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2019年3月18日月曜日

都立高校卒業式でびらまき その二

都立高校卒業式ビラまき その二

都教委包囲ネットは、都立高校卒業式で撒くビラについて、毎年内容とともに漫画のコンセプトを考え、漫画家(壱花花さん)にお願いして作成しています。
包囲ネットのビラを、大田市民の会、大田9条の会、百万人署名運動、河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会、多摩西部市民の会、授業してたのに処分の会、等々の組織、グループの人たちも撒いて下さっています。皆さんも、来年はぜひご協力ください。なお、ビラまきは8時~10時まで行うことにしています。教職員にも撒く場合は7時30分頃から行います。
各校ともだいたい200枚くらい前後を配布します。今回の場合、一番少ないのは都立西高で25枚、一番多いのは福生校で384枚でした。このことは単に受け取った人が多いか少ないかという数の問題ではなく、教育全体にかかわる問題、社会問題と考えるべきだと思います。

<田園調布高校>
大田市民の会、大田9条の会など4名で配布。生徒も保護者の受け取り状況はまずまず。
8時20分に校長が出てきて、型通りの通告、敷地内に入らないでくださいとか。
4人で撒いたので260枚配布。

<蒲田高校> 
小雨降る中、8時から10時まで撒く。大田市民の会と5名で配布。弾圧監視のために弁護士1名。2005年にビラまきを始めてから一貫して、南部法律事務所の弁護士さんは学区の学校に弾圧監視で来てくださる。
生徒の受け取り状況が良くない。保護者はまあまあ。保護者には外国人がちらほら。
8時20分ころ、学校側から型通りの通告。

<田柄高校>
Oさんと二人でビラまきをしました。生憎雨でしたが、雨だったのでかえって受け取りが良かったです(雨だから自転車通学が少なかったため!?)。
卒業生、在校生はともかく、親は完全にビラを撒いているのは学校関係者だと思っていたようです。
学校側の対応は、撒きはじめてしばらくして、校門内に警備係の教員が立っておりましたが、全く何も言ってきませんでした。1時間ぐらいたって、副校長らしい女性教員が出てきて、「交通の邪魔にならないように気をつけてください。」と一言いって、後はしばらく監視はされました。一番むかついたのは、最後の方に警備に出てきた若い教員(新卒くらい)が、「どういうことでまいているのですか?学校の関係の方ですか?」といちゃもんつけてきたので、「いろんな都立高校で配っています。こういうビラです。別に見てもらっても問題ないですよ」とつきつけたら、黙ってしまいました。
ほんと、現在は、若い教師ほど、都教委の顔色をうかがっていて、権力的であることがよくわかりました。
あと、おもしろかったのは、ビラを受け取った女子生徒が、4人ほどビラを返してきたのだけれど、「ご苦労様です。頑張ってください」と言いながら返してきたので、「はて?」と思ったのですが、後から考えて見ると、彼女らは在校生で、「このビラは卒業生でなければ受け取ってはいけない」と思い込んでいたのではないか、と考えました。
また、田柄高校は外国人学生が多く(当然、親も外国人)、特にフィリピン系が多いという印象でした。
二人で配りましたが、そもそも生徒の少ない学校なので、通過した人の半分ぐらいは受け取ったのではないか、と思います。幸先のよいスタートとなりました。

<永山高校> 
地域の市民と6人で撒きました。途中、「副校長です」というのが出てきまして、「びらを1枚ください」と言うことで渡しました。それ以上のことはいいませんでした。
女子生徒が2人、校門から少し離れたところで頭にスプレイをかけていたので、「何をしているのかと聞くと」「髪を黒くしているのだ」という。式に出してもらえないというので、「憲法26条に教育を受ける権利があるので、『出さない』といったら憲法26条だ、と言えば良い」と言ったら、「憲法26条ね!」と言いながら校門の中に入っていった。受け取ったびらを返しに起きた生徒と保護者が1人ずついた。
3年ほど前に、校門の中にゴミ箱を置いて、びらを回収していたことがあった。その時、写真を撮るとともに、その教員に「ちょっと出てこい」といって、強く抗議したことがある。それ以来、ゴミ箱はなくなった。

<片倉高校>
3人で配りました。校門前についたときに、ちょうど卒業式の看板をくくりつけていました。その後いつもの副校長が出てきて「自転車で来る生徒に無理に配らないように」といつもの注意をしていきました。
卒業生も在校生もいつもの通り8時頃から大勢来ましたがほとんど受け取ってくれませんでした。教員は早めに来ていたのかいつもより少なめで、受け取りもいつもより悪かったです。それでも8時半近くになるといつものように手を出してチラシを受け取ってくれる生徒たちや自転車を止めて受け取ってくれる生徒たちがいてほっとしました。
8時半を過ぎて生徒たちは一段落。ふと見るとポールに旗が翻っていません。「えっ、今年はないのかしら」とちらっと思いましたが、9時10分前ぐらいにちゃんと揚がりました。9時過ぎからは保護者たちが来はじめて,こちらはほとんどの方が「おめでとうございます」の言葉に「ありがとうございます」と受け取ってくれました。

<西高>
杉並1000人委員会の方と二人でやりました。卒業の女子生徒たちはほとんど和装で校門前に立てられた「卒業式」の看板の前で、保護者も含めて写真を撮ることに夢中で、ビラはほとんど受け取ってくれませんでした。男子生徒は背広姿(一部は羽織袴)が多く、こちらもほとんどビラを受け取ってくれません。
これほど、ビラまきを無視する生徒・保護者もめずらしいです。しかもここは都内でも「学力」トップクラスの高校です。ここはかつては民主的な学校として有名な学校でしたが、今はそうした校風がなくなったのでしょうか。
また、教員もほとんど受け取ってくれませんでした。それでもやはり「ご苦労さまです」と言ってビラを受け取ってくれた教員はいました。残った数少ない良心的な教員なのかもしれません。都合で9時前に終わりにしましたが、撒けたビラはたったの25枚(昨年は78枚)でした。

<八王子北高校>
Sさん、Mさんと3人での配布。受け取りは以前より悪くなってはいるが穏やかで素直な印象の生徒が多い。副校長が穏やかに敷地内に入らないようにの注意をしたくらいか。
「先頭の法則」(注:先頭が取ると後続の人も続いて取る)がかなり生きているように感じました。
雑談:式の始まる少し前くらい(生徒集合には十分に遅刻と思われる時間)に脱色だろうか、見事な金髪?の男子生徒、校門を入ろうとして若い(と私が思う・・30代後半くらいかな)の教員に止められしばらく話している。声を荒げるでなくお互い笑みを浮かべている感じで、人間関係は悪くなさそう。
しばらくして保護者としては若すぎると思われる女性がきて、その教員ともため口で話をしてから男子生徒と一緒に入ろうとする。
教員が止めると「あたしこの子の保護者、この父親と再婚したの」。教員が「だったら早く言ってよ」と。で、生徒も中に無事に入っていきました。
35年くらい前に2学期の始業式に同じように金髪?にしてきた男子生徒を怒鳴って帰したことがある私としてはさて、いま教員だったらどう指導したかなと考えてしまいました。

<足立高校>
先生二人が校舎内外の整備をしていた。「先生」と声をかけると一人が近づいてきて、「ビラはまかないでください」という。「教頭さんですか」と聞くと「いえ、副校長です」と。型通りのやり取り。「ビラをどうぞ」というと、「いらない」と言う。「都教委に提出しなければならないかもしれませんよ」というと受け取る。
その後、もう一人の先生が「卒業証書授与式」と書いてある看板をしっかりととめる作業に来たので、その先生に「卒業証書授与式」とするか「卒業式」とするかは、どこで誰が決めるのかと聞いたが、その先生は全くの無言だった。
実際、男子の卒業生が看板を見て、「なんだ卒業証書授与式なのかよ」と言っていた。確かに「卒業式」と「卒業証書授与式」では生徒にとってもニュアンスが違うと思った。卒業式の方が圧倒的にいいのではないか。
「日の丸」は門にはくくりつけず、門のそばの3本ポールにあった。
副校長が白衣を着た女性教員(理科?)と来て、自転車通学の生徒が多いから気をつけてとかくどくどと言った。「いつも来ているからわかってます」と言うと、「去年は来なかった」と副校長は言う。
白衣を着た女性に「あなたも副校長ですか」と聞くと「いえ、副校長は一人ですからちがいます」と応える。なにしに女性はついてきたのだろう。
近所のおばさんがタブレットをもってごみ収集置き場を写しているようだった。学校前にも来て私を撮ったので、「なんで撮るの」ときくと「うさんくらいから」と言った。
保護者は正面玄関から入るのだが、入口左右に紙を貼ったゴミ箱を置いた。遠くてなんて書いてあるかわからなかったので、外にいた副校長に声をかけて、「なんて書いてあるのか」聞いた。副校長は「用のないものは入れてください」というようなことが書いてあったと言う。私は「ビラを入れさせようとしているのかもしれないが、それはおかしい、姑息だ」という。副校長は「ビラがじゃまかもしれないから」というようなことを言う。私は「こんな紙のどこがじゃまになるんですか」と言う。
生徒の出入口の方にも置いたかもしれない。学校がそんなんでいいのか!
若い教職員はビラをとらない。
学校の校舎に「都教委 中堅校」という垂れ幕が下がっていた。そんなランクを当の学校に出してどうするんだ、励ましとでもいうのか。差別を煽っているに過ぎない。

<足立西高校>
一人で撒いた。
①ビラまきを始めると教員が出てきて、門で隠れていた鉄柵を引き出して「無断立入禁止」警告を見えるようにしていきました。そこには「…許可なく校地校舎内に立ち入ると警備センターを通じて警察へ通報されます。」とありました。
出てきた副校長(50歳代後半、男性)に「いつからこうなったのですか?」と聞いてみました。「だいぶ前に、小学校で子どもが不審者に斬りつけられるという事件などがあって、それからセキュリティが厳しくなった」という返事。
「カメラがあちこちにあるなんて、監視されていて嫌じゃないですか。」と聞くと、「いや、それよりも子どもの安全が一番ですよ」とのこと。「自由じゃないですよね」と言うと、「いや、自由ですよ」ということでした。「監視カメラ~警備会社~警察」で、その気になれば、警察が日常的に学校の中を監視することができる。すぐ警察が学校の中のことに介入できるなど、私などはぞっとする思いですが、それが「子どもの安全のため」にと合理化されている。本当におかしいと思いました。
②この後、また「びっくり」する光景が…。
それは、しばらくすると、7~8人の若い教員たちが現れて、学生をあちこちで取り囲んで「頭髪のチェック」をやり始めたのです。私から見ると黒い髪だしきちんとカットしてあって問題はないと思うのですが、カットの仕方に問題があるらしく、しつこくチェックしていてなかなか門の中に入れてもらえません。とにかく異様な光景でした。
「なぜここまでするのか」と教員に聞いてみると、「校則で決まっている」「何度も注意してきた」とのこと。厳しい理由は「就職試験で困るから」なのだそうです。
そして「注意を聞かず、ひどい場合は別室で卒業式をやる」とのこと。う~ん、これが教育?やっぱり、おかしいー。