都教委からの回答 なんと9/3にだ
パラリンピックが終わる2日前の9月3日(金)の日付で、8月5日に都教委包囲首都圏ネットワークで出した「前回の不誠実な回答に対する抗議とパラリンピックへの小中学生の動員中止の要請」に対する回答が届いた。
回答はほとんどこれまでと変わらないものだったが、その中で「きわめて危険な『パラリンピック観戦」を中止してください」という要請に対する回答は次のようなものであった。
<競技観戦は、子供たちにとって、世界最高峰の競技を直に感じることができる貴重な経験の機会であり、競技観戦を希望する学校にその機会を提供するものです。>
これを読むと、いかにももっともらしいが、<競技観戦を希望する学校にその機会を提供するものです。>にはウソ・逃げ口上が述べてあると言わざるを得ない。
なぜなら都教委は学習指導要領にもない「オリパラ教育」をこの間全校に年間35時間×6年間も強制し、「オリパラ観戦はその集大成」とまで述べ、「学校観戦」を全校に実質的に強制していたからである。
それを<希望する学校にはその機会を提供するものです>などと、いかにも学校側が希望しているから提供すると述べている。これは黒を白というようなものだ。責任逃れも甚だしい。
★ところで、この問題について9月6日に八王子市議会で前田市議が、問いただした。
(以下根津さんの報告からです。全文は下に貼り付けます。)
☆前田市議
教育課程の編成権は学校にありますよね」と前田さんが確認すると市教委は 「そうです」。学校連携観戦については「各学校の判断による」「各学校の希望を市教委は支援する」と。教育課程の編成権は学校にあるとの観点から答弁。
前田さんは、市教委の言質をとったうえで、19年12月に学校連携観戦希望に関する、都教委から降ろされた調査で、校長たちが書いたことをいくつか読み上げました。「自由記述欄」に書いたものです。
「市教委が全校全学年というから参加希望を出すが」と書いた校長をはじめ、回答を寄せたほとんどと言っていいほどの校長が、熱中症や公的交通機関利用による危険を心配しています。
その記述を読み上げたうえで、前田さんは「これでも各学校が学校連携観戦を希望していたというのか、実態は「各学校の判断」ではないではないか」と迫りました。
市教委は墓穴を掘り、学校連携観戦のまやかしが白日の下にさらけ出されました。
これが実態である。
★ところで、100以上の小中学校がある八王子で学校観戦に参加したのは3校で150人。(1校当たり50人)
60以上の小中学校がある杉並区では45校で約2000人。(1校当たり44人)
東京都全体では62自治体で学校観戦に参加したのは八王子・杉並・渋谷・新宿の4自治体だけ(6%)。
それでも彼らは「やったやった」という。実質的には「オリパラ教育の集大成のオリパラ観戦」は多くの人々の反対に会い、大失敗に終わったのである。
9月9日(木)の都教委定例会で、「学校観戦」を強行した教育長、そして反対した教育委員らは何と言うのだろうか。