■近藤順一さんの「日の丸・君が代」累積加重処分取消裁判 ニュース」(第135号)を送ります。
◆当面唯一の高裁判決(2/26)は、 2013、始動した都政・国政下 、何を判断するか?
高裁判決 2/26 13:15 825号
昨年4/19地裁判決、11/20に高裁結審した裁判の判決が近付いた。一審地裁判決は、教育の自由侵害、思想良心の自由侵害を認めず、都側「10.23通達」・八王子市通達・職務命令は合憲合法という不当判決だった。また、減給・停職処分について裁量権逸脱・濫用を認めて取り消した。
年末の都知事選挙、衆議院選挙を経て形成された「日の丸・君が代」強制を強化する体制が学校現場や裁判にどう影響するか、注目される。司法の公正な判決を望む。
本訴訟で判断されるべきものは何か。
1, 教育の自由について憲法判断するか。
(一審判決:「国の教育統制機能」を認める。)
2, 思想良心の自由について独自の憲法判断をするか。
(一審判決:「10.23通達」・職務命令は合憲)
3, 裁量権逸脱・濫用について
どう判断するか。
(一審判決:戒告是認、減給1月・減給6月・停職1月を取り消した。)
4, 特に停職1月について国家賠償を認めるかどうか。
(一審判決:国家賠償を認めず。)
◆国政批判 下村博文文科大臣の語録
大臣就任後、朝鮮高校無償化拒否と共に「義務教育の前倒し」「早期卒業」「飛び入学」等「6・3・3・4」学制改革を検討する「教育再生実行会議」を設置した。
06教育基本法の全面的実働化に踏み出した。以下、いくつかの言を見たい。
「『天皇陛下が日本国の祭主である』と言うことを強調すると、すぐに『戦前の国家神道の復活』という受け止め方をされてきた・・『皇室』や『神話』『新嘗祭』といった伝統・文化までも教えなくなってしまったため、我々は日本人としてのアイデンティティーをすっかり失ってしまったように見える・・我々は自信を持って『日本
はこのような国柄の国だ』と主張する力を失ってしまった。」(『日本人として知っておきたい皇室のこと』 下村博文「国家の安寧を祈る皇室の伝統」)
「憲法と関連している教育基本法を改正するのであれば、憲法そのものを改正しなければ本当の教育基本法の改正はならないと思う」(下村博文『学校をかえる!「教育特区」』)
下村氏の提示する理念は、「天皇制の」維持強化と「強い個人」である。前者では「宗教教育」にまで及び、後者では「教育クーポン」や「民間校長」推進を提示する。国家主義と新自由主義の見事な結合が見られる。