■4月1日(月)、<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>と<米山さんの「君が代解雇」を許さない会>都教委に対し、抗議行動を行いました。(9名参加)
◆抗議行動
★直接都教委に行くと、そこにいた情報教育課の波田課長とA係長は驚いた顔をしていました。
この間、二つの会は自分たちが出した質問・要請書に、繰り返し「処分前に回答して欲しい」と要求しました。それに対し教育情報課も「おそくとも25日までには」と言っていました。にもかかわらず、回答が来たのは28日の処分後でした。
★まずそのことを問いただすと、波田教育情報課長は「遅れて申し訳なかった。お詫びするしかない。」と言います。そこで「遅れた理由は?」と問いただすと、「誠意を持ってやったが・・・・」のなどというばかりです。「納得がいかない」と言うと、「ここでは業務の妨げになるから、別室用意する」と言いました。
★別室に移り、回答が遅れた理由を再度問いただすが、「お詫びするしかない」「遅くしているわけでは決してない。努力したが・・・」の繰り返しです。
そのうち、「回答は通常は5週間かかる」などと言い出す始末です。(通常は2週間で出される。)
★ところで、話の中で、波田課長は次のような驚くべきことを述べました。それは、
「<教育委員長あて>の要請書は、<教育委員長>には届かない。<教育委員>にも届かない」と断言したことである。「都教委の所管が教育委員会として預かる。教育委員会内で回すので<教育長>は決済するが」と断言したことです。
「教育委員長宛と書いてあってもそうするのか」と聞いても、「そうだ」と言います。
また、「では何件要請などが来たかも報告しないのか」という質問には、「半年に一度取りまとめて件数を報告している」と平然と言いました。
★要するに、非常勤の<教育委員長や教育委員>には、教育委員会を通してでは、都民の声は届かないということです。たとえ宛先が「教育委員長」でも。
参加者一同、「こんなことがあるのか」と呆気にとられました。「そんなことが許されるのか」と言っても同じ返事です。
都教委は教育委員長宛の文書を自分たちのところに止め、教育委員長には渡していないのです!!
これまで多くの団体が出していた「要請書」などはこのように扱われていたのです!!
そして、二つの会が出した<木村教育委員長>と<比留間教育長>宛の
・「卒業式での「君が代」不起立処分に抗議する」<河原井さん根津さん・・・会>
・「卒業式での「君が代」不起立処分に断固抗議する」<米山さん・・・会>
の抗議文は「組織として預かり、明日までに所管に届ける」と言います。
何をか言わんや、です。
ここまで約1時間40分。私たちは引き上げることにしました。
■「君が代」不起立処分に対する都教委と猪瀬知事の驚くべき発言
★3月29日に田中さんに対して、「減給10分の1、1月」の処分を出した都教委は『最高裁判決を踏まえて判断した。戒告では秩序の維持が困難』と説明した。
要するに、厳罰によって「思想・良心の自由」「表現の自由」を封じ込めるということである。これほど露骨な「思想・良心の自由」に対する弾圧はない。
また、「秩序の維持」と言うなら、憲法で認めれらている「思想・良心の自由」や「表現の自由」を守ることであろう。だから、彼らのいう「秩序」とは、彼らの支配体制批判を許さない「秩序」である。こうした「秩序」のことを「独裁」あるいは「ファシズム」というのである。「戒告では独裁・ファシズムの維持が困難」と言っているのに等しい。
★猪瀬直樹都知事は会見で、
『歌いたくないなら、起立して口パクやればいい。そんなレベルの話が分からないのは教師としてふさわしくない』と述べた。
彼は、「歌いたくないなら、嘘つき教員になれ」、「それもできないようなのは、教師としてふさわしくない」と言っているのである。
これが「道徳教育」を先頭に立って進めようとしている東京都の知事の言葉である。
(同じようなことは大阪の橋下氏も以前述べたことがある)
「ファシズムは暴力とデマゴギーにより成り立つ」とは歴史の教訓であるが、まさにそれが眼前で進行している。『茶色の朝』は、『灰色の昼』になり、『ブラックの夜』に近づきつつある。