(水)、場所:都教職員研修センター前(JR水道橋東口 都立工芸高校隣)
  時間:9時 集合・行動開始
     9時10分 弁護団申し入れ→弁護団にお願いします。
     9時20分 該当者(受講者)入場、激励行動
     9時30分~11時30分 研修時間
     11時30分頃(予定)研修終了後、該当者激励行動 
     *呼びかけ:被処分者の会
 (注)相手側の挑発にのらず、整然と行動するようご協力をお願いします

◆東京「君が代」裁判第四次訴訟・東京地裁判決(9月15日)の傍聴・支援を!
東京「君が代」裁判第四次訴訟(原告14名。10~13年処分取消・損害賠償請求)は、2014年3月に提訴して3年半、来たる9月15日に東京地裁で判決を迎えます。
原告団(14名中8名が現職の都立学校教員)は、10・23通達(2003年)がもたらした教育の荒廃などを告発しながら、減給以上の処分を取り消した一次・二次・三次訴訟の最高裁判決を前進させ、違憲判断、戒告を含む全ての処分の取り消し、損害賠償をめざして闘ってきました。「勝つまであきらめない」。絶大なご支援をお願いします。

★東京「君が代」裁判第四次訴訟・東京地裁判決
*報道関係者の取材をお願いします。
 9月15日(金)
   12時15分原告・支援者弁護士会館集合 
   12時30分行進(弁護士会館→裁判所)
   12時40分 傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
   13時10分開廷・判決
   14時30分 報告集会(千代田区立日比谷図書文化館地下大ホール)

  東京地裁527号法廷(地下鉄霞ヶ関A1出口・1分)
 *混雑が予想されますので早めにお出で下さい。入廷できなかった人は「旗出し」
    があるので裁判所前でお待ちください。

★四次訴訟判決を受けての都教委要請行動
 9月22日(金)
  16時45分都庁第1庁舎1Fロビー集合 17時~116会議室

2017年9月1日金曜日

8/24 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

8月28日(木)に行われた「総合教育会議」と都教委定例会の、根津公子さんの傍聴記です。

●定例会の時刻が変えられていた
  <知事ファースト 都民はラスト>

都教委定例会の議事が終わったところで、次回定例会の日時が告げられる。前回の定例会では、「次回は8月24日10時」と告げられていた。しかし、それが変えられていた。午前に知事が招集する総合教育会議を入れ、定例会は午後に。後から設定した総合教育会議を午後にすればいいだけのことなのに、これを最優先する。前回もそうだった。ここでも知事ファースト。定例会傍聴のために午前を空けていた都民は傍聴の権利を奪われた。毎回傍聴している、私の友人たち4人も今日は傍聴できなかった

総合教育会議傍聴のためエスカレーターに乗ると秋山教育委員が乗っており、同じ階で降りたので、私は秋山教育委員に教科書採択の件で質問したいと思い、「お聞きしたいことが」と声をかけた。すると、秋山教育委員に同行していた背の高い都職員がSPよろしく私の前に立ちはだかり、私を追い払うようにし、秋山教育委員を包むようにして遠のいていった。なぜ、都職員はここまでするのか。そして、秋山教育委員も「聞きますよ」と対応できないのか。情けのないことだ。

●何のための「総合教育会議」だったのか?!

総合教育会議の議題は「小学校教育の現状と今後の在り方~山積する教育課題への対応~」。
 冒頭、中井教育長が「小学校教育の現状」について次に上げるような報告をした。

①教員の勤務実態全国調査2016年は11時間45分/日
②来年度からの新学習指導要領(3年生からの英外国語活動、5年生からの英語等)実施で「労働時間が長くなる」と考える教員は6割に上る。
③教材準備の時間が十分に取れないと思う教員が90.5%、作成しなければならない事務書類が多いと思う教員が84.9%。
④小学校1年生問題(学校生活への不適応状態)が発生した学校は2008年度が23.9%、2014年度は21.1パーセント。2010年から教員加配をしているが状況は回復していない(「家庭の貧困と関係するか」と教育委員からの質問も出たが議論にならず)。等々。

その後、3名の小学校教員(採用4年目の20代教員、50代に入ったかに見える主幹教諭、校長)の発言に移った。
・子どもが帰った後の2時間、教員は家庭への連絡で学校の電話はフル回転。授業の用意はそれ以降になる。また、電話は夜にしてほしいという家庭もあり、教員にとっては負担になる。
・若い教員は夜8~10時まで仕事をしている。
・新学習指導要領実施・外国語活動導入によりALT(外国語指導助手)との授業の打ち合わせ等が生じ、仕事量が増えることは必至。
・教科授業の他に、人権教育など○○教育を常に10種ほどやっていて、それに時間を取られる(とは言うが、オリンピック・パラリンピック教育に時間が取られる、とは言わない)。
・小学校1年生問題では、地域の人の手を借りている。 等々。

教育委員からの質問に対する教員の発言は次の通り。
・教科指導を担任ではなく、音楽のようにすべての教科を専科(教科担任制)にするのはどうか。
   →1、2年生では無理。全体指導は担任が行い、もう一人が手のかかる子どもの補助に当たる       2人制がいい。
・地域の人の支援に問題はないか。
  →有効。

学校に12時間近くいて、子育てしながら働くことは不可能と言っていいだろうに、そうした発言は教員からも教育委員からもなかった。事務書類の作成を指示するのは都教委であり、そのことが長時間労働の一因であるのに、その見直しを提起した人もいなかった。この程度の交流で長時間労働が解決に向かうとは考えられない。
  少人数クラス編成や複数担任制(ともに正規職)を採れば長時間労働は解決するのに、都教委・文科省がそれを示さないのは、解決する気がまったくないということだ。8時間労働にしなければという雇用の当事者としての問題意識がないのだ。
  何のための総合教育会議だったのか。


教育委員の発言で最も気になったのが、次の発言。
 「年齢で輪切りにするのが諸悪の根源。異年齢で学年を作っているヨーロッパに学び、日本も横並びをやめるのがいい。入学も、633制も。」
  要するに、飛び級の推奨だ。競争主義の日本で飛び級を導入したら、さらに競争やそれによる差別がひどくなるのは明らかではないか。エリート育成にしか関心のない教育委員はいらない。

★付記:校長職で発言したのは種村氏。2005年当時、都教委統括指導主事をしており、「君が代」不起立「服務事故再発防止研修」を担当した人物で、私は怒りがこみ上げてきた。

●論議のない都教委定例会

公開議題は2つ、「都立高校における進学重点校等の指定について」と「来年度使用の高校教科書採択について」。非公開議題は3件の懲戒処分ほか。

①「都立高校における進学重点校等の指定について」
  進学指導重点校、進学指導特別推進校、進学指導推進校を指定してから今年度末で5年になるということで、来年度から5年間の指定校を決めるとの議題。エリート育成を目的とする。その詳細は割愛するが、日比谷高校などの進学指導重点校7校には年間180万円を支給し、2名の教員加配をする。進学指導特別推進校7校には50万円を、進学指導推進校13校には30万円を支給する。
 ほかに、中高一貫校にも180万円を支給しているという。
 どの学校にも学校予算は等しく分配すればいいものを、敢えてこうしたことをする政策に、教育委員は何の疑問を持たない(ようだ)。議論がなければ、組織は腐るのみ。

②「来年度使用の高校教科書採択について
  2013年以来、「日の丸・君が代」について「一部自治体で公務員への強制の動きがある」と記述した実教出版の「高校日本史A」「高校日本史B」について、都教委は「都教委の考え方と異なる」と各学校に「通知」し、この選定を事実上禁止してきた。しかし、来年度使用のこの2冊がその記述を変えたので、今回都教委は学校が選定した教科書をその通り採択した。
  実教出版「高校日本史A 新訂版」を選定した学校は7校、「高校日本史B 新訂版」を選定した学校は4校だった。

追記)ところで、永福学園での熱中症事故、あまりにもひどいです。
熱中症で死に至る認識がないなんてこと、考えられません。
23日に事故が起きて、翌日の教育委員会では議題になっていませんでした。
非公開議題でも、議題だけは明記されるのですが、書かれてはいなかったですから。

2017年8月31日木曜日

10.24 都教委抗議結集を!

10.23通達を許さないために、例年の通り、都教委に対する抗議行動を行います。
皆さん、抗議・要請書を持って、参加してください。10.24をスケジュールにきちんと入れておいてください。




8/29 Oさんへの再発防止研修への抗議と支援



再発防止研修に抗議と支援

8月29日(水)、3月の卒業式に「君が代」不起立で、3回目の戒告処分を受けたOさんへの「再発防止研修」があり、抗議(都教委へ行動)と支援(Oさんへ)が、水道橋の都の研修夕センターで取り組まれました。朝から昼まで、延べ70名が駆けつけました。場所は渡部さんの報告です。

澤藤弁護士の抗議















★Oさんが研修所に入る前に、澤藤弁護士は出てきた都教委の役人に対し次のような「抗議と要請」を行いました。
「…都教委は、「君が代」不起立が、研修実施によって再発防止が可能な「服務事故」であると考えていることになります。しかし、この考え方にはいくつもの大きな間違いがあります。
 なによりも、「君が代」斉唱の強制が間違いといわねばなりません。威儀を正して国歌を唄えという命令は、日本という国家に敬意を払えという命令にほかなりません。しかし、国家と個人の関係をどうとらえるかは、優れて個人の価値観に関わる問題です。国が、一方的に特定の立場を強制してはなりません。
・・・・・・
教員一人ひとりには、その人なりの国家間や歴史観があり、また教育観があります。さらに、歴史的に日の丸や君が代が果たした役割についてもさまざまな見解があります。
それをすべて切り捨てての日の丸・君が代強制は、思想を統制することにほななりません。
これに従えないとする教員に対する懲戒処分は、思想弾圧であり、良心に鞭打つものと言わざるを得ません。
 特に申し上げたいのは、再発防止研修の本質です。
都教委がポログラムした説得によって日の丸・君が代強制を受容しない態度をあらためよ、ということは、自らの思想・信念や良心に基づいて日の丸・君が代強制には服しがたいとする教員に対する、直接的な思想転向の強制であり、良心に鞭打って、その屈服を促す行為というほかはありません。
Oさんは、自らの信念と良心の声に忠実であったことから、今日ここで、反省を迫られることになります。しかし、Oさんの行為に反省すべきところはありません。むしろ反省すべきは都教委ではありませんか。国民の思想良心の自由を蹂躙していること、教育の場に国家主義を持ち込んでいることを、憲法や教育基本法に照らして反省しなければなりません。
 憲法に保障された「思想・良心の自由」と「教育の自由」を踏みにじる都教委の「再発防止研修」の強行に満身の怒りを込めて抗議いたします。
あくまでも、この違憲遺法の研修の中止を求めますが、実施するにしても、良心に鞭打つような行為が絶対にあってはなりません。」



★その後、<被処分者の会>、<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会> <「日の丸・君が代」強制反対・大阪ネット>、<ひのきみ全国ネット>からの抗議文が手渡されました。
Oさんをシュプレヒコールで送り出したあと、いったん休憩にして、11時に再結集して、「研修」を終えて出てくるOさんを待ちました。

研修を終えた、0さんの報告 



★Oさんは研修終了予定(11時30分頃)より早く、建物から出て来きました。
Oさんは、次のようなことを述べました。
「この形の研修は2回目ですが、内容としては同じことです。『地方公務員法に基づいて、上司の職務命令に従わなければいけない。職務命令違反を起こすことは公務員として信用失墜なんだ。学習指導要領の根拠は云々。最高裁判決でも学習指導要領の拘束力は認められているんだ。君が代裁判の最高裁判決でも通達に基づく職務命令は憲法違反ではないのだ』ということを、今日もまた服務指導ということで何度も繰り返し話しました。」「なぜ今回の服務事故を起こしたのかということをしつこく言いました。」

「研修受講報告書を30分書かされた。この研修を通じてのOの所感を書け」と言うものだった。なぜ私の感想を聞きたいのだ。私の言葉、考え、感性を一切無視して、棒読みでずーと同じことを壊れたテープレコーダーのように言って、なぜ最後になって、『所感』を開陳させるのか。そのことに違和感を感じました。」

「その報告書の最後のところに、レ点をつけなさいということで5項目があった。『国旗国歌について職務命令に従う』という項目などだった。レ点はつけなかった。そうしたら、レ点が記入してないことについて『書かないということでよろしいですか』と念を押してきた。」

あと、所属校研修で、校長からどのような指導をされたかと聞かれました。最後に都教委側は一方的に、「2度と服務事故を起こさないようによろしくお願いします」と言いました。

★支援・抗議集会は11時20分には終わり、シュプレヒコールをやって解散した。
Oさんの報告でも、現憲法下の日本社会でいかにひどい思想弾圧が行われているかという事がよくわかると思います。Oさんは4月から担任をはずされたとのことです。

「洗脳教育」に従えない者には、担任にはさせないということです。
大阪では3回の不起立でクビという条例まで作られています。この間、この「君が代」(天皇主権の歌)不起立で、東京では延べ480人、大阪では延べ62名もの教職員が処分されています。これが「主権在民を謳う日本社会」でまかり通っています。しかも教職員は「主権在民」を教えているのです。Oさんたちはそれに対し、身をもって抵抗しているのです。

2017年7月30日日曜日

7/27 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記 

7月27日(木)に行われた都教委定例会の、根津さんの傍聴記です。

道徳教科書採択、「教育出版」ではなかったけれど

〇公開議題は
①来年度使用の道徳教科書の採択 
②「公立学校の校長・副校長及び教員としての資質の向上に関する指標」の策定についてほか。非公開議題に教員等の懲戒処分(議案、報告とも)と「いじめ防止対策推進法」第28条に基づく調査について(報告)があった。
  同条28条は、「重大事態」のいじめが発覚した場合に「設置者または学校は、…質問票の使用その他の適切な方法により当該重大事態に係る事実関係を明確にするための調査を行うものとする」と規定する。6月22日の定例会で「重大事態」のいじめについて非公開報告にあがっていたので、その件か。
  大杉教育委員が今月13日に辞任し空席になっていたが、案の定、中井教育長から説明はなかった。朝日新聞によると、「同大学によると、大杉氏は6月22日夜、都内の飲食店で酔った状態で面識のない客をたたき、トラブルになったという。大杉氏は大学に『記憶にないが、相手がそう言うなら否定できない』などと説明しているという。」

①来年度使用の道徳教科書の採択(都立特別支援学校)
 私が都教委定例会を傍聴するようになって以来、教科書採択の投票に際し教育委員は申し合わせたように発言をしてこなかった。例外的に唯一発言があったのは、2015年7月の中学校教科書採択の際に乙武教育委員(当時)が「無記名投票」について質問したこと。
  ところが今日は3人から発言があった。「障がいがある子どもたちが使う教科書なので、3本の柱《人の役に立つ、人はそれぞれ違う=多様性、自分自身を高める》が入っているかがポイントだ」(遠藤教育委員)、「正解は数学のように唯一無二ではない。発問をどのようにしているかが大事」(宮崎教育委員)ほか。その後、無記名投票がされ、結果は次の通り。
   聴覚障害特別支援学校:全員一致により学研
   肢体不自由・病弱特別支援学校:全員一致により日文(日本文教出版)
   視聴覚障害特別支援学校:教出(点字教科書は教出しかないとの理由で)

 2冊ともに「全員一致」ということが偶然にもあるのだろうか。傍聴者にも配られた「調査研究資料」の他に教育委員だけに配られた資料があるのか、あるいは事前に秘密会議が開かれたのかと疑念を持ってしまう。都教委には過去に秘密会議を開いた前例があるので。
  日文6年生用には「東京オリンピック 国旗にこめられた思い」と題して、64年東京オリンピックで国旗作りを担当した吹浦忠正氏をとりあげる。これだけならまだしも、いや、これでも十分ぞっとするが、「正解」を強いるように3つの発問を投げかける。「日本の文化や伝統で、外国人に伝えたいものはありますか。」「2020年の東京オリンピック・パラリンピックに受けつがれる『思い』とは、どんな思いだろう。」「進んで他国の人と交流したりするには、どんな心をもつことがたいせつだろう。」と。オリンピックに関心がないとか、オリンピックなんて嫌だと思う子どもはいやーな時間を過ごさねばならないだろう。この教材に限ったことではないが、「正解」を求める発問が日文には多い。
 吹浦氏は「世界の国旗研究協会」会長で、「知っておきたい『日の丸』の話 : 国旗の常識・日本と世界」など、「国旗」に関する著書多数。日本会議と関係すると聞く。2020東京オリ・パラまでに江東区ではすべての小中学校が、都教委が進める「世界ともだちプロジェクト」の一環として国旗・国歌の授業をすると決め、今月20日にはトップバッターとして、江東区西大島中で吹浦氏が講演した。このことも、全員一致での日文採択に影響したのかもしれない。

 《学校現場の意見を十分尊重して採択すること、教育出版の道徳教科書は採択しないこと、教育委員会で請願趣旨を述べられるようにすること》を求めた請願が「つくる会」教科書採択を阻止する東京ネットワークから出されていたが、都教委は資料として入れただけで、「請願は事務局で対応してほしい」(中井教育長)と無視した。

②公立学校の校長・副校長及び教員としての資質の向上に関する指標」の策定について
 都教委は「東京都教員人材育成基本方針」(2008年策定、2015年一部改正)を策定し、計画的に人材育成に取り組んできたが、「教育公務員特例法の一部を改正する法律」(文科省2016年11月)ができたことにより、改めて「指標」を策定したとのこと。「指標」には、職層(教諭、主任教諭、主幹教諭、副校長、校長)に応じて身につけるべき能力を事細かに羅列する。これをリーフレットにして学校及び教員養成大学に配るという。
  これについては教育委員から、「東京は徹底的にやってきた。文科省が指標を作れというのは、やっていない県があるからで、東京はすでにやってきたと言えないのか」、「これを読む教員がどれだけいるだろうか」(=読む気持ちが起きない)との意見が出され、人事部は言い訳のような返答をした。
 論議すべきはそれではない。都教委は9年も前に「人材育成基本方針」を策定し、「徹底的にやってきた」のに成果が出なかったのはなぜかを議論すべきなのだ。それを論議せずに、何度同じことをしても成果があらわれるはずはない
教育は教員たちの、そして教員と子どもたちとの協働の仕事なのに、都教委が学校に介入し、教員を分断し競争させて協働の仕事を破壊したことに気づかないかぎり、成果が出るはずはない。また、都教委が頭を悩ます、管理職受験希望者も新採用受験希望者も増えることはないし、刑事事件の括りに入るような犯罪・懲戒処分も後を絶たないだろう。

7/24 文科省交渉を行う 文科省の回答はかみ合わないもの

7月24日(月)、7・23全国学習交流集会実行委員会主催の文科省交渉が行われました。

私は、議員会館入り口で参加者に首から下げる通行証(?)の係をやっていました。
すると青年男女が10人ほど集まってきました。「文科省の人ですか?」と聞くと、「そうです」と言う。そこで、「文科省の雰囲気はどうですか?」と聞くと、みんなフフフと笑う。「前川さんは頑張っていますね。立派ですね」と言うと、少し戸惑った顔。
そこで、「仕事は国民のためですよ」と話す。
やがて係の人が来て中に入っていきました。渡部さんの報告です。

◆交渉の様子
交渉に関しては、交渉をリードしてくれた仲間が次のように書いています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
文科省側も、課題別に延べ30名近い答弁者を派遣して来たものの、限られた時間の中、質問と噛み合わないことも多く、回答が尽くされないまま時間切れになってしまった項目が多数残りました。
そこで、参加されていた方はお聞きになっていたように、吉川事務所が間に入って、こちらから、再質問・追加質問事項を文書でまとめて提出し、文科省側から、後日文書で、吉川事務所を通して、再回答していただくことになりました。

交渉の途中
渡部は後から入りましたが、以下のようなやり取りがなされていました。
〇大阪の方:大阪府教委は「君が代」不起立した教員2名に対して、「今後、卒業式・入学式等の   国歌斉唱時を含む上司の職務命令に従います」という「意向確認書」に署名捺印しなかったとして、再任用を拒否した。
 しかし、2名とも、当該校長の「内申」では勤務実績等4項目・総合評価はすべて「適」 とされていた。大阪府商工労働部からも思想信条に関する質問は違反質問だということ が指摘されていた。
 文科省はこれをどう考えるのか。
〇文科省:それは「上司の職務命令に従う」ということではないか。
〇大阪の方:「日・君」が絡んだ「意向質問書」になっている。
〇文科省:「職務命令」について聞いているのでは。
〇大阪の方:「思想信条」を問うていることに関してだ。
〇文科省:・・・・・
  
もう一つは、都教委のオリンピック読本に関する事です。
〇東京の方:オリンピック憲章では「選手団の旗、歌」となっているが、読本で「選手た ちが自国の国旗を先頭に行進」とか「表彰式では・・国歌を演奏します」などと書くの は誤りではないか。
〇文科省:子どもたちのわかりやすさの観点から記述された。
〇東京の方:誤りではないかと聞いている。
〇文科省:憲章2003年版にはあるが2015年版にはない。
〇参加者:じゃ、それには「国旗・国歌」と書いてあるのか。
〇文科省 :・・・・・・・・・

こんな状態でした。 

2017年7月25日火曜日

<7・23「日の丸・君が代」問題等全国学習交流集会とデモ>開催

 7月23日、東京で、「洗脳教育はゴメンダ!」をスローガンにする、<7・23「日の丸・君が代」問題等全国学習交流集会とデモ>が開かれ、全国から130人が集まりました。

◆最初に、高嶋伸欣(琉球大学名誉教授)さんの記念公演がありました。
題名は少し長いのですが以下の通りです。
 『蘇(よみがえ)る「教育勅語体制」と「日の丸・君が代」強制を迎え撃つ ~洗脳教育を教材にし、無力化と反転攻勢の力量育成をめざす~』

・高嶋さんは、最初に「18歳選挙権」問題と「主権者教育」について触れ、憲法第16条に
 「何人も、・・・平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。」という事を紹介し、「何人」ということは、中高生にも外国人でも「請願権」がある、という事をきちんと書かれた教科書がない、と述べました。

・そして、「洗脳教育」を払拭する取り組みの準備として、「主権者教育」として、「請願権」理念の学習と「請願権」行使体験の実践学習があることを強調されました。

・そのうえで、
 <君たちが使わされている教科書は内容に誤りがある。そうした誤りのない教科書を選ぶように学校側に要望しよう!
 また正しい内容を教えてくれるように学校側に要望しよう!
 学校も公的な役所の一つであるのだから、そうした要望を文書で提出すると、学校はそれへの誠実な対応が「請願法」で義務づけられている。
 中学生・高校生の皆さん、正しい学習ができるように自分でも行動しよう!>
というような呼びかけのチラシを、校門前で配布するのも効果的と思われる。中学・高校生自身に批判力の定着、底力の育成を目指したい。と述べました。

・その後、いかに現在「洗脳教育」が進んでいるかについての具体的事例を数多く紹介されました。その中には、
 ・「旭日旗」についての無理解(それが再び加害者になる)、
 ・オリンピックは国と国の争いではない、しかし「国旗」を学ばせていること、
 ・文科省「教育課程課」が編集作成した『私たちの道徳』にある「江戸しぐさに学ぼう」については、「ねつ造」があることが指摘されても「『歴史的事実とは書いてない』として、訂正に応じていない」のです。

・要するに、<洗脳教育を教材にし、無力化と反転攻勢の力量育成をめざす>ということで、日本の「学校教育」は新たな段階(洗脳教育)に来ており、それに対し私たちが今後如何に闘うかということの問題提起でした。

◆その後、全国から多くの発言者が発言しました。ここではとても全部を紹介することは出来ませんので、どのような方々から発言があったかだけを紹介しておきます。
≪午前の部≫
 (報告Ⅰ)東京の闘い





















①都教委を訴える会より
②被処分者の会から ・2017年被処分者
   ③被処分者の会から ・4次訴訟原告
 ④再雇用拒否撤回第2次原告団から
 ⑤河原井・根津解雇させない会より
 ⑥ビラまき交流実行委員会より


≪午後の部≫
ライブ演奏  (ジョニーHさん)「ABE IS OVER」の歌唱指導もしてくれました。(感謝)



















(報告Ⅱ)
 大阪の闘い(ここでは8人の方が発言しました)


















(報告Ⅲ) 
首都圏・全国・諸団体
 ①東京 再雇用拒否撤回第3次原告から
 ②千葉 千葉高教組「日の丸・君が代」対策委員会から
 ③神奈川 個人情報保護条例を活かす会・神奈川から
 ④埼玉 埼玉の高校現場からの報告
  
全国
 




 













   ①宮城
 ②新潟(発言は都合により午後の一番最初になりました)
 ・静岡 メッセージ
 ③愛知
 ④兵庫
 ⑤福岡
 ⑥佐賀

諸団体



 














 ①幼児教育問題
 ②小金井市議より
 ③医療の現場より
 ④自衛隊と教育
 ⑤「ひのきみ全国ネット」より
いずれも、現在の情勢とそこでの闘いを反映したものでした。

◆終了後、銀座デモに出ました。


東電前を通り、「原発再稼働反対!」「避難者への支援を打ち切るな!」などのシュプレヒコールを上げている時、道路の反対側に数十人の右翼が集まり、大音響でさかんに私たちのデモを妨害してきました。私たちは相手にせずデモを続けました。
銀座では「ABE IS OVER」を響かせました。
それほど大きな集会・デモではありませんでしたが、情勢に見合った集会・デモとなり、
これからの新しい闘いへの第一歩を踏み出せたと思います。

講演の高嶋さんを始め、参加・賛同などでご協力頂きましたみなさん、
大変ありがとうございました。
なお、24日午前、私たちは文科省交渉を、閉会中審査が行われている国会裏手の衆院第一議員会館で行います。

2017年7月22日土曜日

7/15 <オリンピック災害おことわリンク連続講座(第一期)

◆7月15日(土)、東京で<オリンピック災害おことわリンク連続講座(第一期)>
というのがあり、北村小夜さんが「パラリンピックは障害者差別を助長する」という講義をしました。


★北村さんは「*参加の皆さんへの課題」として、「来年度から小学校で使用される道徳教科書として、使用される予定の『日本文教出版社』の6年生用から二つの教材の本文とノートをコピーしてきました。子どもになったつもりで本文を読んで(学んで)、ノートに記入して提出してください。」と言い、その場で参加者に書かせました。





































★二つの教材というのは、
①ほこりある生き方 スポーツの力 
 佐藤真海さん(パラリンピック出場者)の姿から「ほこりある生き方」について考えましょう。

②東京オリンピック 国旗にこめられた思い
 1964年東京オリンピックで使う国旗づくりをまかされ、アイルランドから色がちがうと言われ、何度も作り直した吹浦忠正さんの話

 本文には、以下のような記述。
 「・・・・十月十日、開会式の日、会場には九十四か国の真新しい国旗が、一つのまちがいもなくかかげられていました。その中を、各国の選手たちが国旗を持って、どうどうと入場してくるのです。吹浦さんの胸に、熱い思いがこみ上げてきました。
(国旗を知ること。それが、国際理解の第一歩になるのだ。)吹浦さんは、そう確信しました。・・・」
 設問として、「日本の文化や伝統で、外国に伝えたいものはありますか。」ということで、「子どもになったつもりで本文を読んで(学んで)ノートに記入して提出してください」とのこと。
ここでは①は省略し、②のノート記述欄を紹介します。
〇2020年の東京オリンピック・パラリンピックに受け継がれる「思い」とはどんな「思い」でしょう。 
〇友達の考え (話し合ってという事)
〇すすんで他国の人と交流したり、親しくしたりするにはどんな心を持つことが大切でしょうか。
これらについて北村さんは参加者(50名前後)に書かせ、それを集め、次回までに集約し発表するとのことでした。
参加者は「えぇー」なんて言って、困惑しながらも書いていました。北村さんに提出しました。
どういう傾向があらわれるやら。
北村さんは私たちに「子どもになったつもりで・・」と言いました。戦前「修身」を学んだ当時の北村さんと同じような意識や傾向が現れるのではないかと考えておられるのでしょう。

◆7月13日に開かれた都教委定例会では 
<平成30~31年度都立特別支援学校(小学部)教科書調査研究資料>と
<平成30~31年度都立特別支援学校(小学部)教科書採択資料>
という資料が出されました。

それらのどちらにも<参考>として
 ・国旗・国歌の扱い
 ・防災や、自然災害の扱い
 ・性差と家族に関する表現
 ・オリンピック・パラリンピックの扱い

という調査項目がついていました。
しかしこれらは「道徳」とどう関係があるのか。「道徳」の名を借りた国策の刷り込み、洗脳ではないでしょうか。
それでも採択では、この<参考>が大きな役割を果たすことになるでしょう。つまりは国策遂行のための教育(=国家主義教育)になってきたという事です。
これでは勉強が平板でつまらないものに堕し、学問・真理からかけ離れた苦役、あるいは単なる点数稼ぎになるだけでしょう。


◆7/20 朝日新聞夕刊記事
吹浦忠正さんがオリンピック授業を出前






2017年7月16日日曜日

7/23 第7回「日の丸・君が代」問題等全国学習交流集会

7月23日(日)午前10時から、別紙チラシの通り、集会を開催します。皆さん、ぜひご参加ください。




2017年7月15日土曜日

オリンピック教育批判ビラまき

根津公子さんからの報告です。

 6月。今週の朝はほぼ毎日がチラシまき。
 13日は恒例の都庁前でのちらしまき、10,12,14日は八王子市内の都立高校前 で「オリンピックってなんだ 第5弾」を撒いた。7時半から1時間。

<南多摩中高一貫校>で。
 撒き手は「授業をしてたのに」裁判の福嶋さんとKさん、そして私の3人。
 5月には、撒き始めたのが7時45分頃と遅かったこともあって、撒けたチラシ数が「生 徒3枚、教員1枚」という記録を残していた学校だ。
 教職員用玄関前と生徒用入り口前とで撒いた。受け取りは生徒、教員ともに各15枚。
 今回のチラシは壱花花さんの漫画をお借りしてドーンと入れたので、そこに視線を向け た生徒が何人かいたという。
 教員の数人は受け取りながら、「ありがとうございます」などと返事を返してくれた。
 ちらっとチラシに目をやった再任用と思しき男性が、背を向け歩きながら「こんなもの 配ってはいけないだろうが」と捨てぜりふを吐いた。
 「なぜいけないのですか」と訊いたが、そのまま校舎に入っていってしまった。

 <富士森高校>で。
    「おはようございます。読んでみませんか」「政治は人々を騙します。騙されないよ う、事実を知って!」などと声をかけながらチラシを差し出した。
 「読んでみます」と言葉に出し、手を出してくれた生徒もいた。
 教員も何人かは、「ありがとうございます」などのことばを返してくれた。
 手渡したチラシは50枚ほど。昨年度よりも受け取りが悪い。
 
 <片倉高校>で。
 やはり、昨年度よりも受け取りが悪く、手渡したのは70枚強。でも、何人かの生徒は、 「ありがとうございます」と言葉で伝えてくれた。きっと丁寧に読んでくれるんだろう。
 ひとりでもそういう生徒がいれば、情報を提供したい。この学校には、チラシまきを続 けてきた中で、立ち話をするなど気持ちの通じる教員が複数いるし、7割位の教員がチ ラシを受け取ってくれるので、疲れを感じない。
  前回撒いたときに管理職は出てこなかったので、八王子の学校はどこも管理職は出て こなくなったのだと思っていたら、この日は再び登場。校地から出てきた中年の女性が
 私たちににこやかな表情で、「チラシまきをされているんですね」と言ってきた。
 「あなたはどなたですか」と私もやわらかく言うと、「副校長です」とにこやかさを崩 さず返し、戻っていった。
 都教委に報告をあげるための一行為なのだろう。私たちが撒き始めたのは7時30分、 副校長が来たのは8時10分。
 早くに出勤してきた教員の一人が、「管理職が何か言ってきたらすぐに対応しますよ。
 言ってくださいね。」と言葉をかけてくれていたが、その報告は次回チラシまきのときにしよう。

渡部さんの報告

<農芸高校>で。
 杉並1000人委員会の仲間と3人でまく。ここはいつも副校長がうるさく言ってくる学 校だが、今回は、「敷地に入らないでください。交通に気を付けて下さい」と、通り一 遍のことを3人に話しただけだった。
 生徒のビラの受け取りは早い時間の生徒は比較的良かったが、大量に登校してくる時間 帯になると受け取りが悪くなる。一つは急いでいるという事もあるだろうが、他の生徒 や校門前に立っている副校長を気にして取らないのかもしれない。
 中には「ここでまかないでください」と言ってきた生徒もいたようだ。それに対しては「まず読んでみてください」と答えたとのこと。

「オリンピック教育批判」のビラを撒き続けています。

オリンピック教育批判のビラ

オリンピックってなんだ’!(第5弾)



2017年6月9日金曜日

6/8 都教委定例会 根津公子さんの傍聴記

6月8日、都教委定例会がありました。その傍聴報告です。

「非国民」のあぶり出しに通じる道徳の教科化

<会議の内容>
 公開報告事項4点のうち、①教科用図書選定審議会の答申について 昨年度に発生した体罰の実態把握について報告します。非公開報告には今回も教員の懲戒処分がありました。



①教科用図書選定審議会の答申について
 今夏は、来年度から始まる小学校道徳の教科書(8社)及び特別支援学校・学校教育法附則9条規定教科書(絵本等)の教科書採択が行われる。それに先立ち、都教委が教科用図書選定審議会に諮問した上で「教科書調査研究資料」を作成したとの報告。分厚い資料が配布された。
資料には――
調査項目は「主として自分自身に関すること(善悪の判断、自立、自由と責任、正直、誠実 他)」、「主として人との関わりに関すること(親切、おもいやり 感謝 礼儀 他)」、
「主として集団や社会との関わりに関すること(規則の尊重 公正、公平、社会正義 伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度 国際理解、国際親善)」、「主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること(生命の尊さ 自然愛護 感動、畏敬の念)の4つ。それぞれの項目にどのような教材が使われているかが、またその教材数が示されている。
それに加え、都教委の教育目標に照らして5点について記述があるかを調査している。
 「国旗・国歌の扱い」「防災や、自然災害の扱い」「性差と家族に関する表現」「オリンピック・パラリンピックの扱い」「北朝鮮による拉致の扱い」
「国旗・国歌の扱い」がないのは光村と光文、最も多いのが教育出版(2、5、6学年)。「北朝鮮による拉致の扱い」については調査項目にあげているが、当然ながら一社も取り上げていない。これまでの教科書採択においても、都教委は例えば数学の調査項目にさえ、「拉致」を入れていたから、今回もそれに準じたのであろう。また、自然災害を取り上げるが、原発災害は問わない。こんな調査をするのは東京以外にあるだろうか。
ところで、「国旗や国歌を大切にする気もちのあらわし方」(教育出版)「東京オリンピック 国旗に込められた思い」(日文)など、「日の丸・君が代」は尊重することが前提となる。卒業式・入学式どころの話ではなく、学校教育において、洗脳と「非国民」のあぶり出しが教室で日常的に行われることになる。注意して見れば、教科・道徳の真の狙いはここにあり、と気づかされる。
教育委員には教科書が渡されていたが、教科書の内容についても「教科書調査研究資料」についても発言はなかった。この人たち、大事なことになると、決まって沈黙する。

教科書展示会で道徳の教科書を見る
※定例会のあと、市の教科書展示会に回り、道徳の教科書を手にとった。1年生の教科書は光村を除く7社が最初のところで「あいさつ」を取り上げる。小学校に入学した君たちは元気に気持ちのいい挨拶をしようと促し、「心を込めたあいさつの練習をしよう」とまで書く。挨拶をしたくない対象があるとか、元気に挨拶する精神状態にはないとかは許されない。「だめな子」にされてしまう。このようにして子どもたちは心の管理を9年間されていく。戦前の「修身」の教科書を見るようだ。
 「正解」を教えるのではなく、教科書の教材を異なった視点からも取り上げてくれる教員が、一人でも多くいてほしいと願うばかり。
※短時間だったので、全学年のすべての教科書を読むことはできなかったが、「日の丸・君が代」の扱いが最多の教育出版教科書執筆者の中に武蔵村山市の教員が3人もいることが気になった。武蔵村山は育鵬社歴史・公民教科書を使っているし、また、昨年まで5中では横田基地の兵士を講師に新兵訓練を行事として行ってきた。教育長は2000年に国立市の小中学校に「日の丸」を強行し、2004年からは都教委で「君が代」処分のかなりの中心で動いた持田浩志という人物。※2015年3月25日の市議会で共産党市議団から次のように指摘されている。
 「育鵬社教科書の執筆者などが顔をそろえる日本教育再生機構が事務局の教育再生首長会議の設立総会に市長と教育長が参加し、加盟をしました。教科書採択権者である教育長が参加したのは、全国でも武蔵村山市だけです。またその後の懇親会に教育長も参加しています。公務員は契約者の主催する懇親会などに参加してはならないと公務員倫理でもうたわれていることは、市長も教育長も知らないはずがありません。これまで培われてきた政治的中立や公正な教科書採択を教育長みずから侵すという行為は非常に問題で、子どもたちの見本となるべき教育長の資質に欠けると言わざるを得ません。」

②昨年度に発生した体罰の実態把握について
 体罰の態様を「体罰」「不適切な行為」「指導の範囲内」と分類し、2014年度から2016年度までの人数を上げる。「体罰」は2014年度が68人、2015年度が62人、2016年度が34人。「不適切な行為」は324人、303人、236人。「指導の範囲内」は261人、184人、136人。減少したことの報告。
 ほかに、体罰の原因や体罰の認識の有無の調査結果が報告された。「感情的になって体罰に至った」者は、2014年度の42人、2015年度の47人に比べ、2016年度は20人に減。「過去に体罰により処分を受け、再び2016年度に体罰事故を起こした者」は3人で、前年度と比較して1人減。

 「体罰で処分を受けた者については再発防止研修を受講させた」と人事部長は繰り返したが、再任用・非常勤講師不採用とは言わない。「君が代」不起立は許さないが、体罰は許すという都教委の姿勢が垣間見える報告だった。

2017年5月25日木曜日

5/22 東京地裁 08年「君が代」不起立処分に不当判決



2008年「君が代」不起立停職6月処分取消訴訟地裁判決(清水響裁判長)が今日出されました。これまでの東京の判決で最もひどい、そして、大阪の内藤判決と同レベルの、裁判長の偏見でだけで書いたような、まったくの不当判決です。根津公子さんの怒りの報告です。


5/22判決

河原井さんの処分は取り消し、その余の請求はいずれも棄却、という判決。
その余の請求とは、河原井さんについても損害賠償は棄却、根津については処分を取り消さないというものです。





















◆判決文
「原告らは本件職務命令が憲法19条に違反するというが、学校教育法及び学習指導要領において定める・・・教育活動は一定の価値観やこれに基づく価値の選択を前提とせざるを得ないものであるから、その意味で価値中立的であることは不可能である。」といい、しかし、河原井さんについては停職6付きを選択することの「相当制を基礎づける事情」が不十分だから処分は取り消す。しかし、当時は2012年1月の最判が出されていなかったから停職6月を選択した都教委に注意義務を尽くさなかったとまではいえない。したがって、損賠の理由はない。

★コメント
根津については、処分理由に「君が代」不起立の他に、停職が開けて復帰した10月から、背中に「OBJECTION HINOMARU KIMIGAYO」、胸に「日の丸・君が代強制反対」とロゴの入ったトレーナーを着用し、校長から着用をするなと職務命令が出されたにも関わらずそれに従わなかった、として

◆判決文
「平成19年3月30日付停職6月の処分が取り消されたこと等を考慮しても、本件においては、過去の処分歴に係る非違行為の内容及び頻度、本件トレーナー等着用行為を含む原告根津の一連の言動などに照らし、なお規律や秩序の保持等の必要性の高さを十分基礎づけるに足りる具体的事情があるというべきである。」から処分適法という。

★コメント
アンダーライン部分の「過去の処分歴」については2007年事件処分取り消しの須藤高裁判決・最高裁決定で「具体的事情」に入れてはいけないとされたことです。
それに反した判決を平然と書いています。

★コメント
このトレーナーは南大沢学園養護学校以前の学校でも、その後の学校でも着用していたもので、この校長の他には誰一人問題にした校長はいなかったこと、
また、このトレーナーは作業着として必要であったこと、校長から職務命令は出されていなかったこと(根津が「職務命令か」と訊いても、「職務命令ならば文書で出したら」と言っても校長は「言う必要はない」と。)を主張してきたのですが、判決は私の主張したことは嘘だと言わんばかりに、裁判官の推測を捏造して「事実」として認定し、それを使って停職6月処分を適法としました。

◆判決文
トレーナー着用について判決は次のように言います。
「根津は停職期間中も日の丸君が代並びに停職処分に反対することを明らかにしてビラ配りやプラカードの掲示等を行っており、・・・トレーナー等着用行為は停職期間を終え、生徒指導が始まった初日から開始されたもの」「これらの点に鑑みれば、トレーナー等着用行為は、単なる服装ではなく根津の意図的な表現行為であって、職務専念義務に違反する行為であること、根津が着用行為を行うことにより学校の規律や秩序を乱す行為をあえて選択して実行したものと評価すべき」と。



◆2007年事件の高裁・最高裁決定
停職中に校門前で行った行動について2007年事件高裁判決・最高裁決定は、「勤務時間中に勤務場所で行ったのではなく、これらの行為によって具体的に学校の運営が妨害されたような事実はなく、これらの行為を行ったことを、停職期間の加重を基礎づける具体的な事情として大きく評価することは、思想及び良心の自由や表現の自由を保障する日本国憲法の精神に抵触する可能性がある」としました。

清水判決は須藤判決及び決定をまるっきり無視です。
まだ、判決を丁寧には読んでいないので今日はこの程度にし、しっかり読み追って報告します。

5/22 河原井さん・根津さんの08年「君が代」不起立裁判 東京地裁不当判決

5/22 河原井さん・根津さんの08年「君が代」不起立裁判の東京地裁判決がありました。全く不当な判決でした。渡部さんの報告です。

5月22日(月)の東京地裁判決



07年「君が代」不起立裁判は、2015年5月に東京高裁で、二人(河原井さん停職3か月、根津さん停職6ヶ月)がともに勝訴し、損害賠償も勝ち取りました。都教委は上告しましたが、最高裁が都教委の上告を棄却し(2016年5月)、確定しました。そこでは次のように述べられていました。

◆07年停職処分の最高裁判決
戒告から減給、減給から停職へと機械的に一律にその処分を加重していくとすると、教職員は、2、3年間不起立を繰り返すだけで停職処分を受けることになってしまい、仮にその後にも不起立を繰り返すと、より長期間の停職処分を受け、ついには免職処分を受けることにならざるを得ない事態に至って、自己の歴史観や世界観を含む思想等により忠実であろうとする教員にとっては、自らの思想や信条を捨てるか、それとも教職員としての身分を捨てるかの二者択一の選択を迫られることになり、そのような事態は、もともとその者が地方公務員としての教職員という地位を自ら選択したものであることを考慮しても、日本国憲法が保障している個人としての思想及び良心の自由に対する実質的な侵害につながるもであり、相当ではないというべきである。

◆5.22 08年処分の地裁判決
★河原井さんの6ヶ月停職は取り消されましたが、根津さんの6ヶ月停職は取り消されず、
二人の損害賠償請求は棄却されました。
最高裁が都教委の上告を棄却し確定した07年高裁裁判を正面から踏みにじるような判決でした。
★報告会で弁護士は、「非常識・最悪の判決」、「2012年最高裁判決の前にもどるような判決」と述べていました。
2012年最高裁判決では、
・思想・良心の自由への<間接的制約>があることを認め、
・加重処分は原則認めないと言っていました。

しかし、今回の判決では、
根津さんが勤務中に、08年以前も以後も「OBJECTION HINOMARU KIMIGAYO」というトレーナーを着ていたことを問題にし、6ヶ月処分を認めました。
しかし、当時、少なからぬ教員が同じようなトレーナーを着ていました。また根津さん自身も08年以前も、以後も、着ていたにも関わらず、そのことを執拗に問題にしてきました。

★判決文には次のような下りがあります。
「本件職務命令は、憲法19条に反するものではないから、公立学校の教員として地方公務員であった原告らに対し、その式典に教員と言う立場で参加するに際して、式典における慣例上の儀礼的な所作として社会一般に広く認められている起立及び国歌斉唱(憲法がこれらの行為を禁止しているとは認められない。)を求めることは、何ら公務員としての憲法擁護義務に反するものではないというべきである。(48~49ページ)
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「本件トレーナー等着用行為を勤務時間中に行うことは、職務上の注意力のすべてを職務遂行のために用い職務にのみ従事すべき義務に違反し、職務に専念すべき学校内の規律秩序を乱すおそれがあるものであったといわなければならない。(59ページ)
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「原告らは、学習指導要領に沿って、教育課程の一つである特別活動たる卒業式を適正に実施するため本件各校長が発した本件職務命令に対し、地方公務員として職務命令に従う義務を負い、かつ、生徒の模範となるべき教員と言う立場にありながら、公然と職務命令に違反した。その違反行為は児童・生徒、保護者その他の学校関係者の面前で行われたものであって、教員の職の信用を傷つける行為に該当するものというべきである。(60ページ)

★これでは、教員は「公務員」と「職務専念義務」の名の下、政権が決めた考え方ややり方に対しては、一切反対の意思を表明してはならないということである。(判決文では学校外や休みのときは例外、などとしているが、根津さんが停職中に抗議活動をしていたことも理由に挙げている。)
報告会である参加者は、「公務員は奴隷か!」と言っていたがまさにその通りである。

★前の方で紹介した97年裁判の高裁判決では、「公務員」に関
 「もともとその者が地方公務員としての教職員という地位を自ら選択したものであることを考慮しても、日本国憲法が保障している個人としての思想及び良心の自由に対する実質的な侵害につながるもであり、相当ではないというべきである。」
しては次のように述べられていた。
いかに今回の判決が反動判決であるかがわかる。
まさに戦前の「聖職教師(国定教師)」「洗脳教育」の復活である。
私たちは、このような、一回その正体が暴かれているような、
復活を断じて許すわけにはいかない。
そのために、これからも声を上げ続け、闘い続ける。

2017年5月12日金曜日

都教委包囲ネットの「教育勅語」容認の閣議決定に抗議し、撤回を求める声明

私たち「都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットワークは、3.31に安倍内閣が「教育勅語」を教材として使ってもいいと閣議決定したことに抗議し、その撤回を求める声明を出しました。これから、いろいろの方法で闘っていきます。皆さん! ともに闘っていきましょう。

  「教育勅語」容認の閣議決定に抗議し、撤回を求める声明

 安倍内閣は去る3月31日に、「教育勅語」を学校で教材として取り扱うことについて、教育の「唯一の根本」とせず、「憲法や教育基本法に反しないような形で」教材として用いることを容認するという内容の「閣議決定」を行った。われわれは戦前教育制度の根幹をなし、軍国主義の精神的骨組みを形成してきた「教育勅語」を「閣議決定」の形で復権させ市民権を獲得させようとするこのような暴挙に対して断固抗議し、閣議決定の撤回を要求する。

 第一に、「勅語」とは言うまでもなく、天皇の言葉である。憲法前文と98条に明記されているように、日本国憲法のもとにあっては、「詔勅」その他は「排除」され「効力を有しない」のである。つまり存在する余地がないのである。国民主権の原理とまったく相いれないものであるから、1948年に衆参両議院で、「排除」と「失効確認」の決議が行われたのである。
 「憲法に反しないかぎり」の教材として教育勅語を用いることはとうてい認められない。
 
 第二に、「教育勅語」(正確には「教育ニ関スル勅語」)は「臣民」としての国民が遵守すべき徳目を政治権力者が天皇家の祖先からの「遺訓」という形をとって呈示し強制したものであり、その目的は国家のために進んで貢献し、命を捧げる「帝国臣民」の育成にあったのである。
「教育勅語」には普遍的道徳が入っているなどと言う者もいるが、その根本は、「一旦緩急アレバ(ママ)義勇公ニ奉ジ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」、つまり身も心も天皇つまり国家のために捧げよということにある。
 
第三に、そもそも、どのような教材を使用するかなどということは時の内閣が言及することなどあってはならないことであり、あきらかに内閣の権限外のことである。教育の内容については「学習指導要領」によってその大綱が示されるのみであり、その内容は教科等の専門的知見に裏付けられたものでなければならない。一内閣が一時の思惑であれ、教育内容に言及することがあってはならないのである。
閣議決定は明らかに教育行政や教育の内容に何らかの影響や干渉をもたらすものであり、教育に対する不当な支配にほかならない。

  以上の理由から、上記の「閣議決定」は不当であるばかりでなく違法かつ無効であり、断固撤回を要求する。
この「教育勅語」の閣議決定は安倍政権による「愛国心」教育の具体的中身に他ならない。「教育勅語」の閣議決定は共謀罪や改憲と連動した改悪教育基本法の実働化攻撃そのものである。
 
われわれ都教委包囲首都圏ネットは06年に教育基本法改悪反対を国会前闘争として闘いぬき、以降も「改悪教育基本法の実働化を許さない」と闘ってきた。かかる立場からして教育勅語の閣議決定を許すことはできない。
 

 「日の丸・君が代」の強制を許すな! 改悪教育基本法の実働化阻止! 教育勅語の復活弾劾!

                   2017年4月                 都教委包囲首都圏ネットワーク

2017年5月11日木曜日

5/10再発防止研修への抗議・該当者支援行動の報告

5/10 再発防止研修抗議・該当者支援行動の報告(近藤さん)

■安倍首相の2020年オリンピックまでに憲法九条に「自衛隊」を明記する第三項を加えるという改憲への執念、「共謀罪」法案の審議など「戦争する国」への暴走が新たな局面を迎えています。そんな中、「『日の丸・君が代』強制は戦争への道」を実感させるのが被処分者に対する「再発防止研修」です。

裁かれるべきは都教委―違憲違法な被処分者イジメの再発防止研修をやめよ!

時折雨が降る5月10日、早朝より「再発防止研修抗議・該当者支援行動」を研修場所の都教職員研修センター前(都内水道橋)で行いました。被処分者の会の緊急の呼び掛けに応えておよそ50名の人が駆け付けてくれました。早朝から4時間30分にわたる行動への参加、誠にありがとうございました。該当者(受講者)も皆さんの支援・激励に感謝しています。
「体罰・セクハラ・飲酒運転」等で処分された教員を対象に行われる「服務事故再発防止研修」が、自らの良心に従って起立せず処分された教員にも科されるのです。
卒・入学式などで処分された教職員を対象とした再発防止研修は、2004年8月に強行実施されてから13年、毎年繰り返されて来ました。今年は、卒業式で「君が代」斉唱時に起立せず不当にも処分されたを都立高校教員2名(工芸高校・減給1月・不起立処分4回目、葛西南高校・戒告処分・同3回目)が対象となりました。この研修は、被処分者に対して都教委が「反省・転向」を迫るもので、被処分者を「恫喝」する「イジメ」「懲罰」(精神的・物理的圧迫)に他なりません。違憲違法な研修を毎年・毎回繰り返す都教委こそ反省すべきであり、裁かれるべきです。
会場の同研修センターの外壁には、「授業録向上」と大書した垂れ幕が下がっていました。授業をつぶして命令で「研修」に呼び出しているのが都教委です。授業をつぶして生徒の学習権を侵害している都教委が「授業力向上}が標語?! まさにブラックジョークです。

◆思想・良心の自由を侵害する再発防止研修を中止せよ!

研修開始に先立って、被処分者の会等が抗議声明を手交し、研修の中止をセンターに申し入れを行いました。この研修は、思想・良心の自由を定めた憲法に反しており、戦前の天皇制軍国主義の思想弾圧と同じ発想で、転向を強要する人権侵害で「良心を鞭打つ」ものに他なりません。都教委こそ謝罪するべきなのです。対応した同研修センター総務部総務課長は、「要請の趣旨は上司に伝えます。答える立場にはありません」と繰り返すだけでした。

◆ものものしい雰囲気―戒厳体制下の研修の内容と実態
2人の該当者は、支援者の拍手に送られて会場に入りました。該当者は、研修センターの4階の部屋に缶詰にされ、センター側の講師、司会など3名、校長に取り囲まれて、長時間の研修を強いられました。講義は、「地方公務員法について」と「適正な教育課程の実施について」の2本で、例年と全く同じでした。要するに「上司の命令に従えば」「生徒の模範となるよう『君が代』を立って歌え」ということです。その後振り返りシートを記入させ、研修部長に提出させられました。
トイレに行く時もまるで「ストーカー」のようについてくる。「精神的・物理的圧迫」=イジメにより、被処分者に「反省・転向」を強要するものです。こんなことを教育行政がしていることが信じられないかも知れませんが、本当の話しなのです。

◆まだ続く研修―およそ3ヶ月もの長期に亘る

なお、これで「研修」は終わらず、長期の所属校研修、月1回の教職員センターの指導主事所属校訪問研修、2回目のセンター研修があります。長期の闘いになりますが、皆さんの励ましが力を与えてくれると思います。

◆被処分者の会は、抗議声明を発表しましたのでお読みください。長い声明文ですが、これまでの経過、再発防止研修の仕組み・内容、違憲・違法性などについても言及しています。

5/10 再発防止研修抗議・該当者支援行動の報告(渡部さん)

小雨模様の中、朝8時から、研修抗議と被処分者2人に対して激励行動を行い、約50人が参加しました。
今回研修の対象者にされたのは、卒業式で「君が代」不起立で処分された都立高校教員2名 ①葛西南高校・戒告処分・同3回目、 ②工芸高校・減給1月・不起立処分4回目、
です。
二人は、9:00~12:30の研修後、それぞれ次のようなことを語りました。
①のOさん
 今日から研修のスタートの日だ。しかし、今まだ、今後のスケジュールを教えてもらっていない。これまでは教えてもらっていた。2回目の時と内容はほぼ同じ(地公法、学習指導要領など)だったが、少し説明が詳しかったかな。いかに立って歌い、模範を示すことが責務か、ということを述べていた。
 ところで自分は定時制の教員で夕方から授業がある。しかし、本日は勤務時間を変更され9:00からとされた。そして授業が始まる15分前に勤務時間は終わった。生徒の学ぶ権利を奪ったのは再発防止研修だ。わたしは日常の事を大切にしたい。特別の日ではなくて。

②のSさん
 工芸高で9年目だ。今日は電車が遅れ満員電車となり大変だった。しかし研修の方が苦行だった。3時間無為に過ごしたようなものだ。12:30まで目いっぱいで、途中休憩はない。
 講義後「振り返りシート」があり、「どう考えますか?」などが聞かれた。回答しなかった。突っ込まれることもなかった。再発防止恵研修に対する2004年に出された地裁決定(「繰り返し同一内容の研修を受けさせ、自己の非を認めさせようとするなど、公務員個人の内心の自由にふみこみ、著しい精神的苦痛を与える程度に至るものであれば、・・・違憲遺法の問題を生じる可能性がある・・」)が効いている。
 これからの裁判闘争をしっかり闘う。権利侵害をさせないようにしたい。

ところで、①のOさんは
「生徒の学ぶ権利を奪ったのは再発防止研修だ」と述べましたが、研修センターの屋上からは、<めざせ!授業力向上>などと書いてある垂れ幕が下がっていました。全く悪い冗談です。都教委にとっては<授業よりも「君が代」>が大事なのです。東京の教育もここまで落ちました。
支援に駆けつけた「授業してたのに処分」の福嶋さんは、抗議集会で次のようなことを述べました。
 これまで都教委は裁判で67件の処分を取り消されている。しかし該当者らの名誉回復はなされていない。処分の時はマスコミやHPにも実名で周知される。しかし取り消されても発表や報告はされないままだ。また、再発防止研修まで受けさせられた人は、生徒、同僚にまで迷惑をかけた。都教委からの謝罪があって当然だ。都教委の道徳・倫理感はどうなっているのか。当時講義をした方々はどう思っているのか。

また、千葉から駆けつけてくれたKさんは
研修所前に居並ぶ10人ほどの都教委の職員に向かってここは「東京サティ(最低)庵」ではないか」と述べていました。
東京では、すでに被処分者の会の近藤徹さんが紹介していますが、
【小池知事を「忖度」 都立看護学校でも「君が代」(朝日新聞社会面 5月10日付)】というようなことまで起きています。


2017年4月27日木曜日

4/26 東京「再雇用拒否」第三次訴訟 高裁が控訴棄却の不当判決 第一次訴訟判決、第二次訴訟と異なる判決

4月26に(水)東京「再雇用拒否」第三次訴訟の高裁判決がありました。控訴棄却の不当判決でした。原告3人は直ちに最高裁に上告しました。
近藤徹さんの報告です。

◆再雇用拒否を容認し行政に追随する不当な判決―原告らは上告を表明

4月26日(水)午後東京高裁で、東京「再雇用拒否」第三次訴訟の判決があった。東京高裁(永野厚郎裁判長)は一審東京地裁判決を踏襲し再雇用について東京都の広範な裁量を認め、一審原告らの控訴を棄却した。
〈判決主文〉
1.本件控訴をいずれも棄却する。
 2.控訴費用は控訴人らの負担とする。

裁判所が「憲法の番人」としての役割を完全に放棄した典型的な行政追随の不当判決だ(怒)。裁判所前で抗議のコールを上げた。

●あきらめず最高裁での逆転勝訴をめざして闘う
東京高裁の不当判決を受けて、控訴人(3名)らは、直ちに最高裁に上告することを表明した。記者会見を終えて報告集会に来た控訴人らは、決してあきらめず最高裁での逆転勝訴をめざして闘う決意を述べた。
卒業式で「君が代」斉唱時に起立せず「職務命令」違反として処分を受けたのに加えて、同じ理由で退職時に再雇用を拒否するのは余りにも理不尽だと3人の都立学校教員が、2014年1月15日に東京地裁に提訴してから3年3ヶ月余。一審東京地裁で敗訴(2016年4月)しながらも東京高裁に控訴して闘ってきたこれまでの道のりを思うと、怒りを禁じ得ない。

●「結論先にありき」の不当判決
判決は、「結論先にありき」で控訴人らの主張を斥ける一方、徹頭徹尾都教委の主張のみ採用している。「国旗・国歌」を「指導するものとする」とした文科省の学習指導要領を根拠に教育委員会(都教委)が「具体的な命令を発することができる」と判断している。同通達により生徒が主人公であるべき卒業式が「日の丸・君が代」が主人公の式に変質してしまったという認識などさらさらない。それどころか学習指導要領の国旗・国歌条項に関して、「これからの国際社会に生きていく国民として、・・・国旗・国歌に対する正しい認識とそれらを尊重する態度を育てることが重要である」と文科省の「解説書」と同じ主張をする。これが裁判所か。まるで文科大臣や安倍首相の「答弁」みたいだ。
憲法19条(思想・良心の自由)、同20条(信教の自由)、国連自由権規約18条(思想、良心、宗教の自由)、都教委の裁量権・逸脱濫用があるかどうか等の「争点」についてもいずれも控訴人らの主張は「採用できない」とか「理由がない」と述べる一方、都教委の主張をほぼ全面的に採用する典型的な行政追随の判決である。

●「わいせつ、体罰、公金横領」などは採用、不起立は不採用~社会常識に反する判決
判決は、「わいせつ、体罰、公金横領」などで停職などの重い処分を受けても採用されている事実を認めつつ、不起立のみを理由として再雇用を拒否されたことを「職務命令違反という重大なる非違行為」という都教委の主張を肯定し、都教委が「広範な裁量権」を有するからと本件採用拒否を容認する。「わいせつ、体罰、公金横領」は採用に合理性があるが、不起立者は採用しない、という都教委を徹底的に擁護する。世間の常識なぞ「どこ吹く風」という判決だ。

●不起立を罪人視
さらに判決文は、卒業式で「大多数が起立する中で、積極的な妨害行為に及ばずとも、一部の教職員が起立しないことは、・・・式典の厳粛さを大きく害する」として控訴人らを非難するのである。さらに「・・・公務を円滑に遂行すべきところ、控訴人らは、公然とこれに反する行動をとった」と卒業式で黙って座っていた控訴人らを示威行為をした「罪人」のように論難する。都教委、安倍政権などが「躍り上がって喜ぶ」判決だ。「共謀罪」法案が通ったら司法(裁判所)も「権力の手先」となると思わせる。読んでいて怒りがこみ上げてくる。

●「日の丸・君が代」で染め上げる「教育」は「戦争への道」~負けるわけにはいかない! 逆転勝訴をめざして頑張る一審原告らを支援しよう。展望はある。
再雇用二次訴訟(一審原告22名)は、一審東京地裁(2015年5月)、二審東京高裁(2015年12月)は、不起立による職務命令違反を理由とした再雇用拒否が、原告らの「期待権を侵害」し「(都の)裁量権の逸脱濫用で違法」として、東京都に約5370万円の損害賠償を命じ、原告らが勝訴し、東京都が司法の場で断罪された(都側が最高裁に上告受理申立)。
高裁の判断が分かれたことになり、最高裁の判断が問われる。ここで引くわけにはいかない。

保育所、幼稚園から大学まで「日の丸・君が代」で染め上げる「教育」は「戦争への道」だから。「子どもたちを戦場に送らない」ために踏ん張りどころだ。負けるわけにいかない。

2017年4月21日金曜日

4/20 卒業式での「君が代」不起立者を処分

◆卒業式処分に断固抗議する! 処分者数延べ480名に

4月13日東京都教育委員会(都教委)は第7回定例会で、3月の卒業式で「君が代」斉唱時にきりつしなかった都立高校教員2名の懲戒処分(不起立4回目に対し減給10分の1・1月、同3回目に対し戒告)を決定し、本日4月20日、処分発令を強行しました。
これにより、卒業式・入学式などで「君が代」斉唱時の起立・斉唱、ピアノ伴奏を強制する都教委の10・23通達(2003年)による処分者数は延べ480名となりました。
私たちは、都教委の卒業式の不当処分に満身の怒りを込めて抗議すると共に、卒業式被処分者を対象に予定されている服務事故再発防止研修(5月10日(水))の中止を求めるものです。
※近藤徹さんからの報告です。

◆卒業式処分の内容
都教委卒業式処分発表(都教委HP)
卒業式における職務命令違反に係る懲戒処分について
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/pickup/p_gakko/p_hukumu/170420.pdf

◆処分内容、処分者数
今回の都教委発表の処分者数・処分の内訳などは以下の通りです。
<卒業式の処分の内訳> (  )内は近藤による注釈
1.都立工芸高校  減給10分の1・1月(不起立処分4回目)
2.都立葛西南高校 戒告(不起立処分3回目)
  計2校2名

 <学校種別> 都立高校
 <発令日> 4月20日


◆都教委に抗議の電話・FAXを集中してください。→数は力です。
「都立高校教員2名に対する不当処分に抗議する」などの内容の電話・FAXをお願いします。

【抗議先】東京都教育庁 新宿区西新宿2-8-1
◎教育庁総務部教育情報課  電話 03-5320-6733 FAX  03-5388-1725
◎教育庁人事部職員課    電話 03-5320-6792 FAX 03-5388-1729
◎教育長          FAX  03-5388-1725


◆再発防止研修を中止せよ! 反省すべきは都教委だ!
都教委は処分発令と同時に、処分された教員に「反省・転向」を強要する「再発防止研修」<5月10日(水)>の受講命令を発令しました。一体何を反省しろと言うのでしょうか。思想・良心の自由を侵害し「良心を鞭打つ」憲法違反の再発防止研修の中止を求めます。
都教委が同研修を強行した場合は、下記の抗議、該当者支援行動を展開します。なお、時程は現段階では予定です。
★再発防止研修抗議・該当者支援行動 
  都教職員研修センター前(JR・地下鉄水道橋。都立工芸高校隣)

 2017年5月10日(水)
  8時20分行動開始 
  8時35分弁護団申し入れ
  8時50分該当者(受講者)入場 
  9時~ 研修
  12時30分(予定)研修終了後の該当者激励行動
  主催:被処分者の会

 *相手の挑発に乗らず、整然と行動するご協力ください。

◆ 粘り強く闘われている「君が代」訴訟の判決の傍聴支援をお願いします。
★東京「再雇用拒否」第三次訴訟・高裁控訴審判決~逆転勝訴をめざして
 (東京高裁第5民事部。2011年再雇用拒否の損害賠償請求、原告3名)
 2017年4月26日(水)
  12時30分 弁護士会館集合・写真撮影
  12時40分 高裁に向けて入廷行動
  12時45分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順)
  13時15分 開廷・判決
  東京高裁511号(定員42名) 
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門(裁判所から6分。案内あり)
 *混雑が予想されますので早めにお出で下さい。入廷できなかった人は裁判所前でお待ちくだ   さい(旗出しあり)。


★根津・河原井さん停職6ケ月取消訴訟処分
 ●2008年事件・判決
  2017年5月22日 (月)13:15~
 東京地裁527号法廷

  15:30から弁護士会館にて報告集会

●2009年事件 口頭弁論
 2017年5月25日 (木) 13:30~
 東京地裁 527号法廷

2017年4月17日月曜日

「オリンピック教育」批判(第四弾)のビラ

「オリンピック教育」批判(第四弾)のビラ



4月17日)朝、杉並総合高校で、
「オリンピック教育」批判(第四弾)のビラまきをしました。
ビラの表面は
 <「共謀罪(テロ等準備罪)がないとオリンピックができない?>
裏面は
 <塚本幼稚園は安倍首相のモデル校 教育勅語はすばらしい?>
という見出しです。
教職員、生徒のビラの受け取りはまあまあで69枚撒くことができました。
管理職は出てきませんでした。
 「オリンピックと共謀罪について書いてあります。」
 「共謀罪って知っていますか?」
と問いかけると、驚くことに生徒のほとんどが
 「知らない」と答えました。
 「知っている」と答えたのは、一人だけでした。
先生たちは、現在大きな問題になっており、
また生徒たちの未来に大きな影を落とす「共謀罪」について、
生徒たちには何も話していないのでしょうか。
あるいは、「政治的中立性」という言葉に恐れ、
何も言えなくなっているのでしょうか。
しかし、一方で、安倍首相は、
 (ビラの裏面にも書いておきましたが)
憲法違反の「教育勅語」を暗誦させている
塚本幼稚園の教育を「すばらしい」ともち上げているのです。
ここには「教育の政治的中立性」も何もありません。
日本中の先生たちが、政治的発言を何もしなくなったら、
日本の教育はまさに死滅し、残るのは「洗脳教育」だけになります。
しかし、現在の若い先生たちの多くは、
この間の、政府の教員対策により、
「多忙化」のために社会に目を向けることが少なく、
「業績評価」「職階制」などの為に絶えず上司の眼を気にし、
戦前同様「政治的無知」の状態に置かれるように
なったのかもしれません。
この状況を何とか打破しなければなりません。