■11月29日(木)、都知事選挙告示の日の夕方、東京地裁で、「条件付き採用教員の免職は許せない!」裁判がありました。40人の傍聴席はほぼ満席でした。
◆「条件付き採用教員の免職は許せない!」(都立高校)裁判について
★元都立A高校勤務のB教諭は、十分な指導を受けられなかったにもかかわらず、校長による「不適格」のD評価と、「正式採用不可」の具申にもとづき、都教委から「分限免職」という処分が下され、今年の3月末に免職になりました。その処分事由の明示を求めるYさんに対して、都教委はそれさえ拒否しています。それで、A教諭は裁判に訴えました。
★11/29の第一回口頭弁論で、Aさん(理科教員、大学院卒)は次のようなことを語りました。
・自分は以前約5年の教員経験がある(非常勤・育休・産休・条件付きなど)。
・ようやく一つの職場に何年も勤められるようになったと思った。
・しかし、4,5月から校長から常軌を逸した指導がなされた。(スーツか白衣着用など)
・授業にも1か月間監視役を付けられた。しかし、何の指導もなかった。
・2学期に入り校長から「指導教員を外す」と通告され、研修を受けさせなかった。
・2月8日に「正式採用不可」の所見が提出され、
「翌年以降働かせたくない。排除したい」と言われた。
・3月15日には翌年の持ち時間(18時間)や校務分掌(進路部)も決まっていた。
4月の入学式の職務命令も受け取った。
・都教委からの事実確認も聞き取りも一切なく免職になった。
・3月22日には「免職を避けたいならば自主退職をせよと言われた」
・何故、どのような理由で「不可」なのか理解できない。
・生徒らが私の帰りを待っている。会いに来た生徒も複数いた。
★ところで、この間「条件付から正式採用にならない」例が増えています。
以下は都教委の資料からです。
(小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校)(単位;人)
2009年度 | 2010年度 | 2011年度 | |
条件付採用教員数 | 2,894 | 2,919 | 2,978 |
正式採用者数 | 2,807 | 2,833 | 2,885 |
正式採用とならなかった者 | 87 | 86 | 93 |
(うち年度途中の自主退職) | 59 | 66 | 76 |
これを見ても明らかなように、この3年間、「正式採用とならなかった者」の(うち年度途中の自主退職)者の割合が増加しています。(67.8%⇒76.7%⇒81.7%)
★この(自主退職者)の中には泣き寝入りせざるを得なかった教員がかなりの数に上ると思います。しかし、今回、Yさんは意を決して裁判に立ち上がりました。ご支援よろしくお願いします。
次回裁判は、1月24日(木)、15:30~、東京地裁527号法廷
■組合員に撒いたビラ