■18 :30から「第二部」の集会が、70名の参加で始まりました。
「基調報告」「要請行動報告」の後、まず「学校現場からの報告」がありました。
●分限免職(新採用拒否で)にされた都立高校教員
★都立高に新任で赴任して正式採用にならず、それは不当としたために「分限免職」になり、裁判闘争を闘っている教員から、次のような話がありました。
「着任した学校の校長は、ひどいパワハラを副校長にやっていた。彼は副校長に対し、『人間ヤメロ!』『死ね!』『退職しろ!』『土下座しろ!』などの言葉を投げつけていた。
その副校長は自分と親しかった。自分に対しても校長のパワハラは激しくむけられ、結局、自分は不採用になった。
★ それで裁判闘争を始めた。来る12月8日が判決日だ。
副校長も証言に立ってくれた。しかし、都教委は校長を全面的に擁護し、『120%正しい』とか、『何のミスもない』と言うばかりだ。
自分は最初都教委で起きていることなど他人事のように考えていた。しかし、大きな現実にぶつかり、とんでもないバカなことが起きていることに気づいた。このような都教委に屈せず、積極的に闘って行かなければならないと思うようになった。」
●多摩教組委員長は、現在職場で起きている実態を、4点にわたり話した。
・<道徳>の授業への介入が進んでいる。授業案のチェックがなされるが、その文は日本語も通じないようなひどいものだ。副読本の使用を強制している。都も文科省も作っている。まさに『国定教科書』が現場に配布されている。
授業の流れも画一化し、最後に必ず『結語を入れろ』と言う。(徳目の押し付けであろう)
・<学力向上>について。『東京ベーシックドリル』などというものが入ってきている。しかし、この内容、作り方の出来が悪い。子どもにやる気がでない。市販の方が子どもにあうようによく研究されて作られている。しかし、都教委作成のドリルを『必ず取り入れろ』と言う。そうしてテストの結果をデータ調査している。要するに教育内容にまで口を出してきている。
・<授業規律>について。若い教員もベテラン教員も同じように強制されている。「ハイと手を上げ、立って答える」などだ。校長の授業観察もそういう型や、子どもの様子などばかりで評価している。授業の内容やそのことに対するこどもの食いつきなどは二の次でだ。
若い教員はすぐ校長に聞きに行く。指導要領が変わっても、疑問も持たず、それをバイブルのように思って授業をやっている。
・<勤務実態>について。授業時間が多くなっており、自分は毎日5時間授業をやっている。その後すぐ会議が入る。教材研究などをやる時間はない。夜9時頃まで帰れない人も多い。休日出勤も当たり前だ。振替休暇も夏休みに取れという。過労死寸前だ。病休者も大勢いる。まさにブラック企業だ。」
●千葉の高校教員
千葉における、この間の実教出版教科書採択をめぐる動きについて報告。(これについてはすでにこのメールでも紹介していますので割愛します。)
ただ、報告者は10月2日の県議会の様子も報告していましたので、それについて、小松実議員(共産)のブログの一部を紹介しておきます。
★「今日(10月2日)午前、質問に立った船橋市選出の自民党斉藤守議員は日本会議地方議員連盟に名を連ねる改憲・右翼議員です。今回もまた、みずからの特異な歴史観、偏狭なナショナリズムに立って実教出版の高校日本史教科書を攻撃する質問を繰り返しました。昨年来の斉藤議員による学問的根拠のない攻撃とそれに呼応した県教育長の学校・教師への理不尽な圧力にもかかわらず、県立高校10校が、来年度も実教出版の日本史教科書を使うことになりました。現場教師たちの毅然とした姿勢に心から敬意を表したいと思います。
それがよほど悔しかったのでしょう。神奈川県などでは、県教委の圧力で採択校をゼロにしたのに、千葉県では『こんな教科書を未だに10校も採択するとは。』と、ひとくさり。そのうえで『今後これらの学校をどう指導していくのか』と、教育長に八つ当たり的に質しました。
教育長は、学習指導要領に沿った教育が行われるよう「引き続き、ていねいに指導していく」と、これまた呼応して、引き続き学校・教師への嫌がらせに近い『指導』を繰り返す姿勢を示しました。」
現場からの報告は、他にも2名予定していたのですが、諸事情により、できませんでした。
●「連帯の挨拶」
★「共謀罪・盗聴法に反対する共同行動」から
「現在は1930年代前半に似ている。共謀罪・盗聴法・秘密保護法などなど。政府の政策に反対する者はテロリスト、というような位置づけになりつつある。まさに今や日本は『国家総動員体制』に向かって進んでいる。
その中で、今国会では「カンパ禁止法改悪」や「テロ資産凍結法」などが考えられている。これらは、市民運動や労働組合などを経済・財政面から重罰をもって破壊しようとするものだ。「治安維持法」にも「破防法」にもない攻撃だ」ということが述べられました。
改めて、現在私たちが直面している現実を知らされました。
★「自衛隊ウオッチ」?では、「この11月下旬に行われる大島高校の、自衛隊における「防災訓練」に大島の人々の中に不安があり、弁護士が呼びかけた集会に生徒・保護者・教員を含め50人が参加した。大島高校の校長は島の人々の評判はよくない。
都教委と学校が行う『防災訓練』は名ばかりでウソ。自衛隊員の幹部が「それは『体験入隊』であり、『軍事教練』であり、『リクルート』活動である」と言っている。都教委が『防災訓練』というのはウソとごまかし」ということが述べられました。
また、これに関連して、練馬平和委員会作成(2014年10月1日)のわかりやすい資料▼「軍事一体化する都立高校 『防災訓練』指導教官はリクルーター自衛官」
~防衛省回答”向こう(教育庁)は「防災訓練」というがうちは(自衛隊)は体験入隊だ”~
▼「総合的学習(職場体験)の支援について(自衛隊愛知地方協力本部)」という資料。
(この中には「体験学習の一例」として<基本教練><ロープワーク><救急法><部隊訓練見学><装備の紹介><天幕展張>などが載せられ、生徒たちが<モールス信号>、<放水訓練>、<ベッドメイキング>、などをしている写真も紹介されています。)
★「辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会」
直接辺野古の現地でボーリング調査阻止のために海上での阻止行動に取り組んできた若者が、自分の経験したことをもとに、怒りを込めて発言してくれました。海上保安庁の職員は、警備会社社員を人間の盾にして抗議行動を妨害してくること、マスコミなどの見えない海上では抗議をする人たちに打撲・骨折・溺死寸前まで暴力を振るっていること、マスコミなどがいるところでは全く態度が変わることを言ました。しかし、そうした事態は沖縄の人々の知るところになり、沖縄知事選を前に、かえって反対運動が盛り上がってきていることなどについて報告してくれました。
★集会では最後に、緊急に、
「戦争国家を支える兵士・国民づくりを許さない!学校を軍歌で踏みにじるな!いっさいの軍事教練に反対・拒否を!」という『特別決議』を採択しました。
集会の資料の必要な方は、以下のところにFAXしてください。
多摩教組FAX 042-574-3093
「都教委包囲ネットの10・3集会の資料を送ってください。
〒 送り先住所 」と記してください。