<S高校>
8時ころから撒き始める。ここも進学校のせいか、ビラの受け取りが悪い。教職員も保護者も余り受け取りがよくない。が、一人の保護者がビラを受け取り、見て、「頑張ってください」と言って中に入って行った。
しばらくして、副校長が出てきて、「校門の端の方でやってくれ」と言う。
しばらくして、一人の職員が出てきた。顔をよく見ると以前(約25年前)C県U高校で一緒に働いていた仲間だった。再会を喜び合う。
聞くとこの学校はかつては自由な学校だったが、今は予備校などとつながって受験勉強オンリーのような学校になってしまったという。
さらにもう一人、元板橋高校教員の藤田勝久さんの友人の教員が加わる。
校舎の中からずーっとこちらを伺っている人物がいたので、「あれは副校長ですか」と聞くと、「知らない人物です。聞いてみましょう」と言う。結果は、「支援センターの人だそうです」と言う。なにしに来ているのか? 職員も知らない形で学校に来るなどというのは許されるのか。
<H高校>
2人でまき始めると、校長が出勤して、型通り、敷地内ではまかないことと言う。
生徒は自転車が多くなかなかはかどらない。保護者の受け取りはよかった。
生活(生徒)指導を名乗る教員が現れる。「俺にも言いたいことがあるけど、校門でビラをまくのはいけない。」と執拗に迫る。
さらに、黒塗りの覆面車が校門の前で止まってから走り去り、浅川の土手で我々の写真を撮っていた者が近づき、「警察の者だ。学校から連絡があった」という。特に強硬には出てこない。
<T高校定時制>
17時から18時。ここは去年に続いて2回目。全員歩きなので生徒数は少ないが効率よく撒ける。受け取りもすこぶる良い。昨日のKS高校もそうだったが子づれの卒業生もいる。また、親が外国人(基地が近いせい?)など生徒はバラエティーに富んでいる。外国人の親はおめでとうございますと言って渡すとハグしそうな勢いの人も居て楽しい。出迎えの先生3人も友好的。生徒との会話もフレドリーで翌日の全日制とは違いを感じる。
<S高校>
午前8時10分~10時まで、3人で2カ所の門でまきました。
生徒たちの対応や様子がとても穏やか。自転車通学の生徒も含めてほとんどの生徒たちが受け取ってくれました。保護者も同様でした。
しばらくしてから、校長と名乗った女性が出てきて「配らないでください」と2度繰り返しましたが、すぐに引っ込んでしまいました。
保護者の中には、「ご苦労様」と声をかけてくれた人もいました。終了時に、近くの職員に「これで帰ります」と声をかけたところ、「ありがとうございました」と返事がありました。
昨年は、校舎入り口に、これ見よがしにゴミ箱を出していたのですが、今年は、そんな嫌らしい対応はありませんでした。
門においてある「卒業証書授与式」の看板のところでは、通りがかった教員を気軽に呼び止めて、生徒たちが記念撮影のシャッター押しを頼んだり、一緒に撮影したりする、フレンドリーな雰囲気の学校でした。
受け取りが良かったので、450枚ほどまけました。
<C高校>
8:20頃校門についてビラ撒きを始めました。昨年とは異なり、生徒の受け取りは比較的よくて、受け取らない生徒の方が少なかったような気がします。保護者の受け取りも良くて、拒否する保護者は少なかったと思います。
だいぶ立ってから、副校長(元勤務校で同僚)がもう一人の教員と出てきて、「ビラをまかないでほしい」と言いました。「話は聞きました」と答えて、ビラ撒きを始めようとすると、同じことをもう一度言いましたので同じように答えて、それで副校長は校舎に戻りました。その副校長は、昨年は「警察を呼ぶ」というようなことを言っていましたが、今年は言いませんでした。
この高校の生徒は制服で卒業式に参加していました。
<A高校>
・時間:8時5分~9時50分頃
・他に配っていた人:学習塾関連が9時過ぎまで5名程度。
1.まき始めて15分くらいで校長が目の前に立ち、 「撒くな。生徒に渡すな」など。
⇒「法的根拠はなに?ここは公道だ」と言ったところ、いったん校舎内に戻る。
2.今度は副校長が現れ、「撒くな、生徒に渡すな、良い卒業式にしようとしているから、「政治運動の場にするな、指導要領にある」などと。
⇒「押し付けは国旗国歌法をすら逸脱している。公道での表現の自由を規制するな。」
などと言ったところ、「抗議したからな」と言って帰る。
3.「原宿署の佐藤」を名乗る警察官が「学校に呼ばれた」といって現れる。
「許可は取っているのか/ 学校が困ると言っている/ 門から離れろ/ 趣旨は /私も 氏名を明かすから氏名を教えろ」
⇒上記と同様のやりとり。
4.体育教師風の教員が目の前に立ち、「どういう内容か?」といったのでビラを渡す。
一度敷地内に戻り、先ほどの警官に渡す。警察官は自転車で戻って行った。
5.ビラを配っている最中に一度だけ、「本校の生徒に配らないで下さい」と副校長も しくは体育教師風の男性が呼びかけ。
・所感:教員の反応に、K高校と大分差を感じました。都に対するアリバイ作りに必死さを感じました。
<K高校>
8時前から、晴れ着の卒業生が正門で写真撮影。その後。行列になる。
宣伝行動開始、間もなく副校長が登場して、「敷地内ではまかない、自転車通学者には危険だからやめてほしい。」と言う。
正面から中をみると梢の影に赤いものがちらちら。中庭に高々と3つの旗が掲げられているのがはっきり見える。国旗(愛国心)・都旗(郷土愛)・校旗(愛校心)がスクラムを組んではためく。
ビラの受け取りはかなり良い。保護者も10時前まで続々と来校、他校に比べてかなり多いようだ。
晴れがましい式に、強制をしのびこませる都教委の“野暮さ加減”は伝わっただろうか。
<HH高校>
今日のチラシまきは、進学指導重点校であるHH高校。昨年は一人の生徒が3階の教室の窓から私に向かって「非国民」と言い、何人もがそれに同調するということがあった。こうした学校にこそ、チラシ入れをしたいと思い、ここを選んだ。
7時35分、到着するとすぐに男性がやってきて、「本校副校長です。ここでチラシを撒くのはやめてください。本校の前で生徒にチラシを撒くのはやめてください。お宅の名前を教えてください。私は名乗りました。あなたの名前を教えてください」と言う。
私は、「一市民です。歩道にいる市民に対し、名乗れとおっしゃいますか。」と言う。
「はい、学校の前で生徒にチラシを撒くのですから。私は名乗りました。あなたの名前を聞いています」と。
数十㎝の至近距離、私の目に前で威圧するかのようにこうしたことを繰り返し言い、「私は言いましたので」と、最後のことばを言って、引き揚げた。
それと同時に、正門を入って2~3mのところに、3人(一時は4人)の教員が一列に並んだ。明らかに監視と威圧のため、と見えた。私たちが引き上げるまでずっと、一列に並んでいた。
7時40分、Sさんが到着すると、すぐ、また、副校長がやってきて、今度はSさんに私に言ったと同じことを言った。しかし、同じことを繰り返すことはなく、言い方も高圧的ではなかった。Sさんが男だったからだろう。男尊女卑の管理職はまだ、かなりの数いるのだろう。
また、しばらくして、副校長は正門横の掲揚塔にやってきて、3本の旗を上げ始めた。
最初に都旗を途中まで上げたところで、それを引き下げ、日の丸旗を揚げた。次に都旗、校旗は最後だった。揚げるにも順番があったのだ。これも、校長マニュアルに書かれているのだろうか。
ここは、教員も生徒も、保護者もチラシの受け取りがよくない。ここでもたった一人ではあったが、「お疲れ様です」とこたえてくれた保護者がいた。