◆<田中聡史さん>からの訴え
「本日4月8日、板橋特別支援学校で入学式があり、た不起立を現認されました。
式終了後、校長に呼び出されて事実確認があり、都教委に報告するとのことでした。事情聴取の日時は連絡があり次第伝える、とのことでしたが、今日は伝えられませんでした。
皆様、ぜひとも、都教委に、不起立の教員に処分を発令するな、との声を都教委にお届けください。
▼出勤する田中さん( 写真:レイバーネットから)
◆「解雇させない会」からの訴え
本日8日の入学式で田中聡史さん、「君が代」不起立を貫く
――「『君が代』不起立処分をするな!」と都教委へあなたの声を
田中聡史さんは勤務する都立板橋特別支援学校の入学式で「君が代」斉唱の際、起立をしませんでした。その場で不起立を現認されました。
田中さんは、2011年入学式から不起立を現認され続け、今回で7回目の現認です。4回目の処分となった2013年卒業式から先月の卒業式まで、都教委は田中さんに対し、2012年最高裁判決が原則、「戒告を超える重い処分は違法」とした減給1ヶ月処分を出しています。私たちはなんとしても、都教委に田中さんへの処分量定の累積を断念させねばなりません。
皆さん、みんなで都教委に「田中聡史さんを処分するな!」と声を届けましょう。お願いします。
■東京都教育庁(=東京都教育委員会)〒163-8001東京都新宿区西新宿2-8-1
総務部教育情報課(都民の声を聞く担当):電話 03-5320-6733 FAX 03-5388-1726
人事部職員課服務係(処分を発令する担当) :電話 03-5320-6792
今朝、河原井・根津らの「君が代」解雇させない会と板橋区の市民・労組の10人は、出勤する教職員や新入生の保護者・生徒にチラシを手渡しました。
7時15分、私たちが学校前に到着すると、門の前には都教委や転任してきた副校長ら5人が、ずらっと並んでいました。私たちは、その人たちに「おはようございます」と挨拶をしたのですが、返ってきたのは、「生徒には配らないでください」との副校長のことばでした。卒業式同様、門から2~3メートル入ったところには、私たちを記録するカメラを設置していました。
私と板橋の会の一人は、もう一つの門で手渡すことにし、行くと、2人の見たことのない背広姿が立っていました。私は毎月、職員にチラシを手渡しているので、職員かどうかの判断はつくので確認のため、「都教委の方!」と声をかけたところ、2人はこちらを向きました。「都教委の方ですよね」と念押しすると、ばつの悪そうな顔をしました。「今日はどういう任務でそこに立っておられますか」と訊くと、それには答えませんでしたが、都教委の人間であることは間違いありません。
私たち2人が立っていた門から入る人はいつも少ないのですが、今日は一人だけ。それで、保護者も多くの方が入った9時過ぎ、大勢が通る門に行ってみました。行くと、都教委でよく見る顔の人が、私の顔の前30cmのところに顔を突き出し、「学校が迷惑だと言っている。学校が邪魔だと言っている」と、どでかい声で立て続けに言いました。すぐ横では副校長が、これまた大きな声で、「生徒には配らないでください」と言っています。
職員や保護者に「受け取るな」とは言えないので、チラシを配る私たちを“悪”と印象づけるために演出する作戦に出たのでしょう。そうした中でも、私たちに対し好意的な表情でチラシを受け取ってくれる職員もいました。
玄関前の門塀には道路に向けて「日の丸」旗が筒に入れてたてかけてありました。スクールバスが到着し、生徒がバスを降りる際に、その「日の丸」が邪魔になります。一人の職員が、バスが到着する度に、「日の丸」旗を筒から出し、邪魔にならないように持っていました。それを仕事分担としてやっているのか、その方が気付いてやっているのかはわかりませんが、明らかに「ハタメイワク」でした。生徒の安全上邪魔とわかっていながら、校長は「10・23通達」の「実施指針」を厳守することを最優先したのでしょう。「実施指針」は、「国旗を掲揚する時間は、式典当日の児童・生徒の始業時刻から終業時刻とする」としています。生徒の安全よりも、都教委への忠誠にしか頭が行かない。恐ろしい。「10・23通達」に支配された者たちの思考・行動を象徴的に示す風景です。
私たちが「日の丸・君が代」の強制と処分に反対するのは、まさに、この思考・行動をつくってはいけないという思いからのことです。
私たちは「田中さんを処分するな!」と、行動を続けていきます。今後も情報・報告・お願いをお送りするので、どうぞ、ご注目ください。