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2023年2月11日土曜日

包囲ネット2/4集会の報告 その二

 ◆包囲ネット2/4集会の報告 その二

講演後、都教委包囲首都圏ネットワークから、新型コロナが日本にきた2001年1月から

2023年2月までの活動が報告されましたが割愛します。

その後の「現場からの報告」は、・義務制の現場から

・高校の現場から

・個人情報・マイナンバー反対の取組(神奈川)

・国連自由権規約委員会勧告について

・改憲反対、軍備拡大反対闘争について

などがなされました。

★義務制の現場からの報告では東京教組の役員の方が次のようなことを述べました。

 自分の頭で考えない教員が増えている。

 上が言うからこちらがやるという具合に。

 給食はいまでも黙食を続けている。

 統制型教育が加速している。

 防衛費倍増、安倍の国葬、スピーキングテストなどに一番現場が反応していない。

 現場からの声が上がってこない。危機である。

 なんとか現場と、また20代ともつながってやっていきたい。

★中学校の教員の方は、昨年多くの反対を無視して都教委が導入した英語スピーキングテ ストの問題点をパワーポイントで説明してくれました。

 その<見出し>は以下のようになっています。

 ・スピーキングテストとは何か

 ・都立高校の入試に、この特典がプラスされる

 ・作成しているのはBenesse(5億701万円)

 ・ヘッドホンを使用したテスト

 ・採点はフィリッピンで

 ・テストは11月27日(日)(監督はアルバイト)

 ・都内の公立中3生が受験申し込みは7月から

 ・テスト当日の様子

 ・まとめ今後に向けて

 都教委は、いくつかの「トラブルが報告されているものの、テスト自体は問題なく実施 された」と述べています。しかし、このパワーポイントをみると具体的に多くの問題が あったことがわかります。

 しかも都教委は来年度は中学1、2年でも実施予定としています。

 もはや、東京の英語教育は業者(Benesse)が支配しつつあります。

 パワーポイントの原稿を添付しますのでご覧ください。

 非常に分かりやすいです。

★次に、高校現場からの報告ですが、定時制高校教員のOさんは、「国語教科書問題の波 紋・観点別評価」というレジュメを出してくれ、<検定のツケを現場に背負わせる都教  委><観点別評価への疑問と懸念>について、その実態を報告してくれました。










・前者は、「現代の国語」の教科書の問題で、改定で「小説」を削ったのに第一学習者は 「小説」を掲載したところ、採択数が跳ね上がった。

 そこで他社から反発が上がり、都教委はその教科書で「小説」を扱う時には「読む」で はなく「書く」領域で指導せよ、と指導した。

 その結果、ペアになっている教科書『高等学校 現代の国語』には「小説」が掲載され ていないため、該当校の生徒は第一学年の授業では「小説」を読む学習権を剥奪される ことになった。

・また前者では、観点別評価についても触れ、次のように述べています。

 国語の学習が「話す・聞く」だけ、「書く」だけ、「読む」だけで成立するとは考えに くく、とくに高校では社会・経済・環境問題など生徒にとって未知の事柄について考え、 書かせるのだから、資料となる文章の読解ぬきにいきなり討論や論述はできない。

 ・・・文科省は大学生の低学力を嘆くが、都教委はますます学力低下を招こうとしてい るような気がする。国語教育の崩壊である。

渡部コメント

 まったく国語教育が滑稽な程に切り刻まれていることがわかります。「観点別評価」な どというのは全く意味がありません。これが国語教育を面白くないものにしているのだ と思います。


・後者については、前者と重なる所が有りますので割愛します。

★千葉の高校教員Iさんは、「『ロシアのウクライナ侵攻』から生徒は何を学ぶか?」

 という報告をしてくれました。

 Iさんは、「ロシアのウクライナ侵攻や岸田首相による 安保三文書改訂・防衛費大幅 増計画など戦争の足音が近づく今、学校での平和教育や憲法学習の重要性が増してい  る」、「この戦争から学べる視点には以下の例がある」として

 ①侵略されたら戦うか?降伏すべきか?非暴力抵抗か?

 ②戦時体制(教育や情報統制・抗議弾圧)強化と刃?

 ③徴兵されたらどうする?

 ④かつての日本(戦前軍国主義)と同じ

 ⑤反戦抗議運動の存在と弾圧

 ⑥その他

 とし、4月15日の「朝日新聞」に載った「耕論 戦うべきか、否か?」の記事を紹介、

 「日本が侵略されたら、戦うべきか、否か?どうするか?あなたの意見を述べなさい」 というアンケートを取りました。

 その結果、

 「戦うべきでない」が予想以上に多く、70名中の40名。

 「戦うべき」は24名。という結果が出ました。そして、「さらなる生徒の意見交流が出 来なかったのが反省点である」と述べています。

 この実践は生徒たちに考えさせる貴重な実践だと思います。この資料も添付しておきま す。


★その後

個人情報・マイナンバー反対の取組(神奈川)

・国連自由権規約委員会勧告について

・改憲反対、軍備拡大反対闘争について

 の報告がありましたが、いずれもこれまで色々な形で報道なり報告がなされていますの で割愛させていただきます。










★集会では、最後に

・「集会決議」、

・「スピーキングテストに対する特別決議」

 が採択され、

・2月9日の都教委要請行動

 (15時30分都庁第一庁舎前集合、16時第二庁舎16階の都教委へ)

・安保・原発政策の大転換反対諸闘争

 への参加が呼びかけられました。

都教委包囲首都圏ネットワークは、今後も情勢を切り開く活動を行っていきたいと考えています。全国のみなさん、共に闘いましょう。