■ 3月31日(金)、東京水道橋の文京区民センターで、<卒業式「君が代」不起立者支援集会>(「五者卒・入学式対策本部」主催)が開かれ70名が参加しました。
(「君が代」不起立者2名の処分は3月31日現在出ていません。)
集会では、最初に対策本部長・Kさんから、「今年の卒業式をめぐる状況」が報告されましたが、その中で特に目立ったこととして次のような報告がありました。
★今年新たに加わったことは「生徒への指導」の問題です。
1月の校長連絡会、副校長連絡会で「生徒への指導が適正か、「教職員の指導状況を確認」するよう指示が出されました。
さらに今年度は、卒業式の3週間前までに都教委に提出する卒業式の進行表の中に生徒の不起立に対する対応が書かれていないと「司会は、生徒の不起立者多数の場合『ご起立ください』という」という文言を入れるよう、都教委から強い指導を受けるようになりました。
2008年から多くの学校で、進行表に「不起立の生徒がいたら司会が起立を促す」という文言が入れられるようになったのですが、これまではその文言がなくても都教委は受け取っていたのですが、今年度は受け取ってもらえなくなったのです。
さらに、それでも起立しない場合は副校長がマイクで起立を促し、生徒が全員起立したことを確認したうえで司会にマイクを渡す、となっていたようです。
また小池都知事は、全都立学校の校長・副校長にメールで卒業式のお祝いのメッセージを送り、卒業式の祝電メッセージの冒頭で読むこと、メッセージを校内に掲示することを指示しました。
★報告者は、「「君が代」強制の狙いが生徒にあったことがハッキリした。」「小池都知事のメッセージは都議会選(7月)をにらんだものではないか。3年生たちはすでに選挙権を持つのだから。」とも述べました。
★さらに次のようなことも報告されました。
2月14日に公表された保育所の運営指針に初めても報告されました。国旗と国歌に「親しむ」と明記され、幼稚園の教育要領見直し案にも同様の趣旨が盛り込まれ、幼児にまで国旗国歌の押し付けが始まろうとしています。3月16日の都議会予算特別委員会で、小池都知事は自民党の
松田都議の質問に対して、首都大学東京・都立看護専門学校の卒入学式で「君が代」を斉唱するよう望むと答弁しました。
国旗国歌の強制は拡大しています。
■まさに、ここには、「日本会議国会議員連盟副会長」だった小池都知事の危険な本性が出てきています。もはや「君が代」斉唱は戦前の「教育勅語」と同じような扱いになっています。
その後、二人の不起立者(SさんとOさん)からの報告もありましたが、Sさんは不起立時の状況について次のように語りました。
★「君が代」が始まったので着席したら、副校長が来て起立を促した。その声がでかい。
<あなたは〇月〇日の職務命令に従って起立斉唱してください。>と。私は「迷惑ですから静かにしてください」と言ったが構わず続ける。<あなたは校長の職務命令に従わず、国歌を斉唱できないのですか。> 大きな声なので周りの生徒たちにも聞こえる。しかし、
<〇〇先生・・・・・。>と繰り返し言い続ける。私が「静かにしてください」と言っても聞かない。<△時△分、起立できないことを現認しました。><卒業式が終わった後、校長室に来て事情聴取に応じてください。>と、約40秒の「君が代」の間30秒間位、このようなことを言い続けた。「厳粛」も何もあったものではなかった。
そこで、校長室に行った際、「なんででかい声でやるんだ」と聞くと校長は「都教委に言われている通りにやっただけです」と答えた。そういう指示が出ていたという事だ。
★もう一人の不起立者のOさんの職場の副校長は耳元でそっとささやいただけだったそうだ。そうして次のように続けました。
自分のところの副校長は「忖度」してやったと思う。しかしこれは怖いことで、歴史的には良くあることだ。「日・君」にはそういう危険性があることが改めて明らかになった。
それらは非常に危険なツールだ。それへの警戒心が必要だ。副校長の姿を見て危ないと思った。そうした「空気」を動かすのが我々だ。「君が代」が悪い影響をばらまく。闘わざるを得ない。
「日の丸・君が代」強制反対闘争の重要性が、改めて明らかになった集会だったと思います。