■1月9日(木)、東京都教育委員会の定例会が開催されました。以下は、近藤徹さんの報告です。
被処分者の会・原告団からも6名が参加しました。傍聴定員20名のところ傍聴希望者26名で、久し振りに抽選となりました。
◆議案・討議
★議案は、第1号議案が「はだしのゲン」撤去問題、第2号議案が懲戒処分等について(非公開)、報告事項が、(1)イジメ調査、(2)児童生徒の体力の状況、でした。
「授業してたのに処分」事件の東京地裁での都教委の敗訴、控訴断念、についての報告はなく、仮に報告があったとしても非公開の第2号議案だと思われます。
★第1号議案に絞って報告します。
(「はだしのゲン」撤去の請願が、昨年9月に出されていましたが、突如、1月9日の都教育委員会で審議されることになりました。)
「教育現場からの撤去」(3件)「自由閲覧の維持」(12件)両方の請願について審議し、両方とも「応じることはできない」という回答を行うことを決めました。
都教委の「回答」は、「学校図書館においては、児童・生徒に幅広い知識と教養を身に付させるべく、様々な図書館資料が置かれることが必要である。」とし、図書館資料の選定は校長の権限と責任だとし、校長の「選定事務が適切に行われるように取り組んでいく」としています。
その上で、「はだしのゲン」は「客観性やバランスの取れた記述が求められる教科用図書」(教科書)「とは異なる」とし、「ゲン」には「暴力的な表現など、一部に教育上の配慮が必要な表現がある」などといって、撤去を求める右翼の請願者にもサービスをしています。
今の都教委としては、満点ではないが、一応、「撤去」を拒否したということです。
★ところで、都教委で、下記の自治体でも撤去を求める請願が出ていることが報告されました。足立区、港区、大田区、西東京市です。これらの地区では、教育委員会に問い合わせて、情報を把握し、「撤去させない」請願や陳情を出す必要があるでしょう。
★次回第2回都教委定例会は、1月23日(木)(第4木曜日)です。