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2016年3月28日月曜日

根津公子さんのあきるの学園でのチラシ撒きと敷地外参列

■3/23 あきる野学園

根津さんの<卒業式・ひとり敷地外からの参列>の報告です。
 

3月23日は私が定年退職の年に担任した生徒たちの、高等部の卒業式だった。
卒業式に参列したいと校長に申し出ようと、1度は3月初めに出勤時の職員にチラシまきをした際に、「敷地に入るな。チラシを撒くな」と言いに来た副校長を名乗る人に話をした。
校長から返事が来ないので、18日に学校に電話を入れたが、居留守なのか事実なのか、「接客中」との経営企画室職員の対応。対応した職員に、校長が直接返事をくれるよう頼み、
私の連絡先を伝えたが、校長は無視した。

3月23日7時半少し前に校門前着。3本の旗はすでに揚げられていて、校門前には「学校長の許可がない者の敷地内への立ち入りを禁止します。」と書いたボードを置いていた。玄関入り口には「ゴミ箱」と書いた大きなプラスチック容器が置いてあった。
出勤してきた職員にチラシを手渡した。「保護者の皆さま」宛ての手紙というかチラシというかを。
退職から5年が経ち、私が知った職員は1割くらいか。でも、その後に着任した人たちも「お疲れ様です」「ありがとうございます」と言葉をかけて受け取ってくれる人が多い。
7割がたが受け取ってくれる。今どきの東京の学校では、珍しいのではないかと思う。

7時44分、2人の男が玄関から出て私の前に立ち、「チラシを撒かないでください。敷地に入らないでください。」と言った。
「あなたはどなたですか。何の権限で言われますか」と聞くと、「副校長です」。普段も時々私がここでチラシまきをする時に、都教委のマニュアル通りにこの言辞を発しに来るいつもの2人だ。「私は校長にお願いがあるので、あとで敷地内に入らせていただきます」と告げると、この副校長、「式への参列の件ですか」ときた。
「あなたはなぜ、そう言うのですか」と聞くと、「事前に案内を差し上げた方以外の参列は認めません。」「私は校長に直接話します」と言うと、「私は校長の代理です」と言う。
2人が玄関に向かって歩き出した後ろ姿に2度、「後ほど伺います」と言うと、180度向きを変えて「困ります」だったかという。

8時20分頃から通学バスが入ってきた。私が担任した生徒(Aさん)と私は互いの姿に気づき、両手を振り合った。この生徒は、いつもはとても恥ずかしがりやなのに、この時はうれしさからの思わずの動作だったのだと思う。
8時半ころからは保護者に手渡した。Aさんのご両親に手渡し、「今回も式場には入れてもらえないので、体育館の横でお祝いしますね。」と告げた。

式開始時刻の9時40分、10メートル先の体育館横に行くと、すでに「君が代」は終わり、校歌になっていた。歌声はよく聞こえてきたが、次のプログラムからは全く聞こえず。
13時30分から卒業生の見送りをするというので、少し前から校門前で待っていると、Aさんのお母さんが私のところにやってこられ、私にこれまでのお礼をおっしゃってくださり、プレゼントまでくださった。予めプレゼントを用意されていたのだった。感激し、ありがたさに胸いっぱい。

しばらくして、卒業生見送り。
Aさんら卒業生4人を拍手で送ることに、私も校門外から参加した。他の保護者・生徒ともここまで成長し卒業となったことをお祝いして言葉を交わした。
私と生徒・保護者との心の触れ合いにまで、校長・都教委は踏み込めないのだ。
その風景を目にした校長・副校長たちは、どう感じたのだろうか。
(チラシは省略)