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2021年4月16日金曜日

都教委 都立高校の新1年生用に「オリ・パラ読本」配布

 都教委 都立高校の新1年生用に「オリ・パラ読本」配布





















「どこまで続くぬかるみぞ」

新1年生用の・読本が届いた。伏見さんの報告です。

東京都教育委員会は、オリンピック・パラリンピック観戦に児童生徒を動員したり、ボランティアに参加させることを、オリパラ教育の集大成と位置づけている。

現在、新型コロナウイルス感染が拡大して、状況が大きく変わっているにもかかわらず、観戦動員の中止を決定していない。観戦動員は各学校長の判断に任せると言っている。

都教委の言っていることは、一見正しそうに聞こえるが、「各学校長の判断」と称して、多くの「都教委決定」が学校現場に強制されて、学校現場をめちゃめちゃにして来た。

その最たる例が、「日の丸・君が代」の強制であろう。学校現場の管理職は、実に細かな事まで都教委にお伺いをたて、その指示に従っている。都教委の意向に逆らおうものなら、人事や予算、異動や昇進に影響して現場がんじがらめにされている。独自に判断なんか出来ない。

オリパラ読本の内容だが、オリンピズムの美辞麗句は書かれているが、金にまみれた招致疑惑や、森喜朗の女性差別などの現実のオリンピックの負の側面はまったく書かれていない。

まして、オリンピックが国威発揚に利用されている事や、「日の丸・君が代」の強制などのナショナリズム強化につながって行く視点も欠除している。

あまりに一方的な内容の、翼賛読本に大量の税金が使われている。これらの税金はもちろんオリンピックの実施経費の中には入っていない。

例えば、東京都の職員や国の職員は出向というかたちで、大量にオリンピック組織委員会に入っているが、これらの人の給与は、税金から払われてオリンピックの経費には計上されてない。自治体や国の税金の中から、聖火リレー費用とか、いろいろな形で、隠れた形でオリンピックに経費が使われているのだ。

感染対策のために、通常の授業も制限され、部活も制限させられているにもかかわらず児童生徒の命を危険にさらすオリンピックパラリンピックへの動員ボランティアは、絶対に許されない!

オリンピック・パラリンピックは中止しかない。聖火リレーは東京までたどりつくかどうか。

諸外国が、医者が、そして自民党の二階までオリンピック中止に言及している。

都教委はこれでもオリンピックに賛成するのか。

■元千葉県立高校教員のKさんのコメント

一面的な記述に終始する五輪読本は、文科省の学習指導要領が言う「多面的に物事を考える」という趣旨にも反していて、教室でどう扱うのか、真面目な教員は混乱するでしょう。NHKの音声中断と同じように、お国のために何でもできるという傲慢がここにもあらわれています。

問題の本質を考えない都教委の浅はかな発想が教育をゆがめている歴史的な証拠になると思いますが、一般に入手困難な「読本」は民主主義的な批判からも隠蔽されていますね。