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2018年3月3日土曜日

2/25 総決起集会報告(その二)

2/25 総決起集会報告(その二)  

②闘いの現場からの報告が8件ありました。なるべく簡単に紹介しますが、現在現場では困難な中、様々な闘いが行われていることが分かりました。

(1)<朝鮮学校の「無償化」排除との闘い> 報告者:「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会の方

2014年4月に始まった「高校無償化」は、8年たった現在でも解決されないままだ。
2013~14年、大阪、愛知、広島、福岡、東京で、生徒・卒業生たちが中心となり裁判 闘争が始まった。
昨年(2017年)7月に大阪地裁で原告勝訴判が出たが、9月に東京地裁は原告敗訴の不 当判決を出した。各裁判は控訴審に移る。
当時原告だった生徒たちは大学を卒業し、朝鮮学校の教師になってるのもいる。
かれらは毎週金曜日16時~、文科省前で抗議行動をやっている。是非支援に駆けつけ てほしい。また東京高裁(101号室)では、3月20日(火)15:00~ 第1回口頭弁 論が行われる。傍聴希望者は14:15までに集合していただきたい。

(2)<都立高校の現場から> 報告者:都立高校教員

五者卒業式・入学式対策本部では、都立高校でA3版両面刷り1枚で半分に折ったパン フを作った。そこには「卒業式を前に・・・」ということで、(「10・23通達」は人権 侵害?)、(裁判闘争)、(卒業式は誰のため)、(「日の丸・君が代」の歴史)、(戦争と愛 国心)などが書いてある。



















現場では、50代後半の人間がいなくなると、「10・23通達」が意識されなくなる。疑問 を持たず、現状を当たり前と思う教員が多くなる。職場で校長が「職務命令書」を渡す と「どうもありがとうございます」と言って受け取っている教員がいる。自分が命令さ れているのに。

(3)<河原井・根津裁判> 報告者:根津さん

2015年高裁での須藤判決(07年3月「不起立」)で、河原井・根津がともに勝訴し損害 賠償も認められた。そこには「自らの思想や心情を捨てるか、それとも教職員としての
身分を捨てるかの二者択一の選択を迫られることとなり、・・思想及び良心の自由に対 する実質的な侵害につながる」と述べられた。
しかし、2017年地裁判決(08年3月「不起立」)は、「トレーナー着用」と「過去の処 分歴」を理由として原告敗訴にした。この控訴審はこの1月、2人の本人尋問終了後、
突如結審、5月24日判決となった。

(4)<道徳の教科化に抗して> 報告者:小学校教員

「10・23通達」の年に採用された。
Jアラートには反対した。しかし管理職や多くの教員は下を向いていた。担任をはずさ れている。
この10年、入学説明会の時に、入る前から「こういう子どもに育ててから学校へ入れ てください」と言っている。フランスではデコボコな子どもたちが入る。日本はみんな 同じ状態にしてから学校へ入れようとしている。家庭教育にまで口を出している。
道徳の教科書が出来、さらに評価がある。道徳は教科書になり得るはずがない。そして 学校がそれを評価する。公立学校がそういうことをしてはダメだ。22の項目(徳目)を扱う事になっているが、奴隷根性を育てるようなものだ。現場は 降伏し、受け入れ、「評価は何回すればよい」などが議論になっている。

(5)<千葉の高校現場から> 報告者:千葉県の高校教員

★静脈認証問題
今年度、一人一台配布された校務パソコンの個人認証方法として「静脈認証」を利用することになった。導入の手続き 各人の了承はなし、詳しい説明もなし。静脈パターンは、究極の個人情報。管理は、富士通リース(株)まかせだ。
認証を拒否した場合は使用不可になる。代替措置は、現在のところなし。(交渉中)
それをしないと成績の入力もできず、「拒否した場合は再任用しない」と言われた人もいる。これに対し、裁判闘争を考えている人もいる。
★「学校スタンダード」問題
定期テスト問題を学年統一問題にするという圧力がある。評価の公正さ、単位不認定のさいに問題とならないように、との理由だ。
同時に、授業内容への指導計画、シラバスの機械的適用で、画一化、マニュアル化がすすんでいる。教職員の自由、独自性、特色を奪い、やる気、働きがいを低下させる。教員は、専門職から従業員に。教員のロボット化だ。
★受験産業の介入問題
 「高大接続改革」で導入される「大学入試共通テスト」や「学びの基礎診断」(一斉学力テスト)に関して、ベネッセ、リクルートなどの受験産業が公教育に、ビジネスチャンス到来とばかりに売り込み。もうけの対象になっている。
 進学校では模擬テスト、受験教材購入。困難校では、学び直し、朝学習教材購入。 文科省官僚と受験産業幹部との癒着や利益誘導、政治家の関与があるかないか。

(6)<反ミサイル防衛訓練、反オリンピック> 報告者:東京にオリンピックはいらな いネットの方

1月22日に内閣官房、消防庁、東京都、文京区主催で行われた弾道ミサイルに関する住民避難訓練について一言。
都立高校には依頼がなかった。訓練参加者はあらかじめ声をかけた町会と事業者、東京ドームの従業員だ。混乱を避けるという意図で都立学校への参加依頼がなかったと分析している。今後はどうなるか分からない。警戒が必要だ。

★儀式の持つ教育効果をよく知っているのが学校関係者であり支配者層だ。オリンピックを利用して社会を一つにしようと企んでいるのではないか。その証拠として「みんなでラジオ体操プロジェクト」を紹介する。
 目的に「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への気運を醸成し、大会を成功に導くためには、都民・国民の心を一つにする必要がある」とある。文字通りファシズム的発想だ。状況はそこまで来ている。そのために選ばれたのがラジオ体操だ。
「音楽を流せばいつでも誰でも一緒に体を動かすことができる」「都民・国民が一つになるスポーツ」として最適である、と言っている。
東京オリンピック開催期間時期の7月24日から9月6日、都庁内に午後2:50ごろ放送が流れ、職員がラジオ体操をしていた。

★小池都知事の悪だくみは東京都だけにとどまらない。全国に広げようと企んでいる。
それが2017年8月10日付の各道府県担当あての「ラジオ体操の動画について」だ。ご当地のゆるキャラや知事が参加したラジオ体操動画を撮影して、送ってくれというのが内容だ。募集の締め切りは2017年9月6日だった。
 しかし、締め切りまでに送ってきた自治体はゼロだった。締め切り後に愛媛県、徳島県、神奈川県、熊本県、京都府、長崎県、滋賀県、大分県、兵庫県、秋田県、宮崎県、埼玉県、福島県の1府12県。他に岡山県の真庭市が動画作品をとったと連絡してきた
(2018年1月26日まで)
 東京都はラジオ体操プロジェクトのためにノボリも作っている。マスコットキャラはユリカモメをモチーフにしたゆりーと君だ。このノボリが何本作られてどこに配布されたかについては現在調査中だ。
東京の教育は様々な点で問題があり、オリンピックは大きな問題だ。具体的な事例一つ一つを見逃すことなく、おかしいことはおかしいと言うことでしか社会は変わらないと思う。

(7)<共謀罪は廃止へ> 報告者:破防法・組対法に反対する共同行動の方
 明治100年の時、反対運動をした。しかし、現在私たちの運動が弱すぎる。ただ、「共謀罪」法は通過したが、これまで「共謀罪」を適用した件はゼロだ。その為の捜査が進められていると思うが。
 いずれにしても「共謀罪」実働化体制が作られている。
 「司法取引」「微罪逮捕」「大量盗聴」「大量の私服警官」「職務質問」など準備が進められている。「テロ対策基本法」では令状なしの拘束も認められる。「転向」させる法も準備されている。刑罰制度を前面「改正」しようとしている。
これで憲法に「緊急事態条項」が入れば、どうにでもなる。
当面、3月12日(月)には、戦争・治安・改憲NO総行動霞が関デモがある。また、3月25日(日)には、戦争と治安管理に反対するシンポジウムを開く。是非、参加を。

(8)<練馬自衛隊基地ウオッチング> 報告者:練馬平和委員会の方が別件で来れず代 読)
 ★自衛隊員の現場の実態
 上官:さあ!冬休みだ。田舎に帰って”広報マガジン”持って自衛艦獲得してこい。
 部下:それどころじゃねえすよ上官!
    部下が火気厳禁のはずの射撃演習中、何回指導してもタバコやめないスヨ。
 上官:バカ!特定秘密だ!漏らすんじゃねーぞ!
    とにかく隠せ。バラしたら首だ。
 (として、実際に訓練中にタバコを吸っている写真:左手に小銃、右手にタバコ)
 「消防士試験落ちた。自衛隊に入った瞬間ヤバイと思った。
 ・・・騙された。
 安保ってヤバイってなんとなくわかってきた。
 そんなはずじゃなかった。」
 「アメリカで3週間演習に参加した、アメリカだけには逆らえない。
 PAC[3ミサイルが朝霞に配備され、レーダー照射訓練の時は、
 電磁波の危険性から建物の中に入れという命令が出た。
 ミサイルが自爆したら朝霞駐屯地には消防車一台しかないから無理」
 「日米共同演習の時だった。米軍は使用したナマダマ弾の薬きょうは
 演習場にそのまま捨てていった。誰が拾うの?もちろん自衛官だ。」
★自衛隊演習場でオリンピックのライフル競技
 日本ライフル射撃協会の指導員に質問した。「オリンピックが軍基地で開催された事例ありますか?」「射撃はありますよ。」「それはいつどこの国でしょうか」「・・・・今忙しいので」、答えにつまった。
★ヘリコプター無料遊覧飛行
 2月24日あるいは25日に実施。陸上自衛隊朝霞駐屯地からスカイツリーまで。
 申込期間は1月5日~2月10日まで。これをヘリ墜落事故(2月5日)後もやろうとしたので、中止を要請、しかしやめようとしなかった。
★オスプレイ1機、練馬区上空を通過
 2月20日、16:20頃、北から南方へ。練馬区総務係:「オスプレイの飛行全く情報提供なし」と言う。

③「卒業式におけるビラまき」の行動提起
④集会アピール採択 閉会挨拶



















「私たちは、2018年における『日の丸・君が代』強制との闘いを、反戦・反改憲、そして教育勅語復活阻止として闘います。…教職員・労働者・市民・学生の共同した闘いで今春期の攻防を闘い抜きましょう!」
「団結頑張ろう!」で集会を閉じる。
新しい春の闘いが始まります。「春なれや名もなき山の初がすみ」(芭蕉)