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2016年7月2日土曜日

6/19 根津さん河原井さんの最高裁判決 裁判勝利の報告会について

6月19日(日)、根津さん河原井さん最高裁判決勝利集会がありました。

①佐々木有美さんがすぐレイバーネットにその報告を載せてくださいました。
ご覧ください。
http://www.labornetjp.org/news/2016/0619nezu







「自分の考えをつらぬくことを学んだ」~根津さんの教え子も勝訴を祝福 佐々木有美

「まさか生きている間に、こんな勝利判決が確定するとは思っていなかった」と根津公子さんは声をはずませた。5月末日最高裁は都の上告を棄却した。これで、「君が代」不起立に対する根津さん6カ月、河原井純子さん3カ月の停職処分取り消し、都にそれぞれ10万円の損害賠償を命じた高裁判決(須藤典明裁判長)が確定した。根津さんの数ある裁判の中でこの勝利判決は初めてのことだった。6月19日、裁判勝利報告集会が中野商工会館で開かれ、約60名が参加した。主催は、河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会。

以下略。レイバーネットをご覧ください。

②近藤順一さんがコメントを寄せてくださいました。

★報告集会に参加して、いろいろ考えることが多かったです。
まず、停職裁判の一定の前進に乾杯。原告・弁護士の方々に敬意を表します。「一定の」というのは、この停職裁判を梃子に憲法判断、「10.23通達」職務命令、全処分・再防は違憲を勝ち取ることこそ目標です。今回の最高裁決定(須藤判決)は違憲の可能性ありとして限りなく接近しています。
★岩井報告には示唆が多かった。
まず、一つひとつの闘い・判決の影響です。特に最高裁の判決は、上告人に対して直接には下されるものですが、憲法・法律の及ぶ国民に基準を示すもののようです。
(同時に日本の人権状況などを国際的に示すものでしょう。)岩井報告がピアノ判決の藤田反対意見を取り上げたことは重要です。

★ピアノ判決は、その後の闘い、特に最高裁判決にマイナスの影響を及ぼしたと言われてきました。確かに「間接的制約」さえ認めていないこの判決は第1波【2011】第2波【2012】第3波【2013】の最高裁判決に多大な制約を持っています。今回の停6取消の決定でも都側の違憲を最後に止めています。しかし、ピアノ裁判と判決は、「10.23通達」に先行する闘いとしてその先進性を持っていると思います。1999年の決起とその後の闘いは、「音楽教師」なので“当然伴奏”として「間接的制約」さえ認めなかったのですは、その裏面ではそれゆえ「教育の自由」そのものを侵害し音楽教員としての尊厳(教育する者として・思想良心、信教の自由を発揮する者として)を深く傷つけられたのです。藤田意見書は、そのことを言っていると私も思います。我々は、我田引水ではなく、判決、意見の本質をとらえる必要があります。

★これまでの「10.23通達」関連の最高裁の対応は、すべて法廷に呼び出して判決を下してきました。私のようなたった一人の上告人に対してもです。今回、決定通告によって対応したことはどういうことでしょうか。一つには、都側へのダメージを緩和することがあるかもしれません。そして、その先、これまでの最高裁が集中判決を下してきたことから、3次訴訟、2次再雇用の最高裁対応も近いかもしれません。
最高裁がこれまでの憲法判断を切り替えるとすれば、どんなことでしょうか。それは岩井弁護士も示唆したように、児童・生徒・保護者の教育権の侵害でしょう。職務命令に従うことは教育公務員の法的義務としても、そのことによって、児童・生徒の多様な思考に制限を加え、結局保護者、国民の思考の自由を侵害となるのだという方面から違憲の方向を出すかもしれません。つまり、教員は秩序、公益を維持することは当然だが、国民への自由制約はNOとすれば、国家の痛手は最小限に止められるという論理です。
 今、処分は、以前のようなステップ型ではなく、フラット型となっています。都側は、このフラットの間に、「過去の処分歴等」をやらかすのを待っています。今回のセンター呼び出しも、そのひっかけでしょうか。

★最後に、私の確定判決「悪質度合いが大きい」も、大いに悪影響を与え、減給以上を是認する根拠に導いていること、痛恨の極みです。