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2015年10月17日土曜日

10/15 再雇用拒否撤回第二次訴訟控訴審 1回の審理で次回は判決

被処分者の会事務局長の近藤徹さんからの報告です。

◆再雇用拒否撤回第二次訴訟控訴審 結審―12月10日に判決

5月、東京地裁は、「君が代」不起立を唯一の理由として退職後の再雇用等の採用を拒否するのは「期待権」を侵害し、「違法」として都教委を断罪し、原告(22名)に約5,370万円と年率5%の遅延損害金の支払いを命じました。東京都側がこれを不服として東京高裁に控訴した再雇用拒否撤回第二次訴訟の控訴審第1回弁論が昨日15日、東京高裁(第2民事部 柴田寛之裁判長)でありました。

予想通り、控訴審は1回で結審し、判決日が12月10日(木)13時30分に指定されました。新たな証拠調べをせず、2ヶ月に満たないのに判決と言うことで原告らが勝訴した一審東京地裁判決が維持される可能性が大きいと期待しています。

◆弁護団が都側の詭弁を徹底追及

被控訴人(原告ら)が、意見陳述をするというのは異例とのことですが、準備書面の説明という形で、弁護団から2名の弁護士が、陳述し、都側控訴理由書の矛盾、詭弁を徹底追及し、都側の控訴を棄却するように求めました。

●K弁護士は、「控訴人による原判決の引用では、極めて重要な意義を有する部分が,2箇所も引用されていません」として、その1つとして「最高裁判例を示しながら、本件職務命令が思想・良心の自由に対する間接的制約となること、その思想信条等に従ってされた行為を理由に大きな不利益を課すことには取り分け慎重な考慮を要すこと、不起立という事実だけでは非違行為の重大性を根拠付ける理由としては不十分というべきであること、等を指摘した部分」について触れていないのは「控訴人が、原判決の重要部分について反論できないことを端的に示すもの」と断じました。

●S弁護士は、「原判決は、都教委が、被控訴人らの不起立等が重大な非違行為に当たるとの評価のみをもって、勤務成績が良好との要件を欠くと判断をしたと認め、本件職務命令違反はそれのみで採用拒否の判断を正当化する程度にその非違性が重いと評価できないとして、都教委の判断は,裁量権の逸脱又は濫用に当たると判断しました」として、「控訴人が,「総合的」に判断したといいながらその具体的な考慮要素について何一つ主張・立証しなかったことを踏まえ、・・・最高裁判所の判断や近時の裁判例の動向等をも斟酌して、裁量権の逸脱濫用について判断したもので正当な判断」とした上で、「控訴人の主張は、原判決に対する反論となりえないもので・・・ある特定の要素だけを取り上げて,これに絶対的な位置づけを与え,他の諸要素を無視する判断手法は許していないという近時の最高裁判決の趨勢を無視しており、控訴人の反論は失当」と結論づけました。

12月10日の判決では、「東京都の控訴を棄却する」との東京高裁の判決を願っています。

◆都教委請願行動に参加しよう!

10.23通達(2003年 都教委)により、これまで延べ474名の教職員が処分され、学校現場で命令と服従が横行し、自由で創造的な教育が失われています。
一方で、10.23通達関連裁判の最高裁判決、東京地裁判決などで確定した処分取消の合計数は56件・47名となっています。更に、本年5月には、再雇用拒否撤回第二次訴訟が東京地裁で勝訴し、河原井さん根津さん07年停職処分取消訴訟が東京高裁で逆転勝訴しています。

都教委は、司法から断罪された10.23通達に基づく一連の施策を抜本的に見直すことが求められています。

しかし都教委は、反省・謝罪するどころか、減給処分を取り消された16名の現職の都立高校教員を再処分(戒告処分)するという暴挙を行いました。また、2013年3月の卒業式以降、最高裁判決に反し特別支援学校教員を繰り返し減給処分にしています。
更に、被処分者に対する「再発防止研修」を質量ともに強化し、抵抗を根絶やしにしようとしています。かかる異常な状況は一刻も早く改善しなければなりません。

また、同通達による処分、職員会議の「挙手採決禁止」を含む「学校経営適正化通知」(2006年4月13日付)等によって、学校現場には「もの言えない」状況が蔓延し、教職員が疲弊し、危機的状況に追い込まれています。
そこで、「学校に自由と人権を!10・17集会」(明日13時30分 豊島区民センター)の実行委員会では、集会等で集めた都教委請願書を持って、10月20日(火)に都教委請願行動を行います。多くの参加をお願いします。

★都教委請願行動(10・17集会実行委員会)
 日時 10月20日(火)15時45分集合 16時より要請
 場所    集  合:都庁第2庁舎1Fロビー集合(15時45分)
    要請場所:都庁第2庁舎10F203会議室

◆戦争法廃止!安倍政権退陣!総がかり行動 戦争法案成立の毎月19日に国会周辺で集会を行います。

10月19日(月)
私たちはあきらめない!戦争法廃止!安倍内閣退陣!国会正門前集会
18時30分→国会正門前・憲政記念館寄り30mの場所に被処分者の会の緑の旗の下