パラリンピック 八王子のその後の闘い
パラリンピックへの学校観戦に東京では62中4つの自治体(八王子・杉並・渋谷・新宿)だけが参加しました。しかし、4つの自治体でも市民の反対運動は起き、児童生徒の参加者は少なくなりました。
なかでも108校・生徒数4万人(2018年度)の八王子(文科大臣・萩生田の選挙区)では、最終的には3校で86人でした。その八王子ではその後も、そのことを問う闘いが続けられています。(渡部)
★根津さんからの報告です。
<9月21日に市教委、各教育委員、実施した3校の校長へ質問・要請書>
〇21日付で八王子市教委、各教育委員、学校連携観戦を実施した3校の校長に、質問・ 要請書を出した。
〇いずみ野森義務教育学校、十小、元八王子中の校長には、「コロナ禍の中、学校に伺う のも迷惑かと思い、電話を入れさせていただいた」と皮肉を弄して、回答を寄せてくれ るよう確認の電話を入れた。
<いずみ野森義務教育学校の校長>
いずみ野森義務教育学校の校長は「回答します」。
「いろいろな方からもご意見をいただいています」とも言い、観戦実施に反対の声が届 いたことを否定しなかった。観戦を強行した校長としての当然の対応だった。
<十小の校長>
しかし、他の2校の校長は、市教委の指示が最優先という対応だった。
十小の校長は、当会の質問・要請書について「市教委から電話が入り、市教委に相談す るよう言われた」との返事。
21日に到着するように私は投函したのだが、22日の午後の時点で質問・要請書の文面 は「まだ見ていない」。
あり得ないとは思ったが、「検討して、校長としての返事を必ずお願いします」と言っ て、終わりにした。
<元八王子中の対応>
元八王子中にも市教委から電話が入っていたのかもしれない。
校長は席を外しているというので副校長に回してもらったところ、「市教委に問い合わせて回答をもらってほしい」。
「それは校長の判断か」と聞くと、「そう」だという。
そこで、「教育課程の編成権は校長にあると教育法令には書いてある。学習指導要領にもそれが明示されている。
元八王子中が学校連携観戦を実施したのは、校長(学校)が教育課程の編成権を行使し実施を決定したのですよね。」
と確認したが、イエスともノーとも言わず、「市教委に問い合わせて回答をもらってほしい」を繰り返すのみ。
「教育課程の編成権は校長にあるのに、『市教委に問い合わせて』云々は理解できない。その整合性を説明してほしい」と聞き直しても同じ返事。すでに30分は経過した感じ。
「副校長の対応では何時間経っても理解できる回答は得られないでしょうから、明日、どの時間でも出られるようにしますから、校長から私に電話をしてくださるようお伝えください」と言って電話を切った。
しかし、翌日に当たる24日(金)も27日(月)も28日(火)の昼を過ぎても電話が入らなかったので28日14時過ぎに副校長に電話を入れた。
「ずっと待っていましたが、着信履歴はありません」と。
副校長は「24日の16時過ぎに電話した。呼び出し音10回くらいですが」というので、
「0.1秒でも着信したら履歴が残りますよね。」に「はい。でも、電話はしました」。
校長が電話をしたのではなく、副校長だったとのこと。
「校長に替わってほしい」というと、「席を外しています」というので、「隣の校長室にいるかどうかは、職員室の副校長の席から見えませんよね。
校長から『取り次ぐな』と指示されているんですね」と私が言うと、慌てふためく様子が見て取れた。
何を聞いても22日と同じ返事しかしない。
そこで、「教育課程の編成権は校長(学校)にある」という法令解釈・私の認識に間違いがあるかないか、それだけに答えてもらいたい」と何度も繰り返すと、やっとのこと、 「間違いないです」。
これだけの確認にやはり30分も費やしたか。
「校務もありますので、電話を切らせていただきます」と副校長。
「市民への対応も校務でしょ。その認識がないのですか」「校長自身の回答を聞きたく、私たちは質問・要請書を出したのですから、それに答えるよう、校長に話してください ね」で終わりにした。
<市教委の校長支配と校長の市教委依存、都教委との関係も>
しかし、しかし、八王子市教委の校長支配、校長の八王子市教委依存はここまで来たか と、現実を見させられた。
八王子市教委と都教委との関係もこれと同じなんでしょうね。
こうした硬直した関係性の中、オリ・パラ学校連携観戦をいち早くやめた目黒区教委の 判断をあっぱれと思う。
10月末日が回答期限日です。