お知らせ

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2018年5月12日土曜日

お知らせ 5/24学習指導要領の暴走を止めよう! 学習会

5月24日(木)18時15分~21時まで、「学習指導要領」の危険な内容についての学習会を行います。みなさん!お集まりください。




2018年5月10日木曜日

オリンピックってなんだビラ

オリンピックっくってなんだビラ 第10弾
主に都立高校に撒いています。皆さん、一緒にやりませんか。ご連絡ください。









2018年5月9日水曜日

5/3 東京・有明防災公園で「5・3憲法集会」に6万人

5月3日、5・3憲法集会・デモが行なわれました。 
主催:5・3憲法集会実行委員会/ 協賛:総がかり行動実行委員会、市民連合6万人が参加しました。渡部さんの報告です。写真は蒲生さん撮影です。

●開会挨拶に立った主催者の高田健さんは次のような事を述べました。
 風雲急を告ぐ情勢下、日本の崩壊現象が起きている。改ざん、隠蔽、シビリアンコントロール不能などなど、異常な事態だ。安倍政権は責任を取らず逃げ回っている。戦後最低最悪の内閣だ。崩壊の危機にある。新聞のアンケートでも、安倍政権下での改憲への賛成は39%、反対は53%だった。多くの市民は改憲を望んでいない。しかし、安倍は改憲策動を必死に進め、政権にしがみついている。それはここで倒れたら立ち上げられなくなるからだ。だから我々との間でし烈な闘いになっている。我々自身の力で倒す以外にない。
 今、北東アジアは大きく変化し、危機は変わりつつある。これは韓国市民、民衆の闘いの成果だ。

●その後、(トークⅠ)として以下の方々が話されました。
 ①落合恵子さん(作家)
 ②竹信三恵子さん(和光大・教授)
















▲竹信さん
 ③清末愛砂さん(室工大・准教授)
 ④山内敏弘さん(一橋大・名誉教授)
その中で、②竹信三恵子さんは以下のような事を述べました。
 戦前日本は戦争を続けてきた。その戦費は莫大なものだった。日清戦争では予算の59.4%、日露戦争では81.9%、日中戦争では70%台、1950年(?)には85.3%に達した。9条の歯止めを外したら、野放図に軍事費が増えていく。福祉や貧困などまともな生活を守るための金が軍事費にすべて使われるようになる。歯止めをはずしたら軍事費が70~80%になる。社会保障は削られ、奨学金も全部だめになる。国民全体が貧困に陥るかどうかの改憲だ。この観点から訴えていく必要がある。
③清末愛砂さん
 軍事力依拠の安全はダメだ。非暴力・平和主義は現実的な手段だ。4月28日の南北首脳会談の「宣言」で、今年中に終戦し、平和協定を結ぶことが決められた。朝鮮半島、東アジアの平和に向けて歴史が大きく動いた。この日、沖縄辺野古では、ゲート前に座り込んでいた500人の人たちを、機動隊がごぼう抜きにし、車両で囲み、無法な拘束をした。
憲法上認めるわけにはいかない。自分もそのごぼう抜きにされた一人だった。憲法の平和主義が無い沖縄、正々堂々と抗議すべきだと思って参加した。イスラエルに抵抗するパレスティナ人の闘いと沖縄民衆の闘いが重なった。若いイスラエル兵と若い機動隊員の姿が重なった。自衛隊法では「必要に応じて公共の秩序の維持」という治安活動が書かれている。自衛隊は民衆に銃を向けることができる。改憲により弾圧の可能性が増すことになる。
そのことを身をもって学んだ。人間として生きる尊厳を奪われようとしている。しかし、人は奪われる時抵抗する。辺野古の抵抗とパレスティナの抵抗は同じだ。軍事組織は命を奪う。守るものではない。改憲を阻止しよう。

















●その後、政党からの挨拶として
<立憲民主党・枝野代表>
<民進党・大塚代表>
<共産党・志位委員長>
<社民党・又一党首>
<自由党・小沢党首>(メッセージ)
の発言がありましたが、割愛します。
また、(プラカードアピール)/(スピーチ)おしどりマコ・ケンさんもありましたが、これも割愛します。

●その後の(トークⅡ)では以下の発言がありました。
 ①沖縄問題(山城博治さん)/ ②フクシマ問題(武藤類子さん)/ ③高校生平和大使(布川さん、重松さん)/ ④教育と教科書問題(上山由里香さん)/ ⑤朝鮮高校無償化(東京朝鮮高校生徒・合唱部)/ ⑥武器輸出入問題(杉原浩司さん)/ ⑦貧困・格差問題(六郷伸司さん)/ ⑧働き方改革(岡田俊宏さん)
これらの方々の発言は割愛しますが、いずれも、具体的な厳しい闘いを踏まえた発言で、
現在の日本社会で、いかに多くの人々が、困難な中、それぞれの持ち場で闘いを続けているかを示すものでした。同時に、それらの闘いがいずれも、改憲問題と大きく結びついていることをも示すものでした。
その中で、⑤朝鮮高校無償化(東京朝鮮高校生徒・合唱部)の発言と合唱(韓国の歌「春」と沖縄の歌「花」)は素晴らしいもので、涙を流す方々もいました。
その後、(統一署名の報告)があり、これまで1、350万人の署名が集まっていることが報告されました。愉快な(プラカードコンクール)もありました。

















●連帯挨拶では、
市民連合の諏訪原健さん(25歳)が次のように述べました。
 自分は田舎出身で、どうやって飯を食っていくかが最大の問題だった。世の中では、できなければ「自己責任」と言われていた。ところが、自民党の改憲案が出て来たとき、背筋が寒くなった。祖父は12月8日の開戦記念日の日、「戦争じゃ何も解決しない」という電話をしてきた。この先が恐ろしいものの始まり、そうしてはいけないと思い、路上へ出るようになった。権力者の欲望、目先の利益で、小さき者たちを踏みつぶす。しかし、憲法は自由と尊厳を尊重してくれている。日本の憲法は未来にかけられた言葉だ。私たちが現実にして未来に繋いでいく。未来は私たちの中にある。

●その後、実行委員の福山真劫さんから、以下の行動提起がなされました。
 ①9条改憲反対の取り組み(3000万署名を勝ち取ろう)
 ②森友・加計学園問題(国家の私物化許さない)5月8日新宿、5月19日国会へ
 ③辺野古基地建設反対の闘い 5月26日国会包囲へ
 ④東アジア平和確立の取り組み

★渡部コメント
現在、「野党がバラバラだから闘えない」などという声もありますが、今回の「5・3憲法集会」は、市民・一般ピープルのレベルでは、<アベ改憲反対!アベ内閣打倒!>の統一戦線が実質的にできていることを示すものだったと思います。しかも最後に、若者の未来に向けての力づよい発言がありました。
 テレビなどでは、改憲派の集会などが実際よりも大きく取り上げられていますが、安倍首相がビデをメッセージを寄せた日本会議系の「公開憲法フォーラム」に集まったのはたったの1200人です。それに対し、改憲に反対する集会はこの日、東京だけで6万人、全国では250カ所で集会を開いています。
全国の仲間の皆さん、私たちの力の大きさに確信を持ち、一歩一歩前進していきましょう

2018年5月8日火曜日

4/26(木)都教委定例会の傍聴記

4月26日に行われた都教委定例会についての根津さんの傍聴報告です。

足立区性教育「不適切」見解を批判する委員はなし

★この日の教育委員会には「中学校における性教育」問題があって、傍聴希望者は29名。9名がハズレたが。果たして公正な抽選だったか?

■定例会の内容
 公開議案が①「運動部活動の在り方に関する方針」について、公開報告が①教科用図書選定審議会の答申について~教科書の採択方針について~ オリンピック・パラリンピック教育における被災地等と連携したパラスポーツ体験交流の実施について 中学校等における性教育への対応について 昨年度指導力不足教員の指導の改善の程度に関する認定等及び条件付き採用教員の任用について。非公開議題は懲戒処分の議案及び報告。

★「中学校等における性教育への対応について」の報告に29名の傍聴者が駆けつけたが、傍聴定員20名を理由に、9名は傍聴できなくされた。箱に入れた1~29の数字の書かれた番号票(紙)の中から担当職員がハズレとなる9枚を引き抜いてその番号を発表したのだが、私も含め、早い時刻に番号表を受け取った1~6番票が全てハズレ、傍聴できなくなった。普段の傍聴者は6人前後。この番号票は使い回しをしているので、普段使わない票(紙)とは手触りが違うことは容易に想像できる。担当職員が箱に手を入れたときに、ふわふわした使い古しの票をつかんだということに違いない。使ってない新しい紙は手にまとわりついては来ない。公平・公正ではない抽選だった、と私は思う。担当職員に苦言を呈したが、まったく反省する様子はなかった。私はHさんから傍聴券を譲り受けて傍聴できた。

■「中学校等における性教育への対応について」
  配布された報告資料はすでに都教委HPにアップされているので見てください。↓
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/press_release/2018/files/release20180426_03/taiou180426.pdf


 「『性交』『避妊』『人工中絶』といった中学校学習指導要領保健体育にないことばを使った授業は不適切。保護者の理解を必ずしも十分得ないまま授業が実施されていた。」というのが、授業に対する都教委の見解だ。そして今後は、「学習指導要領を基本とする。すべてを集団指導で教えるのではなく、集団指導で教えるべき内容と個別指導で教えるべき内容を明確にする。学習指導要領を超える内容を指導する場合には、事前に学習指導案を保護者に説明し、保護者の理解・了解を得た生徒を対象に個別指導を実施するなど」とする。

★この報告に教育委員たちの発言(要旨)は次の通り。
□北村委員
「今回、議論が起こったことが良かった。議論が大切。現場では萎縮せず、取り組んでほしい。性情報がいろいろある中、子どもには知る権利、自己決定する権利がある。専門家を講師にした教員研修をしたらどうか。授業について気になったのは、保護者への周知が十分だったかどうか。保護者には様々な考えがあり、イスラム教、カトリックの家庭もあるから、理解を得ることが大事。一斉指導と個別指導をし、子どもや保護者が選択できるようにするといい。授業で避妊の方法を生徒に述べさせる場面があったが、嫌な気持ちになった子どももいたかもしれない。都教委の役割として指導・助言があるが、上からではなく、対等なパートナーとして行なってほしい。現場が萎縮しないで子どもに寄り添うよう、性教育にあたってほしい。」
□遠藤委員
「性教育は、普遍性と家庭教育が大事。普遍性を担保するのは学習指導要領。生徒参加型の授業で、個別に答えを求める場面があったが、性教育は家庭教育の範ちゅう。保護者の了解が必要だ。ことの経緯についてだが、文教委員会で質問がなければ、都教委はこの授業に関して知らないままだったのか。」
□指導部長
「授業に問題があると提供があった上で、文教委員会で質問があった。」
□宮崎委員
「議論になったのはとてもいい。デリケートな問題だから、一斉授業と個別授業を。家庭の考えがあるから、家庭との連携が必要。正確な情報を子どもに与えるのが、子どもを守ること。家庭との連携はできていたのか。」
□指導部長
「保護者には学校だよりで知らせていたが、内容についてはよく伝わっていなかった。」
□秋山委員
「医療現場から見ると、個人差が大きい。集団授業ではなく、また、家庭の理解が大事。都教委作成の『性教育の手引き』(平成16年)は古いので、改定する予定はあるか。」
□指導部長
「今年度中に改定する。」
□山口委員
「時代の変化が早く、教育が追いついていけてない。個人差があること、センシティブな問題だから、時代に先駆けるのがベストとは言えない。慎重に。足立区教委と都教委が連携し共有できるか(語尾聞こえず)」
□北村委員
「一斉授業、個別授業が難しい。一斉授業で傷つけられる場合もある。」
□中井教育長
「今後も丁寧に取り組みを進める。」

★北村委員は4月16日の朝日デジタル版で、「大事なのは、子どもたちが考える材料をきちんと得ることができること」「性教育はセクシュアリティーの問題や健康の問題、人権の問題など、大きなくくりで考えれば、個人の権利や他者の尊重など、多様な人間関係を築くための能力を身につける『市民性教育』として位置づけることも不可欠ではないか」と発言していたので、都教委の見解に異論を提起するかもと多少の期待を持って聞いた。しかし、「子どもの知る権利・自己決定権、子どもに寄り添う性教育」と、言葉はきれいだけれど、都教委の見解及び全都の中学校校長に対する都教委の指導についての批判はなかった。『性交』『避妊』『人工中絶』のことばを使った性の授業が、「子どもの知る権利・自己決定権、子どもに寄り添う性教育」であったのか、なかったのか、北村委員は意見表明すべきではなかったのか。それをしなければ、議論にならないではないか。

★また、「現場では萎縮しないで」と言うが、独裁都教委の見解を示し校長を指導すれば、現場は十分萎縮することが想像できないのか。この発言には、現場が萎縮するような教育行政を都教委が長年やってきたことへの認識が見られない。
他の教育委員も、都教委の見解を良しとしたのか。批判は一切しなかったのだから、「不適切な授業であり、指導が必要」という考えということだろうか。遠藤委員の「性教育は家庭教育の範ちゅう」発言には、氾濫する性情報の社会に子どもたちが置かれているといった危機意識が感じられなかった。

◇「個人差があり、デリケートな問題だから一斉指導と個別指導を」は時代錯誤では?
 半世紀前に私の年代が受けた性教育では、女子だけを集めて初潮について教えられた。そして、「男子には話してはダメ」と口止めされた。女子だけを集めたこれは、都教委が言うところの個別指導だ。そうした性教育によって、私は初潮を喜んでいいのか、恥ずかしいことなのかが分からず悩んだ。労基法に生理休暇が保障されていても、その取得率が非常に少なかったことを考えると、生理休暇を男性管理職に告げることに抵抗のある女性が少なくなかったのではないかと思う。
 北欧では小学校入学段階から自分のからだを知る授業が行われていることは多くの人の知るところだ。その授業は当然、一斉授業。隠さず教えることが当たり前となったこれらの国の人々の意識は、女性が性被害を告発したら二次被害が起きる日本の意識とは違うと聞く。
 「個人差、デリケート」を理由に個別指導をいう都教委及び教育委員の性意識に、偏見があるのではないかと思う。

◇「保護者の理解・了解」、なぜ性教育についてだけ言うの?!
 性教育に限らず、「日の丸・君が代」、オリンピック・パラリンピック教育についても都教委は、「事前に学習指導案を保護者全員に説明し、保護者の理解・了解を得た生徒を対象に個別指導を実施する」を言ってみてはどうだろう。これらの問題についても、「保護者の理解を必ずしも十分得ないまま実施されていた」し、北村・宮崎両委員が言うように、「保護者には様々な考えがある」のだから。また、これらの問題についても、北村委員が言うように、「子どもには知る権利、自己決定する権利がある。」

◇足立区中学校の性教育
  4月16日の朝日デジタル版は、問題とされた性教育について、授業を現場の教員と連携して作ってきた、宇都宮大学の艮香織(うしとらかおり)准教授(保健学)の話を紹介する。当該の学校の校長や区教委から、都教委はこの内容を収集していたはず。なのに、これについての見解や論議は一切なかった。
*** *** *** ***
★以下は、朝日デジタル版の艮香織氏の話
 「6年前から足立区立中の教員と授業作りに取り組んできました。総合的な学習の時間を使い、1年生では「生命誕生」や「女・男らしさを考える」、2年生では同性愛などの「多様な性」をテーマにしています。今回問題とされたのは3年生の「自分の性行動を考える」という授業で、その次は対等な関係を考える「恋愛とデートDV」となります。
  授業の目標は、正確な情報や科学的知識に基づき、リスクの少ない性行動を選択する力を養うことです。今回の授業では、最初に生徒同士で「高校生の性交は許されるか」を討論。そのあと、10代の人工妊娠中絶数や産んだ子どもを遺棄した事件の新聞記事などを紹介します。
  その上で、中絶可能期間や避妊方法について説明。性交をしないことが確実な避妊方法であること、困ったときには相談機関があることも伝えます。
  生徒にアンケートをすると、授業前は半数近くが「2人が合意すれば、高校生になればセックスをしてもよい」と回答しますが、授業後はその割合が10ポイント以上減少します。正しい知識を伝えることで、性行動に慎重になることがわかります。
 性教育をすることで「子どもが興味を持ってしまったら危険だ」と考える人もいますが、子どもたちをもっと信頼していいと思います。性はいやらしいものではなく、人権を基軸とした学びととらえるべきです。子どもたちの現実に向き合って、よりよい教育を模索していくことがなにより大切だと感じています。

ほかの議題についての報告を今回はカットします。都教委ホームページに資料がアップされているので、そちらをご覧ください。

4/12 都教委定例会の傍聴記

4月12日(木)、都教委定例会がありました。根津公子さんの傍聴記です。

足立区の性教育問題への論議なし

定例会の内容
公開議題は①来年度使用の都立高校用教科書採択について ②「英語『話すこと』の評価に関する検討委員会」の設置について。どちらも報告。
非公開議題が教員の懲戒処分についての報告。今回は議案ではないので、戒告か減給処分なのだろう。

①来年度使用の都立高校用教科書採択について
 高校の教科書採択は毎年8月に行われていて、今日は採択までの流れと採択方針についての説明報告。「採択は、採択権者である東京都教育委員会が自らの責任と権限において、適正かつ公正に行う」など、今年も昨年までと同じことが報告された。
 2013年から2016年まで、「日の丸・君が代」に関し、「一部自治体で公務員への強制の動きがある」と記述した実教出版「高校日本史A」「高校日本史B」について、都教委は「都教委の考え方と異なる」と各学校に通知し、学校が選定することを事実上禁止してきた(しかも、通知を決めた会議は定例の教育委員会を避け、秘密懇談会を別途2013年6月13日に開いたのだった)。
それに先立つ2012年には、実教出版教科書を選定した学校に対して、選定のし直しを強要した。それが、都教委がいうところの「東京都教育委員会が自らの責任と権限において、適正かつ公正に行う」ことだったのだ。また、教育委員もそれと同じ認識に立ったのだ。
 選定・採択に向け、都教委が作成する「高等学校用教科書調査研究資料」は資料とは言えない代物。今年も同じものが提示されるのだろうか。 傍聴者には一切の発言が禁止されているので為す術はないけれど、監視はしていこうと思う。

②「英語『話すこと』の評価に関する検討委員会」の設置について
 都立高校入学者選抜における英語検査において、従来の「聞くこと」「読むこと」「書くこと」に「話すこと」を加えるべきことが、昨年12月に都立高校入学者選抜英語検査改善委員会報告書にあがったことを踏まえ、表記の「検討委員会」を設置するのだという。4月から12月までに3回程度の検討委員会を開催し、今年度内に方向性をまとめる予定とのこと。検討事項はア.スピーキングテストの内容及び実施方法 イ.スピーキングテスト導入までの長期計画・導入規模 ウ.民間事業者との連携方法 エ.費用負担の在り方 オ.2019年度以降の実施方針 カ.その他必要な事項
 説明はなかったので文字上で見るだけなのだが、民間委託を前提としているのか。「話すこと」の検査をしなければ支障があるのか、それを検討した様子はないままに、「話すこと」の検査を加えるといった印象を受けた。

★二報告に費やした時間は25分。
足立区立中学校の3年生を対象に行なった性教育について、古賀自民党都議が3月16日の文教委員会で問題視・介入したこと、それを受けた都教委が調査した結果として、学習指導要領にはない「性交」「避妊」「人工中絶」を教え、「不適切な授業」と問題視したことについては、議題になっておらず、また、教育委員の誰からも発言はなかった。都教委の「不適切な授業」見解・全都中学校校長への是正指導に、全教育委員が納得しているのか。
 そうだとしても、古賀都議及び都教委の対応に批判が殺到していることに、門を閉ざしてはならない。教育委員の誰一人からも発言がなかったのは、仕事の放棄だ。事務方のやることを追認するために教育委員が存在するのではない。
 退室したところで、教育委員に向かってこのことを叫んだが、あの人達の心には届かなかっただろう。
 古賀都議2003年、七生養護学校の「こころとからだの学習」に対し、都教委に「毅然とした対処」を要求した3都議の一人。都教委は「授業内容が不適切である」として教材145点を没収すると共に、当時の校長を降格並びに停職1ヶ月の懲戒処分に、教員ら31名を厳重注意処分に処した。
 この裁判で、09年東京地裁は「都議らの行為は政治的な信条に基づき、学校の性教育に介入・干渉するもので、教育の自主性をゆがめる危険がある」と判決を言い渡し、13年には都と3都議に賠償を命じる最高裁判決が確定した。にもかかわらず、今回の件。反省がない。