<T高校> ビラを撒いた側
8時頃着く。正門前でビラを撒き始めると出勤してきた校長が最初にビラを受け取り、「ビラを撒かないで下さい」と言ってきた。「撒くのは自由ですから」と言うと、「では、敷地内に入らないで下さい」と言って門の中に入っていった。
しばらくすると、女性教員が出勤してきた。ビラを見て、「日の君ですか。ご苦労様です」と丁寧にお礼を言ってくれた。
生徒や保護者もやってくるようになった。生徒は男子・女子ともに和装が圧倒的に多い。
校門前で並んで嬉しそうに記念写真をとっている。しかし、ビラの受け取りはあまりよくなかった。
ここは2003年「10・23通達」が出た頃、保護者も生徒も反対運動に立ち上がった。
しかし、いまではそうした雰囲気はない。これも日本社会の右傾化の風潮の表れであろう。
保護者の一人の父親がビラを受け取り、「私もこのビラに賛成です。私は今日『君が代』は歌いません。」「都教委包囲・首都圏ネットワークというネットワークを作っているんですか」と尋ねてきたので、「そうです。今日はいくつかの高校でビラまきをしています」と答えた。
<T高校> 保護者(父親)のフェイスブック報告(大阪の仲間が見つけて、包囲ネットに転送してくれました。)
保護者の報告
「 娘ちゃんの高校卒業式。『都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットワーク』のメンバーが高校の門前で「君が代」に立たない自由があるとした趣旨のビラを配っていた。もちろん熱烈支持、連帯だ。
娘ちゃんの高校は結構リベラルなはずなんだけど、もう、そんなの「日の君」の強制圧力の前には通用しないんだね。
開式のあいさつで「起立」って言われてさ、単に「始めます」の一言、んで何も言わずに「君が代斉唱」さ。「君が代斉唱・起立」では立たない人もいるだろうから、それを言わずに立たせる。せこい。
もちろん、すぐ着席したけどね。「君が代」で立てと言わないことが、せめてもの抵抗なのかも知れないけど。私のまわりでは起立を拒否した人はいなかったなあ。生徒がどうったかは見えず。
それにしても〝来賓〟として来て、あいさつした都教委の役人は「日本の誇りだ」なんだをコンピュータの音声のように抑揚のない声で語っていた。あんな心のないあいさつは初めて聞いたなぁ。ああ、白々しい。東京の教育を悪くしているのは彼らなんだなぁと実感した。
ともあれ、18年、無事に生き延びた娘ちゃんを祝おう。おめでとさん。
ちなみに、「君が代」より受けたのが、クラス別の入場曲。それっぽい曲が多い中、ホラー映画「リング」のテーマ曲♪来る~~きっと来る~~で、入場したクラス、卒業式に壊滅的な笑いの一撃をかました。次に受けたのは「あまちゃん」の主題歌でした。
▼その後、また大阪の仲間から以下のようなメールが届きました。
その保護者に、「包囲ネットの方にお伝えしますね」とコメントを送ったところ、下記のコメントがありました。
●よろしくお伝え下さい。本当に励まされたし、感謝の気持ちで一杯です。
彼らのような方々が民主主義を担保してくれていると思います。