根津公子からの報告です。2/17最高裁第2小法廷から決定書面が届く
09年「君が代」不起立停職6月処分取り消し訴訟の控訴審勝訴判決が維持されました!
今日、09年停職6月処分取り消し訴訟の件で最高裁から書面が届きました(2月17日付)。
★都が「処分の裁量権は都にあるから処分は適法」と受理申し立てをしたことに対して、最高裁第2小法廷は、「本件を上告審として受理しない」と決定したというものです。「最高裁第2小法廷の裁判官全員一致の意見で決定した」と明記しています。
★09年処分取り消し訴訟は地裁では処分適法でした(2018年5月24日判決 春名茂裁判長)が、
昨年3月25日の控訴審判決(小川秀樹裁判長)は、次に示すア~ウを根拠に、処分を取り消してくれました。
ア.停職6月処分の次の処分量定は免職のみであり、被処分者への心理的圧迫の程度が強い。
イ.過去に懲戒処分や訓告処分の対象になった、根津のいくつかの行為は、平成18年3月の懲戒処分において考慮されている(から、同一の件で処分を加重してはならない)。
ウ.根津不起立は河原井不起立と同じに消極的不起立行為。
最高裁に当方及び都の書面が届いたと最高裁から報告があったのが昨年10月1日でした。
当方は控訴審で処分は取り消されているので、最高裁に上告及び上告受理申し立てができるのは、控訴審で敗訴とされた損害賠償請求ですから、それを求めました。都は、根津の処分適法を求めたわけです。
★控訴審勝訴判決が出されたとき、私はうれしかったですが、それが最高裁で維持されるとは全く思っていませんでした。ますます政権に忖度した最高裁判決が出されていたからです。最高裁で覆されても、根津控訴審勝訴判決が出されたのは紛れもない事実。その事実を消すことはできない。裁判体の人物によって処分を適法とも違法ともすることができる「日の丸・君が代」処分の事実、でたらめさの事実。これを後世に残していこうと思っていました、つい、数時間前まで。
★私の「君が代」不起立については、同じ行為であるにもかかわらず、07年停職6月処分が取り消された以外は、「減給を超える処分は違法」が適用されてきませんでした。しかし今回、09年事件も処分取り消しになったことで、大阪の職員基本条例(職務命令に違反する行為の内容が同じ場合にあっては、3回…で免職)が完全に破綻したことが、とっても嬉しいです。
本件は最高裁第2小法廷に係属されました。第1小法廷には安倍元首相が選んだ木澤克之裁判官、山口厚裁判官がいます。第1小法廷に係属されていたら、「裁判官全員一致の意見で決定」とはならなかった、処分適法とされたかもと思います。ラッキーでした。いやいや、私たちはもっともっと、「日の丸・君が代」を職務命令違反で処分する、公教育の非教育・反教育について議論を起こしていかねばならないですが、ひとまず、ご報告まで。