お知らせ

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2015年8月31日月曜日

8/30 国会前の闘い

  国会前を埋め尽くした映像は迫力があります。しかし、正門からまっすぐに走る道路は、最初から「解放」されていたわけではありません。その映像です。
https://youtu.be/g-cTh3cdAe4

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8/30 国会包囲行動の報告


◆ 12万人が集まった!!

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▲朝日新聞

★「戦争法案廃案!安部政権退陣!8・30国会10万人・全国100万人大行動」(主催:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)は、大成功でした。渡部さんの報告です。

11時少し前には、議員会館前②はすでに相当数の人々が来ていました。日教組が「教え子を再び戦場に送るな」の多数の幟を立てて、 かなり大きな場所を陣取っていることでした。

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★その後、国会正面、憲政会館寄りの方に向かうと、そこもかなりの人だかりになっていました。そしてその一角で、4人の学生の<ハンスト>が行われていました。
主催は「学生ハンスト実行委員会」で、支援者たちがマイクで話したり、チラシを配ったりしていました。
チラシに載っていた<声明文>には、次のようなことが書いてありました。
 「・・8月27日より無期限ハンガーストライキを開始することをここに宣言します。…まさしく安保法案は世界の民衆を分断し戦争を準備する、本来的に民衆に敵対する法律です。
 …私たちによるハンガーストライキは、戦争によって犠牲になりうる あらゆる人々と協力し、戦争への動員・協力を共に拒否するよう 呼びかける直接行動の一過程です。そのめに私たちは 生命をかける覚悟でたたかいます。…」
彼らは本日の14時で72時間(まる三日間)を超えました。

★12時頃からはどんどん人が増え始め、集会開始前には、全体に聞こえるスピーカーで、
<アーティスト・クリエーター・デザイナーの会>の方が、 「戦前芸術家たちは戦争に協力した。しかし私たちは そうした仕事がきてもそれを拒否する。」と力強く訴えていました。また、ラップ調で歯切れのよい歌が歌われました。
 「大好きで大嫌いなアメリカ」とか「ハナクソやろう安倍晋三、ボンボンオヤジ」など、実に的確にその本質をついた歌でした。

▲朝日新聞

★トールズの仲間たちも「TOLDs」のパネルを持ってきました。これには「新聞で見たよ」というような反応がありました。 「トールズ」(Tokyo のLiberal でDemocratic なSenseiたち: 現役の被処分者たちが立ち上げました。) 現役の高校教員たちが立ち上がったことに対して、関心が高かったようです。
次回は日教組、都高教組の脇で闘うのがさらにいいかもしれません。

★14時から始まった集会では
 <民主党・岡田克也代表>/ <共産党・志位和夫委員長>/ <社民党・吉田忠智党首>/ <生活の党・小沢一郎代表>/ <1000人委員会・鎌田慧さん>/ <法政大学教授・山口二郎さん>/ <講談師・神田香織さん>/ <映画監督・神山征二郎さん>/ <法政大学名誉教授・袖井林二郎さん>/ <過剰警備監視国会議員団・民主党の議員の方>/ <「学者の会」の名古屋大学名誉教授池内了さん>/ <シールズの方>/ <音楽家の坂本龍一さん>/ <関西からの方>/ <作家の森村誠一さん>/ <宗教者9条の会代表・宮城泰年(聖護院)さん>/ <憲法学者・明治大学教授の浦田一郎さん>/ <日弁連会長の山岸憲司さん>/ <ママの会の池田良子さん>/ <ヘリ基地反対協代表の安次富浩さん>/の方々が話し、行動提起は/ <実行委員会の高田健さん>でした。

★その中から五つほど紹介します。
<音楽家の坂本龍一さん>
 憲法が壊されようとしている。しかし、ここに来て、それを取り戻す、血肉化する大事な時期になっている。私たちは命をかけてそれを闘い取ろうとしている。イギリスのマグナカルタ、フランス革命に近いことが起こっている。これを一過性のものにしないで、行動を続けて行って欲しい。自分も一緒に闘う。

<関西からの方>
 こみ上げてくる怒り、衝動。アベ、私たちの声が聞こえるか。人の命を奪うことを拒否する人間の声が聞こえているか。イラク戦争での出来事、米軍の仕業。ファルージャでは「息をしているものはみんな殺せ」と言い、皆殺しにした。これは戦争犯罪だ。このことを問われると、アベは答えられなかった。そんなことになるのかと思うといても立ってもいられない。すべての命は尊い。
この法案を許すと、自分が責任を取れないことを許すことになる。なぜなら私は主権者であり、この国の進路に責任を持っているから。私は認めることによって失われる命に責任を取れない。絶対に止めたい。国家の名の下に命を奪うことになる。この国に生きる人々の力で絶対に止めることができる。絶望からの闘いが、世界の平和を守る闘いになる。

<ママの会の池田良子さん>
 7月4日に会を立ち上げ、8月17日までに19500人のママからのメッセージが届いた。それを「集」にして安倍首相に手渡したかった。しかし、たらい回しされた挙句断られた。
「ママの会」はこれまで、40の都道府県で立ち上がっている。何としても廃案にしたい。私たちは黙っていない。民主主義はこれだと分かった。子どもはいとおしい存在だ。だから戦争に反対する。すべてのママと手を取り合う。ママは諦めない。戦争法案を止める。

<ヘリ基地反対協代表の安次富浩さん>
 本日沖縄でも那覇で17時から、3000人規模で集会を開く。辺野古に基地は作らせない。翁長知事も名護市長も反対になった。諦めてはダメだ。闘い抜くことが現状を変える。
 これまで多くの県民が闘ってきた。安倍政権は「法治主義」というが、安保法制は憲法違反の法律だ。また、沖縄の民意を聞こうともしない。「辺野古」、「安保法制」、「原発」の闘いは三つのトライアングルの輪だ。これらに反対し、安倍内閣を打倒しよう。

★行動提起で、<実行委員会の高田健さん>は、次のように述べました。
 8・30は大成功しつつある。この声は安倍政権に届くだろう。9月上旬の強行採決を絶対許さないエネルギーになる。本日は12万人が参加した。
 9月上旬は強行採決阻止の闘いが待っている。
 9月3日(木) 木曜日国会前行動
 9月8日(火) 火曜日行動・新宿西口 (それぞれの地域でも)
 9月9日(水) 日比谷野音での集会とデモ(銀座と国会の二方向へ)
 9月10日(木) 木曜日国会前行動
 9月11日(金) 国会前行動
 9月12日(土) 辺野古新基地建設反対の闘い 14:00 国会包囲行動
 9月14(月)、15日(火) 13:00~17:00 国会前座り込み/18:30~国会前大集会
 本日全国では1000箇所以上の取り組みがあった。50~60万人は参加しているだろう。
 闘いはこれで終わりではない。安倍を打ち倒すことだ。次世代のための私たちの責任を果す。

本日の「8・30」の成功によって、2015年「東京夏の陣」は安倍政権包囲の隊列が確実にできたと思います。そして、多くの人々が「安倍政権打倒!」という声を上げています。
したがって、今後この隊列はさらに強化され、時が来れば安倍政権に対する総攻撃に移るでしょう。

8/27 東京新聞報道 トールズの紹介

新聞やレイバーネットでの紹介で注目をあびるトールズ

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8/27 都教委定例会 傍聴記 根津公子さん

8月27日(木)、都教委定例会が行われました。根津さんの報告です。                       レイバーネットに載っています。

http://www.labornetjp.org/news/2015/0827nezu

◆「実教出版教科書排除」5人の教育委員は一切無言

■実教出版「高校日本史A」「高校日本史B 」を排除し、一切の発言をせずに、来年度使用の高校用教科書を採択

 今日の議題の一つが来年度使用の高校用教科書の採択であった。都教委は実教出版「高校日本史A」「高校日本史B 」を各学校が選定しないよう、2012年にはこの教科書を選定した学校の校長に、「3月28日付『産経』の記事のこと、わかっているでしょうね。」「実教の教科書は都教委の教育方針と合わない面がある。最終判断は校長だが、注意してもらいたい」などという電話を執拗にかけて、結果、この日本史教科書の選定を「0」にした。2013年からは「実教出版「高校日本史A」「高校日本史B 」の記述は…都教委の考えと異なるものであり、…都立高等学校で使用する教科書としては適切ではない」との通知を校長宛に出し、選定を「0」にしてきた。(以下略)

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2015年8月28日金曜日

8/30 国会前の総がかり行動に参加しよう! トールズとともに!

戦争法をめぐる世紀のたたかいも最終盤です。
全国のさまざまな大学で有志の会が結成され、アピールを出したり集会をしたりしています。ぜひ多くの方に、関係する大学のアピールに署名していただきたいと思います。
一覧はこちら→安保関連法案に反対する学者の会で。
http://anti-security-related-bill.jp/link.html

この間、大学生(シールズ)や高校生(ティーンズ ソウル)も「戦争法案」反対で立ち上がりつつありますが、東京では「ミドルズ」(中高年)や「オールドズ」(高齢者)も生まれ、「オールドズ」は最近巣鴨で200人のデモをやったようです。

すでにお知らせしましたように、東京の現役の教職員が呼びかけて、トールズ=TOLDs立ち上がったことも重要だと思います。
  詳細は下記URLに載っています。
http://tolds20150815.blogspot.jp/
  教員じゃなくても一般人として賛同出来るようにもなっています。
http://tolds20150815.blogspot.jp/2015/08/blog-post.html?m=1
    トールズの賛同数 8月27日15時35分pmでの賛同人総数は 1307人。
   (東京の教員・元教員→ 393 、他府県の教員・元教員197 、全国のみなさん717 )

■8/30の結集場所 時間14:00始まりますが早めに来てください。
★都教委包囲ネット 国会正門前 憲政記念会側 
★トールズ   国会正門前 憲政記念館側 13:30分ごろから集合します。
     合流できる方はお願います。みなさんの分のTOLDsのロゴも持って行きます。

★被処分者の会   国会正門前 憲政記念館側 当日は混雑が予想されるので早めにおいでくださ            い。12:30頃から行っています。
★河原井さん根津さんらの「君が代」解雇を許さない会 トールズに合流する

★都高教など組合は議員会館前に結集します。

※みなさん、旗をもって参加してください。

<2015年夏の陣>では、国会と全国各地で、違憲の「戦争法案」を推進する安倍とそれに追随する一部の勢力に対する全国的規模での包囲攻撃が行われようとしています。
「天下は一人の天下に非ず、天下は天下の天下なり」
みんなの力で「8・30」を成功させ、安倍を打倒しましょう!

2015年8月21日金曜日

緊急のお知らせ トールズ(tolds)が 立ち上がりました。

現役の都立高校の教職員が呼びかけ人になって、安全保障法制反対のトールズが立ち上がりました(立ち上げました)。 

●サイトのアドレス
趣旨と賛同申し込み
http://tolds20150815.blogspot.jp/2015/08/blog-post.html?m=1

8月20日午後3時から、都庁記者クラブでTOLDsの記者会見をしました。
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みなさんへのお知らせ
<立ち上げの趣旨、経緯>など

▼「安全保障法制」を成立させ、集団的自衛権という名の戦争に踏み出そうという政府の動きに対し、いまさまざまな大学教授、大学生、ママたち、高校生など今までなら動かなかった人たちが主体的に反対運動を起こしています。しかし、小・中・高という人間形成にとって非常に重要な時期の教育に関わる私たちは、それぞれが加入する組合もしくは諸団体が主催する集会に任意で参加するという形で過ごしてきました。主体的なアクションを起こしませんでした。

▼これではいかん!と“呼びかけ人たち”に、火がついたのは、滋賀4区選出の国会議員が「戦争に行きたくないというのは利己主義」と発言をし、戦後の教育を批判したことや、“八月末に参議院でも強行採決!”という情報が流れてきた時でした。私たちはいてもたってもいられなくなりました。そして遅ればせながら、アクションを起こしました。8月9日のことです。
まず考えたのは、敗戦から70年目を迎えるにあたっての私たちの見解と使命の確認をしようということでした。そして意見を出し合い、練り上げたのが以下の「東京の戦争を知らない教員たちからのメッセージ」です。これは、戦後教育で育てられ、戦後教育を担ってきた私たちの決意の表明です。
私たちはこのメッセージに賛同する教員を集めようと行動を起こしました。最初は「東京の学校教職員有志」と名乗っておりましたが、SEALDs、Olds、MiddlesなどをマネしてTOLDsという別名を付けました。
《TO:東京の、L:リベラルで、D:デモクラティックな、S:先生たち》という意味です。もっとオリジナルな名前でもよかったのですが、SEALDsに触発されてMiddls、Oldsなど類似の名前で人々が声を上げ始めていたので、その流れであることを示した方が認知されやすいと思い、TOLDsという別名をつけました。

▼“呼びかけ人”3人は都立高校の現役の教員であり、最初は都立高校の教員だけを賛同人として募っていたのですが、枠はあっという間に広がることになりました。まず私たちに平和と民主主義のスピリットを教えてくれ、今も私たちを励ましてくれている「退職教員」の人たちが加わりました。そして保護者、卒業生、地域の方々も賛同したいと申し出てくれました。8月13日にブログを公開し、ネットからも賛同できるようにすると、小学校、中学校、特別支援学校の先生たちも加わってくれるようになりました。すると「私立の教員ですが、いいですか?」という問い合わせもきました。私たちは「もちろん」と答えました。また「他府県の者ですが、先生方の勇気に感謝します。賛同したいのですが・・・」という問い合わせもきました。「東京だけ」という枠も取り払ったほうがいいと思いました。ほんとうに多くの人たちが児童から生徒へという時期の教育に期待と関心を抱いているのだと私たちは痛感しました。「うわぁ、これはもう引っ込みがつかないぞ。本気でとことんやろう」と覚悟をきめました。
こうなったら東京から全国の小中高の先生、市民に広がる運動にしよう、と賛同人の枠をひろげました。私たちのメッセージに賛同してくださった方は8月19日現在(571)人となりました。このように私たちTOLDsの運動の特徴は、児童期から青年前期の教育を担う者たちと、それを支え、期待と関心を持つ人たちで構成されていることです。またプロ的な活動家ではなく、組織ももたない、素人たちが、とにかく始めてしまったという運動です。

今は平和と民主主義を教えてきた「戦後教育」の在り方が問われている状況です。私たちは自分たちの責任の重さを一層痛感し、平和と民主主義を実現する人を育てる使命を再確認するとともに、これと矛盾する「安全保障法制」の廃案を求めます。この2点で一致できる人たちでTOLDsはさまざまな運動や団体と手をつないでいきます。東京からこの使命と願いを発信します。この願いをマスコミのみなさんにさらに広く届けていただきたいと思い、8月20日、都庁記者クラブで記者会見を開きました。今後の活動ですが、私たちとしては「東京の戦争を知らない教員たちからのメッセージ」を広く拡散、浸透させていくということをまず第一に考えています。このメッセージが全国の教員や教育に関心をもち、学校を支える人々に浸透し、教育の在り方の吟味や平和をつくるアクションに結果として繋がっていけばいいなと考えております。

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●トールズのサイトに賛同のメッセージが出ています。
   http://tolds20150815.blogspot.jp/

●8/21 毎日新聞記事

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8/20 戦争法案反対・木曜日国会前行動(第14回)の報告


8月20日(木)、一時雨などもパラついたが、約2300人が結集した。渡部さんの報告です。

 

集会では、
 <民主党の広田一(はじめ)参議院議員>
 <共産党の倉林明子参議院議員>
 <社民党の吉川元(はじめ)衆議院議員>
 <戦争をさせない1000人委員会事務局長の内田雅敏弁護士>
 <解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会の山口菊子さん>
 <憲法共同センターの金井弁護士>
 <辺辺野古への基地建設を許さない実行委員会の中村さん>
 <日弁連の山岸憲司会長>
 <日本体育大学の清水雅彦准教授(憲法学)>
などの発言があった。

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<共産党の倉林明子参議院議員>
 岩手県知事選、無投票で当選が決まった。自民党は戦う前から候補者を引き下げざるを得なかった。この声を全国に広げ、廃案に。
 自衛隊から内部文書が寄せられたのは、自衛隊の中から、「この法案を通してはいけない」との声だ。中谷防衛大臣は指示を出したことを認めた。5月26日に作戦文書を出すように指示しながら、この3ヶ月見ていなかったと言う。しかし、法案が成立すれば、直ちに自衛隊が動けるようになっていた。これはまさに戦前に戻すようなことだ。
 この国の未来を決めるのは国民だ、国民こそが主権者だ、このことを運動の中で明らかにしていこう。

<憲法共同センターの金井弁護士>
 安倍首相の暴走を止めるのは打倒するしかない。育鵬社版教科書の採択で、4年前採択した大田区は今回採択しなかった。安倍はこの教科書で洗脳しようとしている。日露戦争を美化する一方、侵略はないとしている。
 「70年談話」では「侵略」などは文言に入れさせることはできた。しかし、彼の本心ではそう思っていない。運動で安倍を退陣させるしかない。
 「8・30国会10万人・全国100万人大行動」を成功させよう。

<辺辺野古への基地建設を許さない実行委員会の中村さん>
 法案に最も危機感を抱いているのは沖縄である。なぜなら、真っ先に攻撃されるのは沖縄だから。(8月12日)米軍ヘリが墜落した。その中には自衛隊員も乗っていた。こうしてすでに先取り訓練が行われている。しかも18日には訓練を再開している。
名護市の米軍キャンプ・シュワブのレンジ10で、実弾射撃訓練による山火事が発生。オスプレイの代わりにCH51ヘリが出動した。しかしまともに消火作業を行わなかった。
 日米両政府ともなんとも言わない。私たちは気を緩めていない。24時間体制で監視している。カヌーも沖に出ている。全国からの人々もいる。
 安倍政権は沖縄の声にまともに答えていない。沖縄はヤマトの問題だ。9月12日は3度目の国会包囲行動を行う。政府は9月10日に工事を再開しようとしている。

<日本体育大学の清水雅彦准教授(憲法学)>
 安倍首相は広島で「非核三原則」に触れなかった。「日本国際フォーラム」(安倍総理も参与・政策委員を務める)という民間のシンクタンクでは、2009年に、提言(「積極的平和主義と日米同盟のあり方」)を発表、
 その中では、
  ・「『非核三原則』などの『防衛政策の基本』を再検討せよ」、
  ・「東アジア地域における対話と協力の主導権を握れ」、
  ・「『国際平和協力一般法』を制定し、グローバルな『集団安全保障』に貢献せよ」
 などを盛り込んでいた。私たちは「積極的平和主義」を否定する。

行動提起では、菱山さんが次のようなことを述べました。
 運動は大きな広がりを見せている。/ 東西の真宗本願寺が反対することになった。
 創価学会も反対の声を上げている。/ 老いも若きも運動に参加しつつある。/ まちがいなく安倍政権は追い詰められている。
 ・毎週火曜日の各地での行動を続け、
 ・8月26日(水)日弁連の日比谷野音集会 18時~19時(開場:17時15分)
  【パレード】19時15分~ 参加費無料、どなたでも参加可
 ・8・30(日)国会10万人・全国100万人大行動
  などに結集しよう。政治を私たちに取り戻そう!

2015年8月19日水曜日

8/19 大阪泉佐野市の教科書採択の驚くべき、深刻な状況

◆大阪泉佐野市の教科書採択の状況 大阪の伊賀さんからの報告です。

★8月19日(水)、大阪府泉佐野市で歴史・公民と育鵬社を採択されてしまいました。
歴史公民の採択によって、来年度から約2000名の生徒にわたることになります。
これで大阪府内で育鵬社を採択したのが5カ所目となります。大阪府全体の中学生の約18%です。極めて深刻な状況です。

今日の泉佐野市での採択の報告を簡単にします。
★9時前に泉佐野市役所前に到着するとすでに異様な状況でした。
市役所の向かいのバス停では、在特会が、育鵬社、自由社の採択を求める横断幕を掲げ、すでにアピールを行っていました。
市役所前にも傍聴受付の30分以上前から傍聴受付をしようと市民が集まっていました。
中には在特会と親しく話していた人々も並んでいました。教科書会社だけでなく右派も動員をかけていたように感じました。
私たちも、9時から雨の中で横断幕を広げ、声を張り上げてアピール行動を始めました。
傍聴受付には、最終的に75名があつまり、20名が抽選で選ばれました。こんなに多くの市民が集まっているにもかかわらず、傍聴を拡大することもせず、淡々と事務的に抽選を行っていました。

★10時から教育委員会議が始まりました。
選定委員会の答申は、明確に全ての教科が順位付けされていました。
そして歴史・公民以外の教科は答申第1位の教科書が選ばれていました。
しかし、歴史と公民だけは違っていました。
答申の歴史では、東京書籍(11点)、帝国書院(10点)、日本文教(10点)、教育出版(9点)、
清水書院(6点)、育鵬社(6点)、自由社(6点)、学び舎(6点)となっていました。育鵬社は、6番手でした。しかし、教育委員は、答申を無視しして、育鵬社を推す委員が続出し、最終的な採決で5対1で育鵬社が採択されました。

公民も全く同様でした。
答申では、東京書籍(14点)、帝国書院(11点)、日本文教(8点)、教育出版(8点)、
育鵬社(6点)、清水書院(6点)、自由社(6点)となっていました。ここでも育鵬社は5番手でした。しかし、教育委員は、またもや次々と答申を無視して育鵬社を推し、5対1で育鵬社となりました。

詳しい議論の過程は、今の時点ではわかりませんが、明らかに選定委員会の答申を歴史と公民だけ無視するという、極めて不自然で、恣意的な採択となっています。千代松市長の政治介入を疑わざるを得ません。

★私たちは抽選から外れたため、教育委員会の間中、アピール行動を続けましたが、11時半には全ての採択が終わってしまいました。予想以上に短い審議時間でした。
育鵬社採択の茶番劇としか言いようがありません。

■育鵬社を採択した泉佐野市教育委員会に抗議の声を届けてください。
泉佐野市教育委員会 教育総務課
e-mail:k-soumu@city.izumisano.lg.jp
TEL:072-463-1212(内線2341~2347)
FAX:072-469-5267

8/18 都教委申し入れ 都教委包囲ネット

◆都教委への申し入れ
8月18日(火)、<都教委包囲・首都圏ネットワーク>は、<自衛隊・米軍参加の東京都・立川市総合防災訓練~九都県市防災訓練に反対する実行委員会2015>と一緒に、東京都教育委員会に対し、
 ①9月1日、立川で行われる「東京都・立川市総合防災訓練」に対する協力内容を速やかに公表してください。
 ②その訓練への児童・生徒の参加を中止してください。
という要請
をしました(参加者7名)。

★ここでの(九都県市)というのは、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、千葉市、さいたま市、川崎市、横浜市、相模原市、です。
この訓練は今年で36回になりますが、安倍首相も視察にくるようです。またメイン会場は、昭和天皇在位50年を記念した国営昭和記念公園です。

9月1日(火)は平日のため、この訓練に立川市内の小学校(2校)中学校(2校)が動員される予定です。
この中で小学校(2年~6年生)は「総合学習」の授業時間をつかっての動員となるとのことでしたが、
「2年生は『総合学習』をやっていない」との指摘があり、「学校行事」に替えたそうです。しかし、当初の年間行事表にはないので、急遽入れたそうです。
いかに、子どもたちを「防災訓練」に参加させたいか、という魂胆が見え見えです。
(なお高校も動員される予定ですが、昨日の要請でも都教委は公表しませんでした)

★実行委員のチラシには「横田基地へのオスプレイ配備が画策されています。防災訓練にかこつけて、立川基地にはじめてオスプレイが飛んでくるかもしれません。」
と書かれています。
子どもたちは、戦前もそうでしたが、戦車や飛行機を見ると夢中になります。
ですから、「防災訓練」とは名ばかりで、実際には「自衛隊・米軍の見学」になる可能性があります。
(千葉高校の「創立百年」記念誌には、1940年に<修学旅行>で、2等巡洋艦「夕張」(3500トン)を訪れた時の、艦上大砲を背景にしての記念写真が載っていました。)

★今回の私たちの要請では、前述の<申し入れ事項>の他、17の<質問事項>を、一週間前に都教委に送っておきました。
しかし、またしても出てきたのは教育情報課の2人の職員だけで、冒頭から「回答は本日はない。所管から別途ある。本日は要請を受け取るだけだ。」とのこと。

これには、さすがに、実行委員のメンバーも、
「都教委も協力しているのだろう。総務局総合防災部などはちゃんと係の者が対応するのに、なぜ教育委員会だけがそうなっているのか!」
「あなたは郵便ポストか!」
「<質問事項>にも答えられないのか!」
と怒りました。
しかし、「何度聞かれても私の方からは答えられない」の一点張り。

★ちなみに、<質問事項>の中には以下のようなものがありました。
②参加する学校、学年、予算、学校ごとの人数、具体的な訓練内容、移動手段、移動経路について明らかにしてください。
③協力する法的根拠について明らかにしてください。
⑤地域住民主体の防災訓練が重視される中で、あえて大規模防災ショーとも言える「見せる訓練」主体の訓練に、児童・生徒を参加させる理由を明らかにしてください。
⑨今回参加するすべての学校の「年度指導計画」には、一切、この訓練に授業として参加することの記述がありません。
 今回の訓練参加は、計画の変更にあたるのか、新たな計画が策定されるのか、計画もなく恣意的に実施されるのか。教育上の位置づけについて明らかにしてください。
⑩違憲か合憲か世論の意見が分かれる自衛隊も参加する訓練に児童・生徒を参加させることは、教育上問題ではないのか、都教委の見解を明らかにしてください。
⑭今年度からすべての都立高校で「防災活動支援隊」の結成が義務付けられました。現在すでに支援隊が結成された学校数、学年、参加人員、主な活動内容について明らかにしてください。

★これらについても、教育情報課のK氏は「現在回答する担当所管と調整中、回答は普通2~3週間後」などと答えるだけです。
これに対し、こちらが、「すでに8月11日にこれファックスで送っている。9月1日は訓練だ。資料を持って来れば済むはずだ。一週間以内に回答を。」と迫ると、「そのように所管にお願いします。」との答えでした。
今回の都教委要請行動には、初めての方もいて、その方は、都教委の閉鎖的な体質について非常に驚いていました。

★また、都立高校についてはいまのところ情報が入っていません。いかに彼らが都民に対し秘密裏に事を進めているかということです。知られては困ることがあるから、としか言いようがありません。

■今回の防災訓練に対する反対集会が以下の要領で取り組まれます。
<主催>は、昨日都教委要請をした実行委員会です。
<集会名>東京都・立川市合同総合防災訓練反対 プレ集会
<日 時>8月21日(金)18:30~
<場 所>国分寺労政会館(第会議室)
<講 演>小西誠さん「自衛隊の実践化といじめ・パワハラ・災害派遣」
       渥美昌純さん「高校生の自衛隊基地での防災宿泊訓練問題」
<資料代>500円

2015年8月16日日曜日

8/14 「戦後70年安倍談話」の批判

8月14日、「戦後70年安倍談話」が閣議決定として出されました。この「談話」はやはりきわめて「姑息な談話」でした。渡部さんの批判をアップします。

◆「「戦後70年安倍談話」の全体像
全体のトーンとしては、
明治維新以後の日本の歩みを全体としては積極的に肯定し、
戦前の過ち(「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていった)は一時的なもので、
それについてはすでにこれまでの内閣で反省・謝罪しているし、基本的には多くの国からも「寛容」の心で許してもらっているから、
これからの日本の世代の人々には、「謝罪を続ける宿命を背負わせては」ならず、
これから「アジア、そして世界の平和と繁栄に力を尽くす。その大きな責任が」あると述べ、
突然、「経済のブロック化が紛争の芽を育てた過去」とか「国際秩序への挑戦者となってしまった過去」などを持ち出し、
⑦「我が国は、自由、民主主義、人権といった基本的価値をゆるぎないものとして堅持し、その価値を共有する国々と手を携えて、『積極的平和主義』の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいります。」と結んでいます。

に見られるのは、帝国主義時代の日本の朝鮮・中国への侵略について明確に語っていないことです。
をあえて持ち出したのは、むしろ後でも再度でてくる「国際秩序への挑戦者」という言葉を出すためでもあったと思われます。
については、今回の談話の最大の焦点になったところですが、安倍首相は自分の言葉で語るのではなく、これまでの村山談話・小泉談話を紹介し、「こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります。」と述べるにとどまっています。そうして、
で述べていることは、裏返して言えば、相手はどう思おうと、「謝罪はここまで」と一方的に宣言しているのに等しいものと言わざるを得ません。これでは相手は納得できないでしょう。その上で、
に紹介したようなことを述べているのです。
 これは安倍首相の言葉を借りれば「世界の中心で輝く日本」(「八紘一宇」の現代版)ということです。  
については、最近の中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)などを念頭に置いていることは確かです。(一方で日本は同じブロック経済のTPPに積極的なのに)
については、これは特定の価値観しか認めないというものです。
 これも明らかに中国包囲を念頭に置いていることは確かであり、社会主義や共産主義に対し敵対することを表明しています。(これは戦前あるいは冷戦期と同じ考えです)
 そして「『積極的平和主義』の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいります。」と述べています。これは極端な話、中国包囲網のために積極的に奉仕すると言っているのに等しいと思います。  

■今回の「談話」を出した理由
★「戦争法案」を巡り安倍政権への支持率が低下し、へたな談話を出せばさらに支持率が下がり、「法案」も安倍政権もどうなるかわからないという危機感から、形だけでも引用の形で「痛切な反省と心からのお詫びの気持ち」を入れざるを得なくなったのだと思います。

★しかし、それが本心でなかったことは本日(8月15日)安倍首相は、自民党総裁として靖国神社に玉串料を奉納し、閣僚の高市総務相と有村女性活躍担当相は参拝したことにもよく現れています。反省などはしていないのです。

★また、基調の後半に見られるのは、戦前や冷戦期と同様の特定の価値観に基づく「積極的平和主義」(対米従属で「世界征服」)の戦略です。内容的には中国包囲網の形成のことを述べています。
したがって、今回の「談話」で彼が一番言いたかったことはこれだと思います。
これは日本・アジアの人々を(さらには世界中の人々を)再び帝国主義的世界戦争に巻き込む危険な道です。

★しかしそれでも、安倍政権は確かに追い詰められています。だからこそ、今回のような「姑息な談話」を出さざるを得ませんでした。
全国の仲間の皆さん!
今回の安倍首相の「言行不一致」と「積極的平和主義」の危険性をどんどん暴露・追及し、デマゴギー安倍政権を倒しましょう。

2015年8月8日土曜日

教科書採択状況

8月5日、大阪市、横浜市などが、2016年度から私立中学校で使う社会(歴史・公民)の教科書に育鵬社版教科書を選びました。
横浜(歴史・公民)は4年前に続き、大阪市(歴史・公民)は初めてです。
※教科書採択については、追って、全国状況を掲載します。

■大阪市の場合
大阪の伊賀さんからのメールの一部を紹介します。

★この間の運動の盛り上がりの中で、大阪市教委は育鵬社を採択するという暴挙を行いましたが、同時にその矛盾も露呈する採択となりました。
○採択会場の公表を1日前にしかできなかったこと、
○採択会場と傍聴会場を完全にわけたこと、その結果採択会場には誰ひとり入れなかったこと、
○高尾委員と日本教育再生機構の癒着関係を暴き出したこと、
○極めつけは、歴史と公民で育鵬社を採択した教育委員会で、最後に大阪市教委は附帯決議をあげ、それぞれ次点となった歴史の帝国と公民の日文を補助教材として生徒に渡すことを決めたことです。
そのための費用は大阪市が負担するとのことでです。ざっと計算すると約1億円の費用がかかる決定です。
大阪市教委は、育鵬社を採択するためには、次点の教科書を補助教材として購入する附帯決議をあげざるをえなかったのです。
市教委がこのような異例の決定をしたのは、この間の運動が教育委員内に動揺をもたらした結果です。

★今回の決定は悔しくてたまりません。今日という日を忘れない!と抗議集会参加者と確認しあいました。
大阪市のでの育鵬社採択を聞いた時、愕然とし、失望感に包まれました。
しかし、今の段階で考えれば大阪市教委の強引な育鵬社決定で現れた
矛盾を追及していく手がかりを得たとことも確かです。大阪市での取り組みは、今日新たにスタートしました。

■大阪市教育委員会に抗議の声を届けてくださいい。
抗議先 大阪市教育委員会 指導部 中学校教育担当
           TEL 06-6208-9187  fax 06-6202-7055
    メール 教育委員会事務局担当一覧→指導部→中学校教育担当
         →中学校教育グループ→「メール送信フォーム」から
http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/soshiki_list.html

■東京の場合 朝日新聞報道

Image4新聞 
                                                                 ■大田区に住む北村小夜さんの話(電話で)

「区民の意見が大きかった。みんな何百人も頑張った。区民たちは丁寧にひとりひとりに手紙を書いた。
教育委員6人のうち3人は日本会議のメンバーだったが、その中から育鵬社版に反対する人が出た。
現在の安倍政権に対する批判的な世論も味方したのだろう。」

★なお、記事の最後に出ていた武蔵村山市は本日育鵬社版を採択しました。
しかし、以前「つくる会系教科書」を採択した杉並区は、前回からそうではない教科書になり、今回もです。

8/3 文部科学省交渉を衆院第二議員会館で開催

8月3日(月)、前日の「全国学習交流会」を受けて、文部科学省交渉が衆院第二議員会館・会議室で行われました。

■文部科学省との交渉
★文科省側からは、
<大臣官房国際課>(1人)
<高等教育局国立大学法人支援課>(2人)
<初等中局教育局>(9人)
<生涯学習政策局>(1人)
の計13人が来ました。
こちら側の参加者は39人でした。

★「全国学習交流集会」実行委員会では、前もって、社民党の吉川議院を介して「質問書」を出しておきました。
それは、主に次のようなものでした。
 1、「日の丸・君が代」に関する質問
 2、大阪府・市の教育政策に関わる質問
 3、教育改革法案成立後の教育行政の変化等に関連して

★この中で、「日の丸・君が代」に関しては、
「学習指導要領で義務づけている国や、卒・入学式を国際儀礼習得の場としている国があるか」という質問がありましたが、
それに関して文科省は全く答えられませんでした。

★大阪の「職員基本条例」(3度目の不起立で免職)と処分については、「調査をし把握しているが、処分は懲戒権者の判断だから、文科省は関知しない」というようなものでした。

★さらに、大阪の被処分者・奥野さんが
「自分が知っている外国の記者などは、日本でこのようなことが起きていることを知ると驚く。諸外国でも処分をしているのか。」と質問すると、
「米・英・独・仏・中・韓の調査はやっているが、世界全体は調べていない」という回答でした。
それで、「文科省は<国際人として>など言うが、調べてもいないのに、どこの国もやっているかのように言っている」などと批判すると、
文科省の役人は「現行の学習指導要領では・・」とか「社会通念上」などと繰り返すばかりでした。

★大学への「日・君」要請に関しては、「文科省内部で議論したのではない。大臣と話してそうなった」などと答えていました。
また、「大学の組織見直しを来年度から6年間の計画で行う」というようなことも述べていました。
国立大学はどんどん目先の国策遂行大学になりそうです。

★次に<道徳の教科化>については、文科省の役人は、この間の彼ら内部の經過を述べ、
さらに、「道徳教育は学校教育の<要>である。各教科でも関連について明らかにしてやってもらいたい」というようなことを述べました。

★この<要>という言葉は初めて聞きました。ということは、これからの学校教育では、
「道徳的国語」。「道徳的社会」、「道徳的数学」「道徳的理科」「道徳的芸術」「道徳的体育」などというようにすべて<道徳>が支配するようになるでしょう。
その結果、科学的な思考は追いやられ、<道徳>によって奇形化された学問が支配することになるでしょう。
しかし、結局のところ、戦前の「修身科」が戦後廃止されたように、これも同じ道をたどるでしょう。

★次に<教科書採択>のことが問題になりました。
その中で文科省は「採択地区が細分化した」と述べました。これに対しては「横浜市や大阪市のように巨大な採択地区が出来ているではないか」という強い批判の声があがりました。

★最後の方では、文科省が自衛隊にも「総合学習」などでの協力要請をしていることに対し、「やるべきではない」という声が上がりましたが、「取り消せない」という回答でした。。
その中で「職場体験と称して、実弾演習訓練見学をして何を学ぶのか」という質問に対しては、「社会についても学ぶことが大事。校長の判断だ」というような答えをしてきました。
また、「9月1日に立川で行われる防災訓練に小中学生も<総合学習>で動員される。しかし、小1、2年には<総合学習>は入っていない。
取りやめさせるべきだ」との批判に対しても、何も答えませんでした。

★以上のように回答にならないものばかりでしたので、最後に、こちら側が、
「きちんとした回答をもらっていない。国際的なことなど。ですから私たちはもう一度文書で質問します。改めて回答してもらいたい」、と言うと、文科省はしぶしぶ「わかりました」と述べました。

★以上から明らかなように、文科省の役人は、与えられた制度や法などにいかに精通し、うまくこなすか、ということに汲汲としていました。
彼らにとって、与えられた仕事に対する疑問や批判を持つことは、あってはならないことのようです。

8/2 「第5回『日の丸・君が代』問題等全国学習交流会」開催

8月2日(日)、「第5回『日の丸・君が代』問題等全国学習交流会」が、日比谷図書文化館で開かれました。(参加者147名)

■池田浩士氏さん(京都大学名誉教授)の講演

集会は、午前中、池田浩士さんの講演が行われました。
テーマは<戦争する国は学校から~いま教育とファシズムを考える~>。これはなかなか学ぶところの多いものでしたが、ここでは特に印象に残ったことを紹介しておきます。
それは、「国家儀礼」と「ボランティア活動」は戦争に密接に関係しているということでした
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1918年ドイツは第一次大戦に破れ、ワイマール共和国が出来た。
しかし1933年にはヒトラー政権が発足し、1935年6月にそれまでの「ボランティア労働」が法律で<義務化>された。
また同年9月にはナチ党の全国大会でユダヤ人絶滅政策が決まり、それが法制化され、1939年には第二次大戦に突入した。

日本では明治維新以降、天皇制はいちはやく軍隊と教育を掌握した。
(15年)戦争が近づくと「勤労奉仕」が<奨励>から<制度化>になった。
1937年、文部省は『農山漁村に於ける勤労奉仕』を刊行した。
1938年、夏休み5日間の勤労奉仕を実施した(「勤労動員」始まる)。
1939年、「作業」の漸次<恒久化>と<準正課>扱いになった。
1941年11月(太平洋戦争直前)、「国民勤労報国協力令」(勅令)を公布した。

ただ、日本とドイツの大きな違いは、ドイツにはワイマール憲法に基づく教育があり、そう簡単にヒトラーは学生生徒を支配できなかった。それで「ヒトラー式敬礼」、「ヒトラー青年団(ユーゲント)」とか「アドルフ・ヒトラー学校」などをつくり青年を組織化しようとした。

その点、天皇制国家の公教育による「奉仕活動」などは日本はナチスをしのいでいた。
そしていま、日本はまた同じ道を進みつつある。
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(すでに都立高校では、2003年度に「10・23通達」を出し「日の丸・君が代」の強制を行い、2007年度から教科「奉仕」が設置され、「奉仕」が義務化されています。
そうして、2013年度から自衛隊での宿泊訓練(田無工業高校)を始めました。現在の「戦争法案」は、まさにその延長線上にあると考えられます。)

■公演後、
 午前中は<東京>の「日の丸・君が代」関係の諸報告など(8人)が行われました。

○昼休みに <ジョニーHさんのミニライブ>
○午後からは
 <大阪>の「日の丸・君が代」関係の諸報告(7人)があり、


 <宮城><千葉><神奈川><愛知><兵庫><三重><福岡>からの報告。
 <学校教育にしのびよる自衛隊>、<教科書問題>、<道徳教育>、<大学問題>の報 告があり、最後に<「ひのきみ全国ネット」結成>の報告がありました。

■今回はじめての<大学問題>(青山学院女子短大・清水康幸さん)の報告を紹介します。

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最近文科省が国立大学へ「日の丸・君が代」実施を要請した。
国立大学(80校余り)で言えば、「日の丸」は70数校、「君が代」は11校で実施している。いまや大学も国家に絡め取られるようになってきた。
国立大学は10年前に独立行政法人となり、昔とは全く変わってきた。
研究費は学長の元に召し上げられ、研究を申請して認められなければもらえない。
すべて競争になるので学者たちはバラバラになる。
一方学長の権限は強化され、その学長を選ぶのも、学外者を含めた形になっている。
「日の丸・君が代」もお金欲しさでやるところが出てくるだろう。というのは、この間毎年1%ずつ予算が減らされ、この10年で1割減らされた。
そして種別化して重点配分するから。
最近では、まだ自由な私立大学に逃げてくる学者たちもいる。

しかし、安保法制が出てきて、憲法学者の役割、アカデミズムの役割が考えられるようになった。             「安全保障関連法案に反対する学者の会」には1万人以上が賛同し、「日の丸・君が代」強制反対にも3000人以上が賛同している。いろんな大学で集会なども開かれている。

大学での学問は「全てを疑う」、「常識を信じるな」というところから始まる。
学生たちに「日の丸・君が代」の意味を聞くと殆ど知らない。そこで、戦前の教科書で「君が代」がどう説明してあるかを示す。するとよくわかる。
またそこには「日の丸」⇒「君が代」⇒「靖国神社」の順に説明してある。
事実を知れば理解する。疑問が生じる。そこから学問は始まる。
ちゃんと歴史や事実を伝えることが大事だ。
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■<道徳教育>については、まもなく90歳の北村小夜さんが報告してくれた。
北村さんは戦前の「唱歌」と「道徳」の関係を述べ、常に音楽と「道徳」とは深い関係があることを指摘された。その上で次のように述べられた。

「自分は、戦後ずーと抵抗してきた、それなのにこんなことになってしまい申し訳ない、と語って来た。しかし最近は、私たちが闘ってきたからこの程度で済んでいる、現場の人が大変だ大変だと言うが、それはあなたたちが後ずさりするからじゃないの、と言うようになってきた。
権力は教師の力、教育の力を知っているから攻撃してくる。彼らが恐れていることに対して、教員たちはそれに見合うだけのことをしているだろうか。」

ここでは、それ以外の発言については紹介できませんでしたが、いずれも、国会で「戦争法案」審議中に開かれた全国集会にふさわしいものだったと思います。

■集会終了後、銀座デモ
池田浩士さんと北村小夜さんはそれにも参加して下さいました。