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2021年4月2日金曜日

3/31 卒業式総括集会(卒・入対策委員会主催)の報告

 3/31 卒業式総括集会(卒・入対策委員会主催)の報告

 3月31日、例年行われている『卒業式総括集会』が開かれた。そこでは、<今年の卒業式の状況>が報告された。

コロナ下で、式のほとんどの部分が削除されたり簡略化される中、「君が代」(天皇主権の歌)はCDを流すだけなのに、「国歌斉唱」の号令をかけ、参列者全員を起立させ、起立の職務命令に従わない教職員は処分するとした。(渡部さんの報告です。)


★まさに、人間の健康や命より「国歌第一」の異常な卒業式であったことが報告された。ここには人権も民主主義もない。

この間、東京五輪・森会長の女性蔑視発言などで、日本社会の「古い体質」が暴露されたが、天皇制絶対主義でもないのに、「10・23通達」(2003年)でこんなことが復活されている。これこそ「古い体質」の象徴である。

★集会ではその後、根津さんから裁判勝利の報告があった。やはり最後まで闘い抜くことの重要性を示したものだった。

★さらに、集会では、この日に行われた<東京「日の丸・君が代」処分取消五次訴訟提訴>についての報告があった。

原告は15人で、この中には「再任用を拒否」された方、減給処分を取り消されたにも拘わらず「再処分」された方が含まれている。

澤藤弁護士は「どうしても起立強制は納得できない。勝とうと負けようと絶対に許してはならない。みなさんがいるから私も弁護士としてやる」と述べた。 

また、原告団・弁護団の<東京「日の丸・君が代」処分取消 五次訴訟提訴にあたっての声明>が読み上げられた。

そこには次のようなことが書いてあった。(すこし長くなりますが、熱のこもった文章です)


★(声明抜粋)…原告ら起立斉唱命令違反を理由として懲戒処分を受けた教職員は、自身の思想、信条から起立斉唱できないにもかかわらず、そのことを理由として繰り返し懲戒処分を科され、再発防止研修の受講を義務付けられるなど自身の思想信条に対する不利益を受けながら、また、処分されたことを理由として勤務評定をさげられる等教員としての尊厳を傷つけられながらも、粘り強く裁判を闘ってきました。

しかし都教委は、最高裁判決が求める謙抑的な対応による解決ではなく、強権的に処分を繰り返す対応に終始してきました。原告らが求める話し合いには一切応ぜず、処分を取り消された者への謝罪・名誉回復は全く行わない、断罪された「累積加重処分」の根本的な見直しすら行わない、さらにはあろうことか再処分を強行する、再発防止研修を異常なまでに強化する一方、現場では、批判を許さない体制を作り上げ、最後には再任用を打ち切って教育現場からの排除に繋げる等々、反省のかけらも見られません。

…「10・23通達」発出からすでに17年余りがたちました。10・23通達以来の職務命令によって教職員を従わせようとする都教委は、学校の命である自由闊達な教育実践を大きく阻害しています。その最大の被害者は生徒たちです。

これ以上、可能性に満ちた生徒たちを都教委による管理統制の下に置くことはできません。

教職員や生徒らの「思想・良心・信仰の自由」が守られる自由で民主的な教育をよみがえらせるため、教職員・生徒・保護者・市民と手を携えて、国旗・国歌(日の丸・君が代)強制に反対し、すべての処分を撤回させるまで闘い抜く決意です。

★コロナ禍の中、東京五輪をテコに9条改憲を成し遂げ「戦前回帰」を完成させようとしたアベの夢は消え去った。逆に、日本社会の「古い体質」が暴露されることになった。

今回の「君が代」裁判五次訴訟は、「戦前回帰」という歴史の歯車の逆転から、新たな前進への第一歩になる可能性がある。

力を合わせ、歴史の歯車を前進させよう。そして、新しい「青い山脈」(若い方は知らないかな?)を歌おう。