都立高校卒業式でビラまき その三
<富士森高校>
生徒の受け取りは悪い。しかし、完全無視ではなく敵対的な雰囲気もなく、何となく好意的な雰囲気で笑顔を見せながら軽く会釈して受け取らないという生徒が多い。
生徒数は25学級で1000人弱か。次から次に来る感じ。
年配の教員は受け取りはよいが若い人は受け取りがきわめて悪い。保護者の受け取りもよいとは言えないが、夫婦そろっても多いので受け取りは悪いながらも230枚くらいの枚数になった。
きわめて腰の低い女性の副校長が、敷地内に入らないように、事故のないように、と丁寧に挨拶。校門近くの教員も好意的な感じ。式に出席の町会長が自転車で来て「変態男が近くに来ているので、こっちに来ると思うので厳しく対応して」と私と近くの教員に伝えていく。結局その男は来なかったが、、、。
元同僚の女子教諭もこの3月で配偶者が定年退職するのにあわせて定年前退職するとか。知っている教員がどんどん少なくなります。高校生がやたらにかわいく見えるのは 私が年をとったせいかな。
<町田総合高校>
二人で行きました。8時過ぎ、硬い表情の中間管理職と思しき背広組が「グルッと周り見て」など、数人で学校の周囲に目を光らせている。彼らは、私たちの存在は見て見ぬ振り。何も言わない。
入り口近くのポールに三旗掲揚。看板は「第7回卒業式」で、ほっとする。
教員は、にこやかに受け取ってくれる方と、緊張して顔を背ける人に二分。生徒は最初は警戒している人もいたが「生徒も教員も、いろんな人がいて当たり前。それでいいんだ。
社会はもっと複雑だよ。頑張れ」と声をかけ続けると、明るい笑顔でほぼ全員受け取ってくれる。保護者もうけとり良好。
「日の君」不起立処分を話すと「え?!知らなかった」。「私の子育て中はそんなことなかったのに。 それはなんなのよ」という年配の方。現在80歳とか。「学校は教員をいじめるし、なってない。私は今の教育は『レシピ教育だ』って怒ってるのよ。だから子どもたちは自分で考えて対応できないのよ」などなど憤懣やるかたない様子。おかげで、こちらも元気に。
副校長かナ、が出てきて型どおりの注意。その後、背広にオリンピック紀章つけた
教育委員会と思えるのがタクシーで乗り付け。中間管理職が丁寧にお出迎えして保護者とは別の入り口に案内。「バスで来なさいよ。タクシー使うんじゃないヨ」と一発。
9時すぎには手持ちのほぼ200枚の ビラが底をつき、残念。
「また来年きます」とあいさつすると、中間管理職諸君とは対照的なお二人の教員が笑顔で見送ってくれました。嬉しいビラまきでした。
<豊多摩高校>
3人でまきました。生徒はほとんど受けとらず、受け取ったのは20名ほど。先生で、「頑張ってください」と声をかけてくれる方がいて、2枚とっていきました。
その後、「副校長から言われて1枚渡したのでもう一枚ください」と取りに来ました。
この先生が登校する生徒の指導教員で校門に居たためトラブルはなく、副校長は一度見に来ただけですぐ戻りました。
<小松川高校>
学校に着くと、予備校らしき男性2人がティシュのようなものを渡していた。
先生でビラを受け取る人は60%くらいか。男性教員(校長?)が出勤してきて門にはいるところで「ビラを撒くな」と怒鳴る。立ち止まることもなく、そのうえ、校内を歩きながら「警察を呼ぶぞ」と怒鳴るので、こちらは「どうぞ呼んでください」「警察を呼んでください。待っています」と言う。ティシュ配りはいなくなった。
用務員さんと思われる男性が「第71回卒業式」のタテカンを門にだす。「日の丸」はない。3本ポールもない。非常にすっきりしている。卒業生の何人かはそこで写真を撮っていた。
しばらくすると。自転車の制服警官がきた。「ビラを撒くのをやめてください」と言う。学校に言われてきたと言う。私は「こういうビラまきは違法でもなんでもない。裁判の判決も出ている。この学校だけで撒いているのではない。いろんな高校で撒いているが、警察を呼ぶような校長はいない。だから、校長にそういうことを言ってください」と言うと
警官は「そういうことは私の口からは言えない」と。
ちょうど、私と警官が穏やかにやり取りをしている時、学生が止まり、「今日は卒業式ですからビラを撒かないでください。ビラを撒くなら別の日にしてください」と言う。
私は、「今日は卒業式だから撒きに来ました。別の日にも、別のビラを撒いている学校はあります。あなたの意見はちゃんとみんなに伝えます」と答える。
警官は報告をするために校舎に向かい、玄関ドア-の向こうで男性教員と話していた。戻ってきて、「この学校だけでやってるんじゃないですよね。手分けしてやっているのですか?」などと聞く。「あなたの名前はなんて言うんですか」と言ってから「言いませんよね」と向こうから言う。「当り前じゃありませんか」で終わり。警官は帰っていった。
校長は結局出てこなかった。だから、敷地内で撒くなとかいう注意もなかった。いきなり「警察を呼ぶぞ」とは短気のせいかも。それとも小心なせいか。笑える!
ビラをいらないと返してきた人2人、丸めて返してきた人1人。正門前のテニスコートの網に「進学推進校」というバナーがあった。
<第三商業高校>
今朝、江東区の第三商業高校卒業式(全日制)の校門前で、1人でビラまきをしてきました。この学校は隣は民間マンション、向かいは福山通運の大きな倉庫(東京本部)ですが
1階はミニストップ、大戸屋、福山の企業内保育園などになっています。
8時5分前から撒き始め、9時45分まで配布できました。
開始後45分ほどしたころ(保護者受付開始の30分前)に副校長が現われ、穏やかな口調ではありましたが「敷地内には絶対入らないようにしてください。生徒や保護者には配らないように」との要望がありました。敷地には入らないが、配るためにやってきたのだから「そういうわけにはいきません」と答えておきました。
少しあとに「こういうチラシをわざわざ印刷しているのか。保護者の邪魔にならないように」という方がいたので、てっきり指導部の先生かと思ったら「わたしは用務の者だ。第三者なので公平に見ている」とのことでした。非正規職員の方かもしれません。
4割くらいは自転車通学で、しかも入口が2つあり、わたくしは電車通学の生徒にしか渡せませんでした。いまどきの生徒なので、路上のビラは受け取らないことが条件反射のように身についているようで、こちらが「お早うございます」と呼びかけても目を合わそうとしません。たまたま目が合い、うまく手のあたりにチラシをもっていけた生徒だけ、もらってくれる感じでした。一人が受け取ると、つられて次の生徒も受け取るような、他人の行動に合わせることもいまの風潮のように思いました。
生徒は、男子2割、女子8割ですが、在校生も卒業生も同じ制服なので見分けがつきません。もらったビラをみてまず目に入るのが「ご卒業おめでとうございます」というキャッチなので、ときどき「ワハハ」という笑声が聞こえてきました。たぶん在校生だったのでしょう。晴着を着ている生徒は1人もいませんが、口紅などの化粧をしている女子は大勢いました。生徒に撒けたのはせいぜい50枚くらいだと思います。
教員も路上の通行人と見分けがつかないので、何枚も渡せていないと思います。
保護者は「ご卒業おめでとうございます」と声をかけると、「ありがとうございます」といって受け取ってくれる人が多いのはいままでどおりですが、やはり路上ビラを受け取らない習慣がついていて「ありがとうございます」とだけいって受け取らず通り過ぎる人も2割くらいいました。
「こんなもの気分が悪いから、こんな場所で配るな。あっちで撒け!」と怒って向かってきた若いお父さんが1人いました。校門前で配るのが気に入らなかったようでした。話には聞いたことはありますが、こういう体験はわたくしは10年ほどやっていて初めてでした。
この学校は校門に「卒業証書授与式」という看板は立っていましたが、国旗や校旗はありませんでした。どこにもないわけではなく、はるか遠くのグラウンドの3本の掲揚ポール(校舎の近く)に掲揚されていました。でも、すがすがしい校門前風景でした。
<光が丘高校>(Nさんから)
ビラまきは、練馬教育問題交流会の2人と都教委包囲ネットの人と3人でまきました。
まき手が少なかったので、包囲ネットと、教育問題交流会のビラを一緒にしてまきました。
天気もよく、出足も、歩いてくる生徒はだいたい受け取ってくれて(自転車の人はなかなかとまってくなかったけれど)、最初は順調でした。
だいぶ早い段階で、「交通のジャマにならないように」と教員が言いにきたけれど、すぐに引き下がりました。ところが、生徒に加えて保護者も増え始めた9時すぎぐらいに制服警官が自転車でやってきて、「高校前でビラまきをしているので迷惑している。やめさせてほしい、と匿名通報があった。どういうことでビラをまいているのか」と言ってきた。「交通の妨害にならないようまいている。受け取らない人に強制はしていない」と説明しても、住所や名前を聞いたり、いろいろ言ってきた。
その間もビラまきをOさんが続けておりましたが、特に、トラブルがないようなことを確認すると、去っていきました。その後もビラまきは何事もなく続けられました。
ただし、気がついたら、高校側は玄関前に「燃やす」と紙が貼ったゴミ箱をおきました。
ただし、ビラをそこに入れていった生徒や保護者は少なかったようです(多ければ、回収も考えたのですが)。
警察官の介入がなければ、もっと撒けたのに、とちょっと残念でした。あと、校門前には、事務職員もしくは用務職員が「日の丸」と都旗を掲げました。
<光丘高校>(Hさんから)
(この高校はすでに報告がありましたが、別の方の報告です)
晴れて、寒い日です。光丘高校正門前でまきました。7時44分着、正門には卒業証書授与式のタテカン一つ以外何もなし。
門前には係の在校生が10人ほど。教師は2~4人ぐらい。私のことは無視。47分、いったん立ち去った彼らが正門の上に乗せるアーチを運んできた。
第40回卒業証書授与式(だったかな?)と書いててある。アーチを取り付けたのち、ポールを2本運んできて、かなり大きな旗を2つ、正門の両側に取り付けた。一つは日の丸で、一つは紫色の旗。東京都のマークじゃなさそうだが、校旗なのかな?
これで8時までに準備が整いました。
練馬の会から二人きました。黄色のビラでした。お互いのビラを交換して、黄とピンクを重ね2枚づつまきました。
受け取りは、生徒は「普通」でした。集団で歩いてくる生徒、自転車で来る生徒は通常は受け取らないが、わざわざ寄ってきて取っていく人もいるし。教員はほとんど受け取らない、通行人は意外と受け取る、という印象でした。保護者は「おめでとうございます」と渡すと、「ありがとうございます」と普通に受け取ります。
途中で起こったエピソードとしては、8時ちょっと過ぎ、副校長らしき人が来て、「迷惑なので正門前でやらないでくれ、以前に近隣から苦情が来たこともある」と言いました。
「迷惑にならないように気をつけて撒きます」と答えました。
次に別の人(女性)が来て、「参考にするのでください」と言いました。2枚セットで渡しました。そのあとしばらくして、「もえる」と大書した紙を貼ったゴミ箱が正門内側におかれました。生徒は捨てていませんでしたが、親で二人、捨てている人がいました。
その二人のうち一人は、私たちのところに抗議に来ました。「生徒たちの晴れの日なのに、考えてやってくれ、ひどいじゃないか」と言いました。「もちろんです。晴れの日であるからこそ、です。」と答えました。もう一人の捨てた人は、抗議には来ず、ただ、雑巾を絞るようにビラをギリギリとねじってから捨てていました。
大きなバンが正門前に止まり、今風の音楽を流しています。5人の若い男女が降りてきて、はしゃぎつつ誰かを待っている様子。一人が「何配ってるんですかー」と来たので、「18歳から有権者なのだからね、高校生もちゃんとニュースを見て、世の中のこととか勉強してくださいね、って、書いてあるんですよ」と2枚セットを渡すと、「ふーん」と読んでいました。
お目あての人は卒業生の女性で、「おめでとう!」と声をかけられて照れていました。皆でいる写真を撮ってくれと頼まれたので数回シャッターを押してあげました。(そのあと彼女は「みんなが来ちゃってー、ごめんなさい」と教師に謝っていました。)
その同じ車は田柄高校の卒業式にも来ていたそうで、彼らは中学校の同級生ではないだろうかと練馬の会の人は言っていました。
すっぴんでこないとダメなんだよー、化粧全部拭き取られるよーと友人に叫んでいる女生徒がいましたから、生活指導にはうるさい(あるいは生活が崩れてしまう生徒に悩まされている)学校のようです。
他にも、(既卒の)卒業生らしき生徒たちが後輩のお祝いに校内に入ろうとして教師に止められたり、明るくて軽くて楽しい雰囲気の会話が聞こえていました。
自転車に乗った警官が一人来て、練馬の会の男性に声をかけ、名前を聞いたり生年月日を聞いたりしていました。そのあと私のところにも来ました。
近隣住民から110番があって、卒業式の門前で妨害していると言われたそうです。光が丘署のTさんという方だそうです。いかにも人の良さそうなおまわりさんで、大汗かいて困りきっている雰囲気でした。地域のおまわりさんですから、私は「いやー私だって、雰囲気壊さないようにスーツ着て来てますし、交通安全にも気を使っているのですよ。自転車と接触しないように1m離れていますし、チラシ欲しい人はわざわざ寄ってきて受け取っていくのですよ、無理に渡すなんてありえないですからー。」などとにこやかに会話をしました。
警官は都教委包囲ネットワークと練馬教育問題交流会の連絡先を書き写していきました。
練馬の会の方によると、警官が来る前に、じっとこちらを見ていた不審な男性がいたので、おそらく彼が公安で、通報して、「名前を聞いておくように」と指示したのではないか?ということでした。
最終的な枚数は、練馬の会の方は「149枚まけた」と言っていました。私が最初に着いて撒いていたので、私は数えていなかったのですが250枚くらい撒きました。
教師らしき人が数人、10時過ぎても門前にいました。その中の先頭にいた人(終始私たちのことは無視していましたが)に、終わる時に「お世話になりました!」と声をかけたら、ニコッと笑って会釈を返してくれました。
<大泉高校>
正門から奥の方へと続く桜並木は蕾でしたが、真っ青な空に映えて、のどかでした。
大泉高校は、ちらしの受け取りが芳しくないし、8時からでは生徒数も少ないような記憶があったので、7時45分に行きました。ちょうど、用務主事が『卒業證書授与式』の立て看板を取り付けているところでした。生徒たちは既に、ちらほら到着していましたが、
期待したほど多くはありませんでした。
大泉高校は入り口が幾つかあるので、違う門を使う生徒が結構いるのでしょうか。
卒業生も在校生も制服なので、「おめでとうございます」と声をかけて渡そうとすると、
「えっ、違います」と言う生徒が続いたので、それからは、「読んでくださいね」とだけ言って配りました。保護者の中に、いったんは受け取って、歩きながら読んで、途中で戻って来て、「こんなもの、いらないよ!」と突き返した人が一人いました。「日の丸」の旗は、門にも校舎の上にもグランドにも、どこにもありませんでした。
9時過ぎに副校長がやって来て、「公道ですから気をつけてください」と穏やかに言いました。私が、「いいことが書いてありますから読んでください」とちらしを渡そうとしたけれど、受け取りませんでした。立て看板の横で記念写真を撮る親子が何組もいました。
最近は、親(保護者)の言うことに従う子どもが随分といるなぁと、不思議な気持ちになりました。ちらしは、大泉高校はこれまで二桁しか撒けなかったので、100枚しか持ってゆきませんでした。保護者の受け取りはまぁまぁだったので、撒き終わってしまい、もう少し持ってゆくべきだったなぁと反省しています。撒き手は4名でした。