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2013年8月27日火曜日

8/25 2013年「8・25全国学習交流会」(於:東京)開催の報告

■8月25日(日)東京で「8・25全国学習交流会」が開催されました。全国から112名が参加しました。渡部さんの報告です。

◆集会について
この会は、単に「日の丸・君が代」強制反対の全国学習交流会というだけではなく、安倍政権による「教育再生」と「改憲」に反対するための「全国ネットワーク」作りの第一歩という性格がありました。
▼集会の概要は以下のようなものでした。
(午前中)
<首都圏からの報告>
(1)最高裁判決後の都教委による新たな攻撃の段階
  教職員から児童・生徒を対象にした教育内容の管理・統制攻撃の具体例が、
  ・「学力スタンダード」、・「生活指導統一基準(ゼロトレランス)」、
  ・「田無工業高校の自衛隊での宿泊防災訓練(参加生徒33人)」
   (わずか33人に学校から校長他数名、都教委からも6名が参加。
    宿舎には自衛隊員も宿泊。全都のモデルに?)
  などが報告されました。
(2)東京の「君が代」不起立処分反対闘争の報告
   1.田中聡史さんの闘い 2.「君が代」2次訴訟 3.3次訴訟
   4.再雇用拒否撤回2次訴訟 5.河原井さん・根津さん停職取り消し裁判
   ある報告者は、「若い教職員たちは厳しい状況に置かれている。私たちは現場の    灯火にならなければならない」と述べました。
(3)神奈川 個人情報保護裁判とその後の動き(教科書採択)
   報告者は、「裁判所自体『日・君』強制の応援団になっている」と述べました。

(4)千葉 森田県政「道徳教育」強制について

<全国からの報告ー第一部> 大阪
 ここでは、7人の方が報告しました。
 その中で、大阪では闘っている様々な人々が結集して8月21日に「大阪ネットワーク」が結成されたことが報告されました。
 また、東京の田中さんと同じ(減給2回目)ような状況に置かれ、ているOさんの報告がありました。
<質疑>では、報告に対するものが主でした。

(午後)
<全国からの報告ー第二部> 北から南から
 1.「日の丸・君が代」自主教研14年の歩み(北村小夜さん)
   1970年~1990年の福岡伝習館闘争支援の
   「自主教研」が前身としてあり、
   1999年の「日・君」法制化とピアノ処分による危機感の中
   2000年1月に再生、日教組全国教研開催地で毎年取り組まれ、
   全国の闘う仲間を結びつけてきました。
 2.新潟 「闘いは組合依存ではダメ」と強調されました。
 3.愛知 川村たかし名古屋市長と藤岡信勝の結びつきなどについて
 4.兵庫 尼崎市の「日・君」条例制定と職場での闘い
 5.福岡 現場で見られる教育介入、職場統制は「日・君」強制という形で始まった。     放送室から降りて不起立した。
 その他、以下の文書報告がありました。
 ・宮城:誇り高く生きることをあきらめません
 ・静岡:わたしたちは君が代を歌いません 斉唱中はすわります
 ・香川県:不起立闘争や教育をめぐる現状と課題 
 ・北九州:「日の丸・君が代」強制反対の状況

<全国ネットワークの提起>(愛知・小野さん)
 5つの柱として
 1.「日の丸・君が代」強制に対する闘い
 2.改憲と連動した「教育再生」=第二の教育基本法改悪に対する闘い
 3.安倍政権の改憲・集団的自衛権行使などとの闘いと市民運動との連携
 4.原発再稼働・原発輸出などの運動との連携
 5.子どもの人権侵害、様々な人権侵害との闘い
さらに、
 ・新しいメーリングリスト、・ワーキンググループプロジェクトチーム、
 ・全国合宿、・「確認事項」など、が「たたき台」として提案されました。

<質疑>では、多くの意見が出されました。その中では次のようなものもありました。
 「参議院選挙で吉良さん、山本さんが当選した。若い人たちが動いた。特徴は『明るい』、『軽い』ということだ。若い人たちは失うものは何もない。60代くらいの人々はセクト主義が強い。自己変革を!」        

<討議のまとめと今後の課題>(東京の青木さん)
 10年前、東京で「10・23通達」が出され、政治権力の教育内容への介入だった。 今、闘いの現場は東京から、大阪、神奈川へと広がった。安倍は戦後民主教育を壊し、教育でのファシズム体制づくりを進めている。こうした状況と本日の討議を踏まえ、
1.全国各地での「日・君」裁判情報を交換し、勝利へ!
2.懲戒処分・分限免職を跳ね除ける闘いを!
3.安倍「教育再生」「改憲」に対抗する新しい「全国ネットワーク」に結集を!
4.来年も交流集会を!大阪での全国集会(来年2月11日)にも結集を!

以上の内容を見ていただけばわかるように、今回、現在「日・君」強制反対闘争に取り組んでいる全国の仲間たちのかなり多くの部分が結集しました。
そして、現情勢下での「日・君」強制反対闘争の意義(改憲反対闘争の重要な一翼)をも深めることができたと思います。

困難な中ではありますが、「全国ネットワーク」結成への第一歩を確かに踏み出した2013年『8・25全国学習交流会』だったと思います。