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2014年9月24日水曜日

『週刊 東洋経済』9月20日号の【第1特集】学校が危ない、の紹介


■『週刊 東洋経済』9/20号の特集記事「学校が危ない」について、渡部さんから内容紹介が寄せられましたのでアップします。

◆記事の内容

現在の日本の教育をめぐる危機的状況が多岐にわたって紹介されています。
その全体の構成は次のようなものです。
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1 先生たちのSOS
 ルポ1 先生が辞めていく
  ルポ2 燃え尽きる先生
  ルポ3 ブラック化する職場
   ルポ4  多忙と疲労の果てに
 小中学校教師・覆面座談会 「教師は“24時間受付可能”!?」
  (図解)忙しい先生の「実像」と「本音」を大公開
  (図解)学力世界上位でも低い先生の満足度
尾木直樹●教育評論家 「北風だけじゃ耐えられない。教師には太陽政策が必要」

2 変容する学力格差
  (図解)2014年度全国学力テスト 都道府県別ランキング
 INTERVIEW│志水宏吉●大阪大学教授「学力は家庭と学校の力の掛け算」
  (図解)都内の学力 こんなに違う!東京都49市区の学力
 とことん考える探究型 これが最強・秋田モデルだ!
  (ルポ)広がる子どもの学力格差と貧困

3 教育改革の光と影
 アベデュケーションは何を目指す?
 INTERVIEW│鳥飼玖美子●立教大学教授 「小学校英語は百害あって一利なし」
  進学塾が教員研修 学力アップにあの手この手
  佐賀県武雄市 全国初の官民一体校「花まる学園校」の衝撃
 INTERVIEW│樋渡啓祐●武雄市長/高濱正伸●「花まる学習会」代表
  橋下教育改革は何をもたらしたのか
 始まった教育のICT利用 普及阻むカネと教師の事情
 INTERVIEW│下村博文●文部科学相 「財務省的発想からの脱却を」
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ここでは、以下、とくに大阪の教育に関わるところを一部紹介しておきます。

<ルポ1 先生が辞めていく>から

 「大阪府さん、ありがとう」
 関西地方に住むある現役教師は、最近、大阪の隣接府県の教育関係者が、こんな本気とも冗談ともつかない「感謝の言葉」を口にしていると聞いて驚いた。
 ・・・関西地方では、大阪を忌避して隣接府県に流れる現役教師や学生が増えている。

大阪府が教師の“供給源”になっているというのだ。
 「始業式で担任の先生を発表できない」
 「教師の手当がつかず、2ヶ月間、理科の先生がいない」
 大阪の現状は、店員が逃げ出し店舗閉鎖に追い込まれた牛丼チェーン「すき家」を彷彿とさせる。

 府内の校長や教頭らから成る大阪府公立学校管理職員協議会が今年2月に実施したアンケート調査結果は衝撃的だ。府内1100校の校長らに尋ねたところ、府内の現役教師が仕事を辞め、他府県で新たに教師になるケースが急増しているという。

 2011年度からの3年間で兵庫の15人を筆頭に、奈良、徳島県の各7人など少なくとも39人に上る。
 しかも、他府県に流出するのは若手教師が多い。
 28歳(9人)、27歳(8人)、33歳(7人)と、20代後半から30代前半の若手教師ばかり。
 ・・・大阪府内で勉強時間の取れる非常勤講師を続けながら、大阪府・市の教員採用試験を受験せず、他府県の教師を志望する「教師の卵」も増えている。

 実際、大阪府の教員採用試験の志願者数、受験者数は減少。受験倍率も低迷している。

・・「数字は未公表だが、試験合格後の辞退率が上昇し、議会でも問題になった」(同教育委員会)。
・・・「大阪独特の教育の自由のなさが原因だ。
何か事が起こるとすぐに処分、処分と綱紀粛正が図られる。
本来、教育は自由な発想でやるものなのに、・・・。このままでは現場の教師が疲弊してしまう」
府内の元中学校長は嘆く。

 橋下徹・大阪市長の進める民間人校長の起用策も現場とのあつれきを生んでいる。
「民間人校長を起用するというので、次は校長、と考えていた現場の教頭がかなりやる気をなくした」(元校長)。
しかし、2013人4月に起用された11人中6人の民間人校長がすでに不祥事を起こしている。

 教育委員会内部にも、吹き荒れる嵐をとりあえずやり過ごそうという雰囲気が漂っているという。
「いまは一応、上からの指示に従っておこうという面従腹背の姿勢。
次の選挙でトップが変われば、政策も変わるとおもっている」(元校長)・・・・
 「降格を望みます」
 大阪市では昨年、自らヒラ教員への降格を願い出る教頭が10数人も出た。
今年2月にはついに教頭を追加募集する事態に発展。
「こんな例は過去にない」(同市教委)。
・・・・・
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これを読んだだけでも、
いかに大阪の教育が橋下市長によって破壊されてきたかがわかります。
すでに教育委員会も管理職も「やる気」を失っているのです。

また、後ろの方には
<橋下教育改革は何をもたらしたのか>という記事があります。
そこでは、「公募校長」の不祥事の具体例や、「市町村ごと、学校ごとの競争で学力は上がる」としてテスト結果の公表を求めたが、実際の結果はそうならなかったこと、などが紹介され、次のような言葉も紹介されています。
 「来年の4月、統一地方選で大阪維新の会の勢力は大幅にそがれるはず。それまでの我慢」。
そして、 教育関係者は橋下市長がその座から去る日を指折り数えている。
と述べてあります。

<弱い者いじめのデマゴギー政治家・橋下徹を倒そう!>が
単なるスローガンではなくなりそうです。

ところで、この橋下教育「改革」は、安倍氏の新自由主義的教育「再生」(アベデュケーション)の先取りでもあります。ということは、アベデュケーションの行く末も推して知るべしというところでしょう。

なお、イギリスの新自由主義的サッチャー改革の結果は、「国内の大きな亀裂とイギリスの弱体化」だったようです。

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 『「戦争は教室から始まる」を阻止する10・3集会』
~集団的自衛権行使容認の閣議決定に反対する~

<日時>10月3日(金)15:30~都庁 
               18:30~角筈(つのはず)区民ホール
                   (都庁裏新宿中央公園の近く)
<内容>
  (第一部) 都庁第二庁舎前・都庁通り
       15:30~     都庁前で集会
       16:00~17:00 都教委への要請行動
                (各自・各団体は要請文・抗議文を用意してください)
                要請行動終了後、角筈ホールへ移動
  (第二部) 新宿区・角筈区民ホール
       18:30集会開会        
         基調報告(情勢と闘いについて)
         学校現場から(闘いの報告)
          被処分者(田中聡史さん他)
          新採一年目で解雇された教員から          
          教組から
          自衛隊防災訓練 について
          千葉の教科書採択問題
                  連帯の挨拶
  治安弾圧強化と共謀罪
                   自衛隊の今
                   辺野古実行委員会
                   全国から

< 集会スローガン>
 1、「日の丸・君が代」強制反対 
 2、10・23通達・懲戒処分を撤回せよ
 3、教育委員会制度改悪を許さない
 4、「道徳」の教科化反対
 5、国定教科書化をめざす教科書検定基準改悪反対
 6、「防災訓練」に名を借りた自衛隊との連携を許すな
 7、国家主義的な教育介入反対
 8、民族排外主義教育反対
 9、反戦平和教育を推進しよう