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2013年2月18日月曜日

《寄稿》 大阪で全国集会が開催される! 「『日の丸・君が代』強制ええんかい!『競争』『強制』の教育でえいかい!私たちは黙らない!2・11全国集会」

  ■2013年2月11日の午後、大阪市天王寺区民センターで、「私たちは黙らない!2・11全国集会」が開催され、大阪の状況の危機感を持った教職員・市民らが全国から約700名が集まった。集会後、約1時間市内をデモ行進し、難波駅付近 で解散した。 

Image1デモ先頭

《前日の交流集会》

交流会

  集会の前日、10日の午後、中区のエル大阪(大阪労働会館)で交流集会が開かれ、約50人が集まって熱心に討論した。東京など首都圏からも10人余りが参加した。
 最初に、全国集会実行委員会の黒田伊彦代表から、「7月には参議院選挙がある。厳しい情勢だが、大阪での反橋下の運動を広げる中で、希望を語れる社会にしていこう」との挨拶があった。
 続いて「『日の丸・君が代』強制反対・ホットライン大阪」の寺本さんから、大阪の全体状況の報告があった。橋下府政・市政のもとで進められてきた教育「改革」は、安倍政権がこれから進めようとしている教育「改革」を先取りするものであり、現在問題となっているのは、①義務教育における学校選択制、②学校の民営化、③市立高校の府立移管、④桜宮高校事件を口実とする教育委員会制度の空洞化攻撃、などである。2011年6月の“「君が代」起立斉唱条例”以来、2年半以上にわたって続けられている大阪での闘いは、安倍教育「改革」に反対する全国の闘いと連帯していかなければならない、と結んだ。 次に、人事委員会に提訴した大阪の不起立者7名からなるZAZAグループの自己紹介に続いて、全国からの現状と闘いの報告があった。東京・千葉・神奈川に続いて、宮城からの報告は、震災と原発事故後の東北の状況をスライド上映付きのものであった。
 愛知の後は、大阪府の豊中市・門真市の闘いなど関西地区の闘いの報告で締めくくった。
 短い休憩の後、報告に対する質疑・討論と今後の運動の進め方についての議論に入った。実行委員会から「新たな全国ネットワーク」の構築へ向けての提案があった。
 熱心な討論は午後5時まで続けられ、その後の懇親会へと流れていった。
 密度の濃い1日であった。

《私たちは黙らない!2・11全国集会》
 翌11日には場所を替えて、大阪天王寺区民センターで午後1時から「私たちは黙らない!2・11全国集会」が開催された。
  午後1時の開会の時刻には開場はほぼ満席。
  開会後、会の主催者を代表して黒田さんが「建国記念の日」反対の主張を述べた。旧「紀元節」を「建国記念の日」とした思想は、自民党の改憲草案や安倍教育「改革」に流れているものと同一なものであり反対である、“サミエル・ジョンソンは「愛国主義は無頼漢の避難場所だ」と言ったが、「愛国」をふりかざすことであらゆる悪が許され、民衆に受け入れさせていくというような呪文にしてはならない”と結んだ。
 続いて基調報告を行った寺本さんは、維新の会が行ってきたことと同様なことを安倍政権が行おうとしており、尖閣諸島問題や憲法改悪問題では自民党と維新の会は軌を一にしていると述べ、全国的な取り組みが必須である、と結んだ。
 田中伸尚さんの基調講演「絶望するには素敵な人が多すぎる─戦後史最大の曲がり角に立って─」は、1月27日の沖縄総行動の銀座デモに対しての、街頭の“「日の丸」部隊”の行動について触れ、このような事態が生じたのは、日本が過去の責任を不問にしてきたことのつけが現在回ってきたからなのだ、現在の事態は1930年代と酷似してきた。しかし、戦時下でも個人としての抵抗はあった。いま「日の丸・君が代」を闘っている人達は、現在の情勢では圧倒的に少数派になりつつある。しかし、“冬の時代”に入りつつある大阪で36名もの不起立者が出たのはすごいことである。抵抗者が一人でもいる限り、問題がどこにあるのかが見える。ゼロか1かには大きな違いがある。田中さんはこのように“抗う”ことの意味を力強く述べた。

 大阪の被処分者たち

  Image1東京

休憩ののち、全国各地、北は北海道から、東京、宮城、名古屋等からの闘いの取り組みの報告があり、大阪から9つの団体からの反橋下の闘いの力強いアピールが続いた。大阪の団体名を紹介する。
「こどもに寄りそう教育を求める ─ 発言する保護者ネットワークfrom大阪」
「朝鮮高級学校無償化を求める連絡会」
「『共に学び、共に生きる教育』日本一の大阪に!ネットワーク」
「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」
「人権と平和の博物館の灯を消すな ─ 近現代史研究者」
「『子どもの家』廃止問題─『野宿者ネットワーク』」
「大阪市『入れ墨』調査拒否処分提訴 ─ 被処分者」
「橋下さん、96億円返して!─ WTC住民訴訟の会」
「汚染がれきの焼却やめて!─ 放射能から豊中の市民・子どもを守る会」
大阪から多くの市民が意義申立ての行動に取り組み始めたのがわかる。
 最後に、行動提起と新たなネットワークづくりの提案が行われ、集会決議が採択された。 午後4時半から1時間、参加者一同で元気にデモ行進した。懸念された右翼からの妨害もほとんどなかった。                                 (青木)