都教委包囲ネット「2・7総決起集会」報告 その2
2月7日午後、「2・7総決起集会」の発言
今回、諸事情により、現場からの発言は4人になった。
以下にそれぞれ発言を少し短めに紹介します。
➀特別支援校の学校現場から(被処分者・田中聡史さん)
今年度は5月まで休校でしたが、保育希望の生徒は登校できました。保育希望者は全体の1~2割で、毎日20~30人が来ました。それ以外の生徒たちは放課後等デイサービスなどに朝から通所するか、または自宅で過ごしていたようです。
6月からは分散登校で、6月末から通常授業、7月31日に終業式、8月24日に2学期の始業式となりました。
今年度は50枚入り使い捨てマスクが4箱、各教員に配られました。さらに、布マスクやフェイスシールドも2~3枚配られましたが、こちらはどの教員もほとんど使っていません。毎日教員が教室を掃除しますが、さらに机やロッカーや児童が使うおもちゃまで、次亜塩素酸ナトリウム希釈液をスプレーして拭き取る消毒をしています。
今年度の遠足や宿泊行事等の校外での活動は全て中止となりました。やや単調な2学期の18週間でしたが、子どもたちは毎日元気に登校し、それなりに学校生活を楽しんでいました。
不当処分について
12月25日は2学期の終業式でした。12時頃校長室に来てほしいといわれました。また事情聴取のことかと思いながら校長室に入ると、校長の他に黒っぽい背広を着た男が2名おり、私に処分を発令しました。内容は戒告処分2件でした。
この処分は2013年3月と4月の卒・入学式での不起立に対して出されたものです。2019年3月に最高裁決定で減給処分を取り消された後、1年9ケ月後に改めて出された「再処分」です。私は「弁明の機会も設けずに処分するのは不当だ」と抗議し、発令通知書等は受け取ったものの、受け取り確認の署名は拒否しました。
②高校の学校現場から(被処分者・川村佐和さん)
12月半ば3年の1名が感染し、翌日から臨時休校になった。教員は学校中の消毒をやらされた。1月から3学期がはじまったが、緊急事態宣言で、時差通学、分散登校になった。登校生を検温するが、寒い中やってくるので意味がない。また体温を測ってくることになっているがそれも役立たない。生徒は、「部活はダメなのに体育はどうしてやるの」
「1メートル以上の間隔が取れないのに授業はやるの」など言っている。
また、1月12日からは「給食指導」が入り、全員前を向き、無言で食べることが要求された。そのため、全教室に監視の教員が配置されるようになった。推薦入試でもフェイスシールドつけ、防護服を着る教員まで配置された。
1月20日からオンライン授業が始まった。本校は「スマートスクール推進校」で若い教員たちは「大活躍」したが、年配教員は「落ちこぼれ」た。しかし私はオンライン授業は緊急避難的なものと思う。
2020年度は生徒たちにとっては「失われた1年」だった。私は生徒たちと文化祭の準備をしていたが、それもできなくなった。ただ授業を受けるだけの年度となった。
処分関係
再任用2年目だが、「君が代」不起立で処分されたため、再来年度からは「採用されない」とまた言われた。
まじめに働いてきて、不起立だけでこんなことをされる。絶対許せない。黙っていられない。今度5次訴訟がなされることになったが、この中で訴える。
今年度の卒業式は短縮で、「答辞」や「送辞」は3分以内に制限されているが、「君が代」はやる。一体何のための卒業式なのか。
③ILOへの「日の丸・君が代」提訴とセアート勧告
(アイム89 東京教育労働者組合 関誠さん)
その3で次回に紹介します。
④東京五輪(Aさん)
「東京にオリンピックはいらないネット」です。
<オリンピック災害おことわり連絡会>が東京都オリンピック・パラリンピック準備局に12月15日に「要請書」をメールで送り、1月14日頃に交渉したいと要求した。
にもかかわらず何の連絡も来ないので、1月21日に準備局に電話をいれた。そうしたら、「要請書」を受け取ったことは認めたが、「どの団体とも交渉を受けていない。だからしない」との返事だった。
そこで「どうして直接相手側に連絡しないのか」と聞くと、「<おことわり連絡会>へは交渉しない旨をそちらから伝えてほしい」と言うので、「自分で伝えろ」と言って電話を切った。私の報告を受けて<おことわり連絡会>は「要請文」を作り直したということだ。
オリンピックなら何をしても許される。そういう態度は担当の行政だけでなく、オリンピックの組織全体に蔓延しているとしか思えない。その典型例が2月3日の森の発言だ。
スガ署相は「発言内容の詳細は承知していない」といい、その後ようやく「あってはならない」と言っているが、あれだけ報道されているのに、そんなことがあり得るか。(また森氏を「辞任させる権限がない」と言ったことに対し)直接命令する権限がなくても、
全国の小・中・高・特別支援学校に対し、休業要請をしたのはどこの総理大臣か。その結果学校現場は大混乱になった。
こんな風に児童や生徒、学生に多大な犠牲を強いていながら、オリンピックは何としても実施する。そういうスポーツ関係者のわがままを許していいのか。
⑤「緊急事態宣言」再発令に対する取り組み(総行動のIさん)
練馬の学校は、今年度中に終えるために、詰め込み授業になっている。「オリ・パラ教育」も続けている。
朝霞駐屯地では女性自衛官の訓練が40人規模で行われ、集団クラスターが発生した。感染対策もせず、バーベキュー大会をやっていた。
ある保育所で感染が発生すると、「仕事の終わったあとの行動記録を出せ」と言われている。子どもたちは「ソーシャルディスタンス」といって踊っている。
ある飲食店では「40万円は12月にようやく来た。180万円はいつ来るのか」と言っていた。
特措法や感染者法「改正」では、補償されるべき者を罰で取り締まる。そのため警察も動員され、保険所にも監視を担わせる。2004年に「健康増進法」ができたが、これは究極の自己責任論だ。明治以来の隔離・収容政策につながる。
今は集会の自由も奪われている状況だ。このままでは挙国一致になる。この間、特措法改悪反対集会を衆院議員会館前で、1月29日(60人)と2月2日(70人)に開いた。しかし参加者が少ない。3月12日には霞が関デモをやる予定だ。
いずれも、コロナ下での現場の状況を報告すると同時に、それぞれの闘いを報告するものだった。
集会ではその後「会場からの発言」、「集会決議」、に(五輪即中止の)「特別決議」があり、最後に、声を出さずにこぶしを上げる形での「団結ガンバロウ!」をした。
集会に参加・賛同された皆さん、ありがとうございました。
これからも共に闘いましょう。