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2013年7月3日水曜日

都教委包囲・首都圏ネットの声明 都教委の暴挙に断固抗議する!

   東京都教育委員会は6月27日の定例会において、今年の高校教科書採択の対象となる日本史教科書のうち実教出版の「高校日本史A」及び「高校日本史B」を“不適切”とする異例の「見解」を「議決」した。新聞報道によると委員から一言も発言がなかったという。
 その「理由」としているのが、「都教委と異なる考え方」が記載されていたからだという。何という狭い了見であろうか。「異なる考え方」の比較考量・相互討論を保障するのが学校教育である。学校教育法51条には、高校教育の目標として「個性の確立に努めるとともに、社会について広く深い理解と健全な批判力を養い」とある。今回の都教委の行為は学校教育法51条違反である。また、当該教科書は「事実」を記載したも
のであって、「考え方」を述べたものではない。都教委の今回の行為は、「事実」を隠蔽し、封殺するものであって、言論弾圧に等しいものであり、まさしく暴挙以外のなにものでもない。
 また、高校教科書の採択については、学校毎に選定委員会が設置されており、それぞれの学校の実情に応じた教科書の選定が、しかるべき手続きを経て行われている。今回の都教委の行為はその選定過程に対して不当な圧力をかけるものである。これは、まさ教育基本法16条が禁止している「不当な支配」そのものである。
  検定を通過した教科書の選定・採択の過程の中から、特定の種類の教科書をあらかじめ締め出すことは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律23条6号の教科書採択権の濫用であり、商取引の観点から言っても公正さが疑われる。

 このように様々な観点から問題点が指摘される今回の都教委の「議決」に対して、委員から一言も意見が出なかったことは、個々の教育委員の「教育、学術及び文化に対する識見」を疑わせるものであり、東京都の教育に対する信頼を失わせるものである。 

都教委に抗議のFAXを!

東京都教育委員会 FAX 03-5320-6755(閉鎖中?)
東京都教育長      FAX  03-5388-1725  
教育情報課        FAX 03-5388-1726