■ブログに載せた根津さんの「都教委定例会」の「オリンピック教育」についての傍聴報告に対して、富山のYさんから以下のような意見が寄せられました。
▼富山のYさん
★根津さん、お元気そうで嬉しいです。
オリンピック教育について、気を付けないといけませんね。
★もう一点、気になることがあります。
18歳選挙の関連で、文科省が配布した 高校生向け副教材「私たちが拓く日本の未来」について、東京都ではどのように取り組んでいますか?
社会人としての基本である政治参画について……これまでのような上から目線の教育では困ると思っています。
世界の選挙制度や市民活動の政策提言など、幅広い事例や資料を付けてほしいです。何よりも、実際活動している市民グループと一緒に学習するようにしていってほしいと思います。
★私が参加している「全国フェミニスト議員連盟」http://www.afer.jp/では、全国各都道府県教育委員会へ要請書を送付しました。1/5付
昨年10/13には、文科省に要望書を提出しています。
http://www.afer.jp/report/cooperation/2015/1014/highschool.html
★みなさんへ
まずは、都道府県の教育委員会へどのように進めるのか……問い合わせてください。
住民として提案があれば、ドンドン言っていきましょう。
神奈川県は、フェミ機連の会員(県議・市議の方)が意見を届けに行かれたそうです。
富山県の教育委員会にも行きたいと思っています。
根津さんの返信
Yさん 皆さん
「私たちが拓く日本の未来」を使ってどのような授業を始めたか、私も知りたいところです。現場の人たちにぜひ情報発信をお願いしたいです。
それに関する渡部さんの報告です。
その報告から推測するに、自主規制をしたり迎合したりの授業が行われることは容易に想像できます。
通知は、「教員は個人的な主義主張を述べることは避け」、と言いながらも、指導に当たっては、「現実の具体的な政治的事象も取り扱い」「生徒が……異なる意見や対立する意見を理解し、議論を交わすことを通して、自分の意見を批判的に検討し、吟味していくこと」ができるよう、「指導においては、一つの結論を出すよりも結論に至るまでの冷静で理性的な議論の過程が重要であることを理解させること」としています。
そして、指導書では、「教員が提示した見解が多様な見方や考え方の一つであることを生徒に理解させ」れば、私見を紹介してもいいという。言わざるを得ないのでしょう。
この問題も、黙っていてはいけないですね。
そして、選挙権を持つようになる高校生に、私たちからアピールしていくことが大事だと思っています。
▼渡部さんの報告
★12月14日朝、都立西高校で、<高校生向けビラ>「民主主義って何だ?これだ!」を撒きました。
今回西高で撒くことにした理由は、先日この学校の社会科教員がNHKテレビで高校での「政治教育」のことについて語っていたからです。それで、「きっと、生徒たちはビラに興味を示すのではないか」「教員たちも生徒たちにビラを読むように進めるのではないか」などと、思ったからです。
★ビラまきをしてしばらくすると、1人の教員がビラを受け取って読み、こちらに対して、次のようなことを言ってきました。
「うちの学校では政治教育をやっている。政治的中立性に気をつけて。このようなビラをまくということは、うちの学校の政治教育を否定していることになる。まかないでくれ。」
私たちは驚いて、「私たちは何もこの学校の政治教育を否定などしていませんよ。もっと進めてもらいたいと思っていますよ。」(NHKのニュースでは政治教育の内容についてふれているわけではなかったが)と言うと、「信用していないからこのようなビラをまくのだろう。政治教育は学校の中でやるからビラまきはやめてくれ。」と続けます。
私たちが、「憲法でビラまきの権利は認められていますよ。どこの高校でもまいていますよ」と言うと、「西高ではちゃんとやっているのだからやめてくれ。三年生の生徒たちにとって今は受験が大事なんだ。このようなビラをまくと動揺する。他の時だったたいい。」
などとも言います。
そこで、私が、「この学校にはテレビで『政治教育』のことを話した人もいるんじゃないですか。」 と言うと、「それは私だ、社会科の教員のSだ。このようなビラをまかれると困る」と言う。ああナンタルチア。
そうしているうちに、校長が出てきて、「敷地に入らないでください。できればビラをまかかないでください。」(と卒業式ビラまきの時のように)と言って、S教員と一緒に校舎の方に帰って行きました。
★渡部さんの報告の続き。
12月末に都立青山高校で同じビラを撒きました。その時の「一コマ」です。
(ビラまきを見ていた副校長に)一緒にビラを撒いていた仲間が、NHKニュースで流れた「西高」での「政治教育」の状況や都立西高でビラを撒いたときのことを少し話し、「この学校の中でも問題になっていますか」と聞くと、「もちろんですよ」と答えました。校内では話になっているようです。当然ですが。それが生徒や保護者も含めた話にならないと「教育基本法にある政治教育」や「教員の政治的中立」云々の話を深めることにはなっていかないでしょう。
▼千葉の高校教員の意見
あちこちで言ってるのですが「政治的中立性を求める」という、「政治的圧力」が加えられているということでしょう。(渡部さんが紹介した)戸坂潤が喝破しているように政治教育と言いながら「非政治的行動」に誘導し、「民主主義」と言いつつ、教え込み学習を強要し、「自由ですよ」と言いながら「正解」を強制する。この社会科の教員の顔が想像できます。
30年前、わたしのクラスの学級日誌の表紙に「知る・考える・行動する」(る・る・る)と書き込んで一人喜んでいたのですが「教育とは行動の変容」と言う言葉を聞いたからです。フレイレだったかな?高知県のムラのおばあちゃん(「しろ」さん)が識字学級に70過ぎて通って「文字を覚えて夕焼けが美しい」という作文を書いた話を聞いた頃です。
この先生の政治教育って単なる知識注入で、クイズの答えを教え込んでいるだけではないのかと思います。政治教育は学校の中だけのもので校門を出ることはなく、憲法は校門の前で足踏みをし ているということですね。なんかあの世とこの世(彼岸と此岸)の間(中陰)に、渡部さんたちが立っている姿を妄想してしまいました。
生徒たちが何かしらの気づきがあるような学習の仕掛けがホントに求められています。
★みなさん、意見や実践を寄せてください。