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2021年2月20日土曜日

6月停職取り消し」最高裁勝利判決についてのコメント

根津・河原井さんの09年の6月停職処分取り消しの最高裁勝利判決

根津さんと河原井さんが訴えていた09年の「君が代」不起立裁判で、最高裁は、昨年3月の高裁での勝利判決(国賠は認めませんでしたが、6月停職を取り消す)を、「本件を上告審として受理しない」として、確定しました。渡部さんの報告・コメントです。

これについて根津さんは次のように述べています。

「控訴審勝訴判決が出されたとき、私はうれしかったですが、それが最高裁で維持されるとは全く思っていませんでした。ますます政権に忖度した最高裁判決が出されていたからです。

最高裁で覆されても、根津控訴審勝訴判決が出されたのは紛れもない事実。その事実を消すことはできない。裁判体の人物によって処分を適法とも違法ともすることができる「日の丸・君が代」処分の事実、でたらめさの事実。これを後世に残していこうと思っていました。」

今回の勝訴確定裁判は、根津さんと河原井さんにとっては、根津さんが「これを後世に遺していこうとおもっていました」と述べているように、最後の裁判でした。その最後の裁判で、彼女らは勝利を勝ち取ったのです。(河原井さんの6月停職はそれ以前に取り消されていましたが)河原井さんはいつも口癖のように「頑張らない、諦めない」と言っていましたが、そのことが、まさに実証されたのだと思います。

また、この勝利は、

・戦後朝鮮戦争(1950年)時の「日の丸・君が代」の復活

・1958年以来の度重なる「学習指導要領」による記述→強制

・「元号法」(1979年)

・「国旗国歌法」(1999年)

・2012年の自民党の改憲草案(「日の丸・君が代」の尊重義務)、

・最近の「国旗損壊罪」案

などにみられる、戦後一貫して進められてきた「戦前回帰」に対し、一つのくさびを打ち込むものだと思います。

ただ、多くの「戒告」処分は残っており、そのために「再任用」などが妨げられている方は多数おり、不起立をすれば退職後教壇に立てなくなることも事実です。ですから、今回の勝利はそうした「戒告」をもなくしていく闘いの第一歩とも言えます。

ところで、この間の東京五輪の森会長の女性蔑視発言と、その後のドタバタ劇で、日本社会の「古い体質」が内外に暴露されました。そして、それを変えなければならないという世論は、打ち消すことができなくなりました。

そうした意味で、今回の五輪騒動は、日本の社会はもはや「回帰」するのではなく、「前進」しなければならないということを、内外に知らしめたと言えるでしょう。

アベとそれを継承するスガの「戦前回帰」路線はすでに破綻していると言えるでしょう。

天皇主権の歌「君が代」に抗議したからといって処分する、などということは「古い体質」の象徴以外の何物でもありません。ですから、「戒告」処分をもなくすためには、「古い体質」の日本社会を変革する必要があると思います。

みなさん、今歴史は、軋みながらも逆転から前進に向おうとしています。「古い体質」の日本社会を変革するために、ともに力を合わせて闘いましょう。

「日の丸・君が代」強制・処分、断固反対!

コロナ感染を拡大し<愛国心>を煽る東京五輪は即刻中止しろ!