■11月14日早朝、「河原井さん根津さんらの『君が代」解雇をさせない会」の都庁前チラシまきがありました。(9名参加)、その後、都教育委員会・定例会の傍聴をしました。4名が議事進行に抗議したら退出させられました。
◆チラシの内容
・「はだしのゲン」の撤去問題、東京でも(練馬区での攻防について)
・「君が代」を国歌とし、学校教育に強制したのは「天皇の政治利用」ではないのか
・10月24日教育委員会定例会傍聴報告
~習熟度別授業や補習の強制にまったく問題を感じない教育委員たち~
★現在、「特定秘密保護法案」、「国家安全保障会議法案」への人々の関心が高まっているためか、公務員に直接関わる事柄のせいか、チラシの受け取りはよく、約450枚用意したチラシは50分ほどでなくなりました。
◆都教委定例会の傍聴を5人でしました。
★11/14の「議案」は以下のようなもので全て非公開ということでした。
1. 教育に関する議案に係わる意見について
2. 東京都公立学校長の任命について
3. 東京都公立学校教員等の懲戒処分等について
1、3についてはこれまでも非公開でしたが、1については、「何のことか」「何故非公開なのか」という疑問が5人にはありました。
★傍聴待機時間に係り職員Sさんに聞いてもわかりません。そこで、「何故非公開なのかそれを聞きたい。わからなければ定例会開始時に質問することになる。混乱するから聞いてきてほしい」と要求しました。
Sさんが聞きに行き帰ってきて言うには「議会に出す議案のことだから」というような返事。
★傍聴に入り、根津さんが「申し訳ないが、何故1.を秘密にするのか教えていただきたい」と質問すると、木村委員長は「静かにしろ」というだけで答えません。
他の仲間もそれに対して抗議すると、木村委員長は「3人は退場」と言い、根津さん他2人は警備員らにより退場させられました。
★その後、総務部長のM氏が「3人のうち2人はこれまでも退場させられている。今度傍聴にきた時には、会議を妨害しないという誓約書を書かせることにしたい」と述べました。
これに対し、一緒に行って会場に残っていた一人が、「それはおかしい」と抗議しました。するとその人も退場させました。(結局4人が退場させられる)
その後、竹花委員は、「『妨害しない』というのでは本人は『質問をしているだけ』と言うだろうから、それも『妨害』にあたるような文面にしてもらいたい」と述べ、M氏は「検討します」というようなことを述べました。
★定例会の中身は、二つの報告に対する質疑というものでした。
一つは、「高校生書評合戦首都大会2013について」。
<目的>は、「言葉の力」再生プロジェクトの一環として、高校生の読書活動の一層の推進及び言語能力の向上を図る」。
<方法>は、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県・夕張市の各自治体の予選を勝ち抜いた生徒が、書評合戦を行い、チャンプ本を決定する。というもの。
すでに予選が行われ、東京都代表13名、埼玉県・千葉県・神奈川県・夕張市代表17名(計30名)が決まっており、(準決勝・決勝)は、11月23日(土)、ベルサーチ秋葉原、
で行われるようです。
出場者と紹介する本の一覧というものが出ていましたが、係職員いわく「軽い本が多い」ということでした。
★もう一つの報告は、「平成26年度教育庁所管事業予算見積もりについて」でした。
以下この中で、いくつか気になったことを紹介します。
<学びの基礎を徹底する>として、
・小5・中2を対象に都独自の学力調査(悉皆)を実施
・全都立高校の第一学年で、「学力スタンダード」に基づく学区力調査を実施。
<個々の能力を最大限に伸ばす>として、
・科学に興味・関心の高い中学生を対象とする「東京ジュニア科学塾」を実施
・高校:理数フロンティア校(5校)を指定、「理数教育チャレンジ団体」(12団体)を指定
・都立小中高一貫教育校の設置に向けた検討
・国際社会で活躍する日本人の育成
(都立高校生200人の海外留学を支援、JICAと連携し、「青年海外協力隊」の派遣前の研修を体験させるプログラム開発・実施 【新規】
<豊かな人間性を培い、規範意識を高める>として、
・道徳教育の推進
・新教科の設置・・全都立高校に、教科「奉仕」の成果を踏まえ、教科「奉仕」とキャリア教育、道徳教育を一体化した新教科を設置 【新規】
<社会の変化に対応できる力を高める>として
・企業等による体験型講座の実施 【新規】
<体を鍛える>として
・オリンピック教育の推進 【新規】
(「オリンピック教育推進校」を全校種から300校指定し、2020年に向けてオリンピック教育を推進)
・インターハイの開催(8月1日~8月20日)
<健康・安全に生活する力を培う>として、
・防災関係機関と連携し、二泊三日の宿泊防災訓練を実施
<教員の資質・能力を高める>として
・体罰の根絶に向けた取組の推進 【新規】
・若手教員の育成
(採用3年目の英語科教員(中高)200人程度を3ヶ月間海外に派遣)
<質の高い教育環境を整える>として、
・いじめに関する総合対策の実施
(全校にスクールカウンセラーを配置、小5、中1及び高1の全児童・生徒を対象とする面接を実施)
<家庭の教育力向上を図る>として、
・学校と家庭の連携推進事業
(小中学校に「家庭と子供の支援員」を配置(300校)
<地域・社会の教育力向上を図る>として、
・学校支援ボランティア推進協議会の設置促進
・放課後子供教室の推進
(25年度 52区市町1170箇所⇒26年度 52区市町1187箇所)
一言で言えば、改悪教育基本法にみられる《国家主義教育の東京都具体化版》です。
あらゆる面にわたって、児童・生徒たちが管理されつつあることがわかります。
★教職員をあれだけいじめている都教委が「いじめ」対策に力を入れるなどということはあり得ません。これは「いじめ」対策ではなく、いわゆる「悪い子」を徹底的に管理するような子どもへの治安対策になるでしょう。
これは、子ども保護者の立場にたった教育ではなく、露骨に国や都の立場に立った教育と言えるでしょう。
★なお、予算については略しましたが、国際教育、英語教育、若手教員育成、オリンピック教育、いじめ対策、放課後子供教室、などにかなり多くの予算が割かれています。
★傍聴が終了した際、都教委に対する抗議の声が上がりました。
「山本太郎議員は『天皇の政治利用』として批判された。都教委は『君が代』を強制し400名以上の職員を処分している。天皇は「強制はよくない」と言った。
にもかかわらず都教委は『君が代』を強制し処分している。都教委は天皇を政治利用しているのだ。」という声もありました。
◆『「君が代」不起立でクビ?!私たちは許さない!11.15大阪集会』のお知らせ
「日の丸・君が代」強制反対大阪ネット結成後、初の集会です。
今、真の教育とは何かが問われています。強権に屈せず「君が代」不起立を貫き、処分や再雇用拒否と闘う教職員の声を聞いて、子どもたちに平和な未来を手渡すため、私たちが何をなすべきか、共に考えましょう。
■日時 11月15日(金)19:00~21:00(開場18:45)
■場所 クレオ大阪西(JR大阪環状線・阪神なんば線「西九条」下車3分)
■内容 基調報告
ZAZAの報告、弁護団報告/ 全国からの連帯メッセージ等
■主催 「日の丸・君が代」強制反対大阪ネット