(近藤徹さんからの報告です。)
★本件訴訟は、2007年度~2009年度に再雇用を拒否された原告が2009年9月東京地裁に提訴して、「君が代」斉唱時の不起立を理由とした再雇用拒否等が違憲であり、かつ東京都・都教委の「裁量権の逸脱・濫用」であることを争点として「損害賠償」を求めて争ってきた事案です。この間お亡くなりになった3名の原告も今日の勝訴を待ちわびていたと思うと残念でなりません。
★裁判所前の「旗出し」では、約100人の支援者らが見守る中、「勝訴」「都教委を断罪」「損害賠償を命じる」の垂れ幕がかげられ、大きな拍手、歓声が沸きました。
判決内容は、1点の曇りもなく、都教委の主張をことごとく斥け、不当な採用拒否を断罪しています。10・23通達から12年、呻吟する学校現場に「立憲主義を取り戻す」きっかけとなる判決ではないかと思います。
★しかし、東京都が、最高裁に上告することは確実なので闘いはまだまだ続きます。東京都が上告しても税金オムだ遣いで「恥の上塗り」に過ぎません。上告審(最高裁)でも必ず勝利することを確信して、最後まで頑張り抜きます。
以下、原告団・弁護団声明お読みください。なお、判決全文は近日中に「被処分者の会HP」に掲載します。
■声 明
本日、東京高等裁判所第2民事部(柴田寛之裁判長)は、都立高校の教職員ら24名が、卒業式等において「日の九」に向かつて起立して「君が代」を斉唱しなかつたことのみを理由に、東京都により定年退職後の再雇用職員ないし日勤講師としての採用を拒否された事件(平成27年(ネ)第3401号損害賠償請求控訴事件)について、東京都の採用拒否を裁量権の逸脱。濫用で違法とし、東京都に対し採用された場合の1年間の賃金に相当する金額の賠償を命じた1審東京地裁判決(2015年5月25日)を支持して、東京都の控訴を棄却し、東京都に対し1審同様の損害賠償を命じる判決を言い渡した。
1審に続き控訴審においても、原判決の判断を踏襲した他、東京都の主張をすべて排斥し、都教委の本件採用拒否を裁量権の逸脱・濫用にあたり違法であると認めたことは、都教委による10.23通達以後の「日の丸。君が代」の強制を司法が断罪し、これに一定の歯止めを掛けたものと評価できる。
本原告団・弁護団は、東京都が本判決を受け入れて上告を断念し、 10.23通達に基づく「日の丸・君が代」強制などの諸政策を抜本的に見直すことを強く求めるものである。
2015年12月10日
「日の九。君が代」強制反対0再雇用拒否撤回を求める第二次原告団・弁護団
★敗訴した都教委は、素直に高裁判決を受け入れるどころか、最高裁に上告するために画策しています。
賠償金額が多額なので都議会の「同意」が必要です。そこで都教委は、上告のために、明日12月11日(金)の都議会文教委員会で報告、質疑をし、12月16日の都議会本会議で最終的に決定すべく準備しているようです。判決内容をよく検討もせずに、判決の翌日に「上告する」という議案を都議会に出すなど「前代未聞」です。
そこで、被処分者の会・再雇用拒否撤回第二次原告団は緊急に下記の行動をします。多くの皆さんの傍聴をお願いします。
★都議会文教委員会傍聴(再雇用二次上告の議案・定時制4校廃校の説明・報告)
12月11日(金)
12時~傍聴受付 都議会棟2Fロビー
13時~委員会
(注意)①原告・事務局の皆さんは、12時に集合してください。手分けして、緊急に都議会各会派要請を行います。
②12月16日の都議会本会議の傍聴については、11日に打ち合わせをします。
●当日、下記の四次訴訟弁論が15時30分~集合、16時~ 地裁527号で、あります。上記行動の後、傍聴しましょう。
◆他の各裁判の傍聴、都教委要請に参加を!
★東京「君が代」裁判第四次訴訟第8回口頭弁論
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
12月11日(金)
15時30分 傍聴希望者集合(抽選なし・先着順 裁判所前で案内)
16時 開廷
東京地裁527号(定員42名)
報告集会:527号隣の控室
★都教委要請(再雇用二次訴訟・高裁判決を受けて)
12月15日(火)
13時45分都庁第2庁舎1Fロビー集合
14時~第2庁舎10F205会議室
(注意)第1庁舎ではなく、第2庁舎。終了後、原告中心に都議会各会派要請を行います。
★再雇用拒否撤回第三次訴訟・地裁結審
(東京地裁民事19部。2011年再雇用拒否の損害賠償請求、原告3名)
12月17日(木)
10時傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
10時30分開廷
東京地裁527号(定員42名)
報告集会:527号隣の控室