■7月24日(水)、「河原井さん根津さんらの『君が代』解雇をさせない会」は都教委(教育情報課)への要請行動を行いました。(9名参加)
◆教育情報課の変質 要請を引き延ばし、誠実さがない態度
★この要請行動は、以前はなかった教育情報課による繰り返しの「内容確認」により、申し込んでから4週間後に実現したものでした。
このことについては、最初に会から、「10年間やっているが、これまではアポをとると一週間以内に連絡が来た。しかし今回当初2週間後までにという回答だった。なぜ4週間もかかるのか」と追求がなされました。
★すると波田課長は、「何度も内容を確認するためにファックスを送っていた」と答え、内容次第では応じないと言わんばかりの回答をしてきました。
しかし、教育情報課はこれまで要請内容に対し一切回答をすることはありませんでした。最近でも、内容を告げてもなんら回答を用意するわけでもありません。ただ受け付けて、「当該所管に伝える」だけなのです。
さらに、要請は教育行政に関することに決まっているのです。なのに、なぜ前もって内容をしつこく知る必要があるのでしょうか。
★そうして答えなければ要請行動にも応じないという姿勢です。これは明らかに、要請行動に対するこれまで以上の制約であり、嫌がらせに他なりません。(これまでは、電話で「要請したい」というだけで、すぐ担当者が会場を用意してくれ、電話で連絡してくれました)
しかし、波田課長は自己を正当化するだけで話になりません。
★本日の要請は、
1.田中聡史さんへの「取材報告」と校長による事情聴取への抗議と質問
2.都教委の実教出版・高校教科書についての「見解」に対する抗議声明
についてでした。
1.については、波田課長は、「これまでも報告してもらっていた」と述べました。、
これに対し、根津さんは、「これまで三桁にのぼる取材を受けたが一件も聞かれていない」と述べ、同席していた米山さんも「記事に載ったが一度も受けていない」と述べました。
★そして追求すると、波田課長は、「昨年9月4日と今年1月15日に行われた校長会全体会で、『職務上のものなら勤務時間外であってもあげて下さい』と話した」、と述べました。
これは「君が代」処分に対する最高裁判決を踏まえ、被処分者の全ての言動を調査し加重処分を正当化するためか、内部告発があった場合の予防措置としか考えられません。
要するに「取材報告」は、昨年から具体的に動き出したとみるのが正しいでしょう。
★根津さんからは、「では、これまで私に関する『取材報告』があがっているのか調査して下さい」という質問が出されました。これについては、波田課長は「調査します」と述べました。
2.については、「声明」では、都教委のチェック項目
・北朝鮮による拉致問題の扱い、
・我が国の領域をめぐる問題の扱い、
・国旗・国歌の扱い、
・一次エネルギー及び再生可能エネルギーの扱い、
・オリンピック・パラリンピックの扱い、
も紹介され、「なんと政治的な項目だろう。教科書会社から見れば、まるで、都教委によって思想チェックを受けているような内容だ」と述べられています。
★今回の問題については、(都教委は)「自分達に都合の悪い事実の記述がある実教出版日本史教科書を排除することを決定し、各学校の選択の自由を奪い、自分たちの思想の強制を強引に推し進めるという、決してやってはならないことに踏み込んでしまった」
と強く都教委を批判しています。
参加者からも、・「これは独裁国家と同じ。権力を傘に圧力をかけている。信じられない。どういう子どもに育って欲しいのか。国際的にも日本の現在の動きへの批判が高まっている。まるで、頭隠して尻隠さずのような人間が育つだろう」
・「見解の撤回を要求する」
・「国際社会から批判される」
・「都教委は生徒たちに真実を知られるのを恐れているのだろう」
といった批判が出されました。
★今回の要請に対し、教育情報課は「4週間後あたりに回答します」と言いました。
そこで、こちらが、「明日(7月25日)は都教委定例会です。それに間に合わせるように進めてくれ」と言うと、「今日中に処理して連絡(ファックス)します」と言いいました。(しかし、まだ現在連絡(ファックス)は来ていないようです。)
情報課は当初要請に対して、「二項目ですから30分で」などと述べていましたが、結局90分やることになりました。ここにも彼らのいい加減さが現れています。