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2015年3月24日火曜日

「田中さんの尊厳を尊重して」~都教委の「不起立」事情聴取に抗議佐々木有美さんの報告

■田中聡史さん(板橋支援学校)は卒業式で、「君が代」不起立でした。3月23日(月)に都教委で「事情聴取」が行われるのに対して、支援の抗議行動を行いました。

■佐々木有美さんの報告がレイバーネットに載っています。ご覧ください。http://www.labornetjp.org/news/2015/0323tanaka

「このおだやかさと屈しない精神はどこから来るのだろう。連続「君が代」不起立の田中聡史さんと会うたびに思うことだ。都教委は3月23日午前9時半から、19日の卒業式に不起立をした田中さん(都立板橋特別支援学校教員)に対して都庁で「事情聴取」を行った(「事情聴取」は処分前提の手続き)。9時頃には、「君が代」解雇をさせない会、全国ネット(準)、被処分者の会などの元教員、市民が20名ほど集まり、都教委への抗議と田中さんへの激励を開始した 。」(佐々木有美)

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▲田中さんの事情聴取のあいだ、廊下で待つ支援者たち

■都教委包囲ネットの抗議文

都教委は田中さんを処分するな!        2015年3月23日

東京都教育委員会 教育委員長  木村 孟様
             教育長   比留間英人様

 都教委は本日、板橋特別支援学校の田中聡史さんを、卒業式の「君が代」斉唱の際に不起立であったとして、事情聴取し、近く処分しようとしています。私たちはそれらをしないよう強く要求するものです。

 そもそも、このようなことが起きたのは石原慎太郎氏が都知事であった2003年の「10・23通達」からです。
 その後、東京では延べ460人以上の教職員が処分されてきました。
しかし、その石原氏は都知事を辞任した後、「僕、国歌歌わないもん」などと平然と述べています。
彼は謝罪をするわけでもなく、また都教委も「10・23通達」とそれに基づく処分を撤回するわけでもありません。
また、最高裁で東京と大阪の「君が代」強制と処分は行き過ぎだと判示され、それが実教出版の教科書に記述されると、都教委はその教科書を採択させず処分行政を続けています。
このように理不尽なことはありません。

 その間、「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍政権は、教育基本法を改悪し「愛国心」を盛り込み、最近では憲法違反の「集団的自衛権の行使」を閣議決定、「安保法制」をも改悪、「後方支援」の名目で地球上どこでも自衛隊を派遣しようとしています。
国会では戦争時のスローガンである「八紘一宇」を公然と持ち上げる自民党議員が出てきました。
これに呼応するかのように、都教委は全国に先駆け高校生の「自衛隊での宿泊訓練」を始めました。

 私たちは、「日の丸・君が代」は侵略戦争のシンボルとなったもので、それを再び強制することは子どもたちを戦場に送ることに繋がる、と繰り返し指摘してきました。しかし、都教委はそれに耳を借さず「日の丸・君が代」を強制してきたのです。
そうした意味では、都教委は、現在進みつつある戦時体制作りに積極的に協力してきたと言えます。
私たちはこのような危険な企みを決して許すわけには行きません。

 田中聡史さんは、こうした危険な動きに協力できないとして「君が代」斉唱時不起立をしました。
彼の行動こそ、本当に子どもたちのことを考え、東京の教育のことを考えたものです。
また、彼と同じように不起立をしている教職員こそ、東京の平和で民主的な教育の火を守っているのです。
彼らに対し「事情聴取」「処分」「再発防止研修」をすることは、ある意味、戦争犯罪的です。決してそのようなことのないよう強く要求します。

                  都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットワーク