6月23日の「朝日新聞」には次のような記事がでました。
「朝日新聞社が20、21両日に行った全国世論調査(電話)によると、安倍内閣の支持率は39%で、前回(5月16、17日調査)の45%から下落した。
支持率の40%割れは昨年11月22、23日の調査以来で、第2次安倍内閣発足以降最低に並んだ。」わずか1ヶ月余りで6%も支持率が落ち込みました。渡部さんのコメントです。
■「潮目が変わった」
これは明らかに6月4日の衆院憲法審査会に呼ばれた3人の憲法学者が安保法制は「違憲」であるとしたことが大きかったと思われます。
その後、全国各地で反対闘争が盛り上がっています。6月23日の「沖縄全戦没者追悼式」では、翁長知事が「辺野古移設作業の中止」を求めたのに対し、安倍首相は移設問題には全く触れることができませんでした。
6月24日の『6・24国会包囲行動』には3万人が結集しました。
国会包囲の参加者のために約60台ものスピーカーが準備され、国会正門付近で行われた集会での発言などは全参加者にくまなく届き、また、コールも国会を取り巻いた全参加者が一斉に声を上げるという状況でした。
・戦争法案絶対反対!/ ・戦争法案今すぐ廃案!/ ・戦争する国絶対反対!
・9条守れ!/ ・安倍政権の暴走を止めよう!/ ・安倍政権は今すぐ退陣!
・国会会期延長反対!/ ・今すぐ閉会!
などの一斉コールが国会を取り囲みました。
■以下発言要約です。
<共産党・志位委員長>
安倍政権は会期末まで採決予定だった。しかしできなかった。一歩追い詰めた。いかに延長しても憲法違反は変わらない。直ちに廃案にすべきだ。国会で多数でも国民の圧倒的多数が反対すれば、おいそれと強行採決はできない。安倍首相には説明する力も論理も能力もない。国民の力で安倍政権を羽交い締めにしよう。
<社民党・吉田党首>
95日間延長で「60日ルール」を使おうとしている。私は参議院議員だが、これは国会無視ではないか。233人の憲法学者が「違憲」といっている。「合憲」といっているのは3人だけだ。歴代の内閣内閣法制局長官も「違憲」と述べている。現内閣法制局長官は辞任すべきだ。安倍首相は「国民の命や安全を守るのが政治家だ」と言ったが、それで憲法解釈を勝手に変えていいのか。際限なく自衛隊の活動が広まる。今反対の大きな声が広がっている。絶対廃案に。
<生活の党と山本太郎となかまたちの山本太郎参議院議員>
無理やり通そうとしている。安倍首相が2年間やり続けてきたことは大企業へのご恩返しの連続だ。戦争法案も経団連からのリクエストだ。武器輸出三原則の解禁などもそれだ。今度は、金儲けのために国民を戦場に連れて行く。貧困者は軍に流れてもらうというのだ。
95日間延長、俺たちの夏休みを返せ!95日間、安倍政権を追い詰めよう。
<民主党の長妻衆議院議員>
残酷な法案だ。安倍首相は集団的自衛権の行使容認から始まっている。官僚は合憲理論を組み立てた。しかし、歯止めを外してやりすぎだ。憲法の枠内をこえる。安倍首相は70年前の教訓について聞いても答えない。このまま通すのでは野党として断罪されかねない。
この問題で国会では少数派だが国民の中では多数派だ。強行したら選挙に勝てないというようにしなければならない。
<作家の澤地久枝さん>
安倍首相は感性がない。よく沖縄に行けた。今回のとりくみに多くの人々が呼びかけに応えてくれた。こころある日本人は安保法制はよくないと思っている。9月までの延長は暴挙もいいところ。いい戦争なんてどこにもない。選挙で安倍さんを引きずり下ろす。
戦争する国にするかどうかは私たちにかかっている。命をかけて反対したい。
<作家・社会運動家の雨宮処凛さん>
土曜日(6月20日)北海道では5500人の集会が持たれた。北海道は自衛隊と距離が近い。自衛隊員は雇用契約の一方的な変更を強いられている。「人殺しをしてお前は死んでこい」というような変更だ。米兵の話をきくと戦争は社会全体が壊れていくものだ。
間違った戦争に連れて行かれて精神的な病になったものに、「お前はヒーローだ」という治療だ。これでは自殺者も増える。
<評論家の左高信さん>
公明党はコウモリ党のようなものだ。彼らは「平和の党」と言っていたが、「戦争の党」でしかない。しかし、学会の支持者の中にはおかしいと思っている人たちがいる。公明党を動かそう。昔「軍国の母」いう歌が流行った。歌詞をみると、母親に息子を戦争に売らせろというような歌だ。公明党を許してはならない。
<日弁連の方>
すべての弁護士が加盟する組織の3回の定期大会で、集団的自衛権の行使は「憲法違反、撤回しろ」という決議を上げた。憲法9条にはっきりと書いてある。これが通れば政府が勝手に何でもできるようになる。
<政治学者の山口二郎さん>
95日間の延長について安倍首相は「しっかり審議したい」と言った。冗談ではない。審議を拒んできたのは安倍ではないか。「確信」というだけで議論は済まない。議会政治が崩壊している。議会の外で民主主義を。ここまで追い込んだのは私たちの力だ。最後にもう一歩闘う。安倍が勝つか我々が勝つかだ。残り95日間、安倍の退陣、安保法制の廃案まで闘おう。
■今後の行動計画が示されました。
・毎週木曜日は国会前連続行動 18:30~19:30 衆議院議員会館前
・7月14日(火)18:30 日比谷野外音学堂集会とデモ
・7月26日(日)14:00 国会包囲行動・全国一斉総がかり行動
・7月28日(火)18:30 日比谷野外音楽堂集会とデモ
その他の予定はコチラ⇒http://sogakari.com/
今年の夏は暑い夏になりそうです。
お互い力を合わせて乗り切りましょう。
「夏川をこすうれしさよ手にぞうり」(与謝蕪村)