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2013年7月19日金曜日

大阪府教委も高校教科書選定に不当な介入 続いて大阪市教委も

■大阪府教委の教科書選定に対する不当な介入についての大阪・伊賀さんの報告です。更に、大阪市教委の動向についての続報です。

◆大阪府教委が、東京都教委と全く同様の高校教科書選定への不当介入を行いました。
東京都教委の前代未聞の介入を大阪でも進めるものです。

★7月9日、府教委は、来年度の教科書の「選定にあたり注意していただきたいことが生起している」として、府立学校校長・准校長に「見解」を発表し送付しました。

この「見解」では、実教出版社の「日本史A(日A302)」「日本史B(日B304)」の一部分の記述を取り上げ、「府教育委員会はこの記述は一面的なものであると考えます。」とし、その理由として「学習指導要領の趣旨や、平成24年1月16日の最高裁判決で、国歌斉唱時の起立斉唱等を教員に求めた校長の職務命令が合憲であると認められたことに、全く言及がないこと」をあげています。

★府教委が問題としている記述は、「…国旗・国歌法をめぐっては、日の丸・君が代がアジアに対する侵略戦争ではたした役割とともに、思想・良心の自由、とりわけ内心の自由をどう保護するかが議論となった。政府は、この法律によって国民に国旗掲揚、国歌斉唱などを強制するものではないことを国会審議で明らかにした。しかし一部の自治体で公務員への強制の動きがある」という部分です。

これは、6月27日に東京都教委が「見解」として「都教委の考え方と異なる」「都立高校などで使用することは望ましくない」として校長に周知したことと全く同じ動きです。
これは、教科書選定に対する不当な圧力であると同時に、「日の丸・君が代」強制そのものです。

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◆大阪府教委の「見解」に続いて、今度は、橋下市長の大阪市でも、危険な動きが起こっていることがわかりました。やっぱりという感じです。

★7月の大阪市教育委員協議会で、突如、教育委員会ら今年の高校教科書採択に関して異論が出たようです。発言の詳細はつかめていませんが、どうやら実教出版を問題視する発言だったようです。

★大阪市教委は、大阪府教委のように、直接校長に圧力をかける「見解」などは出していませんので、各校の教科書選定では、実教出版も含まれているようです。
昨年の採択では、実教出版日本史Aを4校、日本史Bを2校が実教出版でした。

★大阪市教委は7月30日の教育委員会議で、各校から上がってきた教科書を採択する予定です。
市教委事務局の話では、採択変更が起こる可能性もあるとのことでした。察するに、実教出版を選定していた学校に対して、教育委員会の「権限と責任」を振りかざし、採択変更をし、別の出版社を採択する可能性が出てきたと言うことです。

校長に圧力をかけ、実教を学校選定段階から排除しようとする東京都教委や大阪府教委とは違い、教育委員会の責任で採択変更を迫ろうとする暴挙です。

★これまで高校教科書採択は学校採択を基本としており、戦後の長い歴史の中で学校採択を覆した教育委員会は、昨年の横浜市教委だけです。
大阪市教委は、昨年の横浜市教委にならい、学校採択の基本を覆そうとしている可能性があります。

時間は7月30日までしかありません。
是非とも、大阪市教委に対して、「各学校からの教科書選定を尊重するように」要求してください。

要請先
大阪市教育委員会 総務部総務課 企画グループ
TEL06-6208-9013  FAX06-6202-7052