■1月21日(火)10時から「子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会」を中心にした教科書検定基準改悪反対の共同アピール運動は文科省への「検定基準改定を『告示』」への抗議と要請行動を行いました。大阪の伊賀さんからの報告です。
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参議院議員会館会議室で文科省要請
参加者は24名。大阪の会からは3名が参加しましたが、広島や愛知、東京からも参加がありました。高嶋さんや俵さんの参加もありました。
また、教科書グループだけでなく、脱原発グループや日の君強制反対のグループなどの参加があり、これまでにない広がりを感じました。
文科省との話し合いの内容
最初に、「文科省による『新』教科書検定基準の一方的「告示」に抗議する」抗議文を伊賀さんと俵さんがそれぞれが文科省の役人に渡しました。
文科省との話し合いは、当初の予定の30分を大幅に超え、約1時間行いました。
その中では、今回の検定基準改悪の問題性や矛盾が浮き彫りになったと思います。
●パブコメ終了後、中2日で検定基準改悪を行ったことの問題性。
文科省は、パブコメの最終的なとりまとめをまだ終えていません。
パブコメのまとめをせずに、どうして「告示」できたのでしょうか。
文科省は、パブコメの内容について賛成3割。反対3割。その他4割。若干賛成が多いとの報告をしましたが具体的に検討した話は無かったです。
しかも、文科省の役人は、パブコメが約6000件あったことを報告し「予想以上に意見があった」と言いました。いったい何件のパブコメを予想していたのでしょうか。
予想以上に意見が届けられているにもかかわらず、中2日で「告示」したことは大いに矛盾があります。
パブコメを多くの意見を聞いたというアリバイ工作に使ったことがはっきりと分かりました。
●自民党のいいなりに検定基準の改悪をした問題性。
これまで検定基準の改定は、小学校検定から実施されており、
中学校検定から改訂することは、これまでになかったことです。
そのことは文科省も認めました。
それでは、なぜ、こんな中途半端な時期に検定基準を改定したかを問えば、
自民党の要求であったことを、さまざまな言い方で認めました。
「改定案は与党の提言を受けてつくった。政府・与党は一体のもの。」
「国会で問題になったのは高校教科書。しかし、自民の提言のなかでは高校とは特定していない。」
「自民は一昨年10月から検討していた。十分時間をかけている。」
これは文科省役人の言葉です。
まるで自民党議員のような発言でした。
●新検定基準に盛り込まれた「通説的な見解」、「一定程度安定性」をもっている政府見解等、文科省が恣意的に解釈のできる規定の問題性。
家永裁判最高裁判決に反する内容であること。
■検定基準は変えられてしまいましたが、通常国会に向けて教科書関連法案が次々出てきます。
その国会審議の中で再度検定基準についても議論させていくことは可能です。
政治日程は、以下のことが考えられます。
2~3月 中高の学習指導要領解説書の変更 「尖閣・竹島は固有の領土」明記へ
3 教科書検定審議会 審査要領の改定予定
「教育基本法の目標に照らして重大な欠陥があれば不合格にする」を追加
3/中旬 教育委員会制度改悪のための地教行法改正案を国会提出
? 教育再生推進法案
5 教科書検定開始
それぞれの地域で、問題を広めたり、出版社への働きかけを行ったりしながら
国会の重要な時期には、再び、国会行動を行おうと確認し合いました。