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2013年2月8日金曜日

2/3 都教委包囲・首都圏ネット {総決起集会}開催

 ■10・23通達から今年で10年。卒業式シーズンを迎え、毎年恒例の2月の都教委包囲ネット「総決起集会」が、2月3日(日)午後、杉並区阿佐ケ谷の杉並産業商工会館で開催され、首都圏から約120が結集した。

◆集会の内容

★開会宣言の後、主催者を代表して首都圏ネットの見城さんが基調報告をかねた主催者挨拶をした。見城さんは昨年12月の総選挙によって成立した安倍内閣は、自民党内閣への復帰ではなく、改憲を目的とした“右翼”内閣であること、2006年の改悪教基法路線をさらに発展させ純化させること、そういう中で今年の教育をめぐる闘いは、都教委の場合も「君が代」不起立者への再発防止研修も強化され、分限免職処分がもくろまれ、まさに正念場を迎えるであろうということを話した。

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▼第一部は、「今までの闘いを振り返って」をテーマとして、東京における「日の丸・君が代」闘争の先頭に立って闘ってきた、河原井純子さんと根津公子さんの報告。
★河原井さんは「七生養護学校での性教育」への弾圧を出発点とした10年を越えるこれまでのさまざまな闘いの経験を、停職1ケ月の時は出勤し続けたこと、その後の停職のときは「雑木林・全国行脚」をつづけて、青年たちと結びついて憲法を学んできたことをなどを話した。次なる世代とどう結んでいくかだと言った。
 また、10年を振り返って「なぜ、どうして」とこみあがってくるものが3点あること。一点目は2003年10.23通達をなぜ、あのとき白紙撤回できなかったのか。二点目は2006年、9.24予防訴訟の画期的難波判決をなぜ現場で具現化出来なかったのか。三点目は2011年1.16最高裁判決は確かに分断を持ち込む不当判決だつたが、戒告でおししとどめた。しかしなぜ盛り上がらないのか。そういうことを一人一人問い続けていかなければならないと思うと提起した。

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★根津さんは、「君が代」不起立を闘って、いま考えていることを話した。「教師は個人としての思想・良心と切り離して、学校では特定の価値が排除されたり強制されたりしないように、多様な価値が併存可能な環境をつくる職責がある」という西原博さんの言葉を引用して、個人としてやむにやまれぬ行為としての不起立も大事だが、なぜ、わたしは不起立なのか。この事態に人はどうすべきなのかを子どもたちの前で示したいと思ったと述べた。2004年頃、子どもたちも「君が代」強制に反対してがいまはない。教員がそうさせたと思う。「君が代」強制に向き合うことを避けてきたと私は思う。学校、子どもたちのことを考えたら、強制に加担することをやめることが職責なのだということを考えほしいと言った。

▼第二部は、大阪からかけつけた井前さんが、橋下維新の会によって制圧されている大阪府市のすさまじい最新の教育状況をレジュメをもとに報告した。
 安倍内閣による教育「改革」路線の先取りである、地方首長による教育支配は大阪においてさらに進行しているが、同時に破綻も見せ始めている。厳しい状況の中でも抵抗は続けられており、今年の卒入学式でもs-井前

教職員によ る抵抗は続けられる。2月11日の全国集会がその出発だ、全国集会に集まってと結んだ。

▼短い休憩の後、第三部は、本集会のもうひとつの柱である“分限免職を許さない”がテーマ。
★不当に分限免職され、裁判で闘った疋田さん。疋田さんの弁護士の津田玄児さんが『教育』(2013年1月号)に書かれた「教育への不当な支配をひろげる最近の分限処分」を資料に、不当に分限免職された内容を怒りをもって報告した。                                                   
★さらに、2012年3月、条件付採用期間において“分限免職”された2人の教員について、現在組合として裁判で闘っている都障労組から、及び都立高校で当該者の裁判支援活動を行っている市民から、それぞれ報告があった。

★「10.23通達強化の陳情」が東京都の市議会、区議会、都議会に出されていることが判明して、採択反対の取り組みが被処分者の会を中心になされたが、あろうことか都議会・文教委員会でこの陳情が採択され、本会議でも採択されるという結果になってしまったことが報告された。こういう事態を許さないためにしっかり闘って行かなければならないことが提起された。

★包囲ネットの伏見さんが、「分限事由に該当する可能性のある教職員に関する対応指針」の項目を示して分限処分、分限免職について説明した。例えば、田中さんへの再発防止研修の強化されても、田中さんが「君が代」不起立を貫くと研修の効果なく、「起立せよ」という職務命令違反を繰り返しているとして分限免職される可能性が高いことを指摘した。そして、こうした都教委のやり方に対して「分限処分」をさせない闘いをやっていかなければならないことを訴えた。

★発言の最後に、田中さんが自らの「君が代」不起立の闘い、「起立」から「不起立」にいたる経過を話した。2007年から不起立を行い、2009年に根津さんと同僚になり同じように不起立をしても根津さんだけを処分される状態だったこと。10年たち、現場は10.23通達以後に教員になった人が多くなっている状況の中で、だからこそなぜ、自分は「君が代」不起立をしてるのかを教員にも生徒にも話して闘っていくことを表明した。

▼司会から、今年も卒義勇式の当日にチラシ撒きをすることが提起され、多くの人がこの闘いに参加してく れ よう、呼びかけられた。(参加者希望者は包囲ネットに連絡を)

前川バナー

▼最後に、特別決議「『君が代』不起立分限免職を許さない」及び集会決議「『日の丸・君が代』強制反対!安倍内閣・猪瀬都政の反動教育『改革』と対決する」が採択され、「10・23通達を撤回しろ!」「分限免職を許さないぞ!」等の力強いシュプレヒコールの後、「団結頑張ろう」で散会した。