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2015年3月29日日曜日

3/26「根津公子の都教委傍聴記」

「根津公子の都教委傍聴記」です。

▼レイバーネットより
032600

◆根津公子の都教委傍聴記(2015.3.26)
「君が代」不起立処分、なぜ傍聴できないの?

卒業式で「君が代」不起立をした田中聡史さん(不起立処分連続8回目)に対する処分を決める都教委定例会が、3月26日に開かれた。定例会の途中で、処分を含む非公開案件に移るということで、傍聴者には退場
指示が出された。しかし、言うべきことは言っておかねばならない。そう考える人たちは、「君が代処分を止めろ」等々言いながら退場した(写真)。

教育委員一人ひとりに、「不利益処分を受けてなお不起立・抵抗を続ける教員がいるのはなぜか、処分は正しいのか」を考えてほしいと思いながら、必死に。また、傍聴者の一人は、「君が代不起立処分が気になって、それを傍聴するために来たのだ。なぜ傍聴できないのか」と職員に聞いた。初めて傍聴した人だった。「個人の人事案件だから」と返答する職員に、「君が代処分は単に個人の問題ではない。教育行政の問題であり、みんなの問題だ」と食い下がる。そして、非公開とできる根拠法の提示を求めた。

レイバーネットに全文が出ています。
  ↓
http://www.labornetjp.org/news/2015/0326nezu

3/26 都教委定例会のビラ撒きと定例会についての報告

3月26日(木)、都教委定例会に向けてのビラまきが、<河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>と<被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団>の仲間たちにより、都庁第二庁舎前で行なわれました。総勢30人弱でした。

ビラの受け取りはあまりよくありませんでしたが、それでも<解雇させない会>の450枚のビラは全てなくなりました。

◆定例会
傍聴定員20名のところ、26名が集まり、抽選になりました。
定例会では、卒業式での「君が代」不起立者(1人:田中聡史さん)への処分と、この1月東京地裁判決で減給処分が確定した教員(9人のうちの1人)に対する「再処分」がなされるとのことでした。

傍聴に入る前から会場の外で、「田中さんを処分するな!」の声が上がりました。

定例会で、議案が公開されたのは、「教科書選定審議会」の諮問事項の件だけでした。
ほとんど意見も出ないまま淡々と終了しました。

報告事項も、公開されたのは、
「コミュニティ・スクールの設置状況について」だけでした。
ところが、これについてはいくつかの意見が出ました。

●コミュニティ・スクールの設置に関する資料によると、
このコミュニテイ・スクール(学校運営協議会制度)は、
<経緯>2004年に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」
      により法定化。
<概要>教育委員が学校運営協議会を置く学校を指定し委員を任命する。
<効果>学校と地域が協働することにより、学校運営の改善・充実や
      地域コミュニティの活性化。
などが予定されていたようですが、
10年経っても実際はなかなかうまく行っていないようでした。

全国の導入状況は(2014年度)で、全公立学校 約4万校のうち、1919校(約5%)。東京では(2015年度予定)で全公立校中 262校(約13.7%)(予定)とのこと。
しかし、一方では、最近の動きとして、
①2013年度に「第2期教育振興基本計画」(2013年6月14日、閣議決定)
  コミュニティ・スクールを全公立小中学校の1割に拡大
②中央教育審議会答申(2013年12月)
   コミュニティ・スクール等の活用を通じ、社会総がかりで学校教育の
   質を高めることが重要
③教育再生実行会議第六次提言(2015年3月4日)
   国は、コミュニティ・スクールの仕組みの必置について検討を進める
   地方公共団体は、全ての学校での導入を目指す
というように、「教育振興基本計画」に基づき、「社会総がかりで」、「全ての学校での導入」に力を入れているのです。いわば<国策>です。

では、なぜ国がこれほど力を入れているのか。それは、資料にあった「学校運営協議会の主な権限」という部分を見ればよくわかります。

そこには、次のようなことが述べてありました。
①校長の作成する学校運営の基本方針を承認。(必須)
②学校運営について、教育委員会又は校長に意見を述べることができる。(任意)
③教職員の任用に関して任命権者に意見を述べることができる。(任意) など

つまり、①の(必須)に全て集約されていますが、コミュニティ・スクールは、国(行政)が定める「教育振興基本計画」に忠実な校長を通じて教育活動を行う国家主義教育体制の確立に他ならないからです。戦前の「国民学校」の焼き直しというところでしょうか。

●委員から出された意見としては
竹花委員:「10年以上経ってこ状況なのだが、評価は?。
        形式的な方向に流れているのでは。
        私が聞いた話では先生方が、地域の人との対応にくたびれると言うのもあった。       
        すすんでいない理由は形骸化ではないか。
        作ったらやめられないから続けているのか。」
木村委員長:「この案は私が中教審の副委員長のときに出した。
         私はかつてイギリスにいて、コミュニティ・スクールがよく運営されているの見てきた。しかし、   当時も国会議員らには否定的に取られた。
         一般にはマイナス面の方が見られるから進まないのでは。」
これに対し、事務局からは、次のような回答。
        「学校支援は他にも様々な形で進んでいる。」
         「地域といっても、一方で地域を超えた学校選択制も導入されている。」  「学校運営について        は事務量も多くなる。」      
        「高校では1校もありません。」
竹花委員:「本当に価値があるのか?今後どういう方向でやるのか再考を、検討を。」

以上のように、一方では、<国策>レベルに引き上げられつつあるコミュニティ・スクールですが、どうやら絵に書いた餅になりつつあるようです。
また、地域に限定されない私立学校に行く子や親にとっては関係ない話になるわけです。

しかしこれは、教育財政を地方公共団体に押し付ける方策でもあると考えられていますので、国は「教育振興基本計画」に基づき無理やりやってくるとも考えられます。
そうなれば地域間の貧富の格差が、教育の質の格差になってくると思われます。

傍聴終了後、退出時、参加者の何人かがまた、「田中さんを処分するな!」の大きな声を上げました。

2014年度卒業式での東京での不起立は田中聡史さん一人になりました。
しかし田中さんは自然体で東京の民主教育の火を守り続けています。

3月31日には、以下の集会が開かれます。
みなさん、田中さん支援のためにも是非お集まりください。
<集会名> 「卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会」
<主 催> 五者卒・入学式対策対策本部
<日 時> 3月31日(火)、13:30~総決起集会 15:00~記者会見
<場 所> 全水道会館 5F 中会議室
       (JR・都営地下鉄:水道橋、都立工芸高校北隣)

2015年3月26日木曜日

3/20 都教委への要請行動(「卒業式処分をするな!再発防止研修やめよ!再処分をするな!」)申し入れ行動

3/20 都教委への要請行動(「卒業式処分をするな!再発防止研修やめよ!再処分をするな!」)申し入れ行動について、近藤徹さんから報告が寄せられましたのでアップします。

◆「違法行為」を謝罪せず、事情聴取を強行

被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団は、3月20日、「卒業式処分をするな!再発防止研修やめよ!再処分をするな!」を求めて都教委への要請行動を実施しました。この行動には、原告ら17名が参加し、都教委側は、教育庁教育情報課長が対応しました。

裁判所により減給・停職処分が、「違法」とされた都教委が、判決を謙虚に受け入れないどころか、「違法行為」の責任に頬被りして、謝罪せず、再発防止策を講ぜず、私たちと所管課との話し合いも拒否して、処分を前提にした「事情聴取」を行うなど論外です。「違法行為」を行った都教委こそ都民に「事情」を説明し、謝罪しなければならないのではないでしょうか。

<申し入れ事項>
1 
東京都教育委員会が2003年10月23日に発出したいわゆる「10.23通達」を撤回すること、また同通達に基づく一切の懲戒処分・厳重注意等を取消すこと。
2 3月26日に予定されている第5回東京都教育委員会定例会で卒業式に係わり10.23通達に基づく新たな懲戒処分を決定しないこと。
3 卒業式で処分を受けた教職員を対象とした「服務事故再発防止研修」を行わないこと。
4 最高裁判決に反して減給処分を行わないこと。
5 「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱について」(平成24年1月24日)の都教委の「議決」を撤回すること。
6 2月26日付の「要請書」に対する「回答」(3月13日付)で要請項目に答えていないので再回答を求める。
 ①処分取消が確定した21名の原告に謝罪するのか。再び「違法な」処分をすることがないように再発防止策を講じるのか。また誰が「違法行為」の責任を取るのか(今回追加)。
 ②処分取消に伴う「給与等の是正措置」を一括して処理せず、現職者9名(再任用2名を含む)を先行させた理由を明らかにすること。
 ③履歴カードからの「処分履歴」抹消は行われたのか。
 ④都教委ホームページでの処分取消の公表は行うのか。 
 ⑤永年勤続表彰に伴うリフレッシュ休暇、退職時感謝状その他に関わる名誉・権利回復措置を講じるのか。
 ⑥再処分を行わないこと、また、再処分に向けた事情聴取を行わないこと。
 以上は、原告らが所属する原告団の再回答の要請であり、「個別の教職員の人事に関する事項については、お答えできません。」と繰り返すことなく、誠実に回答すること。
7 卒業式被処分者対象の再発防止研修予定日の前に、都教育庁関係部署(人事部職員課、指導部指導企画課、指導部高校教育指導課、教職員研修センター研修部教育経営課など)の責任ある職員と該当者及び被処分者の会・同弁護団との話し合いの場を設定すること。
<回答期限> 2015年3月25日(水)。文書(FAX)で回答すること。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆都教委、「事情聴取」を強行―26日の教育委員会で処分決定の構え

ところが都教委は、私たちの申し入れにも拘わらず、昨日3月23日、卒業式で起立せず現認された教員(特別支援学校教員、被処分者の会原告)及び三次訴訟で減給処分を取り消され再処分の対象となっている都立高校教員1名に対する「事情聴取」を強行しました。

これにより、明後日26日、都教委第5回定例会で懲戒処分を決定しようとしていることが明らかになりました(非公開の議案、報告事情で懲戒処分案件があり)。

都教委HP
東京都教育委員会第5回定例会の開催について
  ↓
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/gaiyo/ko150324.html

◆被処分者の会など五者卒入学式対策本部の「卒業式処分をするな!再処分をするな!」の行動・集会に是非参加して下さい。

★早朝ビラまき/教育委員会傍聴行動
 →早朝からの行動ですが、よろしくお願いします。
 3月26日(木)
  8時~早朝ビラまき(都庁第2庁舎前)
  9時30分~50分教育委員会傍聴受付(同庁舎30階)
  10時~教育委員会定例会(同庁舎30F)

★卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会&記者会見
 3月31日(火)
  13時30分 
  全水道会館中会議室(JR・都営水道橋、都立工芸高校北隣)

◆粘り強く闘われている「日の丸・君が代」強制反対の裁判の傍聴を!

★東京「君が代」裁判第四次訴訟第5回口頭弁論
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 5月22日(金)
  15時30分 傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順 裁判所前で案内あり) 
  16時 開廷 
  東京地裁527号(定員42名) 
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門(案内あり)

★再雇用拒否撤回第二次訴訟・地裁判決→いよいよ判決です!
(東京地裁民事36部。07・08・09年再雇用拒否の損害賠償請求、原告22名)
 5月25日(月)
  13時傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順 裁判所前で案内あり)
  13時30分開廷 
  東京地裁103号(大法廷・定員98名)
  報告集会:場所未定、追って連絡
 *早めにお出で下さい。旗出しがあるので傍聴抽選に外れた方も裁判所前でお待ちください

★東京「君が代」裁判第三次訴訟・控訴審第1回口頭弁論→いよいよ控訴審です。
(東京高裁第21民事部。2007~09年処分取消請求、原告50名)
東京地裁で一部勝訴(減給・停職処分31件取り消し、戒告処分容認、損害賠償請求棄却)。双方が控訴し、いよいよ高裁での闘いが始まりました。
 5月26日(火)
  15時 傍聴希望者集合(傍聴抽選未定 裁判所前で案内あり) 
  15時30分 開廷 
  東京高裁101号(大法廷 定員98名) 
  報告集会:場所未定、追って連絡

2015年3月24日火曜日

「田中さんの尊厳を尊重して」~都教委の「不起立」事情聴取に抗議佐々木有美さんの報告

■田中聡史さん(板橋支援学校)は卒業式で、「君が代」不起立でした。3月23日(月)に都教委で「事情聴取」が行われるのに対して、支援の抗議行動を行いました。

■佐々木有美さんの報告がレイバーネットに載っています。ご覧ください。http://www.labornetjp.org/news/2015/0323tanaka

「このおだやかさと屈しない精神はどこから来るのだろう。連続「君が代」不起立の田中聡史さんと会うたびに思うことだ。都教委は3月23日午前9時半から、19日の卒業式に不起立をした田中さん(都立板橋特別支援学校教員)に対して都庁で「事情聴取」を行った(「事情聴取」は処分前提の手続き)。9時頃には、「君が代」解雇をさせない会、全国ネット(準)、被処分者の会などの元教員、市民が20名ほど集まり、都教委への抗議と田中さんへの激励を開始した 。」(佐々木有美)

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▲田中さんの事情聴取のあいだ、廊下で待つ支援者たち

■都教委包囲ネットの抗議文

都教委は田中さんを処分するな!        2015年3月23日

東京都教育委員会 教育委員長  木村 孟様
             教育長   比留間英人様

 都教委は本日、板橋特別支援学校の田中聡史さんを、卒業式の「君が代」斉唱の際に不起立であったとして、事情聴取し、近く処分しようとしています。私たちはそれらをしないよう強く要求するものです。

 そもそも、このようなことが起きたのは石原慎太郎氏が都知事であった2003年の「10・23通達」からです。
 その後、東京では延べ460人以上の教職員が処分されてきました。
しかし、その石原氏は都知事を辞任した後、「僕、国歌歌わないもん」などと平然と述べています。
彼は謝罪をするわけでもなく、また都教委も「10・23通達」とそれに基づく処分を撤回するわけでもありません。
また、最高裁で東京と大阪の「君が代」強制と処分は行き過ぎだと判示され、それが実教出版の教科書に記述されると、都教委はその教科書を採択させず処分行政を続けています。
このように理不尽なことはありません。

 その間、「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍政権は、教育基本法を改悪し「愛国心」を盛り込み、最近では憲法違反の「集団的自衛権の行使」を閣議決定、「安保法制」をも改悪、「後方支援」の名目で地球上どこでも自衛隊を派遣しようとしています。
国会では戦争時のスローガンである「八紘一宇」を公然と持ち上げる自民党議員が出てきました。
これに呼応するかのように、都教委は全国に先駆け高校生の「自衛隊での宿泊訓練」を始めました。

 私たちは、「日の丸・君が代」は侵略戦争のシンボルとなったもので、それを再び強制することは子どもたちを戦場に送ることに繋がる、と繰り返し指摘してきました。しかし、都教委はそれに耳を借さず「日の丸・君が代」を強制してきたのです。
そうした意味では、都教委は、現在進みつつある戦時体制作りに積極的に協力してきたと言えます。
私たちはこのような危険な企みを決して許すわけには行きません。

 田中聡史さんは、こうした危険な動きに協力できないとして「君が代」斉唱時不起立をしました。
彼の行動こそ、本当に子どもたちのことを考え、東京の教育のことを考えたものです。
また、彼と同じように不起立をしている教職員こそ、東京の平和で民主的な教育の火を守っているのです。
彼らに対し「事情聴取」「処分」「再発防止研修」をすることは、ある意味、戦争犯罪的です。決してそのようなことのないよう強く要求します。

                  都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットワーク

2015年3月23日月曜日

都立高校卒業式 校門前でのチラシ撒き(その6)

<ア高校>
 正門前で、8時~9時40分まで、2人で、持って行った320枚、すべてまきました。
 以前は制服がなかった学校だったはずですが、現在は制服があるようで、在校生は制服で登校していました。
 卒業生は、ほとんど男子はスーツ、女子は着物に袴のスタイルで、プレ成人式のようでした。
 8時30分の定時?までに登校してきた生徒達のチラシの受け取りは1~2割と大変少ない学校でした。 教員?の受け取りもよくありませんでした。

 8時10分頃登校してきた教員(後に校長と判明)が、「通路をふさがないでください。」と声をかけてきたので、「分かってますよ」と対応しました。
 それから、10~15分後、構内から出てきたその男性が、再び「通路をふさぐな」と言ってきたので、「ふさいでません、あなたは誰?」と、返したところ、「校長です。公道で撒くな!」と言い始めたので、「公道でのチラシまきを止める権利はあなたにはない!」「生徒達には知る権利がある。憲法で認められた思想・信条の自由もある。」「公務員が憲法を否定するのか?」とたたみかけると、「撒くな」ということを数回繰り返してから、引っ込んで行った。

その数分後、ふと校内の校舎入口付近を見ると、大きな青いポリバケツが出され、「不要なチラシ入れ」と書かれていたので、「そんな嫌らしいこと止めなさいよ!」「他の学校ではやってないよ!」入口付近にいた男達(3人)に、その内の1人(背中に「東京都」の名前入り作業着を着ていた)が校門まで出てきて、「厳粛な式をするので、大声は出すな!」といってきた。「あんた誰」と聞くと「副校長」だという。「まだ、大声は出していませんけど。」「この学校は、以前は自由闊達な校風で、生徒達の自主的判断を大切にしていた学校だったのに、いつからそんな管理的対応になったんですか?」「教員なら、いろんな考えを学び、活発に議論し、自分の考えを持とうと呼びかけるのが教育ってものじゃないの?」「都教委や安倍の言うことしか聞いてはいけないと教えているんですか?」
「かつての自由な校風はもうなくなったの?」と質問をたたみかけていると引っ込んでいった。
その後バケツは、撤去はされなかったが、端の方に移動された。

8時半以降、ばらばらと来る卒業生や保護者は、大変よく受け取ってくれた。保護者で、もらってから返しに来た人が1名と、返しには来なかったが「こんなの配るなんて、ばっかじゃねえの」とつぶやきながら入っていった人が1名(どちらも男性)いた。保護者は、9割以上受け取ってくれた。

 <イ高校>
何かと警備がうるさい学校だと記憶していましたが、今回は一人で撒く。
まき始めて10分程度で副校長が出てきた。傍らにもう一人教員が「定型発言」に加えて「ここは交通量が多いので」「自転車が危ない」「迷惑だと通報があったりするので」などと言う。「こちらも気をつけてまきます」と言って、主にJR駅方面から来る人を対象に、校門の脇でまき続ける。
しばらくして紺色の警備車が反対車線にとまる。途中、制服警官が降りて、そこらへんの人に何か注意していたみたいだ。私が帰るとほぼ同時に帰った。
公安はたとえ来ていても、にぎやかすぎて判別不能。

校門脇のポールに「二旗掲揚」。作業は副校長ら二人、式服組が自らやっていた。
生徒さんは内容がわかって受けとる人、受け取らない人、 本当にいろいろ。受け取ってくれたのは3分の1程度か。中には「暗い顔」の人もいたが、女性3人がきゃっきゃとはかまで登場したりで、結構のびのび感も。
正門前の掲示板には大学合格者数が大学別に貼ってある。
10年間で急激な右肩あがりの棒グラフで、「躍進ぶり」を誇示している。
「棒グラフの数字の1にならないでね」と声をかけたら、笑って「は?い」と返事してくれる人も。

警備の担当教員は互いに談笑などしながら特に何も言ってこないし、入り口にダンボールの箱(「ゴミ箱」と表記)が出されただけ。しかし、反対側から来た人にビラを渡して定位置(右門柱脇)にもどろうとしたら、突然こわばった表情の女性が「門から3メートル以上離れろ」と言って来る。びっくりして「道路でしょう」「管理職ですか」ときいたら、「門の正面でまくなんて」「そんな決まりも守れないなんて」と無茶苦茶なことを敵意むき出しでエラッソーに言う。見ればまだ30歳代くらいの女性教員。
しかも「正面でまいていませんよ」と言うと、自分が正面に立ってよびとめたくせに、
「ホラ正面に立っているじゃないですか」と勝ち誇ったように言う。ガマンも限界、さあ反撃と思ったとたん副校長が出てきた。きっと「珍問答」が聞こえたのだろう。プリプリしながら戻って行くこの教員には、「こんな教員がいるんじゃ生徒が気の毒すぎるよ」と言っておきました。

保護者、通行人で話しかけてくれた人もいた。お一人は「板橋(高校)はあんなことをするからすっかりダメになって」と。「F先生いい人なのに」といえば、「そうそう」と刑事弾圧に胸を痛めておられた。ご家族でビラをうけとられたなかで、おじいちゃんとおぼしき方が「ああこれ廃止ね」と。こちらがすぐに意味が分からないでいると、にっこり笑って「アベ ヤメロね」とニッコリ。
新宿は「アベ ヤメロ」デモでおなじみですからね。合い言葉にまでなっているのはうれしいな。
ご高齢の女性が「日の君」のビラと知ってはなしかけてこられ、近くの大学病院の10、11日連日の「弔旗掲揚」に「一体あれはな?に」と不快感いっぱいに問われた。10日は「東京大空襲」、11日は「東北大震災」と説明すると「政府がやれっていったんでしょうね」と。想いは個人個人のもの、もっと自由であるべきだ、と強く主張された。
私も「一斉黙祷」「弔意強制」を批判して「ハンキが・・」と言うと、「ハンキ?」と問われるので「半分あげる半旗」と応えたところ、「アッハ、ハ。違う字のはんき(叛旗)かと思ったわ」と笑われた。愉快なひととき。

もう一人、ラフな服装の男性。
受け取ってから自ら「警察から来たカウンセラーで学校をまわっている」と。
ビックリして「そりゃ失礼。返してもらわなきゃ」とビラを奪い返すと、おだやかに「警察官ではないんですよ」と。「ここの学校は大丈夫なんだけれど、いろいろあるので順番に回っているんです」と。
よくはわからないが、「まあ、じゃあ読んでくださいよ」と渡すと礼を言って受け取り、校内へ。
教員に「どうなってるの?」と聞いたが「なんでしょうね」と。
短時間で出てきて笑顔で何処かへ行ったこの人は、いったいだれでしょうか。
警察と学校の連携強化の中で制度化されているんでしょうが、不勉強でこの人がどういう人かわかりません。どなたか解説をお願いします。

さすが管理体制バッチリだ。。
出席の保護者はみな手に「保護者」と書いた「ネームカード」をしっかり握って来校。事前に手渡してあった模様。

<ウ高校>   
外に、教員3人がいたが、そのうちの一人が「敷地内では配布しないで。道路ならいいです」と言う。
女生徒は着物・袴姿。男生徒はスーツ。ほぼ98%はそうで、なにか異様。
なぜかわからないが、卒業生は保護者と一緒に、あるいは生徒同士が連れだって9時前には登校。7割方がそうだったと思う。
いままでも卒業式のチラシ撒きに参加してきたが、こういう高校にぶつかったのははじめてで驚く。
警備の教職員にもチラシを渡すと「ありがとうございます」と言う。
この学校は斎藤貴男さんの母校とか。知らなかった(知ったところでどうというわけでもないが(笑))。
学校と地域をむすぶ板橋の会が「思想・良心の自由、表現の自由は憲法で保障されています」というチラシをまいた。

<エ高校>
ここは正門と通用門が見えはするものの離れていて、とても両方を走り回ってはまけない。
通用口にしぼってまきました。歩道は狭いし、本当にまきにくい。
10分ほどで女性の副校長がやってきてにこやかに「生徒にはまかないで」と。
門扉に斜めに「日の丸」、さらに校門横のポールに三旗掲揚。
警備・案内は二人。ゴミ箱は外からは見えない。
そもそも生徒はせいぜい5人に一人、保護者も3分の1程度しかうけとらない。だから必要ないということか。教員はそれでも数人が受け取ってくれた。
男性の出席者がしっかり受け取っておきながら「ごみを散らかさないでよ」と言った以外は、全く静か。
生徒たちは、化粧してハカマが多く、ドレスの人もいた。男性も一人、和服(はおり、はかま)。全般的に、のんびりした雰囲気の入学式でした。

2015年3月21日土曜日

都立高校卒業式 校門前でのチラシ撒き(その5)

<板橋支援学校> 
田中聡史さんは今回も「君が代」不起立をし、校長に現認確認をされました。
今日か来週はじめに都教委による事情聴取(=処分の要件を整えるための手続き)が強行されるでしょう。そして、26日の教育委員会定例会で処分が決定されると思います。
田中さんは、2011年入学式から連続して不起立処分を受けています。最高裁判決は、不起立のみでの「戒告を超える重い処分は違法」と判じましたが、都教委はそれをも無視し、2013年からは田中さんに「減給1か月」処分を出してきました。
2013,2014年の入学式。卒業式の4回は減給1ヶ月処分でした。今回、さらに重い処分を狙っているのではないかととても心配です。
都教委にできるだけ早く、「田中聡史さんを処分するな」と声を届けてください。

★抗議・要請先
東京都教育庁(=東京都教育委員会)〒163-8001東京都新宿区西新宿2-8-1
総務部教育情報課(都民の声を聞く担当):電話03-5320-6733 FAX 03-5388-1726
人事部職員課服務係(処分を発令する担当) :電話 03-5320-6792

▲板橋支援学校でのチラシ撒き(レイバーネットより)

板橋特別支援学校卒業式チラシまきの報告です。――都教委の監視体制に変化あり
雨の心配をしていたが、幸いにも午前中雨は止んでくれた。
7時35分、校門前に着くと、すでに板橋の市民団体がチラシまきを始めていた。たった今副校長が、「生徒には撒かないでください」と言いに来たとのこと。「生徒に撒きに来ました」と返事を返したところ、副校長は無反応だったという。

私たちも加わって撒き始めるや数分で、また副校長は同じことを言いに来た。防犯用カメラで門前にやってきた一人ひとりを確認し、監視しているのではないかと思わせるほどの速さだった。

見慣れた都教委の顔4人が、生徒通用門と正門の内側で私たちを監視している。生徒の登校時間帯は副校長や主幹も立った。私たちが手を伸ばせば届く距離にいる。
この人たちは、始めの2回ほど、「生徒には撒かないでください」と言ったが、その後は言わなくなった。また、私たちの「おはようございます」「卒業おめでとうございます」の声に学んでか、途中からは生徒たちに私たちと同じように言葉をかけていた。

職員の出勤と生徒たちの登校が終わった8時55分、通用門に「御用の方は正門にお回りください」と書いB4サイズのボードを張り、鍵をかけて監視係の3人は校舎に向かい始めた。
そこに生徒と保護者が登校・来校してきて、「ここを開けてください」と言うが、
都教委職員(だったか、この学校の職員だったか)は、「よろしければ正門にお回りください」と、あり得ないことばを発した。生徒の制服が目に入らなかったはずはないにもかかわらず、だ。重ねてその保護者は「ここの生徒なんですが」。さすがまずいと思ったのか、監視係は鍵を開けて2人を通した。
他にも何人かの人が当然使えると思って、通用門前に来たけれど、この人たちは正門に回されていた。
監視係をするこの学校の職員に、「ここに鍵をかけなくてもいいでしょう。私たちが中に入るとでも思ってらっしゃるんですか。」と言うと、職員は一瞬苦笑した。

見る限り、この人たちがその場の状況を判断して対処することは一切なく、指示されたことを完遂することにしか頭がいっていない。何の仕事でも、それではいい仕事はできないだろうに、と思うのだが。

チラシまき参加者は22人だった。「君が代」不起立を貫いてきた田中聡史さんとともに闘いたいと思う人たちである。

式が終わった時点で、私たちは再び、校門前へ。
来賓と思われる男性が私たちに向かって、「ご苦労さんですね」と言い、頭を下げられた。

今日はこれまでと違うことがあった。昨年の卒業式以降、入学式でも都教委が学校に乗り込んでの田中さんに対する「服務事故再発防止研修」(4回)でも、学校側は私たちをビデオカメラで撮影していた。しかし、今回はそれがなかった。それをしても脅しにならない、効果がないと判断したのか、それとも人権侵害の恐れを感じたのか、あるいは…。
都教委の監視体制は後退したのか。

2015年3月19日木曜日

都立高校卒業式 校門前でのチラシ撒き(その4)

<T高校>
7:58、グラウンドのポールにするすると「日の丸」が揚げられる。
自転車通学者が多かった。いくつかのことを報告する。
①一人の教員が校門に出てきて「校門の前で、何をしているのか。」と訊く。こちらが「ビラまきを妨害すると、憲法違反になるよ。」というと、「まくなとは言ってない。」とあわてて言い訳。その教員は生徒のビラを取り上げて、読んでいた。「いくらでもあげるよ。」と伝えた。
②私服警察らしき人が校門を出入りして、50メートルくらい離れたところの道路の角にいるので、こちらからカメラを向けると、相手もカメラを向けてくる。
③ある卒業生の保護者が、弟(在校生)を連れて一緒に入場しようとすると、「ダメ」とのこと。保護者「私がずっとついていますから。」でも帰された。どういうことなのか。
ビラの受け取りは、まずまず順調だった。

<U高校>
こじんまりした高校。事務員さんが「日の丸」・都旗を門扉にしばりつけていた。校舎や校庭に日の丸は見当たらない。
自転車置き場が校庭の奥にあるビラ撒きには最悪パターン。
生徒さんは、めっぽう明るく素直。礼を言いながらうれしそうな笑顔で受け取る、「すみません」と言いながら断るなど、しっかり自分で判断し、自転車で入った生徒がわざわざ受け取りに出てきてくれたりもする。
3年間よくがんばったね、と言えば「ええ。やったぜ!」と盛り上がる。
そこへ40歳代だろうか、出勤してきた男性教員が目の前にたちはだかり、「ここは学校、今日は式なのでビラを撒くな」と言う。
主な発言は以下。私の反論あるいは「腹のうち」は< >のする。
;「3年間キチンとしっかり教育してきた生徒の大事な式なので」 <それがどうした><「日の丸が主人公の卒業式になっているじゃないか>
「旗と歌は別に特別なものではないのに(反対する教師は)偏った人で、それはよくない」 <処分まででているんだけれど>
「私も処分はおかしいと思う」「気分が悪くなって座った人まで処分された。あれはおかしい」<あ?そう>
 <生徒は学校だけで生き、教育されているわけじゃない。あなたが教育したというが、  私には私の意見を伝える責任がある>
 「なにも こんな目立った事しなくてもいいだろう。撒くな」・・・。
 そこへ式服の温和な感じの副校長が登場し、この教員と交替。
 敷地に入るな、等「決まり事」をならべて奥に入り、さっそく校舎の入り口に「ゴミ箱」と書いた大きなポリバケツを置く。
 校長がでてきて、「ここでまかないでくれ」などととあらためて言いにきてグチャグチャうるさいので 「あなたが組合員だった時から私たちはこのビラを撒き続けているんだ」と言って撃退した。
 笑顔で出てきた女性(PTA副会長)が「どちら様ですか」と。説明すると、「わかりました、これはお返しします」とビラを返してどこかへ。
 続いてまた女性が、今度も何をしているのかと問いかけて来る。説明をして<どなたでしょう>と聞けば教員だという。ゴミ箱はいかがなものか、と言ったが無表情なまま。

その後、PTA役員と 教員3人が門のところで親を出迎える。親たちは、ほぼ全員が笑顔でチラシをうけとる。副校長がゴミ箱の横に立って「捨ててください」と口走っているのを聞いたチラシ撒きをしているもう一人が撮影のためにスマホヲ構えると、さっとゴミ箱からはなれた。気がとがめるのはいいことだ。
見ている限り、ごみばこに捨てた親はいない。ビラを読みながら玄関まで行った生徒に教員が近づき、何か話していたが、その生徒もゴミ箱には捨てなかった。式の直前にはゴミ箱はすみのほうに片付けられた。思想統制がでかい顔でまかりとおるのを許してはならないとあらためて思う。

<V高校>
8時から一人でまきはじめ、15分くらいすると副校長と思われる女性が出てきて、「生徒にまかないでください」と言うので、「どうしてですか」と聞くと、「一つは他の日ならいいんですが卒業式だからです。もう一つは学習指導要領にそって教えているからです」
と言う。「そんなことを言って恥ずかしくないんですか。」と聞き返すと、「恥ずかしくありません」との答え。(ヤレヤレ)しかし、そのまま校舎に帰り、その後は誰も何も言ってこなかった。
職員では若い職員はほとんどとらず、年配の職員が何人か受け取った。 
生徒のビラの受け取りはあまり良くなかった。保護者の受け取りはまあまあだった。

<W高校>
教育を考える多摩西部市民の会として3名で、包囲ネットチラシ+すすめる会リーフレット+市民の会チラシを250組。包囲ネットチラシ+すすめる会リーフの組を50組、計300位を配布。
教職員はおおむね好意的に対応してくれる。(おそらく私がこの高校で受けた4件の処分のうち、3件が取り消されていることが大きいと思う)
副校長とおぼしき人がきわめて控えめに「敷地に入らないように」との注意。こちらも 「十分承知しております」と言うと「できれば配布しないでいただきたいのですが…」と申し訳なさそうに…。思わず笑ってしまいました。
 部活指導の関係で11年いられた生徒部で校門警備を長らくしている教員も今年で異動するとか。知っている人がいなくなると寂しくなります。

<X高校>
昨日と同じく市民の会3名と包囲ネットの4名でチラシ撒き。二手に分かれて配布しました。例年、生徒の受取は今ひとつの感じなのですが、今年は今までよりはよく受け取っている気がします。女子は袴など着飾り、男子はスーツが多いかな。
私は正門で配布するが、副校長とおぼしき人がきわめて大きな声で「敷地に入らないでください、生徒に撒かないでください、不適切なことはしないでください」とまくし立て生徒に渡そうとすると割り込んでくる。できるだけ無視するが、あまりにしつこいので 「
法律に基づいて行っています」と言い返す。
どんな言い方だったか、警察を呼ぶような言い方をしたりもしていましたね。でも 変な人は副校長とおぼしき人だけでした。北門の警備の教員はきわめて友好的でいろいろと話をしました。 3つ組250枚 2つ組50くらいか、計300くらい撒いた。

<Y高校>
2名で配布。生徒・保護者とも受け取りはよくない。教職員もいいとはとてもいえない。
でも、反発・拒否という感じではなく、うまく受け流す というところでしょうか。 

(08年になるのかな、私が初めて国立高校で配布したときには受け取りはきわめてよく、
 用意したチラシがあれよあれよとなくなり、たぶん400枚は超え、さらに100枚くらいはいけるかなと思ったのですが、、、。隔世の感があります。)

卒業生女子はほとんどといっていいくらい袴。男子はスーツが多いが、羽織袴もそれなりにいる。
卒業式の看板や校門のところで、親子そろって、あるいは友達同士での記念写真を撮る人たちが例年多くごった返すのだが、今年は自主的に なのだと思いますがちゃんと順番をつくっていました。(列が10mくらいになることもありました。)

副校長とおぼしき人が、通行のじゃまにならないようにとの注意をする程度で、校門警備の職員も1名だけ。私と同じ教科で30年来の知人です。少し雑談をしたりもしました。
通りがかりの年配の女性が「日の丸君が代いいじゃないの、何で反対するの」と言っていってきましたので、強制されていることを丁寧にお話をしましたら、すぐには信じられないようでした。話は発展し、防衛問題、慰安婦問題 等々飛びましたが、丁寧に話したところ、ある程度は納得していただけたかと 思います。
……などなどありました。

<Z高校>
8時頃、3人でチラシまきを始める。校門前にはまだ卒業式の看板も3本のボールに旗もない。生徒も教職員もぼつぼつと登校してくる。しばらくすると、副校長〈だと思う)が、「来校者に配っているのですね。」と確かめてから、「敷地内に入らないでください、生徒には配らないでください」と言う。
「どうして生徒に配っていけないのですか?」と訊ねると、「主義主張が書いてあるから」と言い、唖然としている私たちを尻目に校舎に戻ってしまった。
そして回収箱らしき段ボールを校舎の入口前に置いていた。
えっ、主義主張のあるものも生徒に見せちゃ行けないなんて、何を考えているのだろう。こんな理由は初めて!この生徒達は来年の参議院選には選挙権もあるのに、主義主張を知らないでどうやって投票しろというのだろうなどと考えていると、副校長がまた門前に戻ってきたので、「質問ですが、あなたの言う主義主張ってどういうことですか?」と訊ねると、「議論する気はありません。」とまた戻ってしまった。

その間も生徒達は徒歩と自転車で次々にやってくる。受け取る子も受け取らない子もいる。
3分の1ぐらいが受け取っただろうか。
8時半近くに卒業式の看板を門に立てかけ、「日の丸」をまず掲げ、都の旗と校旗を3本のポールに掲げた。
3人で始めたチラシまきもその後2人増え、女性2人男性3人の5人でほぼ全員に声をかける。9時頃までは主に生徒、それ以降は主に保護者に配る。生徒よりも保護者の方がやや受け取りはいいが、回収箱に捨てていく保護者も多い。〈生徒はほとんど入れていなかったが〉
中に配っている女性に近づいて、「なんだ、てめえら、こんなのを配って」と吐き捨てるように言う保護者、「卒業式の妨害を妨害しないでいただきたい」と言う男子生徒がいた。
そばに男性もいたにもかかわらず,言われたのは女性というのも引っかかりを感じる。
 結局、式開始の10時前までに400枚以上配ったと思う。〈配る人数も多かったせいもあると思うが〉

2015年3月16日月曜日

都立高校卒業式 校門前でのチラシ撒き(その3)

<都立青山高校>

■校長・副校長、警察がチラシ撒きを妨害
 7時45分くらいに到着。8時頃、校長が出てきて、「ビラをまくな、邪魔だからどけ」「この学校の生徒にも保護者にも撒くな」と乱暴な言葉で言った。私が「公道で撒いているのだからとがめられることはない」と言うも、前述の言い分を繰り返しながら歩道(公道)の方に出てきて「どけどけ」などと言った。
こちらが「そんなこという校長はいませんよ。ブログに書いてあるから見なさいよ」と言って、ブログアドレスをさすと「知ってるよ。私は都高教だったんだから」と言う。
その後、副校長も出てきて、同じことを言い、同じように歩道に出てきて、「妨害」をした。
校長は登校する生徒に声かけをしたので、私は「声かけも、生徒にチラシを渡すななんて言うのも生徒のためではなく校長自身のためでしょう」と言う。

校長が校舎にもどった後も副校長がずっといた。私が「どうして撒いてはいけないのですか」と聞くと「 本校は指導要領にのっとって適正な教育をしている。ビラに書かれているようなこととはちがう」というようなことを言った。

その後、校長と副校長と事務の女性と教員の4人で門の扉の両サイドに「日の丸」をくくりつけた。ポールにも「日の丸」だけが掲げてあり、合計3本の「日の丸」を立てたので「3本も立てるんですか。「日の丸」だらけじゃない」と私が言うと「今日は卒業式だ」「この学校にはこの学校のやり方がある」「○○高校では(副校長の前任校)4本たてた」とそれぞれが言っていた。

DSCN0184

副校長はチラシをとる生徒に対して、「取らないで」と妨害したが取る生徒もいた。
副校長は「ビラ撒きをやめなさい。ビラ撒きをやめないなら警察に通報する」と言った。私は「通報してください」という。副校長「通報したから、警察がまもなく来る」と言う。

しばらくして、風体から私服警官とすぐわかる男性が来て、校舎の中に入っていった。
さらにしばらくして制服の男女2人が自転車できた。男性警官はこちらにまとわりついて、ビラを撒くのをやめろと言い続けた。こちらが10時前にチラシ撒きをおえるまでそう言い続けた。一方、私服警官は学校の敷地内で、建物の影に隠れながらこちらを監視していた。
9時50分頃チラシ撒きやめる。ひどい嫌がらせの中だったが150枚撒く。保護者はわりとくったくなく受け取った。

制服警官があまりにひどいことをいうので、警官にも告知して録音テープをとった。その内容は憲法違反であり、あらゆる点で違法だ。名前も写真もあるので然るべき法的措置もとれる。

■警察官がしゃべったことの基本的内容(ことば)を明らかにしておこう。いわゆる警察の「職質」「取り調べ」の言葉や方法を彷彿とさせる。

 「110番で、付近の住民から交通の邪魔だという通報があったので来た。住民が誰だかはわからない。(副校長が通報したんですよ)学校からではない。
交通の邪魔ですから、やめてください。チラシを撒く場合は道路使用許可が必要だ。使用許可を取ってやりなさい

……
<ここからテープあり> 
 国会の近くでお会いしませんでしたか。私もいろんなところにいましたんで。
おかあさん、こちらでは歩いている人たちの迷惑になりますから。お母さんがいなくなればわれわれもいなくなりますから、そうすればここはクリアーになりますから。

 いま所属している団体等はあるんですか。政党はあります ございませんか。ご職業等をお伺いするのはいつもしていることですから。

おねがいしますよ。帰りましょう。帰りましょう。歩道上といえども道路使用許可は必要ですよ。ここでお母さんと押し問答をする必要はないの。ここは大学のゼミではないの。お母さん 逆の立場ではどうです。付近の住民の方が「おまわりさん来た、お母さんと押し問答をしている。なにをやってんだ」となる。わたしはここで議論等をするつもりはありません。

お願いしますよ。
(警備の教員に対して、「先生ここに来て、よく聞いて」と私は言う)
先生は関係ないですよ。(副校長が呼んだんでから)。そんなことわかりませんよ。われわれはわかりません。

どうぞ移動してください。移動してください。何時までいるつもりですか。おかあさん 移動してください。お帰りください。再三警告していますが、移動してください。

あすこにあるのはなんですか、(こちらが歩道の端に荷物を置いていた。私のものです)
ご自分のものなら持ってください。もし泥棒にとられたらどうします。

(警察は泥棒の始まりだ。警官の犯罪はすごい)
きびしいご意見ありがとうございます。わたしも警察官なんで。でもそれとこれとは違います。移動してください。

おねがいします。移動してください。他の方の、歩いてる方の迷惑になりますから。お願いします。移動をお願いします。われわれも子どもの使いじゃないんだから。
おかあさんが帰ればわれわれも帰りますから、そうすれば自由にみんな行きますから。
われわれが一番の妨害になっていますが。(警官が歩道の真ん中にいた)
移動をお願いします。帰ってください。わたしだって、他の事件とか事故に行かなきゃなんないんだから。付ききりでいるわけにいかないんですから。

お名前教えてください。
お名前教えてください。
お名前教えてください。しゃべるのがいやでしたら、お帰りください。

おかあさんお願いしますよ。

お母さん、今20分です。警告をしつづけて。
(このとき通行人に今何時と聞かれたので、私は学校の時計を示す。9時6分)。
お母さんいつまでいるんですか。ずっといるんですか。お帰りください。お母さんが帰らないとわれわれ動けないですよ。

ここでは迷惑ですから、移動してください。
お母さんお願いします。ここにいると迷惑だから、それだけを言っているんです。
(そういうことをいう警察はいません)。どう言おうとどいてください。保護者の方の迷惑になりますから。
(私が学校の中にいる私服の写真をとると)警察をとっちゃいけない。おわかりになってるんじゃありませんか。

※副校長が出てきて、長い間、歩道で話していた。
最初に言ったとおり、わかんなかったんですよ。110番をどなたが入れたのか。さきほどこちらの方(副校長に聞いたら)に、お母さんの言うとおりでした。
こちらの方も迷惑しているんでお帰りください。お帰りください。お願いします。
さきほども言ったとおり、こちらも子どもの使いで来ているじゃないので。
※警官に電話がかかる。○○と名乗った。

※「こういうのはいらないよ」とチラシを返してきた保護者がいた。
迷惑なんですよ。お帰りください。

(私が通行人に警官がまとわりついている写真を撮ってくれないかという仕草をすると)
スナップ写真じゃないんだから、わたしがなにか悪いことをしてますか。
迷惑をしてます。自分が迷惑だって言ったでしょ。遠回しに。(えっ!私が迷惑をかけているなんていつ言ったの。何いってんの、遠回しにもなにも私はそんなこと言ってませんよ。)

お帰りください。もう疲れてきたでしょ。
妨害になっていますから。なんでわれわれのお願いを聞いていただけないんですか。
こうやってお願いしてるにもかかわらず、私はなにもそんな難しいことやひどいことを言ってないですよ。なにかおっしゃってください。
おかえりください。

お帰りください、参りましょう。
写真に入っちゃうから、帰りましょう。回りの方の迷惑になりますから。
最初に言ったブログって、私わからないんで。
帰りましょう。
お帰りください。

迷惑だって思っている人いますよ。主義主張に関係なく、そこを言っているんです。聞いてください。おかあさん 聞いてください。黙るのはずるいですよ。何で移動しないんですか。その理由を教えてください。なぜですか。

お帰りください。
おかあさんお帰りください。
なかには確かにいいと思う方もいらっしゃると思いますよ。でもなかには迷惑と感じる方もいらっしゃるんで。
撮るのはやめてください。(校舎の中にいる警察の写真を撮ると)
ご存じしゃないんですか。私はまだかけだしで。

(私が警官が敷地内に入っていることを指摘すると)
私はあなたを説得するためですから、あなたが移動するためにはしょうがないんです。
揚げ足取るのはやめてください。お母さんにつきっきりですよ。

はやくお帰りください。

(※警察のつきまといが激しいので、こちらは声を出す。)
(警察がつきまとうのは言論弾圧です。)
(警察がつきまとうの言論弾圧です。こういう風にして暗い社会になっていくんです。ビラを撒くのは自由です。)
お帰りください。
(警察がつきまとうのは言論弾圧です。)
おかあさんのためにずっといるわけにはいかないんですから。
やはくお帰りください。

(警察がつきまとうのは言論弾圧です。)

卒業式でこんな無粋なことをやらさないでください。正直な話。
(他の学校でありませんよ)
他の学校の話をしているんじゃありません、ここの学校の話をしてるんです。歩いている人の迷惑です。歩いている人の迷惑ですからお帰りください。

お帰りください。歩いている人の迷惑です。
歩いている学生の人だってびっくりするじゃありませんか。私に無粋なまねをさせないでください。
帰りましょう。歩いている人の迷惑だから帰りましょう。お帰りください。
歩いている人の迷惑ですから。お帰りください。

かれこれ1時間くらいになりますよ。違います?
お帰りください。
おかあさん お帰りください。わたしの母親と同じくらいでしょ。無理難題をお願いするつもりはないんです。
お帰りください。
歩いている人の迷惑です。

人ももうはけてきましたから帰りましょう。おかあさん帰りましょう。
歩いている人の迷惑ですから帰りましょう。

おかあさんお願いします。お帰りください。
歩いている人の迷惑になりますから、帰りましょう。迷惑ですよ。
お母さんが帰ればわれわれも帰るんですから。さっきも言っているとおり。
そうすれば万々歳です。まるくおさまる。お母さんが帰ればわれわれは帰ります。お母さんに付きっきりできないから。

私は撮られようとなんら… 無粋でしょ。ここにいるのは無粋でしょ。

部外者ですから。私も部外者。
(いいえ違います。みんな教員だった人たちがやっているんです。)
部外者でしょ。今日呼ばれているんですか。卒業式に関係する方ですか。

お母さん帰りましょう。お母さんが帰らないと帰れませんよ。歩いている人は迷惑です。
帰りましょう。

ひとつお伺いしたいのですが、ほかの学校ではビラを撒いても大丈夫なんですか。
(他の学校でこんなことをやってるのは、全都でどこもありませんよ)
まったくわからないのでお伺いしたんです。
どこの学校かわかりませんがこの学校でこういう考え方なんですから。迷惑ですとおっしゃっているんですから。それでしたら引かれるのがすじではありませんか。「いやです」と言ってるんですから。
違いますか。違います?

歩いている人の妨害になりますから、帰りましょう。
……………
この間、私は「おめでとうございます」等々の挨拶を生徒と保護者にしていた。
9時50分にチラシ撒きやめる。警備の教員2人か3人に向かって、「先生、失礼します。でも、こういうのが戦争への道の第一歩だということをみなさんご自覚ください」と言って帰る。

2015年3月14日土曜日

都立高校卒業式 校門前でのチラシ撒き(その2)

<I高校> 
3人で8時から9時40分まで。小雨の降り続く中、傘を差した方に取っていただくのは苦労しました。教員の受け取りはまあまあでした。
在校生は、受け取らないよう指導されているのか全く受け取りません。
途中一時雨が止んだ時間帯は卒業生、保護者の受けとりは悪くありませんでした。
毎年出て来て、「生徒には渡さないで」という副校長は今年は現れません。替わって校門前の車の整理に出た4人の教員とは時折言葉を交わしながら友好的に対応しました。

<J高校>
7時40分ころから始めました。生徒の受け取りは例年通りいいとは言えない。少し特徴的なのは保護者で受け取らない人が他校より多い印象です。3人で配布しました。
しばらくして副校長が来て、型どおりの注意。こちらも丁寧に応対。30分以上経って再び来て、強めの口調で「生徒に渡さないでください」と言う。こちらもしっかりと「生徒と保護者の方に分かっていただきたくて配布しています。法律に基づいて行っています。」というと沈黙。
一緒に来た主幹でしょうか、「式が混乱するといけませんので」と言うので「私がビラを配っても式は混乱しません。」「もし、混乱したなら、事故報告を都教委に挙げておいてください。」と言うと、ばつが悪そうに黙りました。
後で考えると、さらに「生徒・保護者が着席しても混乱ではありません。」「教職員が着席しても混乱ではありません。」「思想良心に基づく行動で、重要な基本的人権を守る行動です。」「それを事故として騒ぎ立てるのが混乱です。」といった方がよかったな、と思います。配布したチラシは3名で180~200枚というところでしょうか。

なお、今まで行った3校では教職員・保護者に「ご苦労様」「ありがとう」などの言葉をかけてくださる方がそれなりにいます。ビラを返す方もいますが、今のところ罵倒のような言葉はありません。

<K高校>
チラシをまき始めると、副校長か教務主任らしき男性が出てきて、「スムーズに通れるようにしてください。」と一言ありましたが、すぐに立ち去りました。
 校門近くの玄関前には、案内担当の先生?らしき人たちが4~5人いましたが、特に反応はありませんでした。
 「卒業おめでとうございます」と言って卒業生と思われる生徒(全員制服なので、在校生か卒業生かはっきりは分からない)に渡すと8~9割の生徒が受け取ってくれました。
「おめでとうございます」と親たちに渡すと、9割以上の親が受け取ってくれました。
2カ所の入口を1人ずつで撒きましたが、9時45分には、持って行った280枚のチラシを全部撒き終わりました。
 教師の受け取り率は半分程度。一番管理されているのが、教員だと言うことがよくわかりました。

<L高校>
本当に寒い一日であった。朝目覚めると、家の中が凍えるのではないかというほど寒い。今日の参加者は3人。
9時ごろまでは登校してくる卒業生、在校生のビラの受け取りはよく、6割がたビラを受け取ってくれた。しかしその後、三々五々やってきた保護者、在校生、卒業生のうち、ビラを差し出しても、こちらを避けるように顔をそむけ、そそくさと校門にはいっていく人が多くなった。
なんとなく家族が幸せで満足という風に感じられた。
「おはようございます」というと、こっちを見てくれる人はほとんどビラを受け取ってくれた。受け取る人、取らない人、の表情がはっきり分かれていたのがちょっと興味をそそられた。
ビラを配っている間中、校門の中には数人の教員がいたが、管理職らしき人が門を出てきて、3人に「生徒には配らないでください」とだけ言って、ビラは受け取り、中に入っていった。トラブル、妨害はなかった 。

     
<M高校>
  3月7日(土)。午前8時から9時45分までの約2時間弱い雨が降る中、ビラ撒きに取り組みました。ビラまき開始直後に、校長か、副校長とおぼしき人物が校門前にでてきて注意。「生徒にビラを配らないこと、敷地に立ち入らないこと」と言ってすぐに校内に引き上げていきました。
自転車通学の生徒たちも多かったのですが、ほとんどの生徒がビラを受け取っていきました。 去年よりも学校側の対応はあっさりしたもので、露骨な警察による監視の動きもありませんでした。

<N高校>
生徒は自転車通学が多いが特に抵抗感なくビラを受け取りました。「おはようございます。卒業式おめでとうございます」と言うと、「ありがとうございます」と言って受け取る生徒もいて清々しい感じでした。
保護者も7割くらいはビラを受け取りました。しかし、「私は君が代を歌いますからいいです」と言って返してきた親も一人いました。
職員は、「ご苦労様です」と言って受け取ってくれた職員。黙って通り過ぎる職員。「警察は来ていませんか。来るようなことを言っていましたが」と言ってきた職員。「最近野党がだらしない」と言ってきた職員などがおりました。警備で見張っているような職員はいませんでした。

そうしているうちに9時15分頃校長がやってきて、「校門の前は交通が激しいから離れてやってくれ」と言ってきました。「公道ですよここは」と言うと、「言いましたよ」と言って中に入っていきました。
しばらくして副校長がやってきて同じことを言ってきました。しかし、二人共「生徒にまかないで下さい」とは言いませんでした。さすがに、いくら都教委に言われても、隠し事をしているような恥ずかしいことは言えないと思ったのでしょう。
この学校の正門には「第30回卒業式」と書いてあり、恩着せがましく「第〇〇回卒業証書授与式」などとは書いてありませんでした。
また、9時30分頃正門には「日の丸」がくくりつけられましたが、今日は「3・11東日本大震災」後4年ということか、半旗になっていました。
警察は見かけませんでした。
卒業生は8クラスで320人だそうです。一人でのビラまきでしたが、持って行った300枚は9時50分には全部まき終わりました。

<O高校>
予定より遅れて8時40分よりビラまき。大田区民の会の人たちが3人、すでに例年のとおりビラまきをすでに行っている。弁護士も立ち会っている。
副校長か出てきて、敷地には入るな、生徒にはまかないでほしいとつげに来る。ついでにビラももらっていく。校門近くにゴミ箱がおいてある。警備担当の教員が見張っている。生徒のうけとりはあまりよくない。保護者はまあまあ。

<P高校>
大田区民の会からは3人。弁護士同伴。例によって副校長がきて、いつものとおり告げる。
しばらくして副校長がまたやってきてそのままずっと校門の近くにいる。
生徒の受け取りが去年に比べるとよくない。自転車通学が多くてなかなか渡せない。雨もちらちら、それに寒い。保護者はまあまあ。

<Q高校>
大田区民の会が弁護士同伴で3名。副校長が出てきて、生徒にまかないでくれ、という。
どうしてなのだ、と聞き返すとそれには答えず。生徒の受け取りは比較的良好。保護者も良好。まいていて気分がよくなる。

<R高校>
8時過ぎに男性が門の外に来て私が生徒や先生にチラシを撒いているのをみていたので、 「校長先生ですか」と聞くと「そうです。校長です」と言って、そのまま生徒に挨拶しながら、私を「監視」していた。もろろん校長先生にはチラシを渡した。
校長は「敷地に入ってはいけない」とか「生徒には撒くな」などの言葉は言わなかった。自転車の生徒が多かったので、チラシの手渡しは私も注意しやったが、途中で、校長は「チラシを無理には渡さないで」と言った。生徒は割と受け取った。
生徒がチラシを受け取るとき、時折、私が「敷地内」に20センチくらい足を踏み入れるのを見ていて、「敷地内には入らない約束でしょう」「敷地内に入るんでしたら通報しますよ」ととがめた。
私が「敷地内に入ってチラシを撒いているというわけではなく、少し足を踏み入れてしまうという程度でしょう。通報するなら通報してください」というと黙った。
校長は校舎の方へ戻るとき、「敷地内に入らないでください。それが約束です」と言って行った。
卒業生は40人で8クラス=300名くらいだそうで、大きな学校。
保護者はだいたい受け取った。門のところに出ている「警備」の先生は「おめでとうございます」と声かけをしていた。
教員たちのチラシの受けとりもまあまあ。「ご苦労様です」「ありがとうございます」という教員もいた。若い男性の教員の受け取りが悪いと思った。
「大丈夫です」と言って受け取らない男性もいて、なにが大丈夫なのかと聞き糺したいと思った。「こんなところ(歩道)でビラを撒くのは禁止されているだろ」と言ってきた男性教員がいた。暖かな日だった。

<S高校>
8時に一人でビラをまき始めました。まもなく、副校長が出てきて、警備の教員(一人は組合員と言っていました)と一緒に「正門前ではまかないで遠くに行ってやってください」と言ってきました。
私は、「通行の邪魔になるようなことはしていない。ここは公道だからそのようなことを言う権利はないだろう。」と答えました。すると、副校長は、「言いましたよ。それでもダメなら・・」と言いながら、携帯を片手に校舎内に入って行きました。

しばらくすると、若い警官が自転車でやってきました。
そして、「通報があったので来ました。少し離れてください。」と言いますので、副校長に言ったことと同じことを言い、「学校から連絡があったのか」と聞くと「そうです」と言います。しかし、彼は繰り返し同じようなことを言うので、「学校にそのようなことを言う権利はないのです。あなたも忙しいのでしょうから帰った方がいいですよ。」と言いました。また、私の「名前を教えてくれ」というので、それは断り、彼の名前を聞くと、野方署からきたKさんという警官でした。

そうやっているうち、校門のところに副校長が出てきましたので、、「警察を呼ぶとは何事だ!」と怒鳴りました。すると、警官のKさんは、「感情的にならないで下さい」と私に言ってきました。わたしは「そうだね、感情的になってはダメだよね」と言って、Kさんに「そんなに心配なら私のそばにいたらいいよ」と言って、登校してくる生徒たちに、「警察の方と一緒にビラまきをしています。」と言いながらビラまきを続けました。
するとKさんは「<一緒に>なとど言ってもらっては困ります」と言います。
しばらくして、Kさんは帰り、上司にでも怒られたのかまた戻ってきましたが、私の立ち位置を確認して、「仕事がありますから一度帰り、また来ます」と言って帰りました。

その後、私のそばにあらわれたのは「サポーター」という腕章をつけたシルバー人材センターからきたような男性でした。わたしは何をやっているのか聞くと、「卒業式が無事に終わるようにと頼まれている」と言います。
そこで、「警察をやっていた方ですか」と聞くと「ちょっとね」ということでした。
「このようなビラまきもできなくなったら日本も終わりだね」と私が言うと、「そうですね。自由が一番ですよ」などとも言っていました。
ビラに関して「集団的自衛権」での武力行使のことや自民党が「自衛隊」を「軍隊」に変えようとしていることを話し、「そうなると物も自由に言えなくなりますよ」と言うと
「そんなことになるんですか」というので、NHK朝のドラマの「マッサンを観ていますか」と聞くと、「観ている。そう言えばそんなシーンもあったな」と言うので、「そういうことですよ」と答えました。彼は私を監視するため、学校から(あるいは警察から)
依頼されたのかもしれません。雑談しながら最後まで私の近くにいました。
わざわざビラをもらいに出てきた職員がおり、「ご苦労様です」と行って帰っていきました。

2015年3月12日木曜日

大阪府教育長:職員へのパワハラ問題で辞職 毎日新聞報道

■毎日新聞 (最終更新 03月11日 20時36分)

http://mainichi.jp/select/news/20150312k0000m040060000c.html

 大阪府の中原徹教育長(44)は11日、府教委職員らにパワーハラスメントをしたと認定された問題を受け、辞職を表明した。本人や、起用した松井一郎知事は続投方針を示していたが、府議会などから辞任を求める声が上がっていた。松井知事も辞職に同意した。

 中原教育長はこの日、教育委員の辞職を申し出、臨時の教育委員会議で同意された。これに伴い、教育長の辞職も認められた。

 中原教育長はこの後、記者会見し、「教育現場に悪影響があり大いに責任を感じている。支えてくださった皆様におわび申し上げたい」と謝罪。この日の辞任表明について「議会で(新年度)予算の説明責任を果たさないといけないという中で、今日が(自分の答弁の)最終日だった」と説明した。ただし、パワハラ認定した府教委の第三者委員会の報告書には「真実が反映されていない」と不満を漏らした。

 中原教育長は弁護士で、橋下徹・大阪市長が知事時代の2010年4月、民間人校長として府立高校に着任し、13年4月、大阪府では初の民間出身の教育長に就任した。【大久保昂】

■大阪・伊賀さんから

今日、松井知事は中原教育長の辞任に同意しました。
これで正式に辞任が決まりました。
しかし、問題はこれで終わっていません。

中原元教育長は、辞任会見で第三者委員会の報告書に対して「不可解で作為的なものを感じる」と、全く反省をしていません。
辞任の直接の理由も府立高校での入試ミスをあげており、あくまでもパワハラでの辞任を薄めようとする態度です。
さらに、松井知事は最後まで中原元教育長の続投を容認し続けました。
さらに、さらに、中原元教育長のお友だちである橋下市長は、被害を受けたと認定された府教委職員を「全く言うことを聞かなかったと聞いている。とんでもない」と批判し、第三者委員会の報告書を「中原氏の言い分を一切採用しておらず、(調査は)でたらめだ」と厳しく非難しました。

これは明らかに、権力者が教育長のパワハラを擁護し、被害者を攻撃する、二重三重のパワハラというべき事態ではないでしょうか。
是非とも、橋下市長に対して抗議の声を上げてください。

■抗議先
○大阪市HPの「市民の声」から抗議の声をとどけてください。
http://www.city.osaka.lg.jp/

○電話: 06-6208-8181から「政策企画室」につないでもらい抗議してください。

2015年3月9日月曜日

都立高校卒業式 校門前でのチラシ撒き

<A高校>
 8時から始めると、8時15分に校長が出てきて、「敷地内に入るな、生徒にビラを渡すな」とやんわりと言ってきた。
ビラの受け取りは、生徒は良かった。保護者、教員の受け取りは、5割くらいでした。
何人かの教員が、離れたところで見守っていました。

<B高校>
 チラシまき参加者は3名。
 校門の中には50過ぎぐらいの男性教員(副校長か?)がビラ配り をじっと見ていましたが、いちゃもんをつけるということはありません でした。
ただ9:15頃現れた40歳前と思われる教員が(主幹か?)、校門の外に出てきて、遅刻してくる生徒に対して、私の横につき「もう点呼だぞ早く行け」と大きな声でのたまっていたのがすこし癇に障りました。 「点呼?」ずいぶん時代がかった言葉だ。

 生徒も保護者もビラの受け取りは非常に良かったです。7割以上の 生徒たちがビラを受けとっていきました。保護者は9割以上がビラを受け取っていきました。  

  ”おめでとうございます“ ”おはようございます“と言ってビラを差し出すと、生徒も、保護者も、ちょっとニコッとして、ビラを受け取ってくれました。
 昨日までとは打って変わって気温15度、青く晴れた空、4月上旬を思わせる気候も味方してくれ、気分爽快、幸先のいいビラまきスタートでした。

<C高校>
8時頃、門扉に旗を立てる。「日の丸」と都旗。旗を立て終わったら、一人が「私は副校長です。敷地内には入らないでください。通行の邪魔にならないようにしてください。生徒には撒かないでください」と形式的に言う。
こちらが「生徒さんに撒くために来ました」というが、対応せず。2人で撒く。
 自転車通学の生徒が割と多く、注意して撒く。生徒の受け取りはまあまあ。
卒業生は170名くらいだそうだ。
保護者の受け取りはよい。PTA役員か?「今年も撒きにきたのか」と言って受け取る。
平舘さん(ジャーナリスト)が取材に来た。『週刊金曜日』の来週号(13日発行)に載る教育関係の記事に「高校チラシ撒き」の写真が載せられればということだった。

<D高校>
 ビラまき人数は一人だったが、生徒も保護者もよく受け取ったので、300枚を撒ききった。足りなかった。
①撒き始めてすぐに、管理職らしき教員(50歳代男性で、白い御祝いネクタイをしていたので校長か副校長と思う)が出てきて、ごにょごにょと言い、「公に支障がでぬようにお願いします」と言って、中へ入っていった。
 こちらが撒き続けている様子を見て、再度出てきて、「保護者と生徒には撒かないで下さい。お願いします」と言ってきた。
 私:どうしてですか?書いてある内容に何か問題がありますか?
 教員:(ポケットからビラを出してちょっと見ながら)なじまないですから。
 私:とても、なじむんじゃないですか?政府は今国会で18歳から選挙ができる、憲法の国民投票ができるようにすると言っているんですよ。そういうことに関したことです。
 教員:撒かないで下さい。
②途中から、他の教員が「卒業式」とだけ書かれた看板を立てに来た。校門横のポールに、「日の丸」旗、都旗、校旗が掲げられた。そして、警備の教員が5~6人出てきた。
 教員の1人にビラを渡そうとしたが、「大丈夫です」と言って受け取らなかった。何が大丈夫なのか意味不明。警備の教員に 帰りがけにあいさつをするとひとりが「ご苦労様です」と対応した。
③警備の教員たちは数人の生徒を捕まえて、髪に黒いスプレーをかけていた。そんなに茶髪でもないのにひどいことをすると思い、1人の教員に「毎日こうしたことをやっているのか?」と聞いてみたら、「そうではない。3年はこの1月からほとんど出てきていないので、その間に髪を染めている生徒が多いのでチェックしている」とのことだった。

保護者はおおかた受け取ったが、「日の丸・君が代強制反対のビラです」と言うと、「いらない」という人もいた。

<E高校>
 8時30分頃、副校長が「敷地内には入らないでください。交通に注意してください」と言ってくる。副校長は、9時前にもきた。その時、チラシを受け取った生徒に、「入ると箱が置いてあるから、そこにいれな」というようなことを言ったので、こちらが「捨てろっていうわけですか。そんなこと言っていいんですか」というと、「捨てろとは言ってない」などと言う。副校長は9時15分頃にも「生徒に配らないように」などと言いにきた。
その他にもう一人、「正門の真ん中で撒くな、生徒に撒くな」と言ってきた者がいた。こちらが、生徒に撒きに来たんですから、どうして撒いちゃ行けないんですか。(チラシをさしながら)「18歳問題は昨今一斉に報道されているじゃありませんか。大変なことですよ。先生たちは生徒に教えなくちゃならないんですよ」というと、その先生は「生徒には教えない」という。こちらが「なに言ってんですか。憲法審査会では生徒に憲法問題や、
投票権のことをどう教えたらいいかなどが言われているんですよ」というと「中立の立場で教える」という。私は「中立だろうと何だろうと生徒が考えなければならない重大なことなんだから」という。

チラシを返しに来た生徒一人。「オレ、「日の丸」スキだから、自衛隊もいいから」という。
チラシを返しに来た保護者一人。
「あんたたちの団体はなに?」「私たちはここです」とチラシに書いてある場所をさすと、黙った。そして「おれはいらない」と言ってつきかえしてくる。

生徒4人の一団。2人が取り、他の者がとらなかったら、「とれよ。こういう人(ビラ撒きしごとの人)は撒き終わらないと帰えれないんだから」という。

先生のひとり、「なんだかんだという人もいるけど、継続は力です。がんばってください」とにっこり。

<板橋高校>
 8時に校門前に着いた時には小雨。でも30分ほどで傘は必要なくなった。「卒業証書授与式」の看板が出てきたのが8時15分頃。その後「日の丸」も門扉にくくりつけられた。一昨年まであった、玄関上の「卒業おめでとう」の横断幕の場所には、「何とか推進校」みたいな宣伝の横断幕が幅を利かせていて、卒業生を祝うという雰囲気に乏しい。

黒の式服に白ネクタイの男性が出てきて「生徒に撒かないで、敷地内に入らないで、通行人の妨げにならないように」などと型通りに語りかけてきた。
「副校長さんですか」と聞くと頷いた。去年の副校長はもう異動したらしい。副校長は後にもう一回型通りのことを言いに来た。パトカーの姿はなかった。

「学校と地域をむすぶ板橋の会」の人が2人、カラー刷りのチラシ。私1人、ピンク色のチラシ、を配った。「卒業おめでとう」と声を掛けて手渡すと、生徒も保護者も大半は受け取ってくれる。
怪訝そうな顔をする生徒には「自由について考えてみましょう」とか声を掛けてみる。

随分前から制服になり、茶髪指導も厳しいと聞くが、生徒は髪型に個性を表現しようとしているように見えた。
「板橋の会」は2人で撒いていたので、用意していた300枚が9時半頃には無くなっていた。「包囲ネット」チラシも、人通りが途絶えた9時45分ぐらいまでに約250枚配り終えた。

塀に「建築計画」の看板が出ていて、板橋高校は校舎大改築工事をやるらしい。2016年1月着工、2019年7月完成、地上4階建て、と記してあった。
2004年3月11日に来賓の藤田先生が、開式前の保護者席に着席を呼びかけた際には、教頭が呼びかけを制止したかどうかや、卒業生の入場が2分遅れたかどうかを巡って、 図面や映像を基に実況検分のようなことをした体育館や格技棟前廊下も無くなってしまうのかと思うと感慨深いものがある。
あの時、司会の「国歌斉唱」の号令と同時に9割の卒業生が一斉に着席して、来賓の右翼都議が「起て」と怒鳴り、あとで校長と教頭が処分されたりしたのだが、そのことを知る教員や生徒はもういなくなっているのだろう。

<F高校>
 まず、目についたのは、校門のシンプルさです。「日の丸」なし。《卒業証書授与式》
の簡素な立て看板がひとつ。前の家の紅白の梅の花が祝福しているようでした。
生徒のビラ受け取りは順調。生徒も質素な服装。先生たちも校門で監視するのではなく、
校舎の入り口受付で、生徒を迎えているようだ。
10分ぐらいして、女性の方が登場したので、こちらからビラを渡して「ご苦労様」と声をかける。しばらくビラを見てから「これをお配りになるのですか」と聞くから「配ります。」と言って、「卒業生は何人ぐらいでしょうか。」「本校は小規模校ですから。」などと話す。そのうち、「これはもらって行きます。」と言って、去って行った。
そうこうするうち、顔見知りのFさんが校門にあらわれて、「寒い中、ご苦労様」と声をかけていただいた。後には暖房器具までいただいた。
しばらくすると、今度は、「組合員です。」と、友好的な先生が登場し激励された。9:30頃から、保護者の方が来校し始めた。こちらも、みなさんよく受け取ってくださった。

<G高校>
地域の仲間と同じく再雇用の原告であるMさんと合計5人でビラまき。ビラまきを始めてすぐに,ジャージー姿の校長が出てきて、「交通のじゃまにならないように」と行ってきました。
例年、必ず私服がきていて写真をバチバチ撮ったりしていたのですが、今年はきていなかったように見えました(実際にはきていたが)。教員が校門のところで、私達に聞こえるように「今日は私服がきていないな!」としゃべっていました。今回は、遠巻きで私服が監視していたようで、目の前には現れませんでした。
地域の仲間とは、「今回は、ビラまきの人数が多かったので、直前に現れなかったのではないか」と話していました。
1、それにしても教員の意識が大きく変わっているのに驚きます。例年、私服が、校門を出たら入ったりして、教員と談笑していたいました。今年は、「なんっでこないのかな?」でした。国家権力に対する意識が大きく変わってきているのを感じます。学校は、治安の場に変質しようとしています。
2、生活指導主任のような大きな体の教員が、校門に仁王立ちになり、大きなビニール袋を持って、生徒が受け取ったビラを強制的に回収していました。生徒が、ビラを読む自由も認めない、思想統制の場に学校が変わってきつつあることを感じました。

<H高校>
原告仲間のMさんと二人でのビラまきでした。小雨が降っていて、雨に中のビラまきでした。とにかく生徒は一切ビラを受けとりませんでした。全くです。つまり、生徒に対する事前の指導が徹底していたことを示しています。保護者のビラの受け取り率も、他校に
比べよくありませんでした。つまり、保護者向けの卒業式案内の中に「ビラまきをしている人物がいるかもしれませんが受け取らないでください」のような1項目が入っていたのではないかと推測されます。従って、副校長というのが1度出てきましたが、ビラまきに対する対応が全くありませんでした。対応をする必要がないというのが実際です。
 学校はドンドン思想統制の場に変わろうとしているのです。私達はこの現実をみていかなければならないと思います。10年も前のビラまきの時は、茶髪や金髪の生徒がガヤガヤと登校していて、校門で追い返される生徒もいました。校門で先生とやり合う姿がたくさんありました。今は、茶髪などありません。整然とした姿が日常的になってきています。これがよいのかどうか疑問です。茶髪と言論・思想統制は決して無縁ではないように思ってなりません。

3/5 都教委傍聴記 根津さんの報告

根津公子の都教委傍聴記(3015.3.5)
030504傍聴

オリンピックに振り回される学校?!

2020年オリンピックを射程に都教委は2010年から「体を鍛える」ことを主要施策にし、子どもたちは体力テストを課せられ、学校の玄関にはオリンピック誘致をアピールする旗の掲揚を校長に強制した。
そして、東京開催が決まるや、この推進校の指定。推進校は「オリンピック・パラリンピック学習の実践」「国際理解教育」「基礎体力を向上する体育授業等の改善」「オリンピアン・パラリンピアン等との直接的な交流」「日本の伝統的な礼儀・作法やおもてなしの心などの学習」など12項目の内容から複数項目を選択し、創意工夫した取り組みをするのだという。
    全文
     ↓
http://www.labornetjp.org/news/2015/0306nezu                                  レイバーネットです。

030405

2015年3月6日金曜日

3月1日から都立高校の卒業式 都教委包囲ネットはチラシ撒き

3月1日から都立高校の卒業式が始まりました。卒業生は大変な時代の中での門出です。都教委包囲ネットは例年のように、卒業式当日、各学校正門前でチラシ撒きを始めました。

■都教委包囲ネットのチラシ

3月6日(金)の新聞報道は、一斉に「選挙年齢の18歳引き下げ」問題を報じていました。包囲ネットのチラシは、ずばりそのことについてのチラシになっていて、注目を集めることでしょう。

チラシを撒いてくださる人はご連絡ください。090-5415-9194

▼チラシの表面

Image2表

チ ラシの裏面

Image2裏

2015年2月17日火曜日

都教委包囲ネット「2.8総決起集会」開催される

 2015年2月8日(日)午後1時30分より、南阿佐ケ谷の杉並区立産業商工会館において、《「日の丸・君が代」強制反対!10・23通達と懲戒処分を撤回せよ!2.8総決起集会》が開催され、140名が結集して成功した。

包囲全体
(1) 毎年2月初旬の日曜日に行われてきた都教委包囲ネットの卒業式前総決起集会は、今年で11回目を数えている。10・23通達直後の2005年の集会には参加者が800名を越えるほどの盛り上がりをみせた。その後も継続して続けられ、今年で11回目を迎えた。
 「日の丸・君が代」の強制の意味は、愛国主義的イデオロギーの生徒への注入であると同時に教育内容への権力的な介入の本格的な開始である。10・23通達から11年が経過した現在、そのことがより一層明らかとなってきている。
 安倍政権のもとで、戦後の教育制度が根底から覆されようとしている現在、都教委の暴走はさらに突出してきている。そういう中でも、卒入学式における現場の教職員の不服従の闘いは現在も継続されている。被処分者の総計は東京全体で累計で463名に達している。そういう現場の闘いに連帯し、支援することを目的として、毎年この時節に開催されてきている。

▼斎藤貴男さんの講演

斎藤

 主催者側からの挨拶と情勢報告の後に、“反骨のジャーナリスト”斎藤貴男さんの講演「戦争のできる国家へ 安倍政権の正体」は、50分にわたる熱演であった。斎藤さんは、「イスラム国」による今回の人質事件に言及しつつ、①安倍政権のもとで「平和」の意味が変質しつつあること、つまり多国籍企業が海外で自由な経済活動が保障されることが「平和」であること、

②それを可能とするための軍事的な展開が必要とされるようになった、つまり単にアメリカの属国であるという理由からだけではなく、日本には日本なりの戦争をしたい理由が生じている、

③いわゆる「アベノミックス」では、金融政策・財政出動・雇用破壊に次いでインフラシステムの輸出を図っている、この典型が原発のユニットごとの輸出であり、そのための現地での軍事力を必要とするようになっている。経済同友会は安全保障に関して「自衛」や「国益」などの再定義の必要を論じている。海外の資産を守ること、また自由貿易体制を守ることががすなわち「広義の国益」であり、これを守ることがすなわち「自衛」である、と安全保障の概念を変えるべきであると2013年に提言している。このような事態に現在立ち至っていると力説した。斎藤さんは続けて、

④朝日新聞バッシングは現代の「白虹(はっこう)事件」であると述べ、最後に戦後民主主義はどれだけ本物であったかが現在問われているとして、弱者や切り捨てられている「地方」との連帯を呼びかけて講演を終了した。
                                                ▼現場からの報告

(2) 次は現場の報告である。まず、義務制の現場から、多摩教組のOさん。10・23通達の時にはまだ余裕があったが、現在は子どもも教員も疲れ切っている。
授業が学習指導要領の通りに行われているかの点検があり、月に2回は土曜授業がある。一学期の終了日が7月20日なのは全体の半数ぐらい。試験問題は持ち帰りできず、遅くまで残って採点、学期末の成績処理のために毎夜遅くまで残っている。オリンピックのためか、1年からスポーツテストをやっている。また、道徳地区公開講座では文科省や教委のつくった資料を使わなくてはならない。いま、教育現場は統括校長→校長→副校長→主幹→主任教諭→教諭、等々と幾重にもランク付けされている。その中で校長や同僚教員らのパワハラが横行している。教員たちはただ黙っている。職員会議も沈黙、教員には議論をする場が全く無い。こういうのが現在の学校現場である。

 高校の現場からは、退職教員のNさんが、新採教員の不採用裁判について、一審の勝訴と今後の見通しについて述べた。また、最近新採教員の正式職員不採用件数が増加する傾向にあること、校長の中には正式採用を停止させることを「業績」と考えているものもいる、とのこと。条件付き採用者で、正式採用にならなかった者の数は、2012年度の98名をピークに高止まりしているが、条件付き採用者の中に占める比率からすると近年増加の傾向がある。この中で多いのが年度途中の自主退職者であり、次に多いのが正式採用「不可」である。2013年度で見ると、正式採用にならなかった者の比率は2.90%であるが、これは全国平均の1.18%に比べると倍以上であり、東京都では新採期間が事実上の選別期間となっていることを意味している。
                                                                続いて、現職教員のIさんが、同僚Oさんが生徒との携帯電話でのメールのやりとりを都教委に咎められ、何と懲戒免職されたこと、そのことを抗議して同僚全員が署名をして校長に申し入れをしたが、都教委は頑として聞かず、裁判に訴えてその結果、執行停止の仮処分を勝ち取ったが、これに対して都教委は職場復帰をさせるどころか、研修センターに勤務を命じた。現在、懲戒免職取消しの裁判に訴えて東京地裁で係争中であるとのこと。これは都教委によるパワハラである。命じているのが東部学校支援センターの人事部のS室長とS主事である。2006年に発足したこの組織は当初の予想の通り、学校現場を「支援」するどころか学校の教育活動の阻害物、パワハラ役人の巣窟と化している。このIさんを始めとするOさん支援の闘いに立ち上がっている現場の教員に対し、都教委は教科の全員を強制異動の対象にするなど卑劣な報復を行っ
ている。
                                                                 続いて、I特別支援校のTさんが、度重なる不起立処分による減給処分や「再発防止研修」攻撃の中で、今年も卒業式(3月19日)を迎えていることを述べた。その緊張感など現在の心境を淡々と冷静に語っていることが印象的であった。
                                                               次に、都立大島高校における自衛隊駐屯地での宿泊防災訓練反対の取り組みが元都立高校教員の永井さんから報告された。2014年11月25日に大島を出発し、その日の午後は職場見学にあてた後、26日から2泊3日で三浦半島の武山駐屯地で「訓練」(隊内訓練)を行った。10月20日に保護者会が開催されたが保護者の中から質問や反対意見が続出して校長は対応に追われていたとのことである。結果、参加者は第2学年35名中わずか16名。校長は不参加者に対して何度も働きかけたが、結果は変わらなかった。当日は都教委から金子一彦指導部長、藤井大輔指導部高校教育改革担当課長など計6名が見学し、それと教員側とを合わせると生徒の数と大差が無く、異様な光景で、ただ「集合・行進・解散」がとめどもなく繰り返され、とても“防災訓練”とは言えたしろものではなかったようである。しかし、自衛隊との連携は宿泊防災
訓練だけではなく、今後も様々な形で執拗に都教委は追求してくると思われる。とくに都立高校でも2016年から始められる「教科道徳・奉仕」が要注意だ。この問題については、ブックレット『高校生をリクルートする自衛隊・自衛隊の手法を取り入れる教育行政』(同時代社発行、800円)を緊急出版した。ぜひご一読いただきたい。

(3) 東京では10・23通達以降、不起立等による被処分者の数が累計で延べ463名にも達している。人事委員会審理や処分撤回などの裁判も現在進行中である。その状況について被処分者の会事務局からの報告が次にあった。
 東京の処分撤回の裁判は、第一次訴訟と第二次訴訟の最高裁判決では憲法判断では残念ながら敗れたが、①「間接的制約」と、②減給以上の機械的な処分は裁量権の逸脱が勝ち取られた。処分撤回三次訴訟は1月16日に東京地裁判決があった。最高裁判決を踏襲して、残念ながら減給・停職処分については、
26名31件が取り消され、1件の訴訟としては過去最大の処分取り消し数となった。しかし、きわめて不当なことに都教委はこのうち5名について控訴という分断を行った。また、減給処分の取消しになった現職教員9名に対して都教委は再処分という暴挙に出ると思われる。裁量権を逸脱したことに対してはもちろん一切の謝罪も行っていない。被処分者の会は今後も闘いを続けていく、と力づよく結んだ。

D青木   ところで、中教審は道徳の教科化を認める答申を行ったが、これを受けて文科省は2月4日に学習指導要領の改訂案を発表した。それに対する意見公募が2月4日から3月5日までの間行われている。「道徳教科化NO!」の声を一通でも多く、文科省にとどけようではないか。文科省のパプコメ用のFAXは
03-6734-4900。
 「道徳」の時間の現状について八王子の義務制の現場からMさんが報告した。文科省は2014年4月に全国の小・中学校全校に『私たちの道徳』を配布した。多くの学校では夏休み前に生徒に配布し、「宿題」として9月に回収していた。また、現場の教師は道徳の研修会に参加させられている。文科省の通知文には次のようにある。「本教材は学校に備え置くのではなく、児童生徒が家庭に持ち帰って家庭や地域等での活用できるように、対象児童生徒一人一人に確実に配布してくださいますよう重ねてお願いします。」家庭や地域社会をも国による国民教化の対象にされようとしている。これが道徳の教科化の現状だ。


(4) 次に、破防法組対法に反対する共同行動からの連帯の挨拶があった。日露戦争の時に、東条英機の父の東条英教は「学校は軍隊の母である」と言った。教育というものそのものの在り方を考えてみたい。今国会に上程されようとしている盗聴法の改定案でもそうだが、共謀罪でもとくに対象となる犯罪の拡大が重大な問題である。今は「反テロ」と言えば何でも通りそうな雰囲気である。なんとしてでも阻止したい。2月17日の12時から共謀罪阻止の院内集会がある。
                                                                2月20日の午後6時半より文京区民センターで「密告・盗聴反対集会」が開催される。 続いて大阪から大阪ネットワークの事務局から大阪の現状の報告と連帯のあいさつがあった。「君が代」起立斉唱命令に抗する闘いと裁判闘争が現在の最重要課題だが、それと同時に中原教育長の辞任要求がいま闘いの主要な課題である。署名運動と府教委に対する辞任要請行動を行っている。中原が辞めるまで続けるから今後も署名への協力をよろしくお願いする。


(5)  今年も卒業式のビラまき行動を積極的におこなっていきたい。今年で11回目になる。卒業式日程表をご覧になって、もしご協力願えたらよろしくおねがいしたい、との提起が都教委包囲ネットの事務局から行われた
  最後に、集会宣言が読み見上げられ、ビラまきや4月25日の道徳教科化に関する学習会への参加呼びかけも行われて、集会の幕が閉じられた。   (文責・青木)

2015年2月16日月曜日

2/12 都教委定例会傍聴記 根津公子さんより

●根津公子の都教委傍聴記
<刷り込み教育・エリート主義教育に突っ走る都教委>

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高校で「人間と社会」という教科を新設するという。一言でいえば「道徳教育+キャリア教育」で、「道徳性を養い、判断基準(価値観)を高めることで、社会的現実に照らし、より良い生き方を主体的に選択し行動する力を育成する」ことを目標とする。「地域社会を築く」「人間関係を築く」「文化の多様性」など8つの単元につ
いて、テキストを読み、意見交換をしたうえで、奉仕活動・インターンシップ等の体験活動をする。考えさせることが大事、という。
来年度20校で試行し、再来年度から全都立高校で全面実施とのこと。
▼f全文はレイバーネットに載っています。ご覧ください。
 http://www.labornetjp.org/news/2015/0212nezu

2/9 再雇用拒否撤回第二次訴訟 東京地裁で結審

◆再雇用拒否撤回第二次訴訟が、2月9日、東京地裁で結審しました。その報告が近藤徹さんから寄せられていますのでアップします。

③報告集会(意見陳述原告より)

卒入学式での「君が代」斉唱時に起立しなかったことを唯一の理由として、2007年~09年の退職後の継続雇用(再雇用、非常勤教員など)の合格取り消されたり、採用を拒否された都立高校元教員25名が原告となり東京地裁に提訴して5年5ヶ月の歳月が経ちました。残念なことにこの間原告2名が亡くなりました(現在原告は22名)。

最終弁論が行われた東京地裁の大法廷(定員98名)には、多くの傍聴者がつめかけ、ほぼ満席となりました。終了後の報告集会の会場も椅子が足りなくなるほどの盛況でした。私も原告ですが、皆さんの暖かい傍聴支援に心から御礼申し上げます。

判決期日は、5月25日(月)13時30分、地裁103号法廷(大法廷 定員98名)に指定されました。私たちは、勝訴を確信しつつ、判決日を迎えたいと思います。そして、高裁・最高裁を展望して憲法と教育を守るため最後まで闘い抜きます。引き続き絶大なるご支援を!

◆原告2名、弁護士4名の渾身の意見陳述が法定内を圧倒!

傍聴者が原告・弁護士の意見陳述に静かに耳を傾ける中、意見陳述の迫力が法廷を圧倒しました。

原告の意見陳述は、都教委の採用拒否の理不尽さを告発し、東京の学校に生徒に寄り添う教育を取り戻そうという熱情にあふれたもので、感動を呼びました。Wさん、Nさんの意見陳述は、この問題の本質と原告の気持ち、教育に対する情熱を分かりやすく述べていますが、長くなりますのでWさんの意見陳述の全文を紹介します。

●原告Wさんの意見陳述(全文)

1、起立出来なかった理由
  原告のWと申します。体育の教員として37年間、授業はもちろん学級担任、教務主任、学年主任そして部活動指導と精一杯頑張ってきました。2007年3月、都立S高校を定年退職し、再雇用を希望しましたが、その3年前の卒業式で「君が代」斉唱時に起立しなかったことで、不採用となりました。
  私は国旗としての「日の丸」、国歌としての「君が代」を一概に否定するものではありません。しかし、「日の丸」に正対して起立し、「君が代」を斉唱する事を義務付け、従わない者は処分までして強制する都教委の姿勢に、私は同調することが出来ず、起立することが出来ませんでした。また、都教委が全ての都立学校に職員を派遣して、卒業式を監視するに至っては、まるで戦時中の学校に戻ったような感じすらしました。
  問題は、教職員に対する強制だけではありません。生徒の自主的活動にも影響が出ています。私が担任だった学年の卒業式においては、生徒たちがスライド上映を企画し、3カ月かけて完成させた力作も、上映するときに「日の丸」がスクリーンに隠れると言うだけの理由で、都教委の許可がおりませんでした。これが10.23通達後の卒業式です。誰のための卒業式なのでしょうか。

2、不採用が許されないこと
  私は、2004年3月の卒業式において、「君が代」斉唱時に座ったままでいたため、戒告処分を受けました。その後再発防止研修も受けました。再発防止研修のとき講師の方が「『君が代』斉唱時に起立しない行為を3回繰り返すと懲戒免職になる可能性がある」と言いました。起立しなかっただけで懲戒免職になるとは、信じられない発言でしたが、それを聴いて大変不安な気持ちになりました。懲戒免職になれば30年以上勤めた実績がゼロになり、退職金も出ません。それでは退職後の生活は成り立ちませんので、立つしかありませんでした。そして、再発防止研修後は退職までの3年間、周年行事を含め、7度の職務命令にすべて従い、起立しました。
  しかしながら、再雇用は不採用でした。再発防止研修を受けた事実や、再発防止研修後、7度の職務命令にすべて従った実績は考慮されなかったのです。この事から、「君が代」斉唱時に起立しなかったことが一度でもあると、その後、職務命令に全て従って起立しても、不採用になることが明らかになりました。
  業績評価や校長の推薦書も、無視されています。私は業績評価も推薦書の評価も共に総合Aの評価を受けています。校長は再雇用職員として十分勤まる人材として、私を推薦してくれました。しかし、それらも考慮されることはありませんでした。
  また、同じ戒告処分でありながら、「君が代」斉唱時の不起立以外の理由で戒告処分を受けた者との間に、公平性を欠いています。他の理由による戒告処分者は、ほぼ全員が採用されているのに対し、「君が代」を理由とする戒告処分者は、全員不採用になっています。「君が代」斉唱時に座っていたことは、戒告処分を受けた上に、さらに再雇用までも不採用にされなければならないほどの行為なのでしょうか。
  再雇用や非常勤の採否については、業績評価、推薦書、面接、などなどを総合的に判断して決めるのが、本来の姿であると思います。都教委はこれらの審査要件を全て無視して、立たなかったという一点のみで、不採用を決めました。この事は採用手続きにおける適正さ・公正さを著しく欠いており、許されることではないと思います。

3、不採用による損害
  私は再雇用される事を期待していました。時間的ゆとりのある再雇用職員の利点や、長い教員生活の経験を生かし、教材研究のほか教育相談や進路相談などにも取り組む気持ちでいました。
  しかし、不採用となり、その希望は叶えられませんでした。その空虚感による精神的苦痛は非常に大きなものでした。
  また経済的にも大きな損害を受けています。再雇用されて5年間勤務すると、1,000万円以上の収入が得られたはずでした。たった一度「君が代」斉唱時に、立たなかっただけでそれが全て失われました。卒業式の進行に何ら影響を与えることもなく、静かに座っていただけの行為が、1,000万円という代償に見合うものなのでしょうか。
  再雇用や非常勤の制度は、年金受給開始年齢が65歳まで引き上げられることを受けて、年金受給までの間の生活を守るための制度です。都教委はこの制度の目的や必要性を無視し、公正とは思えない理由によって、私たちを不採用としました。都教委の姿勢は、再雇用や非常勤制度の主旨に反するものであると共に、時代の要請にも逆行していると思います。
私たち原告は、採用されなかったことにより、多大な精神的苦痛や経済的損害を受けています。都教委の再雇用、非常勤の選考方法は著しく公正さを欠いており、私たちは全く納得出来ません。裁判所におかれましては、これらの事実を深く検証し公正なる判断を下して頂けるものと期待しております。宜しくお願い致します。

●原告Nさんの意見陳述(見出しと一部引用のみ)

被告都教委は職務命令違反が重大な非違行為であり、この1点で私達の採用を拒否したと主張しています。私は、「教育」というのは多様な立場や価値観が寛容されなければならないこと、そして被告の主張が誤りであることを,教育者としての経験から述べさせていただきます。

1 教員と校長・都教委の「教育」についての考え方の違い(Y君事件を通じて)
(1)Y君事件について
(2)校長の対応と職員会議での決定

2 「教育」についての考え方の違いと私の不起立
(1)職員会議の持つ重要な役割
(2)職員会議の決定を無視した校長の職務命令と私の不起立

3 職務命令体制は真の「教育」ではない(この部分は全文を引用)
「10.23通達」以降、都教委は、校長に対する業績評価や人事異動の権限を存分に使って、校長を都教委の意向に従わせています。また、職員会議における挙手禁止の通達が出された結果、職員会議はその役割を形骸化させられ、校長の権限と職務命令のみが優先されてきています。このように都教委は、現場の教員を自らの意に沿わせるよう職務命令体制を作り上げてきたのです。そして、通達→職務命令→懲戒処分→採用拒否という一連の仕組みが出来上がった結果、現場の教員は萎縮し、教育に対する情熱を失い、教員間の協働もなくなり、教育現場では何も言えない状態になっています。
2011年~12年にかけて出された卒入学式の懲戒処分事件に対する一連の最高裁判決では、卒入学式での職務命令は憲法に反しないという判断がなされました。しかし、一連の最高裁判決は、事実上、卒入学式の時だけでなく、日常的に出される職務命令体制をも追認することになりました。
その結果、今日の東京の教育現場では、職務命令体制の行き過ぎにより、管理職によるパワハラが横行する等、深刻な状態になっています。また、一人ひとりの児童生徒と向き合い寄り添うような「教育」は否定され、受験での合格数や学力調査の点数のみが重視されてきています。生徒に寄り添う教育を行なおうとしても、「一連の仕組み」によって定年後に再雇用されないという「脅し」を前にし、教員間の協働もなければ、到底そのような教育を実施してゆくことはできません。都立学校の現場は、真の「教育」とかけ離れてしまっています。

4 おわりに
「教育」というのは多様な立場や価値観が寛容されなければなりません。その「教育」を実現するのは、職員会議を中心とした教員集団でした。
どうか本件訴訟では、職務命令体制を安易に追認することなく、現場の教員に力を与える判決が出されますように、心より願うものです。

●弁護士4名の意見陳述(タイトルのみ紹介)
・H弁護士 一連の仕組みと憲法19条・憲法14条
・I弁護士 教師の教育の自由の侵害について
・TH弁護士 裁量権の逸脱・濫用について
・TS弁護士 国際人権法違反について

⑩弁護団から-6

⑬出席者から-1

◆以下の裁判の傍聴をお願いします。

★東京「君が代」裁判第四次訴訟第4回口頭弁論
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 2月20日(金)
  15時30分 傍聴希望者集合(抽選未定 裁判所前で案内あり) 
  16時 開廷 東京地裁527号(定員42名) 
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門3F(案内あり)

★東京「再雇用拒否」第三次訴訟第6回口頭弁論
(東京地裁民事19部。原告3名。2011年再雇用拒否の損害賠償請求。)
 3月5日(木)
  11時 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順) 
  11時30分 開廷  
  東京地裁527号(定員42名)

2015年2月1日日曜日

1/21 被処分者の会・原告団 都教委要請行動

1月16日の東京「君が代」裁判三次訴訟判決を受けて、昨日21日、都教委要請行動を実施しました。同行動には、28名の原告・支援者らが参加し、三次訴訟弁護団から植竹和弘弁護士も同席しました。都教委側は、上野正之教育庁総務部教育情報課長、阿部望同広聴担当係長らが対応しました。近藤徹さんからの報告です。

◆都教委要請行動 

⑩出席者からの質問

最初に、被処分者の会より、①請願書(地裁判決を受けて)、②申入書(職務命令出すな・卒業式処分をするな)の2つの文書、五者卒・入学式対策本部より要請書(職務命令出すな・卒業式処分をするな)を同課長に手交しました(いずれも、木村孟教育委員長、比留間英人教育長宛)。

▼「請願事項」は以下の通りです。

1.最高裁判決及び東京地裁判決で「裁量権の逸脱・濫用で違法」とされた減給・停職処分を行ったことを真摯に反省し、原告らに謝罪し、再発防止策を講じること。
2.10・23通達に基づく校長の職務命令違反を理由とした過去の全ての懲戒処分を即時撤回すること。
3.今後、最高裁判決で「思想及び良心の自由」を「制約する」とされた職務命令に違反したことを理由としたいかなる懲戒処分も行わないこと。
4.職務命令違反を理由に減給・停職処分などの累積加重処分を行わないこと
5.10・23通達に基づく校長の職務命令を発出しないこと。
6.10・23通達を撤回すること。
7.10・23通達に係わって懲戒処分を受けた教職員を対象とした「服務事故再発防止研修」を行わないこと。
8.問題の解決のために都教育庁関係部署(人事部職員課、指導部指導企画課、指導部高等学校教育指導課、教職員研修センター研修部教育経営課など)の責任ある職員と被処分者の会・同弁護団との話し合いの場を早期に設定すること。
9.以上を検討するにあたり、本請願書を教育委員会で配付し、判決について慎重に検討、議論し、回答すること。

●都教委の責任を徹底追及―原告らに謝罪せよ!再発防止策を講じろ!

被処分者の会からは、特に、都民の税金を湯水のように使って、最高裁でも違法とされた処分を行った都教委の責任は、重大だ。最高裁判決以降、減給・停職処分は、全ての下級審判決でも都の「裁量権の逸脱・濫用で違法」とされ都側が敗訴している。このようなことが2度と起こらないように直ちに再発防止策を講じるとともい、原告らに謝罪するのは社会的常識だ、との補足説明をしました。

三次訴訟原告団代表のOさんは、都教委は直ちに話し合いの席に着くべきだと強調しました。

植竹弁護士は、謝罪は、常識だ。請願が教育委員会に届くのか、教育委員会に報告することなく教育庁事務当局が「回答」するのは、事務当局の権限を超えている、などの追及がありました。

⑧植竹弁護Sから

上野課長は、「皆さんの要請をお聞きし、請願取扱要綱に沿って適正に処理する。所管課に伝える」とのいつもの答弁を繰り返し(注 教育委員会に報告せず、所管課の「回答」で処理するということ)、全くの不誠実な対応で参加者の怒りが爆発しました。

特に、判決後の控訴の意思決定の手続きについて明らかにするよう強い質問、要望があり、質問文書を渡し、早期の回答を求めました。懲戒処分は、教育委員会の非公開議案で決定されるのに、控訴(地裁→高裁)、上告(高裁→最高裁)については、教育委員会にかけず「教育長が決定する」ことのようです。都教委のブラック企業並みのいい加減さが、浮き彫りにないました。

私たちは、これからも機会ある毎に粘り強く都教委への要請を継続していきます。子どもたちが主人公の自由で生き生きとした学校、教育を取り戻すために。

●請願書の<請願の趣旨>より抜粋

2.2011年5月以後の一連の最高裁判決は、起立斉唱行為が、「思想及び良心の自由」の「間接的制約」であることを認めています。そして2012年1月16日の最高裁判決及び2013年9月6日の最高裁判決は、減給以上の処分について、「戒告を超えてより重い減給以上の処分を選択することについては,本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要」「処分が重きに失し、・・・懲戒権者の裁量権の範囲を超え、違法」として減給処分・停職処分を取り消しました。最高裁が、都教委による従来の累積加重処分に歯止めをかけたのです。
一連の最高裁判決(他の訴訟を含む)により、合計32件(25名)の減給・停職処分の取り消しが確定しています。

4.さて、2015年1月16日、東京地方裁判所(民事11部佐々木宗啓裁判長)は、東京「君が代」裁判第三次訴訟において、上記最高裁判決を踏襲し、「裁量権の逸脱・濫用」として31件(26名)の減給・停職処分を取り消しました。
  東京都教育委員会が、最高裁に続き、東京地裁でも「違法」とされた減給・停職処分を行ったことは、教育行政として重大な責任が問われる許し難い行為です。今すぐ原告らに謝罪し、その責任の所在を都民に明らかにし、再発防止策を講じなければなりません

5.問題の解決のために、都教育庁の責任ある職員と被処分者の会・同弁護団との話し合いの場を早期に設定することが必要です。

6.これまで私たちの請願・要請・申し入れなどが教育委員会に報告されることなく、教育庁総務部教育情報課長名で所管課の回答をまとめた文書が送付されるだけでした。都民の請願権を踏みにじる対応を反省して、今回の請願を機に、10・23通達に係わる諸問題について同委員会で真摯かつ慎重に議論し、これまでの教育行政及び10・23通達を見直すことを強く求めます。

1/22 都教委定例会傍聴記 根津さんの報告

●1月22日(木)の都教委の傍聴記・根津公子の報告です。

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◆事務方は丁寧な提案を!教育委員はまともな論議を!

教育委員会の組織を「6人の委員」から「教育長及び5人の委員」へ改定する

来年度から首長が直接任命する教育長をトップとし、首長の権限を強化した教育委員会に衣替えすることに伴う条例の改定。                                                     教育委員会の組織を「6人の委員」から「教育長及び5人の委員」へ改定する。
教育長の給与は任命権者(首長)が決め、退職手当の支給は3年の任期ごとに行う。(略)
首長から任命されるだけでなく、給与も首長に決められ、退職金も3年ごとにもらえる新「教育長」。首長の望む教育行政に血道を上げることになるのは間違いない。

石原都知事2期目の2003年から、知事のお友達である横山教育長が東京の教育を破壊した。現行の教育
委員会制度でもこれだけの悪行をしたのだから、改定教育委員会制度ではどうなるのか。大勢が声を上げていかねば、と思う。

▼議題

議題は①一般職非常勤職員の任用等に関する規則他4件の制定について ②地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う条例改正についてが5件 ほか。報告は③平成26年度東京都教育委員会児童・生徒等表彰について ④平成27年度教育庁所管事業予算・職員定数等について。懲戒処分も報告にあがっていた。

◆根津さんの報告の最後の部分

今日の議案は1号議案から始まるのではなく、6号議案から始まって19号議案となっていた。1~5号議案はどこに行ったのか。初めてのことであり質問したかったが、それをすれば「議事妨害」とされて傍聴の権利を奪われるので、わからないままじっと我慢するしかなかった。進行役の木村委員長もしくは担当所管である教育政策課は、この理由を説明すべきであった。

 これらすべての議事にかかった時間は1時間弱。この時間で論議できるはずはなく、定例会は実態として事務方の提案を承認する機関となっている。事務方は丁寧な提案を、教育委員は事前に調べ、論議をしてもらいたい。首長の権限が無限大になる来年度からの教育委員会において、今のままの教育委員の姿勢では首長の提案・意向に意見できないのではないか。

全文
 ↓
http://www.labornetjp.org/news/2015/0122nezu

2015年1月21日水曜日

1/ 16 東京「君が代」第三次訴訟 地裁判決 累積加重処分取り消しと損害賠償請求棄却の不当判決

1月16日(金)、東京「君が代」第三次訴訟の地裁判決がありました。近藤さんからの報告をアップします。

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◆減給・停職処分26名・31件を取り消す 東京「君が代」三次訴訟地裁判決

1月16日、東京「君が代」裁判第三次訴訟(平成22年(行ウ)第94号 懲戒処分取消等請求事件)の東京地裁判決がありました。東京地裁民事11部佐々木宗啓裁判長は、最高裁判決を踏襲して、「裁量権の逸脱・濫用」として26名・31件の減給・停職処分を取り消しました。しかし、戒告処分の取り消し及び精神的苦痛に対する損害賠償請求を棄却しました。

<判決の主な内容>
 ①減給・停職処分の取り消し 計26名・31件 :
  (内枠:減給1月20件、減給3月件、減給6月7件、停職1月1件、停職3月1件)
  *複数の懲戒処分を受けている原告があり、原告数と件数は一致しない。
 ②戒告処分の取消請求を棄却。
 ③国家賠償請求(精神的苦痛に対する損害賠償請求)を棄却。

判決日には、原告・弁護団・支援者ら約70人が、弁護士会館から裁判所まで行進し、裁判所前の支援者が大きな拍手を送り、励ましてくれました。当日は、130名を超える人が集まり、地裁の大法廷(定員98名)が満杯になりました。せっかく並んだのに、傍聴抽選に外れた人には、お詫び申し上げます。

判決後、地裁前で「一部勝訴」「減給・停職は違法」「31件の処分取消し」の垂れ幕が出されました。しかし、最高裁判決通り「通達を違憲とはいえない」として戒告処分を容認したことに対して失望の声も広がりました。

その後、日比谷図書文化館で報告集会を開催し、判決内容について各弁護士から説明がありました。また、3時から平行して司法記者クラブで記者会見を行いました。

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◆職務命令は「違憲とは言えない」 戒告処分を容認

原告(50名)は、2010年3月の提訴以来、卒・入学式などで「君が代」斉唱時の起立・斉唱、ピアノ伴奏などを処分を振りかざして強制する10・23通達とそれに基づく校長の職務命令は、憲法、教育基本法に違反すること、戒告を含む全ての処分が取り消されるべきこと、を主張して東京地裁で約4年間闘ってきました。

この間、「一次訴訟」の最高裁判決(2012年1月)、「二次訴訟」の最高裁判決(2013年9月)が出されました。

これらの最高裁判決の特徴は、次の通りです。

①校長の職務命令は思想・良心の自由(憲法19条)を「間接的に制約」するが、「違憲とは言えない」としたこと。
②戒告処分を容認したこと。
③「戒告を超えてより重い減給以上の処分を選択することについては,本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要」「処分が重きに失し、社会観念上著しく妥当を欠き、懲戒権者の裁量権の範囲を超え、違法」として減給・停職処分を取り消した。しかし全く不当にも「秩序の維持」の観点から、過去の行動などを理由にNさんの停職3ヶ月の処分を容認(2012年1月16日 最高裁判決)したこと。
④機械的な累積加重処分は「裁量権の逸脱・濫用」であるとして否定した。

原告団は、最高裁判決からの前進を目指して闘ってきましたが、今回の東京地裁判決は、最高裁判決の枠組みを出ることなく、起立する所作は、国際儀礼、慣習で、一般的な社会常識的行為の範疇にある儀礼的所作」「思想・良心の自由の間接的制約となるが、制約を許容できる程度の必要性、合理性がある」ので「憲法19条違反とはいえない」として、戒告処分を容認したこと、学習指導要領の国旗国歌条項を根拠に本件通達、同実施指針が、教師の専門職上の自由を侵害しないとするなど、都教委側の主張に「配慮」した判決となっています。

●被処分者の会HPに判決全文、声明文を速報掲載しましたので、詳しくはそちらをご覧ください。
   ↓
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/

◆原告団、都教委の双方が高裁に控訴する見込み 闘いの舞台は東京高裁へ

原告団は、原告団臨時総会を開催して、違憲判断と戒告を含む全ての処分の取り消しを求め、控訴して勝利するまで粘 り強く闘いを継続する予定です。

◆三次訴訟判決を受けての都教委要請行動
日時・場所 1月21日(水)
       17時15分 都庁第1庁舎1Fロビー集合
       17 時30分~ 同庁舎25F105会議室
 ●卒業式に向けて、「職務命令出すな、処分するな」の要請書も提出します。

◆以下の裁判の傍聴をお願いします。
★東京「再雇用拒否」第三次訴訟第5回口頭弁論
(東京地裁民事19部。原告3名。2011年再雇用拒否の損害賠償請求。)
 2015年1月22日(木)9時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順) 
  10時 開廷 東京地裁527号(定員42名)

★再雇用拒否撤回第二次訴訟・最終弁論(結審)→いよいよ結審!
(東京地裁民事36部、原告23名。07・08・09年再雇用拒否の損害賠償請求。)
 2015年2月9日(月)13時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順) 
  14時 開廷  東京地裁103号(大法廷、定員98名)
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門3F(案内あり)

★東京「君が代」裁判第四次訴訟第4回口頭弁論
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 2015年2月20日(金)
  15時30分 傍聴希望者集合(抽選未定 裁判所前で案内あり) 
  16時 開廷 東京地裁527号(定員42名) 
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門3F(案内あり)

◆1/17 朝日新聞報道

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2015年1月14日水曜日

緊急のお知らせ! 1/ 16 東京「君が代」裁判三次訴訟判決に結集を!

◆東京「君が代」裁判第三次訴訟の判決・言い渡し
 被処分者の会・近藤徹さんからアピールが寄せられましたのでアップします。

・卒業式・入学式などで「日の丸・君が代」を強制する東京都教育委員会通達(2003年10月23日付通達、以下10・23通達)によってこれまで延べ463名の教職員が懲戒処分を受けています。

・これに関して、2007年~2009年に周年行事・卒業式、入学式で処分された都立学校教職員(原告50名)の処分取消を求めた事件(東京「君が代」裁判・三次訴訟)で今週の1月16日(金)に東京地裁で判決が言い渡されます(東京地裁民事11部・佐々木宗啓裁判長)。

この訴訟は、減給処分(1名)を取り消した2012年1月16日の「一次訴訟」の最高裁判決、減給・停職処分(21名・22件)を取り消した2013年9月6日の「二次訴訟」の最高裁判決に続く「三次訴訟」です。

皆さんの傍聴・支援をお願いいたします。当日、12時15分より、弁護士会館から裁判所まで行進しますので参加して下さい(当日の行動の詳細は下にあります)。

●東京「君が代」裁判第三次訴訟
<主な請求事項>
 1.懲戒処分(戒告、減給、停職)の取り消し 2.精神的苦痛に対する損害賠償(1件55万円)
 *2007年3月~2009年5月までの周年行事・卒業式・入学式に係わる懲戒処分取消請求。

<原告数> 50名(都立高校、都立特別支援学校 現・元教職員)

<懲戒処分内訳(件数)> *複数の懲戒処分を受けている原告があり、原告数と件数は一致しない。
 戒告   25件
 減給1月 20件  減給3月 2件  減給6月 7件
 停職1月  1件  停職3月 1件
*仮に最高裁判決通り減給・停職処分(26名・31件)が取り消されれば、1件の訴訟としては、過去最大の処分取消数になる。

<傍聴締め切り>1月16日(金)
  12時15分 原告・支援者弁護士会館集合→裁判所へ行進
  12時50分 傍聴整理券交付〆切 
  13時10分 開廷
  東京地裁103号(大法廷定員98名)
  *早めにお出で下さい。旗出しがあるので傍聴抽選に外れた方も裁判所前でお待ちください。

<報告集会> 
 千代田区立日比谷図書文化館(日比谷公園内)  14時30分(予定)

  ●記者会見 15時 司法記者クラブ(裁判所2F)

◆三次訴訟判決を受けての都教委要請行動に参加してください!!

★判決を受けての都教委要請行動
日時・場所 1月21日(水)17時15分 都庁第1庁舎1Fロビー集合
              17 時30分~ 同庁舎10F105会議室
卒業式に向けて、「職務命令出すな、処分するな」の要請書も提出します。

◆以下の裁判の傍聴を予定しておいて下さい。
★東京「再雇用拒否」第三次訴訟第4回口頭弁論
(東京地裁民事19部。原告3名。2011年再雇用拒否の損害賠償請求。)
 2015年1月22日(木)
 9時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順) 10時 開廷 地裁527号法廷

★再雇用拒否撤回第二次訴訟・最終弁論(結審)→いよいよ結審!
(東京地裁民事36部、原告23名。07・08・09年再雇用拒否の損害賠償請求。)
 2015年2月9日(月)
 13時30分 傍聴希望者集合(先着順) 14時 開廷 地裁103号法廷
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門3F(案内あり)

★東京「君が代」裁判第四次訴訟第4回口頭弁論
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
 2015年2月20日(金)15時30分 傍聴希望者集合(抽選未定) 
  16時 開廷 地裁527号法廷(定員42名) 
  報告集会:ハロー貸会議室虎ノ門3F(案内あり)

2015年1月12日月曜日

2015年1/ 8  都教委定例会傍聴記 根津さんの報告

●根津公子の都教委傍聴記(2015.1.8)

<質問への回答がなくても議案に賛成するのはなぜ? >

 

 ◆2015年第1回定例会

竹花、山口教育委員は欠席だったが、その理由は今日も明らかにされなかった。

公開議案は 1.「東京都立学校の管理運営に関する規則の一部を改正する規則の制定について」、 
      2.「第三次東京都子供読書活動推進計画中間まとめについて」。                                                                                                                                    公開議案iには今日も教員の懲戒処分が4件、報告にも教員の懲戒処分(件数不明)が上がっていた。

1.について。教育委員会が行う教科書採択の対象は、現行では文科省検定済教科書・文科省著作教科書であるが、新たにその対象に、教科書が発行されていない各教科・科目の主たる教材(教科用図書=現行では準教科書)を加える。そのために、「東京都立学校の管理運営に関する規則」第19条を「改正」するというもの。

全文 レイバーネットにアップしてあります。
 http://www.labornetjp.org/news/2015/0108nezu

2015年1月11日日曜日

2/8 総決起集会にご賛同・ご参加ください。

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都教委の防災訓練に名を借りた自衛隊隊内訓練の推進を暴くブックレット(9)

「8、銃剣道による自衛隊へのこどもたちの取り込みは許されない!」
                中川信明(練馬教育問題交流会)

<国体で出場する高校生の「銃剣道」>
 「2013年、東京で国民体育大会(・・)が開催されました。・・・練馬区総合体育館においては、銃剣道が行われました。銃剣道は、銃剣を模した木銃で突き合う競技で、『成年男子の部』と『少年男子の部』が行われました。・・『成年男子の部』の選手というのは自衛隊員なのです。
 一方、『少年の部』は、高校生たちが参加しました。たとえば、東京都代表の選手たちは、都立光丘高校2名と都立北豊島工業高校1名で構成されていました。
 しかし、都立光丘高校には銃剣道部はありません。出場の2名は剣道部の部員であり、 1年生の時から、元自衛隊員から指導を受けていたようです。
 宿泊防災訓練と同様、ここでも都立高校生徒と自衛隊の接触がはかられているのです。」

<戦技として発展した銃剣道>
 「銃剣道は、・・『左胸部』と『のど』を突いて勝敗を競う武道です。つまり、相手を疑似的に死に至らせた方が勝利ということなのです。・・
  銃剣道のルーツをたどりますと、明治初頭に陸軍戸山学校で戦技として編み出されたことが明白になっています。(「銃剣術」と呼ばれた)・・・」

 「銃剣自体はアジア太平洋戦争における白兵戦や民衆虐殺に大いに利用され、それゆえ銃剣術は戦後GHQによって禁止されました。・・ しかし、その後、銃剣道と名を改めて、自衛隊によって復活させられます。
 ・・『昭和31年、旧陸軍戸山学校出身者が中心となり、全日本銃剣道連盟が発足しました。陸海軍を問わず、旧軍で盛んに行われた銃剣術が自衛隊で訓練採用され、普通科部隊を中心に、銃剣道の訓練が始められました。・・」

 「さらに、銃剣道は自衛隊内にとどまらず、スポーツの装いが施され、1973年には全日本銃剣道連盟の日本体育協会加盟が承認され、1980年から国体の正式種目となりました。しかしながら、いまだに競技人口の約8割は現役もしくは元自衛隊員で・・・国体『成年男子部』では、選手も監督も審判も、リハーサル大会では場内アナウンスまでもが自衛隊員であるという状況でした。」

 「もちろん、自衛隊内の訓練として銃剣道は続けられ、インターネットで『銃剣道』を検索するとユーチューブ・・・剣道大会の映像を観ることができます。そして自衛隊においては、銃剣道の他に『銃剣格闘』という本物の銃剣を使用した訓練も行われています(2008年以降は、新格闘・武装技術という名称に代わっているようですが) ・・」

<自衛隊のリクルートの一環として子どもや高校生を指導>
 「・・自衛隊駐屯地内の道場やスポーツ少年団で、子どもたちは銃剣道を指導されています。
 小学生には銃剣道の前段階として短剣道も教えられております。・・」                      「高校生は国体で『少年男子の部』に出場し、東京都代表は都立高校生でした。一方、同時に出場した神奈川の代表は横浜修悠館高校の生徒でした。ところが、彼らはすべて同校通信制に所属する陸上自衛隊高等工科学校の生徒、つまり少年自衛官でした。・・・このような銃剣道の試合は、普通の高校生と少年自衛官が同じ土俵に立つ場でもあるのです。」

 「そして、銃剣道を広めていくために、その『戦技色』隠しに必死です。たとえば、 国体のパンフレットやHPには、銃剣道の由来として次のように書かれています。
 『銃剣道は、わが国の伝統的古武道の一つである槍(やり)の突き技を源流とした武道です』と。
 ・・陸軍で生まれ戦技として発展してきたことは、銃剣道連盟関係者自身が明らかにしているところです。・・・」

 「そして2012年より中学校の武道必修化を文科省が決定し実施しています。今のところ、武道は『柔道、剣道、相撲』の内一つが原則ですが、『なぎなたなど他の武道』も選択してよいことになっています。
 『その他』の武道の中には、銃剣道も含まれています。・・・銃剣道が、武道科目として中学校に採用されることを絶対に許してはなりません。」

<高校生の取り込み(リクルート)を許してはならない>
 「・・今回、都立大島高校の生徒たちを防災訓練のため送り出そうとしている、陸上自衛隊武山駐屯地には、前述の陸上自衛隊高等工科学校があります。
 おそらく、この防災訓練中には、同校生と大島高校生徒の交流も企てられるのではないでしょうか(・・・)。訓練内容よりもこのような同年代の高校生同士の交流が、 リクルートのためにも役立つのかもしれません。・・」

 「銃剣道にしろ、防災訓練にしろ、『軍事色』『戦争色』を隠した上での、子どもたち・高校生の取り込み(リクルート)策なのです。しかし、実際の自衛隊は、集団的自衛権容認や特定秘密保護法の施行によって、
水面下で『軍事化』『戦時下』が進行しています。・・その矛盾をしっかり見すえつつ、反対運動をより一層強めていかなければなりません。」
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ここでは、戦後禁止された「銃剣術」がその後「銃剣道」と名をかえ復活し、連盟を立ち上げ(1956年)、日本体育協会にも加盟(1973年)し、国体の正式種目(1980年)となり、小中高校生、とりわけ中高生の間に浸透させられている状況が述べられています。

そうして、最後に結論が述べられています。
この結論は、現在進行してる実際の状況を的確に言い表していると思います。

以上で、パンフの紹介は終わりですが、改めて、現政府は、「国益」と称して、世界中に進出している現代の財閥=独占資本の利益のために、青少年に再び銃を持たせ戦場に送ろうとしていることが明らかになったと思います。つまり、若者が再び悲惨な侵略戦争にかり出されようとしています。

したがって、「教え子を(あるいは若者を)再び戦場に送るな!」というスローガンは、けっして過去のものではありません。まさに今こそ、高く掲げるべき時だと言えるでしょう。

都教委の防災訓練に名を借りた自衛隊隊内訓練の推進を暴くブックレット(8)

 「7、東京都総合防災訓練とこれへの児童・生徒の参加」です。
    (米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する実行委員会)

<ビッグレスキュー東京」を覚えていますか>(略)

<形を変えながら続けられる東京都総合防災訓練>

 「・・ビッグレスキュー以降、毎年、都内各地でこの総合防災訓練が 行われてきています。        2001年に八王子・立川、2002年に練馬、 2003年に日野、2004年に荒川・墨田・台東、2005年に町田、 2006年に足立、2007年に昭島・福生など、2008年に中央・江東、 2009年に調布市・世田谷区、2010年に文京区、2011年に小金井・小平など、 2012年に目黒区、2013年にあきる野市、そして2014年は杉並区という具合です。
 ・・以前は9月第一週の土曜日、現在では8月の最週の土曜に・・ 。訓練の中身は帰宅困難者訓(・・)・・道路啓開訓練(・・)・・ヘリコプター支援(・・)・・木造建築物密集地域(・・)など・・・・自らを守る自助や、地域の住民やボランティアなどの地域の助け合いで守るという共助を強め、公助の色彩を弱める方向に進んでいるようです。

 ・・自衛隊の参加は陸・海・空の三自衛隊員が7100人参加をした2000年の総合防災訓練と比べると2014年の総合防災訓練は約300名参加と自衛隊の参加人数は減りました。これは2004年に国民保護法を含む武力攻撃事態対処関連三法案が成立し、国民保護法名目での訓練を行えるようになったり、2012年に23区で陸上自衛隊の災害対処訓練ができるといったように、東京都総合防災訓練という形ではなくても自衛隊が訓練に参加できるようになったからではないかと分析しています。それにも関わらず自衛隊が・・参加するのには、 2006年から米軍が参加するなど、東京都総合防災訓練でしか実現できない面があるからだと思われます。
 このような米軍・自衛隊参加の総合防災訓練に反対するために、毎年、実行委員会を立ち上げ、東京都や会場の自治体に対しての行政交渉、訓練当日の監視行動(・・)、抗議情宣とデモ活動、報告パンフレット作りなどに取り組んできました。・・」

<東京都総合防災訓練への児童・生徒の参加>

 「・・児童や生徒の参加に関しては都立高校の生徒の参加が中心であり、市区町村の小学生や中学生の参加はそれほど多くありません。・・・・・なぜ小学生や中学生の参加が都立高校と比べると少ないのかは推測が入りますが、防災訓練の日程や概要が固まり、各区市町村教育委員会から各小学校や中学校に依頼をするころにはすでに学校行事等の予定が入っており、動かせないという事情があると思われます。・・」

<児童・生徒、高校生の参加の形態>

 「・・2012年の目黒区では、区内小学生120人、区内中学生120人の参加を予定していたのですが、実際の参加者としては小学生87人、中学生42人にとどまっています。・・・
 ・・・都立高校の生徒の参加は常に一定数あります。・・・小学生・中学生参加の場合より意思疎通がしやすいという要素があげられます。 また東京都が改正教育基本法に基づく『ボランティア活動など社会奉仕体験活動』 を積極的に進めており、2007年すべての都立高校必修として奉仕という教科が作られた影響は大きいのではないでしょうか。」

<トリアージ訓練は軍事訓練の一環>

 「・・2010年の文京区の場合、都立小白川高校・中等教育学校がトリアージ訓練の会場として使われ157名の生徒が『ボランティア活動など社会奉仕体験』活動の一環として参加しました。・・トリアージは大事故や大規模災害など多数の傷病者が 発生した際において、救助の順序を決めるため、傷病者が医療資源を超えてしまう野戦病院において行われてきており、軍事色が極めて強いものです。
 会場には陸上自衛隊第一後方支援連帯の看板を付けた大きなテントが張られるなど、さながら野戦病院のような雰囲気の中、傷病者として特殊メークを施された上、重傷や軽傷などけがの程度を著すトリアージタグをつけて担架で運ばれる様子は一種異様な光景でした。・・・」

<自治体独自の私立学校への協力依頼>(略)

<自衛隊の本質と児童・生徒との関わり>

 「・・集団的自衛権行使の閣議決定により、海外での戦闘行為によって自衛隊員が殺し、また殺される状況に突入したといわざるをえません。
  そのような状況下で自衛隊員の募集はこれまでと違う困難さが出てくることになります。それを補う機会として東京都総合防災訓練を通じてのリクルート活動に力を入れる可能性があると考えられます。
  現在の東京都総合防災訓練でも各自衛隊がテントを出し、防災とは直接関係ないパンフレットや勧誘チラシを配布しています。展示場所で子どもに対して迷彩服を試着しての記念写真を撮るなど自衛隊の好感度アップの宣伝等もなされています。
 東京都防災訓練でもらったチラシが元で自衛隊に入隊し、戦死したりする状況が今後おきるかもしれません。」
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ここでは「総合防災訓練」なるものが、単なる地震や火災などのためのものではなく、戦前の防空訓練にも匹敵するようなものになっていることがわかります。
とくに、自衛隊の参加により、「戦争を前提とした訓練」になっていることが容易に見て取れます。
したがって、児童・生徒の参加を見ても高校生が中心になっています。同時にこの機会が自衛隊の宣伝と募集活動に使われています。

昨年7月1日の「集団的自衛権行使容認」の閣議決定は、「積極的平和主義」の名のもとでの「戦争容認」の決定であったことがよくわかります。

次回は、「8、銃剣道による自衛隊へのこどもたちの取り込みは許されない!」、です。

2015年1月10日土曜日

都教委の防災訓練に名を借りた自衛隊隊内訓練の推進を暴くブックレット(7)

「6、都立大島高校の『宿泊防災訓練』」です。


 2014年は都立大島高校が自衛隊施設での宿泊防災訓練を実施することになりました。
・・・4月28日付、・・校長名で『申込書』が提出されています。・・この『申込書』の中で、校長は、大島の災害の際に、『自衛隊等の国の機関の行動は町中の人が感謝している』 ことを示しています。・・・

ここで問題なのは、
(1)大島の災害復興に貢献したのは自衛隊だけではありません。消防署員や警察官等も大きな役割をたしています。ところがここでは自衛隊のみが強調されています。
(2)・・校長は、学校が災害時に避難場所になるだろうことを前提に自衛隊との連携の 役割を生徒にめ、その訓練をする趣旨のことを書いています。・・
  このように考えるならば、大島高校の自衛隊駐屯地での訓練は、その目的が曖昧であるだけでなく、むしろ違うところにその目的があると考えるべきです。(永井栄俊)

<自衛隊駐屯地での「宿泊防災訓練」を阻止するためにー大島高校をめぐる動きを中心に>    種田和敏(自衛隊をウオッチする市民の会事務局長・弁護士)

・東京新聞が大島高校の自衛隊訓練を報道
  「2014年7月10日の東京新聞の夕刊に、都教委(短縮)の定例会において、大島高校の2年生33人が2014年11月26日から28日までの二泊三日の日程で、陸上自衛隊武山駐屯地(神奈川県横須賀市)において、宿泊防災訓練を行うことの発表を報じました。・・」

・田無工業高校の自衛隊訓練の延長線上に大島高校の訓練もある
「・・田無高高校での宿泊訓練で明らかになったことは、同訓練が防災訓練とは名ばかりで、実態は自衛隊の広報活動の一環であり、特に対象が高校生であることからして、
 募集広報活動の色彩が強いものであるということです。・・また、訓練の内容においても、通常の防災訓練で行われる救急救命技術の教示などはわずかに限られ、消防学校では取得できる救急救命の資格も得ることができません。
 他方、更新訓練やベッドメイク、非常呼集など、通常の隊内生活体験で実施されるメニューもそのまま残った状態で実施されました。・・・
 ・・このような実態を目のあたりにし、・・・自衛隊の基地の中で、高校生を招き入れて、しかも希望者に限定するのではなく、学校行事の一環として参加を強制する、この訓練を許すわけにはいきません。」

・八月に大島町で自衛隊での防災訓練について講演
 「・・そんな折、大島町の中でも具体的な動きがあり、これまでの訓練の概要も含め、 今後どのような運動をするべきかを考える上で、まずは学習会をしたいという要望が当会に寄せられました。
 そこで私・種田が、2014年8月24日午後、大島で講演をすることになりました。
講演には50名近くの方が集まりました。人口約8000人の島ですが、集客は予想よりも多く、この問題に対する関心の高さをうかがわせました。・・」

・大島町民からは反対運動の提起がだされた
 「講演後の質疑応答では、当初主催者の方からは大島の人はおとなしい人が多いから、何も質問がでないかもしれないというお話がありましたが、ふたをあければ正反対でした。
『私も』『私も』という勢いで、予定時間を大幅に超えて質疑応答が続きました。
 特に印象的だったのは、自分たちの立場で、今、何ができるのか、何をすべきなのかを真剣に考えているからこそ出る質問が多かったことです。
訓練のおかしさに気づき、自衛隊には震災での感謝の念もあるものの、おかしなことにはおかしいと言おうという気概が強く感じられました。
 最終的には、『校長に電話をしよう』、『校長にみんなで面談の申し入れをしよう』、などと具体的な行動提起になっていました。・・
 やはり、地元の声は大切です。地元が声を上げなければ大島高校の校長にも声は届かないでしょう。地元が声をあげれば、その声を教育委員会も校長も無視できないでしょう。そして、地元、生徒、保護者が一体となって『おかしい』と声をあげ、それを支援する人の輪がいろいろなところで広がれば、理不尽なことを阻止できると思います。
・・高校生を自衛隊の基地で泊まらせたからといって、戦争に子どもを行かせることに直結するわけではないという意見もあるでしょう。
 しかし、戦争の足音は大きくなってこれはまずいという段階に至れば、すぐに止められるような代物ではありません。・・・
 なお、大島からの報告によると、住民の皆さんが大島高校の校長に対し、各種アプローチで自衛隊と連携した宿泊訓練をやめるよう働きかけた結果、同校長は、今年度(2014年度)については実施が決定しているので、いまになってやめることはできないが、来年度(2015年度)については、自衛隊と連携した宿泊訓練はやらないと職員会議で公式に表明したとのことです。・・」
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ここでは、大島における住民たちの反対運動が述べてあります。そして、「おとなしい」と思われていた大島の人たちが、次々に声を上げたことが述べられています。
これは決して例外ではないと思います。歴史ではこういうことはよく起こります。人間はそれほど変わりはありません。いつの時代でも、またどの国・地域でも、人民大衆こそ歴史を動かす原動力であり、主人公なのだと思います。

次回は、「7、東京都総合防災訓練とこれへの児童・生徒の参加」です。

6、都立大島高校の『宿泊防災訓練』です。

 「2014年は都立大島高校が自衛隊施設での宿泊防災訓練を実施することになりました。