■7月26日(金)午後、被処分の会の呼びかけで、2回目の最高裁に要請行動を行いました。その報告がさんから寄せられまし たのでアップします。
◆最高裁要請行動
★最高裁に係属していた6件の君が代関連裁判のうち、河原井さんの国賠請求は上告棄却の通知が来て(7月16日勝訴確定)、残りの5件はすべて9月上旬に判決期日が指定されました。
9月5日(木)第1小法廷
14:00~ 東京小中「君が代」裁判
15:30~ 近藤順一さん累積加重処分取消裁判
9月6日(金)第2小法廷
14:00~ 東京「君が代」裁判第2次訴訟
15:30~ 米山さん処分取消請求&非常勤教員合格取消撤回訴訟
9月10日(火)第3小法廷
14:00~ 都障労組04年処分取消請求訴訟
期日指定された5件は、いずれも高裁判決が確定してしまいそうですが、あくまで大法廷を開いて、口頭弁論を行い、十分に審理を尽くして、憲法判断を行うよう、最高裁に対して求め続けなければなりません。
◆司法記者クラブでの記者会見
★この日は、それに先だって午前中に、司法記者クラブで、東京「君が代」裁判2次訴訟の原告団と弁護団による、記者会見が行われました。
期日指定が9月6日に入ったことと、そのことは22件21人というこれまでにない規模の処分取消が確定したことも意味するなどを、予告の意味も兼ねてレクチャーするものでした。
9社が参加して活発な質問も出ましたが、翌日(7/27)即記事にしてくれたのは『しんぶん赤旗』1紙でした。
◆午後からは、最高裁判所東門前に
★上告中の5件のうち3件の裁判の原告とそれを支援する教育関係者・一般市民が、40人近く集まりました。学校が夏休みに入ったこともあり、休暇を取って参加した現職教員の姿も目立ちました。
その中から、最高裁の中には、17名が入りました。
最初に被処分者の会が集めた「司法の良心を示す判決を要請します」という署名用紙の束が、岩木俊一被処分者の会共同代表から提出されました。
団体署名70筆(累計151筆)
個人署名2867筆(累計7529筆)
次に、近藤徹被処分者の会事務局長から、要請の主旨が述べられました。
★続いて、4人の上告人による4通の要請文が、読み上げて提出されました。
○都立高Aさん:都教委が、最高裁判決を口実として、教科書採択に介入したり、再発防止研修を強化してきていることのおかしさを訴え、改めて2次訴訟で公正な判決がなされるよう要請しました。
○都立高Bさん:最高裁判決を曲解した都教委による再発防止研修の精神的苦痛から受講者を解放することと、国際人権を裁判規範として適用することの2点を要請しました。
○都立高Cさん:減給処分が取り消されても、主任教諭に合格しても取り消されたり、3年の担任に持ち上がれずに外されたり、職務上の不利益が厳然と存在し、生徒にとっての教育環境も悪化していることを訴えました。
○特別支援学校Dさん:「10.23通達」は「日の丸・君が代」の強制と言うより、子どもたちの自発的な活動や、学校の教育活動への干渉・強制であり、教育の本質が変えられたことを訴えました。
★この後、4名の参加者から意見表明がありました。
○区立中Eさん:裁判所が、十分な審理を尽くさないまま、分断判決を出し続け差別が固定化していくことの問題性。
○都立高Fさん:授業内容が週案でチェックされ、自由闊達な教育ができにくくなっている教育現場の実態を、裁判所は知って欲しい。
○都立高Gさん:生徒のために自己犠牲を払っている真摯な教員の努力を冷笑するような歪んだ世の中に、裁判所まで流されるな。国際社会の笑いものになる。
○都立高Hさん:これまでの判決は曲解やつまみ食いを許す余地のある判決で、最高裁判決の権威が揺らいでいるのではないか。
★30分の規定の時間はあっという間に過ぎてしまいました。
ただ一人で応接する首席訟廷書記官補佐は、メモを取りながら聞いていましたが、期日指定があったとは言え、1ヶ月に1回の貴重な機会に思いを込めた一人一人の発言や要請書を、しっかりと裁判官に伝えて欲しいものです。
8月にも、最高裁要請行動が予定されています。
8月26日(月)14:30~
「『日の丸・君が代』問題等全国学習・交流集会実行委員会」の呼びかけ
8月29日(木)14:00~
「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」の呼びかけ
最後まで、あきらめずに、最高裁の門を叩き続けましょう。