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2015年3月9日月曜日

都立高校卒業式 校門前でのチラシ撒き

<A高校>
 8時から始めると、8時15分に校長が出てきて、「敷地内に入るな、生徒にビラを渡すな」とやんわりと言ってきた。
ビラの受け取りは、生徒は良かった。保護者、教員の受け取りは、5割くらいでした。
何人かの教員が、離れたところで見守っていました。

<B高校>
 チラシまき参加者は3名。
 校門の中には50過ぎぐらいの男性教員(副校長か?)がビラ配り をじっと見ていましたが、いちゃもんをつけるということはありません でした。
ただ9:15頃現れた40歳前と思われる教員が(主幹か?)、校門の外に出てきて、遅刻してくる生徒に対して、私の横につき「もう点呼だぞ早く行け」と大きな声でのたまっていたのがすこし癇に障りました。 「点呼?」ずいぶん時代がかった言葉だ。

 生徒も保護者もビラの受け取りは非常に良かったです。7割以上の 生徒たちがビラを受けとっていきました。保護者は9割以上がビラを受け取っていきました。  

  ”おめでとうございます“ ”おはようございます“と言ってビラを差し出すと、生徒も、保護者も、ちょっとニコッとして、ビラを受け取ってくれました。
 昨日までとは打って変わって気温15度、青く晴れた空、4月上旬を思わせる気候も味方してくれ、気分爽快、幸先のいいビラまきスタートでした。

<C高校>
8時頃、門扉に旗を立てる。「日の丸」と都旗。旗を立て終わったら、一人が「私は副校長です。敷地内には入らないでください。通行の邪魔にならないようにしてください。生徒には撒かないでください」と形式的に言う。
こちらが「生徒さんに撒くために来ました」というが、対応せず。2人で撒く。
 自転車通学の生徒が割と多く、注意して撒く。生徒の受け取りはまあまあ。
卒業生は170名くらいだそうだ。
保護者の受け取りはよい。PTA役員か?「今年も撒きにきたのか」と言って受け取る。
平舘さん(ジャーナリスト)が取材に来た。『週刊金曜日』の来週号(13日発行)に載る教育関係の記事に「高校チラシ撒き」の写真が載せられればということだった。

<D高校>
 ビラまき人数は一人だったが、生徒も保護者もよく受け取ったので、300枚を撒ききった。足りなかった。
①撒き始めてすぐに、管理職らしき教員(50歳代男性で、白い御祝いネクタイをしていたので校長か副校長と思う)が出てきて、ごにょごにょと言い、「公に支障がでぬようにお願いします」と言って、中へ入っていった。
 こちらが撒き続けている様子を見て、再度出てきて、「保護者と生徒には撒かないで下さい。お願いします」と言ってきた。
 私:どうしてですか?書いてある内容に何か問題がありますか?
 教員:(ポケットからビラを出してちょっと見ながら)なじまないですから。
 私:とても、なじむんじゃないですか?政府は今国会で18歳から選挙ができる、憲法の国民投票ができるようにすると言っているんですよ。そういうことに関したことです。
 教員:撒かないで下さい。
②途中から、他の教員が「卒業式」とだけ書かれた看板を立てに来た。校門横のポールに、「日の丸」旗、都旗、校旗が掲げられた。そして、警備の教員が5~6人出てきた。
 教員の1人にビラを渡そうとしたが、「大丈夫です」と言って受け取らなかった。何が大丈夫なのか意味不明。警備の教員に 帰りがけにあいさつをするとひとりが「ご苦労様です」と対応した。
③警備の教員たちは数人の生徒を捕まえて、髪に黒いスプレーをかけていた。そんなに茶髪でもないのにひどいことをすると思い、1人の教員に「毎日こうしたことをやっているのか?」と聞いてみたら、「そうではない。3年はこの1月からほとんど出てきていないので、その間に髪を染めている生徒が多いのでチェックしている」とのことだった。

保護者はおおかた受け取ったが、「日の丸・君が代強制反対のビラです」と言うと、「いらない」という人もいた。

<E高校>
 8時30分頃、副校長が「敷地内には入らないでください。交通に注意してください」と言ってくる。副校長は、9時前にもきた。その時、チラシを受け取った生徒に、「入ると箱が置いてあるから、そこにいれな」というようなことを言ったので、こちらが「捨てろっていうわけですか。そんなこと言っていいんですか」というと、「捨てろとは言ってない」などと言う。副校長は9時15分頃にも「生徒に配らないように」などと言いにきた。
その他にもう一人、「正門の真ん中で撒くな、生徒に撒くな」と言ってきた者がいた。こちらが、生徒に撒きに来たんですから、どうして撒いちゃ行けないんですか。(チラシをさしながら)「18歳問題は昨今一斉に報道されているじゃありませんか。大変なことですよ。先生たちは生徒に教えなくちゃならないんですよ」というと、その先生は「生徒には教えない」という。こちらが「なに言ってんですか。憲法審査会では生徒に憲法問題や、
投票権のことをどう教えたらいいかなどが言われているんですよ」というと「中立の立場で教える」という。私は「中立だろうと何だろうと生徒が考えなければならない重大なことなんだから」という。

チラシを返しに来た生徒一人。「オレ、「日の丸」スキだから、自衛隊もいいから」という。
チラシを返しに来た保護者一人。
「あんたたちの団体はなに?」「私たちはここです」とチラシに書いてある場所をさすと、黙った。そして「おれはいらない」と言ってつきかえしてくる。

生徒4人の一団。2人が取り、他の者がとらなかったら、「とれよ。こういう人(ビラ撒きしごとの人)は撒き終わらないと帰えれないんだから」という。

先生のひとり、「なんだかんだという人もいるけど、継続は力です。がんばってください」とにっこり。

<板橋高校>
 8時に校門前に着いた時には小雨。でも30分ほどで傘は必要なくなった。「卒業証書授与式」の看板が出てきたのが8時15分頃。その後「日の丸」も門扉にくくりつけられた。一昨年まであった、玄関上の「卒業おめでとう」の横断幕の場所には、「何とか推進校」みたいな宣伝の横断幕が幅を利かせていて、卒業生を祝うという雰囲気に乏しい。

黒の式服に白ネクタイの男性が出てきて「生徒に撒かないで、敷地内に入らないで、通行人の妨げにならないように」などと型通りに語りかけてきた。
「副校長さんですか」と聞くと頷いた。去年の副校長はもう異動したらしい。副校長は後にもう一回型通りのことを言いに来た。パトカーの姿はなかった。

「学校と地域をむすぶ板橋の会」の人が2人、カラー刷りのチラシ。私1人、ピンク色のチラシ、を配った。「卒業おめでとう」と声を掛けて手渡すと、生徒も保護者も大半は受け取ってくれる。
怪訝そうな顔をする生徒には「自由について考えてみましょう」とか声を掛けてみる。

随分前から制服になり、茶髪指導も厳しいと聞くが、生徒は髪型に個性を表現しようとしているように見えた。
「板橋の会」は2人で撒いていたので、用意していた300枚が9時半頃には無くなっていた。「包囲ネット」チラシも、人通りが途絶えた9時45分ぐらいまでに約250枚配り終えた。

塀に「建築計画」の看板が出ていて、板橋高校は校舎大改築工事をやるらしい。2016年1月着工、2019年7月完成、地上4階建て、と記してあった。
2004年3月11日に来賓の藤田先生が、開式前の保護者席に着席を呼びかけた際には、教頭が呼びかけを制止したかどうかや、卒業生の入場が2分遅れたかどうかを巡って、 図面や映像を基に実況検分のようなことをした体育館や格技棟前廊下も無くなってしまうのかと思うと感慨深いものがある。
あの時、司会の「国歌斉唱」の号令と同時に9割の卒業生が一斉に着席して、来賓の右翼都議が「起て」と怒鳴り、あとで校長と教頭が処分されたりしたのだが、そのことを知る教員や生徒はもういなくなっているのだろう。

<F高校>
 まず、目についたのは、校門のシンプルさです。「日の丸」なし。《卒業証書授与式》
の簡素な立て看板がひとつ。前の家の紅白の梅の花が祝福しているようでした。
生徒のビラ受け取りは順調。生徒も質素な服装。先生たちも校門で監視するのではなく、
校舎の入り口受付で、生徒を迎えているようだ。
10分ぐらいして、女性の方が登場したので、こちらからビラを渡して「ご苦労様」と声をかける。しばらくビラを見てから「これをお配りになるのですか」と聞くから「配ります。」と言って、「卒業生は何人ぐらいでしょうか。」「本校は小規模校ですから。」などと話す。そのうち、「これはもらって行きます。」と言って、去って行った。
そうこうするうち、顔見知りのFさんが校門にあらわれて、「寒い中、ご苦労様」と声をかけていただいた。後には暖房器具までいただいた。
しばらくすると、今度は、「組合員です。」と、友好的な先生が登場し激励された。9:30頃から、保護者の方が来校し始めた。こちらも、みなさんよく受け取ってくださった。

<G高校>
地域の仲間と同じく再雇用の原告であるMさんと合計5人でビラまき。ビラまきを始めてすぐに,ジャージー姿の校長が出てきて、「交通のじゃまにならないように」と行ってきました。
例年、必ず私服がきていて写真をバチバチ撮ったりしていたのですが、今年はきていなかったように見えました(実際にはきていたが)。教員が校門のところで、私達に聞こえるように「今日は私服がきていないな!」としゃべっていました。今回は、遠巻きで私服が監視していたようで、目の前には現れませんでした。
地域の仲間とは、「今回は、ビラまきの人数が多かったので、直前に現れなかったのではないか」と話していました。
1、それにしても教員の意識が大きく変わっているのに驚きます。例年、私服が、校門を出たら入ったりして、教員と談笑していたいました。今年は、「なんっでこないのかな?」でした。国家権力に対する意識が大きく変わってきているのを感じます。学校は、治安の場に変質しようとしています。
2、生活指導主任のような大きな体の教員が、校門に仁王立ちになり、大きなビニール袋を持って、生徒が受け取ったビラを強制的に回収していました。生徒が、ビラを読む自由も認めない、思想統制の場に学校が変わってきつつあることを感じました。

<H高校>
原告仲間のMさんと二人でのビラまきでした。小雨が降っていて、雨に中のビラまきでした。とにかく生徒は一切ビラを受けとりませんでした。全くです。つまり、生徒に対する事前の指導が徹底していたことを示しています。保護者のビラの受け取り率も、他校に
比べよくありませんでした。つまり、保護者向けの卒業式案内の中に「ビラまきをしている人物がいるかもしれませんが受け取らないでください」のような1項目が入っていたのではないかと推測されます。従って、副校長というのが1度出てきましたが、ビラまきに対する対応が全くありませんでした。対応をする必要がないというのが実際です。
 学校はドンドン思想統制の場に変わろうとしているのです。私達はこの現実をみていかなければならないと思います。10年も前のビラまきの時は、茶髪や金髪の生徒がガヤガヤと登校していて、校門で追い返される生徒もいました。校門で先生とやり合う姿がたくさんありました。今は、茶髪などありません。整然とした姿が日常的になってきています。これがよいのかどうか疑問です。茶髪と言論・思想統制は決して無縁ではないように思ってなりません。