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2014年10月20日月曜日

10/17 田中聡史さん(板橋特別支援学校)への「再発防止研修」についての報告

 10月17日金曜日、水道橋の東京都教職員研修センターで、今年4月の入学式での「君が代」不起立処分を受けた田中聡史に対する「服務事故再発防止研修」が、都立教育研修センターで行われこなわれました。田中さん自身からの報告を送ります。

◆9時30分から、被処分者の会の司会で、再発防止研修への抗議と田中さんの激励の集会を60名以上の支援が集まり行いました。

②澤藤弁護士からの申し入れ

澤藤弁護士は、こういう研修はしてはならない、あってはならないと言いました。被処分者の会ほか、根津さん、近藤順一さんらが、それぞれ抗議と要請文を出しました。 

田中さんを送り出した後、一旦、自由行動。11時30分に再び集まり、「研修」を終えた田中さんを迎えました。

⑤該当者の入構

◆この日の再発防止研修についての田中さんの報告

⑩研修について報告

★9時30分から11時前まで、4階の407会議室という比較的小さな会議室で、四辺に長机が配置され、白板を背にしてイノウエ教育経営課長が座り、対面に田中、私から見て左側の机に校長、右側の机に司会の工藤氏ほか職員3名。

★イノウエ氏からは、「服務指導」として
・「現在の校務分掌は」  「指導上一番大事にしていることは」   「板橋特別支援学校の教育目標は」   「教育目標の達成について校長の職務命令に従う必要について」   「不起立以外に命令違反をしたことはあるか」   「公務員として、いけないことだという意識はあるか」   「なぜ職務命令に従わなかったのか」   「公務員としてどのように職務を遂行すべきか」   「校長からはどのような指導があったか」  「服務事故にかかわる地方公務員方について」  「適正な教育課程の実施について、なぜ校長は職務命令を出すのか」  「教育課程の実施についてはどのような法律が根拠となっているか」  「学習指導要領には法的拘束力がある。どのように指導を行わなければならないか」  「このたびの服務事故は誰にどのような影響を与えたか」
などを、主に口頭で質問する形式で私に答えさせた(答えられるものには答えましたが、忘れたことは忘れたと、裁判で係争中で答えられないものは答えたくない、と返事をしました)。
・最後に「職務命令は憲法19条に違反するとは言えない。起立斉唱は慣例上の儀礼的所作。都の政策の具現化のために通達等を理解して指導を。児童生徒は教員の起立した姿から学ぶ、起立した姿を見せることが大切な指導。職務上、個人的な思想を理由に職務命令に違反することは許されない。」等、 これまで研修センターでの研修や訪問研修で彼らが繰り返し言ってきたことを改めて述べました。

★「服務指導」終了後、
「服務事故再発防止研修 受講報告書」というプリントが配られ、「以下の項目について研修内容を踏まえ、あなたの所感を簡潔にまとめてください。」として、
「1地方公務員に関すること」
「2適正な教育課程の実施に関すること」
「3今回の服務事故の内容に関すること」
「4自分自身の課題に関すること」
「5今後の取り組みに関すること」
「6その他」の6つの回答欄がありました。
さらにプリントの最後には、
「以下の項目について、レ点をつけながら研修の振り返りをしてください。」として、「自分の起こした服務事故について、どのような法律に触れるのかが理解できた。」  「教育公務員として学習指導要領に基づいて指導しなければならないことが理解できた。」  「国旗国歌の指導について、教師自ら範を示すことが大切であることが理解できた。」  「今後、服務事故を起こさないために、校長の職務命令に従うべきであることが理解できた。」  「今回の研修を通して、二度と服務事故を起こさないという決意ができた。」の5項目があげられていました。

★11時からは、イノウエ氏、工藤氏、もう一人の女性職員、校長、私、の5人が研修部長室に集められ、研修部長の前で報告と部長訓話が行われました
私は、再発防止研修の感想等を述べるよう求められたので、現在裁判で係争中のため、私の思いも含めて詳細は裁判で明らかにしたいこと、今後も「全体の奉仕者」として、憲法に基づいて仕事をするつもりであること等を述べました。

★研修部長から、これで今年度の「再発防止研修」を終了する旨の発言があったと思うので、おそらく今年度の再発防止研修はこれまでだと思います。

★なお、研修センターの廊下には監視要員らしき職員が2、3人と、いつもよりやや少なかったのですが、私がトイレに立ったときにも中まで監視についてくるなど、相変わらずひどい状況でした。

⑦支援のシュプレヒコール

★朝9時前から、研修センター前に、50人ほどの方々が、不当研修に対する抗議のために集まってくださいました。大変ありがとうございました。