9月6日(日)午後、都教委包囲ネット主催の<9・6公開討論会「コロナ下の学校現場」>が、東京しごとセンターで開かれ、57名の参加がありました。(渡部さんのまとめ)
①社会的インフラの重要性がわかった。それを新自由主義は削ってきたのだ。
②政治権力が独裁的であった。しかし、出てきたのはアベノマスクなど思い付きで、ドタバタ喜劇だった。
とまとめ、それをふまえ、現場の声をしっかり聞き受け止め、次の活動へつなげたい、と述べた。
★その後、以下の方々に報告してもらった。
①義務制(小学校)小田さん(東京教組)
②特別支援学校 田中(聡)さん(S特別支援学校)
③高校(3人) 田中(宏)さん(都立高校)
岡田さん(都立高校)
石井(聡)さん(千葉高教組)
④大学生 田中駿介さん(慶大4年)
いずれも、混乱した現場に様々なことが丸投げされ、子ども・教職員・保護者に大きな負担を強いていることが明らかになった。
たとえば、オンライン授業をやるにしても、家庭状況や子どもの理解状況が異なりうまくいかないこと、教員もその準備にかなり時間をとられ、授業以外にも毎日掃除や消毒に追われていること、などなどが出された。
★特別支援学校の田中(聡)さんは、
「学校生活全般について、事細かくガイドラインが定められています」
「6月に、・・感染拡大防止の取り組みが増やされました。全ての授業について、その授業を行った教員と児童生徒の配置がわかる指導案の略案を作って保存しろ、というものです」というようなことを報告した。
行事なども次々と中止になり、石井(聡)さん(千葉高教組)は、修学旅行先が、「台湾」→「沖縄」→来年6月に、と変更され、その度ごとに生徒たちは業者から2000円ずつ引かれている、というようなことも紹介した。
★田中駿介さん(慶大4年)は、大学が休校中、インターネットでの授業があるが、50ギガの容量がないと受信できず、困窮している学生たちが疎外されつつある実態を報告した。
これに関して、休校しているにも関わらず授業料をとっている大学への批判の声もあげられた。「年間100万円も払っているのに、大学構内に入ることもできない」とは何なんだと。
質疑・討論では、こうした問題について、様々な質問と意見が出された。
★その中で、八王子の市民49名が八王子教育委員会あてに「新型コロナウイルス感染防止に関する一斉休校に 関する請願」(2020年3月3日)を出し、意見陳述もやり、子どもたちへの給食や居場所をかちとった報告があった。
やはり、愚策のトップダウンや無策を繰り返す行政に対し、声を上げることが重要だということだろう。
「破防法・組対法反対共同行動」の方からは、コロナ特措法との闘いは続いている。10月11日には集会とデモをやる」との発言があった。
★「まとめ」に立った包囲ネットの見城さんは、「現状を見なければはじまらない。本日はよかった。大学生も来てくれた。でも参考になっただけではだめで、どうこれから現場と我々が手を繋いで闘いをやっていくかだ。しっかりと物を言い、要求し、実現するための活動が大事だ。」と述べた。
★都教委包囲ネットでは、今回の公開討論会を踏まえ、今後具体的な要求項目を立て、都教委要請を行いたいと考えている。
(追)
田中聡史さんは発言の後ろの方で、
自分の「君が代」処分に触れ、次のように述べた。
「最高裁は昨年3月に、2件の<減給処分>取り消しを決定したが、都教委は改めて<戒告>の再処分に向けて、執拗に「事情聴取」をしようとしており、それに対しては「代理人弁護士の立ち合いを認めてくださるのであれば、事情聴取を受けたいと考えています」
として、回答期限を8月17日にした要請をしたが、期限を過ぎた現在まだ回答がない。」
とのことです。
★チラシに逮捕された高校生の問題について、発言があるように載っていたので、そのことについて関心を持って参加された方もいた。
この問題については、高校生たちが独自活動をしていることと、支援者たちの運動とが必ずしも一致しているわけではないので、今回は発言が見送られたことが報告された。