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2020年9月12日土曜日

8/27 都教委定例会 根津公子の都教委傍聴記)

8月27日に行われた都教委定例会の根津さんの傍聴報告です。

いじめで自死した現実に蓋をしてはならない

今日の定例会は、

公開議題は議案が「来年度使用の高校教科書の採択について」、

報告「いじめ問題対策委員会答申について」。

非公開議題は議案が「校長の任命について」と「教員の懲戒処分について」。

「教員の懲戒処分について」は報告にもあった。「戒告・減給を超える停職・免職」案件については、議案となる。


■「来年度使用の高校教科書の採択について」——教育委員は実教出版教科書に対して行ったことを忘れてはならない

高校教科書については毎年、学校側が選定し、その結果を都教委に報告する。都教委はそれを定例会に諮り、教育委員は承認する。今年も、そうであった。

それを傍聴しながら、私は、2013年から教育委員たちが、実教出版「高校日本史A」「高校日本史B」を学校に選定させない圧力をかけてきたことを忘れるわけにはいかない。

2013年6月27日に非公開の委員会を開き、実教出版「高校日本史A」「高校日本史B」は「都教委の考え方と異なる」記述があるから使用は適切ではない(=実質選定させない)という「 見解 」を出して高校に通知し、ものすごい圧力を加えて選定から外させたことだ。

「日の丸・君が代」について実教の教科書が、「一部の自治体で公務員への強制の動きがある。」と記述したこと都教委には気に喰わなかったのだ。

2016年に「高校日本史A」が、17年に「高校日本史B」が「新訂版」を出し、この記述を削除し、「また教育現場に日の丸掲揚、君が代斉唱を義務づけることに対する反対運動もおきた。」と書き換えることで、「一件落着」した。

しかし、「見解」についての都教委の反省の弁は一切ない。このとき教育委員で今なお任期中の教育委員は半数の3名いる。また、その後教育委員(教育長)になった3名も、最近のことなのだから、当然そうした経緯は知っているはずだ。反省の弁がなされるまで、私はこのことにこだわり続ける。こうした委員会を非公開にしたこと自体が、問われなければならないし、私たちは看過してはならない。

■「いじめ問題対策委員会答申について」——いじめで自死した現実に蓋をしてはならない

いじめで自殺し、都・市教委の対応に遺された保護者が納得していないケースが現実に存在するのに、それには蓋をしていじめ対策を論議する教育委員たちって何?と毎回思う

2015年9月に小山台高校生がいじめにより自殺した件で、保護者が学校と都教委に開示請求したところ、開示された文書は3枚でどれもが「のり弁」状態。しかも、「いじめがあったと判断することはきわめて困難」といじめ問題対策委員会は報告した。

この報告に納得しなかった保護者は、再調査を求めるとともに、提訴時効を迎えることから、提訴。裁判の中で、今年2月、都が「不存在」としてきた調査資料が60枚あることが発覚したという。この生徒は入学直後からいじめを受け、いじめアンケートにその旨を記載し、スクールカウンセラーへの相談を希望するなどしていたのに、学校は一切対応しなかったのだ。

八王子市の中学生が家族旅行で部活動を休んだことを理由にいじめを受け、そのことで転校した後もいじめが続き、2017年に自殺した件では、いじめに気づいた保護者が学校に相談した際に、学校側の対応が極めて常軌を逸したものであったことは、当時のニュースでも報道されていた。

相談に行った保護者に学校は、「当校には悪い子は一切いません」。中学生が残した遺書には、部活動でのトラブルを乗り越えられなかった自分を責める言葉が並んでいたという。

生きたいはずの人生を絶たねばならなくなった子どもに対して、教育委員の誰一人もが思いを馳せることはなかったのだろう。思いを馳せていたならば、一言でも触れていたであろうから。したがって、答申を受けての議論はまさに机上の空論であった。いや、「答申」自体が、この2件に一言も触れない、机上の空論であった。

さて、「答申」は——。

「答申」の名称は、「東京都内公立学校におけるいじめ防止に係る取組の推進状況の検証、評価及びいじめ防止等の対策を一層推進するための方策について」。

全学校を対象に調査した結果、いじめの認知件数が上がった。いじめを把握した際に「学校いじめ対策委員会」に報告することがほぼ、全学校で定着した。しかし、認知件数が0件の学校があることは、自校のいじめの認知に係る取組を見直す必要がある、という。そのうえで、「まず、子供を信頼していることを示そう」などと「提言」する。

これを受けて教育委員が発言。

「答申はよくできているが、対処療法でしかない。『保護者・地域社会と手を取り合う』が解決の本質だ。コロナ差別で文科大臣が発言しなければならない現実。いじめを子どもが見ている。子どもから信頼される大人になれるか、だ」(遠藤委員)などともっともらしい発言がなされたが、上記した現実から目を背けた空虚な「答申」と発言に、怒りと無責任さを感じざるをえなかった。

※9月第2週は議題がないとのことで、次回定例会は第4週の24日

2020年9月11日金曜日

お知らせ 9/6公開討論会の報告

9月6日の公開討論会について
二つの報告がネットにのっていますので、お知らせします。

 ①ブログ 多面体Fに記事を掲載させていただきました。 
 コロナ禍の学校で教員と生徒に起きたこと 
https://blog.goo.ne.jp/polyhedron-f/e/d75af60101f22208f38b5777821e613d 

 ②ユープランの動画 
https://www.youtube.com/watch?v=lzQVEXxjouQ&t=5s 

 注)多面体のブログでも、ユープランさんの動画でも、タイトルが<コロナ禍>となっていますが、包囲ネットは<コロナ下>と表現しています。 

コロナ禍は一般的に使われていますが、包囲ネットでは若干討論して、コロナは禍とは言えない。禍はコロナなどに対処できない国や自治体の政策によってもたらされているのだという視点から、コロナ特措法反対の国会前闘争でも、<コロナ禍>という言葉は避けてきました。みなさんもご検討ください。

2020年9月9日水曜日

4/7 緊急事態宣言発令反対闘争のパンフ発刊

 都教委の包囲ネットは安倍政権の「新型コロナウイルス特措法」反対で国会前闘争を闘ってきました。

さらに、4月7日の「緊急事態宣言発令」反対・新宿駅東口アルタ前抗議闘争を闘いました。4/7参加者の発言をパンフレットにし、9/6公開討論会で配布しました。以上、報告まで


Ⅰ君緊急カンパへの御礼

  Ⅰ君緊急カンパへの御礼

 残暑お見舞い申し上げます

 コロナと猛暑の二重災禍の中、皆様はどのようにお過ごしでしょうか。

 このたび私たちがお願いしました緊急の救援カンパに対してご援助いただきましてありがとうございます。ここに改めて御礼申し上げます。

 2020年7月8日早朝、目黒第9中学校近くの公道で現役の都立高校生のⅠ君が「常人(私人)逮捕」という不当な形式で現行犯逮挿されました。中学校の副校長による不当な現行犯逮捕という事態に対して「東京新聞」(2020.7.18)は、「表現の不自由次々に」の見出しで、取り上げ報道しました。

 Ⅰ君は7月28日に勾留から開放されましたが、21日間の長期勾留となりました。この間、弁護士は毎日Ⅰ君に接見して、励ましてきました。皆様のご支援のおかげで、Ⅰ君は元気に復帰していますが、この事件の与えた影響は大きなものがあります。

第一に、東京新聞が報じたように「表現の自由」の危機を象徴しています。

第二は、常人(私人)逮捕という形式で現行犯逮捕されるならば、その法的根拠が曖昧なままに弾圧が可能であるという新しい事態が現出していることです。

第三は、現役教員(副校長)が、たとえ他校生であるとはいえ、現役生徒を警察に売り渡すという教育のファッショ化です。警察と一体になった教育現場がここにあります。

 このように今回の事件は多くの問題を残しており、私たちの今後の課題となっています。

 「Ⅰ君救援会」は、救援という直接的な役割を終えており、解散となります。しかし、課題は残されており、今後の闘いとして引き継がれて行くことになります。

 つきましては、貴重なカンパをいただいた皆様に、会の解散をご報告と共に、会計報告させていただきます。なお、多くの課題が残されており、今後の闘いへと継承することとなります。

カンパについてのご報告  8/22締切 カンパ総額25万円

救援連絡センターへ支払い(弁護士費用も含む)     20万円

その他の諸費用                                    3976円

残金は今後の闘いに役立たせていただきます。

            2020.8.22        I君救援連絡会 代表 永井栄俊

 ※「ビラまき弾圧を考える会」を発足させました。

2020年9月8日火曜日

<9・6公開討論会「コロナ下の学校現場」>開催

 9月6日(日)午後、都教委包囲ネット主催の<9・6公開討論会「コロナ下の学校現場」>が、東京しごとセンターで開かれ、57名の参加がありました。(渡部さんのまとめ)






★主催者を代表して「問題提起」を行った伏見さんは、2月末の安倍首相の「一斉休校」要請以来のコロナ対策が、いかに学校や社会に混乱を引き起こしたかを述べ、コロナがあぶりだしたものとして、

①社会的インフラの重要性がわかった。それを新自由主義は削ってきたのだ。

②政治権力が独裁的であった。しかし、出てきたのはアベノマスクなど思い付きで、ドタバタ喜劇だった。

とまとめ、それをふまえ、現場の声をしっかり聞き受け止め、次の活動へつなげたい、と述べた。


★その後、以下の方々に報告してもらった。

  ①義務制(小学校)小田さん(東京教組)

  ②特別支援学校  田中(聡)さん(S特別支援学校)

  ③高校(3人)  田中(宏)さん(都立高校)

           岡田さん(都立高校)

           石井(聡)さん(千葉高教組)

  ④大学生      田中駿介さん(慶大4年)

いずれも、混乱した現場に様々なことが丸投げされ、子ども・教職員・保護者に大きな負担を強いていることが明らかになった。


たとえば、オンライン授業をやるにしても、家庭状況や子どもの理解状況が異なりうまくいかないこと、教員もその準備にかなり時間をとられ、授業以外にも毎日掃除や消毒に追われていること、などなどが出された。


★特別支援学校の田中(聡)さんは、

「学校生活全般について、事細かくガイドラインが定められています」

「6月に、・・感染拡大防止の取り組みが増やされました。全ての授業について、その授業を行った教員と児童生徒の配置がわかる指導案の略案を作って保存しろ、というものです」というようなことを報告した。


行事なども次々と中止になり、石井(聡)さん(千葉高教組)は、修学旅行先が、「台湾」→「沖縄」→来年6月に、と変更され、その度ごとに生徒たちは業者から2000円ずつ引かれている、というようなことも紹介した。


★田中駿介さん(慶大4年)は、大学が休校中、インターネットでの授業があるが、50ギガの容量がないと受信できず、困窮している学生たちが疎外されつつある実態を報告した。

これに関して、休校しているにも関わらず授業料をとっている大学への批判の声もあげられた。「年間100万円も払っているのに、大学構内に入ることもできない」とは何なんだと。


質疑・討論では、こうした問題について、様々な質問と意見が出された。


★その中で、八王子の市民49名が八王子教育委員会あてに「新型コロナウイルス感染防止に関する一斉休校に 関する請願」(2020年3月3日)を出し、意見陳述もやり、子どもたちへの給食や居場所をかちとった報告があった。


やはり、愚策のトップダウンや無策を繰り返す行政に対し、声を上げることが重要だということだろう。

「破防法・組対法反対共同行動」の方からは、コロナ特措法との闘いは続いている。10月11日には集会とデモをやる」との発言があった。


★「まとめ」に立った包囲ネットの見城さんは、「現状を見なければはじまらない。本日はよかった。大学生も来てくれた。でも参考になっただけではだめで、どうこれから現場と我々が手を繋いで闘いをやっていくかだ。しっかりと物を言い、要求し、実現するための活動が大事だ。」と述べた。


★都教委包囲ネットでは、今回の公開討論会を踏まえ、今後具体的な要求項目を立て、都教委要請を行いたいと考えている。


(追)

田中聡史さんは発言の後ろの方で、

自分の「君が代」処分に触れ、次のように述べた。

「最高裁は昨年3月に、2件の<減給処分>取り消しを決定したが、都教委は改めて<戒告>の再処分に向けて、執拗に「事情聴取」をしようとしており、それに対しては「代理人弁護士の立ち合いを認めてくださるのであれば、事情聴取を受けたいと考えています」

として、回答期限を8月17日にした要請をしたが、期限を過ぎた現在まだ回答がない。」

とのことです。


★チラシに逮捕された高校生の問題について、発言があるように載っていたので、そのことについて関心を持って参加された方もいた。

この問題については、高校生たちが独自活動をしていることと、支援者たちの運動とが必ずしも一致しているわけではないので、今回は発言が見送られたことが報告された。

2020年9月7日月曜日

10・25集会へのお誘い 「学校に自由と人権を!」

「学校に自由と人権を! 10・25集会」

2003・10・23通達が出されて16年たちました。毎年、10・23の日時に近いところで、被処分者の会は抗議集会を持って来ました。

今年は下記のとおり行います。

コロナ下  集会のやり方などに制限を余儀なくされています。みなさん、ご参集ください。また、ご賛同ください。





2020年9月4日金曜日

9・6  都教委包囲・首都圏ネットの公開討論会



9・6 公開討論会  コロナ下の学校現場

      是非お集りください。

 ★学校現場からの報告と討論

 ★コロナ緊急事態宣言発令反対の闘いの報告集配布